特許第6005557号(P6005557)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6005557
(24)【登録日】2016年9月16日
(45)【発行日】2016年10月12日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20160929BHJP
【FI】
   A63F7/02 320
【請求項の数】2
【全頁数】34
(21)【出願番号】特願2013-48190(P2013-48190)
(22)【出願日】2013年3月11日
(65)【公開番号】特開2014-171744(P2014-171744A)
(43)【公開日】2014年9月22日
【審査請求日】2015年5月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(72)【発明者】
【氏名】金川 勉
【審査官】 山本 一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−000836(JP,A)
【文献】 特開2011−101710(JP,A)
【文献】 特開2011−72504(JP,A)
【文献】 特開2011−255109(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の図柄列にてそれぞれ複数種類の図柄を予め決められた変動順序で変動表示させる図柄変動ゲームを実行可能な遊技機において、
大当り抽選を行い、当該大当り抽選の抽選結果を特定可能とした制御情報を生成して送信する主制御部と、
前記主制御部で生成された制御情報をもとに、
前記図柄変動ゲームで停止表示させる図柄組み合わせを決定する図柄組み合わせ決定処理と、
前記図柄組み合わせ決定処理で決定した図柄組み合わせに基づき、図柄を特定する制御情報を生成する制御情報生成処理と、を実行する第1副制御部と、
前記第1副制御部の前記制御情報生成処理によって生成された制御情報に基づき各図柄列の図柄を停止表示させるとともに図柄列の図柄を変動表示させる図柄制御処理を実行する第2副制御部と、を有し、
前記図柄組み合わせ決定処理では、複数の図柄列のうち特定の図柄列の図柄の種類に対して残りの図柄列の図柄の種類が一定の関係性を有する特定の図柄組み合わせを決定する場合があり、
前記制御情報生成処理では、前記図柄組み合わせ決定処理によって前記特定の図柄組み合わせが決定される場合、前記特定の図柄列の図柄を特定する制御情報を生成するとともに、前記特定の図柄列の図柄を特定する制御情報に基づいて前記残りの図柄列の図柄の種類を決定して前記制御情報を生成し、
前記制御情報は、図柄列を特定可能な図柄列情報と、前記図柄列情報から特定可能な図柄列に停止表示させる図柄の種類を特定可能な図柄種情報と、で構成され、
各図柄列における同一種類の図柄を特定する前記図柄種情報は同じであることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記制御情報生成処理では、前記図柄組み合わせ決定処理によって前記特定の図柄組み合わせが決定される場合、複数の有効ラインのうち一部の有効ラインを前記特定の図柄組み合わせを停止表示させる対象の有効ラインとし、その対象の有効ラインから決定した有効ラインに前記特定の図柄組み合わせが停止表示され得るように制御情報を生成することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の図柄列の図柄による図柄変動ゲームを実行可能な遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の一種であるパチンコ遊技機の中には、複数の図柄列を有し、各図柄列にて複数種類の図柄が表示される図柄変動ゲームを行うものがある。このようなパチンコ遊技機における図柄変動ゲームでは、特許文献1に記載される遊技機のように、当り抽選を行い、当該当り抽選の抽選結果に応じた図柄の組み合わせが最終的に導出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−210508号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、複数の図柄列毎に複数種類の図柄を表示させる場合、導出する図柄を決めるために全図柄列の図柄を指示する際には、各図柄列の図柄をそれぞれ指定することが想定される。しかし、図柄列の列数や各図柄列の図柄の種類を増やせば図柄組み合わせの種類も多くなり、当該図柄組み合わせを指定するためのデータを記憶するために使用するROMの記憶容量が大きくなってしまう。
【0005】
この発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、使用するROMの記憶容量を抑え、様々な図柄組み合わせを創出することのできる遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する遊技機は、複数の図柄列にてそれぞれ複数種類の図柄を予め決められた変動順序で変動表示させる図柄変動ゲームを実行可能な遊技機において、大当り抽選を行い、当該大当り抽選の抽選結果を特定可能とした制御情報を生成して送信する主制御部と、前記主制御部で生成された制御情報をもとに、前記図柄変動ゲームで停止表示させる図柄組み合わせを決定する図柄組み合わせ決定処理と、前記図柄組み合わせ決定処理で決定した図柄組み合わせに基づき、図柄を特定する制御情報を生成する制御情報生成処理と、を実行する第1副制御部と、前記第1副制御部の前記制御情報生成処理によって生成された制御情報に基づき各図柄列の図柄を停止表示させるとともに図柄列の図柄を変動表示させる図柄制御処理を実行する第2副制御部と、を有し、前記図柄組み合わせ決定処理では、複数の図柄列のうち特定の図柄列の図柄の種類に対して残りの図柄列の図柄の種類が一定の関係性を有する特定の図柄組み合わせを決定する場合があり、前記制御情報生成処理では、前記図柄組み合わせ決定処理によって前記特定の図柄組み合わせが決定される場合、前記特定の図柄列の図柄を特定する制御情報を生成するとともに、前記特定の図柄列の図柄を特定する制御情報に基づいて前記残りの図柄列の図柄の種類を決定して前記制御情報を生成し、前記制御情報は、図柄列を特定可能な図柄列情報と、前記図柄列情報から特定可能な図柄列に停止表示させる図柄の種類を特定可能な図柄種情報と、で構成され、各図柄列における同一種類の図柄を特定する前記図柄種情報は同じであることを要旨とする。
【0007】
上記遊技機について、前記制御情報生成処理では、前記図柄組み合わせ決定処理によって前記特定の図柄組み合わせが決定される場合、複数の有効ラインのうち一部の有効ラインを前記特定の図柄組み合わせを停止表示させる対象の有効ラインとし、その対象の有効ラインから決定した有効ラインに前記特定の図柄組み合わせが停止表示され得るように制御情報を生成することが好ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、使用するROMの記憶容量を抑え、様々な図柄組み合わせを創出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】パチンコ遊技機の遊技盤を示す正面図。
図2】(a)は停止領域を示す模式図、(b)は有効ラインを示す模式図。
図3】パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図。
図4】装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドに格納される情報と当該情報に対応する図柄列、及び装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納される情報と当該情報に対応する装飾図柄を示す模式図。
図5】(a)〜(f)は、装飾図柄変動ゲームにて特定の図柄組み合わせが一旦停止表示される際の演出表示装置の表示態様を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、遊技機の一実施形態を図1図5にしたがって説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機の遊技盤10の略中央には、液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する演出表示装置11が配設されている。演出表示装置11では、複数(本実施形態では、3)の図柄列の装飾図柄を変動表示させて行う装飾図柄変動ゲームを含み、該装飾図柄変動ゲームに関連して実行される各種の表示演出が画像表示される。本実施形態において演出表示装置11の装飾図柄変動ゲームでは、複数の図柄列の装飾図柄からなる図柄組み合わせ(表示結果)を導出する。演出表示装置11の装飾図柄変動ゲームは、表示演出を多様化するための装飾図柄(演出図柄)を用いて行われる。
【0011】
また、演出表示装置11の右下方には、7セグメント型の特別図柄表示装置12が配設されている。特別図柄表示装置12では、複数種類の特別図柄を変動させて表示する特別図柄変動ゲームが行われる。特別図柄は、大当りか否か(大当り抽選)などの内部抽選の結果を示す報知用の図柄である。
【0012】
本実施形態において特別図柄表示装置12には、複数種類の特別図柄の中から、大当り抽選の抽選結果に対応する1つの特別図柄が選択され、その選択された特別図柄が確定停止表示される。複数種類の特別図柄は、大当りを認識し得る大当り図柄と、はずれを認識し得るはずれ図柄と、に分類される。また、大当り図柄が確定停止表示された後には、大当り遊技が生起される。
【0013】
なお、特別図柄表示装置12における特別図柄の表示には、「変動表示」及び「確定停止表示」がある。特別図柄表示装置12における特別図柄の変動表示とは、特別図柄の種類が変化しているように見せるため、7セグメント型の特別図柄表示装置12を形成する7つの発光体のうち少なくとも1つの発光体が点滅している状態である。また、特別図柄表示装置12における特別図柄の確定停止表示とは、7セグメント型の特別図柄表示装置12を形成する各発光体の点灯や消灯の組み合わせによって構成される特別図柄が表示されている状態である。
【0014】
また、本実施形態において演出表示装置11にて行われる装飾図柄変動ゲームでは、各図柄列に[1]〜[8]の8種類の数字図柄と、8個のブランク図柄(以下、「○」と示す場合もある)が装飾図柄として表示される。
【0015】
なお、演出表示装置11における装飾図柄の表示には、「変動表示」、「一旦停止表示」及び「確定停止表示」がある。演出表示装置11における装飾図柄の変動表示とは、装飾図柄の種類が変化して表示されている状態(表示)である。また、演出表示装置11における装飾図柄の一旦停止表示とは、確定停止していないことを報知するため一定の停止位置に停止されている装飾図柄が所定の動作(例えば、上下方向に揺れる)を伴って停止して表示されている状態である。また、演出表示装置11における装飾図柄の確定停止表示とは、装飾図柄が確定停止表示されたこと(特別図柄変動ゲームが終了したこと)を報知するため動作を伴わずに確定停止している状態である。
【0016】
本実施形態では、装飾図柄変動ゲームが開始すると、各図柄列に、予め定められた変動順序(変動方向)で、次の装飾図柄へ演出表示装置11の上方から下方にスクロールする。また、本実施形態では、複数の図柄列のうち一部の図柄列にて装飾図柄が変動表示される変動順序は、他の図柄列にて装飾図柄が変動表示される変動順序と逆の変動順序となっている。具体的には、左の図柄列(以下、「左列」という)の装飾図柄は、…[8]→[○]→[7]→[○]→[6]→[○]→[5]→…→[2]→[○]→[1]→[○]→[8]→…というように数字図柄とブランク図柄が交互に変動する。それとともに、左列の数字図柄は、[8]から順番に数字が小さくなっていき、[1]となった場合は[8]に戻るような順序で変動する。一方、中央の図柄列(以下、「中列」という)と右の図柄列(以下、「右列」という)の装飾図柄は、…[1]→[○]→[2]→[○]→[3]→[○]→[4]→…→[7]→[○]→[8]→[○]→[1]→…というように数字図柄とブランク図柄が交互に変動する。それとともに、中列及び右列の数字図柄は、[1]から順番に数字が大きくなっていき、[8]となった場合は[1]に戻るような順序で変動する。
【0017】
なお、本実施形態において、各ブランク図柄の表示態様は同一であって、ブランク図柄を単独で視認した場合には、どのブランク図柄であるかを特定することは困難である。しかしながら、ブランク図柄の前後の数字図柄の種類から、どこに位置するブランク図柄であるかを特定することは可能である。
【0018】
また、本実施形態において各図柄列に表示される8個のブランク図柄は内部的には番号が決められており、全てのブランク図柄を識別可能となっている。なお、以下の説明において、数字図柄[8]と[1]の間に位置するブランク図柄を「ブランク図柄[0.5]」という。同様に、数字図柄[1]と[2]の間に位置するブランク図柄を「ブランク図柄[1.5]」といい、数字図柄[2]と[3]の間に位置するブランク図柄を「ブランク図柄[2.5]」という。また、数字図柄[3]と[4]の間に位置するブランク図柄を「ブランク図柄[3.5]」といい、数字図柄[4]と[5]の間に位置するブランク図柄を「ブランク図柄[4.5]」という。また、数字図柄[5]と[6]の間に位置するブランク図柄を「ブランク図柄[5.5]」といい、数字図柄[6]と[7]の間に位置するブランク図柄を「ブランク図柄[6.5]」という。また、数字図柄[7]と[8]の間に位置するブランク図柄を「ブランク図柄[7.5]」という。
【0019】
また、図2(a)に示すように、演出表示装置11の表示領域には、予め9つの停止領域HR1〜HR9が定められている。これら9つの停止領域HR1〜HR9は、縦方向に上段、中段及び下段となるよう3行に配置されるとともに、横方向に左、中及び右となるように3列に配置されている。そして、遊技者側から見て最も左に位置する左列上段停止領域HR1、左列中段停止領域HR2及び左列下段停止領域HR3は、左列の装飾図柄に対応する停止領域とされ、左列の装飾図柄の変動順序において連続する3個の装飾図柄が表示される。また、遊技者から見て中央に位置する中列上段停止領域HR4、中列中段停止領域HR5及び中列下段停止領域HR6は、中列の装飾図柄に対応する停止領域とされ、中列の装飾図柄の変動順序において連続する3個の装飾図柄が表示される。また、遊技者側から見て最も右に位置する右列上段停止領域HR7、右列中段停止領域HR8及び右列下段停止領域HR9は、右列の装飾図柄に対応する停止領域とされ、右列の装飾図柄の変動順序において連続する3個の装飾図柄が表示される。すなわち、演出表示装置11の表示領域には、3種類の装飾図柄を表示する図柄列が3列表示されるとともに、各図柄列の3種類の装飾図柄が格子状に配置して表示される。
【0020】
そして、図2(b)に示すように、演出表示装置11の表示領域では、停止領域HR1,HR4,HR7による有効ラインL1が、前記表示領域の上段において横方向に直線的に延びるように定められている。また、演出表示装置11の表示領域では、停止領域HR2,HR5,HR8による有効ラインL2が、前記表示領域の中段において横方向へ直線的に延びるように定められている。また、演出表示装置11の表示領域では、停止領域HR3,HR6,HR9による有効ラインL3が、前記表示領域の下段において横方向へ直線的に延びるように定められている。また、演出表示装置11の表示領域では、停止領域HR3,HR5,HR7による有効ラインL4が、前記表示領域の右上がりの斜め方向(又は、左下がりの斜め方向)へ直線的に延びるように定められている。また、演出表示装置11の表示領域では、停止領域HR1,HR5,HR9による有効ラインL5が、前記表示領域の右下がりの斜め方向(又は、左上がりの斜め方向)へ直線的に延びるように定められている。
【0021】
また、演出表示装置11には、特別図柄表示装置12の表示結果に応じた表示結果が表示される。具体的には、特別図柄表示装置12に大当り図柄が確定停止表示される場合、演出表示装置11の有効ラインL1〜L5のうち何れかの有効ライン上に大当り図柄(大当りの図柄組み合わせ)が確定停止表示される。一方、特別図柄表示装置12にはずれ図柄が確定停止表示される場合、演出表示装置11の全ての有効ラインL1〜L5上にはずれ図柄(はずれの図柄組み合わせ)が確定停止表示される。そして、特別図柄変動ゲームが終了する際には、演出表示装置11の装飾図柄と、特別図柄表示装置12の特別図柄が同時に確定停止表示する。
