(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
棒状の支持部材と2個のディスクと2個の取っ手と2個のガスケットとが互いに分解できるように別々の部材として独立した構成であり、タイヤの中央開口部に挿入される支持部材の一端部には1個のディスクと1個のガスケットと1個の取っ手とが取り付けられる一方、支持部材の他端部にはもう1個のディスクともう1個のガスケットともう1個の取っ手とが取り付けられることにより、2個のディスクの周縁に設けられたリム部がタイヤのビードを両側から支持する共に、2個のガスケットが支持部材と2個のディスクとの間の隙間を密封し、圧縮空気を2個のディスクのうちの少なくとも1個のディスクに設けられたエアーバルブからタイヤと支持部材と2個のディスクとで囲まれた空間に注入して、タイヤに空気の漏れる部位が存在するか存在しないかを検査することができるタイヤのパンク検査器具。
棒状の支持部材と1個のディスクと1個の取っ手と1個のガスケットとが互いに分解できるように別々の部材として独立した構成であり、棒状の支持部材の一端部にはもう1個のディスクともう1個の取っ手とが接合された構成であり、タイヤの中央開口部に挿入される支持部材の他端部には上記独立した1個のディスクと1個のガスケットと1個の取っ手とが取り付けられることにより、2個のディスクの周縁に設けられたリム部がタイヤのビードを両側から支持する共に、2個のガスケットが支持部材と2個のディスクと2個の取っ手との間の隙間を密封し、圧縮空気を2個のディスクのうちの少なくとも1個のディスクに設けられたエアーバルブからタイヤと支持部材と2個のディスクとで囲まれた空間に注入して、タイヤに空気の漏れる部位が存在するか存在しないかを検査することができるタイヤのパンク検査器具。
1本の棒状の支持部材には1個のディスクと1個の取っ手とが互いに接合された一体の構成であり、もう1本の棒状の支持部材にはもう1個のディスクともう1個の取っ手と互いにが接合された一体の構成であり、上記一本の支持部材がタイヤの一側から中央開口部に挿入され、上記もう1本の支持部材がタイヤの他側から中央開口部に挿入されて、上記2本の支持部材が互いに連結されることにより、2個のディスクの周縁に設けられたリム部がタイヤのビードを両側から支持する共に、2個のガスケットが支持部材と2個のディスクと2個の取っ手との間の隙間を密封し、圧縮空気を2個のディスクのうちの少なくとも1個のディスクに設けられたエアーバルブからタイヤと支持部材と2個のディスクとで囲まれた空間に注入して、タイヤに空気の漏れる部位が存在するか存在しないかを検査するタイヤのパンク検査器具。
供給台と水槽と排出台とが一列に並べられたタイヤのパンク検査装置であって、供給台には、請求項1乃至3のいずれかに記載のタイヤのパンク検査器具の装着されたタイヤを収容する溝と、請求項1乃至3のいずれかに記載のタイヤのパンク検査器具の2個の取っ手を別々に載せる2本のレールとが設けられ、水槽には、供給台から移されたタイヤのパンク検査装置よりも下方の部分を浸けるタイヤのパンクの有無の検査用の水を溜める上方に開放された収容部と、パンク検査器具の2個の取っ手を別々に載せる2本のレールとが設けられ、排出台には、パンクの検査終了後に水槽から移されたタイヤを収容する溝と、パンク検査器具の取っ手を別々に載せる2本のレールとが設けられたことを特徴とするタイヤのパンク検査装置。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図2を参照し、実施の形態1に係るパンク検査器具1について説明する。パンク検査器具1は、支持部材2とディスク3;4と取っ手5;6とガスケット7;8とが分解できるように互いに別々の部材として独立した構成であるので、パンク検査器具1が携帯に向いており、パンク検査器具1を使用して簡単にどこでもタイヤのパンクを検査できる。パンク検査器具1は、例えば、タイヤ31の中央開口部32に挿入される支持部材2の一端部には、ディスク3とガスケット7と取っ手5とが取り付けられる一方、支持部材2の他端部にはディスク4とガスケット8と取っ手6とが取り付けられることにより、ディスク3の周縁に設けられたリム部12;13うちの一方とディスク4の周縁に設けられたリム部17;18のうちの一方がタイヤ31のビード33;34を両側から支持する共に、ガスケット7;8が支持部材2とディスク3;4と取っ手5;6との間の隙間を密封し、圧縮空気がディスク3に設けられたエアーバルブ15又はディスク4に設けられたエアーバルブ20からタイヤ31と支持部材2とディスク3;4とで囲まれた空間35(
