(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のエネルギー管理システムでは、各機器がセンサを備え、複数個所で電力値を計測している。そして各機器で計測されたこれら複数の電力値を用い、より信頼性の高い情報を提供することが求められている。
【0005】
従って、上記のような課題に鑑みてなされた本発明の目的は、各機器で計測された複数の電力値を用いて、より信頼性の高い情報を提示することができるエネルギー管理装置、エネルギー管理方法、及びエネルギー管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本発明に係るエネルギー管理装置は、
需要家に設けられ、需要家内の負荷機器あるいは分散電源を管理するエネルギー管理装置であって、
第1の電力値及び第2の電力値を取得する通信部と、
前記第2の電力値が前記第1の電力値を超える場合に、前記第2の電力値を前記第1の電力値と一致させる補正をする制御部と、
を備え、
前記第1の電力値は、売電可能な電力を供給する分散電源の発電電力値であり、前記第2の電力値は、系統への売電電力値であることを特徴とする。
また、本発明に係るエネルギー管理装置は、
需要家に設けられ、需要家内の負荷機器あるいは分散電源を管理するエネルギー管理装置であって、
第1の電力値及び第2の電力値を取得する通信部と、
前記第2の電力値が前記第1の電力値を下回る場合に、前記第2の電力値を前記第1の電力値と一致させる補正をする制御部と、を備え、
前記第1の電力値は、売電不可能な電力を供給する分散電源の放電電力値であり、前記第2の電力値は、消費電力値に係る電力値であることを特徴とする。
また、本発明に係るエネルギー管理装置は、
需要家に設けられ、需要家内の負荷機器あるいは分散電源を管理するエネルギー管理装置であって、
第1の電力値及び第2の電力値を取得する通信部と、
前記第2の電力値が前記第1の電力値を下回る場合に、前記第2の電力値を前記第1の電力値と一致させる補正をする制御部と、を備え、
前記第1の電力値は、蓄電部の充電電力値であり、前記第2の電力値は、消費電力値に係る電力値であることを特徴とする。
【0010】
また本発明に係るエネルギー管理装置は、
各分散電源の売電可否情報を格納する記憶媒体を備え、
前記制御部は、前記売電可否情報に基づき、売電可能又は売電不可能な電力を供給する分散電源を判別することを特徴とする。
【0013】
また本発明に係るエネルギー管理装置は、
需要家に設けられ、需要家内の負荷機器あるいは分散電源を管理するエネルギー管理装置であって、
第1の電力値及び第2の電力値を取得する通信部と、
前記第2の電力値が前記第1の電力値を超える場合に、前記第2の電力値を前記第1の電力値と一致させる補正をする制御部と、を備え、
前記第1の電力値は、燃料を用いて発電する分散電源の所定の定格電力値であり、前記第2の電力値は、前記分散電源の発電電力値であることを特徴とする。
【0014】
また本発明に係るエネルギー管理装置は、
前記制御部が、前記発電電力値の最小値が前記所定の定格電力値を所定期間超過する場合、前記所定の定格電力値を更新することを特徴とする。
【0015】
また本発明に係るエネルギー管理装置は、
前記制御部が、前記所定の定格電力値を更新した場合、更新した旨を示す情報を外部に
出力することを特徴とする。
また本発明に係るエネルギー管理装置は、
前記負荷機器、前記分散電源および商用電源に接続されたスマートメータをさらに有し、
前記通信部は、前記売電電力値を前記スマートメータから取得することを特徴とする。
【0016】
また本発明に係るエネルギー管理方法は、
需要家に設けられ、需要家内の負荷機器あるいは分散電源の電力状態を管理するエネルギー管理方法であって、
第1の電力値及び第2の電力値を取得するステップと、
前記第2の電力値が前記第1の電力値を超える場合に、前記第2の電力値を前記第1の電力値と一致させる補正をするステップと、
を含み、
前記第1の電力値は、売電可能な電力を供給する分散電源の発電電力値であり、前記第2の電力値は、系統への売電電力値であることを特徴とする。
【0017】
また本発明に係るエネルギー管理方法は、
需要家に設けられ、需要家内の負荷機器あるいは分散電源の電力状態を管理するエネルギー管理方法であって、
第1の電力値及び第2の電力値を取得するステップと、
前記第2の電力値が前記第1の電力値を下回る場合に、前記第2の電力値を前記第1の電力値と一致させる補正をするステップと、を含み、
前記第1の電力値は、売電不可能な電力を供給する分散電源の放電電力値であり、前記第2の電力値は、消費電力値に係る電力値であることを特徴とする。
【0018】
また本発明に係るエネルギー管理方法は、
需要家に設けられ、需要家内の負荷機器あるいは分散電源の電力状態を管理するエネルギー管理方法であって、
第1の電力値及び第2の電力値を取得するステップと、
前記第2の電力値が前記第1の電力値を下回る場合に、前記第2の電力値を前記第1の電力値と一致させる補正をするステップと、を含み、
前記第1の電力値は、蓄電部の充電電力値であり、前記第2の電力値は、消費電力値に係る電力値であることを特徴とする。
