特許第6001625号(P6001625)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6001625
(24)【登録日】2016年9月9日
(45)【発行日】2016年10月5日
(54)【発明の名称】燃料電池システム
(51)【国際特許分類】
   H01M 8/04 20160101AFI20160923BHJP
   H01M 8/12 20160101ALI20160923BHJP
   H01M 8/0606 20160101ALI20160923BHJP
【FI】
   H01M8/04 Z
   H01M8/12
   H01M8/06 R
【請求項の数】4
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-245803(P2014-245803)
(22)【出願日】2014年12月4日
(65)【公開番号】特開2016-110781(P2016-110781A)
(43)【公開日】2016年6月20日
【審査請求日】2016年2月26日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000004064
【氏名又は名称】日本碍子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】新樹グローバル・アイピー特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】三浦 遥平
(72)【発明者】
【氏名】大森 誠
【審査官】 笹岡 友陽
(56)【参考文献】
【文献】 特許第3530198(JP,B2)
【文献】 特開2009−272117(JP,A)
【文献】 特開2011−233476(JP,A)
【文献】 特開2014−165135(JP,A)
【文献】 特開平06−223853(JP,A)
【文献】 特開2006−127908(JP,A)
【文献】 特開2011−238363(JP,A)
【文献】 特開2006−269419(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 8/00− 8/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれが、長手方向を有し且つその内部に前記長手方向に沿う燃料ガス流路が形成された平板状の支持基板と、前記支持基板に設けられ且つ少なくとも燃料極、固体電解質膜、及び空気極が積層されてなる発電素子部と、を含む複数の燃料電池セルと、
第1内部空間を有する第1燃料マニホールドであって、前記各セルが第1燃料マニホールドの上壁から上方に向けて前記長手方向に沿ってそれぞれ突出するように、且つ、上方から見たとき、前記各セルが第1方向に沿ってそれぞれ延在し且つ前記複数のセルが前記第1方向と直角の第2方向に沿って互いに離れてスタック状に整列するように、且つ、前記第1内部空間と前記複数のセルの前記燃料ガス流路のそれぞれの燃料ガス流入側端部とが連通するように、前記各セルの前記支持基板の前記長手方向における燃料ガス流入側端部を前記上壁に対して接合・支持する第1燃料マニホールドと、
第2内部空間を有する第2燃料マニホールドであって、前記各セルが第2燃料マニホールドの下壁から下方に向けて前記長手方向に沿ってそれぞれ突出するように、且つ、下方から見たとき、前記各セルが前記第1方向に沿ってそれぞれ延在し且つ前記複数のセルが前記第2方向に沿って互いに離れてスタック状に整列するように、且つ、前記第2内部空間と前記複数のセルの前記燃料ガス流路のそれぞれの燃料ガス排出側端部とが連通するように、前記各セルの前記支持基板の前記長手方向における燃料ガス排出側端部を前記下壁に対して接合・支持する第2燃料マニホールドと、
前記スタック状に整列する前記複数のセルに対して前記第1方向における第1側に配置された空気マニホールドであって、前記隣り合うセルの間のそれぞれの空間に向けて空気を供給するための供給孔であって前記第1方向における前記第1側と反対の第2側に向けて開口する供給孔、を備えた空気マニホールドと、
前記スタック状に整列する前記複数のセルに対して前記第1方向における前記第2側に配置された改質器であって、供給された被改質ガスを改質して燃料ガスを生成するとともに、前記生成された燃料ガスが前記第1燃料マニホールドの前記第1内部空間に供給される改質器と、
記スタック状に整列する前記複数のセルと前記改質器との前記第1方向の間に配置されたバーナであって、前記第2燃料マニホールドの前記第2内部空間から供給されたガスの燃焼炎を前記改質器に向けて噴出するための火口であって前記第1方向における前記第2側に向けて開口する火口、を備えたバーナと、
を備えた、燃料電池システム。
【請求項2】
請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
前記バーナは、前記複数のセルの前記第1方向における前記第2側の側端面を覆うように上下方向及び前記第2方向に沿って延在する外壁を備えた、燃料電池システム。