【0022】
因みに、本実施形態における大当りの図柄組み合わせは、全図柄列の装飾図柄が同一の数字図柄で構成される図柄組み合わせ(例えば、[777]など)である。一方、本実施形態におけるはずれの図柄組み合わせは、3列の装飾図柄が同一の数字図柄とならない図柄組み合わせである。3列の装飾図柄が同一の数字図柄とならない図柄組み合わせには、3列の装飾図柄の全てが異なる図柄組み合わせ(例えば、[426])や、2列の装飾図柄が同一で残り1列の装飾図柄が異なる図柄組み合わせがある。また、ブランク図柄のみから構成される図柄組み合わせ(すなわち、[○○○])も、はずれの図柄組み合わせとなっており、有効ラインL1〜L5のうち何れかの有効ライン上に同一のブランク図柄が確定停止表示されたとしても大当り遊技は生起されない。
【0023】
また、本実施形態において、各図柄列の装飾図柄は、装飾図柄変動ゲームが開始すると(各図柄列の装飾図柄の変動表示が開始すると)、演出表示装置11において遊技者側から見て左列→右列→中列の順に、装飾図柄が一旦停止表示される。そして、有効ラインL1〜L5上の何れかにおいて一旦停止表示された左列の装飾図柄と右列の装飾図柄が同一の数字図柄である場合、その図柄組み合わせ([1↓1]など、[↓]は装飾図柄の変動表示を示す)からリーチを認識できる。リーチは、有効ラインL1〜L5上の何れかにおいて一旦停止表示されたリーチ列(本実施形態では、左列と右列)の数字図柄が同一であって、且つ前記リーチ列以外の図柄列(本実施形態では、中列)の装飾図柄が変動表示されている状態である。このリーチを認識できる図柄組み合わせがリーチの図柄組み合わせ(リーチ図柄)となる。そして、リーチの図柄組み合わせを構成する数字図柄とは、リーチ列に一旦停止表示される数字図柄をいう。
【0024】
なお、本実施形態において、左列における装飾図柄の変動順序と右列における装飾図柄の変動順序は、逆の変動順序となっている。このため、有効ラインL1〜L3のうち何れか1つの有効ライン上にリーチの図柄組み合わせが一旦停止表示される場合には、他の有効ライン上にリーチの図柄組み合わせが一旦停止表示されない。一方、有効ラインL4,L5のうち一方の有効ライン上にリーチの図柄組み合わせが一旦停止表示される場合には、他方の有効ライン上にもリーチの図柄組み合わせが一旦停止表示される。また、有効ラインL4,L5上にリーチの図柄組み合わせが一旦停止表示される場合、有効ラインL4上に一旦停止表示されるリーチの図柄組み合わせを構成する数字図柄は、中列における装飾図柄の変動順序において、有効ラインL5上に一旦停止表示されるリーチの図柄組み合わせを構成する数字図柄の次に変動表示される数字図柄となる。
【0025】
また、本実施形態では、演出表示装置11にてリーチ演出を実行可能に構成されている。リーチ演出は、装飾図柄変動ゲームにおいて、有効ラインL1〜L5のうち何れかの有効ライン上にリーチの図柄組み合わせが一旦停止表示されてから、最終的に装飾図柄によって構成される図柄組み合わせ(表示結果)が導出されるまでの間に行われる演出である。
【0026】
また、本実施形態におけるリーチ演出には、前半部リーチ演出と、後半部リーチ演出と、がある。前半部リーチ演出では、演出表示装置11において、有効ラインL1〜L5のうち何れかの有効ライン上にリーチの図柄組み合わせが一旦停止表示された後、残り1列(本実施形態では、中列)の装飾図柄が変動表示されて、図柄組み合わせが導出される演出内容のリーチ演出である。また、後半部リーチ演出では、例えば、キャラクタが登場し、当該キャラクタの名称で呼ばれる「XXリーチ」であって、図柄組み合わせが導出される演出内容のリーチ演出である。本実施形態では、前半部リーチ演出が行われた後に後半部リーチ演出へ発展するようにリーチ演出が展開される場合と、前半部リーチ演出を介すことなく後半部リーチ演出が行われるようにリーチ演出が展開される場合と、がある。また、本実施形態では、前半部リーチ演出のみが行われるようにリーチ演出が展開される場合もある。
【0027】
また、図1に示すように、演出表示装置11の下方には、遊技球が入球するための入球口13を有する始動入球手段としての始動入球装置14が配設されている。そして、始動入球装置14の奥方には、始動入球装置14に入球した遊技球を検知する始動入球検知手段としての始動口スイッチSW1(図3に示す)が配設されている。本実施形態のパチンコ遊技機では、始動口スイッチSW1で始動入球装置14に入球した遊技球を検知することにより、特別図柄変動ゲームの始動条件を付与し得る。更に、始動口スイッチSW1によって始動入球装置14に入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の遊技球を賞球として払い出す。
【0028】
また、始動入球装置14の下方には、大入賞口ソレノイドSOL(図3に示す)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉15を備えた特別入賞手段として大入賞口16が配設されている。大入賞口16の奥方には、大入賞口16に入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW2(図3に示す)が配設されている。本実施形態では、カウントスイッチSW2で大入賞口16に入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の遊技球を賞球として払い出す。
【0029】
また、演出表示装置11の上方には、発光演出を行う発光手段としての装飾ランプLaが配設されている。また、遊技盤10が装着される遊技枠には、音楽などを音声出力することにより、音声演出を実行する音声出力手段としてのスピーカSp(図3に示す)が配設されている。
【0030】
次に、本実施形態のパチンコ遊技機における大当り遊技について説明する。
大当り遊技は、特別図柄表示装置12に大当り図柄が確定停止表示された後、開始される(生起される)。大当り遊技が開始すると、オープニング時間として設定される時間が経過するまでの間、演出表示装置11や装飾ランプLa、スピーカSpにて所定の演出が行われる。また、オープニング時間として設定される時間の経過後は、大入賞口16が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限として複数回行われる。1回のラウンド遊技中に大入賞口16は、入球上限個数の遊技球が入球するまでの間、又はラウンド遊技時間が経過するまでの間、開放される。また、ラウンド遊技中は、演出表示装置11や装飾ランプLa、スピーカSpにて所定の演出が行われる。そして、予め定めた規定ラウンド数のラウンド遊技の終了後には、エンディング時間として設定される時間が経過するまでの間、演出表示装置11や装飾ランプLa、スピーカSpにて所定の演出が行われる。その後、大当り遊技は、エンディング時間として設定される時間の経過に伴い、終了される(大当り遊技の生起が終了する)。因みに、大当り遊技は、大入賞口16が開放されれば遊技者が利益を獲得可能な状態を生起できるため、必ずしもオープニング時間やエンディング時間の設定を必要とするわけではない。
【0031】
次に、図3に基づき、パチンコ遊技機の制御構成について説明する。
パチンコ遊技機の裏側には、パチンコ遊技機全体を制御する主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ遊技機全体を制御するための各種処理を実行するとともに、当該処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンドを出力する。また、パチンコ遊技機の裏側には、統括制御基板31、表示制御基板32、ランプ制御基板33及び音声制御基板34が装着されている。統括制御基板31は、主制御基板30が出力した制御コマンドに基づき、表示制御基板32、ランプ制御基板33及び音声制御基板34を統括的に制御する。表示制御基板32は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御コマンドに基づき、演出表示装置11の表示態様(装飾図柄、背景画像、文字等の表示画像など)を制御する。また、ランプ制御基板33は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御コマンドに基づき、装飾ランプLaの発光態様(点灯、点滅又は消灯のタイミングなど)を制御する。また、音声制御基板34は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御コマンドに基づき、スピーカSpの音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。
【0032】
以下、主制御基板30、統括制御基板31及び表示制御基板32の具体的構成を説明する。
まず、主制御基板30について説明する。
【0033】
図3に示すように、主制御基板30には、制御動作を所定の手順で実行する主制御用CPU30a、主制御用CPU30aの制御プログラムを格納する主制御用ROM30b、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM30c及びハードウェア乱数を生成する乱数生成器30dが設けられている。
【0034】
そして、主制御用CPU30aには、始動口スイッチSW1とカウントスイッチSW2が接続されている。また、各種スイッチSW1,SW2は、各種スイッチが遊技球を検知した際に出力する検知信号を主制御用CPU30aが入力できるように、主制御用CPU30aに接続されている。また、主制御用CPU30aには、特別図柄表示装置12が接続されている。また、主制御用CPU30aには、大入賞口ソレノイドSOLが接続されている。
【0035】
また、乱数生成器30dでは、内部クロックの1周期毎に1更新されるハードウェア乱数が生成される。なお、本実施形態のパチンコ遊技機では内部クロックが10MHzに設定されているため、0.1μ秒毎にハードウェア乱数の値が1更新される。そして、本実施形態のパチンコ遊技機において、ハードウェア乱数は大当り判定用乱数として使用される。大当り判定用乱数は、大当り抽選(大当り判定)に用いる乱数である。
【0036】
また、主制御用RAM30cには、所定の周期(ハードウェア乱数の値が更新される時間よりも長い時間(例えば、4m秒))毎に主制御用CPU30aが行う乱数更新処理によって、値が更新されるソフトウェア乱数が記憶されている。なお、本実施形態のパチンコ遊技機において主制御用RAM30cには、第1のソフトウェア乱数及び第2のソフトウェア乱数が記憶されており、各ソフトウェア乱数は取り得る数値の範囲が異なる。そして、本実施形態のパチンコ遊技機において、第1のソフトウェア乱数は演出判定用乱数、第2のソフトウェア乱数は変動パターン振分用乱数としてそれぞれ使用される。演出判定用乱数は、所定の演出(本実施形態では、リーチ演出)を行うか否かを決定するための演出判定(演出抽選)に用いる乱数である。また、変動パターン振分用乱数は、変動パターンを決定する際に用いる乱数である。
【0037】
また、主制御用ROM30bには、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、特別図柄変動ゲームが開始してから当該特別図柄変動ゲームが終了するまでの変動時間を特定し得る。また、変動パターンには、大当りのときに決定される大当り演出用の変動パターンと、はずれのときに決定されるはずれ演出用の変動パターンと、がある。また、はずれ演出用の変動パターンには、所定の演出(リーチ演出)の実行が対応付けられているはずれ特別演出用の変動パターンと、前記所定の演出の実行が対応付けられていないはずれ通常演出用の変動パターンと、がある。
【0038】
また、本実施形態における大当り演出用の変動パターンには、前半部リーチ演出の実行のみが対応付けられた変動パターンと、後半部リーチ演出の実行が対応付けられた変動パターンと、がある。同様に、本実施形態におけるはずれ特別演出用の変動パターンには、前半部リーチ演出の実行のみが対応付けられた変動パターンと、後半部リーチ演出の実行が対応付けられた変動パターンと、がある。
【0039】
次に、図3に基づき、統括制御基板31について説明する。
統括制御基板31には、制御動作を所定の手順で実行する統括制御用CPU31aと、統括制御用CPU31aの制御プログラムを格納する統括制御用ROM31bと、必要なデータの書き込み及び読み出しが可能な統括制御用RAM31cが設けられている。また、統括制御用ROM31bには、表示制御基板32、ランプ制御基板33及び音声制御基板34を統括的に制御するための統括制御プログラムが記憶されている。また、統括制御用RAM31cには、パチンコ遊技機の動作中の適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。
【0040】
また、統括制御用ROM31bには、複数種類の演出パターンが記憶されている。演出パターンは、主制御用CPU30aによって決定された変動パターンに基づく特別図柄変動ゲーム中に、演出表示装置11、装飾ランプLa及びスピーカSpにて行われる各種演出の具体的な演出内容を特定し得る。
【0041】
また、統括制御用RAM31cには、所定の周期(ハードウェア乱数の値が更新される時間よりも長い時間)毎に統括制御用CPU31aが行う乱数更新処理によって値が更新されるソフトウェア乱数が記憶されている。そして、統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cにて値が更新されるソフトウェア乱数を使用して、各種演出内容(例えば、予告演出などの種類)の決定(選択)を行う。
【0042】
次に、図3に基づき、表示制御基板32について説明する。
表示制御基板32には、制御動作を所定の手順で実行する表示制御用CPU32aと、表示制御用CPU32aの制御プログラムを格納する表示制御用ROM32bと、必要なデータの書き込み及び読み出しが可能な表示制御用RAM32cが設けられている。また、表示制御用ROM32bには、演出表示装置11の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。また、表示制御用ROM32bには、各種の画像データ(装飾図柄、各種背景画像、文字等の画像データ)が記憶されている。また、表示制御用RAM32cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。
【0043】
次に、主制御基板30の主制御用CPU30aが、主制御用ROM30bに記憶されている制御プログラムにしたがって実行する特別図柄入力処理や特別図柄開始処理などの各種処理について説明する。本実施形態において主制御用CPU30aは、所定の制御周期毎に特別図柄入力処理や特別図柄開始処理などの各種処理を実行する。
【0044】
最初に、特別図柄入力処理について説明する。
特別図柄入力処理において主制御用CPU30aは、始動入球装置14に遊技球が入球したか否かの入球判定を行う。入球判定において主制御用CPU30aは、始動口スイッチSW1が遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力したか否かを判定する。そして、入球判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。一方、入球判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30c及び乱数生成器30dから各種乱数の値を取得し、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶する。このとき主制御用CPU30aは、乱数生成器30dから大当り判定用乱数の値を取得し、主制御用RAM30cから演出判定用乱数及び変動パターン振分用乱数の値を取得する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
【0045】
次に、特別図柄開始処理について説明する。