【0019】
また本発明に係るエネルギー管理方法は、
需要家に設けられ、需要家内の負荷機器あるいは分散電源の電力状態を管理するエネルギー管理方法であって、
第1の電力値及び第2の電力値を取得するステップと、
前記第2の電力値が前記第1の電力値を超える場合に、前記第2の電力値を前記第1の電力値と一致させる補正をするステップと、を含み、
前記第1の電力値は、燃料を用いて発電する分散電源の所定の定格電力値であり、前記第2の電力値は、前記分散電源の発電電力値であることを特徴とする。
また本発明に係るエネルギー管理方法は、
前記負荷機器、前記分散電源および商用電源に接続されたスマートメータをさらに有し、前記売電電力値を前記スマートメータから取得することを特徴とする。
【0020】
また本発明に係るエネルギー管理システムは、
需要家に設けられ、需要家内の負荷機器あるいは分散電源の電力状態を管理するエネルギー管理装置と、通信装置とを含むエネルギー管理システムであって、
前記エネルギー管理装置は、第1の電力値及び第2の電力値を取得し、
前記第2の電力値が前記第1の電力値を超える場合に、前記第2の電力値を前記第1の電力値と一致させる補正をして前記通信装置に送信し、
前記第1の電力値は、売電可能な電力を供給する分散電源の発電電力値であり、前記第2の電力値は、系統への売電電力値であり、
前記通信装置は、補正された前記電力値を表示することを特徴とする。
【0021】
また本発明に係るエネルギー管理システムは、
需要家に設けられ、需要家内の負荷機器あるいは分散電源の電力状態を管理するエネルギー管理装置と、通信装置とを含むエネルギー管理システムであって、
前記エネルギー管理装置は、第1の電力値及び第2の電力値を取得し、
前記第2の電力値が前記第1の電力値を下回る場合に、前記第2の電力値を前記第1の電力値と一致させる補正をして前記通信装置に送信し、
前記第1の電力値は、売電不可能な電力を供給する分散電源の放電電力値であり、前記第2の電力値は、消費電力値に係る電力値であり、
前記通信装置は、補正された前記電力値を表示することを特徴とする。
【0022】
また本発明に係るエネルギー管理システムは、
需要家に設けられ、需要家内の負荷機器あるいは分散電源の電力状態を管理するエネルギー管理装置と、通信装置とを含むエネルギー管理システムであって、
前記エネルギー管理装置は、第1の電力値及び第2の電力値を取得し、
前記第2の電力値が前記第1の電力値を下回る場合に、前記第2の電力値を前記第1の電力値と一致させる補正をして前記通信装置に送信し、
前記第1の電力値は、蓄電部の充電電力値であり、前記第2の電力値は、消費電力値に係る電力値であり、
前記通信装置は、補正された前記電力値を表示することを特徴とする。
【0023】
また本発明に係るエネルギー管理システムは、
需要家に設けられ、需要家内の負荷機器あるいは分散電源の電力状態を管理するエネルギー管理装置と、通信装置とを含むエネルギー管理システムであって、
前記エネルギー管理装置は、第1の電力値及び第2の電力値を取得し、前記第2の電力値が前記第1の電力値を超える場合に、前記第2の電力値を前記第1の電力値と一致させる補正をして通信装置に送信し、
前記第1の電力値は、燃料を用いて発電する分散電源の所定の定格電力値であり、前記第2の電力値は、前記分散電源の発電電力値であり、
前記通信装置は、補正された前記電力値を表示することを特徴とする。
また本発明に係るエネルギー管理システムは、
前記負荷機器、前記分散電源および商用電源に接続されたスマートメータをさらに有し、
前記売電電力値を前記スマートメータから取得することを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明におけるエネルギー管理装置、エネルギー管理方法、及びエネルギー管理システムによれば、各機器で計測された複数の電力値を用いて、より信頼性の高い情報を提示することができる。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0027】
(実施の形態)
まず、本発明の一実施形態に係るエネルギー管理システムについて説明する。また本実施形態に係るエネルギー管理システムは、電力系統(商用電源)から供給される電力の他に、売電可能な電力を供給する分散電源及び/又は売電不可能な電力を供給する分散電源を備える。売電可能な電力を供給する分散電源は、例えば太陽光発電などによって電力を供給するシステムである。一方売電不可能な電力を供給する分散電源は、例えば電力を充放電することができる蓄電池システムや、SOFC(Solid Oxide Fuel Cell)などの燃料電池を含む燃料電池システムである。本実施の形態においては、売電可能な電力を供給する分散電源として太陽光発電システム、及び売電不可能な電力を供給する分散電源が蓄電池システム及び燃料電池システムを備える例を示す。
【0028】
図1は本発明の一実施形態に係るエネルギー管理システム10の概略構成を示すブロック図である。本発明の一実施形態に係るエネルギー管理システム10は、エネルギー管理装置11と、通信装置12と、スマートメータ13と、パワーコンディショナ14と、太陽光発電システム15と、蓄電部16と、分電盤17と、負荷機器18と、燃料電池装置19とを備える。