図1参照)に注入されて、タイヤ31に空気の漏れる穴等の部位が存在するか存在しないかを検査することができるようになっている。
【0009】
検査が終了すると、例えば、ディスク4と取っ手6及びガスケット8が支持部材2から取り外され、ディスク3と取っ手5とガスケット7とが支持部材2に付けられたまま、支持部材2がタイヤ31から引き抜かれるか、又は、ディスク3と取っ手5及びガスケット7が支持部材2から取り外され、ディスク4と取っ手6とガスケット8とが支持部材2に付けられたまま、支持部材2がタイヤ31から引き抜かれるようになっている。ディスク3;4と取っ手5;6とガスケット7;8とのそれぞれは、互いに別々の形で別々の構造として構成しても適用できるが、実施の形態1では同形で同じ構造ものを左右対称となるように用いることで安価で使い易い構成になっている。エアーバルブ15;20のうちの一方は無くてもよい。
【0010】
次に、
図2において、パンク検査器具1の各部材の構造について説明する。支持部材2は、直線的に延びる1本の棒状であり、両端部に雄ねじ部9;10を備える。支持部材2を構成する棒状の造形は、パイプ状であってもパイプ状でなくてもよい。
【0011】
ディスク3は、円盤部11とリム部12;13と孔部14とエアーバルブ15とを備える。リム部12;13の個数は単数でも複数でもよいが、実施の形態では、内側に位置する直径の小さなリム部12と外側に位置する直径の大きなリム部13とからなる構造を例示し、1個のディスク3が直径の異なる2種類のタイヤ31に使用できる。リム部12は、円盤部11の周縁からディスク3の中心線に平行する方向の外側に延びる筒状から更にディスク3の直径方向の外側に環状に突出する造形である。リム部13は、リム部12の周縁からディスク3の中心線に平行する方向の外側に延びる筒状から更にディスク3の直径方向の外側に環状に突出する造形である。リム部12;13の個数は3個以上でもよい。孔部14は、円盤部11の中心に設けられ、筒状に突出した造形を例示したが、円盤部11から筒状に突出しないで円盤部11に設けられた貫通孔により構成されてもよい。エアーバルブ15は、孔部14と異なる位置で円盤部11に設けられる。
【0012】
ディスク4は、円盤部16とリム部17;18と孔部19とエアーバルブ20とを備える。リム部17;18の個数は単数でも複数でもよいが、実施の形態では、内側に位置する直径の小さなリム部17と外側に位置する直径の大きなリム部18とからなる構造を例示し、1個のディスク4が直径の異なる2種類のタイヤ31に使用できる。リム部17は、円盤部16の周縁部からディスク4の中心線に平行する方向の外側に延びる筒状から更にディスク4の直径方向の外側に環状に突出すると共にリム部12の直径と同径な造形である。リム部18は、リム部17の周縁部からディスク4の中心線に平行する方向の外側に延びる筒状から更にディスク4の直径方向の外側に環状に突出すると共にリム部13の直径と同径な造形である。リム部17;18の個数は3個以上でもよい。孔部19は、円盤部16の中心に設けられ筒状に突出した造形を例示したが、円盤部16から筒状に突出しないで円盤部16に設けられた貫通孔により構成されてもよい。エアーバルブ20は、孔部19と異なる位置で円盤部16に設けられる。
【0013】
