特許第6000531号(P6000531)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6000531パノラマサンルーフガラスおよびロールブラインドの同時駆動のための単一モータ構造
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6000531
(24)【登録日】2016年9月9日
(45)【発行日】2016年9月28日
(54)【発明の名称】パノラマサンルーフガラスおよびロールブラインドの同時駆動のための単一モータ構造
(51)【国際特許分類】
   B60J 7/00 20060101AFI20160915BHJP
   H02K 7/116 20060101ALI20160915BHJP
【FI】
   B60J7/00 E
   H02K7/116
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2011-259810(P2011-259810)
(22)【出願日】2011年11月29日
(65)【公開番号】特開2013-67363(P2013-67363A)
(43)【公開日】2013年4月18日
【審査請求日】2014年11月27日
(31)【優先権主張番号】10-2011-0096540
(32)【優先日】2011年9月23日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】591251636
【氏名又は名称】現代自動車株式会社
【氏名又は名称原語表記】HYUNDAI MOTOR COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】特許業務法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジョン ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,ギョン スーン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ギ ウォン
(72)【発明者】
【氏名】カン,ホ ソク
【審査官】 田々井 正吾
(56)【参考文献】
【文献】 特開平04−237630(JP,A)
【文献】 実開昭62−203723(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0224574(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0153755(US,A1)
【文献】 特開2009−030449(JP,A)
【文献】 特開昭51−143168(JP,A)
【文献】 特開昭59−106753(JP,A)
【文献】 特開昭49−108469(JP,A)
【文献】 実開平03−019715(JP,U)
【文献】 特開2003−269584(JP,A)
【文献】 特開2011−234490(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60J 7/00
H02K 7/116
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パノラマサンルーフのモータ構造であって、
パノラマサンルーフガラスおよびロールブラインドの移動用動力を提供する1つのモータ、
前記モータの一側に連結されて、動力を伝達する回転軸、
前記回転軸を中心に両側に一定間隔を置いて位置し回転する第1駆動ギアおよび第2駆動ギア、
前記第1駆動ギアの上部に結合されて、第1駆動ギアと同時に回転し、パノラマサンルーフガラスに連結されて、開閉を調節する第1駆動部、
前記第2駆動ギアの上部に結合されて、第2駆動ギアと同時に回転し、ロールブラインドに連結されて、開閉を調節する第2駆動部、
前記第1駆動部および第2駆動部の上部に各々結合されて、上下方向に移動可能になっている第1駆動リレーおよび第2駆動リレー、および
前記モータ、第1駆動リレーおよび第2駆動リレーに電源を供給するバッテリ、
を含んでなることを特徴とするパノラマサンルーフガラスおよびロールブラインドの同時駆動のための単一モータ構造。
【請求項2】
