特許第6001593号(P6001593)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6001593
(24)【登録日】2016年9月9日
(45)【発行日】2016年10月5日
(54)【発明の名称】燃料要素の搬送の為の搬送装置
(51)【国際特許分類】
   G21C 19/32 20060101AFI20160923BHJP
【FI】
   G21C19/32 C
   G21C19/32 N
   G21C19/32 P
【請求項の数】13
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-95930(P2014-95930)
(22)【出願日】2014年5月7日
(65)【公開番号】特開2014-219412(P2014-219412A)
(43)【公開日】2014年11月20日
【審査請求日】2014年9月22日
(31)【優先権主張番号】10 2013 104 765.3
(32)【優先日】2013年5月8日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】514114585
【氏名又は名称】ジームペルカンプ・インジェニエーア・ウント・サーヴィス・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100173521
【弁理士】
【氏名又は名称】篠原 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100153419
【弁理士】
【氏名又は名称】清田 栄章
(72)【発明者】
【氏名】クリスティアン・ユーリアンツ
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン・バウアー
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン・オーリヴァー・シュテック
【審査官】 山口 敦司
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭57−112296(JP,U)
【文献】 米国特許第04202729(US,A)
【文献】 特開昭56−037694(JP,A)
【文献】 特開昭61−243398(JP,A)
【文献】 特開昭58−000796(JP,A)
【文献】 特開昭53−013094(JP,A)
【文献】 米国特許第04096031(US,A)
【文献】 特開昭59−037497(JP,A)
【文献】 実開昭52−152997(JP,U)
【文献】 実開昭60−086997(JP,U)
【文献】 特表2002−506187(JP,A)
【文献】 特開2014−219410(JP,A)
【文献】 特開2014−219411(JP,A)
【文献】 特表2014−508697(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G21C 19/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
核技術上の設備の上方の貯水槽(3)と下方の貯水槽(4)の間の燃料要素(5)の搬送のための搬送装置(6)であって、
上方および下方の貯水槽(3,4)を接続する、および垂直に対して傾斜して推移する搬送管(11)を有し、
これらの中に、各一又は複数の燃料要素が、搬送管(11)を通っての搬送の為に挿入可能である一又は複数の搬送バスケット(12)を有し、
燃料要素(5)でもって搬送バスケット(12)を積載し、及び/又は開放するための上方の貯水槽(3)内の上方の積み替え装置(21)を有し、及び/又は
燃料要素(5)でもって搬送バスケット(12)を積載し、及び/又は開放するための下方の貯水槽内の下方の積み替え装置(22)を有する搬送装置において、
上方の積み替え装置(21)内に、及び/又は下方の積み替え装置(22)内に、各二つの搬送バスケット(12)が挿入可能であり、これらが、搬送管(11)の上または下に位置取らせるために、水平にスライド可能であり、スライド移動の間、垂直の積み替え位置から、傾斜した搬送位置へ、および反対に共通の水平な軸(A)を中心として旋回可能であることを特徴とする搬送装置。
【請求項2】
上方の積み替え装置(21)及び/又は下方の積み替え装置(22)がそれぞれ二つの旋回フレーム(23)を有し、これら旋回フレーム内に、各一つの搬送バスケット(12)が挿入可能であり、およびこれら旋回フレーム内で搬送バスケット(12)が垂直の積み替え位置から、傾斜した搬送位置へと、および反対に旋回可能であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
旋回フレームが、その中に配置された搬送バスケットと共に一つの共通な水平軸(A)を中心として旋回可能に組み込まれていることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