【0029】
図1において、各機能ブロックを結ぶ実線は、電力の流れを表す。また、
図1において、各機能ブロックを結ぶ破線は、制御信号または通信される情報の流れを表す。当該破線が示す通信は有線通信としてもよいし、無線通信としてもよい。
【0030】
制御信号および情報の通信には、各階層含め、様々な方式を採用可能である。例えば、エネルギー管理装置11と、通信装置12、スマートメータ13、およびパワーコンディショナ14との通信には、ZigBee(登録商標)などの近距離通信方式による通信を採用することができる。また、エネルギー管理装置11と負荷機器18との通信には、赤外線通信、電力線搬送通信(PLC:Power Line Communication)など、様々な伝送メディアを使用することができる。またそれぞれの通信に適した物理層を含む下位の層の上で、各種プロトコル、例えばZigBee SEP2.0(Smart Energy Profile2.0)、ECHONET Lite(登録商標)などのような論理層だけ規定される通信プロトコルを動作させてもよい。以下、ECHONET Lite(登録商標)を、エネルギー管理装置11が、通信装置12、スマートメータ13、パワーコンディショナ14、および負荷機器18との通信を行う場合に採用するケースを例に説明を行う。
【0031】
エネルギー管理システム10は、商用電源50から供給される電力の他、太陽光発電システム15が発電する電力、蓄電部16に充電された電力のうち放電された電力を、負荷機器18及びエネルギー管理装置11に供給可能である。
【0032】
エネルギー管理装置11は、
図1に示すエネルギー管理システム10における各機器の電力を制御および管理する。エネルギー管理装置11の構成についての詳細は後述する。
【0033】
通信装置12は、エネルギー管理装置11が送信する情報を表示する。例えば通信装置12は、作成する消費電力の履歴を示すグラフ画像を表示する。通信装置12の構成についての詳細は後述する。
【0034】
スマートメータ13は、商用電源50に接続されて、商用電源50から供給される電力を計測する。また、スマートメータ13は、分電盤17にも接続されて、太陽光発電システム15が発電してパワーコンディショナ14から分電盤17を介して電力会社に売電する電力をセンサにより計測する。スマートメータ13は、計測した電力を、エネルギー管理装置11に通知可能である。
【0035】
また、スマートメータ13は、系統EMS(Energy Management System)60から、例えば電力に関する予測などの情報を受信可能である。ここで、系統EMS60は、電力に関する各種の予測および制御などを行う設備であり、一般的には、例えば電力会社などに設置される。系統EMS60は、例えばMDMS(メータデータマネジメントシステム)を構成するものを採用可能である。この系統EMS60は、各種の電力に関する情報を記憶する記憶媒体61を有しており、スマートメータ13が計測した結果の情報を収集して蓄積することもできる。また、系統EMS60は、インターネットなどの外部ネットワーク70に接続可能である。
【0036】
パワーコンディショナ14は、太陽光発電システム15および蓄電部16から供給される直流の電力を、交流の電力に変換する。パワーコンディショナ14は、変換した交流の電力を、分電盤17で複数に分岐した支幹を介して各負荷機器18に供給する。また、パワーコンディショナ14は、太陽光発電システム15が発電した電力に余剰がある場合には、変換した交流の電力を、分電盤17を介して電力会社に売電することもできる。また、パワーコンディショナ14は、商用電源50から供給される交流の電力を、蓄電部16に充電するための直流の電力に変換可能である。
【0037】
太陽光発電システム15は、太陽光を利用して発電する。このため、太陽光発電システム15は、太陽電池を備えており、太陽光のエネルギーを直流の電力に変換する。本実施形態において、太陽光発電システム15は、例えば家の屋根などにソーラパネルを設置して、太陽光を利用して発電するような態様を想定している。しかしながら、本発明において、太陽光発電システム15は、太陽光のエネルギーを電力に変換できるものであれば、任意のものを採用することができる。
【0038】
太陽光発電システム15が発電する電力は、上述したように、パワーコンディショナ14によって交流に変換されてから、各負荷機器18へ供給、および/または、電力会社に売電可能である。また、太陽光発電システム15が発電した電力により、蓄電部16が充電可能であってもよく、さらには直流のまま負荷機器18に供給される構成であってもよい。
【0039】
また太陽光発電システム15は、発電電力値を、太陽光発電システム15が備えるセンサにより計測し、計測した発電電力値を、エネルギー管理装置11に送信する。
【0040】
蓄電部16は、蓄電池を備えており、この蓄電池に充電された電力を放電することにより、電力を供給可能である。また、蓄電部16は、商用電源50または太陽光発電システム15等から供給される電力を充電可能である。
