(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【実施例】
【0035】
変換速度及び産物純度は、以下の条件下においてガスクロマトグラフィー(GC)により決定された。
【0036】
ジメチルポリシロキサン(0.35μm)カラム、30m×0.32mm
温度プログラム:出発温度130℃、145℃まで加熱速度1K/分、次いで、190℃まで15K/分、最後に250℃まで30K/分
サンプル調製:トルエン1mL中に0.2gのサンプルを溶解した。
【0037】
例1
6−クロロ−3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン及び4−クロロ−3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン
Lonzacure(登録商標)DETDA80(80%の3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミンと20%の3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミンの異性体混合物)(3.4g、18.6mmol)と96重量%の硫酸(28.5g、279mmol)を、Hastelloy(c)HC22製オートクレーブに導入した。オートクレーブを40℃に加熱し、窒素を流した。窒素を放出した後、塩素ガス(5.3g、74.4mmol)を混合物に導入した。反応物を40℃で18時間(反応時間)攪拌し、次いで氷(50g)上に注いだ。懸濁液を10%水酸化ナトリウム水溶液(230g)で中和し、相分離後、水相をジクロロメタン(50mL)で抽出した。混合有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下においてエバポレートし、4.5gの異性体混合物I(R
1=Cl、R
2=NH
2、及び、R
1=NH
2、R
2=Cl)を得た。GC分析により、96%面積について、6−クロロ−3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン及び4−クロロ−3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミンの4:1の比率からなる異性体混合物が測定された。
収量:3.7g(93%)。
【0038】
GC保持時間データ:
T
R=12.0分(3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン)、13.3分(3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン)、18.3分(6−クロロ−3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン)、18.4分(4−クロロ−3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン)。
【0039】
例2
6−クロロ−3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン
例1に対し、Lonzacure(登録商標)DETDA80に替えて純粋な3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン(米国3275690に従い調製)を使用して例1を繰り返した。
【0040】
収量:3.5g(88%)
1HNMR (DMSO-d
6, 500MHz, 30°C): δ4.48 (br. s, 4H), 2.57 (q, J=7.4Hz, 2H), 2.42 (q, J=7.4Hz, 2H), 2.06 (s, 3H), 0.99 (t, J=7.4Hz, 3H), 0.98 (t, J=7.4Hz, 3H).
13C NMR (DMSO-d
6, 125MHz, 30°C): δ142.38, 141.63, 131.20, 113.92, 110.46, 107.77, 21.42, 17.96, 14.43, 12.98, 11.90.
例3
4−クロロ−3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン
例1に対し、Lonzacure(登録商標)DETDA80に替えて純粋な3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン(米国3275690に従い調製)を使用して例1を繰り返した。
【0041】
収量:3.6g(90%)
1HNMR (DMSO-d
6, 500MHz, 30°C):δ4.48 (br. s, 4H), 2.56 (q, J=7.4Hz, 4H), 1.87 (s, 3H), 0.99 (t, J=7.4Hz, 6H).
13CNMR (DMSO-d
6, 125MHz, 30°C): δ142.25, 130.80, 113.88, 104.50, 21.33, 12.98, 11.33.
例4
N,N’−ジアセチル−3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン及びN,N’−ジアセチル−3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン
2Lの三つ首丸底フラスコに、Lonzacure(登録商標)DETDA80(120g、0.67モル)、トリエチルアミン(179g、1.77モル)及びジクロロメタン(550mL)を入れた。混合物を0℃に冷却し、次いで塩化アセチル(127g、1.62モル)を滴下した。混合物を室温で3.5時間攪拌し、次いで濾過し、固形物を水で洗浄した(3×100mL)。固形物を真空下で乾燥した後、107g(61%)の異性体混合物III(R
1’=アセチルアミノ、R
2’=H、及び、R
1’=H、R
2’=アセチルアミノ)を得た。
【0042】
例5
N,N’−ジアセチル−3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン
例4に対し、Lonzacure(登録商標)DETDA80に替えて純粋な3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン(米国3275690に従い調製)を使用して例4を繰り返した。
【0043】
収量:105g(60%)
1HNMR (DMSO-d
6, 500MHz, 30°C): δ9.17 (br. s, 2H), 6.92 (s, 1H), 2.46 (q, J=7.4Hz, 4H), 2.01 (s, 6H), 1.95 (s, 3H), 1.08 (t, J=7.4Hz, 6H).
13CNMR (DMSO-d
6, 125MHz, 30°C): δ168.21, 139.40, 133.65, 132.73, 125.12, 24.38, 22.40, 14.48, 13.49.
