(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るPOSシステム1の配置レイアウトの一例である。なお、
図1(a)と
図1(b)は、単に買物客の位置が異なる、同一の配置レイアウトである。
【0015】
POSシステム1は、2台の登録装置と、1台以上の会計装置とから構成される。
図1の例では、POSシステム1は、登録装置200a、登録装置200b、会計装置300a、会計装置300b、会計装置300cとから構成されている。
【0016】
登録装置200aの機能と登録装置200bの機能は同一であって、登録装置200aと登録装置200bとを特に区別しない場合には、以下、登録装置200と総称する。なお、登録装置200は、店員が、買物客の購入商品の登録処理を行うための装置である(詳細は後述)。
【0017】
また、会計装置300aの機能と会計装置300bの機能と会計装置300cの機能は同一であって、会計装置300aと会計装置300bと会計装置300とを特に区別しない場合には、会計装置300と総称する。なお、会計装置300は、買物客自身が、購入商品の会計処理(精算処理)を行うための装置である(詳細は後述)。また、登録装置200と会計装置300とはネットワークを介して通信可能である。
【0018】
登録装置200a及び登録装置2bは、
図1(a)に示すように、2列の会計導線(図中の破線)が形成されるような位置に並列に配置されている。具体的には、登録装置200aは、カウンタ台2aの上に配置され、登録装置200bは、カウンタ台2aと平行に並べられたカウンタ台2bの上に配置されている。登録装置200aは、カウンタ台2aの略中央位置に設置され、登録装置200bはカウンタ台2bの略中央位置に設置されている。カウンタ台2aとカウンタ台2bとを特に区別しない場合には、以下、カウンタ台2と総称する。
【0019】
カウンタ台2a及びカウンタ台2bは、買物カゴ9を滑らせて移動可能である。なお、
図1(b)の矢印Aは、買物カゴ9がカウンタ台2aを滑った様子を表している。
【0020】
上述の配置において、店員が2人並びで登録装置200を操作した場合(ある店員が登録装置200aを操作し、他の店員が登録装置200bを操作した場合)、平行する2列の会計導線(会計導線a、会計導線b)上に登録処理を待つ買物客の行列ができる。
【0021】
会計装置300a、会計装置300b及び会計装置300cは、2列の会計導線(会計導線a、会計導線b)が登録装置200の下流側で略直角に曲がって合流させるような位置に配置されている。
具体的には、
図1に示すように、登録装置200aを配置したカウンタ台2aと、登録装置200bを配置したカウンタ台2bと、各会計装置300とを天井側から見た場合に、全体として、略“コ”の字型の形状になるような位置に、各会計装置300は配置されている。換言すれば、
図1(b)に示すように、カウンタ台2aの会計導線aの下流側の一端(図中の斜線部)と、カウンタ台2bの会計導線bの下流側の一端(図中の斜線部)を結ぶ直線上(又は当該直線の近傍)で、買物客自身が会計処理を行うような位置に会計装置300を配置する。
【0022】
また、
図1に示すように、会計装置300bと会計装置300cの間には、集積台3を配されている。なお、集積台3には、レジ袋を保持するレジ袋保持具(レジ袋保持手段)4と、買上げ商品を一時的に載置する一時置き台5とが組み付けられている。なお、
図1(b)のレジ袋保持具4は、レジ袋8を保持している。
【0023】
つまり、会計装置300aは、カウンタ台2aの会計導線の下流側の一端の近傍に配置されている。また、会計装置300cは、カウンタ台2bの会計導線の下流側の一端の近傍に配置されている。また、会計装置300bと集積台3は、会計装置300aと会計装置300cの間に並べて配置されている。また、集積台3には、レジ袋保持具4、及び、一時置き台5が設置可能である。
【0024】
図2は、本発明の第1の実施形態に係るPOSシステム1を構成する登録装置200の外観の一例である。登録装置200は、
図2に示すように、タワー部201、操作部210、店員用表示部220、買物客用表示部230を備える。タワー部201は、カウンタ台2の略中央位置(会計導線方向の略中央位置)に設置され、スキャナ部202、印刷物発行口204を備える。登録装置200は、また、CPU(非図示)、ROM(非図示)、RAM(非図示)、ハードディスク(非図示)、通信部(非図示)等を備え、店員の操作に従って登録処理を実行する。
【0025】
登録装置200のROMは、種々の情報を記憶する。例えば、登録装置200のROMは、登録処理をCPUに実行させるためのプログラムを記憶する。スキャナ部202は、商品に付されたバーコード(商品コード)を光学的に読み取る。印刷物発行口204は、印刷物の発行口である。
【0026】
登録装置200のRAMは、種々の情報を一時記憶する。例えば、登録装置200のRAMは、ROMから読み出されたプログラム、スキャナ部202によって読み取られた商品データ、ストアコントローラ(第1の実施形態において非図示)から取得した商品ファイルを一時記憶する。
登録装置200のハードディスクは、例えば、磁気記録装置である。ハードディスクは、例えば、ストアコントローラから取得した商品ファイルを記憶する。
登録装置200のCPUは、ROMに記憶されたプログラムを実行し、登録装置200全体を制御する。例えば、CPUは、取引識別情報をバーコード化(例えば、2次元バーコード化)して紙媒体に印字し、お会計用レシートとして、印刷物発行口204から発行するように制御してもよい。なお、お会計用レシートを使わずに取引情報を登録装置200から会計装置300に送信する態様(ストアコントローラを経由する態様も含む)の場合には、CPUは、例えば、登録装置200を操作する店員が指定(選択)した会計装置300に取引情報を送信するように制御してもよし、CPUが何れかの会計装置300を指定(選択)し、指定した会計装置300に取引情報を送信するように制御してもよい。
登録装置200の通信部は、他の装置(例えば、会計装置300)と通信するための通信インタフェースである。
【0027】