特別図柄開始処理において主制御用CPU30aは、特別図柄変動ゲーム中又は大当り遊技中であるか否かの実行中判定を行う。この実行中判定の判定結果が肯定の場合、つまり、特別図柄変動ゲーム中又は大当り遊技中である場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、実行中判定の判定結果が否定の場合、つまり、特別図柄変動ゲーム中でなく且つ大当り遊技中でもない場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに特別図柄入力処理にて記憶した各種乱数の値が記憶されているか否かの保留有無判定を行う。この保留有無判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、所定の記憶領域に記憶されている各種乱数(大当り判定用乱数、演出判定用乱数及び変動パターン振分用乱数)の値を読み出す乱数読出処理を行う。
【0046】
そして、主制御用CPU30aは、大当りか否かの大当り判定(大当り抽選)を行う。このとき主制御用CPU30aは、乱数読出処理にて読み出した大当り判定用乱数の値が、主制御用ROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する。この大当り抽選に当選した場合、主制御用CPU30aは、特別図柄表示装置12に確定停止表示させる特別図柄として大当り図柄を決定する。その後、主制御用CPU30aは、乱数読出処理にて読み出した変動パターン振分用乱数の値に基づき、複数種類の大当り演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定する。
【0047】
一方、大当り抽選に非当選した場合、主制御用CPU30aは、所定の演出(リーチ演出)を行うか否かの演出判定(演出抽選)を行う。このとき主制御用CPU30aは、乱数読出処理にて読み出した演出判定用乱数の値が、主制御用ROM30bに記憶されている演出判定値と一致するか否かを判定する。そして、演出抽選に当選した場合、主制御用CPU30aは、特別図柄表示装置12に確定停止表示させる特別図柄としてはずれ図柄を決定する。その後、主制御用CPU30aは、乱数読出処理にて読み出した変動パターン振分用乱数の値に基づき、複数種類のはずれ特別演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定する。
【0048】
また、演出抽選に非当選した場合、主制御用CPU30aは、特別図柄表示装置12に確定停止表示させる特別図柄としてはずれ図柄を決定する。その後、主制御用CPU30aは、乱数読出処理にて読み出した変動パターン振分用乱数の値に基づき、複数種類のはずれ通常演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定する。
【0049】
また、変動パターンを決定すると、主制御用CPU30aは、統括制御用CPU31aに対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等の各種処理を行う。具体的には、主制御用CPU30aは、変動パターンを指定するとともに、特別図柄変動ゲームが開始することを示す変動パターン指定コマンドを最初に出力する。同時に、主制御用CPU30aは、特別図柄を変動表示させて特別図柄変動ゲームを開始するように特別図柄表示装置12の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、特別図柄変動ゲームの変動時間の計測を開始する。それとともに、主制御用CPU30aは、確定停止表示させる特別図柄を指定する特別図柄指定コマンドを統括制御用CPU31aに出力する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0050】
また、特別図柄開始処理とは別の処理において、主制御用CPU30aは、指定した変動パターンに定められている変動時間の経過時、確定停止表示させる特別図柄として決定した特別図柄を確定停止表示させるように特別図柄表示装置12の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、指定した変動パターンに定められている変動時間の経過時、装飾図柄変動ゲームを終了させるための終了コマンドを出力する。
【0051】
次に、大当り抽選に当選した場合に、当該当選の対象となる特別図柄変動ゲームの終了後、主制御用CPU30aが行う大当り遊技処理について説明する。
大当り抽選に当選した場合に行う大当り遊技処理において主制御用CPU30aは、最初にオープニング演出の実行を指示するオープニングコマンドを統括制御用CPU31aに出力するとともに、オープニング時間を計測する。次に、主制御用CPU30aは、オープニング時間の経過後、各ラウンド遊技を制御する。このとき主制御用CPU30aは、所定の開閉態様で、大入賞口16の開放及び閉鎖を制御する。そして、主制御用CPU30aは、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディング演出の実行を指示するエンディングコマンドを統括制御用CPU31aに出力するとともに、エンディング時間を計測する。その後、主制御用CPU30aは、エンディング時間の経過後、大当り遊技を終了させる。
【0052】
次に、統括制御基板31の統括制御用CPU31aが制御プログラムに基づき実行する各種の処理について説明する。
統括制御用CPU31aは、主制御用CPU30aからの所定の制御コマンドを入力すると、それに応じて所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。具体的には、統括制御用CPU31aは、オープニングコマンド、ラウンドコマンド及びエンディングコマンドを入力すると、当該オープニングコマンド、ラウンドコマンド及びエンディングコマンドを入力すると、当該オープニングコマンド、ラウンドコマンド及びエンディングコマンドを各制御基板32〜34に出力する。
【0053】
また、統括制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドが指定する変動パターンに基づき、1又は複数の演出パターンの中から演出パターンを決定する。このとき、統括制御用CPU31aは、乱数更新処理にて値が更新されるソフトウェア乱数を用いて、演出パターンを決定する。そして、演出パターンを決定した後、統括制御用CPU31aは、決定した演出パターンを指定するとともに、装飾図柄変動ゲームの実行開始を指示する演出パターン指定コマンドを各制御基板32〜34に出力する。また、統括制御用CPU31aは、終了コマンドを入力すると、当該終了コマンドを各制御基板32〜34に出力する。
【0054】
また、統括制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドで指定される変動パターンに基づき、演出表示装置11に確定停止表示させる図柄組み合わせを決定する。このとき、統括制御用CPU31aは、全図柄列の中段に位置する停止領域HR2,HR5,HR8に確定停止表示させる装飾図柄の種類を決定し、各有効ライン上に確定停止表示させる図柄組み合わせを決定する。その後、統括制御用CPU31aは、中段に位置する停止領域に確定停止表示させる装飾図柄を指示する制御情報としての装飾図柄指定コマンドを表示制御基板32の表示制御用CPU32aに出力する。本実施形態では、各図柄列の中段に位置する停止領域HR2,HR5,HR8に確定停止表示させる装飾図柄の種類が決定されることにより、各図柄列の上段及び下段に位置する停止領域HR1,HR3,HR4,HR6,HR7,HR9に確定停止表示させる装飾図柄の種類も決定される。
【0055】
ここで、図4に基づき、装飾図柄指定コマンドについて説明する。
装飾図柄指定コマンドは、図柄列を特定可能な(指定する)情報が格納される上位コマンドと、装飾図柄の種類を特定可能な(指定する)情報が格納される下位コマンドと、によって構成されている。
【0056】
図4に示すように、装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドに格納される情報(以下、「図柄列情報」という)は、図柄列毎に異なっている。具体的には、左列中段停止領域HR2に確定停止表示させる装飾図柄を指定する場合、装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドには「90H」が格納される。また、右列中段停止領域HR8に確定停止表示させる装飾図柄を指定する場合、装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドには「91H」が格納される。また、中列中段停止領域HR5に確定停止表示させる装飾図柄を指定する場合、装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドには「92H」が格納される。
【0057】
また、装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納される情報(以下、「図柄種情報」という」)は、同一の装飾図柄を指定する際には図柄列の種類に関係なく、同じとなる。具体的には、ブランク図柄[0.5]を指定する場合、当該ブランク図柄[0.5]を中段の停止領域に確定停止表示させる図柄列が左列、中列及び右列のうち何れの図柄列であっても、装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドには「00H」が格納される。同様に、数字図柄[1]を指定する場合、当該数字図柄[1]を中段の停止領域に確定停止表示させる図柄列が左列、中列及び右列のうち何れの図柄列であっても、装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドには「01H」が格納される。また、ブランク図柄[1.5]を指定する場合、当該ブランク図柄[1.5]を中段の停止領域に確定停止表示させる図柄列が左列、中列及び右列のうち何れの図柄列であっても、装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドには「02H」が格納される。
【0058】
同様に、数字図柄[2]を指定する場合、当該数字図柄[2]を中段の停止領域に確定停止表示させる図柄列が左列、中列及び右列のうち何れの図柄列であっても、装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドには「03H」が格納される。また、ブランク図柄[2.5]を指定する場合、当該ブランク図柄[2.5]を中段の停止領域に確定停止表示させる図柄列が左列、中列及び右列のうち何れの図柄列であっても、装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドには「04H」が格納される。また、数字図柄[3]を指定する場合、当該数字図柄[3]を中段の停止領域に確定停止表示させる図柄列が左列、中列及び右列のうち何れの図柄列であっても、装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドには「05H」が格納される。また、ブランク図柄[3.5]を指定する場合、当該ブランク図柄[3.5]を中段の停止領域に確定停止表示させる図柄列が左列、中列及び右列のうち何れの図柄列であっても、装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドには「06H」が格納される。
【0059】
また、数字図柄[4]を指定する場合、当該数字図柄[4]を中段の停止領域に確定停止表示させる図柄列が左列、中列及び右列のうち何れの図柄列であっても、装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドには「07H」が格納される。また、ブランク図柄[4.5]を指定する場合、当該ブランク図柄[4.5]を中段の停止領域に確定停止表示させる図柄列が左列、中列及び右列のうち何れの図柄列であっても、装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドには「08H」が格納される。また、数字図柄[5]を指定する場合、当該数字図柄[5]を中段の停止領域に確定停止表示させる図柄列が左列、中列及び右列のうち何れの図柄列であっても、装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドには「09H」が格納される。また、ブランク図柄[5.5]を指定する場合、当該ブランク図柄[5.5]を中段の停止領域に確定停止表示させる図柄列が左列、中列及び右列のうち何れの図柄列であっても、装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドには「0AH」が格納される。
【0060】
また、数字図柄[6]を指定する場合、当該数字図柄[6]を中段の停止領域に確定停止表示させる図柄列が左列、中列及び右列のうち何れの図柄列であっても、装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドには「0BH」が格納される。また、ブランク図柄[6.5]を指定する場合、当該ブランク図柄[6.5]を中段の停止領域に確定停止表示させる図柄列が左列、中列及び右列のうち何れの図柄列であっても、装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドには「0CH」が格納される。また、数字図柄[7]を指定する場合、当該数字図柄[7]を中段の停止領域に確定停止表示させる図柄列が左列、中列及び右列のうち何れの図柄列であっても、装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドには「0DH」が格納される。また、ブランク図柄[7.5]を指定する場合、当該ブランク図柄[7.5]を中段の停止領域に確定停止表示させる図柄列が左列、中列及び右列のうち何れの図柄列であっても、装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドには「0EH」が格納される。同様に、数字図柄[8]を指定する場合、当該数字図柄[8]を中段の停止領域に確定停止表示させる図柄列が左列、中列及び右列のうち何れの図柄列であっても、装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドには「0FH」が格納される。
【0061】
以下、確定停止表示させる図柄組み合わせの決定に関する制御について説明する。
統括制御用CPU31aは、大当り演出用の変動パターンが指定された場合、リーチの図柄組み合わせを一旦停止表示させる有効ラインを、有効ラインL1〜L5の中から決定する。その後、統括制御用CPU31aは、リーチの図柄組み合わせを構成する数字図柄の種類を決定する。そして、統括制御用CPU31aは、リーチの図柄組み合わせを一旦停止表示させることを決定した有効ライン上に、大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されるように、確定停止表示させる図柄組み合わせを決定する。
【0062】
また、統括制御用CPU31aは、はずれ特別演出用の変動パターンが指定された場合、リーチの図柄組み合わせを一旦停止表示させる有効ラインを、有効ラインL1〜L5の中から決定する。その後、統括制御用CPU31aは、リーチの図柄組み合わせを構成する数字図柄の種類を決定する。そして、統括制御用CPU31aは、全ての有効ライン上に、リーチの図柄組み合わせを含むはずれの図柄組み合わせが確定停止表示される(大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されない)ように、確定停止表示させる図柄組み合わせを決定する。
【0063】
ここで、はずれ特別演出用の変動パターン又は大当り演出用の変動パターンが指定された場合であって、有効ラインL1上にリーチの図柄組み合わせを一旦停止表示させることが決定されたときの図柄組み合わせの決定について、装飾図柄指定コマンドの生成とともに説明する。
【0064】
