(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0015】
本発明の実施形態の理解を容易にするため、まず、遊技システムについて説明し、その後、遊技機の構成および処理について説明する。
【0016】
(遊技システムSの概念的な構成)
図1は、遊技システムSの概略的な構成を示した説明図である。遊技システムSは、遊技機1と、情報端末200と、通信基地局300が含まれた通信網301と、サーバ400とを含んで構成され、遊技機1における遊技結果とサーバ400のWebサイトとを連動させる、所謂、サイト連動型のサービスを提供する。
【0017】
遊技機1では、遊技者が操作ハンドルを回転させることにより遊技盤内の遊技領域に向かって遊技球が発射され、遊技領域を流下した遊技球が始動口に入球したことを契機に実行される大当たりの抽選において大当たりに当選すると、特別遊技(大当たり遊技)が実行され、多くの賞球を獲得することができる。このとき、遊技機1に備えられた演出装置(演出表示装置、音声出力装置、演出役物装置、演出照明装置)においては、遊技の進行に合わせた演出が実行される。
【0018】
情報端末200は、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータ、ノート型パーソナルコンピュータ等、Webブラウザを利用可能な電子機器等であり、通信基地局300および通信網301を介してサーバ400との通信を確立することができる。また、情報端末200は、遊技機1から遊技履歴情報を取得することが可能である。
【0019】
ここで、「遊技履歴情報」は、機種固有の情報と、全機種共通の情報とに分類される。機種固有の情報とは、リーチ演出、予告演出、大当たりの演出、図柄の変動回数、大当たりの種別、達成したミッション、大当たりの抽選回数、大当たり回数、獲得賞球数、連荘回数(所定期間内に連続して大当たりに当選した回数)、遊技者が設定したキャラクタの経験値等に係る情報である。また、全機種共通の情報とは、上記の各遊技履歴情報に応じて付与されるものであり、景品や、情報端末200上で利用したり遊技中に利用したりすることができる特典等と交換可能なポイント値に係る情報である。
【0020】
通信基地局300は、通信網301と接続され、情報端末200と無線によりデータの送受信を行うものである。また、通信基地局300は、情報端末200から無線により送信されたデータが入力され、入力されたデータを、通信網301を介してサーバ400に送信する。なお、サーバ400から情報端末200にデータを送信する場合も、通信経路は逆であるものの同様である。
【0021】
通信網301は、携帯電話網、インターネット、LAN(Local Area Network)、専用回線等で構成され、通信基地局300を介して情報端末200とサーバ400とを通信接続する。
【0022】
サーバ400は、Webサイトを管理し、情報端末200が取得した情報を蓄積する等、様々なサービスを提供する。ここで、Webサイト(ポータルサイト)は、サーバ400により特定されるドメイン下にあるWebページ群を言う。
【0023】
当該遊技システムSにおいて、遊技者は、例えば、任意の遊技機1における遊技開始から遊技終了までの遊技履歴情報等を、遊技者自身の情報端末200に取り込み、サーバ400に送信して蓄積させる。また、遊技者は、このようにサーバ400に蓄積された遊技履歴情報を、情報端末200において確認することができる。このような遊技システムSで実行される一連の機能を本実施形態では「打-WIN機能」と称する。
【0024】
(遊技システムSのブロック図)
図2は、遊技システムSの構成を示すブロック図である。なお、遊技機1のブロック図については、
図11で詳しく説明するので、打-WIN機能を有する遊技システムSを説明するにあたり、遊技機1については説明を簡略化する。
【0025】
遊技機1は、遊技制御部101と、払出装置121と、発射装置131と、演出表示装置151と、音声出力装置161と、演出役物装置162と、演出照明装置163と、演出操作装置164(演出操作部)と、入賞装置170と、駆動装置180と、表示器190と、を含んで構成される。
【0026】
遊技制御部101は、少なくとも、主制御基板110と、払出制御基板120と、発射制御基板130と、副制御基板140と、画像制御基板150と、電飾制御基板160と、を含んで構成され、遊技機1の制御を行う制御部として機能する。
【0027】
ここで、主制御基板110は、遊技の基本動作を制御する制御部であり、払出制御基板120は、主制御基板110からの指示により払出装置121を制御する制御部である。また、発射制御基板130は、払出制御基板120との接続確認により発射装置131を制御する制御部であり、副制御基板140は、主制御基板110からの指示により演出を統括して制御する制御部である。また、画像制御基板150は、副制御基板140からの指示により演出表示装置151の制御を行う制御部であり、電飾制御基板160は、副制御基板140からの指示により、音声出力装置161、演出役物装置162および演出照明装置163の制御を行う制御部である。
【0028】
払出装置121は、遊技球を払い出す払出モータ、払い出された遊技球を計数するスイッチ等で構成され、遊技球を払い出す機能を有する装置である。
【0029】
発射装置131は、遊技球を打ち出す発射用ソレノイド、遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ、操作ハンドルの操作角度を検出する操作ボリューム等で構成され、遊技者の操作に応じて遊技球を発射する機能を有する装置である。
【0030】
演出表示装置151は、液晶表示装置、有機ELディスプレイ等で構成され、画像を表示する機能を有する表示装置である。特に、本実施形態では、演出表示装置151は、遊技の進行に合わせた演出画像を表示するだけではなく、遊技者の操作に応じて、所定の情報が含まれた二次元コードも表示する。
【0031】
ここで、「二次元コード」とは、例えば、QRコード(登録商標)や、文字や数字データからなるパスワードを意味するものである。本実施形態では、後述するように、二次元コードとして、QRコードについて説明しているが、QRコードに置き換え、バーコード、文字や数字列等の一次元コードを用いてもよい。
【0032】
音声出力装置161は、スピーカ等から構成され、BGM(Background music)、SE(Sound Effect)等の音声を出力する機能を有する装置である。
【0033】
演出役物装置162は、遊技の演出に用いる構造物、その構造物を駆動させるモータ等から構成され、かかる構造物を駆動する機能を有する装置である。
【0034】
演出照明装置163は、白熱電球、LED(Light Emitting Diode)、蛍光灯、冷陰極管等から構成され、光を発光する機能を有する装置である。
【0035】
本実施形態では、上記演出表示装置151、音声出力装置161、演出役物装置162、演出照明装置163の全部または一部が、演出装置を構成している。
【0036】
演出操作装置164は、押しボタンスイッチ、ロータリースイッチ(ジョグダイヤル)等から構成され、遊技者の操作を検出する機能を有する装置である。特に、本実施形態では、演出操作装置164は、特定の操作を検出すると、演出表示装置151に二次元コードを表示させたり、情報端末200を介してサーバ400から取得したパスワードを入力させたりする。
【0037】
入賞装置170は、磁気センサ等で構成され、遊技機1の遊技領域に設けられた各種の入賞口(一般入賞口、始動口、大入賞口)またはゲートを遊技球が通過したことを検出する機能を有する装置である。
【0038】
駆動装置180は、ソレノイド、モータ等で構成され、始動口の可動片や大入賞口の開閉扉を駆動する機能を有する装置である。
【0039】
表示器190は、LED(例えば、7セグメント表示器)等で構成され、遊技の結果を示す各種図柄や、各種図柄の変動が保留されている保留個数を表示する機能を有する表示器である。
【0040】
次に、情報端末200の構成について説明する。
【0041】
情報端末200は、端末操作部201と、端末表示装置202と、撮像装置203と、端末通信装置204と、端末制御部205とを含んで構成される。
【0042】
端末操作部201は、キーボード、十字キー、タッチパネル等で構成され、遊技者の操作入力を受け付ける機能を有する装置である。
【0043】
端末表示装置202は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等で構成され、任意の画像を表示する機能を有する表示装置である。特に、本実施形態では、端末表示装置202は、サーバ400から取得したパスワードの画像を表示したり、サーバ400に蓄積されている遊技機1の遊技履歴情報に対応する画像を表示したりする。
【0044】
撮像装置203は、撮像レンズや、撮像レンズを通じて入射した光を光電変換し画像データにA/D変換してデータ化する撮像素子等で構成され、遊技機1の演出表示装置151に表示された二次元コードを撮像し、二次元コードに含まれた情報を抽出する機能を有する装置である。また、このような撮像装置203による二次元コードの撮像に代え、赤外線通信、近距離通信、Bluetooth(登録商標)等を利用して、遊技機1から情報を取得してもよい。
【0045】
端末通信装置204は、通信網301を介してサーバ400と通信を確立する機能を有する通信装置である。
【0046】
端末制御部205は、中央処理装置(CPU)、端末制御部205を動作するためのプログラム等を格納したROM、一時的なデータ保存およびワークエリアとして利用されるRAM等を含む半導体集積回路により構成され、情報端末200全体を管理および制御する機能を有する制御部である。
【0047】
次に、サーバ400の構成について説明する。
【0048】
サーバ400は、蓄積装置401と、サーバ通信装置402と、サーバ制御部403とを含んで構成される。
【0049】
蓄積装置401は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等の記憶媒体で構成され、主として、複数の遊技者固有情報を管理し、それぞれの遊技者固有情報に関連付けて遊技機1からの遊技履歴情報を蓄積する機能を有する装置である。
【0050】
サーバ通信装置402は、通信網301を介して情報端末200との通信を確立する機能を有する通信装置である。
【0051】
サーバ制御部403は、中央処理装置(CPU)、サーバ制御部403を動作するためのプログラム等を格納したROM、一時的なデータ保存およびワークエリアとして利用されるRAM等を含む半導体集積回路により構成され、サーバ400全体を管理および制御する機能を有する制御部である。
【0052】
(遊技システムSのシーケンス図)
図3、
図4は、本実施形態による遊技システムSのシーケンス図である。なお、ここでは、遊技機1に関する処理について簡単に説明することとし、遊技機1に関する処理の詳細については後述する。
【0053】
(打-WIN機能の事前登録)
遊技者は、打-WIN機能を利用する場合には、遊技者自身の情報端末200を介してサーバ400にアクセスして、サーバ400に遊技者を特定する遊技者固有情報を事前に登録しておかなければならない。以下、具体的な処理について説明する。
【0054】
(ステップS1)
遊技機1は、遊技者から演出操作装置164に対して第1の操作が行われると、情報端末200からサーバ400にアクセスするためのURL(Uniform Resource Locator)を含む第1二次元コードを生成する。
【0055】
(ステップS2)
そして、遊技機1は、上記ステップS1で生成した第1二次元コードを演出表示装置151に表示する。すなわち、遊技者は、遊技機1の演出操作装置164に対して第1の操作を行い、遊技機1の演出表示装置151に第1二次元コードを表示させる。
【0056】
(ステップS3)
情報端末200の撮像装置203は、端末操作部201からの操作に応じて、演出表示装置151に表示された第1二次元コードを撮像し、第1二次元コードに含まれた第1のコード情報(URL)を生成する。そして、情報端末200の端末制御部205は、その第1のコード情報(URL)を用い、端末通信装置204を介して登録要求コマンドをサーバ400に送信する。すなわち、遊技者は、情報端末200の端末操作部201を操作して、情報端末200の撮像装置203により、演出表示装置151に表示された第1二次元コードを読み取り、読み取った第1二次元コードに基づいてサーバ400にアクセスする。
【0057】
(ステップS4)
サーバ400のサーバ制御部403は、登録要求コマンドを受信すると、遊技者を特定するために、アクセスしている情報端末200のICCID(Integrated Circuit Card ID)、IPアドレス、携帯電話番号等の遊技者固有情報を取得する。そして、サーバ制御部403は、取得した遊技者固有情報が登録されていないと、取得した遊技者固有情報を登録し、蓄積装置401内に、登録した遊技者固有情報に関連付けて情報を蓄積する領域を確保する。こうして、打-WIN機能を利用する準備が整う。
【0058】
なお、本実施形態では、遊技機1の演出表示装置151に表示された第1二次元コードを介して、サーバ400にアクセスし遊技者固有情報を登録するように構成したが、第1二次元コードを介さずに、直接的にサーバ400にアクセスして遊技者固有情報を登録してもよい。
【0059】
(打-WIN機能を利用した遊技の開始)
遊技者は、打-WIN機能を利用して遊技を開始する場合には、遊技者自身の情報端末200を介してサーバ400にアクセスし、サーバ400からパスワードを取得し、取得したパスワードを遊技機1に入力する。以下、具体的な処理について説明する。
【0060】
(ステップS5)
情報端末200の端末制御部205は、端末操作部201からの操作に応じて、パスワード要求コマンドを、端末通信装置204を通じてサーバ400に送信する。
【0061】
(ステップS6)
サーバ400のサーバ制御部403は、パスワード要求コマンドを受信すると、パスワード生成処理を行う。このパスワード生成処理では、アクセスしている情報端末200のICCID等が、事前登録時に記憶したICCID等と一致するかの認証を行う。そして、認証に成功した場合に、遊技者固有情報と関連付けられた蓄積装置401内の記憶領域へのアクセスを許可するとともに、当該アクセス時のアクセス時間情報、機種別情報、ポイント値情報を取得する。そして、当該取得した情報を、所定アルゴリズムに基づいてパスワード(例えば、複数の英数字からなる記号)に暗号化変換する。なお、暗号化変換に際して予測し難いアクセス時間情報を含ませることで、セキュリティ性を向上させたユニークなパスワードが生成されることとなる。
【0062】
(ステップS7)
サーバ400のサーバ制御部403は、上記ステップS6で生成されたパスワードを、サーバ通信装置402を通じて情報端末200に送信する。
【0063】
(ステップS8)
情報端末200の端末制御部205は、端末通信装置204を通じて、サーバ400から受信したパスワードを端末表示装置202に表示させる。
【0064】
(ステップS9)
遊技機1は、端末表示装置202に表示されたパスワードが演出操作装置164を介して入力されると、所定アルゴリズムに基づいて、アクセス時間情報、遊技履歴情報を復号化変換し、打-WIN機能を開始するための打-WIN情報設定処理を行う。この打-WIN情報設定処理では、以後の遊技機1の遊技履歴情報を蓄積させていく蓄積開始処理と、遊技機1の演出装置における演出のキャラクタ設定等を行う演出設定処理とが行われる。
【0065】
(ステップS10)
遊技機1では、遊技者によって遊技が行われると、大当たりの抽選、特別遊技の処理、演出装置における演出の処理等の様々な遊技処理が行われる。
【0066】
(ステップS11)
そして、上記ステップS10での遊技処理が行われる毎に、遊技履歴情報が蓄積されていく。なお、ポイント値は、大当たりの抽選(特別図柄の変動)が1回行われるたびに、予め設定された加算条件を満たすことによって加算される。このとき、加算されるポイント値の下限は「1」であり、加算条件を満たしたときの状況に応じて、さらにポイント値が上乗せされるようにしている。
【0067】
例えば、大当たりの抽選が行われたときの遊技状態(後述する高確率遊技状態、低確率遊技状態、時短遊技状態、非時短遊技状態)、後述する変動パターン番号(リーチ態様等)、特別図柄の種別、実行された変動演出の具体的な内容等に応じて、上乗せされるポイント値が予め設定されている。
【0068】
また、本実施形態においては、遊技履歴情報として、当該遊技機1固有のポイントである経験値が蓄積される。この経験値は、予め設定された加算条件を満たすことによって加算されるが、このとき加算される経験値の下限は、上記のポイント値よりも大きい「3」であり、加算条件を満たしたときの状況に応じて、上記と同様に、ポイント値が上乗せされるようにしている。ただし、この経験値の加算条件は、ポイント値の加算条件に比べて、遊技状態等、加算条件成立時の状況による影響が小さく設定されている。そして、経験値が一定数(例えば100)積算されると、レベル値が「1」上昇するように設定されている。こうした経験値やレベル値は、例えば、遊技者が設定したキャラクタの成長を示す各種のパラメータとして用いることが可能である。
【0069】
(打-WIN機能を利用した遊技の終了)
遊技者は、打-WIN機能を利用した遊技を終了する場合には、取得したアクセス時間情報、更新された遊技履歴情報を、所定アルゴリズムに基づいて、サーバ400へのアクセス情報(URL)を含む第2二次元コードに暗号化変換する。そして、遊技機1の演出表示装置151に第2二次元コードを表示させ、情報端末200により演出表示装置151に表示された第2二次元コードを読み取らせてサーバ400にアクセスさせる。そして、読み取った第2二次元コードの復号化変換に基づいて、更新された遊技履歴情報をサーバ400に蓄積する。以下、具体的な処理について説明する。
【0070】
(ステップS12)
遊技機1は、遊技者から演出操作装置164に対して第2の操作が行われると、少なくとも、遊技機1に蓄積された遊技履歴情報と、サーバ400のURLと、を含む第2二次元コードを生成する。
【0071】
(ステップS13)
そして、遊技機1は、上記ステップS12で生成した第2二次元コードを演出表示装置151に表示する。
【0072】
(ステップS14)
情報端末200の撮像装置203は、端末操作部201からの操作に応じて、演出表示装置151に表示された第2二次元コードを撮像し、第2二次元コードに含まれた第2のコード情報(遊技履歴情報、URL)を抽出する。
【0073】
(ステップS15)
そして、情報端末200の端末制御部205は、その第2のコード情報(遊技履歴情報、URL)を用い、端末通信装置204を介して遊技履歴情報をサーバ400に送信する。
【0074】
(ステップS16)
サーバ400のサーバ制御部403は、遊技履歴情報(経験値、レベル情報、ポイント値情報等)やキャラクタ情報等を受信すると、アクセスしている情報端末200のICCID等の遊技者固有情報も併せて取得する。そして、サーバ制御部403は、取得した遊技者固有情報の認証により、本人確認ができたことを条件に、当該遊技者固有情報と関連付けされた蓄積装置401の記憶領域にアクセスし、遊技履歴情報を蓄積させる。
【0075】
これにより、当該遊技機1において、パスワードを入力した時点(打-WIN機能の遊技の開始)から第2二次元コードの演出表示装置151への表示を指示した時点(打-WIN機能の遊技の終了)までの遊技履歴情報をサーバ400に蓄積させることができる。
【0076】
(打-WIN機能のメニュー表示)
遊技者は、打-WIN機能で用意された各種のメニューを使用する場合には、情報端末200によりサーバ400にアクセスして、情報端末200の端末操作部201を操作して、各種のメニューを選択していく(各種コマンドをサーバ400に送信していく)。以下、具体的な処理について、
図4を用いて説明する。
【0077】
(ステップS17)
サーバ400のサーバ制御部403は、情報端末200によりアクセスがあると、アクセスしている情報端末200からICCID等の遊技者固有情報を取得し、取得した遊技者固有情報の認証を行うとともに、認証に成功した場合には、当該遊技者固有情報と関連付けされた蓄積装置401の記憶領域に記憶されているキャラクタ情報、予め設定されたメニュー情報等から、打-WIN機能のトップメニュー情報(トップメニューの画像データ)を生成する。
【0078】
(ステップS18)
サーバ400のサーバ制御部403は、上記ステップS17で生成されたトップメニュー情報を、サーバ通信装置402を通じて情報端末200に送信する。
【0079】
(ステップS19)
情報端末200の端末制御部205は、端末通信装置204を通じて、サーバ400から受信したトップメニュー情報を端末表示装置202に表示させる。
【0080】
これ以降、遊技者は、端末表示装置202に表示されたトップメニューの画像データから、各種のメニューを選択していくことができる。
【0081】
(打-WIN機能の閲覧表示)
遊技者は、打-WIN機能を利用して、サーバ400に蓄積された遊技履歴情報を閲覧する場合には、情報端末200によりサーバ400にアクセスして、サーバ400に蓄積された遊技履歴情報に対応する閲覧情報(画像データ)を端末表示装置202に表示させる。以下、具体的な処理について説明する。
【0082】
(ステップS20)
情報端末200の端末制御部205は、端末操作部201からの操作に応じて、閲覧要求コマンドを、端末通信装置204を通じてサーバ400に送信する。
【0083】
(ステップS21)