操作部210は、店員の種々の操作を受け付けるための各種キーを備える。
店員用表示部220は、例えば、液晶ディスプレイ装置である。店員用表示部220は、店員に対して登録情報を表示する。上記登録情報の一例は、買上商品の商品名、買上点数、販売単価などである。
【0028】
買物客用表示部230は、例えば、液晶ディスプレイ装置である。客用表示部230は、店員用表示部220の表示方向とは略反対側に向けられ、買物客に対して登録情報を表示する。客用表示部230は、例えば、店員用表示部220が表示する情報と同一の情報を表示する。
【0029】
図3は、本発明の第1の実施形態に係るPOSシステム1を構成する会計装置300の外観の一例である。
図4は、会計装置300の上面図、側面図である。会計装置300は、
図3及び
図4(a)に示すように、決済部310、店員用表示部320、買物客用表示部330、サインポール部350を備える。決済部310は、会計情報に基づいて決済を実行する、リーダ部312、印刷物発光口314、札入れ口316、釣銭口318の総称である。会計装置300は、
図3に示すように、買物客用表示部330と決済部310とを略鉛直方向(上下方向)に配置する。会計装置300は、また、CPU(非図示)、ROM(非図示)、RAM(非図示)、ハードディスク(非図示)、通信部(非図示)等を備え、買物客自身の操作に従って会計処理を実行する。
【0030】
会計装置300のROMは、種々の情報を記憶する。例えば、会計装置300のROMは、会計処理をCPUに実行させるためのプログラムを記憶する。リーダ部312は、印刷物上のバーコードを光学的に読み取る。印刷物発行口314は、印刷物の発行口である。買物客は、例えば、レシートや領収書などを印刷物発行口314から取得する。札入れ口316は、買物客が紙幣を投入する投入口である。釣銭口318は、買物客が釣銭を受け取る受取口である。なお、会計装置300は、買物客が硬貨を投入する投入口(非図示)を備えていてもよい。また、会計装置300は、種々の操作を受け付けるための各種キーを備える操作部(非図示)を備えていてもよい。
【0031】
会計装置300のRAMは、種々の情報を一時記憶する。例えば、会計装置300のRAMは、ROMから読み出されたプログラム、登録装置200から送信された取引情報、ストアコントローラ(第1の実施形態において非図示)から取得した商品ファイルを一時記憶する。
会計装置300のハードディスクは、例えば、磁気記録装置である。ハードディスクは、例えば、ストアコントローラから取得した商品ファイルを記憶する。
会計装置300のCPUは、ROMに記憶されたプログラムを実行し、会計装置300全体を制御する。例えば、CPUは、登録装置200によって発行されたお会計用レシート上のバーコード(取引識別情報)がリーダ部312によって読み取られたときは、バーコードによって識別される取引情報を登録装置200又はストアコントローラから受信するように制御する。なお、お会計用レシートを使わずに取引情報を登録装置200から会計装置300に送信する態様(ストアコントローラを経由する態様も含む)の場合には、上記制御は不要である。
会計装置300の通信部は、他の装置(例えば、登録装置200)と通信するための通信インタフェースである。
【0032】
買物客用表示部330は、例えば、液晶タッチディスプレイ装置である。買物客用表示部330は、買物客に対して、登録装置200で登録された商品に基づく会計情報を表示する。上記会計情報の一例は、登録装置200で登録された商品の商品名、買上点数、販売単価などである。
【0033】
店員用表示部320は、例えば、液晶ディスプレイ装置である。店員用表示部320は、
図4(b)に示すように、買物客用表示部330の表示方向とは略反対側に向けられ、当該会計装置300の処理状況を、登録装置200を操作する店員に対して表示する。
図1(b)の矢印Bは、登録装置200を操作する店員が、会計装置300の店員用表示部320に表示されている処理状況を見ている様子を表している。
【0034】
店員用表示部320は、処理状況として、買物客用表示部330に表示する情報と同一の情報、又は、買物客用表示部330に表示する情報を加工した情報(例えば、一部を省略した情報、一部を拡大した情報、一部を強調した情報)を表示する。また、店員用表示部320は、上記に代えて又は加えて、買物客毎の会計処理が正常に終了した場合、会計処理がエラーになった場合、買物客が店員を呼ぶ操作をした場合に、夫々に応じた画像、文字(メッセージ)、記号などを表示してもよい。
【0035】
なお、買物客用表示部330の表示面の仰角方向の角度は、
図4(b)に示すように可変であるが、左右方向の角度も可変であってもよい。同様に、店員用表示部320の表示面の仰角方向の角度は、
図4(b)に示すように可変であるが、左右方向の角度も可変であってもよい。また、
図4(b)に示す例では、店員用表示部320(の表示面)は、買物客用表示部330(の表示面)に比べ小さいが、店員用表示部320は、買物客用表示部330と同程度の大きさであってもよいし、買物客用表示部330よりも大きくてもよい。
【0036】
サインポール部350は、先端の発光部が点灯または点滅する。例えば、買物客が店員を呼ぶ操作をした場合に点灯する。
【0037】
図5は、集積台3、レジ袋保持具4、一時置き台5の外観の一例である。集積台3の一端には、
図5(a)に示すように、レジ袋保持具4、一時置き台5が組み付けられる。なお、
図5(a)は、実際の使用状況として、レジ袋保持具4にレジ袋8が保持され、一時置き台5に壊れたり潰れたりする商品が置かれている状態を表している。なお、集積台3の一端には、
図5(b)に示すように、レジ袋保持具4のみを組み付けてもよい。また、
図5(b)は、実際の使用状況として、レジ袋保持具4にレジ袋8が保持されている状態を表している。
【0038】
つまり、POSシステム1において、会計装置300は、レジ袋8を保持するレジ袋保持具4と、レジ袋保持具4の鉛直上方に商品を一時的に載置する一時置き台5とを設置可能な集積台3の近傍に配置されている。
【0039】
以上、本発明の第1の実施形態によるPOSシステム1によれば、登録装置200と会計装置300が、