【請求項3】
それぞれが、長手方向を有し且つその内部に前記長手方向に沿う燃料ガス流路が形成された平板状の支持基板と、前記支持基板に設けられ且つ少なくとも燃料極、固体電解質膜、及び空気極が積層されてなる発電素子部と、を含む複数の燃料電池セルと、
第1内部空間を有する第1燃料マニホールドであって、前記各セルが第1燃料マニホールドの上壁から上方に向けて前記長手方向に沿ってそれぞれ突出するように、且つ、上方から見たとき、前記各セルが第1方向に沿ってそれぞれ延在し且つ前記複数のセルが前記第1方向と直角の第2方向に沿って互いに離れてスタック状に整列するように、且つ、前記第1内部空間と前記複数のセルの前記燃料ガス流路のそれぞれの燃料ガス流入側端部とが連通するように、前記各セルの前記支持基板の前記長手方向における燃料ガス流入側端部を前記上壁に対して接合・支持する第1燃料マニホールドと、
第2内部空間を有する第2燃料マニホールドであって、前記各セルが第2燃料マニホールドの下壁から下方に向けて前記長手方向に沿ってそれぞれ突出するように、且つ、下方から見たとき、前記各セルが前記第1方向に沿ってそれぞれ延在し且つ前記複数のセルが前記第2方向に沿って互いに離れてスタック状に整列するように、且つ、前記第2内部空間と前記複数のセルの前記燃料ガス流路のそれぞれの燃料ガス排出側端部とが連通するように、前記各セルの前記支持基板の前記長手方向における燃料ガス排出側端部を前記下壁に対して接合・支持する第2燃料マニホールドと、
前記スタック状に整列する前記複数のセルに対して前記第1方向における第1側に配置された空気マニホールドであって、前記隣り合うセルの間のそれぞれの空間に向けて空気を供給するための供給孔であって前記第1方向における前記第1側と反対の第2側に向けて開口する供給孔、を備えた空気マニホールドと、
前記スタック状に整列する前記複数のセルに対して前記第1方向における前記第2側に配置された改質器であって、供給された被改質ガスを改質して燃料ガスを生成するとともに、前記生成された燃料ガスが前記第1燃料マニホールドの前記第1内部空間に供給される改質器と、
前記改質器に対して前記第1方向における前記第2側に配置されたバーナであって、前記第2燃料マニホールドの前記第2内部空間から供給されたガスの燃焼炎を前記改質器に向けて噴出するための火口であって前記第1方向における前記第1側に向けて開口する火口、を備えたバーナと、
を備え、
前記バーナと前記改質器との前記第1方向の間には、空間が設けられている、
燃料電池システム。
【請求項4】
請求項3に記載の燃料電池システムにおいて、
前記改質器は、前記複数のセルの前記第1方向における前記第2側の側端面を覆うように上下方向及び前記第2方向に沿って延在する外壁を備えた、燃料電池システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、「スタック状に整列した複数の平板状の燃料電池セルが燃料マニホールドの上壁に接合・支持された燃料電池の片持ちスタック構造体」と、「供給された被改質ガスを改質して燃料ガスを生成するとともに、前記生成された燃料ガスを前記燃料マニホールドに供給する改質器」と、を含む燃料電池システムが広く知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
上記システムの定常運転状態(定常的な発電状態、定格運転状態)では、セルに所望の出力を安定して発生させるため、セルの温度をセルの作動温度(セルの定常運転状態に対応する温度)近傍に維持するとともに、改質器に被改質ガスを改質する機能を安定して発揮させるため、改質器の温度を改質器の作動温度(改質器の定常運転状態に対応する温度)近傍に維持する必要がある。
【0004】
ここで、上記システムの定常運転状態では、改質器の内部にて、「被改質ガスの改質反応」(典型的には、水蒸気改質反応)が発生しており、セルの内部にて、「改質器にて生成された燃料ガスと、空気(酸素)と、による発電反応」が発生している。前記発電反応は発熱反応であるので、セルは前記発電反応の反応熱によって加熱され得る。従って、上記システムの定常運転状態にて、セルの温度をセルの前記作動温度近傍に維持するためにセルを外部から加熱する機構を特別に設ける必要がない。一方、前記改質反応は吸熱反応であるので、改質器は前記改質反応の吸熱によって吸熱される。従って、上記システムの定常運転状態にて、改質器の温度を改質器の前記作動温度近傍に維持するために改質器を外部から加熱する機構を設ける必要がある。
【0005】
この点に関し、上記文献に記載の装置では、改質器が、スタック状に整列する複数のセルの燃料ガス排出側の端部(片持ち構造の自由端部)に面するように、同端部の近傍に配置されている。前記複数のセルから排出されたガス(以下、単に「排ガス」と呼ぶ)は、雰囲気に存在する空気(酸素)と反応して燃焼する。従って、改質器の外壁は「排ガス」の燃焼炎に曝される。換言すれば、前記複数のセルの燃料ガス排出側の端部が、改質器に向けて燃焼炎を噴出するための「バーナ」として機能している。この「バーナ」から噴出する燃焼炎に基づく熱を受けて改質器が加熱されることによって、上記システムの定常運転状態にて、改質器の温度が改質器の前記作動温度近傍に維持され得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−319420号公報