サーバ400のサーバ制御部403は、閲覧要求コマンドを受信すると、アクセスしている情報端末200からICCID等の遊技者固有情報を取得し、取得した遊技者固有情報の認証を行うとともに、認証に成功した場合には、取得した遊技者固有情報に関連付けられた蓄積装置401の記憶領域に記憶されている遊技履歴情報に基づいて閲覧情報を生成する。
【0084】
(ステップS22)
サーバ400のサーバ制御部403は、上記ステップS21で生成された閲覧情報を、サーバ通信装置402を通じて情報端末200に送信する。
【0085】
(ステップS23)
情報端末200の端末制御部205は、端末通信装置204を通じて、サーバ400から受信した閲覧情報を端末表示装置202に表示させる。
【0086】
これにより、遊技者は、これまでに遊技機1で実行された演出等の遊技履歴情報を、情報端末200において確認することができる。
【0087】
(打-WIN機能のキャラクタ設定)
また、サーバ400の蓄積装置401に蓄積されたそれぞれの遊技者固有情報には、上記の遊技履歴情報だけではなく、遊技者が設定可能な遊技機1固有のキャラクタ情報も関連付けられて記憶されている。遊技者は、このキャラクタ情報を設定する場合には、情報端末200によりサーバ400にアクセスして、サーバ400に設定するキャラクタ情報を送信する。以下、具体的な処理について説明する。
【0088】
(ステップS24)
情報端末200の端末制御部205は、端末操作部201からの操作に応じて、複数種類のキャラ設定コマンドの中から、遊技者の希望に応じて選択されたキャラクタに関連付けられたキャラ設定コマンドを、端末通信装置204を通じてサーバ400に送信する。
【0089】
(ステップS25)
サーバ400のサーバ制御部403は、キャラ設定コマンドを受信すると、アクセスしている情報端末200からICCID等の遊技者固有情報を取得し、取得した遊技者固有情報の認証を行うとともに、認証に成功した場合には、取得した遊技者固有情報に関連付けられた蓄積装置401の記憶領域に、受信したキャラ設定コマンドに対応したキャラクタ情報を記憶する。
【0090】
(ステップS26)
サーバ400のサーバ制御部403は、上記ステップS25で設定されたキャラクタ情報を、サーバ通信装置402を通じて情報端末200に送信する。
【0091】
(ステップS27)
情報端末200の端末制御部205は、端末通信装置204を通じて、サーバ400から受信したキャラクタ情報を端末表示装置202に表示させる。
【0092】
以上のように、本実施形態によれば、遊技者の遊技者固有情報とキャラクタ情報とが関連付けてサーバ400に記憶される。そして、サーバ400で設定されたキャラクタ情報をパスワードに含めることにより、遊技機1側でも、サーバ400で設定されたキャラクタに応じた演出を実行することで、より遊技の興趣を向上させることができる。なお、このキャラクタを用いた演出については後述する。
【0093】
(その他の打-WIN機能)
その他、遊技者は、情報端末200によりサーバ400にアクセスして、様々な特典を得ることができる。例えば、サーバ400から、遊技機1の攻略情報、未公開情報、遊技機1の基本仕様、遊技機1に関するメロディーや音声等の着信音、着信画像、楽曲、待ち受け画面、アイコン等の情報といった特典を得ることができる。
【0094】
(打-WIN機能により情報端末200に表示される表示画像)
次に、
図5、
図6を用いて、上記遊技システムSのシーケンス図で説明した情報端末200に表示される表示画像の一例について説明する。
【0095】
遊技者は、打-WIN機能の事前登録を行った後、情報端末200を用いてサーバ400にアクセスすると、情報端末200の端末表示装置202では、
図5に示すように、打-WIN機能で用意された各種のメニューが表示される。なお、
図5(a)は、打-WIN機能のトップメニュー画面の1ページ目を示し、
図5(b)は、打-WIN機能のトップメニュー画面の2ページ目を示しており、情報端末200の端末操作部201によりスクロール表示される。
【0096】
具体的には、サーバ400は、アクセスしている情報端末200からICCID等の遊技者固有情報を取得し、取得した遊技者固有情報の認証を行うとともに、認証に成功した場合には、取得した遊技者固有情報に関連付けられた蓄積装置401の記憶領域に記憶されているキャラクタ情報、予め設定されたメニュー情報等からトップメニュー情報(画像データ)を生成して、生成したトップメニュー情報を、情報端末200に送信する(ステップS17〜S19参照)。
【0097】
これにより、情報端末200の端末表示装置202では、
図5(a)に示すように、「ステータス」として、遊技者のキャラクタ情報に対応する画像が表示され、
図5(b)に示すように、「メニュー」として、「パスワード発行」、「遊技履歴」、「ミッション確認」、「キャラクタ設定」、「特典ダウンロード」の項目が表示される。
【0098】
そして、遊技者が、情報端末200の端末操作部201を操作して、「メニュー」から「パスワード発行」を選択すると、打-WIN機能の遊技を行うためのパスワードを取得できる。
【0099】
具体的には、情報端末200の端末操作部201を操作して、打-WIN機能のトップメニューから「パスワード発行」を選択することで、パスワード要求コマンドが、サーバ400に送信される(ステップS5参照)。サーバ400は、パスワード要求コマンドを受信すると、パスワードを生成するとともに、当該生成したパスワードを、情報端末200に送信する(ステップS5〜ステップS7参照)。
【0100】
これにより、情報端末200の端末表示装置202では、
図6(a)に示すように、パスワードが表示される。
【0101】
次に、遊技者が、情報端末200の端末操作部201を操作して、「メニュー」から「遊技履歴」を選択すると、サーバ400に蓄積された遊技履歴情報の閲覧をできる。
【0102】
具体的には、情報端末200の端末操作部201を操作して、打-WIN機能のトップメニューから「遊技履歴」を選択することで、閲覧要求コマンドが、サーバ400に送信される(ステップS20参照)。サーバ400は、閲覧要求コマンドを受信すると、閲覧情報を生成して、生成した閲覧情報を、情報端末200に送信する(ステップS21、ステップS22参照)。
【0103】
これにより、情報端末200の端末表示装置202では、
図6(b)に示すように、遊技履歴の閲覧画像が表示される。
【0104】
次に、遊技者が、情報端末200の端末操作部201を操作して、「メニュー」から「キャラクタ設定」を選択すると、遊技者固有情報に関連付けられたキャラクタ情報を設定(変更)できる。
【0105】
具体的には、情報端末200の端末操作部201を操作して、打-WIN機能のトップメニューから「キャラクタ設定」を選択することで、キャラ設定コマンドが、サーバ400に送信される(ステップS24参照)。サーバ400は、キャラ設定コマンドを受信すると、キャラクタ情報を決定して、決定したキャラクタ情報を、情報端末200に送信する(ステップS25、ステップS26参照)。
【0106】
これにより、情報端末200の端末表示装置202では、
図6(c)に示すように、キャラクタ情報の画像が表示される。
【0107】
(打-WIN機能により遊技機1に表示される表示画像)
次に、
図7、
図8を用いて、上記遊技システムSのシーケンス図で説明した遊技機1に表示される表示画像の一例について説明する。
【0108】
詳しい制御処理については後述するが、遊技者が、遊技機1においてデモ表示が行われているときに、演出操作装置164の操作を行うと、
図7(a)に示すように、演出表示装置151に「打-WINメニュー」の画面が表示される。この「打-WINメニュー」には、少なくとも「新規登録」、「パスワード入力」、「遊技終了」、「戻る」のメニュー項目が表示されている。
【0109】
「打-WINメニュー」において、演出操作装置164の操作によって「新規登録」を選択すると、遊技機1では、サーバ400のURLを含む第1二次元コードが生成される。そして、
図7(b)に示すように、遊技機1では、生成された第1二次元コードが演出表示装置151に表示される(ステップS1、ステップS2参照)。
【0110】
この第1二次元コードを情報端末200で読み取ってサーバ400にアクセスすることで、打-WIN機能の事前登録(新規登録)を行うことができる(ステップS3、ステップS4参照)。
【0111】
また、「打-WINメニュー」において、演出操作装置164の操作によって「パスワード入力」を選択すると、
図8(a)に示すように、パスワードを入力する入力画面が表示される(ステップS9参照)。
【0112】
この入力画面で、演出操作装置164を操作することにより、サーバ400から発行されたパスワードを入力することができる。
【0113】
また、「打-WINメニュー」において、演出操作装置164の操作によって「遊技終了」を選択すると、遊技機1では、遊技機1に蓄積された遊技履歴情報と、サーバ400のURLと、を含む第2二次元コードが生成される。そして、
図8(b)に示すように、遊技機1では、生成された第2二次元コードが演出表示装置151に表示される(ステップS12、ステップS13参照)。
【0114】
この第2二次元コードを情報端末200で読み取り、その第2二次元コードに含まれた遊技履歴情報をサーバ400に送信することで、遊技機1の演出に関する遊技履歴情報をサーバ400に蓄積させることができる。
【0115】
なお、「打-WINメニュー」において、演出操作装置164の操作によって「戻る」を選択すると、演出表示装置151から「打-WINメニュー」の画面が消去される。
【0116】
(遊技機1の説明)
次に、本実施形態の遊技機1について詳細に説明する。ここでは理解を容易にするため、まず、遊技機1の機械的構成および電気的構成を簡単に説明し、その後、各基板における具体的な処理を説明する。
【0117】
図9は、本実施形態の遊技機1の斜視図であり、扉が開放された状態を示している。図示のように、遊技機1は、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成される外枠2と、この外枠2にヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた中枠4と、この中枠4と同様に、ヒンジ機構によって外枠2に開閉自在に取り付けられた前枠6と、を備えている。
【0118】
中枠4は、外枠2と同様に、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成されており、この囲繞空間に遊技盤8が保持されている。また、前枠6には、ガラス製または樹脂製の透過板10が保持されている。そして、これら中枠4および前枠6を外枠2に対して閉じると、遊技盤8と透過板10とが所定の間隔を維持して略平行に対面するとともに、遊技機1の正面側から、透過板10を介して遊技盤8が視認可能となる。
【0119】
図10は、遊技機1の正面図である。この図に示すように、前枠6の下部には、遊技機1の正面側に突出する操作ハンドル12が設けられている。この操作ハンドル12は、遊技者が回転操作可能に設けられており、遊技者が操作ハンドル12を回転させて発射操作を行うと、当該操作ハンドル12の回転角度に応じた強度で、不図示の発射機構によって遊技球が発射される。このようにして発射された遊技球は、遊技盤8に設けられたレール14a、14b間を上昇して遊技領域16に導かれることとなる。
【0120】
遊技領域16は、遊技盤8と透過板10との間隔に形成される空間であって、遊技球が流下または転動可能な領域である。遊技盤8には、多数の釘や風車が設けられており、遊技領域16に導かれた遊技球が釘や風車に衝突して、不規則な方向に流下、転動するようにしている。
【0121】
遊技領域16は、発射機構の発射強度に応じて遊技球の進入度合いを互いに異にする第1遊技領域16aおよび第2遊技領域16bを備えている。第1遊技領域16aは、遊技機1に正対した遊技者から見て遊技領域16の左側に位置し、第2遊技領域16bは、遊技機1に正対した遊技者から見て遊技領域16の右側に位置している。レール14a、14bが遊技領域16の左側にあることから、発射機構によって所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球は第1遊技領域16aに進入し、所定の強度以上の発射強度で発射された遊技球は第2遊技領域16bに進入することとなる。
【0122】
また、遊技領域16には、遊技球が入球可能な一般入賞口18、第1始動口20(第1始動領域)、第2始動口22(第2始動領域)が設けられており、これら一般入賞口18、第1始動口20、第2始動口22に遊技球が入球すると、それぞれ所定の賞球が遊技者に払い出される。
【0123】
なお、詳しくは後述するが、第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、予め設けられた複数の特別図柄の中からいずれか1の特別図柄を決定するための抽選が行われる。各特別図柄には、遊技者にとって有利な特別遊技の実行可否や、以後の遊技状態をどのような遊技状態にするかといった種々の遊技利益(状態)が対応付けられている。したがって、遊技者は、第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、所定の賞球を獲得するのと同時に、種々の遊技利益を受ける権利獲得の機会を獲得することとなる。
【0124】
また、第2始動口22には、可動片22bが開閉可能に設けられており、この可動片22bの状態に応じて、第2始動口22への遊技球の進入容易性が変化するようになっている。具体的には、第2始動口22が閉状態にあるときには、第2始動口22への遊技球の進入が不可能もしくは困難となっている。これに対して、遊技領域16に設けられたゲート24を遊技球が通過すると、後述する普通図柄の抽選が行われ、この抽選によって当たりに当選すると、可動片22bが所定時間、開状態に制御される。このように、可動片22bが開状態になると、当該可動片22bが遊技球を第2始動口22に導く受け皿として機能し、第2始動口22への遊技球の入球が容易となる。
【0125】
さらに、第1始動口20および第2始動口22よりも下方にはアタッカー装置26が設けられている。このアタッカー装置26は、遊技球が入球可能な大入賞口28と、この大入賞口28を開閉する開閉扉28bと、を備えており、通常、開閉扉28bが大入賞口28を閉扉して、大入賞口28への遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、前述の特別遊技が実行されると、開閉扉28bが開扉して、大入賞口28への遊技球の入球が可能となる。そして、大入賞口28に遊技球が入球すると、所定の賞球が遊技者に払い出される。
【0126】
なお、遊技領域16の最下部には、一般入賞口18、第1始動口20、第2始動口22、大入賞口28のいずれにも入球しなかった遊技球を、遊技領域16から遊技盤8の背面側に排出する排出口30が設けられている。
【0127】
ここで、第1始動口20は、遊技領域16の下方寄りであって幅方向の中央に位置しており、第1遊技領域16aを流下する遊技球のみが入球可能であって、第2遊技領域16bを流下する遊技球は入球不可能となっている。一方で、第2始動口22は、第2遊技領域16bに位置しており、第2遊技領域16bを流下する遊技球のみが入球可能であって、第1遊技領域16aを流下する遊技球は入球不可能となっている。
【0128】
ただし、第1始動口20には、第2遊技領域16bを流下する遊技球が入球してもよく、また、第2始動口22には、第1遊技領域16aを流下する遊技球が入球してもよい。したがって、第1始動口20や第2始動口22の配置は一例にすぎず、具体的な盤面構成は特に限定されるものではない。
【0129】
そして、遊技盤8には、遊技の進行中等に演出を行う演出表示装置151の演出表示部50a(画像表示部)と、可動装置からなる演出役物装置162とが設けられている。演出表示装置151は、画像を表示する演出表示部50a(画像表示部)を備えており、この演出表示部50aを、遊技盤8の略中央部分において、遊技機1の正面側から視認可能に配置している。この演出表示部50aには、図示のように演出図柄40a、40b、40cが変動表示され、これら各演出図柄40a、40b、40cの停止表示態様によって大当たりの抽選結果が遊技者に報知されることとなる。
【0130】
また、演出表示部50aよりも前面には、演出役物装置162が設けられている。この演出役物装置162は、通常、遊技盤8の背面側に退避しているが、上記の演出図柄40a、40b、40cの変動表示中などに、演出表示部50aの前面まで可動して、遊技者に大当たりの期待感を付与するものである。
【0131】
また、遊技盤8には、点灯態様や発光色をさまざまに制御して演出を行うためのランプからなる演出照明装置163が設けられている。さらに、遊技機1の幅方向略中央位置であって、かつ、透過板10よりも下方位置には、遊技者の押下操作および回転操作を受け付けるボタンからなる演出操作装置164が設けられている。そして、前枠6の上部位置や外枠2の最下部位置には、遊技機1の正面側に向けられたスピーカからなる音声出力装置161が設けられている。
【0132】
なお、図中符号70は、遊技機1から払い出される賞球や、遊技球貸出装置から貸し出される遊技球が導かれる上皿であり、この上皿70が遊技球で一杯になると、遊技球は下皿72に導かれることとなる。また、この下皿72の底面には、当該下皿72から遊技球を排出するための球抜き孔(不図示)が形成されている。この球抜き孔は、通常、開閉板(不図示)によって閉じられているが、球抜きつまみ72aを図中左右方向にスライドさせることにより、当該球抜きつまみ72aと一体となって開閉板がスライドし、球抜き孔から下皿72の下方に遊技球を排出することが可能となっている。
【0133】
また、遊技盤8には、遊技領域16の外方であって、かつ、遊技者が視認可能な位置に、第1特別図柄表示器80、第2特別図柄表示器82、第1特別図柄保留表示器84、第2特別図柄保留表示器86、普通図柄表示器88、普通図柄保留表示器90が設けられている。これら各表示器80〜90は、遊技に係る種々の状況を表示するための装置であるが、その詳細については後述する。
【0134】
(制御手段の内部構成)
図11は、遊技の進行を制御する制御手段の内部構成を示すブロック図である。
【0135】
主制御基板110は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板110は、メインCPU110a、メインROM110b、メインRAM110cを備えている。メインCPU110aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM110bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM110cは、メインCPU110aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
【0136】
上記主制御基板110には、一般入賞口18に遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出スイッチ18a、第1始動口20に遊技球が入球したことを検出する第1始動口検出スイッチ20a、第2始動口22に遊技球が入球したことを検出する第2始動口検出スイッチ22a、ゲート24を遊技球が通過したことを検出するゲート検出スイッチ24a、大入賞口28に遊技球が入球したことを検出する大入賞口検出スイッチ28aが接続されており、これら各検出スイッチから主制御基板110に検出信号が入力されるようになっている。
【0137】
また、主制御基板110には、第2始動口22の可動片22bを作動する始動口開閉ソレノイド22cと、大入賞口28を開閉する開閉扉28bを作動する大入賞口開閉ソレノイド28cと、が接続されており、主制御基板110によって、第2始動口22および大入賞口28の開閉制御がなされるようになっている。
【0138】
さらに、主制御基板110には、第1特別図柄表示器80、第2特別図柄表示器82、第1特別図柄保留表示器84、第2特別図柄保留表示器86、普通図柄表示器88、普通図柄保留表示器90が接続されており、主制御基板110によって、これら各表示器の表示制御がなされるようになっている。
【0139】
また、本実施形態の遊技機1は、主に第1始動口20または第2始動口22への遊技球の入球によって開始される特別図柄遊技と、ゲート24を遊技球が通過することによって開始される普通図柄遊技とに大別される。そして、主制御基板110のメインROM110bには、特別図柄遊技および普通図柄遊技を進行するための種々のプログラムや、各種の遊技に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
【0140】
また、主制御基板110には、払出制御基板120および副制御基板140が接続されている。
【0141】
払出制御基板120は、遊技球を発射させるための制御、および、賞球を払い出すための制御を行う。この払出制御基板120も、CPU、ROM、RAMを備えており、主制御基板110に対して双方向に通信可能に接続されている。この払出制御基板120には不図示の遊技情報出力端子板が接続されており、主制御基板110から出力される遊技進行上の種々の情報が、払出制御基板120および遊技情報出力端子板を介して、遊技店のホールコンピュータ等に出力されることとなる。
【0142】
また、払出制御基板120には、貯留部に貯留された遊技球を賞球として遊技者に払い出すための払出モータ122が接続されている。払出制御基板120は、主制御基板110から送信された払出個数指定コマンドに基づいて払出モータ122を制御して所定の賞球を遊技者に払い出すように制御する。このとき、払い出された遊技球数が払出球計数スイッチ123によって検出され、払い出すべき賞球が遊技者に払い出されたかが把握されるようになっている。
【0143】