図1に示すように配置されるので、その設置スペースは、概ね従来型レジの寸法(特に奥行きの寸法)となり、各装置を効率よく配置することができる。また、現行のレジ設置スペースを拡大せずに、POSシステム1を導入することができる。また、従来型レジのピット(電源、LAN)をそのまま使用できるため、工事費を削減できる。また、設置スペースを広げることなく集約させるので、設置効率がよくなり、売り場を有効活用することができる。
また、POSシステム1の会計装置300は、買物客に当該会計装置300の会計情報を表示する買物客用表示部330とは別に、登録装置200を操作する店員に当該会計装置300の処理状況を表示する店員用表示部320を備えるので、登録装置200を操作する店員は、登録装置200で登録処理をしながらでも店員用表示部320の表示内容を目視することができる。従って、アテンダント専門の人員を削減することができるので人員の配置面から見ても効率がよくなる。
【0040】
また、
図1に示すように、3台の会計装置300a、300b、300cのうち登録装置200から最も離れた会計装置300bの近傍に集積台3を配置したので、登録装置200から最も離れた会計装置300bに買物客を誘導したとしても、会計装置300bの近傍にはレジ袋保持具4と一時置き台5とを備えた集積台3が配置されていて便利であるので、買物客からの苦情を少なくすることができる。なお、4台以上の会計装置と1台以上の集積台とを設置する場合も同様である。即ち、カウンタ台2に隣接していない会計装置の近傍に集積台3を配置すればよい。
【0041】
図1によれば、会計装置300bと会計装置300cの間に1台の集積台3が配置されているが、会計装置300aと会計装置300bの間にも集積台3を配置してもよい。また、各会計装置300の間に2台の集積台3を配置してもよい。
【0042】
また、
図1によれば、POSシステム1は、3台の会計装置300(会計装置300a、会計装置300b、会計装置300c)を備えるが、本発明によるPOSシステム1が備える会計装置300の台数は1台以上であればよい。
【0043】
また、
図5(a)(b)に示すように、会計装置300は、レジ袋8を保持するレジ袋保持具4と、レジ袋保持具4の鉛直上方に商品を一時的に載置する一時置き台5とを設置可能な集積台3の近傍に配置されているため、会計が終わった買物客は会計装置300と程遠くない位置に配置した集積台3上の買物カゴ9内の会計が済んだ商品を直ぐに袋詰めすることができる。つまり、会計が済んだ買物客は速やかに会計装置300を空けることができるので混雑を緩和できるとともに、壊れたり潰れたりする商品(例えば、たまご、パン等)を一時置き台5に載置して後から袋詰することができるので、買物した商品を潰したり壊したりしないという効果も奏する。
なお、3台の会計装置300を並べて配置する場合には、2台の登録装置200から最も離れた会計装置300(3台の会計装置300のうち真ん中の1台)を、集積台3に最も近い位置に配置してもよい。換言すれば、3台の会計装置300のうち登録装置200から最も離れた1台の近傍に集積台3を配置してもよい。これにより、登録装置200から最も離れた会計装置300に買物客を誘導したとしても、誘導先の会計装置300の近傍にはレジ袋保持具4と一時置き台5とを備えた集積台3が配置されていて便利であるので、買物客からの苦情を少なくすることができるという効果も奏する。
【0044】
なお、
図5(a)(b)によれば、集積台3には1つのレジ袋保持具4が組み付けられているが、集積台3には、2以上のレジ袋保持具4を組みつけてもよい。また、
図5(a)によれば、集積台3には1つの一時置き台5が組み付けられているが、集積台3には、2以上の一時置き台5を組みつけてもよい。例えば、集積台3の左右の片側に、
図5(a)の如く1つのレジ袋保持具4と1つの一時置き台5を組み付けるとともに、反対側に、
図5(b)の如く1つのレジ袋保持具4を組み付けるようにしてもよい。但し、集積台3には、一時置き台5のみを組み付けてもよいし、レジ保持具4及び一時置き台5の何れも組みつけなくてもよい。
【0045】
また、
図1によれば、POSシステム1は、2台の登録装置200(登録装置200a、登録装置200b)を備えるが、本発明によるPOSシステム1が備える登録装置200の台数は1台以上であればよい。
【0046】
例えば、
図1において、POSシステム1は、1台の登録装置200aと1台の会計装置300aを備える構成としてもよい。つまり、
図1の構成の場合、天井側から見た場合に全体として、略“コ”の字型の形状になるように、登録装置200aを配置したカウンタ台2aと、登録装置200bを配置したカウンタ台2bと、会計装置300aと、会計装置300bと、集積台3と、会計装置300cとを配置したが、上記の配置に代えて、天井側から見た場合に全体として、略“L”の字型の形状になるように、登録装置200aを配置したカウンタ台2aと、会計装置300aとを配置するようにしてもよい。また、POSシステム1は、1台の登録装置200aと2台以上の会計装置300を備える構成としてもよい。なお、1台の登録装置200aと2台の会計装置300(例えば、会計装置300a及び会計装置300b)を備える場合には、カウンタ台2aに隣接していない会計装置300bの近傍(会計装置300a及び会計装置300bの間、若しくは、会計装置300bの右側)に集積台3を配置するとよい。
つまり、POSシステム1の構成として、1台以上の会計装置300を、1台の登録装置200aによって形成された会計導線aの下流側に、当該会計導線aの上流側へ背面(店員用表示部320側)を向けて配置するようにしてもよい。
【0047】
また例えば、
図1において、POSシステム1は、1台の登録装置200bと1台の会計装置300cを備える構成としてもよい。つまり、天井側から見た場合に全体として、“L”の字を左右反転したような形状になるように、登録装置200bを配置したカウンタ台2bと、会計装置300cとを配置するようにしてもよい。また、POSシステム1は、1台の登録装置200bと2台以上の会計装置300を備える構成としてもよく、その場合には、カウンタ台2bに隣接していない会計装置300の近傍に集積台3を配置するとよい。