図1に示すように、蓄電部16から放電される電力も、各負荷機器18及びエネルギー管理装置11に供給可能である。蓄電部16から放電される電力を各負荷機器18及びエネルギー管理装置11に供給する場合、商用電源50から供給される電力から切り替える。
【0041】
また蓄電部16は、放電電力値又は充電電力値を蓄電部16が備えるセンサにより計測し、計測した放電電力値又は充電電力値を、エネルギー管理装置11に送信する。
【0042】
分電盤17は、供給される電力を複数の支幹に分岐させて各負荷機器18に分配する。また分電盤17は、燃料電池装置19から供給される電力を、複数の支幹に分岐させて各負荷機器18に分配する。ここで、各支幹には、消費電力の大きい代表的な負荷機器が直接接続されるものと、部屋ごとにまとめられたものとがある。前者における負荷機器は、例えばエアコン、冷蔵庫、IHクッキングヒータなどである。後者における負荷機器は、各部屋にいくつか設けられているコンセントに接続される負荷機器であり、どのような負荷機器がコンセントに接続されるかは不定である。
【0043】
図1において、エネルギー管理システム10に接続される負荷機器18は、任意の数とすることができる。これらの負荷機器18は、例えば、テレビ、エアコン、冷蔵庫など、種々の電化製品である。これらの負荷機器18は分電盤17を介してパワーコンディショナ14に接続されて、電力が供給される。
【0044】
燃料電池装置19は、燃料電池を備えており、水素を用いて空気中の酸素との化学反応により直流の電力を発電する。燃料電池は、SOFC(Solid Oxide Fuel Cell)、PEFC(Polymer Electrolyte Fuel Cell)、MCFC(Molten Carbonate Fuel Cell)などの方式により水素と空気中の酸素との化学反応により発電を行う。
【0045】
発電に用いる水素に関しては、直接貯蔵して燃料電池に供給する形態でも、炭化水素ガスとして貯蔵して改質により水素を生成して燃料電池に供給する形態であってもよい。水素および空気の供給量を調整することにより、燃料電池装置19における発電量を制御することが可能である。
【0046】
また燃料電池装置19には、所定の定格電力値が定められている。当該所定の定格電力値は、例えば700Wである。
【0047】
次に、エネルギー管理装置11について、具体的に説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係るエネルギー管理装置11の概略構成を示す機能ブロック図である。エネルギー管理装置11は、例えばHEMSであって、通信部111と、制御部112とを備える。
【0048】
通信部111は、例えばインターフェースであり、通信装置12、スマートメータ13、パワーコンディショナ14、および負荷機器18との間における制御部112からの制御信号および様々な情報を送受信する。
【0049】
例えば、通信部111は、分電盤17に設けた電流センサなどによりから、商用電源50の売電電力値及び買電電力値を取得する。さらに、通信部111は、スマートメータ13を介して例えば電力会社などから需要応答(Demand Response:DR)の情報を取得可能である。
【0050】
また、通信部111は、太陽光発電システム15から、太陽光発電システム15の発電電力値を取得する。また通信部111は、蓄電部16から、蓄電部16の放電電力値及び充電電力値を取得する。また通信部111は、燃料電池装置19から、当該支幹に設けたセンサを介して燃料電池装置19の発電電力値を取得可能である。また、通信部111は、各負荷機器18から各々の消費電力についても直接取得可能である。また、通信部111は、ネットワーク70から多様な情報を取得可能である。
【0051】
さらに、通信部111は通信装置12から制御信号を取得可能であり、また通信部111は通信装置12にエネルギー管理システム10における電力の制御および管理の状態を示す情報を通知する。一例として、ECHONET Lite(登録商標)を採用するケースを例に説明を行う。
【0052】
制御部112は、通信部111が取得する様々な情報に基づいて、エネルギー管理システム10における各機器の電力を制御する制御信号および/または通信装置12に通知する情報を生成する。
【0053】
また、制御部112は、エネルギー管理システム10における各機器の電力を管理するために、通信部111が取得する情報を蓄積する。制御部112は収集した各種の情報を蓄積するために、記憶媒体25を有している。記憶媒体25は、エネルギー管理装置11の外部に接続されるようにしてもよいし、エネルギー管理装置11に内蔵されるようにしてもよい。
【0054】
具体的には制御部112は、通信部111が取得する太陽光発電システム15の発電電力値を蓄積する。また、制御部112は、通信部111が取得するスマートメータ13が計測した売電電力値及び買電電力値を蓄積する。また制御部112は、通信部111が取得する蓄電部16の放電電力値及び充電電力値を蓄積する。また制御部112は、通信部111が取得する燃料電池装置19の発電電力値を蓄積する。
【0055】