また、払出制御基板120には、下皿72の満タン状態を検出する皿満タン検出スイッチ124が接続されている。この皿満タン検出スイッチ124は、賞球として払い出される遊技球を下皿72に導く通路に設けられており、当該通路を遊技球が通過するたびに、遊技球検出信号が払出制御基板120に入力されるようになっている。
【0144】
そして、下皿72に所定量以上の遊技球が貯留されて満タン状態になると、下皿72に向かう通路内に遊技球が滞留し、皿満タン検出スイッチ124から払出制御基板120に向けて、遊技球検出信号が連続的に入力される。払出制御基板120は、遊技球検出信号が所定時間連続して入力された場合に、下皿72が満タン状態であると判断し、皿満タンコマンドを主制御基板110に送信する。一方、皿満タンコマンドを送信した後、遊技球検出信号の連続入力が途絶えた場合には、満タン状態が解除されたと判断し、皿満タン解除コマンドを主制御基板110に送信する。
【0145】
また、払出制御基板120には、発射制御基板130が双方向に通信可能に接続されている。この発射制御基板130は、払出制御基板120から発射制御データを受信すると発射の許可を行う。この発射制御基板130には、操作ハンドル12に設けられ、当該操作ハンドル12に遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ132と、操作ハンドル12の操作角度を検出する操作ボリューム133と、が接続されている。そして、タッチセンサ132および操作ボリューム133から信号が入力されると、発射制御基板130において、遊技球発射装置に設けられた発射用ソレノイド134を通電して遊技球を発射させる制御がなされる。
【0146】
副制御基板140は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この副制御基板140は、サブCPU140a、サブROM140b、サブRAM140c、RTC140dを備えており、主制御基板110に対して、当該主制御基板110から副制御基板140への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU140aは、主制御基板110から送信されたコマンドやタイマからの入力信号等に基づいて、サブROM140bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、演出を実行するためのコマンドを、画像制御基板150または電飾制御基板160に送信する。このとき、サブRAM140cは、サブCPU140aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。RTC140dは、現在の時刻を計時する機能を備えている。
【0147】
画像制御基板150は、上記演出表示部50aに画像を表示させる画像表示制御を行うものであり、CPU、ROM、RAM、VRAMを備えている。この画像制御基板150のROMには、演出表示部50aに表示される図柄や背景等の画像データが多数格納されており、副制御基板140から送信されたコマンドに基づいて、CPUが、画像データをROMからVRAMに読み出して、演出表示部50aの画像表示を制御する。
【0148】
電飾制御基板160は、副制御基板140から送信されたコマンドに基づいて、音声出力装置161から音声を出力させる音声出力制御を行う。また、電飾制御基板160は、副制御基板140から送信されるコマンドに基づいて、演出役物装置162を可動したり演出照明装置163を点灯制御したりする。さらには、演出操作装置164が押下操作されたことを検出する演出操作検出スイッチ164aから操作検出信号が入力された際に、所定のコマンドを副制御基板140に送信する。
【0149】
なお、各基板には、不図示の電源基板が接続されている。この電源基板は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板110に出力する。
【0150】
次に、本実施形態の遊技機1における遊技について、メインROM110bに記憶されている各種テーブルを参照しながら説明する。
【0151】
前述したように、本実施形態の遊技機1は、特別図柄遊技と普通図柄遊技の2種類の遊技が並行して進行するものであり、これら両遊技を進行する際の遊技状態として、低確率遊技状態または高確率遊技状態のいずれかの遊技状態と、非時短遊技状態または時短遊技状態のいずれかの遊技状態と、が組み合わされたいずれかの遊技状態にて遊技が進行する。
【0152】
各遊技状態の詳細については後述するが、低確率遊技状態というのは、大入賞口28が開放される特別遊技を実行する権利獲得の確率が低く(本実施形態では約1/392.4)設定された遊技状態であり、高確率遊技状態というのは、特別遊技を実行する権利獲得の確率が高く(本実施形態では約1/39.24)設定された遊技状態である。
【0153】
また、非時短遊技状態というのは、可動片22bが開状態になりにくく、第2始動口22に遊技球が入球しにくい遊技状態であり、時短遊技状態というのは、非時短遊技状態よりも可動片22bが開状態になりやすく、第2始動口22に遊技球が入球しやすい遊技状態である。
【0154】
遊技者が操作ハンドル12を操作して遊技領域16に遊技球を発射させるとともに、遊技領域16を流下する遊技球が第1始動口20または第2始動口22に入球すると、遊技者に遊技利益を付与するか否かの抽選(以下、「大当たりの抽選」という)が行われる。この大当たりの抽選において、大当たりに当選すると、大入賞口28が開放されるとともに当該大入賞口28への遊技球の入球が可能となる特別遊技が実行され、また、当該特別遊技の終了後の遊技状態が、上記のいずれかの遊技状態に設定される。以下では、大当たりの抽選方法について説明する。
【0155】
なお、詳しくは後述するが、第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、大当たりの抽選に係る種々の乱数値(大当たり決定乱数、当たり図柄乱数、リーチグループ決定乱数、リーチモードA決定乱数、変動パターン乱数)が取得されるとともに、これら各乱数値がメインRAM110cの保留記憶領域に記憶される。以下では、第1始動口20に遊技球が入球して保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して特1保留とよび、第2始動口22に遊技球が入球して保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して特2保留とよぶ。
【0156】
この保留記憶領域は、8つの記憶部(第1〜第8記憶部)を有している。そして、第1始動口20に遊技球が入球すると、特1保留を保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶し、第2始動口22に遊技球が入球すると、特2保留を保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶する。例えば、第1始動口20に遊技球が入球したとき、保留記憶領域の第1〜第8記憶部のいずれにも保留が記憶されていない場合には、第1記憶部に特1保留を記憶する。また、例えば、第1記憶部〜第3記憶部に特1保留または特2保留が記憶されている状態で、第1始動口20に遊技球が入球した場合には、特1保留を第4記憶部に記憶する。なお、第2始動口22に遊技球が入球した場合にも、上記と同様に、第1記憶部〜第8記憶部の中で、特1保留および特2保留が記憶されていない、最も番号(序数)の小さい記憶部に特2保留が記憶される。
【0157】
ただし、保留記憶領域に記憶可能な特1保留数(X1)および特2保留数(X2)は、それぞれ4つに設定されている。したがって、例えば、第1始動口20に遊技球が入球したときに、保留記憶領域に既に4つの特1保留が記憶されている場合には、当該第1始動口20への遊技球の入球によって新たに特1保留が記憶されることはない。同様に、第2始動口22に遊技球が入球したときに、保留記憶領域に既に4つの特2保留が記憶されている場合には、当該第2始動口22への遊技球の入球によって新たに特2保留が記憶されることはない。
【0158】
図12は、大当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、0〜65535の範囲内から1つの大当たり決定乱数が取得される。そして、大当たりの抽選を開始するとき、すなわち、大当たりの判定を行うときの遊技状態に応じて大当たり決定乱数判定テーブルが選択され、当該選択された大当たり決定乱数判定テーブルと取得された大当たり決定乱数とによって大当たりの抽選が行われる。
【0159】
低確率遊技状態において、特1保留および特2保留について大当たりの抽選を開始する場合には、
図12(a)に示す大当たり決定乱数判定テーブル1が参照される。この大当たり決定乱数判定テーブル1によれば、大当たり決定乱数が10001〜10167であった場合に大当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/392.4となる。
【0160】
また、高確率遊技状態において、特1保留および特2保留について大当たりの抽選を開始する場合には、
図12(b)に示す大当たり決定乱数判定テーブル2が参照される。この大当たり決定乱数判定テーブル2によれば、大当たり決定乱数が10001〜11670であった場合に大当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/39.24となる。このように、高確率遊技状態である場合には、低確率遊技状態である場合に比べて、大当たり確率が10倍となる。
【0161】
なお、
図12からも明らかなように、本実施形態においては、取得した大当たり決定乱数が10001〜10167である保留、すなわち、低確率遊技状態において大当たりに当選する保留は、必ず、高確率遊技状態においても大当たりに当選することとなる。
【0162】
図13は、当たり図柄決定乱数判定テーブルを説明する図である。第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、0〜99の範囲内から1つの当たり図柄乱数が取得される。そして、上記の大当たりの抽選により「大当たり」の判定結果が導出された場合に、取得している当たり図柄乱数と当たり図柄決定乱数判定テーブルとによって、特別図柄の種別が決定される。このとき、特1保留によって「大当たり」に当選した場合には、
図13(a)に示す当たり図柄決定乱数判定テーブル1が選択され、特2保留によって「大当たり」に当選した場合には、
図13(b)に示す当たり図柄決定乱数判定テーブル2が選択される。以下では、当たり図柄乱数によって決定される特別図柄、すなわち、大当たりの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄を大当たり図柄とよび、ハズレの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄をハズレ図柄とよぶ。
【0163】
図13(a)に示す当たり図柄決定乱数判定テーブル1によれば、図示のとおり、0〜99の各当たり図柄乱数に特別図柄A、B、Cの3種類の特別図柄が対応付けられており、当たり図柄乱数が0〜39であれば特別図柄Aが決定され、当たり図柄乱数が40〜79であれば特別図柄Bが決定され、当たり図柄乱数が80〜99であれば特別図柄Cが決定される。
【0164】
また、
図13(b)に示す当たり図柄決定乱数判定テーブル2によれば、図示のとおり、0〜99の各当たり図柄乱数に特別図柄A、B、Cの3種類の特別図柄が対応付けられており、当たり図柄乱数が0〜39であれば特別図柄Aが決定され、当たり図柄乱数が40〜79であれば特別図柄Bが決定され、当たり図柄乱数が80〜99であれば特別図柄Cが決定される。なお、ここでは、当たり図柄決定乱数判定テーブル1、2において、各特別図柄が決定される比率を同一としたが、両当たり図柄決定乱数判定テーブル1、2において、異なる特別図柄が決定されたり、あるいは、同一の特別図柄であっても、そのそれぞれが決定される比率を異にしたりしてもよい。
【0165】
また、大当たりの抽選結果が「ハズレ」であった場合に、当該抽選結果が特1保留によって導出されたときは、抽選を行うことなくハズレ図柄として特別図柄Xが決定され、当該抽選結果が特2保留によって導出されたときは、抽選を行うことなくハズレ図柄として特別図柄Yが決定される。つまり、当たり図柄決定乱数判定テーブルは、大当たりの抽選結果が「大当たり」であった場合にのみ参照され、大当たりの抽選結果が「ハズレ」であった場合に参照されることはない。
【0166】
図14は、リーチグループ決定乱数判定テーブルを説明する図である。このリーチグループ決定乱数判定テーブルは、遊技状態ごとに設けられており、本実施形態では、非時短遊技状態用のテーブルと、時短遊技状態用のテーブルとが設けられている。第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、0〜10006の範囲内から1つのリーチグループ決定乱数が取得される。上記のように、大当たりの抽選結果が導出されると、当該大当たりの抽選結果を報知する変動演出パターンを決定する処理が行われる。本実施形態では、大当たりの抽選結果が「ハズレ」であった場合に、変動演出パターンを決定するにあたって、まず、リーチグループ決定乱数とリーチグループ決定乱数判定テーブルとによってグループ種別が決定される。
【0167】
そして、非時短遊技状態に設定されているときに特1保留に基づいて大当たりの抽選結果が導出されるとともに、大当たりの抽選を行うときの特1保留数が0または1個であった場合には、
図14(a)に示すリーチグループ決定乱数判定テーブル1が選択される。このリーチグループ決定乱数判定テーブル1によれば、リーチグループ決定乱数が0〜3999であれば「グループ1」が決定され、リーチグループ決定乱数が4000〜6999であれば「グループ2」が決定され、リーチグループ決定乱数が7000〜8999であれば「グループ3」が決定され、リーチグループ決定乱数が9000〜9799であれば「グループ4」が決定され、リーチグループ決定乱数が9800〜10006であれば「グループ5」が決定される。
【0168】
また、非時短遊技状態に設定されているときに特1保留に基づいて大当たりの抽選結果が導出されるとともに、大当たりの抽選を行うときの特1保留数が2または3個であった場合には、
図14(b)に示すリーチグループ決定乱数判定テーブル2が選択される。また、非時短遊技状態に設定されているときに特2保留に基づいて大当たりの抽選結果が導出された場合には、保留数とは無関係に
図14(c)に示すリーチグループ決定乱数判定テーブル3が選択されることとなる。これらリーチグループ決定乱数判定テーブル1〜3によれば、リーチグループ決定乱数に応じて、図示のとおりにグループ種別が決定されることとなる。
【0169】
なお、大当たりの抽選結果が「大当たり」であった場合には、変動演出パターンを決定するにあたってグループ種別を決定することはない。つまり、リーチグループ決定乱数判定テーブルは、大当たりの抽選結果が「ハズレ」であった場合にのみ参照され、大当たりの抽選結果が「大当たり」であった場合に参照されることはない。したがって、リーチグループ決定乱数は、第1始動口20や第2始動口22に遊技球が入球したときに、「大当たり」、「ハズレ」とは無関係に取得されるものの、大当たりの抽選結果が「大当たり」であった場合には、当該リーチグループ決定乱数は何らの抽選にも用いられることなく破棄されることとなる。
【0170】
図15は、ハズレ時リーチモードA決定乱数判定テーブルを説明する図である。このハズレ時リーチモードA決定乱数判定テーブルは、上記のようにして決定されたグループ種別ごとに複数設けられている。ここでは、グループ1が決定されたときに選択されるハズレ時リーチモードA決定乱数判定テーブル1を
図15(a)に示し、グループ2が決定されたときに選択されるハズレ時リーチモードA決定乱数判定テーブル2を
図15(b)に示し、グループ5が決定されたときに選択されるハズレ時リーチモードA決定乱数判定テーブル5を
図15(c)に示す。
【0171】
第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、0〜250の範囲内から1つのリーチモードA決定乱数が取得される。そして、上記のグループ種別の抽選によりグループ種別が決定された場合には、当該決定されたグループ種別に対応するハズレ時リーチモードA決定乱数判定テーブルが選択され、選択されたハズレ時リーチモードA決定乱数判定テーブルとリーチモードA決定乱数とに基づいて、変動モード番号が決定される。
【0172】
図15(a)に示すハズレ時リーチモードA決定乱数判定テーブル1によれば、リーチモードA決定乱数が0〜250の全てにおいて、変動モード番号として「00H」が決定される。また、
図15(b)に示すハズレ時リーチモードA決定乱数判定テーブル2によれば、リーチモードA決定乱数が0〜79のとき、変動モード番号として「00H」が決定され、リーチモードA決定乱数が80〜169のとき、変動モード番号として「01H」が決定され、リーチモードA決定乱数が170〜250のとき、変動モード番号として「02H」が決定される。また、
図15(c)に示すハズレ時リーチモードA決定乱数判定テーブル5によれば、リーチモードA決定乱数が0〜130のとき、変動モード番号として「A5H」が決定され、リーチモードA決定乱数が131〜199のとき、変動モード番号として「A6H」が決定され、リーチモードA決定乱数が200〜250のとき、変動モード番号として「A7H」が決定される。なお、本実施形態において、「H」が付されている数字は16進数を示しており、「H」が付されていない数字は10進数を示している。
【0173】
そして、各ハズレ時リーチモードA決定乱数判定テーブルにおいては、リーチモードA決定乱数に、変動モード番号とともに、後述する変動パターン抽選テーブルが対応付けられている。例えば、ハズレ時リーチモードA決定乱数判定テーブル1によれば、変動モード番号が「00H」と決定されるのと同時に、変動パターン抽選テーブルとして「テーブルA」が決定される。このように、本実施形態では、変動モード番号が決定されると、同時に、変動パターン抽選テーブルが決定されることとなる。
【0174】
図16は、大当たり時リーチモードA決定乱数判定テーブルを説明する図である。この大当たり時リーチモードA決定乱数判定テーブルは、大当たり当選時に決定される大当たり図柄の種別に応じて複数設けられている。ここでは、特別図柄Aが決定されたときに選択される大当たり時リーチモードA決定乱数判定テーブル1を
図16(a)に示し、特別図柄Bが決定されたときに選択される大当たり時リーチモードA決定乱数判定テーブル2を
図16(b)に示している。この大当たり時リーチモードA決定乱数判定テーブルにおいても、上記のハズレ時リーチモードA決定乱数判定テーブルと同様に、リーチモードA決定乱数に対して、変動モード番号、変動パターン抽選テーブルが対応付けられており、変動モード番号が決定されると、同時に、変動パターン抽選テーブルが決定されることとなる。
【0175】
以上のように、大当たりの抽選結果が「ハズレ」であった場合には、まず、
図14に示すリーチグループ決定乱数判定テーブルとリーチグループ決定乱数とによってグループ種別が決定される。そして、決定されたグループ種別に応じ、
図15に示すハズレ時リーチモードA決定乱数判定テーブルとリーチモードA決定乱数とによって、変動モード番号、変動パターン抽選テーブルが決定される。一方、大当たりの抽選結果が「大当たり」であった場合には、決定された大当たり図柄(特別図柄の種別)に応じ、
図16に示す大当たり時リーチモードA決定乱数判定テーブルとリーチモードA決定乱数とによって、変動モード番号、変動パターン抽選テーブルが決定されることとなる。
【0176】
図17は、変動パターン抽選テーブルを説明する図である。ここでは、変動パターン抽選テーブルAを
図17(a)に示し、変動パターン抽選テーブルBを
図17(b)に示し、変動パターン抽選テーブルQを
図17(c)に示すが、変動パターン抽選テーブルは、この他にも多数設けられている。
【0177】
第1始動口20または第2始動口22に遊技球が入球すると、0〜238の範囲内から1つの変動パターン乱数が取得される。そして、上記の変動モード番号と同時に決定された変動パターン抽選テーブルと、取得した変動パターン乱数とに基づいて変動パターン番号が決定される。例えば、
図17(a)に示す変動パターン抽選テーブルAによれば、変動パターン乱数が0〜238の全てにおいて、変動パターン番号として「00H」が決定される。
【0178】
また、
図17(b)に示す変動パターン抽選テーブルBによれば、変動パターン乱数が0〜238の全てにおいて、変動パターン番号として「01H」が決定される。また、
図17(c)に示す変動パターン抽選テーブルQによれば、変動パターン乱数が0〜24のとき、変動パターン番号として「30H」が決定され、変動パターン乱数が25〜49のとき、変動パターン番号として「31H」が決定され、変動パターン乱数が50〜139のとき、変動パターン番号として「32H」が決定され、変動パターン乱数が140〜179のとき、変動パターン番号として「33H」が決定され、変動パターン乱数が180〜219のとき、変動パターン番号として「34H」が決定され、変動パターン乱数が220〜238のとき、変動パターン番号として「35H」が決定される。
【0179】
このように、大当たりの抽選が行われると、大当たりの抽選結果に応じて、変動モード番号、変動パターン番号が決定される。これら変動モード番号、変動パターン番号は、変動演出パターンを構成するものであり、そのそれぞれに、変動演出の態様および時間が対応付けられている。
【0180】
図18は、変動時間決定テーブルを説明する図である。上記のように、変動モード番号が決定されると、