つまり、POSシステム1の構成として、1台以上の会計装置300を、1台の登録装置200bによって形成された会計導線bの下流側に、当該会計導線bの上流側へ背面(店員用表示部320側)を向けて配置するようにしてもよい。
【0048】
また、POSシステム1が、2台の登録装置200を備える場合の構成として、
図1では、登録装置200aによる会計導線aと登録装置200bによる会計導線bが下流側で略直角に曲がって合流する位置に各会計装置300を配置しているが、即ち、天井側から見た場合に全体として、略“コ”の字型の形状になるような位置に各会計装置300を配置しているが、2台の登録装置200を備える場合の構成は上記に限定されない。
【0049】
例えば、天井側から見た場合に全体として、上述の略“L”の字型の形状が2セットできあがるような構成としてもよいし、上述の略“L”の字を左右反転したような形状が2セットできあがるような構成としてもよい。換言すれば、一方の登録装置200による会計導線と他方の登録装置200による会計導線とが下流側で合流するような位置ではなく、夫々の会計導線が同一方向に曲がるような位置に、会計装置300を会計導線の上流側へ背面を向けて配置した構成であってもよい。また例えば、左側に上述の略“L”の字型、右側に上述の略“L”の字を左右反転した型を組み合せて、天井側から見た場合に全体として、略“コ”の字型の形状とするのではなく、左側に上述の略“L”の字を左右反転した型、右側に上述の略“L”の字型を組み合せて、夫々の会計導線が互いに逆方向に曲がるような位置に、会計装置300を会計導線の上流側へ背面を向けて配置した構成であってもよい。
【0050】
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態について図面を参照して説明する。
図6は、本発明の第2の実施形態に係るPOSシステム10の構成図の一例である。
図7は、ストアコントローラ400が記憶する情報の一例である。
【0051】
POSシステム10は、
図6に示すように、2台の登録装置201(登録装置201a、201b)と、3台の会計装置301(会計装置301a、301b、301c)と、ストアコントローラ400と、監視装置500とを含んで構成される。なお、第2の実施形態において、ストアコントローラ400、又は、監視装置500の何れか一方又は両方を管理装置とも称する。
【0052】
登録装置201と会計装置301とストアコントローラ400と監視装置500とは、LAN19を介して互いに通信可能に接続されている。LAN19は、有線であってもよいし、無線であってもよい。なお、登録装置201の数、会計装置301の数は、一例であって上記数に限定されるものではない。
【0053】
登録装置201及び会計装置301は、
図1に示した第1の実施形態の登録装置200と会計装置300のように配置し、ストアコントローラ400及び監視装置500は、登録装置201及び会計装置301から離れた位置(少なくとも会計導線上ではなく、買物客の移動の邪魔にならない位置)に配置してもよい。
【0054】
登録装置201は、第1の実施形態において説明した登録装置200に対し、更に撮像部(登録を待つ買物客の容姿、服装を撮像する撮像部。非図示)を備えている。会計装置301は、第1の実施形態において説明した会計装置300に対し更に撮像部(決済部310で実行される決済の処理状況を撮像する撮像部。非図示)を備えている。登録装置201は、店員の操作等に応じて、処理状況画面(後述)や撮像部による撮像データを店員用表示部220に表示する。同様に、会計装置301についても、店員の操作等に応じて、処理状況画面(後述)や撮像部による撮像データを店員用表示部320に表示する。
【0055】
監視装置500は、主として、会計装置301における処理状況を監視するための装置である。例えば、監視装置500は、登録装置201、会計装置301と同様、店員の操作等に応じて、処理状況画面(後述)を表示する。
【0056】
ストアコントローラ400は、POSシステム10を制御するコンピュータ(例えば、サーバ)である。ストアコントローラ400は、種々の情報を記憶する。ストアコントローラ400は、例えば、商品ファイルを記憶する。商品ファイルは、各商品の商品コード(例えばJANコード)、商品名称、販売価格などの商品情報を格納(保持)するファイルである。ストアコントローラ400は、商品の販売状況及び仕入れ状況等に応じて更新された最新の商品ファイルを、適宜、他の装置(登録装置201、会計装置301、監視装置500)に送信する。
【0057】
また、ストアコントローラ400は、各取引の取引情報(取引データ)をログファイルとして記憶する。取引情報は、登録装置201における登録処理に関係する情報(登録情報)に加え、会計装置301における会計処理に関係する情報(会計情報)を含む。
【0058】
登録処理に関係する情報は、例えば、レシート番号(取引識別情報、取引番号とも称する)、登録装置ID、商品コード、数量(買上点数とも称する)、合計金額(買上金額とも称する)、登録日時を含む。また、ストアコントローラ400は、登録装置201において撮像された撮像データ(後述)の記憶アドレスを示す情報を当該登録装置201から受信し、登録情報の一部として(又は、登録情報に対応付けて)記憶してもよい。 登録装置IDは、当該取引(登録処理)を行った登録装置201を示す識別情報である。登録日時は、当該取引(登録処理)が完了した日時であって、例えば、お会計用レシートの発行日時であってもよい。
【0059】
図7(a)は、ストアコントローラ400が記憶する登録情報(取引情報)の一例である。
図7(a)によれば、ストアコントローラ400は、例えば、レシート番号「001001」の登録情報(図中「A」)と、レシート番号「002001」の登録情報(図中「B」)と、レシート番号「001002」の登録情報(図中「C」)とを記憶している。ストアコントローラ400は、登録情報を登録装置201から受信して記憶する。
【0060】