制御部112は、これらの消費電力値に係る電力値に基づき、エネルギー管理システム10の消費電力値を算出する。具体的には制御部112は、分電盤17に設けた電流センサ等が計測した売電電力値及び買電電力値と、太陽光発電システム15の発電電力値と、蓄電部16の放電電力値及び充電電力値と、燃料電池装置19の発電電力値とに基づき、消費電力値を算出し、記憶媒体25に蓄積する。
【0056】
さらに制御部112は、このように通信部111を介して取得した各電力値を補正する。以下制御部112が行う以下の補正(1)〜(4)について詳細に説明する。
【0057】
(1)発電電力値又は売電電力値の補正
制御部112は、太陽光発電システム15の発電電力値又は分電盤17に設けた電流センサ等が計測した売電電力値の一方に基づき、他方の電力値を補正する。好適には制御部112は、太陽光発電システム15の発電電力値又は電流センサ等が計測した売電電力値に対応する優先度又は精度に係る情報を記憶媒体25に格納する。そして制御部112は、当該発電電力値又は当該売電電力値のうち、優先度又は精度が高い電力値に基づき、他方の電力値を、優先度又は精度が高い電力値に一致させる補正をする。
【0058】
好適には制御部112は、太陽光発電システム15の発電電力値に、より高い優先度又は高い精度を対応付ける。そして制御部112は、太陽光発電システム15の発電電力値に基づき、電流センサ等が計測した売電電力値を太陽光発電システム15の発電電力値と一致させる補正をする。当該補正は、電流センサ等が計測した売電電力値が、売電可能な分散電源である太陽光発電システム15の発電電力値を超えることは生じ得ないことに基づく。また当該補正は売電可能な分散電源である太陽光発電システム15の発電電力値は、当該発電電力が全て売電された場合、電流センサ等が計測した売電電力値と一致することに基づく。当該補正により、電流センサ等により計測された売電電力値と、太陽光発電システム15により計測された発電電力値との矛盾を解消することができる。それゆえ、ユーザが認知する電流センサ等により計測された売電電力値と、太陽光発電システム15により計測された発電電力値との齟齬が無くなり、ユーザに安心感を与えることができる。
【0059】
また制御部112は、太陽光発電システム15が一切発電をしていない、又は太陽光発電システム15が本エネルギー管理システム10に接続されていない場合、発電電力値が0となる。計測した売電電力値を0に補正する。
【0060】
(2)放電電力値又は消費電力値の補正
また制御部112は、蓄電部16の放電電力値又はエネルギー管理システム10の消費電力値の一方に基づき、他方の電力値を補正する。好適には制御部112は、蓄電部16の放電電力値及びエネルギー管理システム10の消費電力値に対応する優先度又は精度に係る情報を記憶媒体25に格納する。そして制御部112は、当該放電電力値又は当該消費電力値のうち、優先度又は精度が高い電力値に基づき、他方の電力値を、優先度又は精度が高い電力値に一致させる補正をする。
【0061】
好適には制御部112は、蓄電部16の放電電力値に、より高い優先度又は高い精度を対応付ける。そして制御部112は、蓄電部16の放電電力値に基づき、エネルギー管理システム10の消費電力値を補正する。具体的には、蓄電部16の放電電力値に基づき、補正前の消費電力値が放電電力値未満の場合には、電流センサ等が計測した売電電力値又は/及び買電電力値を変更して、消費電力値を放電電力値に一致させる補正をする。当該補正は、消費電力値が売買不可能な分散電源である蓄電部16の放電電力値を下回ることは生じ得ないことに基づく。また当該補正は、エネルギー管理システム10の消費電力が、売電不可能な分散電源である蓄電部16の放電電力により全てまかなわれている場合、当該消費電力と当該放電電力とが一致することに基づく。当該補正により、蓄電部16において計測された放電電力値と、消費電力値との矛盾を解消することができる。それゆえ、ユーザが認知する蓄電部16において計測された放電電力値と、消費電力値にかかる電力値との齟齬が無くなり、ユーザに安心感を与えることができる。なお、上記では、当該消費電力と当該放電電力とが完全一致する場合を例示したがこれに限られず、適切な範囲での誤差を許容するよう、概略一致している程度でよい。
【0062】
(3)充電電力値又は消費電力値の補正
また制御部112は、蓄電部16の充電電力値又はエネルギー管理システム10の消費電力値の一方に基づき、他方の電力値を補正する。好適には制御部112は、蓄電部16の充電電力値及びエネルギー管理システム10の消費電力値に対応する優先度又は精度に係る情報を記憶媒体25に格納する。そして制御部112は、当該放電電力値又は当該消費電力値のうち、優先度又は精度が高い電力値に基づき、他方の電力値を、優先度又は精度が高い電力値に一致させる補正をする。
【0063】