【発明の概要】
【0007】
ところで、上記システムでは、通常、空気マニホールドが設けられる。通常、空気マニホールドは、スタック構造体(スタック状に整列する複数のセル)に対して、各セルの幅方向における第1側に配置される。この空気マニホールドに設けられた供給孔から、隣り合うセルの間の空間(セル間空間)に向けて、各セルの幅方向に沿って空気が供給される。
【0008】
ところで、上記システムにおいて高出力を得るためには、空気利用率を高める必要がある。空気利用率を高めるためには、空気をセル間空間の広範囲に亘ってできる限り均一に供給する必要がある。このためには、空気をセル間空間へ供給する態様、具体的には、セル間空間内における空気の移動経路等をどのように設定するかが非常に重要である、と考えられる。加えて、上述のように、改質器の温度を改質器の前記作動温度近傍に維持するために、改質器を外部から加熱する機構をどのように設けるかも非常に重要である。
【0009】
本発明者は、燃料電池システムにおける、「スタック構造体」(スタック状に整列する複数のセル)、「改質器」、及び「バーナ」という3つの構成部材に関し、「空気をセル間空間の広範囲に亘ってできる限り均一に供給し易く、且つ、改質器を外部から適切に加熱し得る、相互の配置関係」を見出した。
【0010】
本発明は、「スタック構造体」、「改質器」、及び「バーナ」に関して、「空気をセル間空間の広範囲に亘ってできる限り均一に供給し易く、且つ、改質器を外部から適切に加熱し得る、相互の配置関係」を備えた、燃料電池システムを提供することを目的とする。
【0011】
本発明に係る燃料電池システムは、「複数の燃料電池セル」と、「第1燃料マニホールド」と、「第2燃料マニホールド」と、「空気マニホールド」と、「改質器」と、「バーナ」と、を備える。
【0012】
各「燃料電池セル」は、「長手方向を有し且つその内部に前記長手方向に沿う燃料ガス流路が形成された平板状の支持基板」と、「前記支持基板に設けられ且つ少なくとも燃料極、固体電解質膜、及び空気極が積層されてなる発電素子部」と、を備える。前記支持基板の平面における前記長手方向に沿う互いに離れた複数の箇所に、発電素子部がそれぞれ設けられることが好適である。
【0013】
「第1燃料マニホールド」は、第1内部空間を有する。「各セルが第1燃料マニホールドの上壁から上方に向けて前記長手方向に沿ってそれぞれ突出するように」、且つ、「上方から見たとき、前記各セルが第1方向(幅方向)に沿ってそれぞれ延在し且つ前記複数のセルが前記第1方向と直角の第2方向(スタック方向)に沿って互いに離れてスタック状に整列するように」、且つ、「前記第1内部空間と前記複数のセルの前記燃料ガス流路のそれぞれの燃料ガス流入側端部とが連通するように」、各セルの前記支持基板の前記長手方向における燃料ガス流入側端部が、第1燃料マニホールドの上壁に対して接合・支持される。
【0014】
「第2燃料マニホールド」は、第2内部空間を有する。「各セルが第2燃料マニホールドの下壁から下方に向けて前記長手方向に沿ってそれぞれ突出するように」、且つ、「下方から見たとき、前記各セルが前記第1方向(幅方向)に沿ってそれぞれ延在し且つ前記複数のセルが前記第2方向(スタック方向)に沿って互いに離れてスタック状に整列するように」、且つ、「前記第2内部空間と前記複数のセルの前記燃料ガス流路のそれぞれの燃料ガス排出側端部とが連通するように」、各セルの前記支持基板の前記長手方向における燃料ガス排出側端部が、第2燃料マニホールドの下壁に対して接合・支持される。このように、スタック状に整列する複数のセルのそれぞれの長手方向の両端が、第1、第2燃料マニホールドによって支持される。
【0015】
「空気マニホールド」は、スタック状に整列する複数のセル(スタック構造体)に対して、前記第1方向(幅方向)における第1側に配置される。空気マニホールドは、セル間空間に向けて空気を供給するための供給孔を備える。この供給孔は、前記第1方向(幅方向)における前記第1側と反対の第2側に向けて開口する。
【0016】
「改質器」は、スタック状に整列する複数のセル(スタック構造体)に対して、前記第1方向(幅方向)における前記第2側に配置される。改質器によって被改質ガスを改質して生成された燃料ガスは、第1燃料マニホールドの第1内部空間に供給される。
【0017】
「バーナ」は、前記第1方向(幅方向)における「スタック状に整列する複数のセル」(スタック構造体)と「改質器」との間に配置される。バーナは、第2燃料マニホールドの第2内部空間から供給されたガスの燃焼炎を改質器に向けて噴出するための火口を備える。この火口は、前記第1方向(幅方向)における前記第2側に向けて開口する。
【0018】
