特許第6000536号(P6000536)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6000536DC−DCコンバータの2次側電流不平衡判定装置および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6000536
(24)【登録日】2016年9月9日
(45)【発行日】2016年9月28日
(54)【発明の名称】DC−DCコンバータの2次側電流不平衡判定装置および方法
(51)【国際特許分類】
   H02M 3/28 20060101AFI20160915BHJP
【FI】
   H02M3/28 D
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2011-268675(P2011-268675)
(22)【出願日】2011年12月8日
(65)【公開番号】特開2013-51866(P2013-51866A)
(43)【公開日】2013年3月14日
【審査請求日】2014年12月1日
(31)【優先権主張番号】10-2011-0087312
(32)【優先日】2011年8月30日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】591251636
【氏名又は名称】現代自動車株式会社
【氏名又は名称原語表記】HYUNDAI MOTOR COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】特許業務法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】朴 亨 ジュン
【審査官】 尾家 英樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−333569(JP,A)
【文献】 特開2007−020243(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0148431(US,A1)
【文献】 特開2011−128041(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 3/00− 3/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フルブリッジ回路に連結された1次側と、2次側センタータップ(centertap)が配置された2次側と、を有する変圧器を含む絶縁型フルブリッジであるDC−DCコンバータの、2次側電流不平衡を判定する装置であって、
検査対象の、量産されたDC−DCコンバータの出力端と、前記センタータップと、の間にDC電源を印加して、各連結部の前記センタータップの上部に連結された前記2次側の第1コイルの抵抗、前記第1コイルと第1ダイオードの(+)極との間の第1組み立て抵抗、前記第1ダイオードの(−)極と前記出力端に連結されたインダクタとの間の第2組み立て抵抗、前記センタータップの下部に連結された前記2次側の第2コイルの抵抗、前記第2コイルと第2ダイオードの(+)極との間の第3組み立て抵抗、及び前記第2ダイオードの(−)極と前記インダクタとの間の第4組み立て抵抗による電圧降下を測定する電圧測定部
前記電圧測定部で測定された電圧によって第1コイルの抵抗、前記第1組み立て抵抗、及び前記第2組み立て抵抗による電圧降下それぞれを、前記第1コイルの抵抗による電圧降下で割って計算された換算抵抗と、前記第2コイルの抵抗、前記第3組み立て抵抗、及び前記第4組み立て抵抗による電圧降下それぞれを、前記第2コイルの抵抗による電圧降下で割って計算された換算抵抗と、を利用して標準化された抵抗を計算する標準抵抗(ΔR’)計算部
前記変圧器のコアに関する飽和基準値を決定する飽和基準値計算部
前記飽和基準値と標準抵抗を比較して前記変圧器のコアを飽和させるコンバータ変圧器の2次側電流の飽和状態を判定する飽和判別部
を含み、
前記変圧器の2次側電流の飽和状態は、前記変圧器の2次側電流の不平衡状態を含むことを特徴とするDC−DCコンバータの2次側電流不平衡判定装置。
【請求項2】
前記飽和判別部は、
標準抵抗(ΔR’)が飽和基準値(α)未満であれば、電流不平衡を発生させない正常製品として判定し、