尚、ディスク3のリム部12とディスク4のリム部17とが互いに同じ直径に構成し、ディスク3のリム部13とディスク4のリム部18とが互いに同じ直径に構成して、ディスク3;4が2種類のタイヤ31に使用できるようになっていることから、例えば、リム部12に適合するタイヤ31の幅とリム部13に適合するタイヤ31の幅とが大きく相違し、支持部材2が一本で不都合な場合は、当該一本の支持部材2と長さの違うもう一本の図外の支持部材を用意しておくことも考えられる。つまり、支持部材2の本数は、一本に限定されるものではなく、リム部12;13の個数に或いはタイヤ31の幅の種類に応じて複数本でも適用可能である。
【0014】
取っ手5は、把持部21と収容部22と雌ねじ部23とを備える。把持部21は、直線的に延びる1本の筒材により構成される。把持部21は一端が塞がれ他端が開口された造形である。収容部22は、把持部21の他端に設けられ、ガスケット7を支持部材2の側から収容する大きさの凹部を構成する。収容部22は設けられない場合もあり、収容部22が設けられない場合はガスケット7が支持部材2に嵌め込まれればよい。雌ねじ部23は、把持部21の内部に設けられる。
【0015】
雌ねじ部23に代替する穴を把持部21の内部に設けてもよい。この雌ねじ部23に代替する穴は支持部材2の一端部を収容する穴であり、収容部22の側に開口し、把持部21の他端部の側で塞がる形状である。このように把持部21に雌ねじ部23に代替する穴が設けられた場合には、支持部材2の一端部に雄ねじ部9を設けないで、支持部材2の一端部を収容部22の側から穴に嵌め込んで装着することができる。装着された支持部材2の一端部と取っ手5の把持部21とが不用意に離脱しないように固定するのがよい。その固定としては、例えば、把持部21と支持部材2の一端部とにわたりピン又はボルト等の固定具を装着するか、又は、把持部21の穴と支持部材2の一端部との一方に凸部を設け、把持部21の穴と支持部材2の一端部との他方に凹部を設け、支持部材2の一端部が把持部21の穴に挿入されることで凸部と凹部とが互いに嵌合するように構成することが考えられる。
【0016】
取っ手6は、把持部24と収容部25と雌ねじ部26とを備える。把持部24は、直線的に延びる1本の筒材により構成される。把持部24は一端が塞がれ他端が開口された造形である。収容部25は、把持部24の他端に設けられ、ガスケット8を支持部材2の側から収容する大きさの凹部を構成する。収容部25は設けられない場合もあり、収容部25が設けられない場合はガスケット8が支持部材2に嵌め込まれればよい。雌ねじ部26は、把持部24の内部に設けられる。
【0017】
雌ねじ部26に代替する穴を把持部24の内部に設けてもよい。この雌ねじ部26に代替する穴は支持部材2の他端部を収容する穴であり、収容部25の側に開口し、把持部24の他端部の側で塞がる形状である。このように把持部24に雌ねじ部26に代替する穴が設けられた場合には、支持部材2の他端部に雄ねじ部10を設けないで、支持部材2の他端部を収容部25の側から穴に嵌め込んで装着することができる。装着された支持部材2の他端部と取っ手6の把持部24とが不用意に離脱しないように固定するのがよい。その固定としては、例えば、把持部24と支持部材2の他端部とにわたりピン又はボルト等の固定具を装着するか、又は、把持部24の穴と支持部材2の他端部との一方に凸部を設け、把持部24の穴と支持部材2の他端部との他方に凹部を設け、支持部材2の他端部が把持部24の穴に挿入されることで凸部と凹部とが互いに嵌合するように構成することが考えられる。
【0018】
又、支持部材2から雄ねじ部10を除去し、支持部材2における雄ねじ部10の除去された端部に雌ねじ部を設け、取っ手6にねじ部26に代替して把持部24に貫通孔を設け、図外のボルトの雄ねじ部を取っ手6の外部から把持部24の貫通孔を経由して支持部材2の雌ねじ部に結合し、ボルトの頭部が把持部24の端部に接触して把持部24をタイヤ31の側に押すことにより、取っ手6がガスケット8をディスク4に押し付けると共にディスク4のリム部17又はリム部18をタイヤ31のビード34に押し付けるようにしてもよい。
【0019】
2個のガスケット7;8は、ゴム又は合成樹脂等の弾性材からなる円盤状である。2個のガスケット7;8の中心には、支持部材2を挿入する貫通孔27;28が個別に1個ずつ設けられる。