ここにおいて、前記バーナは、前記複数のセルの前記第1方向における前記第2側の側端面を覆うように上下方向及び前記第2方向に沿って延在する外壁を備えることが好適である。前記バーナの外壁は、前記スタック状に整列する複数のセルの前記第1方向における第2側の側端面に接触していることが、前記バーナの外壁と前記第2側の側端面との間の隙間から空気が漏れない点において好ましいが、そうでなくてもよい。前記空気マニホールドは、前記スタック状に整列する複数のセルの前記第1方向における第1側の側端面に接触していることが、前記空気マニホールドと前記第1側の側端面との間の隙間から空気が漏れない点において好適であるが、そうでなくてもいい。
【0019】
また、前記空気マニホールド、前記改質器、及び、前記バーナは、前記第1燃料マニホールドの上壁に固定されていることが好ましいが、そうでなくてもよい。前記各セルの両側の平面にて、前記長手方向に沿う互いに離れた複数の箇所に前記発電素子部がそれぞれ形成されていることが好適である。なお、前記隣り合うセル同士は接触していない。
【0020】
また、前記空気マニホールドの供給孔は、上下方向において、前記セルの平面に設けられた前記複数の発電素子部のうち上下方向における最も下側に設けられた発電素子部(最下発電素子部)とオーバラップする位置、に配置されることが好適である。
【0021】
上記本発明に係るシステムによれば、空気マニホールドの供給孔が、例えば、上下方向において「最下発電素子部」とオーバラップする位置に配置される。従って、空気マニホールドの供給孔から流出した空気は、前記第1方向の第1側から第2側に向けて前記第1方向(セルの幅方向)に沿って、セル間空間における最下発電素子部の近傍部分を進行し、その後、前記バーナの外壁に当たる。これにより、セル間空間におけるセルの下側(燃料ガス流入側)の部分の圧力がセルの幅方向の全域に亘って相対的に上昇し得る。この結果、セル間空間における最下発電素子部の近傍部分をセルの幅方向に沿って進行している空気は、セルの幅方向の全域に亘って、進行方向を変えて上方(セルの先端側)に向けて移動し始め得る(後述する図6及び図9を参照)。セル間空間を上方に向けて移動していく空気は、セル間空間における最下発電素子部より上方に位置する1つ又は複数の発電素子部の近傍部分を順に通過し、その後、セル間空間におけるセルの上側(燃料ガス排出側)から外部に排出される。この結果、セル間空間における広範囲に亘って均一に空気を供給することができる。
【0022】
加えて、上記本発明に係るシステムによれば、バーナの火口と改質器との配置関係によって、「排ガス」(複数のセルから排出されたガス)の燃焼炎が、バーナの火口から改質器に向けて噴出する。従って、この燃焼炎に基づく熱を受けて、改質器が加熱され得る。
【0023】
以上、上記本発明に係るシステムのように、「スタック構造体」、「改質器」、及び「バーナ」を配置することによって、空気がセル間空間の広範囲に亘ってできる限り均一に供給され易く、且つ、改質器が外部から適切に加熱され得る。
【0024】
上記本発明に係るシステムにおいて、前記第1方向(幅方向)における「改質器」と「バーナ」との配置が逆であってもよい。この構成によっても、上記と同様の作用・効果が奏され得る。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明に係る燃料電池システムの実施形態に使用される燃料電池のスタック構造体を構成する1つの燃料電池セルを示す斜視図である。
図2図1に示したセルの作動状態を説明するための図である。
図3】本発明に係る燃料電池システムの実施形態の全体を示す斜視図である。
図4図3に示した複数のセルと、第1、第2燃料マニホールドと、の接合状態を説明するための図である。
図5図3に示した実施形態の上面図である。
図6図3に示した実施形態の側面図である。
図7図3に示した実施形態の変形例の全体を示す斜視図である。
図8図7に示した変形例における図5に対応する図である。
図9図7に示した変形例における図6に対応する図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
(スタック構造体に使用されるセルの構成の一例)
先ず、本発明に係る燃料電池システムの実施形態(以下、「本実施形態」とも呼ぶ)に使用される固体酸化物形燃料電池(SOFC)のスタック構造体を構成する1つのセル100の一例について、図1図2を参照しながら説明する。
【0027】
図1に示すセル100は、長手方向(x軸方向)を有する平板状の支持基板10の上下面(互いに平行な両側の主面(平面))のそれぞれに、電気的に直列に接続された複数(本例では、4つ)の発電素子部Aが長手方向において所定の間隔をおいて配置された、所謂「横縞型」と呼ばれる構成を有する。
【0028】
このセル100の全体を上方からみた形状は、例えば、長手方向(x軸方向)の辺の長さが50〜500mmで長手方向に直交する幅方向(y軸方向)の長さが10〜100mmの長方形である(L1>L2)。このセル100の厚さ(z軸方向の距離)は、1〜5mmである(L2>L3)。