図18(a)に示す変動時間1決定テーブルにしたがって変動時間1が決定される。この変動時間1決定テーブルによれば、変動モード番号ごとに変動時間1が対応付けられており、決定された変動モード番号に応じて、対応する変動時間1が決定される。
【0181】
また、上記のように、変動パターン番号が決定されると、
図18(b)に示す変動時間2決定テーブルにしたがって変動時間2が決定される。この変動時間2決定テーブルによれば、変動パターン番号ごとに変動時間2が対応付けられており、決定された変動パターン番号に応じて、対応する変動時間2が決定される。このようにして決定された変動時間1、2の合計時間が、大当たりの抽選結果を報知する変動演出の時間、すなわち、変動時間となる。
【0182】
図19は、大当たりに当選した場合に実行される特別遊技を制御するための特別電動役物作動テーブルを説明する図である。特別電動役物作動テーブルは、特別遊技の実行中に大入賞口開閉ソレノイド28cを通電制御するために参照されるものであり、本実施形態においては、特別電動役物作動テーブルとして、作動テーブル1、2が設けられている。
【0183】
そして、特別図柄Aが決定されると、作動テーブル1を参照して特別遊技が実行される。この作動テーブル1によれば、大入賞口28が29秒開放すること、または、大入賞口28に8個の遊技球が入球する(カウントC=8)ことのいずれかの条件が成立することによって終了するラウンド遊技が15回実行される。なお、各ラウンド遊技中、大入賞口28は1回のみ開放され、各ラウンド遊技間に設定される大入賞口28の閉鎖時間すなわちインターバル時間が2.0秒に設定されている。
【0184】
また、特別図柄B、Cが決定されると、作動テーブル2を参照して特別遊技が実行される。この作動テーブル2によれば、大入賞口28が29秒開放すること、または、大入賞口28に8個の遊技球が入球する(カウントC=8)ことのいずれかの条件が成立することによって終了するラウンド遊技が5回実行される。なお、各ラウンド遊技中、大入賞口28は1回のみ開放され、各ラウンド遊技間に設定される大入賞口28の閉鎖時間すなわちインターバル時間が2.0秒に設定されている。
【0185】
図20は、上記のようにして特別遊技が実行された場合に、当該特別遊技の終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定テーブルを説明する図である。特別遊技の終了後の遊技状態は、大当たりの抽選によって決定された特別図柄の種別と、大当たり当選時の遊技状態とによって決定される。
【0186】
図示のとおり、特別図柄A、Bが決定された場合には、特別遊技の終了後に高確率遊技状態に設定され、特別図柄Cが決定された場合には、特別遊技の終了後に低確率遊技状態に設定される。なお、高確率遊技状態の継続回数(以下、「高確回数」という)は10000回に設定される。これは、高確率遊技状態が、大当たりの抽選結果が10000回確定するまで継続することを意味している。高確率遊技状態においては、大当たりの当選確率が約1/39.24に設定されていることから、実質的には、大当たりに再度当選するまで高確率遊技状態が継続することとなる。ただし、上記した高確回数は1の高確率遊技状態における最大継続回数を示すものであり、上記の継続回数に到達するまでの間に大当たりに当選した場合には、再度、高確回数の設定が行われることとなる。
【0187】
また、特別遊技の終了後には、高確率遊技状態または低確率遊技状態のいずれかに設定されるとともに、必ず時短遊技状態に設定されることとなるが、この時短遊技状態の継続回数(以下、「時短回数」という)は、特別図柄の種別と、大当たり当選時の遊技状態とに応じて次のようにして決定される。
【0188】
すなわち、大当たり当選時の遊技状態が時短遊技状態であった場合には、特別図柄(大当たり図柄)の種別を問わず、時短回数が100回に設定される。一方、大当たり当選時の遊技状態が非時短遊技状態であった場合に、特別図柄(大当たり図柄)の種別が特別図柄Aであれば、時短回数が18回に設定され、特別図柄(大当たり図柄)の種別が特別図柄B、Cであれば、時短回数が9回に設定される。
【0189】
図21は、当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。遊技領域16を流下する遊技球がゲート24を通過すると、第2始動口22の可動片22bを通電制御するか否かが対応付けられた普通図柄の決定処理(以下、「普図抽選」という)が行われる。
【0190】
なお、詳しくは後述するが、遊技球がゲート24を通過すると、0〜19の範囲内から1つの当たり決定乱数が取得されるとともに、この乱数値がメインRAM110cの普図保留記憶領域に4つを上限として記憶される。したがって、普図保留記憶領域に4つの乱数値が記憶された状態で、遊技球がゲート24を通過した場合には、当該遊技球の通過に基づいて乱数値が記憶されることはない。以下では、ゲート24を遊技球が通過して普図保留記憶領域に記憶された乱数値(当たり決定乱数)を普図保留とよぶ。
【0191】
非時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、
図21(a)に示す普通図柄判定テーブル1が参照される。この普通図柄判定テーブル1によれば、当たり決定乱数が0であった場合に当選と判定し、当たり決定乱数が1〜19あった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の当選確率は1/20となる。
【0192】
また、時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、
図21(b)に示す普通図柄判定テーブル2が参照される。この普通図柄判定テーブル2によれば、当たり決定乱数が0〜18であった場合に当選と判定し、当たり決定乱数が19であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の当選確率は19/20となる。なお、普図抽選によって当選の判定結果が得られた場合には当たり図柄が決定され、ハズレの判定結果が得られた場合にはハズレ図柄が決定される。
【0193】
図22(a)は、普通図柄変動パターン決定テーブルを説明する図であり、
図22(b)は、第2始動口開放制御テーブルを説明する図である。上記のように、普図抽選が行われると、普通図柄の変動パターンが決定される。ここでは、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が20秒に決定され、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が1秒に決定される。このようにして変動時間が決定されると、当該決定された時間にわたって普通図柄表示器88が変動表示(点滅表示)される。そして、当たり図柄が決定された場合には普通図柄表示器88が点灯し、ハズレ図柄が決定された場合には普通図柄表示器88が消灯する。
【0194】
そして、普図抽選によって当たり図柄が決定されるとともに、普通図柄表示器88が点灯した場合には、第2始動口22の可動片22bが、普図抽選が行われたときの遊技状態に応じて
図22(b)に示すように通電制御される。
【0195】
すなわち、非時短遊技状態において当たり図柄が決定された場合には、始動口開閉ソレノイド22cが0.1秒×1回=0.1秒のみ通電され、第2始動口22の可動片22bが0.1秒のみ開放する。また、時短遊技状態において当たり図柄が決定された場合には、始動口開閉ソレノイド22cが2.9秒×2回=5.8秒通電され、第2始動口22の可動片22bが合計で5.8秒開放する。
【0196】
このように、時短遊技状態においては、非時短遊技状態よりも第2始動口22に遊技球が入球しやすくなる。つまり、時短遊技状態においては、ゲート24を遊技球が通過する限りにおいて、次々と普図抽選がなされるとともに、第2始動口22が頻繁に開放状態となるため、遊技者は遊技球の費消を低減しながら、大当たりの抽選を行うことが可能となる。
【0197】
次に、遊技機1における遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。
【0198】
(主制御基板のメイン処理)
図23を用いて、主制御基板110のメイン処理を説明する。
【0199】
電源基板より電源が供給されると、メインCPU110aにシステムリセットが発生し、メインCPU110aは、以下のメイン処理を行う。
【0200】
(ステップS50)
メインCPU110aは、初期化処理として、電源投入に応じて、メインROM110bから起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM110cに記憶されるフラグ等を初期化したり、副制御基板140に送信する各種のコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶したりする。
【0201】
(ステップS51)
次に、メインCPU110aは、リーチグループ決定乱数、リーチモードA決定乱数、変動パターン乱数を更新する。以下では、変動演出パターンを決定するためのリーチグループ決定乱数、リーチモードA決定乱数、変動パターン乱数を総称して変動演出用乱数と呼ぶ。
【0202】
(ステップS52)
次に、メインCPU110aは、当たり図柄乱数用初期値更新乱数を更新する。この当たり図柄乱数用初期値更新乱数は、当たり図柄乱数の初期値および終了値を決定するためのものである。つまり、後述する当たり図柄乱数の更新処理によって当たり図柄乱数が1周すると、当たり図柄乱数は、そのときの当たり図柄乱数用初期値更新乱数値に更新されることとなる。このステップS52の処理が終了すると、以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS51とステップS52との処理を繰り返し行う。
【0203】
(主制御基板のタイマ割込処理)
図24を用いて、主制御基板110のタイマ割込処理を説明する。
【0204】
主制御基板110に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒、以下「4ms」という)毎にクロックパルスが発生されることで、以下のタイマ割込処理が実行される。
【0205】
(ステップS100)
まず、メインCPU110aは、各種タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該主制御基板110のタイマ割込処理の度に1ずつ減算され、0になると減算を停止する。
【0206】
(ステップS200)
次に、メインCPU110aは、当たり図柄乱数、当たり図柄乱数用初期値更新乱数を更新する処理を行う。具体的には、それぞれの乱数カウンタを1加算して、乱数カウンタを更新し、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の当たり図柄乱数用初期値更新乱数の値から乱数を更新する。なお、詳しい説明は省略するが、本実施形態では、大当たり決定乱数および当たり決定乱数は、主制御基板110に内蔵されたハードウェア乱数を用いている。この大当たり決定乱数および当たり決定乱数は、いずれも一定の規則に従って更新され、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列が変更されるとともに、システムリセット毎にスタート値が変更されるようになっている。
【0207】
(ステップS300)
次に、メインCPU110aは、一般入賞口検出スイッチ18a、第1始動口検出スイッチ20a、第2始動口検出スイッチ22a、ゲート検出スイッチ24a、大入賞口検出スイッチ28aに入力があったか否か判定する入力制御処理を行う。
【0208】
(ステップS400)
次に、メインCPU110aは、特別図柄、特別電動役物の制御を行うための特図特電処理を行う。
【0209】
(ステップS500)
次に、メインCPU110aは、普通図柄、普通電動役物の制御を行うための普図普電処理を行う。
【0210】
(ステップS600)
次に、メインCPU110aは、一般入賞口18、第1始動口20、第2始動口22、大入賞口28に遊技球が入球したか否かを確認する。具体的には、一般入賞口検出スイッチ18a、第1始動口検出スイッチ20a、第2始動口検出スイッチ22a、大入賞口検出スイッチ28aから検出信号が入力された場合には、それぞれの検出信号に対応する賞球カウンタを更新するとともに、検出信号に対応する払出個数指定コマンドを払出制御基板120に送信する。なお、払出制御基板120において賞球の払い出しが行われると、その賞球ごとに主制御基板110にコマンドが送信され、当該コマンドを受信すると、賞球カウンタが0になるまで賞球カウンタを減算する。
【0211】
(ステップS700)
次に、メインCPU110aは、外部情報データ、第2始動口開閉ソレノイドデータ、大入賞口開閉ソレノイドデータ、各表示器80、82、84、86、88、90の表示データを作成する処理を行う。
【0212】
(ステップS800)
次に、メインCPU110aは、上記ステップS700で作成した各データの信号を出力させるポート出力処理、および、上記各ステップでメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされたコマンドを送信するコマンド送信処理を行う。
【0213】
以下に、上記したタイマ割込処理のうち、ステップS300の入力制御処理、ステップS400の特図特電処理、ステップS500の普図普電処理について、詳細に説明する。
【0214】
図25は、上記ステップS300の入力制御処理を説明するフローチャートである。
【0215】
(ステップS330)
まず、メインCPU110aは、第1始動口検出スイッチ20aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が第1始動口20に入球したか否かを判定して、大当たりの抽選を行うための所定のデータをセットする。詳しくは、
図26を用いて後述する。
【0216】
(ステップS340)
次に、メインCPU110aは、第2始動口検出スイッチ22aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が第2始動口22に入球したか否かを判定して、大当たりの抽選を行うための所定のデータをセットする。詳しくは、
図28を用いて後述する。
【0217】
(ステップS350)
次に、メインCPU110aは、ゲート検出スイッチ24aから信号が入力されたか、すなわち、遊技球がゲート24を通過したか否かを判定して、普通図柄の抽選を行うための所定のデータをセットする。詳しくは、
図29を用いて後述する。
【0218】
図26は、上記ステップS330の第1始動口検出スイッチ入力処理を説明するフローチャートである。
【0219】
(ステップS330−1)
まず、メインCPU110aは、第1始動口検出スイッチ20aから検出信号が入力されたか否かを判定する。第1始動口検出スイッチ20aから検出信号が入力されたと判定した場合にはステップS330−2に処理を移し、第1始動口検出スイッチ20aから検出信号が入力されていないと判定した場合には、第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
【0220】
(ステップS330−2)
次に、メインCPU110aは、保留記憶領域に記憶されている特1保留数(X1)が4未満であるか否かを判定する。その結果、特1保留数(X1)<4と判定した場合にはステップS330−3に処理を移し、特1保留数(X1)≧4と判定した場合には第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
【0221】
(ステップS330−3)
上記ステップS330−2において、特1保留数(X1)<4と判定した場合には、メインCPU110aは、特1保留数(X1)に「1」加算した値を新たな特1保留数(X1)として記憶する。
【0222】
(ステップS330−4)
次に、メインCPU110aは、現在の大当たり決定乱数を取得して、特1保留記憶領域にある第1記憶部から第4記憶部まで順に空いている記憶部を検索し、空いている記憶部に取得した大当たり決定乱数を記憶する。
【0223】
(ステップS330−5)
次に、メインCPU110aは、上記ステップS200で更新された当たり図柄乱数を取得するとともに、当該取得した当たり図柄乱数を、上記ステップS330−4で大当たり決定乱数を記憶したのと同じ記憶部に記憶する。
【0224】
(ステップS330−6)
次に、メインCPU110aは、上記ステップS51で更新されたリーチグループ決定乱数を取得するとともに、上記ステップS330−4およびステップS330−5で各乱数を記憶したのと同じ記憶部に記憶する。
【0225】
(ステップS330−7)
次に、メインCPU110aは、上記ステップS51で更新されたリーチモードA決定乱数を取得するとともに、上記ステップS330−4〜ステップS330−6で各乱数を記憶したのと同じ記憶部に記憶する。
【0226】
(ステップS330−8)
次に、メインCPU110aは、上記ステップS51で更新された変動パターン乱数を取得するとともに、上記ステップS330−4〜ステップS330−7で各乱数を記憶したのと同じ記憶部に記憶する。
【0227】
(ステップS330−9)
次に、メインCPU110aは、特1保留が記憶されたことを示す始動入賞コマンドを生成して演出用伝送データ格納領域にセットする。
【0228】
(ステップS331)
次に、メインCPU110aは、事前判定処理を実行して第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。この事前判定処理について、
図27を用いて説明する。
【0229】
図27は、上記ステップS331の事前判定処理を説明するフローチャートである。
【0230】
(ステップS331−1)
まず、メインCPU110aは、低確率遊技状態において大当たりの抽選を行う際に参照する大当たり決定乱数判定テーブル1(
図12(a))をセットする。
【0231】
(ステップS331−2)
次に、メインCPU110aは、上記ステップS331−1でセットした大当たり決定乱数判定テーブル1と、上記ステップS330−4で取得した大当たり決定乱数とに基づいて、当該新たに記憶した保留が、低確率遊技状態において大当たりと判定されるか否かを判定する。
【0232】
(ステップS331−3)
上記ステップS331−2において、新たに記憶された保留が低確率遊技状態において「大当たり」の判定結果が導出されるものであると判定した場合にはステップS331−4に処理を移し、新たに記憶された保留が低確率遊技状態において「大当たり」の判定結果が導出されるものではないと判定した場合にはステップS331−5に処理を移す。
【0233】
(ステップS331−4)
上記ステップS331−3において、新たに記憶された保留が「大当たり」の判定結果が導出されるものであると判定した場合には、メインCPU110aは、事前判定コマンド1(大当たり確定コマンド)をセットする。
【0234】
(ステップS331−5)
一方、上記ステップS331−3において、新たに記憶された保留が「大当たり」の判定結果が導出されるものではないと判定した場合には、メインCPU110aは、高確率遊技状態において大当たりの抽選を行う際に参照する大当たり決定乱数判定テーブル2(
図12(b))をセットする。
【0235】
(ステップS331−6)
次に、メインCPU110aは、上記ステップS331−5でセットした大当たり決定乱数判定テーブル2と、上記ステップS330−4で取得した大当たり決定乱数とに基づいて、当該新たに記憶した保留が、高確率遊技状態において大当たりと判定されるか否かを判定する。
【0236】
(ステップS331−7)
上記ステップS331−6において、新たに記憶された保留が高確率遊技状態において「大当たり」の判定結果が導出されるものであると判定した場合にはステップS331−8に処理を移し、新たに記憶された保留が高確率遊技状態において「大当たり」の判定結果が導出されるものではないと判定した場合にはステップS331−10に処理を移す。
【0237】
(ステップS331−8)
上記ステップS331−7において、新たに記憶された保留が「大当たり」の判定結果が導出されるものであると判定した場合には、メインCPU110aは、事前判定コマンド2(高確時大当たりコマンド)をセットする。
【0238】
(ステップS331−9)
上記ステップS331−4またはステップS331−8で事前判定コマンドをセットしたら、メインCPU110aは、当たり図柄決定乱数判定テーブル1(
図13(a))と、上記ステップS330−5で取得した当たり図柄乱数とに基づいて、大当たり当選時に決定される特別図柄の種別を事前判定し、当該事前判定結果に対応する図柄事前判定コマンドをセットする。
【0239】
(ステップS331−10)
一方、上記ステップS331−7において、新たに記憶された保留が「大当たり」の判定結果が導出されるものではないと判定した場合には、メインCPU110aは、事前判定コマンド3(ハズレコマンド)をセットする。
【0240】
図28は、上記ステップS340の第2始動口検出スイッチ入力処理を説明するフローチャートである。
【0241】
(ステップS340−1)
まず、メインCPU110aは、第2始動口検出スイッチ22aから検出信号が入力されたか否かを判定する。第2始動口検出スイッチ22aから検出信号が入力されたと判定した場合にはステップS340−2に処理を移し、第2始動口検出スイッチ22aから検出信号が入力されていないと判定した場合には、第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
【0242】
(ステップS340−2)