例6
N,N’−ジアセチル−3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン
N,N’−ジアセチル−3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン
例4に対し、Lonzacure(登録商標)DETDA80に替えて純粋な3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン(米国3275690に従い調製)を使用して例4を繰り返した。
【0044】
収量:111g(62%)
1HNMR (DMSO-d
6, 500MHz, 30°C): δ9.17 (br. s, 2H), 6.93 (s, 1H), 2.42 (m, 4H), 2.07 (s, 3H), 2.01 (s, 6H), 1.09 (t, J=7.4Hz, 3H), 0.93 (t, J=7.4Hz, 3H).
13CNMR (DMSO-d
6, 125MHz, 30°C): δ168.67, 168.31, 139.93, 139.27, 134.52, 132.96, 132.29, 126.98, 24.18, 22.40, 20.84, 17.91, 14.40, 13.87.
例7
N,N’−ジアセチル−6−ブロモ−3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン及びN,N’−ジアセチル−4−ブロモ−3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン
臭化水素酸水溶液(40重量%HBr、493g、2.44モル)を、0℃でメタノール650mL)中の異性体混合物III溶液(例4に従い調製)(40g、0.15モル)に滴下した。次いで、過酸化水素水溶液(30重量%H
2O
2、259g、2.29モル)を0℃で添加し、反応混合物を一晩室温に温めた。黄色反応混合物を飽和NaHSO
3水溶液でクエンチし、ろ過し、水で洗浄した。固形物を真空下で乾燥し、41g(79%)の異性体混合物IV(R
1’’’=アセチルアミノ、R
2’’’=Br、及び、R
1’’’= Br、R
2’’’= アセチルアミノ)を得た。
【0045】
例8
N,N’−ジアセチル−6−ブロモ−3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン
例7に対し、異性体混合物IIIに替えてN,N’−ジアセチル−3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン(例6に従い調製)を使用して例7を繰り返した。
【0046】
収量:46g(62%)
1HNMR (DMSO-d
6, 500MHz, 80°C): δ9.17 (br. s, 2H), 2.70 (br. m, 2H), 2.42 (br. m, 2H), 2.22 (s, 3H), 2.03 (s, 6H), 1.07 (t, J=7.5Hz, 3H), 0.95 (t, J=7.5Hz, 3H).
13CNMR (DMSO-d
6, 125MHz, 30°C): δ169.03, 140.30, 139.68, 135.37, 134.02, 133.39, 123.88, 26.20, 22.36, 21.18, 19.55, 13.52, 13.02.
例9
N,N’−ジアセチル−4−ブロモ−3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン
例7に対し、異性体混合物IIIに替えてN,N’−ジアセチル−3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン(例5に従い調製)を使用して例7を繰り返した。
【0047】
収量:43g(60%)
1HNMR (DMSO-d
6, 500MHz, 80°C): δ9.17 (br. s, 2H), 2.70 (br. m, 4H), 2.01 (s, 6H), 1.91 (s, 3H), 1.06 (t, J=7.4Hz, 3H).
13CNMR (DMSO-d
6, 125MHz, 30°C): δ168.55, 139.98, 134.71, 134.02, 122.72, 26.15, 22.32, 13.65, 13.09.
例10
6−ブロモ−3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン及び4−ブロモ−3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン
異性体混合物IV(例7に従い調製)(30g、0.09モル)、メタノール(250mL)及び濃塩酸(360mL)をフラスコに入れ、混合物を120時間加熱還流した。室温まで冷却した後、混合物を真空下において濃縮した。水を加えて固形物を溶解し、水酸化ナトリウム水溶液でpHを〜9に調整し、産物をジクロロメタンで抽出した。有機相を濃縮し、粗生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、15g(65%)の異性体混合物I(R
1=NH
2、R
2=Br、及び、R
1= Br、R
2=NH
2)を得た。
【0048】
1HNMR (DMSO-d
6, 500MHz, 30°C): δ4.39 (br. s, 4H), 2.67-2.62 (m, ~2.4H), 2.44-2.40 (m, ~1.6H), 2.13 (s, ~2.4H), 1.85 (s, ~0.6H), 1.00-0.97 (m, 6H).
例11
6−ブロモ−3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン
例10に対し、異性体混合物IVに替えてN,N’−ジアセチル−3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン(例8に従い調製)を使用して例10を繰り返した。
【0049】
収量:14g(61%)
1HNMR (DMSO-d
6, 500MHz, 30°C): δ4.38 (br. s, 4H), 2.65 (q, J=7.4Hz, 2H), 2.44 (q, J=7.4Hz, 2H), 2.13 (s, 3H), 0.99 (t, J=7.4Hz, 3H), 0.98 (t, J=7.4Hz, 3H).
