特許第6002878号(P6002878)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6002878
(24)【登録日】2016年9月16日
(45)【発行日】2016年10月5日
(54)【発明の名称】便器の給水弁とその制御方法
(51)【国際特許分類】
   F16K 31/26 20060101AFI20160923BHJP
   E03D 1/30 20060101ALI20160923BHJP
   F16K 1/44 20060101ALI20160923BHJP
   F16K 51/00 20060101ALI20160923BHJP
   F16K 27/02 20060101ALI20160923BHJP
【FI】
   F16K31/26 Z
   E03D1/30
   F16K1/44 A
   F16K51/00 B
   F16K27/02
【請求項の数】15
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2013-538048(P2013-538048)
(86)(22)【出願日】2011年11月7日
(65)【公表番号】特表2013-545945(P2013-545945A)
(43)【公表日】2013年12月26日
(86)【国際出願番号】CN2011081849
(87)【国際公開番号】WO2012062189
(87)【国際公開日】20120518
【審査請求日】2014年11月4日
(31)【優先権主張番号】201010541742.7
(32)【優先日】2010年11月11日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516139355
【氏名又は名称】ダブリューディーアイ(シァメン) テクノロジー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】堯冬生
(72)【発明者】
【氏名】劉玉志
【審査官】 北村 一
(56)【参考文献】
【文献】 特開平01−164879(JP,A)
【文献】 米国特許第06244292(US,B1)
【文献】 米国特許第03074684(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0124878(US,A1)
【文献】 特表2002−535584(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 31/18−31/34
F16K 27/00−27/12
F16K 1/00− 1/54
F16K 51/00
E03D 1/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
便器の給水弁に、弁本体と、給水管と、止水クッション付きの止水装置と、フロート装置と、レバー装置と、水出口管と、を具備することにおいて、前記止水装置には、水出口管の前端に位置して且つ前記止水クッションの端面を取合せる開口が設けられる一つの止水座と、前記止水クッションに連結して且つ前記止水座に相対する止水クッションの反対側に位置する一つのトレイと、トレイに締め付けて且つ前記止水クッションに相対するトレイの反対側に位置する一つのニードル弁と、前記トレイと前記ニードル弁を収容する圧力逃し穴付けの空洞に設けられる一つの背圧室と、を具備し、前記背圧室に前記ニードル弁を嵌めるニードル弁穴が設けられて、前記弁本体には、二路の水流が設けられ、一路を主流路にし、もう一路を制御枝路にして、前記主流路の水流が給水管の流体室に入れ、止水クッションに対して逆方向の水圧が構成され、当水圧が給水管の中で水流方向に完全に反対されて、制御枝路の水流がニードル弁とニードル弁との隙間に通過され、ニードル弁蓋付けの背圧室に進入され、トレイに順方向の水圧を与え、当水圧が給水管の中で水流方向に一致されるようにしたことを特徴とする便器の給水弁。