複数の旋回フレーム(23)が、共通して水平にスライド可能であり、およびスライド移動の間に自動的に旋回可能であることを特徴とする請求項2または3に記載の装置。
【請求項5】
旋回フレーム(23)又はその中に挿入された搬送バスケット(12)が、スライド移動中に以下のように制御レール内を又は制御レールに沿って案内される、つまり、搬送バスケットが自動的に旋回し、搬送バスケットの下側の制御ピボットが制御レール内に案内されることによって搬送バスケットが自動的に旋回するよう案内されることを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項6】
制御レール(26)がカーブ形状のレールとして形成されていることを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項7】
旋回フレーム(23)が、一つの共通のスライドフレーム(24)内に旋回可能に配置されており、および、これによってスライド可能であり、その際、旋回フレーム(23)が挿入された搬送バスケット(12)と共にスライドフレームのスライドによって、搬送管(11)に対して相対的に位置決め可能であり、およびその際自動的に旋回可能であることを特徴とする請求項2から6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
スライドフレーム(24)が担持フレーム(25)内にスライド可能に案内されており、その際、担持フレーム(25)に一または複数の制御レールが接続されていることを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
上方の貯水槽(3)の液位が、下方の貯水槽(4)の液位の上にあることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
搬送管(11)の中に案内された、搬送管内部で搬送バスケット(12)を上昇および下降させるための牽引ケーブル(16)を有するケーブルウィンチ装置(13)に特徴を有する請求項1から9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
搬送管(11)内に案内された巻上げ車(20)を有し、この巻上げ車に牽引ケーブル(16)が接続され、およびこの巻上げ車に搬送の為の搬送バスケットが載置可能であることを特徴を有する請求項10に記載の装置。
【請求項12】
搬送管(11)が、その上方の端部に遮断要素(17)を設けられ、および上方の遮断要素(17)の下にケーブルインレット(31)を設けられており、このケーブルインレットを通して牽引ケーブル(16)が管内部から、ケーブルウィンチ装置のケーブル巻上げ部へと通過案内されていることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
搬送管(11)内に又は搬送管(11)に、少なくとも一つの遮断要素(19)が設けられており、この遮断要素が部分的に閉じる遮断要素としてケーブル通路(30)を備えており、このケーブル通路を通して牽引ケーブル(16)が閉鎖状態で通過案内可能であることを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、核技術的設備の上方の貯水槽と下方の貯水槽の間、特に、原子炉建物の内部の上方の貯水槽と燃料要素貯蔵部の下方の貯水槽の間の燃料要素の搬送の為の搬送装置に関する。
当該装置は、上方及び下方の貯水槽を接続し、および垂直に対して傾斜して推移する搬送管を有しており、
この中に各一または複数の燃料要素が、搬送管を通しての搬送の為に挿入可能である一又は複数の搬送バスケットを有し、
搬送バスケットを燃料要素でもって積載し及び/又は開放するための上方の貯水槽内の上方の積み替え装置を有し、及び/又は、
搬送バスケットを燃料要素でもって積載し及び/又は開放するための下方の貯水槽内の積み替え装置を有する。
【背景技術】
【0002】
原子炉は、例えば沸騰水型原子炉であることが可能であり、または加圧水型原子炉であることも可能である。
【0003】
燃料要素の搬送および交換は、核技術的設備の内部において実務では重要な意味を有する。その際、燃料要素は通常、個々の燃料棒の束からなり、および燃料要素自体は、把持部等を備えられているので、その結果、例えば原子炉格納容器内に挿入するため、または原子炉格納容器から引き離すために、適切な機械でもって搬送されることが可能である。よって、特に燃焼した燃料要素は、原子炉格納容器から外に引き離されなければならず、および例えば燃料要素貯蔵部内へと移されなければならない。逆に、新しい燃料要素は、原子炉格納容器内へと運び込まれなければならない。実践では、原子炉建物内の上方の貯水槽を燃料要素交換の間に満たし、その結果、燃料要素が流体(水)の中で搬送されるということが良くある。これらは、開かれた原子炉格納容器から、原子炉格納容器の上方で走行可能な積載機械によって取り出され、および上方の貯水槽の内部で走行し、および逆に、緩衝貯水槽/冷却貯水槽内に中間貯蔵される。上方の貯水槽から、燃料要素は搬送装置を使って例えば燃料要素貯蔵部内へと搬送されなければならない。この燃料要素貯蔵部は、同様に(下方の)貯水槽を設けられている。その際、(例えば原子炉建物内の)上方の貯水槽と、(例えば燃料要素貯蔵部内の)下方の貯水槽は、互いに別々に異なる流体レベルで満たされている。両方の貯水槽の間では、搬送装置によって、垂直に対して傾斜して配置される搬送管を通しての搬送が行われる。そのような搬送装置は、実践では基本的に公知である。その際、原子炉の効率運転の中断を可能な限り減らすために、燃料要素交換のための時間的労力を、可能な限り低く抑えることが図られる。燃料要素交換の為の時間の削減は、経済的観点から特に意味がある。