前記第1駆動リレーおよび第2駆動リレーの下端には電流が流れる電導体が連結され、前記電導体の下端には電導体と一定間隔を置いて電流の流れに応じて一時的に磁性を帯びる第1電磁石および第2電磁石が位置し、第1スイッチおよび第2スイッチを閉じれば、前記バッテリから電源が供給され、前記第1駆動リレーおよび第2駆動リレーが下方に移動し、第1スイッチおよび第2スイッチを開けば、前記バッテリから電源が遮断され、前記第1駆動リレーおよび第2駆動リレーが上方に移動することを特徴とする請求項1に記載のパノラマサンルーフガラスおよびロールブラインドの同時駆動のための単一モータ構造。
【請求項3】
前記第1駆動ギアおよび第2駆動ギアの下部に各々結合され、第1駆動ギアおよび第2駆動ギアに弾性力を提供する第1スプリングおよび第2スプリングをさらに含んでなることを特徴とする請求項2に記載のパノラマサンルーフガラスおよびロールブラインドの同時駆動のための単一モータ構造。
【請求項4】
前記モータの一側面には、前記第1駆動ギアおよび前記第2駆動ギア、前記第1駆動部および前記第2駆動部、前記第1駆動リレーおよび前記第2駆動リレー、ならびに前記第1スプリングおよび前記第2スプリングが固定されるように下部カバーおよび上部カバーが結合されていることを特徴とする請求項3に記載のパノラマサンルーフガラスおよびロールブラインドの同時駆動のための単一モータ構造。
【請求項5】
前記下部カバーおよび上部カバーの一側には、前記第1電磁石および前記第2電磁石に電源を供給するための第1連結部および第2連結部が形成されていることを特徴とする請求項4に記載のパノラマサンルーフガラスおよびロールブラインドの同時駆動のための単一モータ構造
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パノラマサンルーフガラスおよびロールブラインドの同時駆動のための単一モータ構造に係り、より詳しくは、パノラマサンルーフガラスおよびロールブラインドを1つのモータで同時に駆動するパノラマサンルーフガラスおよびロールブラインドの同時駆動のための単一モータ構造に関する。
【背景技術】
【0002】
最近の車両には、車両のルーフパネルの大部分の面積を占めて選択的に開放でき、ガラスなどからなり清々しい開放感と優れた美的デザインを有するパノラマサンルーフが多く適用されている。
このようなパノラマサンルーフにより、車両走行時および停車時に自然の太陽光を沢山浴びるだけでなく、車両走行中にパノラマサンルーフを開放すれば、清々しい走行感を感じることができる。
【0003】
このように自動車のルーフを既存の鋼板材質ではなくガラスまたはファイバー材質で維持しなければならないことにより、従来のパノラマサンルーフにおいては、図1に示すように、車両の外表面に位置したパノラマサンルーフガラス1が車両の前後方向に移動し、車両の外表面の内側には太陽光などを遮るための電動式ロールブラインド2が位置して車両の前後方向に移動するようになっている。
また、車両ルーフの後方3には、パノラマサンルーフガラス1および電動式ロールブラインド2を移動させるためのモータおよび作動に必要な駆動部が位置している。
【0004】
しかし、従来のパノラマサンルーフ構造においては、図2および図3に示すように、パノラマサンルーフガラス1およびロールブラインド2を移動させるために各々別途のモータ4,5を使い、モータと駆動部が常時連結され、各々の駆動部を個別作動させる方式になっているため、部品の摩耗現象や車両の振動による騒音などが発生する問題があった。
また、パノラマサンルーフアセンブリの内部に別途2つのモータ4,5が取り付けられ、大きい体積を占めることによって車体設計時に空間確保に多くの困難があるだけでなく、別途2つのモータ4,5を使うことによって車両重量が増加して、燃費も良くないという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−234490号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は前記問題点を解決するためになされたものであって、本発明の目的とするところは、パノラマサンルーフガラスおよびロールブラインド駆動用モータを1個にすると同時にリレー原理を利用したモータ連結構造を適用して、モータが取り付けられる体積および重量が減少できるパノラマサンルーフガラスおよびロールブラインドの同時駆動のための単一モータ構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するための本発明は、パノラマサンルーフのモータ構造であって、パノラマサンルーフガラスおよびロールブラインドの移動用動力を提供する1つのモータ、前記モータの一側に連結されて、動力を伝達する回転軸、