【請求項2】
前記ニードル弁の軸方向に、横断面の形状とニードル弁穴を取合せる一つの嵌め合い部と、横断面の形状とニードル弁穴を取合せないように明らかな隙間を有する一つの間隔部と、を二部分設けるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の便器の給水弁。
【請求項3】
前記ニードル弁の嵌め合い部の横断面が円形状に設けられ、前記間隔部の外表面にニードル弁の軸方向に沿って前記トレイまで延伸する溝が設けられるようにしたことを特徴とする請求項2に記載の便器の給水弁。
【請求項4】
前記ニードル弁の嵌め合い部の横断面が円形状に設けられ、前記間隔部の横断面も円形状に設けられて、当間隔部の横断面の直径が前記嵌め合い部の横断面の直径より小さく設けられるようにしたことを特徴とする請求項3に記載の便器の給水弁。
【請求項5】
前記ニードル弁穴の外に裏ごし付きのフィルターが設置されるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の便器の給水弁。
【請求項6】
前記フィルターの裏ごしの給水口の方向が前記給水管から来る水流のベクトル方向に垂直されるようにしたことを特徴とする請求項5に記載の便器の給水弁。
【請求項7】
前記給水管の外側に一つの同軸エアバッグ室が設けられ、前記エアバッグ室の底部に一つの弾性の環状エアバックが設けられるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の便器の給水弁。
【請求項8】
前記給水管の底部に位置する流体室に入った水流を回転させる構造が設けられるようにしたことを特徴とする請求項7に記載の便器の給水弁。
【請求項9】
前記トレイが茶碗形に設けられ、前記トレイの外側面が一つの円筒形の側面に設けられるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の便器の給水弁。
【請求項10】
便器の給水弁を制御する方法に、便器の給水弁を用い、前記便器の給水弁に、弁本体と給水管と、止水クッションを有する止水装置とを具備することにおいて、前記止水装置には、水出口管の前端に位置して且つ前記止水クッションの端面を取合せる開口が設けられる一つの止水座と、前記止水クッションに連結して且つ前記止水座に相対する止水クッションの反対側に位置する一つのトレイと、前記トレイに締め付けて且つ前記止水クッションに相対するトレイの反対側に位置する一つのニードル弁と、前記トレイと前記ニードル弁を収容する圧力逃し穴付けの空洞に設けられる一つの背圧室と、を具備し、前記背圧室に前記ニードル弁を嵌めるニードル弁穴が設けられて、弁本体には、二路の水流が設けられ、一路を主流路にし、もう一路を制御枝路にして、前記主流路の水流が前記給水管の流体室に入れ、前記止水クッションに対して逆方向の水圧が構成され、当水圧が給水管の中で水流方向に完全に反対されて、制御枝路の水流がニードル弁とニードル弁穴との隙間に通過され、ニードル弁蓋付けの背圧室に進入され、トレイに順方向水圧を与え、当水圧が給水管の中で水流方向に一致されて、圧力逃し口が詰り、水流が前記背圧室の給水口を経て即ち前記ニードル弁と前記ニードル弁穴との間隔から構成される制御枝路の水流が前記背圧室に入れ、前記背圧室の内で前記止水クッションに与える順方向の水圧が逆方向の水圧より大きく、前記止水座にて止水クッションが詰って、前記圧力逃し口が開き、前記背圧室内の貯水が圧力逃し口から流れ出され、順方向の水圧の圧力強さが減少されて、前記背圧室の内で前記止水クッションに与える水圧の圧力強さが逆方向である外部の圧力強さより小さく、止水クッションが開けるようにしたことを特徴とする便器の給水弁を制御する方法。
【請求項11】