【0004】
特許文献1から、核原子炉設備の燃料要素の為の搬送装置が公知である。この設備において燃料要素は、垂直に対して傾斜した方向に向けられる搬送管を通して搬送される。搬送管は、安全スリーブを通過して案内される。この安全スリーブは、加圧水型原子炉の原子炉圧力容器を取り囲んでいる。内部の貯水槽および外部の貯水槽は、燃料要素交換の間、ある流体レベルまたは同一の流体レベルに満たされる。その結果、燃料要素の搬送の間、搬送管の領域には遮断措置が必要なくなる。搬送は、ケーブルウィンチ装置によっておよび台車によって行われる。この台車は、二つのチャンバーを有しており、これらチャンバーのうち一方によって、往路の為に新しい燃料要素が収容され、および復路の為に使用された燃料要素が収容される。台車はその際、垂直な積み替え位置から水平なまたは傾斜した搬送位置へと旋回可能である。公知の搬送装置は、同じ流体レベルで満たされている二つの貯水槽の間の燃料要素の搬送のためのみに使用される。
【0005】
同じことは特許文献2および3から公知の搬送措置にも言える。この搬送装置によって、燃料要素は原子炉格納容器と、直接これに隣接して配置された貯留容器の間を搬送され、その際、原子炉格納容器と貯留容器は、垂直に対して傾斜して推移する搬送管を介して互いに接続されている。この搬送管の端部側には、積み替え装置が設けられている。これら積み替え装置によって燃料要素が傾斜した搬送方向から垂直な積み替え方向に旋回される。搬送管を通しての搬送は、ケーブルウィンチを使って行われる。このケーブルウィンチは燃料要素を核一つの把持部によって直接把持する。
【0006】
特許文献3(または4)は、核原子炉のための原料投入装置を記載する。その際、燃料要素は、原子炉格納容器と、原子炉格納容器の下方を水平方向に推移するチャネルの間を直接搬送され、その際、原子炉格納容器とチャネルは、垂直に対して傾斜して設けられた一つの管によって互いに接続されている。搬送の為に、燃料要素はパトローネの中に挿入される。このパトローネは、管を通して搬送可能であり、その際、パトローネは上部に把持部等を備えられているので、ツールによって把持することができる。管は、遮断器官によって完全に遮断可能である。原料投入装置を使って燃料要素交換が行われているとき、この遮断器官は開かれる。
【0007】
特許文献6(または3)から、燃料要素の為の積載および開放装置が公知である。これら装置は、原子炉格納容器の上に載置されており、およびこれらは二つの、垂直に対し互いに反対に傾斜して配置された傾斜路を有しており、これらの間を燃料要素が旋回装置でもって旋回可能である。動揺に構成された装置は、特許文献7(または8)から公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】独国特許出願第23 38 228号明細書
【特許文献2】独国特許出願第27 28 445号明細書
【特許文献3】米国特許出願第4 096 031号明細書
【特許文献4】独国特許出願第1 042 778号明細書
【特許文献5】米国特許出願3 058 900号明細書
【特許文献6】独国特許出願第27 46 391号明細書
【特許文献7】欧州特許第0 048 671 B1号明細書
【特許文献8】米国特許出願第4 440 178号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の課題は、核技術的設備の燃料要素を上方の貯水槽および下方の貯水槽の間で迅速かつ経済的に搬送するための搬送装置を完成することである。特に有利には、この搬送装置が、異なる流体レベルにある上方の貯水槽と下方の貯水槽の間の搬送に適している。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この課題の解決の為に、本発明に係る搬送装置は、上方の積み替え装置内及び/又は下方の積み替え装置内に其々二つの搬送バスケットが挿入可能であり、これら搬送バスケットが搬送管の上又は下での位置決めの為にスライド可能であり、およびスライド移動の間、好ましくは自動的に垂直の積み替え一から傾斜した搬送位置へと、および反対に旋回可能であるという点で際立っている。好ましくは、上方の積み替え装置及び/又は下方の積み替え装置は(それぞれ)二つの旋回フレームを有しており、この旋回フレーム内に各一つの搬送バスケットが挿入可能であり、およびこの旋回フレーム内で搬送バスケットが垂直の積み替え位置から傾斜した搬送位置へと反対に旋回可能である。その際、旋回フレームは(その中に配置された搬送バスケットともに)共通した(水平の)軸を中心として旋回可能に組付けられている。特に有利には、旋回フレームは共通して水平にスライド可能であり、および例えば、挿入された搬送バスケットを介してスライド移動の間に自動的に旋回可能である。これは、例えば旋回フレームまたはその中に挿入された搬送バスケットがスライド移動の間に、以下のように制御レール内に/沿って案内される、つまり搬送バスケットが自動的に旋回し、好ましくはこれが、下側の制御ピボットが制御レール内に案内されることによっておこなわれることによって実現可能である。そのような制御レールは、例えばカーブ形状のレールとして形成されることが可能である。