前記回転軸を中心に両側に一定間隔を置いて位置し回転する第1駆動ギアおよび第2駆動ギア、前記第1駆動ギアの上部に結合されて、第1駆動ギアと同時に回転し、パノラマサンルーフガラスに連結されて、開閉を調節する第1駆動部、
前記第2駆動ギアの上部に結合されて、第2駆動ギアと同時に回転し、ロールブラインドに連結されて、開閉を調節する第2駆動部、前記第1駆動部および第2駆動部の上部に各々結合されて、上下方向に移動可能になっている第1駆動リレーおよび第2駆動リレー、および前記モータ、第1駆動リレーおよび第2駆動リレーに電源を供給するバッテリ、を含んでなることを特徴とする。
【0008】
前記第1駆動リレーおよび第2駆動リレーの下端には電流が流れる電導体が連結され、前記電導体の下端には電導体と一定間隔を置いて電流の流れに応じて一時的に磁性を帯びる第1電磁石および第2電磁石が位置し、第1スイッチおよび第2スイッチを閉じれば、前記バッテリから電源が供給され、前記第1駆動リレーおよび第2駆動リレーが下方に移動し、第1スイッチおよび第2スイッチを開けば、前記バッテリから電源が遮断され、前記第1駆動リレーおよび第2駆動リレーが上方に移動することを特徴とする。
【0009】
前記第1駆動ギアおよび第2駆動ギアの下部に各々結合され、第1駆動ギアおよび第2駆動ギアに弾性力を提供する第1スプリングおよび第2スプリングをさらに含んでなることを特徴とする。
【0010】
前記モータの一側面には、前記第1駆動ギアおよび前記第2駆動ギア、前記第1駆動部および前記第2駆動部、前記第1駆動リレーおよび前記第2駆動リレー、ならびに前記第1スプリングおよび前記第2スプリングが固定されるように下部カバーおよび上部カバーが結合されていることを特徴とする。

【0011】
前記下部カバーおよび上部カバーの一側には、第1電磁石および第2電磁石に電源を供給するための第1連結部および第2連結部が形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、従来のパノラマサンルーフガラスおよびロールブラインドを各々駆動するために使われた2つのモータおよび駆動部を1つにすることでモータおよび駆動部が占めていた体積を減らして車体設計時の空間確保が有利となる。
また、1つのモータおよび駆動部を使うことによって車両重量を減少させ全般的な燃費向上が期待できる。
さらに、使用者が必要とする場合、選択的にスイッチを作動する場合にのみ、モータと駆動ギアが結合され、パノラマサンルーフガラスまたはロールブラインドを開閉することができるので、内部ギアの耐久性がより向上できることは勿論、各種部品の間から発生する騒音および振動がより減少できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】従来のパノラマサンルーフを示す斜視図である。
図2】従来のパノラマサンルーフガラスおよびロールブラインドを各々駆動するために使われたパノラマサンルーフのモータ構造を示す側面図である。
図3】従来のパノラマサンルーフガラスおよびロールブラインドを各々駆動するために使われたパノラマサンルーフのモータ構造を示す概略図である。
図4】本発明による1つのモータ構造を示す側面図である。
図5】本発明によるモータ構造を示す概略図である。
図6】本発明によるモータ構造を示す斜視図である。
図7図6の底面斜視図である。
図8】本発明のモータ構造から上部カバーを除外した内部構造を示す斜視図である。
図9】本発明に用いられる駆動リレーが作動する過程を示す概略図である。
図10】本発明に用いられる駆動リレーが作動する過程を示す概略図である。
図11図6のA−Aによる断面図で、パノラマサンルーフガラスおよびロールブラインドが選択的に作動する過程を示す概略図である。
図12図6のA−Aによる断面図で、パノラマサンルーフガラスおよびロールブラインドが選択的に作動する過程を示す概略図である。
図13図6のA−Aによる断面図で、パノラマサンルーフガラスおよびロールブラインドが選択的に作動する過程を示す概略図である。
図14図6のA−Aによる断面図で、パノラマサンルーフガラスおよびロールブラインドが選択的に作動する過程を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面に基づいて本発明をより詳細に説明する。