最初に統括制御用CPU31aは、装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドに、左列の装飾図柄を指定することを示す図柄列情報「90H」を格納する。それとともに、統括制御用CPU31aは、リーチの図柄組み合わせを構成する数字図柄として決定した装飾図柄に対応する図柄種情報(数字図柄[7]の場合は、「0DH」)に「01H」を加算した値(図柄種情報)を、装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納する。そして、統括制御用CPU31aは、左列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するために生成した装飾図柄指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。なお、統括制御用CPU31aは、装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納された図柄種情報に所定数を加算した際、当該加算後の値が「0FH」を超える場合には、前記加算後の値から「0FH」を減算する。
【0065】
次に、統括制御用CPU31aは、左列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドに格納された図柄列情報に「01H」を加算し、図柄列情報を右列の装飾図柄を指定することを示す図柄列情報「91H」に書き換える。また、統括制御用CPU31aは、左列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納された図柄種情報から「02H」を減算し、図柄種情報を書き換える。そして、統括制御用CPU31aは、右列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するために生成した装飾図柄指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。なお、統括制御用CPU31aは、装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納された図柄種情報から所定数を減算した際、当該減算後の値が「00H」よりも低い値である場合には、前記減算後の値に「0FH」を加算する。
【0066】
また、統括制御用CPU31aは、右列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドに格納された図柄列情報に「01H」を加算し、図柄列情報を中列の装飾図柄を指定することを示す図柄列情報「92H」に書き換える。また、統括制御用CPU31aは、大当り演出用の変動パターンが指定されている場合には、先の右列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納された図柄種情報を書き換えることなく、中列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するために生成した装飾図柄指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。一方、統括制御用CPU31aは、はずれ特別演出用の変動パターンが指定されている場合には、先の右列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納された図柄種情報に「01H」を加算して書き換え、中列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するための装飾図柄指定コマンドを生成する。その後、統括制御用CPU31aは、中列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するために生成した装飾図柄指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
【0067】
次に、はずれ特別演出用の変動パターン又は大当り演出用の変動パターンが指定された場合であって、有効ラインL2上にリーチの図柄組み合わせを一旦停止表示させることが決定されたときの図柄組み合わせの決定について、装飾図柄指定コマンドの生成とともに説明する。
【0068】
最初に統括制御用CPU31aは、装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドに、左列の装飾図柄を指定することを示す図柄列情報「90H」を格納する。それとともに、統括制御用CPU31aは、リーチの図柄組み合わせを構成する数字図柄として決定した装飾図柄に対応する図柄種情報を、装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納する。そして、統括制御用CPU31aは、左列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するために生成した装飾図柄指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
【0069】
次に、統括制御用CPU31aは、左列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドに格納された図柄列情報に「01H」を加算し、図柄列情報を右列の装飾図柄を指定することを示す図柄列情報「91H」に書き換える。そして、統括制御用CPU31aは、先の左列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納されている図柄種情報を書き換えることなく、右列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するために生成した装飾図柄指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
【0070】
また、統括制御用CPU31aは、右列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドに格納された図柄列情報に「01H」を加算し、図柄列情報を中列の装飾図柄を指定することを示す図柄列情報「92H」に書き換える。また、統括制御用CPU31aは、大当り演出用の変動パターンが指定されている場合には、先の右列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納された図柄種情報を書き換えることなく、中列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するために生成した装飾図柄指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。一方、統括制御用CPU31aは、はずれ特別演出用の変動パターンが指定されている場合には、先の右列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納された図柄種情報に「01H」を加算して書き換え、中列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するための装飾図柄指定コマンドを生成する。その後、統括制御用CPU31aは、中列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するために生成した装飾図柄指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
【0071】
次に、はずれ特別演出用の変動パターン又は大当り演出用の変動パターンが指定された場合であって、有効ラインL3上にリーチの図柄組み合わせを一旦停止表示させることが決定されたときの図柄組み合わせの決定について、装飾図柄指定コマンドの生成とともに説明する。
【0072】
最初に統括制御用CPU31aは、装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドに、左列の装飾図柄を指定することを示す図柄列情報「90H」を格納する。それとともに、統括制御用CPU31aは、リーチの図柄組み合わせを構成する数字図柄として決定した装飾図柄に対応する図柄種情報から「01H」を減算した図柄種情報を、装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納する。そして、統括制御用CPU31aは、左列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するために生成した装飾図柄指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
【0073】
次に、統括制御用CPU31aは、左列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドに格納された図柄列情報に「01H」を加算し、図柄列情報を右列の装飾図柄を指定することを示す図柄列情報「91H」に書き換える。また、統括制御用CPU31aは、左列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納された図柄種情報に「02H」を加算し、図柄種情報を書き換える。そして、統括制御用CPU31aは、右列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するために生成した装飾図柄指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
【0074】
また、統括制御用CPU31aは、右列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドに格納された図柄列情報に「01H」を加算し、図柄列情報を中列の装飾図柄を指定することを示す図柄列情報「92H」に書き換える。また、統括制御用CPU31aは、大当り演出用の変動パターンが指定されている場合には、先の右列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納された図柄種情報を書き換えることなく、中列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するために生成した装飾図柄指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。一方、統括制御用CPU31aは、はずれ特別演出用の変動パターンが指定されている場合には、先の右列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納された図柄種情報に「01H」を加算して書き換え、中列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するための装飾図柄指定コマンドを生成する。その後、統括制御用CPU31aは、中列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するために生成した装飾図柄指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
【0075】
次に、はずれ特別演出用の変動パターン又は大当り演出用の変動パターンが指定された場合であって、有効ラインL4上にリーチの図柄組み合わせを一旦停止表示させることが決定されたときの図柄組み合わせの決定について、装飾図柄指定コマンドの生成とともに説明する。
【0076】
最初に統括制御用CPU31aは、装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドに、左列の装飾図柄を指定することを示す図柄列情報「90H」を格納する。それとともに、統括制御用CPU31aは、リーチの図柄組み合わせを構成する数字図柄として決定した装飾図柄に対応する図柄種情報から「01H」を減算した図柄種情報を、装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納する。そして、統括制御用CPU31aは、左列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するために生成した装飾図柄指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
【0077】
次に、統括制御用CPU31aは、左列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドに格納された図柄列情報に「01H」を加算し、図柄列情報を右列の装飾図柄を指定することを示す図柄列情報「91H」に書き換える。そして、統括制御用CPU31aは、先の左列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納された図柄種情報を書き換えることなく、右列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するために生成した装飾図柄指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
【0078】
また、統括制御用CPU31aは、右列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドに格納された図柄列情報に「01H」を加算し、図柄列情報を中列の装飾図柄を指定することを示す図柄列情報「92H」に書き換える。また、統括制御用CPU31aは、大当り演出用の変動パターンが指定されている場合には、先の右列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納された図柄種情報に「01H」を加算して書き換え、中列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するための装飾図柄指定コマンドを生成する。一方、統括制御用CPU31aは、はずれ特別演出用の変動パターンが指定されている場合には、先の右列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納された図柄種情報に「02H」を加算して書き換え、中列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するための装飾図柄指定コマンドを生成する。その後、統括制御用CPU31aは、中列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するために生成した装飾図柄指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
【0079】
次に、はずれ特別演出用の変動パターン又は大当り演出用の変動パターンが指定された場合であって、有効ラインL5上にリーチの図柄組み合わせを一旦停止表示させることが決定されたときの図柄組み合わせの決定について、装飾図柄指定コマンドの生成とともに説明する。
【0080】
最初に統括制御用CPU31aは、装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドに、左列の装飾図柄を指定することを示す図柄列情報「90H」を格納する。それとともに、統括制御用CPU31aは、リーチの図柄組み合わせを構成する数字図柄として決定した装飾図柄に対応する図柄種情報に「01H」を加算した図柄種情報を、装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納する。そして、統括制御用CPU31aは、左列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するために生成した装飾図柄指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
【0081】
次に、統括制御用CPU31aは、左列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドに格納された図柄列情報に「01H」を加算し、図柄列情報を右列の装飾図柄を指定することを示す図柄列情報「91H」に書き換える。そして、統括制御用CPU31aは、先の左列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納された図柄種情報を書き換えることなく、右列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するために生成した装飾図柄指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