会計処理に関係する情報は、例えば、レシート番号、会計装置ID、商品コード、数量、合計金額、会計日時を含む。ストアコントローラ400は、商品コードに代えて又は加えて商品名を受信して記憶してもよい。また、ストアコントローラ400は、会計装置301において撮像された撮像データ(後述)の記憶アドレスを示す情報を当該会計装置301から受信し、会計情報の一部として(又は、会計情報に対応付けて)記憶してもよい。 会計装置IDは、当該取引(会計処理)を行った会計装置301を示す識別情報である。会計日時は、当該取引(会計処理)が完了した日時である。
【0061】
図7(b)は、ストアコントローラ400が記憶する会計情報(取引情報)の一例である。
図7(b)によれば、ストアコントローラ400は、例えば、レシート番号「001001」の会計情報(図中「A」)と、レシート番号「002001」の会計情報(図中「B」)と、レシート番号「001002」の会計情報(図中「C」)とを記憶している。例えば、ストアコントローラ400は、会計装置301からの要求に応じてある登録情報を当該会計装置301に送信したときに、当該登録情報に基づいて、会計日時及び撮像データ記憶アドレスが空欄(未記憶)の会計情報を生成する(例えば、
図7(b)の会計情報C)。また、ストアコントローラ400は、会計装置301から会計処理が完了した旨の情報(撮像データ記憶アドレスを含む)を受信したときは、当該会計処理の会計情報の会計日時及び撮像データ記憶アドレスを記憶する(例えば、
図7(b)の会計情報A)。なお、ストアコントローラ400は、会計装置301において会計処理が完了する前に撮像が完了した場合であって当該会計装置301から撮像データ記憶アドレスを受信したときは、当該会計処理の会計情報の撮像データ記憶アドレスを記憶してもよい(例えば、
図7(b)の会計情報B)。
【0062】
また、他の装置と同様、ストアコントローラ400についても、店員の操作等に応じて処理状況画面(後述)を表示するようにしてもよい。
【0063】
図8、
図9、
図10は、本発明の第2の実施形態に係るPOSシステム10の動作を説明するためのフローチャートである。
図11は、本発明の第2の実施形態に係るPOSシステム10における表示例である。
【0064】
図8(a)は、登録時の動作を表している。
図8(a)の左側は登録装置201の動作、右側はストアコントローラ400の動作を表している。以下、
図8(a)のフローチャートについて説明する。なお、登録装置201は、お会計用レシートを発行するものとする。
ステップS10:登録装置201は、買物客の買上商品について登録処理を実行する。また、登録装置201は、登録処理と並行して、当該買物客を撮像する。なお、買物客が、実際にお会計用レシートを受け取ったか否かなどを確認できるように、お会計用レシートの発行から一定時間(例えば、5秒間)、撮像しておいてもよい。
ステップS12:登録装置201は、ステップS10において撮像した撮像データを自装置201内に記憶する。
ステップS14:登録装置201は、ステップS12において撮像データを記憶した記憶アドレスを含む当該取引の登録情報(取引情報)をストアコントローラ400に送信する。そして、
図8(b)の登録装置201側の処理は終了する。
ステップS20:ストアコントローラ400は、登録装置201から送信された登録情報を受信し、例えば
図7(a)に示すように記憶する。
図8(a)のストアコントローラ400側の処理は終了する。
【0065】
図8(b)は、会計時の動作を表している。
図8(b)の左側は会計装置301の動作、右側はストアコントローラ400の動作を表している。以下、
図8(b)のフローチャートについて説明する。なお、会計装置301は、お会計用レシートを読み取って登録情報を取得するものとする。
【0066】
ステップS30:会計装置301は、買物客が持ってきたお会計用レシートのバーコードを読み込むことによって、当該バーコードによって識別される登録情報(取引情報)をストアコントローラ400から受信し、会計処理を実行する。また、会計装置301は、会計処理と並行して、当該買物客を撮像する。なお、買物客が、会計装置における買物客の入金動作(具体的には、実際に投入した金額)が確認できるように、例えば、札入れ口316の近傍を撮像する。
ステップS32:会計装置301は、ステップS30において撮像した撮像データを自装置301内に記憶する。
ステップS34:会計装置301は、ステップS30における会計処理の完了日時やステップS32において撮像データを記憶した記憶アドレスを含む、当該取引が完了した旨の情報をストアコントローラ400に送信する。そして、
図8(b)の会計装置301側の処理は終了する。
ステップS40:ストアコントローラ400は、会計装置301から送信された上記情報を受信し、例えば
図7(b)に示すように、会計情報(取引情報)を生成し、記憶する。そして、
図8(b)のストアコントローラ400側の処理は終了する。なお、ストアコントローラ400は、ステップS30においてある登録情報(取引情報)を会計装置301に送信した際に、当該登録情報に基づいて、会計日時及び撮像データ記憶アドレスが空欄(未記憶)の会計情報(取引情報)を生成し(例えば、
図7(b)の会計情報C)、その後、ステップS40において取引が完了した旨の情報を受信したときに、当該会計情報の会計日時及び撮像データ記憶アドレスを記憶するようにしてもよい。
【0067】
図9(a)は、ストアコントローラ400における撮像データ等の表示動作を表している。以下、
図9(a)のフローチャートについて説明する。なお、
図9(a)のフローチャートの開示時において、ストアコントローラ400は、
図7(b)の会計情報に基づく、
図11(a)の処理状況画面を表示しているものとする。なお、
図11(a)の処理情報画面上には、撮像データ記憶アドレスが記憶されている会計情報(
図7(b)の会計情報A、B)が表示されている。
【0068】
ステップS50:ストアコントローラ400は、定期的(例えば、5秒毎)に、自装置400に記憶している会計情報(取引情報)を読出し、処理状況画面に表示/再表示(更新)する。
ステップS52:ストアコントローラ400は、ある取引の映像の再生要求があったか否かを判断する。例えば、ストアコントローラ400は、処理状況画面において、ある取引情報(会計情報)が指定され、映像確認ボタンがタッチされたか否かにより、再生要求があったか否かを判断する。再生要求がなかった場合には、