本発明のパノラマサンルーフガラスおよびロールブラインドの同時駆動のための単一モータ構造は、パノラマサンルーフのモータ構造でパノラマサンルーフガラスおよびロールブラインドの移動用動力を提供する1つのモータ10、モータ10の一側に連結されて、動力を伝達する回転軸11、回転軸11を中心に両側に一定距離だけ離隔するように位置して回転する第1駆動ギア21および第2駆動ギア22、第1駆動ギア21の上部に結合されて、第1駆動ギア21と同時に回転し、パノラマサンルーフガラスに連結されて、開閉を調節する第1駆動部31、第2駆動ギア22の上部に結合されて、第2駆動ギア22と同時に回転し、ロールブラインドに連結されて、開閉を調節する第2駆動部32、第1駆動部31および第2駆動部32の上部に各々結合されて、上下方向に移動可能になっている第1駆動リレー41および第2駆動リレー42、およびモータ10、第1駆動リレー41および第2駆動リレー42に電源を供給するバッテリ60、を含んでなることを特徴とする。
【0015】
図4および図5に示すように、パノラマサンルーフガラスおよびロールブラインドを駆動するために各々別のモータが使われた従来技術とは異なり、1つのモータ10だけを使い、1つのモータ10に別途駆動部を連結して、使用者の必要に応じて選択的にパノラマサンルーフガラスまたはロールブラインドを開閉できるようになっている。
すなわち、バッテリ60に連結されている1つのモータ10が回転すれば、モータ10の一側に連結されている回転軸11が同時に回転し、回転軸11が回転するこよによって駆動ギアおよび駆動部にモータ10の回転力を伝達して、パノラマサンルーフガラスまたはロールブラインドが開閉される。
【0016】
回転軸11の両側には、回転軸11と噛み合われるかまたは離れるように、一定距離だけ離隔された第1駆動ギア21および第2駆動ギア22が位置する。
第1駆動ギア21および第2駆動ギア22は円板形態のギアであることが好ましく、モータ10および回転軸11の回転力の伝達を受けて駆動部を回転させるために回転軸11の側面と接して回転方向を変えるウォームギアであることが好ましい。
【0017】
第1駆動ギア21および第2駆動ギア22の上部には各々第1駆動部31および第2駆動部32が結合され、第1駆動ギア21および第2駆動ギア22の回転に応じて同時に回転するようになっており、第1駆動部31および第2駆動部32は各々パノラマサンルーフガラスまたはロールブラインドとワイヤなどで連結されて開閉を調節する。
本実施形態においては、第1駆動ギア21および第1駆動部31がパノラマサンルーフガラスに連結され、第2駆動ギア22および第2駆動部32がロールブラインドに連結されるものとして説明したが、車両の種類や結合位置によって連結方向は容易に変更され得る。
【0018】
また、第1駆動部31および第2駆動部32の上部には各々第1駆動リレー41および第2駆動リレー42が結合されるが、駆動リレーは直線形態で形成されて、各々の駆動部を上下方向に移動させる。
さらに、第1駆動リレー41および第2駆動リレー42の下端には電流が流れる電導体83が連結されるが、第1駆動部31および第2駆動部32との結合空間を考慮し、第1駆動リレー41および第2駆動リレー42より相対的に小さく形成されることが好ましく、電導体83の下端には電導体83と一定距離だけ離隔されたまま電流の流れに応じて一時的に磁性を帯びる第1電磁石81および第2電磁石82が位置する。
【0019】
第1電磁石81および第2電磁石82は各々バッテリ60と連結されているが、使用者が選択的に作動を調節できるように各々第1スイッチ84および第2スイッチ85によってバッテリ60と連結されている。
したがって、図10に示すように、使用者が第1スイッチ84および第2スイッチ85を閉じれば、バッテリ60から電源が供給されて第1電磁石81および第2電磁石82が作動し、これにより、第1駆動リレー41および第2駆動リレー42が下方に移動する。
【0020】
図9に示すように、使用者が第1スイッチ84および第2スイッチ85を開けば、バッテリ60から電源が遮断されて、第1電磁石81および第2電磁石82が遮断され、これにより、第1駆動リレー41および第2駆動リレー42が上方に移動する。