【0011】
その際、本発明はまず、搬送管を通しての迅速かつ経済的な燃料要素の搬送は、燃料要素が搬送管自体によって直接搬送されるのではなく、搬送バスケットの内部で搬送され、その際特に有利には複数の燃料要素、例えば四つの燃料要素が各搬送バスケット内に挿入可能であることによって実現されることが可能であるという知識からまず出発する。搬送バスケットを燃料要素でもって積載しおよび開放することは、垂直な積み替え位置で行われ、搬送自体は、垂直に対する搬送管の傾斜に相応する傾斜した搬送位置で行われる。発明に係る積み替え装置は、搬送バスケットの迅速な積み替えおよび開放および同時に簡単かつ迅速な搬送バスケットの搬送管内への運び入れを可能とする。とうのは、積み替え位置の領域で、同時に二つの搬送バスケットが挿入可能であるからであり、その際、一方の搬送バスケットは上/下で、かつ、それゆえ搬送管と一列に並んで傾斜した搬送位置に配置され、そして他方の搬送バスケットは横からオフセットされて搬送管の隣で垂直な積み替え位置に配置されることが可能である。これによって、垂直な積み替え位置にある搬送バスケットを積載/開放し、他方で別の搬送バスケットが傾斜した搬送位置にある、または搬送管の内部にあるというという可能性が生じる。積み替え装置内での搬送バスケットのスライドによって、搬送バスケットはよって、搬送管と一列に並んで位置するか、または積み替えのために搬送管の隣に位置する。特に有利には、このスライド移動の間、自動的に、よってオートマチックに搬送バスケットの各位置への旋回が、つまり積み替え位置または搬送位置への旋回が行われる。これによって、積み替え装置が単にスライド駆動部を有していれば十分であるということが可能である。このスライド駆動部を介して、搬送バスケットが一次的にスライドされ、その際、その後スライド移動の間に追加的な駆動なしで旋回がオートマチックに行われる。積み替え装置が貯水槽の内部にあり、よって水中にあるという事実を考慮して、必要な駆動部の数量が減少されることが可能であるというのは極めて有利である。それにもかかわらず、本発明の枠内で、搬送バスケットの簡単、迅速かつオートマチックな積載および開放と、同時に搬送管を通しての迅速な搬送が行われる。特に有利には、スライド移動の間のオートマチックな旋回が、記載した旋回フレーム及び/又は制御レールによって行われる。
【0012】
本発明の別の提案によると、旋回フレームは、共通した一つのスライドフレーム内に旋回可能に配置され、およびこれによってスライド可能であり、その際、旋回フレームは挿入された搬送バスケットとともに、スライドフレームのスライドによって搬送管に対して相対的に位置決め可能であり、およびその際自動的に旋回可能である。スライドフレーム自体は、(静的な)担持フレーム内にスライド可能に案内されており、その際、担持フレームには、一または複数のきさいした制御レールが接続されていることが可能である。
【0013】
記載した実施形の単に上方の積み替え装置又は下方の積み替え装置のみが、二つの搬送バスケットに対し企図されていることも本発明の枠内にある。その際他方の積み替え装置は、唯一の搬送バスケットに対し企図されているということが可能である。この場合、装置は有利には二つの搬送バスケットでもって運転される。
【0014】
しかし特に有利には、上方の積み替え装置も下方の積み替え装置も、発明に係る方式にしたがい仕上られている結果、上方の積み替え装置内にも下方の積み替え装置内にも二つの搬送バスケットが存在することが可能である。この場合、特に有利には、(正確に)三つの搬送バスケットでもって作動し、その際、第一の搬送バスケットは上方の積み替え装置内、第二の搬送バスケットは下方の積み替え装置内、そして第三の搬送バスケットは、搬送管の内部にあるかまたは積み替え装置内にある。これによって、特に迅速な燃料要素の搬送が行われ、よって加速された燃料要素交換が行われる結果、原子炉の燃料要素交換の為の停止時間は、明らかに減少されることが可能である。これは、記載した装置の簡単かつ許容できる構造および取扱いのもと行われる。
【0015】