図9(a)のフローチャートを終了し、所定の時間経過後(例えば、5秒後)に、再度、ステップS50を実行する。再生要求があった場合にはステップS58に進む。
【0069】
ステップS58:ストアコントローラ400は、指定された取引情報内の会計装置IDにて特定される当該取引を処理した会計装置301から当該取引の撮像データを受信する。例えば、
図11(b)に示すように、レシート番号「001001」の会計情報が指定され、映像確認ボタンがタッチされた場合には、ストアコントローラ400は、レシート番号「001001」に対応する会計装置ID「0301」の会計装置301に対し、レシート番号「001001」に対応する撮像データ記憶アドレス「C:¥・・・〜0201」を含む撮像データ取得要求を送信し、当該会計装置301から撮像データを受信する。
ステップS59:ストアコントローラ400は、ステップS58において受信した撮像データを、
図11(c)に示すように表示(再生)する。そして、
図9(a)のフローチャートを終了する。
【0070】
図9(b)は、監視装置500における撮像データ等の表示動作を表している。以下、
図9(b)のフローチャートについて説明する。なお、
図9(b)のフローチャートの開示時において、監視装置500は、
図11(a)の処理状況画面を表示しているものとする。
【0071】
ステップS60:監視装置500は、定期的(例えば、5秒毎)に、ストアコントローラ400から会計情報(取引情報)を受信し、処理状況画面に表示/再表示(更新)する。
ステップS62:監視装置500は、ストアコントローラ400と同じ様に、ある取引の映像の再生要求があったか否かを判断する。再生要求がなかった場合には、
図9(b)のフローチャートを終了し、所定の時間経過後(例えば、5秒後)に、再度、ステップS60を実行する。再生要求があった場合にはステップS68に進む。
ステップS68:監視装置500は、指定された取引情報内の会計装置IDにて特定される当該取引を処理した会計装置301から当該取引の撮像データを受信する。例えば、
図11(b)に示すように、レシート番号「001001」の会計情報が指定され、映像確認ボタンがタッチされた場合には、監視装置500は、ストアコントローラ400からレシート番号「001001」に対応する撮像データ記憶アドレス「C:¥・・・〜0201」を取得し、続いて、レシート番号「001001」に対応する会計装置ID「0301」の会計装置301に対し、撮像データ記憶アドレス「C:¥・・・〜0201」を含む撮像データ取得要求を送信し、当該会計装置301から撮像データを受信する。
ステップS69:監視装置500は、ステップS68において受信した撮像データを、
図11(c)に示すように表示(再生)する。そして、
図9(b)のフローチャートを終了する。
【0072】
図10(a)は、登録装置201における撮像データ等の表示動作を表している。以下、
図10(a)のフローチャートについて説明する。なお、
図10(a)のフローチャートの開示時において、登録装置201は、店員用表示部220において、
図11(a)の処理状況画面を表示しているものとする。
【0073】
ステップS70:登録装置201は、定期的(例えば、5秒毎)に、ストアコントローラ400から会計情報(取引情報)を受信し、処理状況画面に表示/再表示(更新)する。
ステップS72:登録装置201は、ストアコントローラ400と同じ様に、ある取引の映像の再生要求があったか否かを判断する。再生要求がなかった場合には、
図10(a)のフローチャートを終了し、所定の時間経過後(例えば、5秒後)に、再度、ステップS70を実行する。再生要求があった場合にはステップS78に進む。
ステップS78:登録装置201は、監視装置500と同じ様に、指定された取引情報内の会計装置IDにて特定される当該取引を処理した会計装置301から当該取引の撮像データを受信する。
ステップS79:登録装置201は、ステップS78において受信した撮像データを、店員用表示部220において、
図11(c)に示すように表示(再生)する。そして、
図10(a)のフローチャートを終了する。
【0074】
図10(b)は、会計装置301における撮像データ等の表示動作を表している。以下、
図10(b)のフローチャートについて説明する。なお、
図10(b)のフローチャートの開示時において、会計装置301は、店員用表示部320において、
図11(a)の処理状況画面を表示しているものとする。
【0075】
ステップS80:会計装置301は、定期的(例えば、5秒毎)に、ストアコントローラ400から会計情報(取引情報)を受信し、処理状況画面に表示/再表示(更新)する。
ステップS82:会計装置301は、ストアコントローラ400と同じ様に、ある取引の映像の再生要求があったか否かを判断する。再生要求がなかった場合には、
図10(b)のフローチャートを終了し、所定の時間経過後(例えば、5秒後)に、再度、ステップS80を実行する。再生要求があった場合にはステップS84に進む。
ステップS84:会計装置301は、ステップS84にて再生要求があった取引が自装置301にて会計処理されたか否かを判断する。例えば、会計装置301は、指定された取引情報(レシート番号)の会計装置IDが自装置301のものであるか否かにより、自装置301にて会計処理されたか否かを判断する。自装置301にて会計処理された場合にはステップS86に進む。自装置301にて会計処理されていない場合にはステップS88に進む。
ステップS86:会計装置301は、自装置301に記憶されている当該取引の撮像データを読み出し、店員用表示部320において、
図11(c)に示すように表示(再生)する。そして、
図10(a)のフローチャートを終了する。
ステップS88:会計装置301は、監視装置500と同じ様に、会計装置IDにて特定される当該取引を処理した他の会計装置301から当該取引の撮像データを受信し、
図11(c)に示すように表示(再生)する。そして、
図10(a)のフローチャートを終了する。
【0076】
上述のフローチャートに示すように、各会計装置301における会計処理時に撮像され記憶された撮像データ(
