(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6004277
(24)【登録日】2016年9月16日
(45)【発行日】2016年10月5日
(54)【発明の名称】電気掃除機パイプ
(51)【国際特許分類】
A47L 9/24 20060101AFI20160923BHJP
F16L 37/24 20060101ALI20160923BHJP
【FI】
A47L9/24 C
F16L37/24
【請求項の数】3
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2013-78963(P2013-78963)
(22)【出願日】2013年3月18日
(65)【公開番号】特開2014-180526(P2014-180526A)
(43)【公開日】2014年9月29日
【審査請求日】2015年7月15日
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、実施許諾の用意がある。
(73)【特許権者】
【識別番号】513080771
【氏名又は名称】小沢 國夫
(73)【特許権者】
【識別番号】513081745
【氏名又は名称】小沢 康夫
(72)【発明者】
【氏名】小沢 國夫
(72)【発明者】
【氏名】小沢 康夫
【審査官】
村山 睦
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2003/0034651(US,A1)
【文献】
実開平04−032290(JP,U)
【文献】
特開2011−163371(JP,A)
【文献】
特開2003−065589(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3039610(JP,U)
【文献】
実開昭56−085565(JP,U)
【文献】
実開昭59−86823(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 9/24
F16L 37/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気掃除機用のパイプを嵌合するに際し、雄パイプの外側に凹形溝道(5)を直線道(6)、回転道(7)、固定道(8)の順に進行方向が3方向に変化する様に設け、
他方、雌パイプ内側に、前記凹形溝道(5)に対応した突起(13)を設けてワンタッチで脱着が可能な抜け止め構造を有するパイプの継手であって、
テーパー嵌合によるパイプの接読には、雌パイプ(3)の突起(13)を直線道(6)回転道(7)固定道(8)の順序に挿入するものとし、
前記回転道(7)は途中から登り坂となり、該回転道(7)における凹形溝道(5)の深さの寸法は、前記突起(13)の高さ寸法より弱干少ない寸法で、凹形溝道(5)の底が浅くなり、前記固定道(8)の凹形溝道(5)の深さは、回転道(7)の登り坂以前の深さ寸法に戻る。
以上の構造を備えた電気掃除機パイプ。
【請求項2】
電気掃除機パイプにおける伸縮パイプにおいて、請求項1の記載の構造で直線道(6)を長くして、回転道(7)、固定道(8)を多数設けた伸縮パイプを備えた電気掃除機パイプ。
【請求項3】
電気掃除機パイプにおける伸縮パイプにおいて、請求項1の記載の構造で伸縮雄パイプ(9)端面に切片(14)を一体成形で設けた伸縮パイプを備えた電気掃除機パイプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電気掃除機のテーパー嵌合によるパイプ継手の抜け防止と、電気掃除機の伸縮パイプにも応用できる構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電気掃除機において付帯部品を使わずにワンタッチで脱着可能なパイプ継手は、雄パイプ(1)のテーパー(2)と、雌パイプ(3)テーパー(4)をそれぞれ差込、テーパー接触面の密着力による継手構造である。
【0003】
伸縮パイプの長さ調整には、おねじ(11)とリングナット(12)で締付固定する構造のものや,又は多くの部品をパイプに付帯させて固定する構造が多い。
【0004】
電気掃除機を使用中に、振動や抜け方向の引張り荷重がかかると雄パイプ(1)と雌パイプ(3)の継手は、テーパー嵌合による密着力が弱まり脱落するため、其の都度手で押し込んで作業を続けなければならない煩わしい課題がある。
【0005】
伸縮パイプを作業者の身長に合わせるために、リングナット(11)おねじ(12)とでする伸縮調整や、作業終了後に掃除機をコンパクトにして収納するため、伸縮パイプの全長を最短にするので、ねじの緩めと締付を繰り返す煩わしさがある。更に部品数が多くなり製造原価が増加する。
【0006】
テーパー嵌合によるパイプ継手と伸縮パイプにおいて、雄パイプの外側に凹形溝道(5)を、直線道(6)、回転道(7)、固定道(8)と進行方向が3方向に変化する様に設けた。雌パイプ内側に、凹形溝道(5)に対応した突起(13)を設けた。
【0007】
伸縮雄パイプ(9)端面に切片(14)を設けた。
【0008】
テーパー嵌合継手の接続については、雄パイプの固定道(8)で雌パイプの突起(13)はロックされパイプ継手の脱落は完全に防ぐことができる。
【0009】
伸縮パイプ長さ調整は、作業者の身長に適したパイプ長さと、掃除機を収納するための伸縮パイプの最短位置決めがワンタッチで簡単にできて脱落も無い。ねじの緩め締付の煩わしさから解放される。部品数は皆無のため製造原価を大きく低減させる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図4】。テーパー継手部が嵌合してロックされた状態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
テーパー嵌合によるパイプの接読には、雌パイプ(3)の突起(13)を直線道(6)回転道(7)固定道(8)の順序に挿入する。回転道(7)は途中から登り坂となり凹形溝道(5)の深さの寸法は、突起(13)の高さ寸法より弱干少ない寸法「凹形溝道(5)の底が浅くなる」になる。固定道(8)の凹形溝道(5)の深さは、回転道(7)の登り坂以前の深さ寸法に戻る。
直線道(6)から回転道(7)の分岐位置は、雄パイプ(1)テーパー(2)と雌パイプ(3)テーパー(4)との面嵌合が完全に密着した時の雌パイプ(3)の突起(13)の位置とする。凹形溝道(5)の形状は角形及び半球形の何れでもよい。
取り外しは突起(13)を逆方向に進める。
【0012】
伸縮パイプ雄パイプ(9)外側に直線道(6)を長く設ける。作業者の身長に合わせるために必要な回転道(7)と固定道(8)を必要の数だけ設ける。
更に長い直線道(6)の先端にも回転道(7)と固定道(8)を設ける。
伸縮雌パイプ(10)内側に、雌パイプ(3)と同形状の突起(13)を設ける。
接読と取り外しはテーパー嵌合と同じである。
【0013】
伸縮パイプの実用には
図7の構造で充分使えるが、より高性能な吸込み効率を要求される場合には、雄パイプ(9)端面に一体成形で切片(14)を設けてシール性能を向上させる事もできる。
【0014】
抜け止め構造は
図1と
図7には1系列で表示してあるが複数の系列にする事も可能である。
【符号の説明】
【0015】
1雄パイプ
2テーパー
3雌パイプ
4テーパー
5凹形溝道
6直線道
7回転道
8固定道
9伸縮雄パイプ
10伸縮雌パイプ
11おねじ
12リングナット
13突起
14切片