次に、メインCPU110aは、保留記憶領域に記憶されている特2保留数(X2)が4未満であるか否かを判定する。その結果、特2保留数(X2)<4と判定した場合にはステップS340−3に処理を移し、特2保留数(X2)≧4と判定した場合には第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
【0243】
(ステップS340−3)
上記ステップS340−2において、特2保留数(X2)<4と判定した場合には、メインCPU110aは、特2保留数(X2)に「1」加算した値を新たな特2保留数(X2)として記憶する。
【0244】
(ステップS340−4)
次に、メインCPU110aは、現在の大当たり決定乱数を取得して、特2保留記憶領域にある第1記憶部から第4記憶部まで順に空いている記憶部を検索し、空いている記憶部に取得した大当たり決定乱数を記憶する。
【0245】
(ステップS340−5)
次に、メインCPU110aは、上記ステップS200で更新された当たり図柄乱数を取得するとともに、当該取得した当たり図柄乱数を、上記ステップS340−4で大当たり決定乱数を記憶したのと同じ記憶部に記憶する。
【0246】
(ステップS340−6)
次に、メインCPU110aは、上記ステップS51で更新されたリーチグループ決定乱数を取得するとともに、上記ステップS340−4およびステップS340−5で各乱数を記憶したのと同じ記憶部に記憶する。
【0247】
(ステップS340−7)
次に、メインCPU110aは、上記ステップS51で更新されたリーチモードA決定乱数を取得するとともに、上記ステップS340−4〜ステップS340−6で各乱数を記憶したのと同じ記憶部に記憶する。
【0248】
(ステップS340−8)
次に、メインCPU110aは、上記ステップS51で更新された変動パターン乱数を取得するとともに、上記ステップS340−4〜ステップS340−7で各乱数を記憶したのと同じ記憶部に記憶する。
【0249】
(ステップS340−9)
次に、メインCPU110aは、特2保留が記憶されたことを示す始動入賞コマンドを生成して演出用伝送データ格納領域にセットする。
【0250】
(ステップS331)
次に、メインCPU110aは、
図27に示す事前判定処理を実行して第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。なお、ここでは、
図27の事前判定処理のうち、ステップS331−2およびステップS331−6において、上記ステップS340−4で取得した大当たり決定乱数を用いる点以外は、上記したとおりであるため、詳細な説明は省略する。
【0251】
図29は、上記ステップS350のゲート検出スイッチ入力処理を説明するフローチャートである。
【0252】
(ステップS350−1)
まず、メインCPU110aは、ゲート検出スイッチ24aから検出信号が入力されたか否かを判定する。その結果、ゲート検出スイッチ24aから検出信号が入力されたと判定した場合にはステップS350−2に処理を移し、ゲート検出スイッチ24aから検出信号が入力されていないと判定した場合には、当該ゲート検出スイッチ入力処理を終了する。
【0253】
(ステップS350−2)
上記ステップS350−1において、ゲート検出スイッチ24aから検出信号が入力されたと判定した場合には、メインCPU110aは、普図保留数(Y)が4未満であるかを判定する。その結果、普図保留数(Y)<4と判定した場合にはステップS350−3に処理を移し、普図保留数(Y)≧4と判定した場合には、当該ゲート検出スイッチ入力処理を終了する。
【0254】
(ステップS350−3)
上記ステップS350−2において、普図保留数(Y)<4と判定した場合には、メインCPU110aは、普図保留数(Y)に「1」加算した値を新たな普図保留数(Y)として記憶する。
【0255】
(ステップS350−4)
次に、メインCPU110aは、現在の当たり決定乱数を取得して普通図柄保留記憶領域に記憶して、当該ゲート検出スイッチ入力処理を終了する。なお、普通図柄保留記憶領域は、第1記憶部〜第4記憶部の4つの記憶部を有しており、当たり決定乱数が取得されると、第1記憶部から順に当たり決定乱数が記憶されていない空きの記憶部が検索され、空いている記憶部のうちもっとも番号(序数)の小さい記憶部に、取得した当たり決定乱数が記憶される。以下では、普通図柄保留記憶領域の記憶部に記憶された当たり決定乱数を普図保留とよぶ。
【0256】
次に、
図30〜
図36を用いて、主制御基板110において実行される上記の特別図柄遊技に係る処理について説明する。
【0257】
図30は、上記ステップS400の特図特電処理を説明するフローチャートである。
【0258】
(ステップS410)
まず、メインCPU110aは、特図特電データの値をロードする。この特図特電データとしては、特別図柄変動開始処理の実行を示すデータ「00」と、特別図柄変動停止処理の実行を示すデータ「01」と、停止後処理の実行を示すデータ「02」と、特別電動役物制御処理の実行を示すデータ「03」と、特別遊技終了処理の実行を示すデータ「04」と、が設けられている。
【0259】
そして、メインCPU110aは、上記ステップS410でロードした特図特電データの値に基づいて、特別図柄変動開始処理(ステップS420)、特別図柄変動停止処理(ステップS430)、停止後処理(ステップS440)、特別電動役物制御処理(ステップS450)、特別遊技終了処理(ステップS460)を実行する。これら各処理について、以下に、図面を参照して説明する。
【0260】
図31は、上記ステップS420の特別図柄変動開始処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動開始処理は、上記ステップS410において、特図特電データ=00であると判定した場合に実行される。
【0261】
(ステップS420−1)
メインCPU110aは、保留記憶領域に特1保留または特2保留が記憶されているか(特1保留数(X1)≧1または特2保留数(X2)≧1)を判定する。その結果、特1保留および特2保留のいずれかが記憶されていると判定した場合にはステップS420−2に処理を移し、特1保留および特2保留のいずれも記憶されていないと判定した場合にはステップS420−7に処理を移す。
【0262】
(ステップS420−2)
上記ステップS420−1において、保留記憶領域に特1保留または特2保留が記憶されていると判定した場合には、メインCPU110aは、保留記憶領域のシフト処理を行う。ここでは、第1記憶部に記憶されている各乱数を所定の処理領域に記憶するとともに、第2記憶部〜第8記憶部に記憶されている各乱数を、1つ番号(序数)が小さい記憶部にシフトさせる。
【0263】
(ステップS420−3)
次に、メインCPU110aは、大当たり決定乱数判定テーブル(
図12参照)のうち、現在の遊技状態に対応するテーブルを選択し、当該選択したテーブルと、上記ステップS420−2において処理領域に記憶された大当たり決定乱数とに基づいて大当たりの抽選結果を導出する。
【0264】
そして、導出した抽選結果が「大当たり」であった場合には、始動口種別(特1保留か特2保留か)に応じて当たり図柄決定乱数判定テーブル(
図13参照)を選択するとともに、当該選択したテーブルと、上記ステップS420−2において処理領域に記憶された当たり図柄乱数とに基づいて特別図柄種別を決定する。また、導出した抽選結果が「ハズレ」であった場合には、始動口種別が第1始動口20(特1保留)であれば特別図柄Xを決定し、始動口種別が第2始動口22(特2保留)であれば特別図柄Yを決定する。そして、当該決定した特別図柄に対応するデータを、メインRAM110cの所定の領域に記憶する。また、この特別図柄決定処理においては、現在の遊技状態、すなわち、特別図柄を決定したときの遊技状態が遊技状態バッファに記憶される。
【0265】
なお、この特別図柄変動開始処理によれば、特1保留および特2保留が保留記憶領域に記憶された順に処理される。ただし、特1保留および特2保留の双方が記憶されている場合に、特1保留および特2保留のいずれか一方を優先的に処理してもよい。
【0266】
(ステップS420−4)
次に、メインCPU110aは、上記ステップS420−3で決定された特別図柄の種別を示す図柄決定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、決定された特別図柄の種別に係る情報が、変動演出の開始時に副制御基板140に伝送されることとなる。
【0267】
(ステップS421)
次に、メインCPU110aは、上記ステップS420−2において処理領域に記憶されたリーチグループ決定乱数、リーチモードA決定乱数、変動パターン乱数に基づいて、変動演出パターンを決定する変動演出パターン決定処理を行う。この変動演出パターン決定処理については、
図32を用いて後述する。
【0268】
(ステップS420−5)
次に、メインCPU110aは、第1特別図柄表示器80または第2特別図柄表示器82において、特別図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、特1保留に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、第1特別図柄表示器80が点滅表示を開始するとともに、特2保留に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、第2特別図柄表示器82が点滅表示を開始する。なお、ここで制御される点滅表示とは、各表示器80、82において「−」が所定の間隔で点滅することをいうものである。また、特1保留に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、特1保留が1つ減ることを示すように、第1特別図柄保留表示器84が表示制御され、特2保留に基づいて特別図柄の変動表示が行われる場合には、変動表示の開始と同時に、特2保留が1つ減ることを示すように、第2特別図柄保留表示器86が表示制御される。
【0269】
(ステップS420−6)
次に、メインCPU110aは、特図特電処理において特別図柄変動停止処理が実行されるように、特図特電データに「01」をセットし、当該特別図柄変動開始処理を終了する。
【0270】
(ステップS420−7)
また、上記ステップS420−1において、特1保留および特2保留のいずれも記憶されていないと判定した場合には、メインCPU110aは、デモ判定処理を実行する。このデモ判定処理において、メインCPU110aは、特別図柄の変動表示が行われていない時間を計時するとともに、所定時間にわたって特別図柄の変動表示が行われない場合には、演出表示部50aにデモ画面を表示するためのデモコマンドを演出用伝送データ格納領域に記憶する。
【0271】
図32は、上記ステップS421の変動演出パターン決定処理を説明するフローチャートである。
【0272】
(ステップS421−1)
まず、メインCPU110aは、上記ステップS420−5で決定された特別図柄が大当たり図柄であるかを判定する。その結果、大当たり図柄であると判定した場合にはステップS421−2に処理を移し、大当たり図柄ではないと判定した場合にはステップS421−4に処理を移す。
【0273】
(ステップS421−2)
上記ステップS421−1において、決定された特別図柄は大当たり図柄であると判定した場合には、メインCPU110aは、決定された大当たり図柄に係るデータをロードする。
【0274】
(ステップS421−3)
次に、メインCPU110aは、上記ステップS421−2でロードした大当たり図柄に係るデータに基づいて、大当たり時リーチモードA決定乱数判定テーブル(
図16参照)をセットする。
【0275】
(ステップS421−4)
一方、上記ステップS421−1において、決定した特別図柄は大当たり図柄ではないと判定した場合には、メインCPU110aは、現在の保留数を確認する。具体的には、特1保留に基づいて大当たりの抽選が行われた場合には特1保留数(X1)を確認し、特2保留に基づいて大当たりの抽選が行われた場合には特2保留数(X2)を確認する。
【0276】
(ステップS421−5)
次に、メインCPU110aは、大当たりの抽選が行われた保留種別(始動口種別)と、上記ステップS421−4で確認した保留数とに基づいて、リーチグループ決定乱数判定テーブル(
図14参照)をセットする。
【0277】
(ステップS421−6)
次に、メインCPU110aは、上記ステップS420−2またはステップS420−4で処理領域に書き込まれたリーチグループ決定乱数と、上記ステップS421−5でセットされたリーチグループ決定乱数判定テーブルとに基づいて、グループ種別を決定するとともに、当該決定したグループ種別を所定の処理領域に記憶する。
【0278】
(ステップS421−7)
次に、メインCPU110aは、上記ステップS421−6で決定されたグループ種別に基づいて、ハズレ時リーチモードA決定乱数判定テーブル(
図15参照)をセットする。
【0279】
(ステップS421−8)
メインCPU110aは、上記ステップS421−3でセットされた大当たり時リーチモードA決定乱数判定テーブル、または、上記ステップS421−7でセットされたハズレ時リーチモードA決定乱数判定テーブルと、上記ステップS420−2またはステップS420−4で処理領域に書き込まれたリーチモードA決定乱数とに基づいて、変動モード番号を決定するとともに、当該決定した変動モード番号を所定の処理領域に記憶する。また、ここでは変動モード番号が決定されるのと同時に、変動パターン抽選テーブルが決定される。
【0280】
(ステップS421−9)
次に、メインCPU110aは、上記ステップS421−8で決定された変動パターン抽選テーブル(
図17参照)をセットする。
【0281】
(ステップS421−10)
次に、メインCPU110aは、上記ステップS421−9でセットされた変動パターン抽選テーブルと、上記ステップS420−2またはステップS420−4で処理領域に書き込まれた変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を決定するとともに、当該決定した変動パターン番号を所定の処理領域に記憶する。
【0282】
(ステップS421−11)
次に、メインCPU110aは、上記ステップS421−8で決定された変動モード番号、および、上記ステップS421−10で決定された変動パターン番号と、変動時間決定テーブル(
図18参照)とに基づいて、変動時間1、2を決定する。そして、決定した変動時間1、2をそれぞれ記憶するとともに、変動時間1、2を積算した合計変動時間を算出して、変動時間タイマカウンタにセットする。また、ここでは、決定された変動モード番号に基づいて変動モードコマンドが生成され、変動パターン番号に基づいて変動パターンコマンドが生成される。これにより、変動演出パターン決定処理が終了となる。
【0283】
なお、変動モード番号に対応付けられた変動時間1の中には、「0秒」が含まれている。そして、変動時間1=0秒の変動モード番号が決定された場合には、変動パターン番号に対応付けられた変動時間2が、そのまま合計変動時間として算出されることとなる。したがって、この場合には、変動演出は、変動パターン番号にのみ基づいて実行されることとなる。
【0284】
図33は、上記ステップS430の特別図柄変動停止処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動停止処理は、上記ステップS410において、特図特電データ=01であると判定した場合に実行される。
【0285】
(ステップS430−1)
メインCPU110aは、変動時間(ステップS421−11でセット)が経過したか否かを判定する。その結果、変動時間が経過したと判定した場合にはステップS430−2に処理を移し、変動時間は経過していないと判定した場合には当該特別図柄変動停止処理を終了する。
【0286】
(ステップS430−2)
上記ステップS430−1において、変動時間が経過したと判定した場合には、メインCPU110aは、上記ステップS420−5で決定、記憶された特別図柄を、第1特別図柄表示器80または第2特別図柄表示器82に停止表示するための停止表示データをセットする。
【0287】
(ステップS430−3)
次に、メインCPU110aは、図柄が確定したことを示す図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
【0288】
(ステップS430−4)
次に、メインCPU110aは、上記のようにして特別図柄の停止表示を開始したら、停止表示時間カウンタに図柄を停止表示する時間をセットする。
【0289】
(ステップS430−5)
次に、メインCPU110aは、特図特電処理において停止後処理が実行されるように、特図特電データに「02」をセットし、当該特別図柄変動停止処理を終了する。
【0290】
図34は、上記ステップS440の停止後処理を説明するフローチャートである。この停止後処理は、上記ステップS410において、特図特電データ=02であると判定した場合に実行される。
【0291】
(ステップS440−1)
メインCPU110aは、停止表示時間(ステップS430−4でセット)が経過したか否かを判定する。その結果、停止表示時間は経過していないと判定した場合には当該停止後処理を終了し、停止表示時間を経過したと判定した場合にはステップS440−2に処理を移す。
【0292】
(ステップS440−2)
上記ステップS440−1において、停止表示時間が経過したと判定した場合には、メインCPU110aは、現在設定されている遊技状態を遊技状態バッファに記憶する。
【0293】
(ステップS440−3)
次に、メインCPU110aは、時短回数更新処理を行う。ここでは、メインCPU110aは、現在の遊技状態が時短遊技状態であることを示す時短遊技フラグがオンしているか否かを判定する。そして、時短遊技フラグがオンしている場合には、メインRAM110cに設けられた時短回数記憶領域を更新する。この時短回数記憶領域には、時短遊技状態が終了するまでの残り変動回数を示す時短回数が記憶されており、ここでは、現在、記憶されている時短回数から「1」減算した値を新たな時短回数として記憶することとなる。なお、時短回数を更新した結果、時短回数=0となった場合には、同時に時短遊技フラグをオフする処理が行われることとなる。また、時短遊技フラグはオンしていないと判定した場合には、そのまま次のステップS440−4に処理を移す。
【0294】
(ステップS440−4)
次に、メインCPU110aは、高確回数更新処理を行う。ここでは、メインCPU110aは、現在の遊技状態が高確率遊技状態であることを示す高確遊技フラグがオンしているか否かを判定する。そして、高確遊技フラグがオンしている場合には、メインRAM110cに設けられた高確回数記憶領域を更新する。この高確回数記憶領域には、高確率遊技状態が終了するまでの残り変動回数を示す高確回数が記憶されており、ここでは、現在、記憶されている高確回数から「1」減算した値を新たな高確回数として記憶することとなる。なお、高確回数を更新した結果、高確回数=0となった場合には、同時に高確遊技フラグをオフする処理が行われることとなる。また、高確遊技フラグはオンしていないと判定した場合には、そのまま次のステップS440−5に処理を移す。
【0295】
(ステップS440−5)
次に、メインCPU110aは、停止表示されている図柄が大当たり図柄であるかを判定する。その結果、停止表示されている図柄は大当たり図柄ではないと判定した場合にはステップS440−6に処理を移し、停止表示されている図柄は大当たり図柄であると判定した場合にはステップS440−8に処理を移す。
【0296】
(ステップS440−6)
上記ステップS440−5において、停止表示されている図柄は大当たり図柄ではないと判定した場合には、メインCPU110aは、特図特電処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、特図特電データに「00」をセットし、ステップS440−10に処理を移す。
【0297】
(ステップS440−7)
一方、上記ステップS440−5において、停止表示されている図柄は大当たり図柄であると判定した場合には、メインCPU110aは、大当たり当選時遊技状態コマンドをセットする。この大当たり当選時遊技状態コマンドは、大当たり当選時の遊技状態が非時短遊技状態であるか、それとも時短遊技状態であるかを副制御基板140に伝達するためのコマンドである。
【0298】
(ステップS440−8)
次に、メインCPU110aは、遊技状態をリセットする処理を行う。
【0299】
(ステップS440−9)
次に、メインCPU110aは、特図特電処理において特別電動役物制御処理が実行されるように、特図特電データに「03」をセットする。これにより、大当たり図柄が停止表示した後に特別遊技が開始されることとなる。
【0300】
(ステップS440−10)
次に、メインCPU110aは、現在の遊技状態を確認し、遊技状態コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットして当該停止後処理を終了する。
【0301】
図35は、上記ステップS450の特別電動役物制御処理を説明するフローチャートである。この特別電動役物制御処理は、上記ステップS410において、特図特電データ=03であると判定した場合に実行される。
【0302】
(ステップS450−1)
メインCPU110aは、まず、特別遊技を開始するにあたってオープニング開始処理を実行する。メインCPU110aは、特別遊技の開始にあたって、まずオープニングコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、予め設定されたオープニング時間が経過するまで待機することとなる。なお、すでにオープニングコマンドが送信されている場合には、そのままステップS450−2に処理を移すこととなる。
【0303】
(ステップS450−2)