但し、第1駆動リレー41および第2駆動リレー42が第1電磁石81および第2電磁石82と一定距離だけ離隔されている状態で下方に移動する過程は、スイッチを閉じて電磁石を作動させることによって達成されるが、第1駆動リレー41および第2駆動リレー42を再び元の位置に復帰させることはスイッチを開いて電磁石を遮断させるだけでは不可能であるため、第1駆動ギア21および第2駆動ギア22の下部には各々第1スプリング71および第2スプリング72が結合される。
【0021】
したがって、第1駆動ギア21および第2駆動ギア22には持続的に上方向への弾性力が作用しており、スイッチを閉じれば、スプリングの弾性力より相対的に強い電磁石の結合力が発生して、駆動ギアおよび駆動部を下方向に移動させつつ、モータ10の回転軸11と結合させることができ、スイッチを開けば、電磁石の結合力が遮断されるため、スプリングの弾性力によって駆動ギアおよび駆動部が上方向に移動しつつ、元の位置に復帰させることができる。
【0022】
図6図8に示す通り、モータ10の一側面には駆動ギア、駆動部、駆動リレー、スプリングなどが位置して固定されるように下部カバー51および上部カバー52が結合されるが、下部カバー51および上部カバー52の一側には第1電磁石81および第2電磁石82に電源を供給するための第1連結部91および第2連結部92が形成されることが好ましい。
【0023】
以下、本発明のモータ構造が作動する細部過程を図11図14を参照してより詳細に説明する。
図11はパノラマサンルーフガラスおよびロールブラインドが全て作動しない平常時の状態を示す概略図である。図示の通り、平常時にはスプリングの弾性力によって駆動ギアおよび駆動リレーを上側に押すため、モータ10の回転軸11から第1駆動ギア21および第2駆動ギア22が全て離脱し、モータ10が回転してもパノラマサンルーフガラスおよびロールブラインドは作動しない。
【0024】
使用者がパノラマサンルーフガラスだけを作動しようとする場合には、パノラマサンルーフガラスに連結されている第1スイッチ84を作動させ、これにより、図9および図10で説明した方式で第1駆動リレー41が下方に移動しつつ、第1駆動ギア21を下方へ下降させる(図12参照)。
この時、ロールブラインドを作動する第2駆動ギア22には何の力も伝えられないため、第2スプリング72による弾性力が作用し続け、第2駆動ギア22が回転軸11から離脱された状態を維持し、第1駆動リレー41が第1駆動ギア21を下降させる力は第1スプリング71の弾性力より相対的に強く形成され持続されることは上記の通りである。
【0025】
使用者がロールブラインドだけを作動しようとする場合には、ロールブラインドに連結されている第2スイッチ85を作動させ、上記方式によって第2駆動ギア22を下方へ下降させ、回転軸11と結合することによって作動がなされ、作動を望まないパノラマサンルーフガラスには、スプリングの弾性力が加えられ続け、回転軸11から離脱されているので作動しない(図13参照)。
使用者がパノラマサンルーフガラスとロールブラインドを同時に作動しようとする場合には、第1スイッチ84および第2スイッチ85を同時に閉じて、第1駆動リレー41および第2駆動リレー42が同時に作動しつつ、第1駆動ギア21および第2駆動ギア22が回転軸11に同時に噛み合うように下降させることもできる。
【0026】
このように、本発明は、パノラマサンルーフガラスまたはロールブラインドを作動させるために、1つのモータ10に各々の駆動ギアを選択的に結合する構造とすることによって、パノラマサンルーフアセンブリの体積および重量をさらに減らすことができ、これにより、車体設計時の利点および車両重量の減少を達成できる効果がある。
【0027】
以上、本発明に関する好ましい実施形態を説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の属する技術範囲を逸脱しない範囲での全ての変更が含まれる。
【符号の説明】
【0028】
10 ・・・モータ
11 ・・・回転軸
21 ・・・第1駆動ギア
22 ・・・第2駆動ギア
31 ・・・第1駆動部
32 ・・・第2駆動部
41 ・・・第1駆動リレー
42 ・・・第2駆動リレー
51 ・・・下部カバー
52 ・・・上部カバー
60 ・・・バッテリ
71 ・・・第1スプリング
72 ・・・第2スプリング
81 ・・・第1電磁石
82 ・・・第2電磁石
83 ・・・伝導体
84 ・・・第1スイッチ
85 ・・・第2スイッチ
91 ・・・第1連結部
92 ・・・第2連結部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14