【0082】
また、統括制御用CPU31aは、右列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドに格納された図柄列情報に「01H」を加算し、図柄列情報を中列の装飾図柄を指定することを示す図柄列情報「92H」に書き換える。また、統括制御用CPU31aは、大当り演出用の変動パターンが指定されている場合には、先の右列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納された図柄種情報から「01H」を減算して書き換え、中列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するための装飾図柄指定コマンドを生成する。一方、統括制御用CPU31aは、はずれ特別演出用の変動パターンが指定されている場合には、先の右列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納された図柄種情報に「02H」を加算して書き換え、中列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するための装飾図柄指定コマンドを生成する。その後、統括制御用CPU31aは、中列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するために生成した装飾図柄指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
【0083】
また、統括制御用CPU31aは、はずれ通常演出用の変動パターンが指定された場合、全ての有効ラインL1〜L5上にリーチの図柄組み合わせが一旦停止表示されないように、確定停止表示させる図柄組み合わせを決定する。
【0084】
ここで、はずれ通常特別演出用の変動パターンが指定されたときの図柄組み合わせの決定について、装飾図柄指定コマンドの生成とともに説明する。
最初に統括制御用CPU31aは、装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドに、左列の装飾図柄を指定することを示す図柄列情報「90H」を格納する。それとともに、統括制御用CPU31aは、複数種類の装飾図柄の中から左列中段停止領域HR2に確定停止表示させる装飾図柄を決定し、当該装飾図柄に対応する図柄種情報を、装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納する。そして、統括制御用CPU31aは、左列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するために生成した装飾図柄指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
【0085】
次に、統括制御用CPU31aは、左列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドに格納された図柄列情報に「01H」を加算し、図柄列情報を右列の装飾図柄を指定することを示す図柄列情報「91H」に書き換える。また、統括制御用CPU31aは、左列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに数字図柄に対応する図柄種情報が格納されている場合、当該図柄種情報とは異なる図柄種情報を選択し、選択した図柄種情報を下位コマンドに格納し、右列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するための装飾図柄指定コマンドを生成する。一方、統括制御用CPU31aは、左列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドにブランク図柄に対応する図柄種情報が格納されている場合、有効ライン上にリーチの図柄組み合わせが一旦停止表示されないことを示す図柄種情報の中から図柄種情報を選択する。この「有効ライン上にリーチの図柄組み合わせが一旦停止表示されないことを示す図柄種情報」とは、前記ブランク図柄に対応する図柄種情報、前記ブランク図柄に対応する図柄種情報から「02H」減算した図柄種情報及び前記ブランク図柄に対応する図柄種情報に「02H」加算した図柄種情報のうち何れにも該当しない図柄種情報を意味する。そして、有効ライン上にリーチの図柄組み合わせが一旦停止表示されないことを示す図柄種情報の中から図柄種情報を選択した統括制御用CPU31aは、選択した図柄種情報を下位コマンドに格納し、右列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するための装飾図柄指定コマンドを生成する。そして、統括制御用CPU31aは、右列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するために生成した装飾図柄指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
【0086】
また、統括制御用CPU31aは、右列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドに格納された図柄列情報に「01H」を加算し、図柄列情報を中列の装飾図柄を指定することを示す図柄列情報「92H」に書き換える。また、統括制御用CPU31aは、複数の図柄種情報の中から図柄種情報を選択し、選択した図柄種情報を下位コマンドに格納する。そして、統括制御用CPU31aは、中列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するために生成した装飾図柄指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
【0087】
次に、表示制御基板32の表示制御用CPU32aが制御プログラムに基づき実行する各種の処理について説明する。
表示制御用CPU32aは、演出パターン指定コマンドを入力すると、各図柄列の装飾図柄を変動表示させて装飾図柄変動ゲームを開始するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。
【0088】
そして、表示制御用CPU32aは、終了コマンドを入力すると、装飾図柄指定コマンドにて指定された装飾図柄を確定停止表示させて装飾図柄変動ゲームを終了するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。
【0089】
具体的には、表示制御用CPU32aは、入力した装飾図柄指定コマンドのうち左列に確定停止表示させる装飾図柄の種類を指定する装飾図柄指定コマンド(上位コマンドに「90H」が格納された装飾図柄指定コマンド)を構成する下位コマンドに格納された図柄種情報から装飾図柄の種類を特定する。そして、表示制御用CPU32aは、左列に確定停止表示させる装飾図柄の種類を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納された図柄種情報から特定した種類の装飾図柄を、左列中段停止領域HR2に一旦停止表示させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。更に、表示制御用CPU32aは、入力した装飾図柄指定コマンドのうち右列に確定停止表示させる装飾図柄の種類を指定する装飾図柄指定コマンド(上位コマンドに「91H」が格納された装飾図柄指定コマンド)を構成する下位コマンドに格納された図柄種情報から装飾図柄の種類を特定する。そして、表示制御用CPU32aは、右列に確定停止表示させる装飾図柄の種類を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納された図柄種情報から特定した種類の装飾図柄を、右列中段停止領域HR8に一旦停止表示させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。その後、表示制御用CPU32aは、入力した装飾図柄指定コマンドのうち中列に確定停止表示させる装飾図柄の種類を指定する装飾図柄指定コマンド(上位コマンドに「92H」が格納された装飾図柄指定コマンド)を構成する下位コマンドに格納された図柄種情報から装飾図柄の種類を特定する。そして、表示制御用CPU32aは、中列に確定停止表示させる装飾図柄の種類を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納された図柄種情報から特定した種類の装飾図柄を、中列中段停止領域HR5に一旦停止表示させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。また、各装飾図柄指定コマンドから特定した装飾図柄を各図柄列に一旦停止表示させた後、表示制御用CPU32aは、終了コマンドの入力を契機に、全図柄列の装飾図柄を確定停止表示させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。
【0090】
次に、大当り遊技が生起された際に表示制御用CPU32aが行う制御について説明する。
表示制御用CPU32aは、オープニングコマンドを入力すると、予め決められた演出内容のオープニング演出を実行するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。また、表示制御用CPU32aは、最初のラウンドコマンドを入力すると、エンディングコマンドを入力するまでの間、予め決められた演出内容の演出を実行するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。また、表示制御用CPU32aは、エンディングコマンドを入力すると、予め決められた演出内容のエンディング演出を実行するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。
【0091】
また、本実施形態のパチンコ遊技機における装飾図柄変動ゲームでは、前半部リーチ演出の実行を介すことなく、後半部リーチ演出が実行されることがある。このような装飾図柄変動ゲームでは、複数の有効ラインL1〜L5のうち何れかの有効ライン上に、特定の図柄組み合わせが一旦停止表示される。その後、一部又は全ての図柄列の装飾図柄が変動表示された後に、リーチの図柄組み合わせが一旦停止表示されるとともに、後半部リーチ演出の実行が開始される。
【0092】
また、特定の図柄組み合わせは、当該特定の図柄組み合わせが一旦停止表示される有効ライン上において、特定の図柄列(本実施形態では、左列)の装飾図柄に対して残りの図柄列(本実施形態では、中列及び右列)の装飾図柄が一定の関係性を有する装飾図柄の図柄組み合わせとしている。本実施形態における特定の図柄組み合わせは、[123]や[812]のように、中列又は右列における数字図柄の変動順序において連続する3つの数字図柄が、左列の数字図柄→中列の数字図柄→右列の数字図柄となる図柄組み合わせとしている。このため、本実施形態における特定の図柄組み合わせには、有効ライン上における左列の装飾図柄が数字図柄であって、右列の装飾図柄が左列の数字図柄に2加算した数字図柄であり、中列の装飾図柄が左列の数字図柄に1加算した数字図柄となる装飾図柄の図柄組み合わせ(例えば、[123])が含まれる。
【0093】
このように、本実施形態では、3列の図柄列のうち最初に装飾図柄が一旦停止表示される左列が第1停止図柄列に相当し、当該左列に一旦停止表示される装飾図柄が第1停止図柄に相当する。また、本実施形態では、左列の次に装飾図柄が一旦停止表示される右列が第2停止図柄列に相当し、当該右列に一旦停止表示される装飾図柄が第2停止図柄に相当する。また、本実施形態では、3列の図柄列のうち最後に装飾図柄が一旦停止表示される中列が第3停止図柄列に相当し、当該中列に一旦停止表示される装飾図柄が第3停止図柄に相当する。
【0094】
また、本実施形態のパチンコ遊技機において、装飾図柄変動ゲームにおいて特定の図柄組み合わせを停止表示(一旦停止表示又は確定停止表示)させるか否かは、変動パターンに対応付けられている。本実施形態において、主制御用ROM30bに記憶されている複数種類のはずれ通常演出用の変動パターンには、特定の図柄組み合わせを停止表示(このときは、確定停止表示)させることが対応付けられた特定のはずれ通常演出用の変動パターンが含まれている。また、主制御用ROM30bに記憶されている複数種類のはずれ特別演出用の変動パターンには、後半部リーチ演出の実行が対応付けられているとともに、特定の図柄組み合わせを停止表示(このときは、一旦停止表示)させることが対応付けられた特定のはずれ特別演出用の変動パターンが含まれている。また、主制御用ROM30bに記憶されている複数種類の大当り演出用の変動パターンには、後半部リーチ演出の実行が対応付けられているとともに、特定の図柄組み合わせを停止表示(このときは、一旦停止表示)させることが対応付けられた特定の大当り演出用の変動パターンが含まれている。
【0095】
また、統括制御用ROM31bに記憶されている演出パターンには、特定のはずれ通常演出用の変動パターン、特定のはずれ特別演出用の変動パターン又は特定の大当り演出用の変動パターンが指定されたときにのみ決定される演出パターンが含まれている。また、本実施形態のパチンコ遊技機では、特定のはずれ通常演出用の変動パターン、特定のはずれ特別演出用の変動パターン又は特定の大当り演出用の変動パターンが指定された場合には、他の変動パターンが指定されたときに決定可能な演出パターンが決定されない。したがって、特定のはずれ通常演出用の変動パターン、特定のはずれ特別演出用の変動パターン又は特定の大当り演出用の変動パターンの決定に伴う演出パターンは、特定のはずれ通常演出用の変動パターン、特定のはずれ特別演出用の変動パターン又は特定の大当り演出用の変動パターンが決定されたことを示す演出パターンとなる。
【0096】
以下、特定のはずれ通常演出用の変動パターン、特定のはずれ特別演出用の変動パターン又は特定の大当り演出用の変動パターンが主制御用CPU30aによって決定された際に、統括制御用CPU31aや表示制御用CPU32aが行う制御について説明する。
【0097】
統括制御用CPU31aは、特定のはずれ通常演出用の変動パターンが指定された場合、特定の図柄組み合わせを確定停止表示させることを指示する装飾図柄指定コマンドを生成する。
【0098】
以下、特定の図柄組み合わせを確定停止表示させるための装飾図柄指定コマンドの生成に係る具体的な制御について説明する。
統括制御用CPU31aは、特定のはずれ通常演出用の変動パターンが指定された場合、特定の図柄組み合わせを確定停止表示させる有効ラインを決定する。なお、本実施形態のパチンコ遊技機では、有効ラインL1に特定の図柄組み合わせを確定停止表示させた際、有効ラインL2上にリーチの図柄組み合わせが一旦停止表示されるとともに、有効ラインL2上に大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されてしまう。このようなことから、本実施形態のパチンコ遊技機では、有効ラインL1以外の有効ラインL2〜L5の中から特定の図柄組み合わせを確定停止表示させる有効ラインを決定する。
【0099】
そして、特定の図柄組み合わせを確定停止表示させる有効ラインを決定した統括制御用CPU31aは、各図柄列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを生成し、表示制御用CPU32aに出力する。以下、各有効ライン上に特定の図柄組み合わせを確定停止表示させるための装飾図柄指定コマンドの生成について説明する。なお、特定の図柄組み合わせを確定停止表示させるために各装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納する図柄種情報を算出する制御プログラムは、統括制御用ROM31bに記憶されている。
【0100】
まず、特定のはずれ通常演出用の変動パターンが指定された場合であって、有効ラインL2上に特定の図柄組み合わせを確定停止表示させることを決定したときの装飾図柄指定コマンドの生成について説明する。