次に、メインCPU110aは、現在、オープニング中であるか、すなわち、オープニング時間が経過したかを判定する。その結果、オープニング時間が経過していると判定した場合にはステップS450−3に処理を移し、オープニング時間は経過していないと判定した場合には当該特別電動役物制御処理を終了する。
【0304】
(ステップS450−3)
上記ステップS450−2において、オープニング時間が経過したと判定した場合には、メインCPU110aは、特別遊技実行処理を行う。ここでは、停止表示されている特別図柄の種別に応じて、作動テーブル1、2のいずれかをセットするとともに、当該セットしたテーブルを参照して、大入賞口開閉ソレノイド28cの通電制御が行われることとなる。
【0305】
(ステップS450−4)
次に、メインCPU110aは、大入賞口28の全開閉が終了したかを判定する。その結果、大入賞口28の全ての開閉が終了したと判定した場合にはステップS450−5に処理を移し、大入賞口28の全ての開閉が終了していないと判定した場合には当該特別電動役物制御処理を終了する。
【0306】
(ステップS450−5)
上記ステップS450−4において、大入賞口28の全開閉が終了したと判定した場合には、メインCPU110aは、エンディング開始処理を実行する。ここでは、エンディングコマンドを演出用伝送データ格納領域にセットするとともに、所定のエンディング時間が経過するまで待機する。
【0307】
(ステップS450−6)
次に、メインCPU110aは、エンディング時間が経過したか否かを判定する。その結果、エンディング時間が経過したと判定した場合にはステップS450−7に処理を移し、エンディング時間は経過していないと判定した場合には当該特別電動役物制御処理を終了する。
【0308】
(ステップS450−7)
上記ステップS450−6において、エンディング時間が経過したと判定した場合には、メインCPU110aは、特図特電処理において特別遊技終了処理が実行されるように、特図特電データに「04」をセットし、当該特別電動役物制御処理を終了する。
【0309】
図36は、上記ステップS460の特別遊技終了処理を説明するフローチャートである。この特別遊技終了処理は、上記ステップS410において、特図特電データ=04であると判定した場合に実行される。
【0310】
(ステップS460−1)
まず、メインCPU110aは、メインRAM110cに記憶された特別図柄データ、および、遊技状態バッファに記憶された大当たり当選時の遊技状態に係るデータをロードする。そして、
図20に示す遊技状態設定テーブルを参照し、特別遊技の終了後の遊技状態を設定する。具体的には、高確遊技フラグ、高確回数、時短遊技フラグ、時短回数を設定する。
【0311】
(ステップS460−2)
次に、メインCPU110aは、遊技状態を確認し、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。この遊技状態指定コマンドは、上記ステップS460−1で設定された高確遊技フラグ、高確回数、時短遊技フラグ、時短回数、特別遊技の実行契機となった大当たり図柄の種別に係る情報を有している。
【0312】
(ステップS460−3)
次に、メインCPU110aは、特図特電処理において特別図柄変動開始処理が実行されるように、特図特電データに「00」をセットし、当該特別遊技終了処理を終了する。
【0313】
次に、
図37〜
図41を用いて、主制御基板110において実行される上記の普通図柄遊技に係る処理について説明する。
【0314】
図37は、上記ステップS500の普図普電処理を説明するフローチャートである。
【0315】
(ステップS510)
まず、メインCPU110aは、普図普電データの値をロードする。この普図普電データは、普通図柄変動開始処理の実行を示すデータ「10」と、普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」と、普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」と、普通電動役物制御処理の実行を示すデータ「13」と、が設けられている。
【0316】
次に、メインCPU110aは、普通図柄変動開始処理(ステップS520)、普通図柄変動停止処理(ステップS530)、普通図柄停止後処理(ステップS540)、普通電動役物制御処理(ステップS550)を実行する。これら各処理について、以下に、図面を参照して説明する。
【0317】
図38は、上記ステップS520の普通図柄変動開始処理を説明するフローチャートである。
【0318】
(ステップS520−1)
まず、メインCPU110aは、普図普電データが、普通図柄変動開始処理の実行を示すデータ「10」であるか否かを判定する。その結果、普図普電データ=10と判定した場合にはステップS520−2に処理を移し、普図普電データ=10ではないと判定した場合には当該普通図柄変動開始処理を終了する。
【0319】
(ステップS520−2)
上記ステップS520−1において、普図普電データ=10と判定した場合には、メインCPU110aは、普図保留数(Y)が1以上であるかを判定する。その結果、普図保留数(Y)≧1と判定した場合にはステップS520−3に処理を移し、普図保留数(Y)<1と判定した場合には当該普通図柄変動開始処理を終了する。
【0320】
(ステップS520−3)
上記ステップS520−2において、普図保留数(Y)≧1と判定した場合には、メインCPU110aは、普図保留数(Y)から「1」減算した値を新たな普図保留数(Y)として記憶する。
【0321】
(ステップS520−4)
次に、メインCPU110aは、普通図柄保留記憶領域に記憶されている普図保留をシフトする処理を行う。具体的には、第1記憶部に記憶されている当たり決定乱数を所定の処理領域に複写するとともに、第2記憶部〜第4記憶部に当たり決定乱数が記憶されている場合には、これら各乱数を1つ番号(序数)の小さい記憶部にシフトさせる。具体的には、第1記憶部に記憶されている乱数を所定の処理領域に複写するとともに、第2記憶部に記憶されている乱数を第1記憶部にシフトさせて記憶する。同様に、第3記憶部および第4記憶部に乱数が記憶されている場合には、これら各乱数を番号(序数)の1つ小さい記憶部にシフトさせる。これにより、普通図柄保留記憶領域に記憶された普図保留は、記憶された順に処理領域に書き込まれることとなる。つまり、普通図柄保留記憶領域に記憶された乱数は、先に記憶された乱数から順に読み出されて、当選判定処理に用いられることとなる。
【0322】
(ステップS520−5)
次に、メインCPU110aは、処理領域に複写された当たり決定乱数の当選判定処理を行う。具体的には、現在の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、
図21(a)に示す普通図柄判定テーブル1を参照して、処理領域に複写された当たり決定乱数を判定する。また、現在の遊技状態が時短遊技状態である場合には、
図21(b)に示す普通図柄判定テーブル2を参照して、処理領域に複写された当たり決定乱数を判定する。
【0323】
(ステップS520−6)
次に、メインCPU110aは、上記ステップS520−5の当選判定処理の結果が当選であるか否かを判定する。その結果、当選の判定結果が得られた場合にはステップS520−7に処理を移し、当選ではなくハズレの判定結果が得られた場合にはステップS520−8に処理を移す。
【0324】
(ステップS520−7)
上記ステップS520−6において、判定結果が当選であると判定した場合には、メインCPU110aは、当たり図柄データをメインRAM110cの所定の領域に記憶する。
【0325】
(ステップS520−8)
一方、上記ステップS520−6において、判定結果がハズレであると判定した場合には、メインCPU110aは、ハズレ図柄データをメインRAM110cの所定の領域に記憶する。
【0326】
(ステップS520−9)
次に、メインCPU110aは、現在の遊技状態が、非時短遊技状態または時短遊技状態のいずれに設定されているかを確認するとともに、現在の遊技状態に応じて普図変動時間をセットする。具体的には、
図22(a)に示すように、現在の遊技状態が非時短遊技状態である場合には、普図変動時間カウンタに20秒をセットし、時短遊技状態である場合には普図変動時間カウンタに1秒をセットする。
【0327】
(ステップS520−10)
次に、メインCPU110aは、普通図柄の変動表示を開始するための変動表示データをセットする。これにより、普通図柄の変動表示が行われる場合には、普通図柄表示器88が点滅表示を開始する。また、普通図柄の変動表示が開始するのと同時に、普図保留が1つ減ることを示すように、普通図柄保留表示器90が表示制御される。
【0328】
(ステップS520−11)
次に、メインCPU110aは、現在の遊技状態を変動開始時の遊技状態として遊技状態バッファに記憶する。
【0329】
(ステップS520−12)
次に、メインCPU110aは、普図普電処理において普通図柄変動停止処理が実行されるように、普図普電データに「11」をセットし、当該普通図柄変動開始処理を終了する。
【0330】
図39は、上記ステップS530の普通図柄変動停止処理を説明するフローチャートである。
【0331】
(ステップS530−1)
まず、メインCPU110aは、普図普電データが、普通図柄変動停止処理の実行を示すデータ「11」であるか否かを判定する。その結果、普図普電データ=11と判定した場合にはステップS530−2に処理を移し、普図普電データ=11ではないと判定した場合には当該普通図柄変動停止処理を終了する。
【0332】
(ステップS530−2)
上記ステップS530−1において、普図普電データ=11と判定した場合には、メインCPU110aは、普図変動時間(ステップS520−9でセット)が経過したかを判定する。その結果、普図変動時間が経過したと判定した場合にはステップS530−3に処理を移し、普図変動時間は経過していないと判定した場合には当該普通図柄変動停止処理を終了する。
【0333】
(ステップS530−3)
上記ステップS530−2において、普図変動時間が経過したと判定した場合には、メインCPU110aは、普通図柄表示器88に普通図柄を停止表示するための停止表示データをセットする。これにより、普通図柄表示器88において、普通図柄が停止表示されることとなる。
【0334】
(ステップS530−4)
次に、メインCPU110aは、上記のようにして普通図柄の停止表示を開始したら、停止表示時間カウンタに図柄を停止表示する時間をセットする。
【0335】
(ステップS530−5)
次に、メインCPU110aは、普図普電処理において普通図柄停止後処理が実行されるように、普図普電データに「12」をセットし、当該普通図柄変動停止処理を終了する。
【0336】
図40は、上記ステップS540の普通図柄停止後処理を説明するフローチャートである。
【0337】
(ステップS540−1)
まず、メインCPU110aは、普図普電データが、普通図柄停止後処理の実行を示すデータ「12」であるか否かを判定する。その結果、普図普電データ=12と判定した場合にはステップS540−2に処理を移し、普図普電データ=12ではないと判定した場合には当該普通図柄停止後処理を終了する。
【0338】
(ステップS540−2)
上記ステップS540−1において、普図普電データ=12と判定した場合には、メインCPU110aは、停止表示時間(ステップS530−4でセット)が経過したか否かを判定する。その結果、停止表示時間は経過していないと判定した場合には当該普通図柄停止後処理を終了し、停止表示時間を経過したと判定した場合にはステップS540−3に処理を移す。
【0339】
(ステップS540−3)
上記ステップS540−2において、停止表示時間が経過したと判定した場合には、メインCPU110aは、停止表示されている図柄が当たり図柄であるかを判定する。その結果、停止表示されている図柄は当たり図柄ではないと判定した場合にはステップS540−5に処理を移し、停止表示されている図柄は当たり図柄であると判定した場合にはステップS540−4に処理を移す。
【0340】
(ステップS540−4)
上記ステップS540−3において、停止表示されている図柄は当たり図柄であると判定した場合には、メインCPU110aは、普図普電処理において普通電動役物制御処理が実行されるように、普図普電データに「13」をセットし、当該普通図柄停止後処理を終了する。
【0341】
(ステップS540−5)
一方、上記ステップS540−3において、停止表示されている図柄は当たり図柄ではない(ハズレ図柄である)と判定した場合には、メインCPU110aは、普図普電処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図普電データに「10」をセットし、当該普通図柄停止後処理を終了する。
【0342】
図41は、上記ステップS550の普通電動役物制御処理を説明するフローチャートである。
【0343】
(ステップS550−1)
まず、メインCPU110aは、普図普電データが、普通電動役物制御処理の実行を示すデータ「13」であるか否かを判定する。その結果、普図普電データ=13と判定した場合にはステップS550−2に処理を移し、普図普電データ=13ではないと判定した場合には当該普通電動役物制御処理を終了する。
【0344】
(ステップS550−2)
上記ステップS550−1において、普図普電データ=13と判定した場合には、メインCPU110aは、普通電動役物が制御中であるか、すなわち、すでに始動口開閉ソレノイド22cが通電制御中であるかを判定する。その結果、普通電動役物が制御中であると判定した場合には、ステップS550−5に処理を移し、普通電動役物は制御中ではないと判定した場合にはステップS550−3に処理を移す。
【0345】
(ステップS550−3)
上記ステップS550−2において、普通電動役物は制御中ではないと判定した場合には、メインCPU110aは、普通図柄の変動開始時の遊技状態が、非時短遊技状態または時短遊技状態のいずれであったかを判定する。
【0346】
(ステップS550−4)
次に、メインCPU110aは、始動口開閉ソレノイド22cの通電制御を開始すべく、上記ステップS550−3において確認した遊技状態に応じて通電制御データをセットする。具体的には、普通図柄の変動開始時の遊技状態が非時短遊技状態であった場合には始動口開閉ソレノイド22cの通電制御データとして、開放回数=1回、1回の開放時間=0.1秒となる通電制御データをセットする。また、普通図柄の変動開始時の遊技状態が時短遊技状態であった場合には、開放回数=2回、1回の開放時間=2.9秒となる通電制御データをセットする。
【0347】
(ステップS550−5)
また、上記ステップS550−2において、普通電動役物が制御中であると判定した場合には、メインCPU110aは、上記ステップS550−4でセットされた通電時間を経過したかを判定する。その結果、通電時間を経過したと判定した場合にはステップS550−6に処理を移し、通電時間は経過していないと判定した場合には当該普通電動役物制御処理を終了する。
【0348】
(ステップS550−6)
上記ステップS550−5において、通電時間が経過したと判定した場合には、メインCPU110aは、始動口開閉ソレノイド22cの通電を停止する処理を行う。
【0349】
(ステップS550−7)
次に、メインCPU110aは、普図普電処理において普通図柄変動開始処理が実行されるように、普図普電データに「10」をセットし、当該普通図柄停止後処理を終了する。
【0350】
以上のように、主制御基板110において各種の処理が実行されることにより、特別図柄遊技および普通図柄遊技が進行することとなるが、こうした遊技の進行中には、主制御基板110から送信されるコマンドに基づいて、副制御基板140において、さまざまな演出を実行するための制御が行われる。本実施形態においては、副制御基板140で制御される演出のうち、特別遊技のエンディング中に実行制御される選択演出の一例について説明する。
【0351】
図42は、エンディング処理中に実行される選択演出の一例を説明する図である。本実施形態においては、非時短遊技状態において大当たりに当選した場合、特別遊技の終了後に設定される時短遊技状態の継続回数、すなわち、時短回数が、9回もしくは18回に設定される(
図20参照)。このとき、9回もしくは18回の大当たりの抽選が終了するまでの時短遊技状態中、演出表示部50aには、遊技者が選択したキャラクタが表示される。
【0352】
そして、全てのラウンド遊技が終了した後のエンディング処理中、演出表示部50aには、
図42(a)に示すように、その中央に配置された略四角形状の主表示領域41xと、この主表示領域41xの左側に上下方向に略等間隔で区分けされた第1表示領域41a、第2表示領域41b、第3表示領域41cと、主表示領域41xの右側に上下方向に略等間隔で区分けされた第4表示領域41d、第5表示領域41e、第6表示領域41f(特別表示領域)とが分割表示される。これら各表示領域41a〜41fには、それぞれ異なるキャラクタが含まれる選択画像(以下、単に「キャラクタ」という)が表示され、遊技者による演出操作装置164の操作によって、いずれか1のキャラクタを選択することができるようになっている。
【0353】
より詳細に説明すると、通常は、第1表示領域41a〜第5表示領域41eに、第1キャラクタ42a〜第5キャラクタ42eのいずれかが表示される。このとき、第6表示領域41fには、第6キャラクタが含まれる選択画像(以下、単に「第6キャラクタ42f」という)が表示されるものの、第6表示領域41fは、第1表示領域41a〜第5表示領域41eに比べて暗く表示(以下、「選択不可表示」という)される。
【0354】
そして、選択演出の開始時には、
図42(a)に示すように、第1表示領域41aが所定の明度で表示(以下、「選択表示」という)されるとともに、第2表示領域41b〜第5表示領域41eが、第1表示領域41aよりも暗く表示(以下、「非選択表示」という)され、このとき、第1表示領域41aに表示されている第1キャラクタ42aに対応する画像が主表示領域41xに表示される。この状態から、遊技者が演出操作装置164を時計回り方向に回転操作すると、
図42(b)に示すように、第2表示領域41bが選択表示されるとともに、第2表示領域41bに表示されている第2キャラクタ42bに対応する画像が主表示領域41xに表示される。このとき、第1表示領域41aは、第2表示領域41bが選択表示に切り換わるのと同時に、非選択表示に切り換わる。
【0355】
このように、選択演出の実行中に遊技者が演出操作装置164を時計回り方向に回転操作すると、第1表示領域41a→第2表示領域41b→第3表示領域41c→第4表示領域41d→第5表示領域41eの順に選択表示が切り換わり、当該選択表示された表示領域に対応する画像が主表示領域41xに表示される。このとき、第6表示領域41fは、選択不可表示されており、第5表示領域41eが選択表示された状態で、さらに、演出操作装置164が時計回り方向に回転操作されると、第6表示領域41fが選択不可表示されたまま、再び、第1表示領域41aが選択表示されることとなる。
【0356】
なお、選択演出の実行中に遊技者が演出操作装置164を反時計回り方向に回転操作した場合には、第1表示領域41a→第5表示領域41e→第4表示領域41d→第3表示領域41c→第2表示領域41bの順に選択表示が切り換わり、当該選択表示された表示領域に対応する画像が主表示領域41xに表示される。
【0357】
このように、選択演出においては、遊技者による演出操作装置164の回転操作に伴って、現在、選択中である表示領域(キャラクタ)が切り換わるとともに、当該選択中のキャラクタに対応する画像が主表示領域41xに表示されることとなる。つまり、主表示領域41xに表示される画像は、現在、遊技者が選択中のキャラクタを報知するものである。そして、予め設定された操作有効時間が経過すると、そのときに選択されているキャラクタが選択キャラクタとして特定される。ここで特定されたキャラクタは、以後の9回もしくは18回の大当たりの抽選が終了するまでの時短遊技状態中、演出表示部50aに表示され、図柄変動演出の進行状況によっては同演出の動的態様に加わることとなる。
【0358】
また、本実施形態では、予め設定された条件が成立すると、上記の第1キャラクタ42a〜第5キャラクタ42eとは別に設けられた第6キャラクタ42fを表示することが決定される。
【0359】
図43は、第6キャラクタ表示決定テーブルを説明する図である。この図に示すように、第6キャラクタ表示決定テーブルは、
図43(a)に示す第6キャラクタ表示決定テーブル1、
図43(b)に示す第6キャラクタ表示決定テーブル2、
図43(c)に示す第6キャラクタ表示決定テーブル3の3つ設けられている。これら第6キャラクタ表示決定テーブル1〜3は、第6キャラクタ42fの表示有無を決定するためのテーブルである。
【0360】
エンディングコマンドを受信すると、副制御基板140では、0〜99の範囲内から1の演出乱数を取得する。また、エンディングコマンドを受信すると、当該コマンドの受信時点で、特1保留または特2保留の中に、当該特別遊技の終了後に再開される特別図柄遊技において「大当たり」となる保留(以下、「特定保留」という)が記憶されているか否かの判定が行われる。そして、特定保留があると判定した場合には、第6キャラクタ表示決定テーブル1が選択される。また、特定保留がないと判定した場合には、当該特別遊技の終了後に高確率遊技状態に設定されるか否かの判定が行われ、高確率遊技状態に設定されると判定した場合には、第6キャラクタ表示決定テーブル2が選択される。なお、特定保留がなく、しかも、当該特別遊技の終了後に低確率遊技状態に設定されると判定した場合には、第6キャラクタ表示決定テーブル3が選択される。このようにして、第6キャラクタ表示決定テーブル1〜3のいずれかが選択されると、当該選択したテーブルと、取得した演出乱数とに基づいて、第6キャラクタ42fを表示するか否かが決定される。