【0029】
このセル100は支持基板10を備える。支持基板10は、電子伝導性を有さない多孔質の材料からなる平板状の焼成体である。支持基板10の内部には、長手方向に延びる複数(本例では、6本)の燃料ガス流路11(貫通孔)が幅方向において所定の間隔をおいて形成されている。支持基板10は、例えば、CSZ(カルシア安定化ジルコニア)で構成され得る。
【0030】
支持基板10の上下面のそれぞれに配置された各発電素子部Aは、燃料極、固体電解質膜、及び空気極が少なくともこの順に積層された積層焼成体である。燃料極は、例えば、NiO(酸化ニッケル)とYSZ(8YSZ)(イットリア安定化ジルコニア)とで構成され得る。固体電解質膜は、例えば、YSZ(8YSZ)(イットリア安定化ジルコニア)で構成され得る。空気極は、例えば、LSCF=(La,Sr)(Co,Fe)O(ランタンストロンチウムコバルトフェライト)で構成され得る。以下、セル100が起電力を発生し得る最低温度を、「起電力発生温度TA」と呼ぶ。TAは、例えば、350〜400℃である。
【0031】
温度がTA以上の図1に示す「横縞型」のセル100に対して、図2に示すように、支持基板10の燃料ガス流路11内に燃料ガス(水素ガス等)を流すとともに、支持基板10の上下面に沿って酸素を含むガス(空気等)を流すことにより、各発電素子部Aにおいて、固体電解質膜の表裏面間に生じる酸素分圧差によって、起電力が発生する(非発電状態)。このように起電力が発生しているセル100を、外部の負荷を含む電気回路(閉回路)に電気的に接続すると、下記(1)、(2)式に示す発電反応が起こり、セル100内にて電流が流れる(発電状態)。この発電状態にて、セル100から電力が取り出される。なお、この発電反応は「発熱反応」である。
(1/2)・O+2e→O2− (於:空気極) …(1)
+O2−→HO+2e (於:燃料極) …(2)
【0032】
なお、セル100の温度がTA近傍である場合、セル100は起電力を発生し得るものの、セル100の内部電気抵抗が大きい。従って、セル100から所望の(十分な)出力を取り出すことができない。セル100の内部電気抵抗は、セル100の温度の上昇に応じて小さくなっていく。セル100が発生する起電力は、温度(TA以上)に応じて(殆ど)変化しない。従って、セル100の温度がTAから上昇するにつれて、セル100から取り出せる出力が大きくなっていく。セル100から所望の(十分な)出力を取り出せるセル100の温度を「作動温度T1」と呼ぶ。T1は、例えば、600〜800℃である。セル100の定常運転状態では、セル100の温度は、作動温度T1近傍に維持されるように制御される。これにより、セル100から所望の出力を安定して取り出すことができる。
【0033】
(本実施形態の全体構成)
次に、本実施形態の全体構成について、図3図6を参照しながら説明する。図3に示すように、本実施形態では、複数のセル100と、第1燃料マニホールド200と、第2燃料マニホールド300と、空気マニホールド600と、バーナ700と、改質器800と、を備える。なお、実際には、上記全ての構成部材が、図示しない耐熱容器に収容されている。
【0034】
図3、及び、図4に示すように、複数のセル100と、第1燃料マニホールド200と、第2燃料マニホールド300と、により、スタック構造体が構成されている。即ち、第1燃料マニホールド200、及び、第2燃料マニホールド300は、それぞれ、スタック状に整列した複数のセル100の前記長手方向(x軸方向)における燃料ガス流入側端部、及び、燃料ガス排出側端部と、接合・固定されている。
【0035】
第1、第2燃料マニホールド200、300は、それぞれ、直方体状の筐体であり、例えば、ステンレス鋼等で構成されている。第1、第2燃料マニホールド200、300は、それぞれ、第1内部空間、及び、第2内部空間を備える。第1マニホールド200は、前記第1内部空間と連通する流入管210を備える。第2マニホールド300は、前記第2内部空間と連通する排出管310を備える。
【0036】
各セル100は、第1燃料マニホールド200の上壁から上方(x軸正方向)に向けて突出しているとともに、第2燃料マニホールド300の下壁から下方(x軸負方向)に向けて突出している。上方から見たとき、各セル100は、セル100の幅方向(y軸方向)に沿ってそれぞれ延在し、且つ、複数のセル100が積層方向(z軸方向)に沿って互いに離れてスタック状に整列している。
【0037】
第1燃料マニホールド200の前記第1内部空間と、複数のセル100のそれぞれのガス流路11の燃料ガス流入側端部と、が連通している。第2燃料マニホールド300の前記第2内部空間と、複数のセル100のそれぞれのガス流路11の燃料ガス排出側端部と、が連通している。従って、流入管210から流入したガスは、前記第1内部空間を経由して、複数のセル100のそれぞれのガス流路11に供給される。それぞれのガス流路11を通過したガスは、前記第2内部空間を経由して、排出管310から排出される。
【0038】