好ましくは、搬送装置は一つのケーブルウィンチ装置を設けられている。このケーブルウィンチ装置は、搬送管の内部の搬送バスケットを上昇させおよび下降させるための、搬送管内に案内される牽引ケーブルを有している。ケーブルウィンチ装置は、簡単かつ許容できる取扱いで際立っている。これは、卓越的に発明に係る積み替え装置と組み合わせることが可能である。これは特に、搬送管の内部に巻上げ車が案内されているとき有効である。この巻上げ車には牽引ケーブルが接続され、および搬送の為の搬送バスケットが載置可能である。巻上げ車は、それゆえ、搬送の間搬送バスケットの下に配置されるので、ケーブルウィンチ装置は発明に従い搬送バスケットに直接上側から介入せず、(間接的に)巻上げ車を介する。その様な実施形は、搬送管が、その上方端部を一つの遮断装置によって遮断可能であるとき、および、この上方の遮断要素がケーブルインレットを搬送管の側方に組み込まれているとき、特に目的にかなっている。このケーブルインレットを通して牽引ケーブルが管内部からケーブル巻上げ部へと通過案内される。ケーブルウィンチ装置のケーブルは、この実施形においては、ケーブル巻上げ部から正面側に搬送管内へと挿入されるのではなく、ひとつの(上方の)側方のケーブルインレットを介して挿入される。その結果、搬送管内へのケーブル供給は、上方の(完全に閉じられる)遮断要素、たとえばスライダーの下で行われる。これは、上方の遮断要素が、基本的に燃料要素を搬送管に挿入した後再び閉じられることが可能であるというメリットを有する。というのは、ケーブルウィンチ装置を使った搬送が、閉じられた上方の遮断要素においても可能でからである。よって、燃料要素が、上方の遮断要素の領域を通って降下され、または持ち上げられるとき、上方の遮断要素は短時間のみ開かれる必要がある。記載した巻上げ車と関連して、巻上げ車が、搬送管から完全に上側で送出される必要がなく、単に搬送管の上端部の領域まで送出されれば良いという可能性が存在する。というのはそこに側方からのケーブルインレットが設けられ、これが巻上げ車に介入するからである。好ましくは、上方の遮断要素のみならず、下方の遮断要素も、下方の簡単に設けられ、その際、これら遮断要素が完全に閉じる遮断要素、例えばスライダーとして管を流体を通さないようシールすることが可能である。さらに、搬送管内に上方または下方の(部分的に閉じる)遮断要素が組み込まれ、これらがそれぞれ一つのケーブル通路を有し、このケーブル通路を通じて牽引ケーブルが閉鎖状態において通過案内可能である。よって、上方の(完全に閉じる)遮断要素と、下方の(完全に閉じる)遮断要素の間に、一または複数、例えば二つの部分的に閉じる中間遮断要素が設けられることが可能であり、これら遮断要素が、バルブボール内の、例えば貫通部のようなケーブル通路を有する、例えばボールバルブとして設けられることが可能である。部分的に閉じる遮断要素とは、遮断要素が一方では完全に開かれ、他方では閉じられた位置にもたらされることが可能であるが、当該遮断要素は、しかし、閉じられた位置(閉鎖状態)で、多かれ少なかれケーブル通路を有し、よって、適当に形状を決められた開口部(例えば溝)を有し、その結果、ケーブルウィンチ装置の牽引ケーブルが申し分のない搬送の為に遮断要素を通して通過案内されることが可能であることを意味する。その際、ケーブル通路に基づいて場合によっては発生する少量のリークは、感受されることが可能であり、適当なポンプによって再び相殺(補償)されることが可能である。決定的であるのは、そのようなリークは、部分的に閉じる遮断要素によって最小限に減少されることが可能であるということである。
【0016】
その際、例えば空圧式の駆動部が遮断要素に対して使用されることが可能である。
【0017】
転じて、搬送バスケット及び/又は巻上げ車がガイド要素、例えばガイドローラーによって、ガイドレールに案内されることは目的にかなっている。このガイドローラーは、搬送管の内壁に配置されている。その上、旋回フレームの領域にもガイドレールを、少なくとも搬送バスケットのため、および場合によっては巻上げ車の為にも設けることは、目的にかなっていると言える。
【0018】
以下に本発明を、単に実施例を表すにすぎない図面に基づき詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】原子炉建物および燃料要素貯蔵部を有する各技術的設備の透視図法による垂直断面図
図2図1の対象上方の積み替え装置の領域の拡大図
図3図1の対象の下方の積み替え装置の領域の拡大図
図4】他の視点からの上方の積み替え装置の図
図5図4の対象の拡大図
図6a】二つの異なる機能状態における上方の積み替え装置の図
図6b】二つの異なる機能状態における上方の積み替え装置の図
図7a図1の対象の他の視点からの拡大図
図7b図1の対象の他の視点からの拡大図
図8a図7aの対象の他の機能状態の拡大図
図8b図7aの対象の他の機能状態の拡大図
図9】搬送の間の(部分的に開かれた)搬送管の他の図
図10a】下方の積み替え装置の異なる機能状態の図
図10b】下方の積み替え装置の異なる機能状態の図