【0101】
最初に統括制御用CPU31aは、装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドに、左列の装飾図柄を指定することを示す図柄列情報「90H」を格納する。それとともに、統括制御用CPU31aは、左列中段停止領域HR2に確定停止表示させる装飾図柄を数字図柄[1]〜[8]の中から決定し、当該決定した数字図柄に対応する図柄種情報(数字図柄[7]の場合は、「0DH」)を、装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納する。
【0102】
次に、統括制御用CPU31aは、左列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドに格納された図柄列情報に「01H」を加算し、図柄列情報を右列の装飾図柄を指定することを示す図柄列情報「91H」に書き換える。また、統括制御用CPU31aは、先の左列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納された図柄種情報に「04H」を加算し、図柄種情報を書き換える。そして、統括制御用CPU31aは、右列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するために生成した装飾図柄指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
【0103】
また、統括制御用CPU31aは、右列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドに格納された図柄列情報に「01H」を加算し、図柄列情報を中列の装飾図柄を指定することを示す図柄列情報「92H」に書き換える。また、統括制御用CPU31aは、先の右列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納された図柄種情報から「02H」を減算し、図柄種情報を書き換える。そして、統括制御用CPU31aは、中列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するために生成した装飾図柄指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
【0104】
次に、特定のはずれ通常演出用の変動パターンが指定された場合であって、有効ラインL3上に特定の図柄組み合わせを確定停止表示させることを決定したときの装飾図柄指定コマンドの生成について説明する。
【0105】
最初に統括制御用CPU31aは、装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドに、左列の装飾図柄を指定することを示す図柄列情報「90H」を格納する。それとともに、統括制御用CPU31aは、左列中段停止領域HR2に確定停止表示させる装飾図柄をブランク図柄[0.5]〜[7.5]の中から決定し、当該決定したブランク図柄に対応する図柄種情報(ブランク図柄[6.5]の場合は、「0CH」)を、装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納する。
【0106】
次に、統括制御用CPU31aは、左列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドに格納された図柄列情報に「01H」を加算し、図柄列情報を右列の装飾図柄を指定することを示す図柄列情報「91H」に書き換える。また、統括制御用CPU31aは、先の左列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納された図柄種情報に「06H」を加算し、図柄種情報を書き換える。そして、統括制御用CPU31aは、右列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するために生成した装飾図柄指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
【0107】
また、統括制御用CPU31aは、右列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドに格納された図柄列情報に「01H」を加算し、図柄列情報を中列の装飾図柄を指定することを示す図柄列情報「92H」に書き換える。また、統括制御用CPU31aは、先の右列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納された図柄種情報から「02H」を減算し、図柄種情報を書き換える。そして、統括制御用CPU31aは、中列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するために生成した装飾図柄指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
【0108】
次に、特定のはずれ通常演出用の変動パターンが指定された場合であって、有効ラインL4上に特定の図柄組み合わせを確定停止表示させることを決定したときの装飾図柄指定コマンドの生成について説明する。
【0109】
最初に統括制御用CPU31aは、装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドに、左列の装飾図柄を指定することを示す図柄列情報「90H」を格納する。それとともに、統括制御用CPU31aは、左列中段停止領域HR2に確定停止表示させる装飾図柄をブランク図柄[0.5]〜[7.5]の中から決定し、当該決定したブランク図柄に対応する図柄種情報を、装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納する。
【0110】
次に、統括制御用CPU31aは、左列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドに格納された図柄列情報に「01H」を加算し、図柄列情報を右列の装飾図柄を指定することを示す図柄列情報「91H」に書き換える。また、統括制御用CPU31aは、先の左列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納された図柄種情報に「04H」を加算し、図柄種情報を書き換える。そして、統括制御用CPU31aは、右列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するために生成した装飾図柄指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
【0111】
また、統括制御用CPU31aは、右列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドに格納された図柄列情報に「01H」を加算し、図柄列情報を中列の装飾図柄を指定することを示す図柄列情報「92H」に書き換える。また、統括制御用CPU31aは、先の右列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納された図柄種情報から「01H」を減算し、図柄種情報を書き換える。そして、統括制御用CPU31aは、中列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するために生成した装飾図柄指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
【0112】
次に、特定のはずれ通常演出用の変動パターンが指定された場合であって、有効ラインL5上に特定の図柄組み合わせを確定停止表示させることを決定したときの装飾図柄指定コマンドの生成について説明する。
【0113】
最初に統括制御用CPU31aは、装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドに、左列の装飾図柄を指定することを示す図柄列情報「90H」を格納する。それとともに、統括制御用CPU31aは、左列中段停止領域HR2に確定停止表示させる装飾図柄をブランク図柄[0.5]〜[7.5]の中から決定し、当該決定したブランク図柄に対応する図柄種情報を、装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納する。
【0114】
次に、統括制御用CPU31aは、左列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドに格納された図柄列情報に「01H」を加算し、図柄列情報を右列の装飾図柄を指定することを示す図柄列情報「91H」に書き換える。また、統括制御用CPU31aは、先の左列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納された図柄種情報に「04H」を加算し、図柄種情報を書き換える。そして、統括制御用CPU31aは、右列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するために生成した装飾図柄指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
【0115】
また、統括制御用CPU31aは、右列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドに格納された図柄列情報に「01H」を加算し、図柄列情報を中列の装飾図柄を指定することを示す図柄列情報「92H」に書き換える。また、統括制御用CPU31aは、先の右列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納された図柄種情報から「03H」を減算し、図柄種情報を書き換える。そして、統括制御用CPU31aは、中列に確定停止表示させる装飾図柄を指定するために生成した装飾図柄指定コマンドを表示制御用CPU32aに出力する。
【0116】
また、表示制御用CPU32aは、特定のはずれ特別演出用の変動パターン又は特定の大当り演出用の変動パターンの決定に伴う演出パターンが指定された場合、特定の図柄組み合わせを一旦停止表示させるための装飾図柄情報(制御情報)を生成し、表示制御用RAM32cに記憶する。
【0117】
表示制御用RAM32cには、装飾図柄変動ゲームの途中で一旦停止表示させる図柄組み合わせのうち、左列の装飾図柄の種類を示す装飾図柄情報が記憶される左図柄記憶領域と、中列の装飾図柄の種類を示す装飾図柄情報が記憶される中図柄記憶領域と、右列の装飾図柄の種類を示す装飾図柄情報が記憶される右図柄記憶領域と、が定められている。なお、本実施形態において各図柄記憶領域に記憶される装飾図柄情報は、各図柄列の中段に位置する停止領域(左列では、左列中段停止領域HR2)に一旦停止表示させる装飾図柄の種類を示すものとなる。また、各図柄記憶領域に記憶される装飾図柄情報は、同一の装飾図柄を指定する際には図柄列の種類に関係なく、同じとなる。また、本実施形態において、各装飾図柄に対応付けられた装飾図柄情報は、各装飾図柄に対応付けられた装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納される情報と同一となっている。このため、例えば、装飾図柄情報が「01H」である場合には、数字図柄[1]を示す。このように本実施形態では、左図柄記憶領域や右図柄情報、中図柄情報も図柄列情報に相当し、各図柄領域に記憶される装飾図柄情報が図柄種情報に相当する。そして、「各図柄記憶領域に装飾図柄情報が記憶すること」が、「制御情報の生成すること」に相当する。
【0118】
以下、特定の図柄組み合わせを一旦停止表示させるための装飾図柄情報の生成に係る具体的な制御について説明する。なお、特定の図柄組み合わせを一旦停止表示させるために装飾図柄情報を算出する制御プログラムは、表示制御用ROM32bに記憶されている。
【0119】
表示制御用CPU32aは、特定のはずれ特別演出用の変動パターン又は特定の大当り演出用の変動パターンの決定に伴う演出パターンが指定された場合、特定の図柄組み合わせを一旦停止表示させる有効ラインを決定する。なお、本実施形態のパチンコ遊技機では、有効ラインL1に特定の図柄組み合わせを一旦停止表示させた際、有効ラインL2上にリーチの図柄組み合わせが一旦停止表示されてしまうとともに、有効ラインL2上に大当りの図柄組み合わせが一旦停止表示されてしまう。このようなことから、有効ラインL1以外の有効ラインL2〜L5の中から特定の図柄組み合わせを一旦停止表示させる有効ラインを決定する。
【0120】
また、特定の図柄組み合わせを一旦停止表示させる有効ラインを決定した表示制御用CPU32aは、各図柄列の装飾図柄の種類を示す(各図柄列の装飾図柄の種類を特定可能な)装飾図柄情報を生成し、表示制御用RAM32cに記憶する。以下、各有効ライン上に特定の図柄組み合わせを一旦停止表示させるための装飾図柄情報の生成について説明する。
【0121】
まず、特定のはずれ特別演出用の変動パターン又は特定の大当り演出用の変動パターンの決定に伴う演出パターンが指定された場合であって、有効ラインL2上に特定の図柄組み合わせを一旦停止表示させることを決定したときの装飾図柄情報の生成について説明する。
【0122】
最初に表示制御用CPU32aは、左列中段停止領域HR2に一旦停止表示させる装飾図柄を数字図柄[1]〜[8]の中から決定し、当該決定した数字図柄に対応する装飾図柄情報(数字図柄[7]の場合は、「0DH」)を、表示制御用RAM32cの左図柄記憶領域に記憶する。次に、表示制御用CPU32aは、左図柄記憶領域に記憶した装飾図柄情報に「04H」を加算し、加算後の装飾図柄情報を表示制御用RAM32cの右図柄記憶領域に記憶する。また、表示制御用CPU32aは、右図柄記憶領域に記憶した装飾図柄情報から「02H」を減算し、減算後の装飾図柄情報を表示制御用RAM32cの中図柄記憶領域に記憶する。このように、表示制御用CPU32aは、統括制御用CPU31aが有効ラインL2上に特定の図柄組み合わせを確定停止表示させる際の装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドの演算方法と同様の演算方法にて、左列以外の残りの図柄列の装飾図柄の種類を示す装飾図柄情報を生成する。なお、表示制御用CPU32aは、装飾図柄情報に所定数を加算した際、当該加算後の値が「0FH」を超える場合には、前記加算後の値から「0FH」を減算する。また、表示制御用CPU32aは、装飾図柄情報から所定数を減算した際、当該減算後の値が「00H」よりも低い値である場合には、前記減算後の値に「0FH」を加算する。
【0123】
次に、特定のはずれ特別演出用の変動パターン又は特定の大当り演出用の変動パターンの決定に伴う演出パターンが指定された場合であって、有効ラインL3上に特定の図柄組み合わせを一旦停止表示させることを決定したときの装飾図柄情報の生成について説明する。
【0124】
最初に表示制御用CPU32aは、左列中段停止領域HR2に確定停止表示させる装飾図柄をブランク図柄[0.5]〜[7.5]の中から決定し、当該決定したブランク図柄に対応する装飾図柄情報(ブランク図柄[6.5]の場合は、「0CH」)を、表示制御用RAM32cの左図柄記憶領域に記憶する。次に、表示制御用CPU32aは、左図柄記憶領域に記憶した装飾図柄情報に「06H」を加算し、加算後の装飾図柄情報を表示制御用RAM32cに記憶する。また、表示制御用CPU32aは、右図柄記憶領域に記憶した装飾図柄情報から「02H」を減算し、減算後の装飾図柄情報を表示制御用RAM32cに記憶する。このように、表示制御用CPU32aは、統括制御用CPU31aが有効ラインL3上に特定の図柄組み合わせを確定停止表示させる際の装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドの演算方法と同様の演算方法にて、左列以外の残りの図柄列の装飾図柄の種類を示す装飾図柄情報を生成する。
【0125】
次に、特定のはずれ特別演出用の変動パターン又は特定の大当り演出用の変動パターンの決定に伴う演出パターンが指定された場合であって、有効ラインL4上に特定の図柄組み合わせを一旦停止表示させることを決定したときの装飾図柄情報の生成について説明する。
【0126】