【0020】
又、
図2において、パンク検査器具1の使い方について説明する。例えば、ガスケット7が取っ手5の収容部22に収容される。そして、支持部材2の雄ねじ部9がタイヤ31の側からディスク3の孔部14及びガスケット7の貫通孔27を経由して取っ手5の雌ねじ部23に結合されて雄ネジ部5の奥部に突き当てられることにより、ディスク3と取っ手5とガスケット7とが支持部材2の一端部の側に取り付けられる。又、ガスケット8が取っ手6の収容部25に収容される。そして、支持部材2の雄ねじ部10がディスク3の側からタイヤ31の中央開口部32とディスク4の孔部19とガスケット8の貫通孔28とを経由して取っ手6の雌ねじ部26に結合されて、ディスク4と取っ手6とガスケット8とが支持部材2の他端部の側に取り付けられる。尚、ディスク3と取っ手5とガスケット7とが支持部材2の取り付けられるのと、ディスク4と取っ手6とガスケット8とが支持部材2に取り付けられるのとは、どちらが先でもよい。
【0021】
上記のようにディスク3;4と取っ手5;6とガスケット7;8とがタイヤ31の中央開口部32から両側に突出する両端部に取り付けられたことに伴い、
図1に示すように、ディスク3の円盤部11とディスク4の円盤部16とがタイヤ31の中央開口部32に取り込まれ、例えば、ディスク3のリム部12とディスク4のリム部17とがタイヤ31のビード33;34を互いに外側から空気を漏れないように気密に支持する。これにより、ディスク3;4がタイヤ31を両側から挟む態様になる。
【0022】
以上のようにパンク検査器具1がタイヤ31に装着された後、図外のコンプレッサーから延びるエアーノズルから供給される圧縮空気がエアーバルブ15;20の一方からタイヤ31と支持部材2とディスク3;4とガスケット7;8で囲まれた空間35に注入された後、上記エアーノズルがエアーバルブ15;20の一方から外される。上記注入された圧縮空気によりタイヤ31のビード33;34がリム部12;17に押し付けられると共に、支持部材2とディスク3;4との隙間がガスケット7;8で密封されているので、上記空間35に注入された圧縮空気がパンク検査器具1の外部に漏れない。
【0023】
又、
図1に示すように、水槽36は、上方に開放された貯水部37と、水槽36の上開口の縁部に一対の受部38;39を上方に開放された凹状に備える。水槽36の貯水部37には水40が溜められる。そして、パンク検査器具1の装着されたタイヤ31が水槽36の上開口から内部に挿入される。それに伴い、パンク検査器具1が水槽36の上開口を跨ぎ、取っ手5;6が受部38;39に個別に収容され、タイヤ31のパンク検査器具1よりも下に突出する部分が水槽36の水40に浸かる。このようにタイヤ31の一部が水40に浸かった状態において、人が手をタイヤ31の水槽36よりも上方に突出した部分にかけてタイヤ31を回すと、タイヤ31が取っ手5;6を回転中心として円周方向に回転する。このように人がタイヤ31を回転させながら、タイヤ31の水40に浸かった部分から気泡が出るか出ないかを目視する。
【0024】
つまり、タイヤ31に空気の漏れる部位が存在する場合は、空間35に注入された圧縮空気が上記タイヤ31の部位から水40の中に出るので、タイヤ31の水40に浸かった部分から気泡が立ち上る。よって、タイヤ31の水40に浸かった部分から気泡が立ち上れば、タイヤ31に空気の漏れる部位が存在し、タイヤ31がパンクしていることとその部位の位置とを人が確認できる。タイヤ31に空気の漏れる部位が存在しない場合は、空間35に注入された圧縮空気が当該空間から外部に出ないので、タイヤ31の水40に浸かった部分から気泡が立ち上ることはない。よって、タイヤ31が1回転してもタイヤ31の水40に浸かった部分から気泡が立ち上らなければ、タイヤ31がパンクしていないことを人が確認できる。つまり、人がタイヤ31に空気の漏れる部位が存在するか存在しないかというタイヤ31のパンクの有無を検査することができる。
【0025】