13CNMR (DMSO-d
6, 125MHz, 30°C): δ142.60, 141.84, 125.38, 115.38, 110.94, 109.42, 24.60, 18.03, 17.92, 12.88, 11.77.
例12
4−ブロモ−3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン
例10に対し、異性体混合物IVに替えてN,N’−ジアセチル−3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン(例9に従い調製)を使用して例10を繰り返した。
【0050】
収量:12.5g(54%)
1HNMR (DMSO-d
6, 500MHz, 30°C): δ4.48 (br. s, 4H), 2.64 (q, J=7.4Hz, 4H), 1.86 (s, 3H), 0.99 (t, J=7.4Hz, 6H).
13CNMR (DMSO-d
6, 125MHz, 30°C): δ142.50, 124.82, 115.28, 104.96, 24.50, 12.88, 11.36.
ポリウレタン用鎖延長剤及びキュアリング剤としてのハロゲン化ジエチルトルエンジアミンの使用、及び、エポキシ樹脂用硬化剤としてのハロゲン化ジエチルトルエンジアミンの使用
略称:
DETDA=3,5−ジエチルトルエンジアミン(80%の2,4−と20%のジアミンの混合物)
DETDA−Cl=クロロ−3,5−ジエチルトルエンジアミン(例1に従い調製)
DETDA−Br=ブロモ−3,5−ジエチルトルエンジアミン(例10に従い調製)
M−DEA=4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルアニリン)
M−CDEA=4,4’−メチレンビス(3−クロロ−2,6−ジエチルアニリン)
MOCA=4,4’−メチレンビス(2−クロロアニリン)
E−300=3,5−ビス(メチルチオ)トルエンジアミン(2,4−と2,6−ジアミンの異性体混合物)。
【0051】
ポリウレタンの新しい鎖延長剤及びキュアリング剤I並びにエポキシは、DETDAと比べてゲル化時間を増大させる。これらアミンは室温において液体/半結晶であるため、他の芳香族アミン(M−DEA、M−CDEA、MOCA)と比べてかなり低い温度で処理することができる。
【0052】
Iが、ジオールVoranol(登録商標)EP1900(OH数:26−29、Mw:3800g/モルのポリプロピレングリコール系ポリエーテルジオール;DOW)と25%〜75%の割合で混合され、イソシアナートSuprasec(登録商標)2008(イソシアナート値:10.2%、平均官能基:2.0、粘度(25℃):1800mPaのプレポリマー化ジフェニルメタンジイソシアナート(MDI);Huntsman Polyurethanesから入手可能)と反応した場合、DETDAと比較してゲル化時間の増加が検出される。アミン市場において、E−300、MOCA及びM−CDEAはゲル化時間が長いアミンであり、このためこれらの結果は、本発明のハロゲン化ジエチルトルエンジアミンの結果と比較された。
【0053】
例13
ポリウレタンのゲル化時間測定
本発明に係るハロゲン化ジエチルトルエンジアミンが、ポリウレタン調製物の鎖延長剤及びキュアリング剤として使用された。
【0054】
これらはVoranol(登録商標)EP1900中に、20℃から50℃までの温度において溶解され、予混合され、次いで高速で混合された。次いで、溶液を室温まで冷却した。その後、イソシアナートSuprasec(登録商標)2008が添加された。アミノ及びヒドロキシ基の合計に対するイソシアナート基のモル比は、すべての試験において95:100であった。DIN16945に従い、ゲル化時間が、Gelnorm(登録商標)ゲルタイマー(Gel Instrumente AG、タルウィル、スイス)を用いて25℃において測定された。比較目的で、公知のキュアリング剤であるDETDA、E−300、M−CDEA及びMOCAを用いた同様の調製物のゲル化時間もまた決定された。結果は下記表1に従う。(試験番号C1−C13が比較試験である。)
結果から、非ハロゲン化DETDAと比較してゲル化時間が大幅に増大していることがわかる。得ることが可能なゲル化時間の範囲は、M−CDEAを用いた場合より有意に幅広くなっており、これによりポリウレタン調製物の製造における使用に柔軟性が付与される。
【表1】
【0055】
例14
エポキシ樹脂のゲル化時間測定