最初に表示制御用CPU32aは、左列中段停止領域HR2に確定停止表示させる装飾図柄をブランク図柄[0.5]〜[7.5]の中から決定し、当該決定したブランク図柄に対応する装飾図柄情報を、表示制御用RAM32cの左図柄記憶領域に記憶する。次に、表示制御用CPU32aは、左図柄記憶領域に記憶した装飾図柄情報に「04H」を加算し、加算後の装飾図柄情報を表示制御用RAM32cに記憶する。また、表示制御用CPU32aは、右図柄記憶領域に記憶した装飾図柄情報から「01H」を減算し、減算後の装飾図柄情報を表示制御用RAM32cに記憶する。このように、表示制御用CPU32aは、統括制御用CPU31aが有効ラインL4上に特定の図柄組み合わせを確定停止表示させる際の装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドの演算方法と同様の演算方法にて、左列以外の残りの図柄列の装飾図柄の種類を示す装飾図柄情報を生成する。
【0127】
次に、特定のはずれ特別演出用の変動パターン又は特定の大当り演出用の変動パターンの決定に伴う演出パターンが指定された場合であって、有効ラインL5上に特定の図柄組み合わせを一旦停止表示させることを決定したときの装飾図柄情報の生成について説明する。
【0128】
最初に表示制御用CPU32aは、左列中段停止領域HR2に確定停止表示させる装飾図柄をブランク図柄[0.5]〜[7.5]の中から決定し、当該決定したブランク図柄に対応する装飾図柄情報を、表示制御用RAM32cの左図柄記憶領域に記憶する。次に、表示制御用CPU32aは、左図柄記憶領域に記憶した装飾図柄情報に「04H」を加算し、加算後の装飾図柄情報を表示制御用RAM32cに記憶する。また、表示制御用CPU32aは、右図柄記憶領域に記憶した装飾図柄情報から「03H」を減算し、減算後の装飾図柄情報を表示制御用RAM32cに記憶する。このように、表示制御用CPU32aは、統括制御用CPU31aが有効ラインL5上に特定の図柄組み合わせを確定停止表示させる際の装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドの演算方法と同様の演算方法にて、左列以外の残りの図柄列の装飾図柄の種類を示す装飾図柄情報を生成する。
【0129】
ここで、特定のはずれ通常演出用の変動パターン、特定のはずれ特別演出用の変動パターン又は特定の大当り演出用の変動パターンの決定に伴う演出パターンが指定された場合に、表示制御用CPU32aが行う制御について説明する。
【0130】
表示制御用CPU32aは、特定のはずれ特別演出用の変動パターン又は特定の大当り演出用の変動パターンの決定に伴う演出パターンが指定された場合、後半部リーチ演出の実行開始前に、各図柄記憶領域に記憶された装飾図柄情報に基づき、特定の図柄組み合わせを一旦停止表示させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。そして、特定の図柄組み合わせを一旦停止表示させてから所定時間が経過すると、表示制御用CPU32aは、全ての図柄列の装飾図柄を変動表示させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。その後、表示制御用CPU32aは、入力した装飾図柄指定コマンドに基づき、左列と右列の装飾図柄を一旦停止表示させ、有効ラインL1〜L5のうち何れかの有効ライン上にリーチの図柄組み合わせを一旦停止表示させるとともに、後半部リーチ演出の実行を制御するように演出表示装置11の表示内容を制御する。
【0131】
また、表示制御用CPU32aは、特定のはずれ通常演出用の変動パターンの決定に伴う演出パターンが指定された場合、装飾図柄変動ゲームが終了するよりも前のタイミングで、入力した装飾図柄指定コマンドに基づき、各図柄列の装飾図柄を一旦停止表示させ、特定の図柄組み合わせを一旦停止表示させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。また、表示制御用CPU32aは、特定の図柄組み合わせを一旦停止表示させた後、終了コマンドを入力すると、各図柄列の装飾図柄を確定停止表示させるように演出表示装置11の表示内容を制御する。
【0132】
このように、本実施形態において、一旦停止表示させる図柄組み合わせや確定停止表示させる図柄組み合わせを決定する統括制御用CPU31a及び表示制御用CPU32aが、図柄組み合わせ決定手段として機能する。また、本実施形態において、装飾図柄指定コマンドを生成する統括制御用CPU31aと、各図柄記憶領域に装飾図柄情報を記憶する表示制御用CPU32aが、制御情報生成手段として機能する。また、特定の図柄組み合わせを確定停止表示させるために各図柄種情報を算出する制御プログラム(特定処理情報)が記憶された統括制御用ROM31bと、特定の図柄組み合わせを一旦停止表示させるために各装飾図柄情報を算出するための制御プログラム(特定処理情報)が記憶された表示制御用ROM32bが記憶手段として機能する。また、各図柄列の装飾図柄(図柄)を停止表示させる制御や、各図柄列の装飾図柄を変動表示させる制御を行う表示制御用CPU32aが、本実施形態において図柄制御手段として機能する。また、本実施形態において左図柄記憶領域、中図柄記憶領域及び右図柄記憶領域に記憶される装飾図柄情報は、図柄の種類を特定可能な図柄種情報に相当するといえる。そして、本実施形態において装飾図柄情報が記憶される左図柄記憶領域、中図柄記憶領域及び右図柄記憶領域は、装飾図柄情報から特定可能な種類の装飾図柄を一旦停止表示させる図柄列を特定するための情報(記憶領域)となるため、図柄列情報に相当するといえる。
【0133】
ここで、図5(a)〜(f)に基づき、装飾図柄変動ゲームにて特定の図柄組み合わせが一旦停止表示される際の演出表示装置11の表示態様について、その作用とともに説明する。なお、図5(a)〜(f)に示す装飾図柄変動ゲームでは、有効ラインL2上に特定の図柄組み合わせ[678]が一旦停止表示されるものとする。
【0134】
装飾図柄変動ゲームが開始すると、全図柄列の装飾図柄が変動表示される。その後、図5(a)に示すように、3つの図柄列のうち左列の装飾図柄が一旦停止表示される。また、左列の装飾図柄が一旦停止表示されると、図5(b)に示すように、次に、右列の装飾図柄が一旦停止表示される。このとき、有効ラインL2上において、左列の装飾図柄が数字図柄[6]であって、右列の装飾図柄が中列又は右列の数字図柄の変動順序において左列の数字図柄[6]よりも2個後に変動表示される数字図柄[8]である。このようなことから、遊技者は、有効ラインL2上に特定の図柄組み合わせが一旦停止表示されることへの注目を高める。その後、図5(c)に示すように、中列の装飾図柄が一旦停止表示されると、有効ラインL2上の中列の装飾図柄として数字図柄[7]が一旦停止表示される。この結果、有効ラインL2上に特定の図柄組み合わせが一旦停止表示される。そして、図5(a)〜(f)に示す装飾図柄変動ゲームが、特定のはずれ通常演出用の変動パターンの決定に伴う装飾図柄変動ゲームである場合には、有効ラインL2上に一旦停止表示された特定の図柄組み合わせがそのまま確定停止表示される。
【0135】
一方、図5(a)〜(f)に示す装飾図柄変動ゲームが、特定のはずれ特別演出用の変動パターン又は特定の大当り演出用の変動パターンの決定に伴う装飾図柄変動ゲームである場合には、全図柄列の装飾図柄が変動表示された後、図5(d)に示すように、リーチの図柄組み合わせが一旦停止表示される。それとともに、キャラクタの画像Chが演出表示装置11に表示され、後半部リーチ演出が実行される。
【0136】
その後、図5(a)〜(f)に示す装飾図柄変動ゲームが、特定のはずれ特別演出用の変動パターンの決定に伴う装飾図柄変動ゲームである場合には、図5(e)に示すように、全ての有効ラインL1〜L5上にはずれの図柄組み合わせが確定停止表示される。一方、図5(a)〜(f)に示す装飾図柄変動ゲームが、特定の大当り演出用の変動パターンの決定に伴う装飾図柄変動ゲームである場合には、図5(f)に示すように、リーチの図柄組み合わせが一旦停止表示されていた有効ラインL2上に大当りの図柄組み合わせが確定停止表示される。
【0137】
このように、一旦停止表示された特定の図柄組み合わせがそのまま確定停止表示されるまでは、各図柄列の装飾図柄の表示態様からは、特定のはずれ通常演出用の変動パターン、特定のはずれ特別演出用の変動パターン及び特定の大当り演出用の変動パターンのうち何れの変動パターンの決定に伴う装飾図柄変動ゲームであるかを特定することができない。
【0138】
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)複数の図柄列のうち一部の図柄列(左列)における装飾図柄(図柄)の変動順序は、他の図柄列(中列及び右列)の装飾図柄の変動順序とは逆の変動順序である。その一方で、同じ種類の装飾図柄を指定する場合に装飾図柄指定コマンド(制御情報)を構成する下位コマンドに格納される図柄種情報は、図柄列に関係なく同じとした。これにより、同じ種類の装飾図柄を指定する場合であっても、図柄列毎に、装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納される図柄種情報が異なる場合よりも、下位コマンドに格納するための図柄種情報に関するデータを削減することができ、使用するROMの記憶容量を抑えることができる。なお、下位コマンドに格納するための図柄種情報に関するデータとは、統括制御用ROM31bにおいては下位コマンドに格納するための図柄種情報などを意味し、表示制御用ROM32bにおいては下位コマンドに格納された図柄種情報から装飾図柄の種類を特定するための情報などを意味する。また、制御情報生成手段として機能する統括制御用CPU31aによって、各図柄列の装飾図柄を指定する装飾図柄指定コマンドが生成されるため、複数種類の図柄組み合わせをデータとしてROMに記憶させなくても良く、使用するROMの記憶容量を抑えることができる。
【0139】
(2)装飾図柄指定コマンド(制御情報)を構成する下位コマンドに格納される図柄種情報が図柄列毎に異なる装飾図柄を指定する場合には、装飾図柄指定コマンドの上位コマンドと下位コマンドの両方を参照して、図柄の種類を特定しなければならない。しかし、同じ種類の装飾図柄を指定する場合に装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納される図柄種情報は、図柄列に関係なく同じとしている。このため、上位コマンドを参照しなくても、下位コマンドのみを参照すれば、少なくとも装飾図柄の種類を特定することは容易となり、図柄列毎に装飾図柄の種類をそれぞれ特定する処理を省くことが可能となる。
【0140】
(3)装飾図柄指定コマンド(制御情報)を構成する下位コマンドに格納される図柄種情報が図柄列毎に異なる装飾図柄を指定する場合、特定の図柄組み合わせを確定停止表示させるための制御プログラムを作成する際などは、設計者が図柄列毎に各種装飾図柄に対応する情報を確認しなければならない。この結果、設計者の負担が増えるとともに、制御プログラムが複雑化する虞がある。一方、装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納される情報が図柄列に関係なく共通化されている場合、装飾図柄の種類毎に対応する情報だけを認識していれば、図柄列毎に各種装飾図柄に対応する情報を確認する手間を省くことができ、設計者の負担が減るとともに、制御プログラムが複雑化することを抑制できる。
【0141】
(4)複数の有効ラインL1〜L5のうちの一部の有効ラインL2〜L5でのみ特定の図柄組み合わせが停止表示(一旦停止表示又は確定停止表示)され得るように構成した。このため、前記一部の有効ラインL2〜L5について、特定の図柄組み合わせが停止表示されるか否かについて注目させることができる。
【0142】
(5)一旦停止表示された特定の図柄組み合わせがそのまま確定停止表示されるまでは、各図柄列の装飾図柄の表示態様からは、特定のはずれ通常演出用の変動パターン、特定のはずれ特別演出用の変動パターン及び特定の大当り演出用の変動パターンのうち何れの変動パターンの決定に伴う装飾図柄変動ゲームであるかを特定することができない。このため、はずれ通常演出用の変動パターンの決定に伴う装飾図柄変動ゲームが実行されている場合であっても、全図柄列の装飾図柄が確定停止表示されるまで、装飾図柄変動ゲームが継続すること(後半部リーチ演出が実行されること)を期待させて、遊技を楽しませることができる。
【0143】
(6)はずれの図柄組み合わせに分類される図柄組み合わせを、特定の図柄組み合わせとした。このため、特定の図柄組み合わせが一旦停止表示された後に、後半部リーチ演出が実行されることにより、遊技者を驚かせ、遊技を楽しませることができる。
【0144】
(7)装飾図柄指定コマンドを生成した後、残りの装飾図柄指定コマンドを生成する際には直前に生成した装飾図柄指定コマンドを基に装飾図柄指定コマンドを生成する。このため、一度生成した装飾図柄指定コマンドの全てをRAMに記憶させておく必要がなく、RAMの使用量も削減することができ、CPUの処理速度が低下することを抑制することができる。
【0145】
(8)複数の図柄列のうち一部の図柄列(左列)における装飾図柄(図柄)の変動順序は、他の図柄列(中列及び右列)の装飾図柄の変動順序とは逆の変動順序である。その一方で、同じ種類の装飾図柄を指定する場合に各図柄記憶領域に記憶される装飾図柄情報は、図柄列に関係なく同じとした。これにより、図柄列毎に装飾図柄情報に関するデータを記憶する必要がないため、装飾図柄情報に関するデータを削減することができ、使用するROMの記憶容量を抑えることができる。なお、装飾図柄情報に関するデータとは、表示制御用ROM32bに記憶される装飾図柄情報などを意味する。また、制御情報生成手段として機能する表示制御用CPU32aによって、各図柄列の装飾図柄を示す制御情報が生成されるため、複数種類の図柄組み合わせをデータとしてROMに記憶させなくても良く、使用するROMの記憶容量を抑えることができる。
【0146】
(9)装飾図柄情報が図柄列毎に異なる装飾図柄を指定する場合、特定の図柄組み合わせを一旦停止表示させるための制御プログラムを作成する際などは、設計者が図柄列毎に各種装飾図柄に対応する装飾図柄情報を確認しなければならない。この結果、設計者の負担が増えるとともに、制御プログラムが複雑化する虞がある。一方、装飾図柄情報が図柄列に関係なく共通化されている場合、装飾図柄の種類毎に対応する情報だけを認識していれば、図柄列毎に各種装飾図柄に対応する情報を確認する手間を省くことができ、設計者の負担が減るとともに、制御プログラムが複雑化することを抑制できる。
【0147】
(10)特定の図柄組み合わせを一旦停止表示させる際には、表示制御用CPU32aが、各図柄列に一旦停止表示させる装飾図柄の種類を算出するように構成した。これにより、統括制御用CPU31aが出力するコマンド、つまり、表示制御用CPU32aが入力するコマンドの量を削減することができる。それとともに、前記コマンドに係る制御プログラムやデータを削減することもできる。
【0148】
なお、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・上記実施形態では、統括制御用CPU31aと表示制御用CPU32aによって確定停止表示や一旦停止表示させる装飾図柄の図柄組み合わせを決定したが、何れか一方のCPUが装飾図柄の図柄組み合わせを決定するように構成しても良い。例えば、統括制御用CPU31aが、確定停止表示させる装飾図柄の図柄組み合わせに加えて、一旦停止表示させる装飾図柄の図柄組み合わせを決定するように構成しても良い。このように構成する場合に、確定停止表示させる装飾図柄を指定するための装飾図柄指定コマンドと、一旦停止表示させる装飾図柄を指定するための装飾図柄指定コマンドと、を表示制御用CPU32aが識別可能に構成することが好ましい。例えば、装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドに格納される情報の種類を増やし、上位コマンドに格納された情報から、確定停止表示させる装飾図柄を指定するための装飾図柄指定コマンドと、一旦停止表示させる装飾図柄を指定するための装飾図柄指定コマンドと、を識別可能に構成しても良い。その他にも、装飾図柄指定コマンドの出力タイミングから、確定停止表示させる装飾図柄を指定するための装飾図柄指定コマンドと、一旦停止表示させる装飾図柄を指定するための装飾図柄指定コマンドと、を識別可能に構成しても良い。このとき、表示制御用CPU32aが行う制御を統括制御用CPU31aが行い、当該統括制御用CPU31aが演出表示装置11の表示内容を制御するように構成してもよい。このように構成する場合、統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cの記憶領域に、上記実施形態における図柄列情報に対応付けて上記実施形態における図柄種情報を記憶させて、各図柄列の装飾図柄を特定可能な制御情報を生成する。そして、統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cに記憶させた制御情報(生成した制御情報)にしたがって、演出表示装置11における各図柄列の装飾図柄の一旦停止表示や確定停止表示を制御するようにしてもよい。このように構成する場合には、統括制御用CPU31aのみが、制御情報生成手段及び図柄制御手段として機能する。なお、表示制御用CPU32aが行う制御を統括制御用CPU31aが行う場合、表示制御用ROM32bに記憶された情報が統括制御用ROM31bに記憶させれば、表示制御用CPU32a、表示制御用ROM32b及び表示制御用RAM32cを備えなくてもよい。