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1には、簡単に、原子炉ハウジング1を有する原子炉設備が表されている。この原子炉ハウジング内には、図示されていない原子炉が配置されている。原子炉ハウジング1の隣には、燃料要素貯蔵部2が設けられている。原子炉ハウジング内には、上方貯水槽3が設けられている。この貯水槽は、流体によって上側のレベルまで満たされている。燃料要素貯蔵部2の領域内には、下方貯水槽4が設けられている。この貯水槽は、下側の流体レベルまで満たされている。燃料要素交換の間、例えば(燃焼した)燃料要素5が搬送装置6により原子炉から上方貯水槽3を介して下方貯水槽4の領域へと搬送され、及び/又は、逆に新しい燃料要素が上に向かって搬送される。燃料要素5を原子炉格納容器から取り出すために、原子炉建物1内に積載機械7が設けられている。これによって、例えば燃料要素5が、原子炉格納容器から引き離され、そして上方貯水槽3の領域で搬送装置6へと搬送されることが可能である。この為、積載機械7は、例えばテレスコープグリッパー8を備えられていることが可能である。これによって、把持部9を設けられた燃料要素5が捕えられることが可能である。同様に、燃料要素貯蔵部2には積載装置10が設けられている。これによって燃料要素5が搬送装置76の領域から搬出されるか、または搬送装置6の領域内へと搬送されることが可能である。本発明は、これによって燃料要素5が、原子炉建物1の上方貯水槽3の領域から燃料要素貯蔵部2の下方貯水槽4内へと(および逆に)搬送されることが可能である搬送装置6に取り組む。その際、上方貯水槽の液位は、下方貯水槽の液位よりも上に位置する。搬送装置6は、搬送管11を有している。この搬送管は、上方貯水槽および下方貯水槽を互いに接続し、および垂直に対して斜めに推移している。その上、搬送装置は、複数の搬送バスケット12を有している。つまり、燃料要素は直接搬送管11自体によって搬送されるのでなく、搬送バスケット12内で搬送され、その際、当該実施例においては一つの搬送バスケットに四つの燃料要素が挿入可能である。更に、搬送装置6はケーブルウィンチ装置13を有している。このケーブルウィンチ装置は、ケーブル巻上げ部14と駆動部15と牽引ケーブル16を有している。この牽引ケーブルは、搬送バスケット12を持ち上げおよび下げ降ろすために搬送管11内に案内されている。搬送管11は、複数の遮断要素17,18,19を備えられている。これら遮断要素によって管断面が遮断可能であり、これによって上方貯水層から下方貯水槽4内への流体の排出を回避するまたは最小とする。搬送管11は、その上方の端部に一つの上方の完全に閉じる遮断要素17を設けられ、その下方の端部に一つの下方の完全に閉じる遮断要素18を設けられ、その際、これら遮断要素17,18はスライダーとして形成されている。この箇所には、スライダーの使用の為に十分な空間が存在している。上方の遮断要素17と下方の遮断要素18の間には、複数の別の遮断要素、つまり複数の部分的に閉じる中間要素19が設けられている。これら中間要素は、本実施例ではボールバルブとして形成されている。この箇所には、ボールバルブが使用される。というのは、搬送管12はここではコンクリート管内を推移し、よって比較的少ないスペースが提供されるからである。
【0021】
完全に閉じる遮断要素17,18と、部分的に閉じる遮断要素19の間の相違点は、部分的に閉じる遮断要素はケーブル通路を設けられており、これを通して牽引ケーブル16が遮断要素19が閉じた状態において通過可能であるという点に存在する。反対に、完全に閉じる遮断要素17,18は、そのようなケーブル通路を有さず形成されている。搬送バスケット12を各バルブ領域を通って通過させるために、全体の遮断要素17,18,19は、(完全に)開かれる必要がある。しかし、部分的に閉じられる遮断要素19は、搬送バスケット12の通過の後に閉じられることが可能である。というのは、ケーブルウィンチ装置の牽引ケーブル16は、閉じられたバルブ状態においてもケーブル通路を通って通過案内せしめることができるからである。搬送装置6は、その上、巻上げ車20を有している。つまり、ケーブルウィンチ装置13の牽引ケーブル16は、搬送バスケット12に適用されず、(別体の)巻上げ車20に接続され、その際、巻上げ車20は搬送バスケット12の下方に配置され、つまり搬送バスケット12は搬送の間巻上げ車20上に載置される。この形態の利点は、以下に詳細に説明される。
【0022】
その上更に、搬送装置6は、搬送バスケット12に燃料要素5を積載及び/又は開放するために図2の上方の積み替え装置21を貯水槽内に有している。搬送バスケット12に燃料要素5を積載及び/又は開放するために、貯水槽4内に搬送装置6は下方の積み替え装置22(図3)を有している。
【0023】
上方の貯水槽3から下方の貯水槽4内への燃料要素5の搬送のために、よってまず、搬送バスケット12が、上方の積み替え装置21内の燃料要素5により積載を行われる。引き続いて搬送バスケット12は、上方の積み替え装置21から搬送管11を通って下方の積み替え装置22の領域へと搬送される。これは詳しく言うとケーブルウィンチ装置13によって行われる。その後、下方の積み替え装置22内では、燃料要素5が(例えば積載機械10によって)搬送バスケット12から取り出される。(例えば燃料要素なしの空の)搬送バスケット12は、再びケーブルウィンチ装置13によって搬送管11を通って上へと搬送されることが可能である。
【0024】