エポキシにおけるゲル化時間が以下のように測定された。
ビスフェノールAジグリシジルエーテル(ビスフェノールAとエピクロロヒドリン(Hexion Specialty Chemicals(Columbus OH、USA)からEpikote(登録商標)828ELとして商業的に入手可能)から調製)を、式I(DETDA−Br及びDETDA−Cl)の粘性ハロゲン化ジエチルトルエンジアミンと40℃で混合した。エポキシ樹脂とキュアリング剤の量はエポキシ基とアミノ基のモル比が1:1となるよう選択された。混合物を混合し、均一な粘性溶液を得、次いで25℃に冷却した。DIN16945に従い、粘性調製物のゲル化時間が、Gelnorm(登録商標)ゲルタイマー(Gel Instrumente AG、タルウィル、スイス)を使用して、130℃、150℃及び180℃において決定された。比較目的のため、E−300、M−CDEA、MOCA及びDETDAを使用して試験が繰り返された(試験番号C−14〜C−17)。結果は下記表2に従う。
【表2】
以下に、当初の特許請求の範囲に記載していた発明を付記する。
[1]
下式で表されるハロゲン化ジエチルトルエンジアミンまたはその異性体混合物:
【化8】
式中、R1はアミノ基であり、且つ、R2は塩素又は臭素であり、もしくは、R2はアミノ基であり、且つ、R1は塩素又は臭素である。
[2]
R1はアミノ基であり、且つ、R2は塩素であり、もしくは、R2はアミノ基であり、且つ、R1は塩素である、[1]に記載のハロゲン化ジエチルトルエンジアミンまたはその異性体混合物。
[3]
R1はアミノ基であり、且つ、R2は臭素であり、もしくは、R2はアミノ基であり、且つ、R1は臭素である、[1]に記載のハロゲン化ジエチルトルエンジアミンまたはその異性体混合物。
[4]
ポリウレタン生成における鎖延長剤又はキュアリング剤としての[1]〜[3]のいずれか1に記載のハロゲン化ジエチルトルエンジアミンの使用。
[5]
エポキシ樹脂の硬化剤としての[1]〜[3]のいずれか1に記載のハロゲン化ジエチルトルエンジアミンの使用。
[6]
[2]に記載のハロゲン化ジエチルトルエンジアミンの製造方法であって、下式で表されるジエチルトルエンジアミンまたはその異性体混合物を硫酸中で塩素と反応させることを含む方法:
【化9】
式中、R1’はアミノ基であり、且つ、R2’は水素であり、もしくは、R2’はアミノ基であり、且つ、R1’は水素である。
[7]
硫酸が、ジエチルトルエンジアミン(II)の量を基準として5〜50モル当量である[6]に記載の方法。
[8]
塩素が、ジエチルトルエンジアミン(II)の量を基準として2〜10モル当量の量において添加される[6]又は[7]に記載の方法。
[9]
反応温度が15℃〜80℃である[6]〜[8]のいずれか1に記載の方法。
[10]
[3]に記載のハロゲン化ジエチルトルエンジアミンの製造方法であって、下記工程:
(i)下式:
【化10】
(式中、R1’はアミノ基であり、且つ、R2’は水素であり、もしくは、R2’はアミノ基であり、且つ、R1’は水素である。)
で表されるジエチルトルエンジアミンまたはその異性体混合物をアセチル化剤と反応させ、下式:
【化11】
(式中、R1”はアセチルアミノ基であり、且つ、R2”は水素であり、もしくは、R2”はアセチルアミノ基であり、且つ、R1”は水素である。)
で表されるジアセチル化合物またはその異性体混合物を得ること、
(ii)前記ジアセチル化合物(III)を臭化水素酸及び過酸化水素で臭素化して下式:
【化12】
(式中、R1’’’はアセチルアミノ基であり、且つ、R2’’’は臭素であり、もしくは、R2’’’はアセチルアミノ基であり、且つ、R1’’’は臭素である。)で表される対応する臭素化ジアセチル化合物またはその異性体混合物を得ること、及び(iii)前記臭素化ジアセチル化合物(IV)を加水分解して対応する臭素化ジエチルトルエンジアミン(I)を得ること、
を含む方法。
[11]
工程(i)におけるアセチル化剤がトリエチルアミンの存在下における塩化アセチルである[10]に記載の方法。
[12]
臭素化工程(ii)が−10〜20℃の温度で行われる[10]又は[11]に記載の方法。
[13]
加水分解工程(iii)がメタノール中で塩酸を用いて行われる[10]〜[12]のいずれか1に記載の方法。
[14]
下式で表される臭素化ジアセチル化合物またはその異性体混合物:
【化13】
式中、R1’’’はアセチルアミノ基であり、且つ、R2’’’は臭素であり、もしくは、R2’はアセチルアミノ基であり、且つ、R1’は臭素である。