図8(b)のステップS30、ステップS32)は、ストアコントローラ400において閲覧され(
図9(a)のステップS59)、あるいは、監視装置500において閲覧され(
図9(b)のステップS69)、あるいは、登録装置201の店員用表示部220において閲覧され(
図10(a)のステップS79)、あるいは、会計装置301の店員用表示部320において閲覧されるため(
図10(b)のステップS86、ステップS88)、会計処理時に買物客が会計装置301に投入したと信じる金額と、当該会計装置301が読み取った金額とが一致しない場合であっても、両金額の不一致によるトラブルの原因(例えば、買物客の誤解、会計装置の不具合)を究明し、不一致によるトラブルに迅速に対処することができる。
【0077】
なお、各登録装置201における登録処理時に撮像され記憶された撮像データ(
図8(a)のステップS10、ステップS12)も、
図11(d)に示すように、会計処理時に撮像され記憶された撮像データと同様に、ストアコントローラ400、監視装置500、登録装置201、会計装置301上にて閲覧可能である。登録処理時に撮像され記憶された撮像データによれば、例えば、動画の人物と同じ特徴(容姿、服装)を持つ人物が店内にいるか否かを確認し(探し)、発見した場合には声を掛けることで、未精算のまま店内から出ていくことを未然に防ぐことができる。また、発見できなかった場合にも、その人物の特徴は既に判っているので、次回以降の来店時に注意を払うことができるようになり、未精算のまま店内から出ていくことを未然に防ぐことができる。
【0078】
以上のように、第2の実施形態によるPOSシステム10は、登録装置201、会計装置301、管理装置(ストアコントローラ400、監視装置500)を含み、会計装置301は、決済部310で実行される決済の処理状況を撮像部によって撮像した撮像データを、管理装置や、登録装置201の店員用表示部220や、会計装置301の店員用表示部320に表示する。従って、会計処理時に買物客が会計装置301に投入したと信じる金額と、当該会計装置301が読み取った金額とが一致しない場合であっても、両金額の不一致によるトラブルの原因(例えば、買物客の誤解、会計装置の不具合)を究明し、不一致によるトラブルに迅速に対処し、買物客を迅速にサポートすることができる。
【0079】
また、POSシステム10において、各装置は、会計装置301の処理状況を会計情報毎に選択可能に表示する処理状況画面を表示し、処理状況画面上から選択された会計情報の決済の処理状況を撮像した撮像データを各装置に表示するようにしているため、買物客によって行われる会計処理をより迅速にサポートすることができる。
【0080】
なお、
図11(a)の処理状況画面においては、撮像データ記憶アドレスが記憶されている会計情報(即ち、撮像後の撮像データが存在する会計情報)を表示し、撮像データ記憶アドレスが記憶されていない会計情報(即ち、撮像前の撮像データが存在しない会計情報)は表示していないが、撮像データ記憶アドレスが記憶されているか否かに関らず、会計情報を表示してもよい。また、
図11(a)の処理状況画面においては、会計日時が記憶されていない会計情報(即ち、会計処理が未完了である会計情報)も表示しているが、会計日時が記憶されていない会計情報は非表示としてもよい。
【0081】
なお、ストアコントローラ400は、
図7(b)に示すように、各会計情報について会計処理時の撮像データの記憶アドレスを記憶しているが、POSシステム10において、会計情報と会計処理時の撮像データとの関連付けがなされていれば、必ずしも、ストアコントローラ400が各会計情報について上記アドレスを記憶する必要はない。同様に、ストアコントローラ400は、
図7(a)に示すように、各登録情報について登録処理時の撮像データの記憶アドレスを記憶しているが、POSシステム10において、登録情報と登録処理時の撮像データとの関連付けがなされていれば、必ずしも、ストアコントローラ400が各登録情報について上記アドレスを記憶する必要はない。
【0082】
例えば、会計装置301(登録装置201)は、取引識別情報(レシート番号)に対応付けて撮像データを記憶すれば、ストアコントローラ400は、撮像データの記憶アドレスを記憶しなくてもよい。ストアコントローラ400が、撮像データの記憶アドレスを記憶しない態様では、例えば、ストアコントローラ400は、あるレシート番号の会計情報が指定され、映像確認ボタンがタッチされた場合に、当該レシート番号に対応する会計装置IDの会計装置301に対し、当該レシート番号を含む撮像データ取得要求を送信し、撮像データを取得する。監視装置500、登録装置201、会計装置301が撮像データを取得する場合も同様である。
【0083】
以上、第1の実施形態、及び、第2の実施形態ついて図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
なお、以下に付記を開示する。
(付記1)
本発明の一態様であるPOSシステムは、店員によって買物客が購入する商品を登録する登録装置と、買物客自身の操作によって会計が行われる会計装置とを含むPOSシステムにおいて、前記登録装置によって形成された会計導線の下流側に前記会計装置が、前記会計導線の上流側へ背面を向けて配置され、前記会計装置は、前記登録装置で登録された商品に基づく会計情報を、当該会計装置を操作する買物客に対して表示する買物客用表示部と、前記買物客用表示部の表示方向とは略反対側に向けられ、当該会計装置の処理状況を、前記登録装置を操作する店員に対して表示する店員用表示部とを備える。
付記1のPOSシステムによれば、登録装置及び会計装置の設置スペースは、概ね従来型レジの寸法(特に奥行きの寸法)であっても、登録装置及び会計装置を効率よく配置することができる。従って、上記POSシステムを導入する場合、現行のレジ設置スペースを拡大せずに導入することができる。また、従来型レジのピット(電源、LAN)をそのまま使用できるため、工事費を削減できる。また、設置スペース(装置専有面積)を広げることなく集約させるので、設置効率がよく売り場を有効活用することができる。