前記ニードル弁の軸方向に、一つの嵌め合い部と一つの間隔部が設けられ、前記嵌め合い部の横断面の形状と前記ニードル弁穴を取合わせ、前記間隔部の横断面の形状と前記ニードル弁穴を取合せないように明らかな隙間を有して、前記圧力逃し口が詰ると、給水管の水流が前記ニードル弁穴と前記ニードル弁との隙間から前記背圧室に流れ入れるため、前記背圧室の内で貯水が増え始められ、水流が増える過程に伴い、ニードル弁を駆動して且つニードル弁穴の中で、前記背圧室の内で前記止水クッションに与える水圧方向とは逆方向であるトレイに向かって行進されて、ニードル弁はニードル弁穴の内に、先ず間隔部で、次ぎ嵌め合い部で、背圧室の給水速度に減少させ、背圧室の水圧を増加する速度に減少させるようにしたことを特徴とする請求項10に記載の便器の給水弁を制御する方法。
【請求項12】
便器の給水弁に、弁本体と、給水管と、止水クッション付けの止水装置と、フロート装置と、レバー装置と、水出口管と、を具備することにおいて、前記止水装置には、給水管の末端に位置して且つ前記止水クッションの端面を取合せる開口が設けられる一つの止水座と、前記止水クッションに連結されて且つ前記止水座に相対する止水クッションの反対側に位置する一つのトレイと、前記トレイに締め付けて且つ前記止水クッションに相対するトレイの反対側に位置する一つのニードル弁と、前記トレイと前記ニードル弁を収容する圧力逃し穴付けの空洞に設けられる一つの背圧室と、を具備し、前記背圧室に前記ニードル弁を嵌めるニードル弁穴が設けられて、弁本体には、二路の水流が設けられ、一路を主流路にし、もう一路を制御枝路にして、主流路の水流が給水管の流体室に入れ、止水クッションに対して正方向の水圧が構成され、当水圧が給水管の中で水流方向に完全に一致されて、制御枝路の水流がニードル弁とニードル弁穴との隙間に通過され、ニードル弁蓋付けの背圧室に進入され、トレイに逆方向の水圧を与え、当水圧が給水管の中で水流方向に反対されるようにしたことを特徴とする便器の給水弁。
【請求項13】
前記ニードル弁の軸方向に、一つの嵌め合い部と一つの間隔部が設けられ、前記嵌め合い部の横断面の形状と前記ニードル弁穴を取合せ、前記間隔部の横断面の形状と前記ニードル弁穴を取合わせないように明らかな隙間を有するようにしたことを特徴とする請求項12に記載の便器の給水弁。
【請求項14】
前記ニードル弁の嵌め合い部の横断面が円形に設けられ、前記間隔部の外表面にニードル弁の軸方向に沿ってトレイまで延伸する溝が設けられるようにしたことを特徴とする請求項13に記載の便器の給水弁。
【請求項15】
前記ニードル弁の嵌め合い部の横断面が円形に設けられ、前記間隔部の横断面も円形に設けられ、当間隔部の横断面の直径が前記嵌め合い部の横断面の直径より小さく設けられるようにしたことを特徴とする請求項14に記載の便器の給水弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は流体弁に関して、特に便器水タンクの液位制御弁、及びそれに対応する制御方法に関連する。
【背景技術】
【0002】
水洗式便器の給水制御装置の中で、フロート付けの液位制御弁が広く用いられている。これらの弁はフロートの浮力を利用し、水タンクの水位によってその給水を制御し、水タンクの水量が自動に補足される。その中、弁のオンとオフはレバー装置にてフロートに上と下で変位させるようにニードル弁やトレイや止水クッションなどの機械装置を制御することによって完成される。
【0003】
これらの弁を都市の家庭用水のパイプラインに直接的に接続することで、その給水水圧と安定性に対して全体の給水ネットワークからの影響を受け、水圧が高過ぎる又は不安定であると、水がバルブを通って流れると、弁について衝撃が作られ、液位制御弁がニードル弁を含む複数の連動機械装置に用いるため、この衝撃である程度でこれらの機械装置の寿命に影響すると同時に、ノイズがよく発生するので、家庭や公共の環境生活に影響を与える。本提案者は早期に認可されたCN2421475Yのニードル弁の提案がある。それはニードル弁を採用する給水弁に関して、そのニードル弁が止水クッションに活動的に嵌めて接続され、止水クッションについて柔らかいシール材を使うため、水水圧に制御させる作動過程の中で、そのニードル弁の隙間が安定しないので、止水の過程でノイズや振動をもたらして、したがって、信頼性、静か、より人性化の弁がどのように設計されるのかは一つの解決しようとする技術的な問題になっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記の弁の寿命やノイズの問題に対して、便器の給水弁を開示する。その技術的な解決策が以下である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