図4に示すように、隣接するセル100、100の間の空間(以下、「セル間空間」とも呼ぶ)には、隣接するセル100、100の間(より詳細には、一方のセル100の燃料極と他方のセル100の空気極)を電気的に直列に接続するための集電部材400が介在している。集電部材400は、例えば、金属メッシュ等で構成される。加えて、各セル100について表側と裏側とを電気的に直列に接続するための集電部材500も設けられている。このように集電部材400、500が設けられることによって、スタック構造体に含まれる複数のセル100が電気的に接続され、電気回路が構成される。この電気回路には、同回路の開状態と閉状態とを選択的に実現するスイッチ(図示せず)が設けられている。
【0039】
空気マニホールド600は、第3内部空間を備えた、長手方向(z軸方向)を有する直方体状の筐体であり、例えば、ステンレス鋼等で構成されている。空気マニホールド600は、前記第3内部空間と連通する流入管610を備える。空気マニホールド600は、スタック状に整列する複数のセル100に対してセルの幅方向(y軸方向)における第1側(y軸負方向側)にて、複数のセル100から離れて配置されている。空気マニホールド600は、第1燃料マニホールド200の上壁に固定されていても、その他の構成部材に固定されていてもよい。空気マニホールド600は、前記第3内部空間と連通する供給孔620を備える。この供給孔620から、それぞれのセル間空間に向けて空気が供給される。
【0040】
供給孔620は、空気マニホールド600におけるスタック側(y軸正方向側)の側面に形成されている。従って、供給孔620は、セルの幅方向(y軸方向)における第1側と反対の第2側(y軸正方向側)に向けて開口している。図3に示すように、本実施形態では、供給孔620は、スタック状に整列する複数のセル100のうちz軸方向における両端に位置するセル100の間に亘って、z軸方向に連続して延在する単一の長穴である。なお、複数の円形の供給孔620が、z軸方向に沿うように、z軸方向において複数のセル間空間に対応する位置にそれぞれ独立して形成されていてもよい。
【0041】
図4に示すように、供給孔620は、上下方向(x軸方向)において「最下発電素子部ASとオーバラップする位置」に配置されている。なお、最下発電素子部ASとは、上下方向において、セル100に設けられた複数の発電素子部Aのうち上下方向における最も下側に設けられた発電素子部A、を指す。
【0042】
バーナ700は、第4内部空間を備えた、長手方向(z軸方向)を有する直方体状の筐体であり、例えば、ステンレス鋼等で構成されている。バーナ700は、前記第4内部空間と連通する流入管710を備える。流入管710は、第2燃料マニホールド300の排出管310と接続されている。
【0043】
バーナ700は、スタック状に整列する複数のセル100に対して、セルの幅方向(y軸方向)における第2側(y軸正方向側)に配置されている。バーナ700のセルの幅方向における第1側の外壁(y軸負方向側の外壁)は、x−z平面方向に沿って延在する平板状を呈している。本実施形態では、この外壁が、複数のセル100の幅方向における第2側(y軸正方向側)の側端面を覆うように、同側端面に接触しているが、接触していなくてもよい。バーナ700は、第1燃料マニホールド200の上壁に固定されていても、その他の構成部材に固定されていてもよい。
【0044】
バーナ700のセルの幅方向における第2側の外壁(y軸正方向側の外壁)も、x−z平面方向に沿って延在する平板状を呈している。この外壁には、前記第4内部空間と連通する火口720が形成されている。従って、火口720は、セルの幅方向における第2側(y軸正方向側)に向けて開口している。図3に示すように、本実施形態では、火口720は、マトリクス状に上下・左右に配置された複数の円形孔である。この火口720からは、第2燃料マニホールド300から供給された「排ガス」の燃焼炎が改質器800に向けて噴出される。
【0045】
改質器800は、直方体状の筐体であり、例えば、ステンレス鋼等で構成されている。改質器800は、流入管810と、排出管820と、を備える。流入管710は、第2燃料マニホールド300の排出管310と接続されている。排出管310は、第1燃料マニホールド200の流入管210と接続されている。
【0046】
改質器800の内部には、被改質ガスを改質する反応を促進させるための貴金属触媒、及び、卑金属触媒等が収容されている。上記貴金属触媒等の存在によって、改質器800内では、具体的には、被改質ガス(メタンCH)の水蒸気改質反応(下記(3)式を参照)が発生し得る。この反応によって、改質器800内にて、セル100の燃料として使用される燃料ガス(水素H)が生成され得る。
CH+(2)HO→CO+4H …(3)
【0047】
以下、水蒸気改質反応が発生し得る最低温度を「改質温度T2」と呼ぶ。改質器800の温度がT2以上の場合に限り、改質器800内にて上記水蒸気改質反応が発生し得る。上記水蒸気改質反応は「吸熱反応」である。従って、水蒸気改質反応が発生すると、改質器800が吸熱され得る。