【0149】
また、表示制御用CPU32aが一旦停止表示させる図柄組み合わせに加えて確定停止表示させる図柄組み合わせを決定するように構成する場合には、確定停止表示させる装飾図柄の図柄組み合わせを特定可能な制御情報を、一旦停止表示させる装飾図柄の図柄組み合わせを特定可能な制御情報と同様の方法で生成すればよい。このとき、統括制御用CPU31aが行う演出表示装置11に係わる制御又は全ての制御を表示制御用CPU32aが行うように構成しても良い。このように構成する場合には、表示制御用CPU32aのみが、制御情報生成手段及び図柄制御手段として機能する。
【0150】
・上記実施形態において、統括制御基板31(統括制御CPU31a、統括制御用ROM31b及び統括制御用RAM31c)が行う制御を、各制御基板にて行うように構成すれば、統括制御基板31を備えなくても。このとき、表示制御基板32の表示制御用CPU32aが、一旦停止表示及び確定停止表示させる装飾図柄による図柄組み合わせを特定可能な各種制御情報を生成するように構成してもよい。
【0151】
・上記実施形態において、統括制御基板31に設けた統括制御用CPU31a、ROM31b、RAM31cや、表示制御基板32に設けた表示制御用CPU32a、ROM32b、RAM32c、ランプ制御基板33や音声制御基板34にそれぞれ設けたCPU、ROM、RAMを、単一の基板(ここでは、「演出制御基板」という)に設けても良い。なお、制御情報の生成などに係る制御など各制御基板31,32,33,34にて行われる制御が、演出制御基板に設けたCPU,ROM,RAMで行われれば、演出制御基板に設けるCPU,ROM,RAMの個数はそれぞれ1個でも良い。なお、演出制御基板に設けた1又は複数のCPUのうち単一のCPUにおいて装飾図柄に係る制御情報の生成を行う際には、演出制御基板に設けたRAMの記憶領域に、上記実施形態における図柄列情報に対応付けて上記実施形態における図柄種情報を記憶させて、各図柄列の装飾図柄を特定可能な制御情報を生成する。そして、前記CPUは、RAMに記憶させた制御情報(生成した制御情報)にしたがって、演出表示装置11における各図柄列の装飾図柄の一旦停止表示や確定停止表示を制御すればよい。
【0152】
・上記実施形態において、1回の特別図柄変動ゲームの実行中に、全図柄列の装飾図柄が変動表示されてから全図柄列の装飾図柄が一旦停止表示されるまでを1回とする変動サイクルを複数回実行可能(所謂、擬似連演出を実行可能)に構成し、最終回以外の途中の変動サイクルにて特定の図柄組み合わせが一旦停止表示されるように構成しても良い。このように構成する場合、統括制御用CPU31aが、変動サイクル毎に停止表示(一旦停止表示又は確定停止表示)させる図柄組み合わせを指定するための装飾図柄指定コマンドを生成して、表示制御用CPU32aに出力するように構成しても良い。このとき、統括制御用CPU31aは、途中の変動サイクルでは、特定の図柄組み合わせを一旦停止表示させるように、装飾図柄指定コマンドを生成する。また、統括制御用CPU31aが途中の変動サイクルにて一旦停止表示させる特定の図柄組み合わせを指定しなくても、表示制御用CPU32aが、途中の変動サイクルを実行する毎に、途中の変動サイクルにて特定の図柄組み合わせを一旦停止表示させるための装飾図柄情報を生成するように構成しても良い。
【0153】
・上記実施形態において、始動入球装置14へ遊技球が入球したことを契機に、特別図柄変動ゲームの実行を保留可能に構成しても良い。更に、大当り判定値と一致する大当り判定用乱数を用いて行われる特別図柄変動ゲーム(以下、「演出対象の特別図柄変動ゲーム」と示す)などの実行が保留されたことを契機に、少なくとも当該特別図柄変動ゲームが実行されるまでの1又は複数回の装飾図柄変動ゲームにて特定の図柄組み合わせが確定停止表示されるように構成しても良い。なお、演出対象の特別図柄変動ゲームの実行が保留されてから当該演出対象の特別図柄変動ゲームが実行されるまでの装飾図柄変動ゲームにて、はずれ特別演出用の変動パターンが決定された場合にはリーチ演出を実行させて特定の図柄組み合わせが確定停止表示されないように制御しても良い。その他、演出対象の特別図柄変動ゲームの実行が保留されてから当該演出対象の特別図柄変動ゲームが実行されるまでの装飾図柄変動ゲームにて、はずれ特別演出用の変動パターンが決定された場合にはリーチ演出の実行を中止して特定の図柄組み合わせを強制的に確定停止表示させるように制御しても良い。
【0154】
・上記実施形態を、遊技状態を大当り抽選の当選確率が通常よりも高確率となる確変状態とすることの可能な遊技機に適用しても良い。また、上記実施形態を、当り遊技終了後が確変状態となる種類の当り(確変当り)や、当り遊技終了後が確変状態とならない種類の当り(非確変当り)や、生起を契機として遊技状態を変更契機とならない種類の値(所謂、小当り)を生起可能な遊技機に適用しても良い。そして、装飾図柄変動ゲームでは、特定の図柄組み合わせが一旦停止表示された後に、装飾図柄変動ゲーム終了後の遊技の展開を示す結果が導出される結果導出演出を実行するように構成し、当該結果導出演出にて導出される結果によって生起される当りの種類を遊技者が特定又は予測できるように構成しても良い。なお、上記確変当り、非確変当り、小当りにおける大入賞口16の開閉態様が同様の開放態様であれば、大入賞口16の開閉態様からどの種類の当りが生起されたか否かを特定し難くなるため、より結果導出演出にて導出される結果に対する注目を高めることができる。
【0155】
・上記実施形態において、各ブランク図柄の表示態様を同一としたが、各ブランク図柄の表示態様を異ならせても良い。例えば、数字図柄[1]と[2]の間に位置するブランク図柄を、三角形を模したブランク図柄(例えば、「△」)とする。一方で、数字図柄[2]と[3]の間に位置するブランク図柄を、ダイヤをモチーフとしたブランク図柄(例えば、「◇」)としても良い。
【0156】
・上記実施形態において、後半部リーチ演出が実行された場合には、前半部リーチ演出のみが実行された場合よりも大当りへの期待感が高まるように構成しても良い。このように構成するためには、例えば、大当り抽選に当選する場合に後半部リーチ演出の実行が対応付けられた変動パターンを決定する割合を、大当り抽選に非当選する場合に後半部リーチ演出の実行が対応付けられた変動パターンを決定する割合よりも高くすれば良い。
【0157】
・上記実施形態において、リーチの図柄組み合わせが一旦停止表示される有効ラインの数に応じて、大当りへの期待感が変化するように構成しても良い。例えば、リーチの図柄組み合わせが一旦停止表示される有効ラインの数が多いほど大当りへの期待感が高まるように構成しても良い。このように構成するためには、例えば、リーチの図柄組み合わせを一旦停止表示させる有効ラインを決定する際、大当り抽選に当選する場合に有効ラインL4又は有効ラインL5を決定する割合を、大当り抽選に非当選する場合に有効ラインL4又は有効ラインL5を決定する割合よりも高くすれば良い。
【0158】
・上記実施形態において、装飾図柄が一旦停止表示される図柄列の順序を変更しても良い。例えば、左列→中列→右列の順に、装飾図柄を一旦停止表示させるように構成しても良い。このように構成する場合には、左列と中列に同一の数字図柄が一旦停止表示される図柄組み合わせが、リーチの図柄組み合わせに相当することとなる。このため、左列→中列→右列の順に、確定停止表示させる装飾図柄を決定することが望ましい。
【0159】
・上記実施形態において、各図柄列にて変動表示される装飾図柄の変動順序を変更しても良い。例えば、上記実施形態では、中列にて装飾図柄が変動表示される変動順序を右列にて装飾図柄が変動表示される変動順序と同じ変動順序としたが、中列にて装飾図柄が変動表示される変動順序を左列にて装飾図柄が変動表示される変動順序と同じ変動順序にしても良い。
【0160】
・上記実施形態において、演出表示装置11、装飾ランプLa及びスピーカSpをそれぞれ専用の制御基板にて制御しなくても、統括制御用CPU31aが、各種演出装置11,La,Spのうちの一部又は全てを制御するように構成しても良い。
【0161】
・上記実施形態において、表示制御用CPU32aは、装飾図柄指定コマンドを構成する上位コマンドに格納された図柄列情報を参照しなくても、装飾図柄指定コマンドを入力した順序にしたがって各図柄列の装飾図柄の種類を特定するように構成しても良い。この場合、上位コマンドを生成する必要もないため、上位コマンドを生成するための制御プログラムや、上位コマンドに係るデータを削減することが可能となる。
【0162】
・上記実施形態において、図柄列の数を変更しても良い。
・上記実施形態において、各図柄列にてそれぞれ変動表示される装飾図柄の種類を変更しても良い。
【0163】
・上記実施形態において、有効ラインの数を変更しても良い。例えば、有効ラインの数を有効ラインL1〜L3の3つにしても良い。
・上記実施形態において、前半部リーチ演出にて中列の装飾図柄が変動表示されているときに、後半部リーチ演出へ発展するように攻勢しても良い。
【0164】
・上記実施形態における特定の図柄組み合わせは、当該特定の図柄組み合わせが一旦停止表示される有効ライン上において、特定の図柄列の装飾図柄に対して残りの図柄列の装飾図柄が一定の関係性を有する装飾図柄の図柄組み合わせであれば、変更しても良い。例えば、特定の図柄組み合わせを、右列の数字図柄と中列の数字図柄が左列の数字図柄に2加算した数字図柄となる装飾図柄の図柄組み合わせ(例えば、[133])としても良い。その他、特定の図柄組み合わせを、右列の数字図柄が左列の数字図柄の3倍の数字図柄であって、中列の数字図柄が左列の数字図柄の2倍の数字図柄となる装飾図柄の図柄組み合わせ(例えば、[246])としても良い。
【0165】
・上記実施形態において、特定の図柄組み合わせを停止表示(一旦停止表示又は確定停止表示)させることを変動パターンに対応付けなくても良い。例えば、統括制御用CPU31aが行う抽選によって、特定の図柄組み合わせを一旦停止表示させるか否かを決定するように構成しても良い。また、統括制御用CPU31aが決定する演出パターンに、特定の図柄組み合わせを停止表示(一旦停止表示又は確定停止表示)させるか否かを対応付けても良い。
【0166】
・上記実施形態において、表示制御用ROM32bに、特定の図柄組み合わせに関するデータを記憶させても良い。そして、特定の図柄組み合わせを一旦停止表示させる際、装飾図柄情報を算出することなく前記データに基づき特定の図柄組み合わせが一旦停止表示されるように表示制御用CPU32aが制御するように構成しても良い。
【0167】
・上記実施形態において、はずれ特別演出用の変動パターンの決定に伴う装飾図柄変動ゲームでは、リーチの図柄組み合わせが一旦停止表示される有効ライン上の中列の装飾図柄として、中列における装飾図柄の変動順序においてリーチの図柄組み合わせを構成する数字図柄の1個後に変動表示される装飾図柄が確定停止表示されるように決定した。しかし、大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されなければ、中列における装飾図柄の変動順序においてリーチの図柄組み合わせを構成する数字図柄の1個後に変動表示される装飾図柄でなくても良い。
【0168】
・上記実施形態において、有効ラインL1上に特定の図柄組み合わせが一旦停止表示され得るように構成しても良い。例えば、有効ラインL1上に特定の図柄組み合わせが一旦停止表示される際には、有効ラインL3上にリーチの図柄組み合わせが一旦停止表示されるため、中列の装飾図柄が一旦停止表示されるよりも前に前半部リーチ演出を行うように構成しても良い。そして、有効ラインL1上に特定の図柄組み合わせが一旦停止表示された後に、後半部リーチ演出が実行され得るように構成しても良い。このように構成する場合、中列における装飾図柄の変動順序を変更することが好ましい。
【0169】
・上記実施形態において、統括制御用CPU31aは、装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納された図柄種情報に所定数を加算した際、当該加算後の値が「0FH」に達した場合には、「00H」を設定してから残りの値を加算するように構成しても良い。同様に、表示制御用CPU32aは、装飾図柄情報に所定数を加算した際、当該加算後の値が「0FH」に達した場合には、「00H」を設定してから残りの値を加算するように構成しても良い。
【0170】
・上記実施形態において、統括制御用CPU31aは、装飾図柄指定コマンドを構成する下位コマンドに格納された図柄種情報から所定数を減算した際、当該減算後の値が「00H」に達した場合には、「0FH」を設定してから残りの値を減算するように構成しても良い。同様に、表示制御用CPU32aは、装飾図柄情報から所定数を減算した際、当該減算後の値が「00H」に達した場合には、「0FH」を設定して残りの値を減算するように構成しても良い。
【0171】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記特定の図柄列の図柄の種類に対して残りの図柄列の図柄の種類が一定の関係性を有するように前記残りの図柄列の図柄の種類を決定するための特定処理情報を記憶する記憶手段と、前記制御情報生成手段は、前記図柄組み合わせ決定手段によって前記特定の図柄組み合わせが決定された場合、前記特定の図柄列の図柄の種類を決定した後、当該特定の図柄列の図柄の種類を特定可能な図柄種情報を基に、前記記憶手段に記憶されている前記特定処理情報にしたがって前記残りの図柄列の図柄の種類を特定可能な図柄種情報を算出し、前記残りの図柄列の図柄の種類を決定することを特徴とする遊技機。
【0172】
(ロ)前記図柄は、数字を模した図柄を含み、前記特定の図柄組み合わせには、3列の図柄列のうち最初に図柄が停止表示される第1停止図柄列の第1停止図柄が数字を模した図柄であって、次に停止表示される第2停止図柄列の第2停止図柄が前記第1停止図柄に2加算した数字を模した図柄であり、最後に図柄が停止表示される第3停止図柄列の第3停止図柄が前記第1停止図柄に1加算した数字を模した図柄の組み合わせが含まれることを特徴とする遊技機。
【0173】
(ハ)前記図柄変動ゲームにて前記特定の図柄組み合わせが停止表示された場合は、前記図柄変動ゲームにて前記特定の図柄組み合わせが停止表示されなかった場合よりも、各図柄列の図柄が停止表示された後の遊技が遊技者にとって有利に展開されることを特徴とする遊技機。
【符号の説明】
【0174】
GH…画像表示部、HR1〜HR9…停止領域、La…装飾ランプ、L1〜L5…有効ライン、SOL…大入賞口ソレノイド、Sp…スピーカ、10…遊技盤、11…演出表示装置、12…特別図柄表示装置、14…始動入球装置、16…大入賞口、30…主制御基板、30a…主制御用CPU、30b…主制御用ROM、30c…主制御用RAM、30d…乱数生成器、31…統括制御基板、31a…統括制御用CPU、31b…統括制御用ROM、31c…統括制御用RAM、32…表示制御基板、32a…表示制御用CPU、32b…表示制御用ROM、32c…表示制御用RAM、33…ランプ制御基板、34…音声制御基板。
図1
図2
図3
図4
図5