前記標準抵抗(ΔR’)が飽和基準値(α)を超えれば、電流不平衡を発生させる不良製品として判定することを特徴とする請求項1に記載のDC−DCコンバータの2次側電流不平衡判定装置。
【請求項3】
前記標準抵抗は、それぞれの連結部における電圧を変圧器2次側ワイヤ電圧で割った換算抵抗によって算出されることを特徴とする請求項1に記載のDC−DCコンバータの2次側電流不平衡判定装置。
【請求項4】
フルブリッジ回路に連結された1次側と、2次側にセンタータップ(centertap)が配置された2次側と、を有する変圧器を含む絶縁型フルブリッジであるDC−DCコンバータの2次側電流不平衡を判定する方法であって、
前記DC−DCコンバータの出力端と前記センタータップとの間にDC電源を印加して、各連結部の前記センタータップの上部に連結された前記2次側の第1コイルの抵抗、前記第1コイルと第1ダイオードの(+)極との間の第1組み立て抵抗、前記第1ダイオードの(−)極と前記出力端に連結されたインダクタとの間の第2組み立て抵抗、前記センタータップの下部に連結された前記2次側の第2コイルの抵抗、前記第2コイルと第2ダイオードの(+)極との間の第3組み立て抵抗、及び前記第2ダイオードの(−)極と前記インダクタとの間の第4組み立て抵抗による電圧降下を測定する段階
連結部で測定された電圧によって前記第1コイルの抵抗、前記第1組み立て抵抗、及び前記第2組み立て抵抗による電圧降下それぞれを、前記第1コイルの抵抗による電圧降下で割って計算された換算抵抗と、前記第2コイルの抵抗、前記第3組み立て抵抗、及び前記第4組み立て抵抗による電圧降下それぞれを前記第2コイルの抵抗による電圧降下で割って計算された換算抵抗と、を利用して標準抵抗(ΔR’)を算出する段階
前記変圧器のコアに関する飽和基準値(α)を決定する段階
飽和基準値と標準抵抗を比較して前記変圧器のコアを飽和させる前記変圧器の2次側電流の飽和状態を判定する段階
前記飽和基準値が前記標準抵抗よりも大きければ正常と判定し、飽和基準値が前記標準抵抗よりも小さければ飽和と判定することにより、組み立て好不良を判定する段階
を含み、
前記変圧器の2次側電流の飽和状態は、前記変圧器の2次側電流の不平衡状態を含むことを特徴とするDC−DCコンバータの2次側電流不平衡判定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はDC−DCコンバータの2次側電流不平衡判定装置および方法に係り、より詳しくは、DC−DCコンバータを駆動せずに出力端にDC電源を印加した後、各連結部の電圧降下を測定することにより、容易に飽和の可否を確認することができるDC−DCコンバータの2次側電流不平衡判定装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、DC−DCコンバータは、DC電圧を昇圧または降圧するための装置であって、多くの分野で幅広く利用されている。DC−DCコンバータは、変圧器を基準として、変圧器の1次側にはDCをACに変換する役割を行うパワーモジュールが構成され、変圧器の2次側には変圧したAC電圧をDCに整流する整流部を有する。
また、パワーモジュールは、2対のトランジスタをスイッチング素子として含んでおり、このトランジスタの駆動順によってDCが周期的なAC信号に変換する。
図6は、1次側がフルブリッジ(full−bridge)であり、2次側がセンタータップ(Centertap)である絶縁型フルブリッジ(full−bridge)コンバータの回路図である。これは、高い容量が要求される場合や、小型化および軽量化が要求される車両用DC−DCコンバータとして適合する。
【0003】
しかし、フルブリッジタイプのコンバータの最大の短所は、変圧器コアの飽和問題であるが、飽和発生時に変圧器が磁性体の性質を失うため、過電流によってコンバータの焼損を来すことがある。
変圧器飽和の原因は2種類に大別される。第一には変圧器の入力電圧の平均電圧が0でない場合であり、第二には変圧器の2次端インピーダンスが一致しない場合である。
図7は、変圧器コアのB−Hカーブを示すものである。図7(a)は、変圧器コアが飽和領域を越えずに正常範囲で作動するものを示すものである。また、図7(b)、(c)は、変圧器の動作領域が片側に偏っているため、変圧器が飽和した正常でない場合を示すものである。