便器の給水弁に、弁本体と給水管と止水クッション付けの止水装置とフロート装置とレバー装置と水出口管を具備して、前記止水装置には、水出口管の前端に位置して且つ前記止水クッションの端面を取合せる開口が設けられる一つの止水座と、前記止水クッションに連結して且つ前記止水座に相対する止水クッションの反対側に位置する一つのトレイと、トレイに締め付けて且つ前記止水クッションに相対するトレイの反対側に位置する一つのニードル弁と、前記トレイと前記ニードル弁を収容する圧力逃し穴付けの空洞に設けられる一つの背圧室と、を具備して、当背圧室に前記ニードル弁を嵌めるニードル弁穴が設けられるようにした便器の給水弁。
【0006】
別の同類の提案として次のように実現される。
【0007】
便器の給水弁に、弁本体と、給水管と、止水クッション付けの止水装置と、フロート装置と、レバー装置と、水出口管と、を具備することにおいて、前記止水装置には、給水管の末端に位置して且つ前記止水クッションの端面を取合せる開口が設けられる一つの止水座と、前記止水クッションに連結して且つ前記止水座に相対する止水クッションの反対側に位置する一つのトレイと、トレイに締め付けて且つ前記止水クッションに相対するトレイの反対側に位置する一つのニードル弁と、前記トレイと前記ニードル弁を収容する圧力逃し穴付けの空洞に設けられる一つの背圧室と、を具備して、当背圧室に前記ニードル弁を嵌めるニードル弁穴が設けられるようにしたことを特徴とする便器の給水弁。
【0008】
本発明提案の優先者として、次の改善を行うことができる。
【0009】
上記、二つの同類の提案で、前記ニードル弁の軸方向に二部分が設けられ、以下のようにする。
【0010】
前記ニードル弁の軸方向に、横断面形状と前記ニードル弁穴を取合せる嵌め合い部と、横断面形状と前記ニード弁穴を取合わせないように明らかな隙間を有する間隔部と、を二部分設ける。前記ニードル弁の嵌め合い部と間隔部に基づいて、一つの実施形態で、前記嵌め合い部の横断面が円形状に設けられ、前記間隔部の外表面に前記ニードル弁の軸方向に沿って前記トレイまで延伸する溝が設けられて、もう一つの実施形態で、前記嵌め合い部の横断面が円形状に設けられ、前記間隔部の横断面も円形状に設けられ、当間隔部の横断面の直径が前記嵌め合い部の横断面の直径より小さく設けられる。
【0011】
前記ニードル弁穴の外で、給水入口に裏ごし付きのフィルターが設置される。当フィルターの裏ごしの給水口の方向が前記給水管から来る水流のベクトル方向に垂直される。
【0012】
前記第一種類の提案で、前記給水管の外側に一つの同軸エアバッグ室が設けられ、前記エアバッグ室の底部に一つの弾性の環状エアバックを有する。
【0013】
前記第一種類の提案で、前記給水管の底部に位置する流体室に回転の構造が設けられる。
【0014】
以上、二つの同類の提案で、前記トレイが茶碗形に設けられ、前記トレイの外側面が円筒形の側面に設けられる。
【0015】
上記に述べた二部分形式のニードル弁の構造に基づいて、本発明の制御方法として一つの定常状態と二つの実施形態を含む。
【0016】
定常状態で、前記圧力逃し口が詰って、前記背圧室にただ一つの給水口が設けられ、即ち前記ニードル弁とニードル弁穴との間に隙間が設けられて、前記背圧室の内にいっぱい貯水されると、前記背圧室の内で前記止水クッションに与える水圧の圧力強さが外部の圧力強さに等しいことで、止水クッションが静止されてまた前記止水座が詰って、それに応じて前記トレイと前記ニードル弁も静止され、ニードル弁の嵌め合い部が前記ニードル弁穴の内に位置される。