図3を参照し、実施の形態1に係るパンク検査器具1を用いたパンク検査装置41について説明する。パンク検査装置41は、供給台42と水槽36と排出台43とを設置面44の上に一列に並べた構成である。供給台42は、これからパンクの検査を受けるタイヤ31を水槽36に供給するために載せる台であり、パンク検査器具1の装着されたタイヤを収容する溝45と、パンク検査器具1の取っ手5;6を別々に載せる2本のレール46;47とを備える。溝45は、タイヤ31を逃げる部分であり、上方と水槽36から離れた方と水槽36に近い方とに開口する。レール46;47は、溝45を間において分かれている。レール46;47の水槽36から離れた部分は水平であり、レール46;47の水槽36に近い方の部分は水槽36の側に行くに従って徐々に低くなる下り勾配の斜面になっている。
【0026】
又、供給台42には、安全具48を設けなくてもよいが、安全具48が設けられる。安全具48は、水平部49と腕部50;51とを備える。水平部49は、レール46と平行に配置される。腕部50;51は、水平部49から下方に延びて供給台42に取り付けられる。レール46と水平部49との間には、隙間52が形成される。安全具48は固定式でもよいが、軸53;54を回転中心として回転し得るような可動式になっている。安全具48の水平部49は、レール46の真上に配置されてもよいが、
図4に示すようにレール46よりも外側に位置して取っ手5を隙間52に入れやすい構造になっている。
図4に示すように、隙間52の上下方向の寸法は取っ手5の挿入可能な寸法になっており、又、腕部50;51は取っ手5を避ける形になっている。
【0027】
図3に戻り、排出台43は、パンクの検査を終了して水槽36から出るタイヤ31を受けるために載せる台であり、パンクの検査終了後に水槽36から移されたタイヤ31を収容する溝55と、パンク検査器具1の取っ手5;6を別々に載せる2本のレール56;57とを備える。溝55は、上方と水槽36に近い方と水槽36から離れた方とに開口する。水槽36に近い方から水槽36から離れる方向に行くに従って徐々に低くなる下り勾配の斜面になっている。レール56;57の終端部には取っ手止め58;59を備える。
【0028】
図3及び
図4において、パンク検査装置41の使い方について説明する。人が安全具48を軸53;54を回転中心として
図4に矢印X1で示す下方に倒して置き、パンク検査器具1がパンクの有無の検査対象としてのタイヤ31に装着された後、
図1の空間35に圧縮空気の注入されたタイヤ31が供給台42に供給される。
図3及び
図4に戻り、人がタイヤ31を供給台42へと運搬して溝45に収容すると共に取っ手5;6をレール46;47の上に別々に載せる。
【0029】
次に、人が安全具48を軸53;54を回転中心として
図4に矢印X2で示す上方に回転する。この安全具48の矢印X2で示す方向への回転は、水平部49が取っ手5の上に配置された位置で停止し、それ以上、安全具48が矢印X2で示す方向に回転しないようになる。そして、人が供給台42に設けられた図外の鉤材を安全具48に掛けて、安全具48が矢印X1で示す方向に不意に倒れないようにしておく。その後、人が手をタイヤ31の供給台42よりも上方に突出した部分にかけてタイヤ31を水槽36の側に回転する。それに伴い、取っ手5;6がレール46;47の上を転がりならが、タイヤ31が水槽36の側に移動する。
【0030】
そして、タイヤ31が水槽36に近づいた所において、人が安全具48を軸53;54を回転中心として
図4に矢印X1で示す下方に倒した後、人がタイヤ31を供給台42から水槽36に移す。これにより、タイヤ31のパンク検査器具1よりも下方の部分が水槽36の水40に浸かり、パンク検査器具1の取っ手5;6が受部38;39に収容される。その状態において、人がタイヤ31を取っ手5;6を回転中心として円周方向に回転しながらタイヤ31のパンクの有無を検査する。パンクの検査が終了すると、人がタイヤ31を水槽36から排出台43の上に移動する。
【0031】