さらに、会計装置は、買物客用表示部の表示方向とは略反対側に向けられ、当該会計装置の処理状況(例えば、会計装置における処理内容を示す処理画面)を、登録装置を操作する店員に対して表示する店員用表示部を備えるので、登録装置を操作する店員は、登録装置の操作をしながらでも、顧客自らが操作する会計装置の会計状況を確認できる(登録を行う店員が会計を行う買物客をサポートできる)ので、アテンダント専門の人員を削減できるので人員の配置面から見ても効率がよいという効果も奏する。即ち、各装置及び人員の配置の両面から見て効率がよく、顧客を迅速にサポートすることができる。
(付記2)
付記1のPOSシステムにおいて、前記会計導線が2列に形成されるように2台の前記登録装置が並列に配置され、1台以上の前記会計装置が前記会計導線の上流側へ背面を向けて配置されるようにしてもよい。
付記2のPOSシステムによれば、会計導線が2列に形成されるように2台の登録装置が並列に配置され、1台以上の会計装置が会計導線の上流側へ背面を向けて配置されるので、登録装置及び会計装置をさらに効率よく配置することができる。
(付記3)
付記1又は付記2のPOSシステムにおいて、前記登録装置は、商品コードを読み取る読取部を有するタワー部を備え、前記タワー部は、買物カゴを滑らせて移動可能なカウンタ台の略中央位置に設置され、前記会計装置は、前記カウンタ台の会計導線の下流側の一端の近傍に配置されるものであってもよい。
付記3のPOSシステムによれば、買物カゴを会計導線に沿ってカウンタ台上面の一端から他端に滑らせて移動させることができるようになるので、例えば、商品登録が済んでいない買物カゴをカウンタ台の一端(会計導線の上流側の一旦)に載せ、会計導線に沿って買物カゴをカウンタ台の中央付近に滑らせて移動させて、商品登録が済んだ買物カゴを中央付近から会計導線に沿って滑らせて会計装置側に移動させることができるので、買物客は簡便に買物カゴを会計場所へと移動することができるとともに、買物カゴを身近に置くことにより安心して会計を行うことができる。
(付記4)
付記1乃至付記3の何れかのPOSシステムにおいて、前記会計装置は、前記会計情報に基づいて決済を実行する決済部を備え、前記買物客用表示部と前記決済部とを略鉛直方向に配置するようにしてもよい。
付記4のPOSシステムによれば、会計装置は、表示部と決済部とを略鉛直方向に配置されているので、設置スペースを更に小さくすることができるとともに、買物客は会計操作をし易くなるという効果を奏する。
(付記5)
付記4のPOSシステムにおいて、前記登録装置及び前記会計装置と通信可能に接続された管理装置を更に含み、前記会計装置は、前記決済部で実行される決済の処理状況を撮像する撮像手段を更に備え、前記撮像手段により撮像された決済の処理状況を撮像した画像を、前記管理装置、あるいは、前記会計装置、あるいは、前記登録装置に表示するようにしてもよい。
付記5のPOSシステムによれば、顧客の決済処理を迅速にサポートすることができる。即ち、セルフ会計装置によるセルフ会計時において、買物客が入金したと主張する金額と、セルフ会計装置の釣銭機が認識した金額とが一致しない場合があるが、従来は、両金額が一致しない場合には、例えば、店員は、釣銭機のログデータ等を表示出力し、買物客の主張する入金金額を参考にしつつログデータ等を時系列に追って検証し、確からしい入金金額を確認することとなるため、かなりの労力が必要とされ、検証や確認にミスがあれば、買物客に迷惑を掛けてしまうのみならず、信用問題に発展する可能性がある。一方、上記POSシステムによれば、会計装置は、決済の処理状況(例えば、会計装置における買物客の入金動作。買物客によって投入された紙幣等)を撮像する撮像手段を更に備え、撮像手段により撮像された決済の処理状況を撮像した画像を、管理装置、あるいは、会計装置又は登録装置が備える店員用表示部に表示するので、例えば、紙幣を投入した買物客に対し、投入された紙幣の紙幣画像を視認させ、投入された紙幣の金種を確認させることができる。従って、買物客が投入したと信じる金額と、投入後に会計装置が読み取った金額とが一致しない場合であっても、買物客の投入金額の認識に誤りがあるのか会計装置の金額の読取処理に誤りがあるのかを明確にし、即ち、両金額の不一致によるトラブルの原因(例えば、買物客の誤解、会計装置の不具合)を究明し、不一致によるトラブルに対して迅速にサポートすることができる。
(付記6)
付記5のPOSシステムにおいて、前記管理装置あるいは前記登録装置は、前記会計装置の処理状況を前記会計情報毎に選択可能に表示する決済状況表示手段を更に備え、前記決済状況表示手段により選択された前記会計情報の決済の処理状況を撮像した画像を、前記管理装置、あるいは、前記会計装置、あるいは、前記登録装置に表示するようにしてもよい。
付記6のPOSシステムによれば、管理装置あるいは登録装置は、会計装置の処理状況(例えば、会計装置における処理内容)を会計情報毎に選択可能に表示する決済状況表示手段を更に備え、決済状況表示手段により選択された会計情報の決済の処理状況(例えば、会計装置における買物客の入金動作。買物客によって投入された紙幣等)を撮像した画像を、管理装置、あるいは、会計装置、あるいは、登録装置に表示するので、買物客によって行われる会計処理を特定することにより迅速にサポートすることができる。
以上の様に、登録装置及び会計装置の設置スペースは、概ね従来型レジの寸法(特に奥行きの寸法)であっても、登録装置及び会計装置を効率よく配置することができるので、設置スペース(設置専有面積)を広げることなく集約させるので、設置効率がよく売り場を有効活用することができ、さらに、会計装置は、登録装置を操作する店員に対して表示する店員用表示部を備えるので、登録装置を操作する店員は、登録装置の操作をしながらでも、顧客自らが操作する会計装置の会計状況を確認できる(登録を行う店員が会計を行う買物客をサポートできる)ので、アテンダント専門の人員を削減できるため人員の配置面から見ても効率がよくなり、装置の配置及び人員の配置の両面から見て効率がよくなる。また、顧客が投入したと信じる金額と、投入された会計装置が読み取った金額とが一致しない場合(顧客の誤解や会計装置の不具合によるトラブルが生じた場合)であっても迅速に問題を解決し、顧客を迅速にサポートすることができる。