【0004】
また、図8は、正常な場合の変圧器1次側電流(I)波形を示すものであるが、図8に示すように、電流波形は上下対称をなしており、片側に偏っていない。 これに反し、図9は、飽和が起こった場合の変圧器の電流波形を示すものであるが、飽和が起こった場合には電流が上側に偏り、これによって電流波形が尖って傾いていることが分かる。これは、変圧器の飽和により、この領域ではこれ以上の磁性体役割が行われていないことを示す。
しかし、上述したように、波形によってコンバータの不平衡を判別する方法を客観的な数値では提示し難く、製品の合格、不合格を提示する基準値には適していなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−149067号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、2次側がセンタータップ(Centertap)構造である絶縁型DC−DCコンバータにおいて、2次側の組み立て不良によって生じる変圧器の電流不平衡問題を、コンバータを駆動せずに出力端に低電圧DC電源を印加した後、各接触部の電圧降下を測定して飽和の可否を確認するだけで解決できるDC−DCコンバータの2次側電流不平衡判定装置および方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、フルブリッジ回路に連結された1次側と2次側にセンタータップ(centertap)が配置された2次側とを有する変圧器を含む絶縁型フルブリッジであるDC−DCコンバータの2次側電流不平衡を判定する装置であって、検査対象の量産されたDC−DCコンバータの出力端と前記センタータップとの間にDC電源を印加して、各連結部の前記センタータップの上部に連結された、前記2次側の第1コイルの抵抗、前記第1コイルと第1ダイオードの(+)極との間の第1組み立て抵抗、前記第1ダイオードの(−)極と前記出力端に連結されたインダクタとの間の第2組み立て抵抗、前記センタータップの下部に連結された前記2次側の第2コイルの抵抗、前記第2コイルと第2ダイオードの(+)極との間の第3組み立て抵抗、及び前記第2ダイオードの(−)極と前記インダクタとの間の第4組み立て抵抗による電圧降下を測定する電圧測定部と、前記電圧測定部で測定された電圧によって第1コイルの抵抗、前記第1組み立て抵抗、及び前記第2組み立て抵抗による電圧降下それぞれを前記第1コイルの抵抗による電圧降下で割って計算された換算抵抗並びに前記第2コイルの抵抗、前記第3組み立て抵抗、及び前記第4組み立て抵抗による電圧降下それぞれを前記第2コイルの抵抗による電圧降下で割って計算された換算抵抗を利用して標準化された抵抗を計算する標準抵抗(ΔR’)計算部と、前記変圧器のコアに関する飽和基準値を決定する飽和基準値計算部、前記飽和基準値と標準抵抗を比較して前記変圧器のコアを飽和させるコンバータ変圧器の2次側電流の飽和状態を判定する飽和判別部を含み、前記変圧器の2次側電流の飽和状態は、前記変圧器の2次側電流の不平衡状態を含むことを特徴とする。
【0008】
前記飽和判別部は、標準抵抗(ΔR’)が飽和基準値(α)未満であれば電流不平衡を発生させない正常製品として判定し、前記標準抵抗(ΔR’)が飽和基準値(α)を超えれば電流不平衡を発生させる不良製品として判定することを特徴とする。
【0009】
前記標準抵抗は、それぞれの連結部における電圧を変圧器2次側ワイヤ電圧で割った換算抵抗によって算出されることを特徴とする。
【0010】
また、本発明はフルブリッジ回路に連結された1次側と2次側がセンタータップ(centertap)が配置された2次側とを有する変圧器を含む、絶縁型フルブリッジであるDC−DCコンバータの2次側電流不平衡を判定する方法であって、前記DC−DCコンバータの出力端と前記センタータップとの間にDC電源を印加して、各連結部の前記センタータップの上部に連結された前記2次側の第1コイルの抵抗、前記第1コイルと第1ダイオードの(+)極との間の第1組み立て抵抗、前記第1ダイオードの(−)極と前記出力端に連結されたインダクタとの間の第2組み立て抵抗、前記センタータップの下部に連結された前記2次側の第2コイルの抵抗、前記第2コイルと第2ダイオードの(+)極との間の第3組み立て抵抗、及び前記第2ダイオードの(−)極と前記インダクタとの間の第4組み立て抵抗による電圧降下を測定する段階と、連結部で測定された電圧によって前記第1コイルの抵抗、前記第1組み立て抵抗、及び前記第2組み立て抵抗による電圧降下それぞれを、前記第1コイルの抵抗による電圧降下で割って計算された換算抵抗と、前記第2コイルの抵抗、前記第3組み立て抵抗、及び前記第4組み立て抵抗による電圧降下それぞれを前記第2コイルの抵抗による電圧降下で割って計算された換算抵抗と、を利用して標準抵抗(ΔR’)を算出する段階と、前記変圧器のコアに関する飽和基準値(α)を決定する段階と、飽和基準値と標準抵抗を比較して前記変圧器のコアを飽和させる前記変圧器の2次側電流の飽和状態を判定する段階と、前記飽和基準値が前記標準抵抗よりも大きければ正常と判定し、飽和基準値が前記標準抵抗よりも小さければ飽和と判定することにより、組み立て好不良を判定する段階と、を含み、前記変圧器の2次側電流の飽和状態は、前記変圧器の2次側電流の不平衡状態を含むことを特徴とする。

【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、コンバータを駆動せずに出力端に低電圧DC電源を印加した後、各接触部の電圧降下を測定するだけで飽和の可否を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施形態に係るDC−DCコンバータの電流不平衡判定装置の概略図である。
図2】本発明の実施形態に係るDC−DCコンバータの電流不平衡判定手順を示すフローチャートである。
図3】本発明の実施形態に係る電圧測定ポイントを示す図である。
図4】本発明の実施形態に係るDC−DCコンバータにDC電源を連結した場合の等価回路図である。
図5】本発明の実施形態に係るダイオードの組み立てによるインピーダンスを含む回路図である。
図6】一般的な2次側がセンタータップであるDC−DCコンバータの回路図である。
図7】一般的なDC−DCコンバータにおける変圧器コアのB−Hカーブを示す図である。
図8】正常な場合のDC−DCコンバータにおける変圧器の1次側電流波形を示す図である。
図9】飽和が起きた場合のDC−DCコンバータにおける変圧器の1次側電流波形を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るDC−DCコンバータの電流不平衡判定装置の概略図である。
図1に示す通り、本発明の実施形態に係るDC−DCコンバータの電流不平衡判定装置は、出力端にDC電源を印加して電圧を測定する電圧測定部10、測定された電圧を利用して標準抵抗を計算する標準抵抗計算部20、飽和可否の判定基準となる飽和基準値を計算する飽和基準値計算部40、前記飽和基準値と標準抵抗を比較して飽和の可否を判定する飽和判別部30、およびこれを作業者に知らせる表示部50を含む。
電圧測定部10は、図3に示すように、DC−DCコンバータの出力端に低電圧のDC電源であるパワーサプライ70を連結すれば、第1出力端と第2出力端で整流の役割を行う1対のダイオード60、61は、順方向となって電流が流れるようになる。
【0014】
図5に示すように、出力端にDC電源を逆に印加すれば、2次側には2つの閉回路(A、B)が形成される。このとき、各連結部の電圧降下を測定すれば、各部分の抵抗値および両側に流れる電流(I、I)により、それぞれ異なる量だけの電圧降下が起こる。
図5において、RabはLs1変圧器と第1ダイオード60の(+)極の間の組み立て抵抗、Rcmは第1ダイオード60の(−)極と連結部mの間の組み立て抵抗、Rgaは変圧器2次側Ls1ワイヤの抵抗、RdeはLs2変圧器と第2ダイオード61の(+)極の間の組み立て抵抗、Rfmは第2ダイオード61の(−)極と連結部mの間の組み立て抵抗、Rgdは変圧器2次側Ls2ワイヤの抵抗である。
また、閉回路A、Bにおける抵抗はそれぞれ、R=Rab+Rcm+Rga、R=Rde+Rfm+Rgdである。
【0015】
電圧降下を測定するためのそれぞれの連結部(a〜f、m)を等価回路で示せば、図4のとおりである。
図4の各部分における電圧は、次のとおりに整理できる。
ga=Iga
gd=Igd
ab=Iab
de=Ide
cm=Icm
fm=Ifm