【0048】
セル100の定常運転状態(即ち、スタック構造体の温度が作動温度T1近傍に維持される状態)では、改質器800は、「T2より高くT1より低い或る温度」(以下、「作動温度T3」と呼ぶ)の近傍に維持されるように制御される。これにより、改質器800が上記水蒸気改質反応を安定して発生することができる。
【0049】
改質器800は、バーナ700に対してセルの幅方向における第2側(y軸正方向側)に配置されている。改質器800のセルの幅方向における第1側の外壁(y軸負方向側の外壁)は、「バーナ700のセルの幅方向における第2側の外壁(y軸正方向側の外壁)」に形成された火口720に面している。従って、改質器800は、火口720から噴出する上記燃焼炎を受けて加熱され得る。
【0050】
(定常運転状態における改質器の加熱)
以上、説明したシステムの定常運転状態(即ち、セル100の温度がT1近傍に維持され、且つ、改質器800の温度がT3近傍に維持された状態)では、図4図6に示すように、スタック構造体に対して燃料ガス(水素)及び「空気」が流通される。具体的には、被改質ガス(具体的には、メタンCH)、並びに、水又は水蒸気が、導入管810から改質器800に供給される。これにより、改質器800内で、被改質ガスが水蒸気改質反応によって改質されて、燃料ガス(具体的には、水素H)が生成される(上記(3)式を参照)。生成された燃料ガスは、排出管820、流入管210、及び、第1燃料マニホールド200の前記第1内部空間を介して、各セル100のガス流路11に供給されて、上述した発電反応(上記(2)式を参照)に供される。
【0051】
一方、流入管610から空気マニホールド600の前記第3内部空間に導入された空気は、供給孔620からセル間空間に向けて流出し、セル間空間に供給されて、上述した発電反応(上記(1)式を参照)に供される。
【0052】
ここで、上述のように、空気マニホールド600の供給孔620は、上下方向(x軸方向)において「最下発電素子部ASとはオーバラップする位置」に配置されている。従って、供給孔620から流出した空気は、セルの幅方向(y軸方向)に沿って、それぞれのセル間空間における最下発電素子部ASの近傍部分を進行し、その後、バーナ700のセルの幅方向における第1側の外壁(y軸負方向側の外壁)に当たる。これにより、それぞれのセル間空間におけるセル100の下側の部分の圧力がセル100の幅方向(y軸方向)の全域に亘って相対的に上昇し得る。この結果、セル間空間における最下発電素子部ASの近傍部分をセル100の幅方向に沿って進行している空気は、セル100の幅方向の全域に亘って、進行方向を変えて上方(セル100の先端側)に向けて移動し始め得る(特に、図6を参照)。セル間空間を上方に向けて移動していく空気は、セル間空間における最下発電素子部ASより上方に位置する1つ又は複数の発電素子部Aの近傍部分を順に通過し(特に、図6を参照)、その後、セル間空間における上方側から外部に排出される。この結果、セル間空間における広範囲に亘って均一に空気を供給することができる。
【0053】
このように、燃料ガス及び空気が上述した発電反応に供されることによって、各セル100は起電力を発生する。そして、起電力が発生している状態において、上述した電気回路を開状態から閉状態へと変更することによって、各セル100が上述した発電状態となり、各セル100(従って、スタック構造体)から電力が取り出される。この状態が、システムの定常運転状態に対応する。
【0054】
各ガス流路11を通過した燃料ガス(排ガス)は、第2燃料マニホールド300、排出管310、流入管710を介してバーナ700に供給される。バーナ700に供給された排ガス中に含まれる余剰の燃料ガスは、火口720から噴出する際に、雰囲気に存在する空気(具体的には、酸素)と反応して燃焼する。その燃焼炎が改質器800に向けて噴出される。この結果、改質器800が加熱される。なお、火口720の近傍に、燃料ガスの着火を促進させるための着火装置が設けられていてもよい。
【0055】
上述したように、スタック構造体の定常運転状態では、セル100の内部にて、上記発電反応(上記(1)式、及び、(2)式を参照)が発生し、改質器800の内部にて、上記水蒸気改質反応が発生している。ここで、上記発電反応は「発熱反応」である。従って、この発電反応の反応熱によってセル100が加熱され得る。従って、定常運転状態にて、セル100の温度を作動温度T1近傍に維持するためにセル100を外部から加熱する機構を特別に設ける必要がない。
【0056】
一方、上記水蒸気改質反応は「吸熱反応」である。従って、改質器800は上記水蒸気改質反応の吸熱によって吸熱される。従って、定常運転状態にて、改質器800の温度を作動温度T3近傍に維持するために改質器800を外部から加熱する機構を設ける必要がある。
【0057】