その場合、人がタイヤ31を排出台43へと運搬して溝55に収容すると共に取っ手5;6をレール56;57の上に別々に載せてタイヤ31を取っ手止め58;59の方に移動する。それに伴い、取っ手5;6がレール56;57の上を転がりならが、タイヤ31が取っ手止め58;59の方に移動し、取っ手5;6が取っ手止め58;59で受け止められて、タイヤ31が排出台43の上で停止する。その後、人がタイヤ31を排出台43から設置面44に降ろし、人がパンク検査器具1を検査の終了したタイヤ31から取り外し、検査の終了したタイヤ31がパンクの有無に対応する保管所に置かれ、上記タイヤ31から取り外したパンク検査器具1が次のタイヤ31のパンクの検査に使用される。
【0032】
図5を参照し、実施の形態2に係るパンク検査器具1について説明する。
図5では、
図2と同一部分には同じ符号を付して重複する説明を省略する。
図5に示すように、パンク検査器具1は、支持部材61とディスク62と取っ手63とが一体に構成されており、
図2に示すガスケット7は使用しない構成であり、ガスケット8とディスク4と取っ手6とが分解できるように互いに別々の部材として独立した構成であるので、パンク検査器具1が携帯に向いており、パンク検査器具1を使用して簡単にどこでもタイヤ31のパンクを検査できる。
【0033】
支持部材61は
図2の支持部材2に類似する部材であり、ディスク62は
図2のディスク3に類似する部材であり、取っ手63は
図2の取っ手5に類似する部材である。ディスク62の中心には、支持部材61と取っ手63とが互いに1本の直線上に位置して接合される。支持部材61はディスク62からディスク4の側に突出し、支持部材2のディスク4の側に突出する部分に雄ねじ部10を備える。取っ手63はリム部12;13の側に突出する。ディスク62では、円盤部11にリム部12;13とエアーバルブ15とを備える。
【0034】
図5において、パンク検査器具1の使い方について説明する。ガスケット8が取っ手6の収容部25に収容される。そして、支持部材61の雄ねじ部10がタイヤ31の中央開口部32からディスク4の孔部19とガスケット8の貫通孔28とを経由して取っ手6の雌ねじ部26に結合されることにより、例えば、ディスク62のリム部12とディスク4のリム部17とがタイヤ31のビード33;34を互いに外側から空気を漏れないように気密に支持し、2個のディスク4;62がタイヤ31を両側から挟み、圧縮空気がディスク4;62に設けられたエアーバルブ15;20の一方から空間35(
図1参照)に注入されて、パンクの有無を検査することができる。
【0035】
図6を参照し、実施の形態3に係るパンク検査器具1について説明する。
図6では、
図2と同一部分には同じ符号を付して重複する説明を省略する。
図6に示すように、パンク検査器具1は、支持部材65とディスク62と取っ手63とが互いに接合された一体の構成であり、支持部材67とディスク68と取っ手69とが互いに接合された一体の構成であるので、パンク検査器具1が携帯に向いており、パンク検査器具1を使用して簡単にどこでもタイヤ31のパンクを検査できる。支持部材65は、
図5の支持部材61に類似する部材であり、ディスク62からディスク68の側に突出するようにディスク62の中心に接合され、支持部材65のディスク68の側に突出する部分に雌ねじ部66を備える。
【0036】
支持部材67は
図2の支持部材2に類似する部材であり、ディスク68は
図2のディスク3に類似する部材であり、取っ手69は
図2の取っ手5に類似する部材である。ディスク68の中心には、支持部材67と取っ手69とが互いに1本の直線上に位置して接合される。支持部材67は、ディスク68からディスク62の側に突出し、支持部材67のディスク62の側に突出する部分に雄ねじ部70を備える。取っ手69は、リム部17;18の側に突出する。ディスク68では、円盤部16にリム部17;18とエアーバルブ20とを備える。よって、実施の形態3に係るパンク検査器具1は、
図2に示すガスケット7;8は使用しない構成である。
【0037】