【0361】
例えば、第6キャラクタ表示決定テーブル1によれば、取得した演出乱数が0〜49であれば第6キャラクタ42fを表示すると決定され、取得した演出乱数が50〜99であれば第6キャラクタ42fを表示しないと決定される。同様に、第6キャラクタ表示決定テーブル2によれば、取得した演出乱数が0〜29であれば第6キャラクタ42fを表示すると決定され、取得した演出乱数が30〜99であれば第6キャラクタ42fを表示しないと決定される。また、第6キャラクタ表示決定テーブル3によれば、取得した演出乱数が0〜4であれば第6キャラクタ42fを表示すると決定され、取得した演出乱数が5〜99であれば第6キャラクタ42fを表示しないと決定される。
【0362】
このことからも明らかなように、特定保留がある場合や、特定保留はないが特別遊技の終了後に高確率遊技状態に設定される場合には、第6キャラクタ42fが表示される確率が高く設定されている。したがって、選択演出において、第6キャラクタ42fが表示されることにより、特定保留の有無や、特別遊技の終了後の遊技状態が遊技者に示唆されることとなる。なお、ここでは、第6キャラクタ表示決定テーブル3においても、第6キャラクタ42fの表示が決定されることとしたが、第6キャラクタ表示決定テーブル3を、第6キャラクタ42fの表示が決定されないように比率設定してもよい。この場合には、第6キャラクタ42fが表示された時点で、特定保留があるか、もしくは、特別遊技の終了後に高確率遊技状態に設定されることが確定することとなる。
【0363】
そして、上記のようにして第6キャラクタ42fを表示することが決定された場合には、
図42(c)に示すように、第6表示領域41fが、他の表示領域と同様に、選択可能な表示領域となり、当該第6表示領域41fに表示された第6キャラクタ42fも、遊技者が選択可能となる。なお、
図42(c)では、第1表示領域41a〜第6表示領域41fに、それぞれ第1キャラクタ42a〜第6キャラクタ42fが表示されている場合について説明したが、各キャラクタ42a〜42fの表示位置は固定的である必要はなく、例えば、各キャラクタの選択回数等に応じて変更されることとしてもよい。
【0364】
上記のようにして、選択演出の実行中に遊技者が演出操作装置164を回転操作した後、演出操作装置164の操作有効時間が経過すると、その時点で選択中のキャラクタが、遊技者によって選択されたキャラクタとして特定される。こうしていずれかのキャラクタが特定されると、演出表示部50aには、キャラクタに応じたメッセージが表示されるとともに、当該メッセージに係る音声が出力される特定演出が実行される。
【0365】
図44は、特定演出を説明する図である。本実施形態の遊技機1は、上記した打-WIN機能を利用して遊技を行うことが可能であるが、この打-WIN機能においては、遊技者が好みのキャラクタを予めサーバ400において設定しておくことが可能である(
図4のステップS24〜ステップS27)。このとき、遊技者は、第1キャラクタ42a〜第6キャラクタ42fの中からいずれかのキャラクタを指定キャラクタとして設定することができる。そして、打-WIN機能を利用した遊技を開始する際には、遊技機1にパスワードを読み込ませることとなるが、このパスワードには、予め遊技者が設定している指定キャラクタにかかる情報が含まれている。これにより、予め指定キャラクタの設定をサーバ400にて行っている遊技者が、打-WIN機能を利用して遊技を行う場合、当該遊技者が設定している指定キャラクタが、遊技機1の副制御基板140に記憶されることとなる。
【0366】
そして、エンディング中に実行される選択演出においてキャラクタが特定されると、特定演出において、遊技者によって特定されたキャラクタに応じたメッセージが表示されるが、このとき表示されるメッセージは、それぞれのキャラクタごとに複数設けられている。これらの各メッセージは、打-WIN機能によって予めキャラクタが指定されているか否か、および、予め指定されているキャラクタと、選択演出において特定されたキャラクタとの関係が対応付けられており、こうした各情報に基づいて、いずれかのメッセージが決定されることとなる。
【0367】
例えば、エンディング中に実行される選択演出において、第1キャラクタ42aが特定されたとする。このとき、打-WIN機能を利用せずに遊技を行っていた場合や、打-WIN機能を利用していても、事前に指定キャラクタが設定されていなかった場合等には、演出表示部50aに表示するメッセージとしてメッセージ1Aが決定される。これに対して、遊技者によって指定キャラクタの設定が事前に行われており、遊技機1に指定キャラクタが記憶されている場合には、メッセージ1B、メッセージ1C、メッセージ1D、メッセージ1Eのいずれかが表示される。
【0368】
より詳細に説明すると、例えば、上記と同様に、エンディング中に実行される選択演出において、第1キャラクタ42aが特定されたとする。このとき、指定キャラクタとして第1キャラクタ42aが記憶されていた場合、つまり、事前に設定していた指定キャラクタと、選択演出において選択(特定)したキャラクタとが同一であった場合には、メッセージ1B、メッセージ1Cのいずれかが決定される。なお、本実施形態では、特定条件の成立可否に応じて、決定されるメッセージがさらに細分化されており、特定条件が未成立であればメッセージ1Bが決定され、特定条件が成立していればメッセージ1Cが決定される。
【0369】
この特定条件の一例としては、特定されたキャラクタと指定キャラクタとが一致した回数や、大当たり回数、賞球の総獲得数、連荘回数等、遊技の進行状況が考えられるが、特定条件の具体的な内容は特に限定されるものではなく、適宜設定可能である。
【0370】
このように、本実施形態においては、選択演出の実行中にいずれかのキャラクタが特定された場合に、指定キャラクタが記憶されており、かつ、当該特定されたキャラクタと、当該指定キャラクタとが同一であるときには、指定キャラクタが記憶されていないときと異なる態様で特定演出が実行されることとなる。
【0371】
一方、エンディング中に実行される選択演出において、第1キャラクタ42aが特定され、このとき、指定キャラクタとして第1キャラクタ42a以外のキャラクタが記憶されていた場合、つまり、事前に設定していた指定キャラクタと、選択演出において選択(特定)したキャラクタとが異なる場合には、メッセージ1D、メッセージ1Eのいずれかが決定される。なお、この場合においても、特定条件が未成立であればメッセージ1Dが決定され、特定条件が成立していればメッセージ1Eが決定される。
【0372】
このように、本実施形態においては、選択演出の実行中にいずれかのキャラクタが特定された場合に、指定キャラクタが記憶されており、かつ、当該特定されたキャラクタと、当該指定キャラクタとが異なるときには、指定キャラクタが記憶されていないとき、および、指定キャラクタと特定されたキャラクタとが同一であるときと、異なる態様で特定演出が実行されることとなる。
【0373】
以上のように、本実施形態の選択演出および特定演出によれば、遊技者の意思によっていずれかのキャラクタを選択することが可能であり、その選択したキャラクタと、事前に設定していた指定キャラクタとの関係に応じて、演出の実行態様が異なる。このように、キャラクタの選択という遊技者自身の意思に即した演出が行われるので、キャラクタに対する愛着が向上するとともに、選択演出の単調化が抑制され、遊技の興趣向上を図ることができる。
【0374】
以下に、上記の選択演出および特定演出を実行するための副制御基板140における制御処理について説明する。
【0375】
(副制御基板140のメイン処理)
図45は、副制御基板140のメイン処理を説明するフローチャートである。
【0376】
(ステップS1000)
サブCPU140aは、電源投入に応じて、サブROM140bからメイン処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM140cに記憶されるフラグ等の初期化、設定処理を行う。
【0377】
(ステップS1001)
次に、サブCPU140aは、各演出乱数を更新する処理を行うとともに、以後は、割込み処理が行われるまで当該ステップS1001の処理を繰り返し行う。
【0378】
(副制御基板140のタイマ割込処理)
図46は、副制御基板140のタイマ割込処理を説明するフローチャートである。副制御基板140には、所定の周期(4ms)でクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路(不図示)が設けられている。そして、このリセット用クロックパルス発生回路によるクロックパルスの発生により、サブCPU140aはタイマ割込処理プログラムを読み込んで当該タイマ割込処理を開始する。
【0379】
(ステップS1100)
まず、サブCPU140aは、副制御基板140で用いられる各種タイマカウンタの更新をしたり、RTC140dから時刻情報を入力したりするタイマ更新処理を行う。なお、ここでは、各処理でタイマカウンタにセットされたカウンタ値が0になるまで減算処理を行うこととなる。
【0380】
(ステップS1200)
次に、サブCPU140aは、サブRAM140cの受信バッファに格納されているコマンドを解析するとともに、受信したコマンドに応じた種々の処理を行う。副制御基板140においては、主制御基板110からコマンドが送信されると、コマンド受信割込処理が行われ、主制御基板110から送信されたコマンドが受信バッファに格納される。ここでは、コマンド受信割込処理によって受信バッファに格納されたコマンドを解析することとなる。
【0381】
(ステップS1300)
次に、サブCPU140aは、遊技機1が待機状態である場合の処理として、デモ中処理を行う。このデモ中処理は、主に特別図柄遊技が行われていない場合に実行されるものである。このデモ中処理については後述する。
【0382】
(ステップS1400)
次に、サブCPU140aは、選択演出実行処理を行う。この選択演出実行処理については後述する。
【0383】
(ステップS1500)
次に、サブCPU140aは、サブRAM140cの送信バッファにセットされているコマンドを画像制御基板150や電飾制御基板160へ送信し、タイマ割込処理を終了する。
【0384】
以下では、上記ステップS1200のコマンド解析処理のうち、本実施形態の特徴である選択演出および特定演出の実行に係るコマンドを受信した場合の処理と、上記ステップS1300のデモ中処理について詳細に説明するが、ここでは、理解を容易にするため、説明の順番は適宜変更するものとする。
【0385】
図47は、上記コマンド解析処理のうち、デモコマンドを受信した場合に実行されるデモコマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、このデモコマンドは、主制御基板110において、特別図柄変動開始処理のステップS420−7(
図31参照)で演出用伝送データ格納領域に記憶された後、ステップS800の出力制御処理(
図24参照)によって副制御基板140に送信される。
【0386】
(ステップS1210−1)
デモコマンドを受信したと判定した場合には、まず、サブCPU140aは、デモ中(遊技機1の待機状態)であることを示すデモフラグがオンされているかを判断する。その結果、デモフラグがオンされていると判定した場合には当該デモコマンド受信処理を終了し、デモフラグはオンされていないと判定した場合にはステップS1210−2に処理を移す。
【0387】
(ステップS1210−2)
上記ステップS1210−1において、デモフラグはオンされていないと判定した場合には、サブCPU140aは、デモフラグをオンする。これにより、上記ステップS1300のデモ中処理が実行されることとなる。なお、このデモフラグは、始動入賞コマンドや変動パターンコマンド等、特別図柄遊技の開始を示すコマンドを受信したときにオフされる。
【0388】
図48は、上記ステップS1300のデモ中処理を説明するフローチャートである。
【0389】
(ステップS1310)
まず、サブCPU140aは、デモフラグがオンされているかを判定する。その結果、デモフラグがオンされていると判定した場合にはステップS1320に処理を移し、デモフラグはオンされていないと判定した場合には当該デモ中処理を終了する。
【0390】
(ステップS1320)
上記ステップS1310において、デモフラグがオンされていると判定した場合には、サブCPU140aは、演出操作装置164の操作があったか否かを判定する。すなわち、電飾制御基板160を介して演出操作装置164が操作されたことを示す操作コマンドを受信したかを判定する。その結果、演出操作装置164の操作があったと判定した場合にはステップS1330に処理を移し、演出操作装置164の操作がないと判定した場合にはデモ中処理を終了する。
【0391】
(ステップS1330)
上記ステップS1320において、演出操作装置164の操作があったと判定した場合には、サブCPU140aは、後述するステップS1340の打-WINメニュー処理を行うための打-WIN起動処理を行う。この打-WIN起動処理については、
図49において後述する。
【0392】
(ステップS1340)
次に、サブCPU140aは、遊技機1における打-WIN機能を作動させるための打-WINメニュー処理を行う。この打-WINメニュー処理については、
図50において後述する。
【0393】
図49は、上記ステップS1330における打-WIN起動処理を説明するフローチャートである。
【0394】
(ステップS1330−1)
サブCPU140aは、起動フラグがオンされているか否かを判定する。ここで、「起動フラグ」とは、後述する打-WINメニュー処理を実行させることを許可するためのフラグである。その結果、起動フラグがオンされていないと判定した場合にはステップS1330−2に処理を移し、起動フラグがオンされていると判定した場合には打-WIN起動処理を終了する。
【0395】
(ステップS1330−2)
上記ステップS1330−1において、起動フラグがオンされていないと判定した場合には、サブCPU140aは、起動フラグをオンにする。これにより、打-WINメニュー処理を実行させる準備が整う。
【0396】
(ステップS1330−3)
次に、サブCPU140aは、演出表示装置151の演出表示部50aに「打-WINメニュー」の画像を表示させるため、打-WINメニュー表示コマンドを画像制御基板150に送信する打-WINメニュー表示処理を行う。これにより、
図7(a)に示すように、演出表示装置151の演出表示部50aには、「打-WINメニュー」の画像が表示される。
【0397】
図50は、上記ステップS1340における打-WINメニュー処理を説明するフローチャートである。
【0398】
(ステップS1340−1)
まず、サブCPU140aは、演出操作装置164に対しての決定操作があったか否かを判定する。すなわち、電飾制御基板160から演出操作装置164に対して決定操作がされたことを示す決定操作コマンドを受信したかを判定する。その結果、演出操作装置164に対しての決定操作がないと判定した場合にはステップS1340−2に処理を移し、演出操作装置164に対しての決定操作があると判定した場合にはステップS1340−6に処理を移す。
【0399】
ここで、「演出操作装置164に対しての決定操作」とは、演出操作装置164の押しボタンに対する押下操作を意味し、「演出操作装置164に対しての選択操作」とは、演出操作装置164のジョグダイヤルに対する回転操作を意味している。ただし、本実施形態のように演出操作装置164を押しボタンおよびジョグダイヤルで構成することに限定されず、複数のボタン(所謂、決定ボタン、選択ボタン)を用いて演出操作装置164を構成し、ボタンの種別によって決定操作と選択操作を識別するように構成してもよい。
【0400】
(ステップS1340−2)
上記ステップS1340−1において、演出操作装置164に対しての決定操作がないと判定した場合には、サブCPU140aは、演出操作装置164に対しての選択操作があったか否かを判定する。すなわち、電飾制御基板160から演出操作装置164に対して選択操作がなされたことを示す選択操作コマンドを受信したかを判定する。その結果、演出操作装置164に対しての選択操作があると判定した場合にはステップS1340−3に処理を移し、演出操作装置164に対しての選択操作がないと判定した場合には打-WINメニュー処理を終了する。
【0401】
(ステップS1340−3)
上記ステップS1340−2において、演出操作装置164に対しての選択操作があると判定した場合には、サブCPU140aは、PASS入力フラグがオンであるか否かを判定する。この「PASS入力フラグ」は、パスワード入力状態であることを示す情報であり、後述するステップS1340−12でオンになる情報である。その結果、PASS入力フラグがオンされていないと判定した場合にはステップS1340−4に処理を移し、PASS入力フラグがオンされていると判定した場合にはステップS1340−5に処理を移す。
【0402】
(ステップS1340−4)
上記ステップS1340−3において、PASS入力フラグがオンされていないと判定した場合には、サブCPU140aは、打-WINメニューの「選択情報」を更新する選択情報更新処理を行う。ここで、「選択情報」は、
図7(a)に示すように、「新規登録」、「パスワード入力」、「遊技終了」、「戻る」のそれぞれのメニュー項目に対応付けられた複数の選択情報を有している。そして、選択された選択情報に対応するメニュー項目の画像を演出表示部50aの手前側に大きく表示させる打-WINメニュー表示コマンドを画像制御基板150に送信する。これにより、演出操作装置164に対して選択操作することで、打-WIN機能によるメニュー項目を選択することができる。なお、打-WINメニュー処理の開始時には、選択情報として「新規登録」に対応する選択情報が設定されている。
【0403】
(ステップS1340−5)
上記ステップS1340−3において、PASS入力フラグがオンされていると判定した場合には、サブCPU140aは、パスワードの文字情報を更新するパスワード文字更新処理を行う。ここで、文字情報には、「A〜Z」の26個のアルファベットと、「0〜9」の10個の数字が対応付けられている。これにより、演出操作装置164に対して選択操作することで、パスワードの文字を選択することができる。
【0404】
(ステップS1340−6)
また、上記ステップS1340−1において、演出操作装置164に対しての決定操作があると判定した場合には、サブCPU140aは、「新規登録」に対応する選択情報が設定されているか否かを判定する。その結果、「新規登録」に対応する選択情報が設定されていると判定した場合にはステップS1340−7に処理を移し、「新規登録」に対応する選択情報が設定されていないと判定した場合にはステップS1340−10に処理を移す。
【0405】
(ステップS1340−7)
上記ステップS1340−6において、「新規登録」に対応する選択情報が設定されていると判定した場合には、サブCPU140aは、サブROM140bからサーバ400にアクセスするためのURLを取得する第1コード情報取得処理を行う。
【0406】
(ステップS1340−8)
次に、サーバ400にアクセスするためのURLを取得すると、サブCPU140aは、上記ステップS1340−7で取得したURLの情報が含まれた第1二次元コードを生成する第1二次元コード生成処理を行う。
【0407】
(ステップS1340−9)
次に、第1二次元コードを生成すると、サブCPU140aは、生成した第1二次元コードを演出表示装置151の演出表示部50aに表示させる第1二次元コード表示処理を行う。具体的には、上記ステップS1340−8で生成した第1二次元コードを演出表示部50aに表示させる二次元コード表示コマンドを生成し、生成した二次元コード表示コマンドを画像制御基板150に送信する処理を行う。これにより、
図7(b)に示すように、演出表示装置151の演出表示部50aには、第1二次元コードとしての第1のQRコードが表示される。
【0408】
(ステップS1340−10)
また、上記ステップS1340−6において、「新規登録」に対応する選択情報が設定されていないと判定した場合には、サブCPU140aは、「パスワード入力」に対応する選択情報が設定されているか否かを判定する。その結果、「パスワード入力」に対応する選択情報が設定されていると判定した場合にはステップS1340−11に処理を移し、「パスワード入力」に対応する選択情報が設定されていないと判定した場合にはステップS1340−19に処理を移す。
【0409】
(ステップS1340−11)
上記ステップS1340−10において、「パスワード入力」に対応する選択情報が設定されていると判定した場合には、サブCPU140aは、PASS入力フラグがオンされているか否かを判定する。その結果、PASS入力フラグがオンされていないと判定した場合にはステップS1340−12に処理を移し、PASS入力フラグがオンされていると判定した場合にはステップS1340−14に処理を移す。
【0410】
(ステップS1340−12)
上記ステップS1340−11において、PASS入力フラグがオンされていないと判定した場合には、サブCPU140aは、PASS入力フラグをオンにする。これにより、パスワード入力状態であることが示され、これ以降に演出操作装置164に対して選択操作をすることで、パスワードの入力を行うことができる。
【0411】
(ステップS1340−13)
次に、サブCPU140aは、演出表示装置151の演出表示部50aに「パスワード入力」の画像を表示させるためのパスワード入力表示処理を行う。具体的には、パスワード入力表示処理では、「パスワード入力」の画像を表示させるための「パスワード入力表示コマンド」を画像制御基板150に送信する。これにより、