好適には制御部112は、蓄電部16の充電電力値に、より高い優先度又は高い精度を対応付ける。そして制御部112は、蓄電部16の充電電力値に基づき、エネルギー管理システム10の消費電力値を補正する。具体的には、蓄電部16の充電電力値に基づき、補正前の消費電力値が充電電力値未満の場合には、電流センサ等が計測した売電電力値又は/及び買電電力値を変更して、消費電力値を充電電力値に一致させる補正をする。当該補正は、消費電力値が、蓄電部16の充電電力値を超えることが生じ得ないことに基づく。当該補正により、蓄電部16において計測された充電電力値と、消費電力値との矛盾を解消することができる。それゆえ、ユーザが認知する蓄電部16において計測された充電電力値と、消費電力値にかかる電力値との齟齬が無くなり、ユーザに安心感を与えることができる。
【0064】
(4)燃料電池装置19の発電電力値の補正
また制御部112は、燃料電池装置19の発電電力値が、所定の定格電力値を超過するか否かを判定する。そして所定の定格電力値を超過する場合、制御部112は、発電電力値を、当該所定の定格電力値と一致させる補正する。ただし制御部112は、所定の時間における発電電力値の瞬時値の最小値が、所定の定格電力値を超過する場合、所定の定格電力値を当該最小値に変更する。所定の時間は、好適には10秒である。これにより、定格電力値が不明な場合にも対応することができる。当該補正は、燃料電池装置19の発電電力値は、原則的に定格電力値以下であることに基づく。当該補正により、燃料電池装置19の発電電力値と、定格電力値との矛盾を解消することができる。ここで燃料電池装置19は燃料を使用した分散電源であるため、定格電力値より高い、誤った電力値が表示されるのは好ましくない。当該補正により定格電力値を超過するような計測値が誤って表示されてしまうことを防止することができる。それゆえ、ユーザが認知する電力値は原則的に定格電力値以下となる。特に燃料を用いて発電する分散電源の発電電力であるため、原則的に定格電力値以下に補正することにより、ユーザに安心感を与えることができる。
【0065】
以上の(1)〜(4)に示す補正を行い、制御部112は、記憶媒体25の各電力値を補正した各電力値に変更する。そして制御部112は、記憶媒体25に蓄積したこれらの補正した電力値を、通信部111を介して通信装置12に送信する。
【0066】
次に、通信装置12について、具体的に説明する。
図3は、実施形態1に係る通信装置12の概略構成を示す機能ブロック図である。通信装置12は、専用に設計された端末とする他、モバイル端末、パソコン(PC)、ノートパソコン、またはタブレットPCなどにアプリケーションソフトウェアをインストールしたものとするなど、各種の端末とすることができる。通信装置12は、表示部121、入力検出部122、記憶媒体123、制御部124、および通信部125を含んで構成される。
【0067】
表示部121は、例えば液晶ディスプレイ(LCD)または有機ELディスプレイ等により構成することができる。また、本実施形態において、表示部121は、単色表示またはグレイスケールによって表示するものを用いることもできるが、一般のユーザが一見して容易に把握できるような態様で表示を行うために、カラー表示に対応したものを用いるのが好適である。
【0068】
表示部121は、エネルギー管理装置11から受信した各種電力値の値を表示する。また、表示部121は、エネルギー管理装置11の有する機能を実行させるための様々な入力を受付けるための画像を表示可能である。
【0069】
入力検出部122は、表示部121における表示に対応する入力を検出する。入力検出部122は、例えばタッチパネルであり、ユーザが指などにより直接触れる操作を検出可能である。また、入力検出部122は、マルチタッチ、すなわち、入力検出部122の接触検出面上の複数の箇所への接触を検出可能である。
【0070】
タッチパネルは透過性の部材により形成され、表示部121の前面に重ねて配置される。このような構成により、表示部121に表示したアイコンのオブジェクトなどへの接触を検出可能である。したがって、このような構成のタッチパネルによる入力検出部122は、ユーザに直感的な操作性を提供可能である。また、もちろんタッチパネルではなく、物理キーを有するタイプの操作手段を入力検出部122として採用してもよい。
【0071】
記憶媒体123は、通信装置12に係る各種電力値等の情報を格納する。制御部124は、通信装置12を構成する各機能部を制御することにより、通信装置12全体を制御および管理する。
【0072】
通信部125は、例えばインターフェースであり、エネルギー管理装置11と有線通信又は無線通信を行う。すなわち、通信部125はエネルギー管理装置11に制御信号および/または情報を送信するとともに、エネルギー管理装置11からの制御信号および/または各種電力量等の情報を受信する。通信部125は、通信装置12が有線通信でエネルギー管理装置11と通信する場合は、エネルギー管理装置11に接続されたケーブルを通信装置12に接続するためのコネクタのレセプタクルとすることができる。
【0073】
次に、本発明の一実施形態に係るエネルギー管理システム10の動作について、電力値の補正(1)〜(4)毎に、それぞれ
図4〜7に示すフローチャートにより説明する。
【0074】
図4は、エネルギー管理装置11が発電電力値又は売電電力値の補正をする場合の動作を示すフローチャートである。はじめにエネルギー管理装置11の通信部111は、太陽光発電システム15から太陽光発電システム15の発電電力値を取得し、また、スマートメータ13から、商用電源50の売電電力値を取得する(ステップS1a)。