【0017】
態様一で、定常状態に基づいて、前記圧力逃し口が開き、前記背圧室の内に貯留した水が急速に圧力逃し口から流れ出し、その内部圧力が急激に低下され、この場合、前記背圧室の内で前記止水クッションに与える水圧の圧力強さが外部の圧力強さよりも著しく小さいので、止水クッションを外部圧力に強制させると同時に、トレイとニードル弁と共に前記背圧室の内へ縮められ、引込みストロークが大きくなると、ニードル弁について、まず嵌め合い部が前記ニードル弁穴の内に位置され、次に間隔部に進め、当態様一が止水クッションのオープンストロークにまとめられる。
【0018】
態様二で、態様一に基づいて、前記圧力逃し口が詰り、給水管の水が前記ニードルバルブ穴とニードル弁との間隔から背圧室に流れるため、前記背圧室の内に貯留した水が増え始められ、水流が増える過程に従い、背圧室内の水圧も増大され、背圧室の外側に向かって拡張されるように前記止水クッションを前記トレイに推進させると同時に、ニードル弁穴の中でニードル弁を連動して態様一に相対する逆方向に行進し、それで、ニードル弁について、ニードル弁穴の内に、まず間隔部で、つぎに嵌め合い部で、このように変化させることで、背圧室内の給水速度が減少され、背圧室内の水圧を増す速度が減少され、また、トレイに圧迫させる止水クッションにて止水座が詰る速度を緩和してしまう。この態様二は止水クッションの減衰閉鎖ストロークにまとめられ、ずっと定常状態まで続いている。
【発明の効果】
【0019】
本発明はつぎのように有益な効果をもたらす。
【0020】
第一、トレイとニードル弁が固定的に連動され、ニードル弁とニードル弁穴との隙間を背圧室の給水口にし、当給水口が止水クッションとトレイとの反対側に位置されて且つ硬質ニードル弁穴の中に活動的に嵌めて連結され、その背圧室の給水部品が弁の止水部品と遠く離され、またニードル弁とニードル弁穴との隙間が安定するので、作動の場合、ノイズや振動が低減される。
【0021】
第二、二部分形式のニードル弁構造が採用されるため、ニードル弁は作動する循環の中で減衰閉鎖ストロークを持ち、従って、止水の時に作った衝撃と振動が最大に緩和され、各部品の衝突摩耗と作動ノイズが減少される。
【0022】
第三、フィルター裏ごしの存在、及び裏ごしの横方向から給水する構造を用いるため、ニードル弁装置に入る水に対して緩衝と濾過を得ることで、一方、水圧が緩和され、もう一方、衝撃で流れる水から含有する様々な固体の不純物が垂直に濾過されて且つ洗い流せるので、ニードル弁がより高信頼と安全に作動される。
【0023】
第四、給水管の外部に設置される同軸エアバッグ室は、全体の弁に給水する時、流体に対して分流と減圧の効果が持てる。
【0024】
第五、給水管の底部に位置する流体室は回転構造によって水流のベクトル歳差運動を制限して、この歳差運動の流路で水流の中に衝撃エネルギーの大部分が適切に分解されて吸収されて、衝撃がもたらす振動とノイズが大いに避けられる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の好ましい実施形態一の左側面を示す図である。
図2図1の上から見た状態を示す図である。
図3図1のA一A部の断面状態を示す図である。
図4】本発明の一つの分解状態を示す図である。
図5】本発明の別の視点での分解状態を示す図である。
図6図4図5のA部の分解状態を示す図である。
図7図4図5のB部の分解状態を示す図である。
図8図4図5のA部の主な部品の別の視点での分解状態を示す図である。
図9】溝型の間隔部を用いるニードル弁及びトレイに対応する提案を示す図である。
図10】段階式の間隔部を用いるニードル弁及びトレイに対応する提案を示す図である。
図11】本発明の実施形態2の断面状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照しながら、さらに本発明の実施形態を説明する。
【0027】
実施形態1
【0028】