迅速かつよって経済的な搬送を確実に行うために、上方の積み替え装置21にも下方の積み替え装置22にも各二つの搬送バスケット12が挿入可能である。これらは、搬送管11の上または下での位置決めの為に水平にスライド可能であり、およびスライド移動の間に、好ましくは自動的に垂直の積み替え位置から、傾斜した搬送位置へと、および反対に旋回可能である。搬送バスケット12は、それゆえ、垂直な積み替え位置内で燃料要素5を積載され、およびこれに対応して、燃料要素5は、そのような垂直の積み替え位置で搬送バスケット12から取り出される。搬送管11内での搬送のために、搬送バスケット12はその後、傾斜した搬送位置へと旋回される。表された実施形においては、搬送バスケット12のこの旋回は、搬送バスケット12のスライド移動の間に自動的に行われる。これは、まず例えば、上方の積み替え装置21に基づいて説明されるべきである。上方の積み替え装置21は、二つの旋回フレーム23を設けられている。この中に、各一つの搬送バスケットが挿入可能であり、そしてこの中で搬送バスケット12が、垂直の積み替え位置から傾斜した搬送位置へと旋回可能であり、および反対に旋回可能である。その際、両方の旋回フレーム23は、その中に配置された搬送バスケット12と共に、共通の(水平な)軸Aの回りを反対方向に旋回可能に組み付立てられる。両方の旋回フレーム23は、共通して水平にスライド可能であり、および挿入された搬送バスケット12を介してスライド移動の間に自動的に旋回可能である。これは詳しく言うと反対方向に行われる。両方の旋回フレーム23は、共通のスライドフレーム24内に旋回可能に配置されており、およびこれと共にスライド可能である。その際、旋回フレームは、挿入された搬送バスケット12と共にスライドフレーム24のスライドによって担持フレーム25の内部で搬送管に対して相対的に位置決め可能であり、およびその際自動的に旋回可能である。これは、制御レール26によって達成される。この制御レールは、当該実施例においては湾曲形状に形成されており、その際旋回フレーム23または挿入された搬送バスケット12は、スライド移動の間、制御レール26内で以下のように実施される。つまり、搬送バスケット12が自動的に旋回し、その後搬送バスケット12が当該実施例においては下側の制御ピボット27の方を向くよう行われる。この制御ピボットは制御レール26内に介入している。その際、担持フレーム25は、二つのガイドレール28を有している。これらガイドレール内でスライドフレーム24が水平かつ直線的に案内されている。これは詳しく言うと、駆動部29を介して行われる。
【0025】
同様にして、下方の積み替え装置22が構成されている。これは、同様に一つの担持フレーム25、一つのスライドフレーム24および二つの旋回フレーム23を有している。好ましくは三つの搬送バスケットが設けられている。
【0026】
発明に係る搬送装置6の機能方式は、図4から10a、10bに基づき説明される。まず燃料要素5が原子炉格納容器から積載機械7を使って取り出され、および上方の積み替え装置21の領域へと搬送される。そこでは、旋回フレーム23の内部に、垂直な積み替え位置にある搬送バスケット12が存在している。その結果、4つの燃料要素は搬送バスケット12内へと挿入されることが可能である(図4参照)。搬送バスケット12は、垂直な積み替え位置内で横方向にずらされて搬送管11に隣接して存在している。搬送管11の上には、例えば空の搬送バスケット12が斜めの傾斜位置で存在している。その際、この空の搬送バスケット12は例えば他の搬送バスケットの積載の間、下方の積み替え位置22の領域から上に向かって搬送される。
【0027】
そして満たされた搬送バスケット12を搬送管11の上に位置取らせるために、スライドフレーム24がその中に配置された旋回フレーム23と共にスライドされる。これは、上方の積み替え位置21を異なる機能状態でおよび異なる視点で示す図6aおよび6bの比較観察から生じる。搬送バスケット12は、その下方の制御ピボット27でもって制御レール26内へと介入する。その結果、スライドフレーム24およびこれに伴い旋回フレーム23のスライド移動の間、この旋回フレーム23はその中に挿入された搬送バスケット12と共に反対へと旋回するので、満たされた搬送バスケット12は搬送管11の上に位置するのみならず、同時に、垂直な積み替え位置から傾斜した搬送位置への旋回も行われる。
【0028】
これによって空の搬送バスケット12が下から上へと搬送される巻上げ車20は、その結果いずれにせよ、搬送管11の上方の端部の領域に存在するので、満たされた搬送バスケット12はスライドフレーム24のスライド移動の間、巻上げ車20上に載置される。上方の遮断要素17は、その際開かれている(図5参照)。
【0029】
さて、巻上げ車20は、その上に載置された、満たされた搬送バスケット12と共にケーブルウィンチ装置13でもって降下せしめられることが可能である(図7a、7b参照)。遮断器官18は、まず閉じられる。同様のことは、搬送管11の内部にある中間バルブ(ボールバルブ19)に対しても有効である。巻上げ車20と搬送バスケット12の降下移動の間、中間バルブが個々に次から次へと水門のごとく開かれ、そして巻上げ車と搬送バスケット12の通過の後、すぐに再度閉じられる。これは、中間バルブ19が各一つのケーブル通路30を備えているので可能である。当該ケーブル通路内を、牽引ケーブル16がこのバルブが閉じられた状態で通過することが可能である。このようにして、搬送の間の上方貯水槽3から下方貯水槽4への流体の流出は防止される(図8a、8b参照)。