標準抵抗計算部20は、電圧測定部10で測定される各連結部の電圧を計算して標準抵抗を算出するが、各連結部の電圧によって抵抗を計算する場合、抵抗が変わることによってIとIの電流値も変わるため、計算が容易ではない。これを解決するために電流項を削除する必要があるが、抵抗のうちのRgaとRgdは変圧器のワイヤの抵抗であり、これは単品管理によって一定値に維持することができる。したがって、各連結部の電圧値を変圧器2次側ワイヤの電圧値で割ることにより、電流項を削除して換算抵抗(Reduced Resistance)を求める。
換算抵抗は、それぞれの連結部における電圧を2次側ワイヤーの電圧で割った値である。
【0016】
すなわち、電流項を削除した換算抵抗値は、下記のように計算される。

【0017】
飽和基準値計算部40は、標準抵抗計算部20で算出された換算抵抗値によって各インダクタ抵抗の合計を求め、各インダクタの全体換算抵抗の差を演算し、その結果を次のように抽出する。



前記式において、ΣRleft図5の閉回路Aにおける換算抵抗の合計であり、ΣRrightは閉回路Bにおける換算抵抗の合計である。
【0018】
単品管理によって変圧器2次側ワイヤの抵抗値が同じであるとすれば、前記数式は次のように整理でき、これによって標準抵抗(ΔR’)が算出される。
すなわち、Rga=Rgdであり、前記標準抵抗は下記式で求められる。

飽和基準値は、下記式で求められる。
max=Bdc+△B/2
ただし、前記式において、
である。
また、Nは1次側ターン数、Nは2次側ターン数、Iは磁束の有効長さ、Aは変圧器の有効断面積、Bmaxは変圧器の最大磁束密度、Vinは入力電圧、Is,avgは変圧器の2次側平均電流、Bdcは変圧器磁束密度のDC成分である。
【0019】
変圧器2次側電流の平均値と標準抵抗は比例するが、比例定数は実験によって求められる。
すなわち、
となる。
また、飽和基準値(α)は、次のように表現される。
飽和判別部30は、計算された標準抵抗(ΔR’)と飽和基準値(α)を比較し、標準抵抗が飽和基準値よりも小さければ、量産されたDC−DCコンバータは抵抗不良による電流不平衡を発生させない正常に組み立てられたものと判定する。
しかし、標準抵抗が飽和基準値よりも大きければ、量産されたDC−DCコンバータは抵抗不良による電流不平衡を発生させる不良として判定する。
この後、判定された結果を表示部50によって検査者に指示し、製品の良不良の選別が容易になる。
【0020】
以下、図2を参照しながら、本発明の実施形態に係るDC−DCコンバータの2次側電流不平衡を判定する方法について説明する。
まず、DC−DCコンバータの2次側の出力端にDC電源を印加し(S101)、それぞれの連結部における電圧を測定する(S102)。前記測定された電圧を利用して標準抵抗(ΔR’)を計算するが(S103)、標準抵抗(ΔR’)を計算する前に換算抵抗を計算する。
これは、各部分の電流に対する影響なく、各部分の抵抗値を測定できるようにするためである。前記標準抵抗を計算した後には、閉回路(A、B)における換算抵抗の合計(ΣRleft、ΣRright)をそれぞれ求め、これらの差を求めることによって標準抵抗(ΔR’)を計算する。
【0021】
これとは別途に飽和基準値(α)を計算し(S104)、標準抵抗(ΔR’)と飽和基準値(α)を比較する(S105)。S105段階において、標準抵抗(ΔR’)が飽和基準値よりも小さければ正常として判断し(S107)、標準抵抗が飽和基準値よりも大きければ電流不平衡として判断する(S106)。
上述したように、DC−DCコンバータを駆動せずに出力端にDC電源を印加することにより、容易に2次側電流の不平衡の可否を判断することができる。
【0022】
以上、本発明に関する好ましい実施形態を説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の属する技術範囲を逸脱しない範囲での全ての変更が含まれる。
【符号の説明】
【0023】
10:電圧測定部
20:標準抵抗計算部
30:飽和判別部
40:飽和基準値計算部
50:表示部
60:第1ダイオード
61:第2ダイオード
70:パワーサプライ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9