図1図2図3を示すように、本発明の実施形態1が概要される。1は弁本体であり、トレイ2と止水クッション3とニードル弁4とニードル弁蓋5が止水装置の主な部品に構成され、その中、また、ニードル弁蓋5に圧力逃し穴52が設けられて、6は弾性エアバックであり、7はフィルターであり、8は裏ごしであり、9はスクリューヘッドであり、10は給水管であり、11はレバーであり、12は上クッションであり、121は圧力逃し口であり、13はフロートであり、14は水出口管であり、15は調節棒であり、16は止水座であり、図中の矢印は水の流れる方向を示している。
【0029】
図4図5図6図7図8は立体分解図の方式を使って更に弁本体1の内部構造をはっきりと表している。図4図5の中で、モジュールAに止水装置の主な部品を含んで、モジュールBに給水管部の主な部品を含んでいる。その中、モジュールAの分解図を図6のように示し、背圧本体部がニードル弁蓋5に設けられ、トレイ2がニードル弁4の間隔部の一端に固定的に嵌めて連結され、トレイ2の前端が止水クッション3の先端に通過されて且つ固定され、ニードル弁4の嵌め合い部がニードル弁蓋5のニードル弁穴51に挿入され、その形状を取合せるが、自在に摺動されて且つ液密されない。モジュールAの止水クッション3とトレイ2とニードル弁4との関係が図8で別の見方から反映され、モジュールBの分解図を図7のように示し、弾性エアバック6が給水管10の底部に嵌めて連結されてから、スクリューヘッド9が給水管10の上に嵌めて連結されて、給水管10の底部に回転の流体室101が設けられる。
【0030】
図9図10で別々トレイ2の上に取り付けられる二種類のニードル弁を示す。図9で示すニードル弁4については、その嵌め合い部41の横断面が円形に設けられ、その間隔部42に円周方向に沿って分布する溝が設けられる。図10で示すニードル弁4については、その嵌め合い部41の横断面が円形に設けられ、同じようにその間隔部42の横断面も円形に設けられるが、その直径が嵌め合い部41よりも小さく設けられる。
【0031】
次に、水流の流路シーケンスによって、弁の作動状態を説明する。図3で示すように、まず、水ネットワークから水流がスクリューヘッド9へ流れ、ここで水流を二路に分け、一路が給水管10の外側からエアバッグ室に到着され、エアバッグ室の中でエアバッグ6に触れてから止まってまたは戻って、もう一路が給水管10を通して弁本体1に入れ、この時、また二路にも分け、一路を主流路にし、もう一路を制御枝路にする。
【0032】
前記主流路の中、水流は給水管10で給水管流体室101に入れ、また歳差運動によって止水クッション3に到着され、止水クッション3に対して逆方向の水圧が形成され、当水圧が給水管10の中で水流方向に完全に反対される。
【0033】
前記制御枝路の中、水流は裏ごし8を経てフィルター7の内室に入れてから、ニードル弁4とニードル弁穴51「図6」との隙間を通過し、ニードル弁蓋5を有する背圧室に進入され、トレイ2に順方向の水圧を与え、当水圧が給水管10の中で水流方向に一致される。
【0034】
若しこの場合、水タンク内の液面はフロート13に水流の閉じた位置まで上昇させれば、この時、フロート13は調節棒15によって上クッション12を制御してそれに対応する圧力逃し口121が詰る。ニードル弁蓋5が位置される背圧室の中で、順方向水圧と主流路の逆方向水圧との圧力強さが一致されるが、止水クッション2の両面の水圧有効面積が差別に設けられるため、この時、その順方向水圧が逆方向水圧よりも強いので、止水座16が詰るように、トレイ2で水出口方向へ止水クッション3を圧迫し、水出口管に通じる主流路からの水流を停止させる。
【0035】
若しこの場合、水タンク内の液面が下がることで、フロート13に下降させると、上クッション12も圧力逃し口121が詰らないので、ニードル弁蓋5が位置される背圧室の中で、順方向水圧が急に減少されるが、主流路の逆方向水圧が変化されないため、止水クッション3とトレイ2が皆逆方向水圧の作用で後退され、止水座16が開き、主流路の水流が水出口管14の管壁に沿って順調に回転されて流れる。