図6において、パンク検査器具1の使い方について説明する。支持部材65;67のそれぞれがタイヤ31を間においてタイヤ31の両側から中央開口部32に個別に挿入される。そして、支持部材65の雌ねじ部66と支持部材67の雄ねじ部70とが互いに結合されて、支持部材65;67が互いに連結されることにより、2個のディスク62;68がタイヤ31を両側から挟み、圧縮空気をディスク62;68に設けられたエアーバルブ15;20の一方から空間35(
図1参照)に注入して、パンクの有無を検査することができる。
【0038】
図6において、雄ねじ部70が支持部材67から除去され、雄ねじ部70をボルトで構成し、支持部材67とディスク68と取っ手69とにわたり貫通孔を形成し、雄ねじ部70を構成するボルトの雄ねじ部が取っ手69の外部から貫通孔を経由して支持部材65の雌ねじ部66に結合され、ボルトの頭部が取っ手69に受け止められることにより支持部材65;67を互いに連結する構造でもよい。
【0039】
図7及び
図8を参照し、実施の形態4に係るパンク検査器具1について説明する。
図7及び
図8では、
図1及び
図2と同一部分には同じ符号を付して重複する説明を省略する。
図7に示すように、パンク検査器具1は、支持部材71とディスク3;4と取っ手72;73とガスケット7;8とボルト74が分解できるように互いに別々の部材として独立した構成である。支持部材71は、内部孔75の存在するパイプで構成される。取っ手72は、把持部21と収容部22とを備える。把持部21は、直線的に延びる1本の棒材により構成され、内部に孔部76と雌ねじ部77とを備える。孔部76は、収容部22の側から把持部21の内部に窪む造形で、把持部21の中心部に設けられる。雌ねじ部77は、孔部76の奥から更に把持部21の内部に窪む造形で、把持部21の中心部に設けられる。雌ねじ部77は、孔部76よりも直径が小さい。取っ手73は、把持部24と収容部25とを備える。把持部24は、直線的に延びる1本の棒材により構成され、内部に大孔部78と小孔部79とを備える。大孔部78は、収容部25の側から把持部24の内部に窪む造形で、把持部24の中心部に設けられる。小孔部79は、大孔部78の奥から更に把持部24の他端部に開口する造形で、把持部24の中心部に設けられる。大孔部78は、小孔部79よりも直径が大きい。ボルト74は、先端部に雄ねじ部80を備え、後端部に頭部81を備えた、頭付きボルトにより構成される。
【0040】
図7において、パンク検査器具1の使い方について説明する。ガスケット7が取っ手72の収容部22に収容され、ガスケット8が取っ手73の収容部25に収容され、支持部材71の一端部がタイヤ31の側からディスク3の孔部14及びガスケット7の貫通孔27を経由して取っ手72の孔部76に挿入されて孔部76と雌ねじ部77との段差部に突き当てられる。そして、支持部材71の他端部がディスク3の側からタイヤ31の中央開口部32とディスク4の孔部19及びガスケット8の貫通孔28を経由して取っ手73の大孔部78に挿入されて大孔部78と小孔部79との段差部に突き当てられる。その後、ボルト74の雄ねじ部80が取っ手6の外部から小孔部79と支持部材71の内部孔75を経由して取っ手5の雌ねじ部77に結合し、ボルト74の頭部81が把持部24の他端部の小孔部79の周りに接触して把持部24をタイヤ31の側に押すことにより、取っ手72がガスケット7をディスク3に押し付けると共にディスク3のリム部12又はリム部13をタイヤ31のビード33に押し付ける一方、取っ手73がガスケット8をディスク4に押し付けると共にディスク4のリム部17又はリム部18をタイヤ31のビード34に押し付ける。
【0041】
以上により、
図8に示すように、例えば、ディスク3のリム部12とディスク4のリム部17とがタイヤ31のビード33;34を互いに外側から空気を漏れないように気密に支持し、2個のディスク3;4がタイヤ31を両側から挟み、圧縮空気がディスク3;4に設けられたエアーバルブ15;20の一方から空間35に注入されて、パンクの有無を検査することができる。
【0042】
図9を参照し、実施の形態5に係るパンク検査器具1について説明する。