【0075】
続いて制御部112は、通信部111を介して取得した各電力値を、記憶媒体25に蓄積する(ステップS2a)。
【0076】
続いて、制御部112は、記憶媒体25に蓄積された各電力値の補正をする。制御部112は、太陽光発電システム15の発電電力値又は電流センサ等が計測した売電電力値の一方に基づき、他方の電力値を補正する(ステップS3a)。好適には制御部112は、太陽光発電システム15の発電電力値又はスマートメータ13が計測した売電電力値に対応する優先度又は精度に係る情報を記憶媒体25に格納する。そして制御部112は、当該発電電力値又は当該売電電力値のうち、優先度又は精度が高い電力値に基づき、他方の電力値を、優先度又は精度が高い電力値に一致させる補正をする。
【0077】
続いて制御部112は、記憶媒体25の各電力値を、補正した各電力値に変更する(ステップS4a)。
【0078】
続いて制御部112は、記憶媒体25に蓄積された各電力値を、通信部111を介して通信装置12に送信する(ステップS5a)。
【0079】
続いて通信装置12の制御部124は、通信部125を介してエネルギー管理装置11から各電力値を受信すると(ステップS6a)、表示部121に、当該各種電力値を表示させる(ステップS7a)。そして処理が終了する。
【0080】
図5は、エネルギー管理装置11が放電電力値又は消費電力値の補正をする場合の動作を示すフローチャートである。はじめにエネルギー管理装置11の通信部111は、蓄電部16の放電電力値と、エネルギー管理システム10の消費電力値に係る電力値を取得する(ステップS1b)。具体的には通信部111は、太陽光発電システム15から太陽光発電システム15の発電電力値、蓄電部16から、蓄電部16の放電電力値、分電盤17に設けられた電流センサ等から、商用電源50の売電電力値及び買電電力値、燃料電池装置19から発電電力値をそれぞれ取得する。
【0081】
続いて制御部112は、通信部111を介して取得した各電力値を、記憶媒体25に蓄積する(ステップS2b)。
【0082】
続いて制御部112は、通信部111により取得した各電力値に基づきエネルギー管理システム10の消費電力値を算出する(ステップS3b)。具体的には制御部112は、電流センサ等が計測した売電電力値及び買電電力値と、太陽光発電システム15の発電電力値と、蓄電部16の放電電力値と、燃料電池装置19の発電電力値とに基づき、消費電力値を算出する。そして制御部112は、算出した消費電力を記憶媒体25に蓄積する(ステップS4b)。
【0083】
続いて、制御部112は、記憶媒体25に蓄積された各電力値の補正をする。制御部112は、蓄電部16の放電電力値又はエネルギー管理システム10の消費電力値の一方に基づき、他方の電力値を補正する(ステップS5b)。好適には制御部112は、蓄電部16の放電電力値及びエネルギー管理システム10の消費電力値に対応する優先度又は精度に係る情報を記憶媒体25に格納する。そして制御部112は、当該放電電力値又は当該消費電力値のうち、優先度又は精度が高い電力値に基づき、他方の電力値を、優先度又は精度が高い電力値に一致させる補正をする。
【0084】
続いて制御部112は、記憶媒体25の各電力値を、補正した各電力値に変更する(ステップS6b)。
【0085】
続いて制御部112は、記憶媒体25に蓄積された各電力値を、通信部111を介して通信装置12に送信する(ステップS7b)。
【0086】
続いて通信装置12の制御部124は、通信部125を介してエネルギー管理装置11から各電力値を受信すると(ステップS8b)、表示部121に、当該各種電力値を表示させる(ステップS9b)。そして処理が終了する。
【0087】
図6は、エネルギー管理装置11が充電電力値又は消費電力値の補正をする場合の動作を示すフローチャートである。はじめにエネルギー管理装置11の通信部111は、蓄電部16の充電電力値と、エネルギー管理システム10の消費電力値に係る電力値を取得する(ステップS1c)。具体的には通信部111は、太陽光発電システム15から太陽光発電システム15の発電電力値、蓄電部16から、蓄電部16の充電電力値、電流センサ等から、商用電源50の売電電力値及び買電電力値、燃料電池装置19から発電電力値を、それぞれ取得する。
【0088】
続いて制御部112は、通信部111を介して取得した各電力値を、記憶媒体25に蓄積する(ステップS2c)。
【0089】
続いて制御部112は、通信部111により取得した各電力値に基づきエネルギー管理システム10の消費電力値を算出する(ステップS3c)。具体的には制御部112は、電流センサ等が計測した売電電力値及び買電電力値と、太陽光発電システム15の発電電力値と、蓄電部16の充電電力値と、燃料電池装置19の発電電力値とに基づき、消費電力値を算出する。そして制御部112は、算出した消費電力を記憶媒体25に蓄積する(ステップS4c)。
【0090】