【0036】
これから、フロート13が下がってから、水が水出口管から流れ出し、水タンクの液面を上昇し、ずっと閉鎖位置まで上昇される。この時、再び上クッション12で圧力逃し口121が詰り、ニードル弁蓋5が位置される背圧室の中で、順方向水圧を上げ始め、当過程の中で、給水管10からの主流路の水流がニードル弁4とニードル弁穴51との隙間に通過されると、トレイ2を圧迫して水出口へ移り、徐々に止水クッション3に押し出し、当過程の中で、ニードル弁4とニードル弁穴51との間に、まず間隔部で、その水の流れ速度が速いため、トレイ2が絶え間なく移動されると同時に、ニードル弁4を連動することで、ニードル弁4がニードル弁穴51の内で移動され、ニードル弁4の嵌め合い部が徐々にニードル弁穴51に収入され、もともと間隔部の位置を代わってから、水の流れ速度が遅くなるため、水圧を増やす傾向が緩和されると、止水クッション3がトレイ2にゆっくり圧迫され、ずっと止水座16を止水クッション3に封じさせるまで圧迫される。ニードル弁4の二部分形式構造でこのステップの止水方法が決定されるため、全体の止水過程で弁本体の内部の振動とノイズが減少される。
【0037】
実施形態2
【0038】
図11で本発明のもう一つの実施形態を示し、実施形態1と比べると、同じように止水装置にトレイ2と止水クッション3とニードル弁4と背圧室52に対す位置及び機能とを具備して、実施形態1と違うところで、全体の止水装置について給水管と水出口管の方向が実施形態1に反対され、給水管10の末端が止水座16に設けられるため、止水座16が止水クッション3に当接されて且つ止水クッション3を詰まらせ、水出口管14が止水座16の外側に位置する室に連結される。
【0039】
主流路の水流が給水管10で給水管流体室に入ると、止水クッション3に対して逆方向の水圧が形成され、当水圧が給水管10の中で水流方向に完全に一致される。
【0040】
制御枝路の水流が通路102を経てフィルター7に入られてから、またニードル弁4を経て背圧室52に進入され、止水座16が詰るように下方向に向いて止水クッション3をトレイ2に圧迫させ、給水管10の水流が閉じ、圧力逃し口121が開き、背圧室52内の水圧が減少されると、止水クッション3を給水管10の水圧でトレイ2に圧迫させて且つ上昇するので、止水座16が開き、水出口管14が給水管10と連通され、水流が流れ出されて「給水管の給水方向に反対する」、ニードル弁4が元どおりにトレイ2と同期移動される。
【0041】
とにかく、いかなる本発明の提案に似る水流分路で止水を制御する方式や、またこれに基づいて変更と修正を行ったのは皆本発明の保護範囲から排除するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明の弁本体が二路の水流に設けられ、一路を主流路にし、もう一路を制御枝路にする。
【0043】
主流路の水流が止水クッションに到達され、止水クッションに対して逆方向の水圧が構成されて、制御枝路の水流がニードル弁とニードル弁穴との間にある隙間に通され、ニードル弁蓋付けの背圧室に到達され、トレイに順方向に向かう水圧を与える。ニードル弁とニードル弁穴との隙間が安定するため、作動の場合でノイズや振動が低減される。二部分形式のニードル弁構造を用いるため、ニードル弁は作動サイクルの中で閉鎖循環減衰の過程を持つので、止水時の衝撃や振動が大いに緩和されて、各部材の衝突での磨耗や作動での騒音が減少される。
【符号の説明】
【0044】
1 弁本体
2 トレイ
3 止水クッション
4 ニードル弁
5 ニードル弁蓋
51 ニードル弁穴
52 圧力逃し穴
6 弾性エアバック
7 フィルター
8 裏ごし
9 スクリューヘッド
10 給水管
101 流体室
11 レバー
12 上クッション
121 圧力逃し口
13 フロート
14 水出口管
15 調節棒
16 止水座
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11