図9では、
図1と同一部分には同じ符号を付して重複する説明を省略する。
図9に示すように、パンク検査器具1は、支持部材2とディスク82;83と取っ手5;6とガスケット7;8とが分解できるように互いに別々の部材として独立した構成である。ディスク82は、円盤部84とリム部12;13と孔部14とエアーバルブ15とを備える。円盤部84は、円盤部84の周縁部から円盤部84の中心部の側に行くに従って徐々に外側に突出する勾配の斜面を形成するすり鉢形状に構成される。この円盤部84の突出する外側は、
図9のタイヤ31の中心に垂直の中心線を引いて、その中心線に対しタイヤ31の中心より離れる方向の外側である。ディスク83は、円盤部85とリム部17;18と孔部19と安全弁86とを備える。円盤部85は、円盤部85の周縁部から円盤部85の中心部の側に行くに従って徐々に外側に突出する勾配の斜面を形成するすり鉢形状に構成される。この上記円盤部85の突出する外側は、
図9のタイヤ31の中心に垂直の中心線を引いて、その中心線に対しタイヤ31の中心より離れる方向の外側である。つまり、円盤部84;85は、円盤部84;85の周縁部から円盤部84;85の中心部の側に行くに従って徐々に互い外側に離れように突出した造形になる。安全弁86は、
図9に示すように、パンク検査器具1がタイヤ31に装着され、例えば、ディスク82のリム部12とディスク83のリム部17とがタイヤ31のビード33;34を互いに外側から空気を漏れないように気密に支持し、2個のディスク82;83がタイヤ31を両側から挟み、圧縮空気がディスク82に設けられたエアーバルブ15からタイヤ31と支持部材2とディスク82;83とガスケット7;8で囲まれた空間35に注入された場合において、空間35の内部圧力が安全弁86に設定された圧力より上昇した際に空間35から空気を外部に放出しかつ空間35の内部圧力の降下とともに閉じる構造の弁である。エアーバルブ15を安全弁86に置換し、又は、安全弁86をエアーバルブ20(
図1参照)に置換しても適用可能である。又、エアーバルブ15;20に加えて安全弁86をディスク82;83に個別に設けても適用可能である。安全弁86に代えて、手動で空間35の空気を外部に放出して内部圧力を降下させる構造の弁を設けても適用可能である。
【0043】
図9に示す実施の形態5に係るパンク検査器具1は、円盤部84;85が互いに外側に突出するすり鉢形状に構成されたので、空間35の内部圧力が高くなっても円盤部84;85の形状が保持され、リム部12;17がタイヤ31のビード33;34を支持する。これに対し、
図1に示した円盤部11;16を支持部材2の中心線に直角に交差する平板形状に構成したものを試作してパンクの検査の実験を行ったところ、ディスク3;4の軽量化を図るために、ディスク3;4を構成する板材の厚みを薄くした場合において、空間35の内部圧力が3Kg/cm
2に到達すると、円盤部11;16の周縁部が外側に広がり、タイヤ31のビード33;34がリム部12;17から外れる現象が生じた。それを解決するために、上記円盤部11;16の周縁部が外側に広がった時のディスク3;4を構成する板材の厚みが薄いものを使用し、
図9に示す実施の形態5のように、円盤部84;85を互いに外側に突出するすり鉢形状に構成したものを試作してパンクの検査の実験を行ったところ、空間35の内部圧力が3Kg/cm
2に到達しても円盤部84;85の周縁部が外側に広がることがなくその形状が保持され、タイヤ31のビード33;34がリム部12;17から外れる現象も発生しなかった。
【0044】
図9に示す実施の形態5に係るパンク検査器具1では、安全弁86又は手動で空間35の空気を外部に放出して内部圧力を降下させる構造の弁を設けたので、空間35の内部圧力が異常に高く成った場合の安全性を確保することができる。
【0045】
尚、
図1、
図2、
図5乃至
図9におけるパンク検査器具1の使用されるタイヤ31としては、現在はリム径が8インチ乃至22.5インチのものが存在するが、このサイズに限定されるものではない。