図8(a)に示すように、演出表示装置151の演出表示部50aには、「パスワード入力」の画像が表示される。
【0412】
(ステップS1340−14)
一方、上記ステップS1340−11において、PASS入力フラグがオンされていると判定した場合には、サブCPU140aは、上記ステップS1340−5で選択されている文字情報を決定するパスワード文字決定処理を行う。
【0413】
(ステップS1340−15)
次に、パスワードの文字が決定されると、サブCPU140aは、全てのパスワードの入力が完了したか否かを判定する。その結果、全てのパスワードの入力が完了したと判定した場合にはステップS1340−16に処理を移し、全てのパスワードの入力が完了していないと判定した場合には打-WINメニュー処理を終了する。
【0414】
(ステップS1340−16)
上記ステップS1340−15において、全てのパスワードの入力が完了したと判定した場合には、サブCPU140aは、入力されたパスワードの認証処理を行う。この認証処理では、入力されたパスワードが所定のアルゴリズムから構成されたパスワードであるか否かの判定を行う。
【0415】
(ステップS1340−17)
次に、サブCPU140aは、入力されたパスワードの認証が成功したか否かの判定を行う。その結果、パスワードの認証が成功したと判定した場合にはステップS1340−18に処理を移し、パスワードの認証が成功してないと判定した場合には打-WINメニュー処理を終了する。
【0416】
(ステップS1340−18)
上記ステップS1340−17において、パスワードの認証が成功したと判定した場合には、サブCPU140aは、遊技機1における打-WIN機能を作動させるため、打-WIN情報設定処理を行う。この打-WIN情報設定処理では、遊技機1のサブRAM140cに、演出に関する遊技履歴情報を蓄積させることを許可する打-WINフラグをオンにする。さらに、所定アルゴリズムに基づいて復号化変換したパスワード情報に基づいて、遊技履歴情報(キャラクタ情報、経験値、レベル情報、ポイント値情報等)、パスワード発行時のアクセス時間情報を取得して、サブRAM140cの所定の記憶領域に記憶する。
【0417】
(ステップS1340−19)
また、上記ステップS1340−10において、「パスワード入力」に対応する選択情報が設定されていないと判定した場合には、サブCPU140aは、「遊技終了」に対応する選択情報が設定されているか否かを判定する。その結果、「遊技終了」に対応する選択情報が設定されていると判定した場合にはステップS1340−20に処理を移し、「遊技終了」に対応する選択情報が設定されていないと判定した場合にはステップS1340−24に処理を移す。
【0418】
(ステップS1340−20)
上記ステップS1340−19において、「遊技終了」に対応する選択情報が設定されていると判定した場合には、サブCPU140aは、サブROM140bからサーバ400にアクセスするためのURLを取得するとともに、サブRAM140cに記憶されている遊技履歴情報、および、入力されたパスワードの復号化時に記憶したアクセス時間情報を取得する第2コード情報取得処理を行う。
【0419】
(ステップS1340−21)
次に、サブCPU140aは、上記ステップS1340−20で取得したURL、遊技履歴情報、アクセス時間情報が含まれた第2二次元コードを生成する第2二次元コード生成処理を行う。
【0420】
(ステップS1340−22)
次に、サブCPU140aは、生成した第2二次元コードを演出表示装置151の演出表示部50aに表示させる第2二次元コード表示処理を行う。具体的には、上記ステップS1340−21で生成した第2二次元コードを演出表示部50aに表示させる二次元コード表示コマンドを生成し、生成した二次元コード表示コマンドを画像制御基板150に送信する処理を行う。これにより、
図8(b)に示すように、演出表示装置151の演出表示部50aには、第2二次元コードとしての第2のQRコードが表示される。
【0421】
(ステップS1340−23)
次に、サブCPU140aは、次の遊技者に遊技履歴情報等が引き継がれないようにするために、打-WIN情報消去処理を行う。この打-WIN情報消去処理では、サブRAM140cに記憶されている遊技履歴情報、キャラクタ情報、後述する特別図柄の変動回数等をクリアするとともに、打-WINフラグをオフする処理が行われる。
【0422】
(ステップS1340−24)
また、上記ステップS1340−19において、「遊技終了」に対応する選択情報が設定されていないと判定した場合には、サブCPU140aは、「戻る」に対応する選択情報が設定されているか否かを判定する。その結果、「戻る」に対応する選択情報が設定されていると判定した場合にはステップS1340−25に処理を移し、「戻る」に対応する選択情報が設定されていないと判定した場合には打-WINメニュー処理を終了する。
【0423】
(ステップS1340−25)
上記ステップS1340−24において、「戻る」に対応する選択情報が設定されていると判定した場合には、サブCPU140aは、打-WINメニュー処理の実行を終了させるため、起動フラグをオフにする。
【0424】
(ステップS1340−26)
次に、サブCPU140aは、演出表示装置151の演出表示部50aに「打-WINメニュー」の画像を消去させるための打-WINメニュー消去処理を行う。具体的には、打-WINメニュー消去処理では、「打-WINメニュー」の画像を消去させるための「打-WINメニュー消去コマンド」を画像制御基板150に送信する。
【0425】
図51は、上記コマンド解析処理のうち、事前判定コマンドを受信した場合に実行される事前判定コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、この事前判定コマンドは、主制御基板110において、事前判定処理のステップS331−4、ステップS331−8、ステップS331−9、ステップS331−10(
図27参照)でセットされた後、ステップS800の出力制御処理(
図24参照)によって副制御基板140に送信される。
【0426】
(ステップS1220)
事前判定コマンドを受信すると、サブCPU140aは、受信した事前判定コマンドを解析するとともに、当該受信した事前判定コマンドに対応するデータ(事前判定情報)を、サブRAM140cに設けられた事前判定情報記憶部に記憶する。なお、この事前判定情報記憶部は、主制御基板100のメインRAM110cに設けられた保留記憶領域と同様に、第1記憶部〜第8記憶部を有している。この事前判定情報記憶部の第1記憶部〜第8記憶部は、主制御基板110における保留記憶領域の第1記憶部〜第8記憶部に対応しており、例えば、主制御基板110において保留記憶領域の第3記憶部に保留が記憶された場合には、当該保留に係る事前判定情報が、副制御基板140において事前判定情報記憶部の第3記憶部に記憶されることとなる。
【0427】
また、上記したように、事前判定コマンドは、低確率遊技状態および高確率遊技状態のいずれにおいても大当たりに当選する保留について送信される事前判定コマンド1、高確率遊技状態においてのみ大当たりに当選する保留について送信される事前判定コマンド2、いずれの遊技状態においてもハズレとなる保留について送信される事前判定コマンド3の3種類のコマンドと、大当たり当選時に決定される図柄情報が対応付けられた図柄事前判定コマンドと、が設けられている。ここでは、受信した事前判定コマンドの種別に応じたデータが事前判定情報記憶部に記憶されることとなる。
【0428】
図52は、上記コマンド解析処理のうち、図柄決定コマンドを受信した場合に実行される図柄決定コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、この図柄決定コマンドは、主制御基板110において、特別図柄変動開始処理のステップS420−3(
図31参照)でセットされた後、ステップS800の出力制御処理(
図24参照)によって副制御基板140に送信される。
【0429】
(ステップS1230)
図柄決定コマンドを受信すると、サブCPU140aは、受信した図柄決定コマンドを解析するとともに、主制御基板110において決定された特別図柄の種別である図柄情報を、サブRAM140cの所定の領域に記憶する。これにより、主制御基板110において決定され、今まさに変動を開始しようとする特別図柄の種別が、副制御基板140で把握されることとなる。
【0430】
図53は、上記コマンド解析処理のうち、大当たり当選時遊技状態コマンドを受信した場合に実行される大当たり当選時遊技状態コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、この大当たり当選時遊技状態コマンドは、主制御基板110において、停止後処理のステップS440−7(
図34参照)でセットされた後、ステップS800の出力制御処理(
図24参照)によって副制御基板140に送信される。
【0431】
(ステップS1240)
大当たり当選時遊技状態コマンドを受信すると、サブCPU140aは、受信した大当たり当選時遊技状態コマンドを解析するとともに、当該解析結果に応じたデータを、サブRAM140cの所定の領域に記憶する。これにより、大当たり当選時の遊技状態が副制御基板140で把握されることとなる。
【0432】
図54は、上記コマンド解析処理のうち、エンディングコマンドを受信した場合に実行されるエンディングコマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、このエンディングコマンドは、主制御基板110において、特別電動役物制御処理のステップS450−5(
図35参照)でセットされた後、ステップS800の出力制御処理(
図24参照)によって副制御基板140に送信される。
【0433】
(ステップS1250−1)
エンディングコマンドを受信すると、サブCPU140aは、上記ステップS1240で記憶された大当たり当選時の遊技状態が、非時短遊技状態であるかを判定する。その結果、大当たり当選時の遊技状態が非時短遊技状態であると判定した場合にはステップS1250−3に処理を移し、大当たり当選時の遊技状態は非時短遊技状態ではないと判定した場合にはステップS1250−2に処理を移す。
【0434】
(ステップS1250−2)
上記ステップS1250−1において、大当たり当選時の遊技状態は非時短遊技状態ではないと判定した場合には、サブCPU140aは、連荘用のエンディング演出実行データをセットし、当該エンディングコマンド受信処理を終了する。
【0435】
(ステップS1250−3)
一方、上記ステップS1250−1において、大当たり当選時の遊技状態は非時短遊技状態であると判定した場合には、サブCPU140aは、上記ステップS1220で事前判定情報記憶部に記憶される事前判定情報、および、上記ステップS1230で記憶された大当たりに係る図柄情報をロードする。
【0436】
(ステップS1250−4)
次に、サブCPU140aは、上記ステップS1250−3でロードした情報に基づいて、現在記憶されている特1保留および特2保留の中に、特定保留があるか否かを検索する特定保留検索処理を実行する。
【0437】
具体的には、図柄情報、すなわち、特別遊技の実行契機となった大当たり図柄に基づいて、特別遊技の終了後の遊技状態を判定する。そして、特別遊技の終了後に低確率遊技状態に設定されると判定した場合には、事前判定情報の中から、低確率遊技状態および高確率遊技状態のいずれの遊技状態でも大当たりに当選することを示す事前判定コマンド1に対応するデータを検索する。また、特別遊技の終了後に高確率遊技状態に設定されると判定した場合には、事前判定情報の中から、上記の事前判定コマンド1に対応するデータ、もしくは、高確率遊技状態であれば大当たりに当選することを示す事前判定コマンド2に対応するデータを検索する。つまり、この特定保留検索処理では、特別遊技の終了後の遊技状態を考慮したうえで、当該特別遊技の終了後に大当たりに当選する特定保留を、現在記憶されている保留の中から検索することとなる。
【0438】
また、ここでは、例えば、特別遊技の終了後に低確率遊技状態に設定される第1特定保留が記憶されていた場合、その後に処理される保留については、事前判定情報の中から、低確率遊技状態および高確率遊技状態のいずれの遊技状態でも大当たりに当選することを示す事前判定コマンド1に対応するデータを検索する。一方、例えば、特別遊技の終了後に高確率遊技状態に設定される第2特定保留が記憶されていた場合、その後に処理される保留については、事前判定情報の中から、上記の事前判定コマンド1に対応するデータ、もしくは、高確率遊技状態であれば大当たりに当選することを示す事前判定コマンド2に対応するデータを検索する。
【0439】
(ステップS1250−5)
次に、サブCPU140aは、上記ステップS1250−4における特定保留検索処理の結果、特定保留が記憶されているかを判定する。その結果、特定保留が記憶されていると判定した場合にはステップS1250−6に処理を移し、特定保留は記憶されていないと判定した場合にはステップS1250−7に処理を移す。
【0440】
(ステップS1250−6)
上記ステップS1250−5において、特定保留が記憶されていると判定した場合には、サブCPU140aは、
図43(a)に示す第6キャラクタ表示決定テーブル1をセットする。
【0441】
(ステップS1250−7)
一方、上記ステップS1250−5において、特定保留は記憶されていないと判定した場合には、サブCPU140aは、特別遊技の終了後の遊技状態が高確率遊技状態であるかを判定する。その結果、高確率遊技状態であると判定した場合にはステップS1250−8に処理を移し、高確率遊技状態ではないと判定した場合にはステップS1250−9に処理を移す。
【0442】
(ステップS1250−8)
上記ステップS1250−7において、特別遊技の終了後の遊技状態が高確率遊技状態であると判定した場合には、サブCPU140aは、
図43(b)に示す第6キャラクタ表示決定テーブル2をセットする。
【0443】
(ステップS1250−9)
一方、上記ステップS1250−7において、特別遊技の終了後の遊技状態は高確率遊技状態ではないと判定した場合には、サブCPU140aは、
図43(c)に示す第6キャラクタ表示決定テーブル3をセットする。
【0444】
(ステップS1250−10)
次に、サブCPU140aは、上記ステップS1001で更新された演出乱数を取得するとともに、上記ステップS1250−6、ステップS1250−8、ステップS1250−9でセットしたテーブルと、当該取得した演出乱数とに基づいて、第6キャラクタ42fの表示可否を決定する。
【0445】
(ステップS1250−11)
次に、サブCPU140aは、第1キャラクタ42a〜第6キャラクタ42fを、第1表示領域41a〜第6表示領域41fのいずれに表示させるかを決定するキャラクタ表示位置決定処理を行う。ここでは、例えば、各キャラクタの選択回数等、種々の情報に基づいて、各キャラクタの表示位置を決定することとなる。ただし、各キャラクタの表示位置を固定化している場合には、当該処理を実行する必要はない。
【0446】
(ステップS1250−12)
次に、サブCPU140aは、上記ステップS1250−11で決定された表示位置に各キャラクタを表示させるための処理を実行する。これにより演出表示部50aに、
図42に示す選択演出画像が表示されることとなる。
【0447】
(ステップS1250−13)
次に、サブCPU140aは、選択演出の実行中であることを示す選択演出実行フラグをオンして、当該エンディングコマンド受信処理を終了する。
【0448】
図55は、上記ステップS1400の選択演出実行処理を説明するフローチャートである。
【0449】
(ステップS1400−1)
まず、サブCPU140aは、選択演出実行フラグがオンされているかを判定する。その結果、選択演出実行フラグがオンされていると判定した場合にはステップS1400−2に処理を移し、選択演出実行フラグはオンしていないと判定した場合には当該選択演出実行処理を終了する。
【0450】
(ステップS1400−2)
上記ステップS1400−1において、選択演出実行フラグがオンしていると判定した場合には、サブCPU140aは、操作有効時間タイマが作動中であるかを判定する。その結果、操作有効時間タイマが作動中であると判定した場合にはステップS1400−4に処理を移し、操作有効時間タイマは作動中ではないと判定した場合にはステップS1400−3に処理を移す。
【0451】
(ステップS1400−3)
上記ステップS1400−2において、操作有効時間タイマが作動中ではないと判定した場合には、サブCPU140aは、操作有効時間タイマをセットする。ここでセットされる操作有効時間は、遊技者がキャラクタを選択するための時間であり、この操作有効時間すなわち選択演出の実行時間と、上記の特定演出の実行時間との合計時間が、エンディング時間となっている。この操作有効時間は、上記ステップS1100において0になるまで減算されることとなる。
【0452】
(ステップS1400−4)
次に、サブCPU140aは、演出操作装置164の操作(回転操作)が検出されたかを判定する。その結果、操作が検出されたと判定した場合にはステップS1400−5に処理を移し、操作は検出されていないと判定した場合にはステップS1400−6に処理を移す。
【0453】
(ステップS1400−5)
上記ステップS1400−4において、演出操作装置164の操作が検出されたと判定した場合には、サブCPU140aは、演出表示部50aにおいて、選択中のキャラクタを切り換えるための表示処理を実行する。これにより、遊技者の操作に応じて、例えば、
図42(a)に示す状態から
図42(b)に示す状態へと表示が切り換わることとなる。
【0454】
(ステップS1400−6)
一方、上記ステップS1400−4において、演出操作装置164の操作は検出されていないと判定した場合には、サブCPU140aは、操作有効時間が経過したかを判定する。その結果、操作有効時間が経過したと判定した場合にはステップS1400−7に処理を移し、操作有効時間は経過していないと判定した場合には当該選択演出実行処理を終了する。
【0455】
(ステップS1400−7)
上記ステップS1400−6において、操作有効時間が経過したと判定した場合には、サブCPU140aは、現在選択中のキャラクタ、すなわち、選択演出の終了時に遊技者によって選択(特定)されているキャラクタを確認する。
【0456】
(ステップS1400−8)
次に、サブCPU140aは、打-WIN設定情報を確認する。より詳細には、上記ステップS1340−18で設定された打-WIN情報のうち、遊技者が設定している指定キャラクタがいずれのキャラクタであるのかを確認する。
【0457】
(ステップS1400−9)
次に、サブCPU140aは、上記ステップS1400−7で確認した、遊技者によって選択(特定)されたキャラクタと、上記ステップS1400−8で確認した、遊技者が事前に設定している指定キャラクタと、に基づいて、演出表示部50aに表示するメッセージを決定する。なお、ここでは、さらに、特定条件の成立可否を考慮したうえで、メッセージを決定することとなる。
【0458】
(ステップS1400−10)
次に、サブCPU140aは、上記ステップS1400−9で決定したメッセージを演出表示部50aに表示するとともに、当該メッセージに対応する音声を音声出力装置161から出力するための出力処理を実行する。これにより、選択演出において選択されたキャラクタに対応する態様で特定演出が実行されることとなる。
【0459】
(ステップS1400−11)
次に、サブCPU140aは、選択演出実行フラグをオフして、当該選択演出実行処理を終了する。
【0460】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0461】
例えば、上記実施形態においては、遊技の進行を制御する主制御基板110と、主制御基板110から送信されるコマンドに基づいて演出を実行制御する副制御基板140とにおいて、上記のとおりに協働することで変動演出が実行されることとした。しかしながら、主制御基板110および副制御基板140において、上記の各機能をどのように分担するかは適宜設計することが可能である。
【0462】
また、上記実施形態においては、打-WIN機能を利用して事前に指定キャラクタ(指定選択画像)の設定を行うこととしたが、上記の打-WIN機能は必須のものではない。例えば、打-WIN機能とは無関係に、遊技の中断時等に演出表示部50aにおいて指定キャラクタの設定を行うことができるようにしてもよい。
【0463】
また、上記実施形態では、非時短遊技状態において大当たりに当選したことを、選択演出の実行条件としたが、選択演出の実行条件はこれに限らない。したがって、選択演出の実行タイミングは、特別遊技のエンディング中に限らず、また、選択演出の内容等も一例に過ぎない。例えば、特別図柄の変動表示中に行われる変動演出において、いずれかの選択画像を選択するとともに、当該選択結果に応じた特定演出が実行されるようにしてもよい。また、上記実施形態では、選択画像としてキャラクタが表示される場合について説明したが、選択画像の内容はキャラクタに限られるものではない。いずれにしても、複数の選択画像が設けられており、その中からいずれかの選択画像を遊技者が選択可能な構成であればよい。
【0464】
なお、上記実施形態において、
図48の処理を実行するサブCPU140aが本発明の指定情報入力手段に相当する。
また、上記実施形態において、
図50のステップS1340−18の処理を実行するサブCPU140aが本発明の指定情報記憶手段に相当する。
また、上記実施形態において、
図54のステップS1250−12の処理を実行するサブCPU140aが本発明の選択演出実行手段に相当する。
また、上記実施形態において、
図55のステップS1400−10の処理を実行するサブCPU140aが本発明の特定演出実行手段に相当する。