この点、本実施形態では、改質器800がスタック構造体に対して比較的近傍に配置されている。従って、改質器800は、温度が作動温度T1(>T3)に維持されているスタック構造体からの放射熱を受け得る。この放射熱によって、改質器800が加熱され得る。加えて、上述のように、改質器800は、バーナ700の火口720から噴出される「排ガス中の余剰の燃料ガスの燃焼炎」によっても加熱され得る。この結果、改質器800が作動温度T3近傍に維持され得る。なお、定常運転状態では、排ガス中に含まれる余剰の燃料ガスの含有割合は少ない。従って、前記燃焼炎に基づいて改質器800が受け得る熱は、前記スタック構造体からの受け得る放射熱と比べて少ない。
【0058】
(起動時における改質器の加熱)
上述のように、本実施形態において、システムを定常運転状態に維持するためには、スタック構造体を作動温度T1まで加熱し、且つ、改質器800を作動温度T3まで加熱する必要がある。以下、常温のスタック構造体及び改質器800の加熱を開始してから、スタック構造体及び改質器800の両方の温度が対応する作動温度T1及びT3にそれぞれ達した状態が得られるまでの期間を「起動時」と呼ぶ。
【0059】
本実施形態では、起動時、スタック構造体に対して被改質ガス(メタン)及び「空気」が流通される。具体的には、上述のように、空気マニホールド600からセル間空間に向けて空気が供給されるとともに、被改質ガス(具体的には、メタンCH)が、導入管810から改質器800に供給される。改質器800の温度は改質温度T2未満であるので、改質器800の内部にて、上記水蒸気改質反応が発生し得ない。従って、供給された被改質ガスがそのままの状態で改質器800から排出される。排出された被改質ガスは、排出管820、流入管210、第1燃料マニホールド200の前記第1内部空間、各セル100のガス流路11、第2燃料マニホールド300の前記第2内部空間、排出管310、及び、流入管710を介して、バーナ700に供給される。バーナ700に供給された被改質ガスは、火口720から噴出する際に、雰囲気に存在する空気(具体的には、酸素)と反応して燃焼させられる。このとき、上述した着火装置が使用されてもよい。その燃焼炎が改質器800に向けて噴出される。この結果、改質器800が加熱される。加えて、この燃焼炎に基づく熱によって、スタック構造体も加熱される。この結果、スタック構造体、及び、改質器800の温度が、対応する作動温度T1、T3に向けてそれぞれ上昇していく。
【0060】
なお、起動時の途中にて、改質器800の温度が改質温度T2に達した後は、被改質ガス(メタン)に加えて水又は水蒸気を改質器800に供給してもよい。この結果、改質器800内で上記水蒸気改質反応が発生し、改質器800内で燃料ガス(水素)が生成される。この燃料ガスがそのままの状態でバーナ700に供給される。バーナ700に供給された燃料ガスは、火口720から噴出する際に、雰囲気に存在する空気(具体的には、酸素)と反応して燃焼させられる。その燃焼炎が改質器800に向けて噴出されて、改質器800が加熱されるともに、スタック構造体も加熱される。
【0061】
スタック構造体、及び、改質器800の温度が対応する作動温度T1、T3にそれぞれ到達すると、上述したスイッチが開状態から閉状態へと変更されて、上述した定常運転状態が開始される。以上、起動時では、スタック構造体、及び、改質器800は、バーナ700の火口720から噴出される「排ガス中のガスの燃焼炎」によって加熱されていく。
【0062】
本発明は上記本実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、上記本実施形態では、図3図5、及び、図6に示すように、バーナ700が、スタック状に整列する複数のセル100に対して、セルの幅方向における第2側(y軸正方向側)に配置され、改質器800が、バーナ700に対して、セルの幅方向における第2側(y軸正方向側)に配置されているが、図3図5、及び、図6にそれぞれ対応する図7図8、及び、図9に示すように、改質器800が、スタック状に整列する複数のセル100に対して、セルの幅方向における第2側(y軸正方向側)に配置され、バーナ700が、改質器800に対して、セルの幅方向における第2側(y軸正方向側)に配置されていてもよい。
【0063】
この場合、火口720は、セルの幅方向における第1側(y軸負方向側)に向けて開口する。この火口720から、「排ガス」の燃焼炎が、改質器800に向けて噴出される。この構成によっても、上記本実施形態と同様の作用・効果が奏され得る。即ち、定常運転状態では、改質器800は、スタック構造体からの放射熱、並びに、バーナ700の火口720から噴出される「排ガス中のガスの燃焼炎」によって加熱され得る。起動時では、改質器800は、バーナ700の火口720から噴出される「排ガス中のガスの燃焼炎」によって加熱され得る。
【符号の説明】
【0064】
10…支持基板、11…ガス流路、A…発電素子部、100…セル、200…第1燃料マニホールド、300…第2燃料マニホールド、600…空気マニホールド、620…供給孔、700…バーナ、720…火口、800…改質器
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図9