【0030】
搬送バスケット12が下側で搬送管11から噴出する前に、下方のスライダー18が開かれる。この為、図9が参照される。図9は搬送管11を下から斜めに見た図として示している。搬送バスケット12が下方の中間バルブ19の下に降下せしめられており、その際この中間バルブ19が閉じられているのが見て取れる。下方のスライダー18は開かれている。
【0031】
巻上げ車20は、その上に載置された搬送バスケット12と共に、それ故、後下方へと搬送管11から退出し、その後、下方の積み替え装置22内へと進入する。この為に、図10a、10bの比較的観察が参照される。
【0032】
下方の積み替え装置22内には、その結果、満たされた搬送バスケット12が傾斜した搬送位置で存在し、その上、再び、空の搬送バスケット12が垂直の積み替え位置に置かれている。スライドフレーム24は再びスライドされることが可能である。その結果、搬送バスケットは対応して位置決めされそして旋回を受ける。満たされた搬送バスケット12は、それ故、垂直の積み替え位置となるのに対して、空の搬送バスケット12は、搬送管11の下方で傾斜した搬送位置となる。そして、空の搬送バスケット12が再び巻上げ車20と上に向かってされることが可能である。同時に満たされた搬送バスケット12は下方の搬送装置10によって開放されることが可能である。
【0033】
これによって、燃料要素の迅速な搬送が実現されることが可能である点が明らかとなる。特に、上方の積み替え装置内では積載が行われることが可能であり、そして下方の積み替え装置内では開放が行われることが可能である。特に、積載および開放の間に、別の搬送バスケット12の搬送が搬送装置によって実現されることが可能である。好ましくは、それゆえに少なくとも二つの搬送バスケットを設けられている。本実施例においては、しかし三つの搬送バスケットが設けられ、その際、常に一つの搬送バスケットが上方の積み替え装置内に存在し、そして一つの搬送バスケットが下方の積み替え装置内に存在し、他方で第三の一つの搬送バスケットが上方の積み替え装置と下方の積み替え装置の間を搬送されることが可能である。
【0034】
図2には、その上、ケーブルウィンチ装置13の牽引ケーブル16が搬送管11の上方の正面端部から搬送管の中へと挿入されるのではなく、搬送管11が上方のスライダー17の下方で一つの(側方の)ケーブルインレット31を備え、これを通して牽引ケーブル16が管内部からケーブル巻上げ部14に向かって通過案内され、詳しく言うとケーブル案内管32を通って通過案内されることが見て取れる。このケーブルインレット31は、それゆえスライダー17の下方に配置され、特に上方の積み替え装置21の下方に配置される。そのようなケーブルインレットは、特に記載される巻上げ車20と関連して、これが搬送バスケット12の下方に配置されるとき、目的にかなっている。
【0035】
図にはその上、搬送管11内のガイドレール33が見て取れる。この巻上げ車20は、ガイド要素、つまりローラー34を設けられている。これらローラーは、ガイドレール33内に案内されている。搬送バスケットもまた、ローラーの形式のガイド要素35を設けられている。これらは同様に、ガイドレール33内に案内されている。その上、上方の積み替え装置21の領域内には、同様にガイドレール36が設けられ、下方の積み替え装置の領域内にはガイドレール37が設けられている。
【0036】
上方の積み替え装置21および下方の積み替え装置22は、本実施例においては機能的に同等に形成されている。これらはその構造において所定の詳細につき異なっている。これは例えば旋回フレーム23に関する。上方の積み替え装置の旋回フレーム23が全範囲的に閉じられており、他方で下方の積み替え装置の旋回フレーム23が一方側で開かれていることが見て取れる。これは、下方の積み替え装置22内の牽引ケーブル16が、旋回フレーム23を通り過ぎて案内される必要があり、その結果旋回フレーム23の旋回が牽引ケーブルによって阻害されることのないということ関連している。
【0037】
最後に、図には同様に、遮断要素17,18,19が空気圧によって駆動されることが示唆されている。この為、上方のスライダー17は空気圧式の駆動部38を設けられている。下方のスライダー18は、空気圧式の駆動部39を設けられている。ボールバルブ19は、同様に空気圧式の駆動部40を設けられており、これらは一次駆動部として形成され、そして旋回レバー41を介してバルブ19のバルブボール42上へと駆動される。その際このバルブボール42は、記載したケーブル通路30を備えており、このケーブル通路がバルブボール42の貫通部として形成されている。
【0038】
表された実施例においては空気圧式の駆動部が使用されている。代替として、電気式または液圧式の駆動部が使用されることが可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6a
図6b
図7a
図7b
図8a
図8b
図9
図10a
図10b