続いて、制御部112は、記憶媒体25に蓄積された各電力値の補正をする。制御部112は、蓄電部16の充電電力値又はエネルギー管理システム10の消費電力値の一方に基づき、他方の電力値を補正する(ステップS5c)。好適には制御部112は、蓄電部16の充電電力値及びエネルギー管理システム10の消費電力値に対応する優先度又は精度に係る情報を記憶媒体25に格納する。そして制御部112は、当該放電電力値又は当該消費電力値のうち、優先度又は精度が高い電力値に基づき、他方の電力値を、優先度又は精度が高い電力値に一致させる補正をする。
【0091】
続いて制御部112は、記憶媒体25の各電力値を、補正した各電力値に変更する(ステップS6c)。
【0092】
続いて制御部112は、記憶媒体25に蓄積された各電力値を、通信部111を介して通信装置12に送信する(ステップS7c)。
【0093】
続いて通信装置12の制御部124は、通信部125を介してエネルギー管理装置11から各電力値を受信すると(ステップS8c)、表示部121に、当該各種電力値を表示させる(ステップS9c)。そして処理が終了する。
【0094】
図7は、エネルギー管理装置11が燃料電池装置19の発電電力値の補正をする場合の動作を示すフローチャートである。はじめにエネルギー管理装置11の通信部111は、燃料電池装置19から、当該支幹に設けたセンサを介して燃料電池装置19の発電電力値を取得する(ステップS1d)。
【0095】
続いて制御部112は、通信部111を介して取得した燃料電池装置19の発電電力値を、記憶媒体25に蓄積する(ステップS2d)。
【0096】
続いて、制御部112は、燃料電池装置19の発電電力値が、所定の定格電力値を超過するか否かを判定する(ステップS3d)。所定の定格電力値を超過する場合、ステップS4dに進む。所定の定格電力値を超過しない場合、ステップS5dに進む。
【0097】
ステップS3dにおいて発電電力値が所定の定格電力値を超過する場合、制御部112は、蓄積された発電電力値を所定の定格電力値と一致させるよう補正する(ステップS4d)。
【0098】
続いて制御部112は、記憶媒体25に蓄積された電力値を、通信部111を介して通信装置12に送信する(ステップS5d)。
【0099】
続いて通信装置12の制御部124は、通信部125を介してエネルギー管理装置11から電力値を受信すると(ステップS6d)、表示部121に、当該各種電力値を表示させる(ステップS7d)。そして処理が終了する。
【0100】
このように本発明によれば、エネルギー管理装置11が、複数の計測された電力値に基づき、当該複数の計測された電力間での矛盾を解消するように補正するため、各機器で計測された複数の電力値を用いて、より信頼性の高い情報を提示することができる。それゆえ、ユーザが認知する複数の電力値間の齟齬がなくなり、ユーザに安心感を与えることができる。
【0101】
なお、この例においては、定格電力値が絶対であるケースについて説明を行った。しかしながら需要家において、例えば燃料電池装置19あるいはパワーコンディショナをより発電能力の高いものに置き換える場合なども生じ得る。このような場合を想定し、例えばステップS2dにおいて、通信部111を介して取得した燃料電池装置19の発電電力値を、所定期間(たとえば10分間)分を記憶媒体25に蓄積し、その期間における発電電力値の瞬時値の最小値が、所定の定格電力値を超過するか否かを判定することで、定格電力値の妥当性を制御部112が検証してもよい。具体的には、当該最小値が所定の定格電力値を超過しない場合には妥当であるとし、超過する場合には定格電力値は妥当ではない、すなわち燃料電池装置19がより発電能力の高いものに置き換えられたと制御部112は判断してもよい。そして制御部112は、少なくとも当該最小値よりも高い値になるよう、定格電力値自体を書き換えてもよい。この場合、制御部112は、定格電力値を書き換えた旨を示す信号を通信装置12に送信し、通信装置12において定格電力値の更新の発生、あるいは燃料電池装置19あるいはパワーコンディショナの置き換えを検出したことを表示することが望ましい。
【0102】
本実施の形態においては、売電可能な電力を供給する分散電源及び売電不可能な電力を供給する分散電源が、それぞれ太陽光発電システム15と、蓄電部16及び燃料電池装置19としたが、これに限られない。例えば太陽光発電システム15が売電不可能な電力を供給する分散電源であってもよく、蓄電部16及び燃料電池装置19が売電可能な電力を供給する分散電源であってもよい。また、記憶媒体25に、分散電源の売電可否情報を格納しておき、制御部112が、記憶媒体25に格納された売電可否情報に基づき、売電可能又は売電不可能な電力を供給する分散電源を判別してもよい。
【0103】
本実施の形態においては、エネルギー管理装置11が計測された電力を補正する例を示したがこれに限られない。エネルギー管理装置11の替わりに、通信装置12が計測された電力を補正するようにしてもよい。このように構成する場合、通信装置12の通信部125は、エネルギー管理装置11を介して、各種電力値を取得する。そして制御部124は、当該各種電力値に基づき電力値を補正すればよい。
【0104】
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。