【実施例1】
【0011】
(実施例1の構成) 本発明の実施例1の構成について、(I)シミュレータの構成と、(II)シミュレータ作成装置の構成と、(III)シミュレータ作成プログラムの構成と、に分けて説明する。
【0012】
(I) シミュレータの構成
図2は、本発明の実施例1におけるシミュレータ20の構成の概略を示すブロック図であり、
図3は、
図2中のシミュレータ20の動作時における構成の概略を示すブロック図であり、更に、
図4は、
図2中のシミュレータ20におけるシミュレータモデルプログラム21により作成されるシミュレーションモデル21AとGUIモデルプログラム23により作成されるGUIモデル23Aとの関係を説明する図である。
【0013】
先ず、
図2に基づいて、シミュレータ20の基本的な構成について説明する。 シミュレータ20は、複数のプログラムにより構成され、操作手段としてのマウス11と、設定表示手段
である表示画面としてのモニタ12を有するコンピュータ10により実行される。
【0014】
シミュレータ20は、シミュレータモデルプログラム21と、シミュレータ設計プログラム22と、GUIモデルプログラム23と、シミュレータ20の全体を制御する制御プログラム24と、シミュレータ20によりシミュレーションモデルのシミュレーションを実行する実行プログラム25と、シミュレーションモデルのシミュレーション結果を表示するGUI表示プログラム26と、を有している。
【0015】
シミュレータモデルプログラム21は、シミュレータ20を構成する部品モデルである複数のモデルパーツを定義するプログラムであり、シミュレータモデルプログラム21の基本情報であるクラス名等のモデル基本情報21aと、シミュレータモデルプログラム21にパラメータとして設定する属性情報21bと、シミュレータモデルプログラム21に対応したGUIプログラムの情報である
GUIパーツ表示情報21cと、を有している。
【0016】
シミュレータ設計プログラム22(=22−1・・22−n)は、シミュレータ生成プログラム22aと、シミュレータGUI生成プログラム22bと、を有している。シミュレータ生成プログラム22aは、シミュレータモデルプログラム21により定義されたシミュレーション対象のモデルパーツをどのように組み合わせてシミュレーションモデルを作成するかといった設計図を表すプログラムである。又、シミュレータGUI生成プログラム22bは、シミュレータ20上で動作するGUIモデルプログラムをどのような配置でどのようなイメージで表示するかを規定したプログラムである。尚、シミュレータ設計プログラム22は、仕様の異なる複数のシミュレーションモデルの数に合わせて、複数のプログラムを持つことが可能な構成としている。
【0017】
GUIモデルプログラム23は、シミュレーションの結果を視覚化して表示するプログラムであり、GUIモデルプログラム23の基本情報であるクラス名等のGUI基本情報23aと、GUIモデルプログラム23にパラメータとして設定する属性情報23bとを有している。
【0018】
次に、
図3に基づいて、シミュレータ20の動作時の構成について説明する。 コンピュータ10は、起動されると、
図2中のシミュレータ生成プログラム22a及びシミュレータGUI生成プログラム22bの設計通りにシミュレータモデルプログラム21及びGUIモデルプログラム23を生成し、
図3に示された接続のシミュレータ20を立ち上げる。
【0019】
制御プログラム24は、コンピュータ10に接続された入力装置、例えば、マウス11から実行指示を受け取り、実行プログラム25に実行指示S24を出力し、実行プログラム25は、各シミュレータモデルプログラム21(=21−1〜21−4)に対してシミュレーションの実行指示S25を出力する。各シミュレータモデルプログラム21(=21−1〜21−4)は、シミュレーションを
開始し、各シミュレータモデルプログラム
21に対応するGUIモデルプログラム23(=23−1〜23−4)に対し、一定サイクルでGUI表示指示S21−2,S21−4を出力する。GUIモデルプログラム23は、GUI表示プログラム26に対しGUI表示指示S23を出力し、制御プログラム24を介して、コンピュータ10に接続された表示装置、例えば、モニタ12に、GUI表示を表示する。
【0020】
最後に、
図4に基づいて、シミュレーションモデル21AとGUIモデル23Aとの関係をプリンタの媒体搬送を例にして説明する。
【0021】
図4において、シミュレーションモデル21Aは、ローラ21Aa,21Ae、ギア21Ab,21Ad、及びモータ21Ac等のプリンタを構成するモデルパーツを定義するモデルであり、
図4に示されたシミュレーションモデル21Aに対応するシミュレータモデルプログラム21は、ローラ21Aa,21Ae、ギア21Ab,21Ad、及びモータ21Ac等のプリンタを構成する部品の動きをデータとして保有している。
【0022】
この場合、
図2中のシミュレータ生成プログラム22aは、
図4に示されたような各モデルパーツの配置、モデルパーツの接続関係及びモデルパーツ間の相互関係を記述したプログラムである。具体的には、シミュレータ生成プログラム22aは、2つのローラ21Aa,21Aeと、2つのギア21Ab,21Adと、1つのモータ21Acと、を
図4のように配置し、モータ21Acが回転すると、2つのギア21Ab,21Adが回転を受け取り、2つのギア21Ab,21Adが受け取った回転を2つのローラ21Aa,21Aeに伝えて、2つのローラ21Aa,21Aeが回転するといった設計情報からなるプログラムである。
【0023】
図4に示されたGUIモデル23Aは、外部から見える
表示パーツ(以下「GUIパーツ」という。)として、2つのローラ23Aa,23Acと、センサ23Abと、走行路23Adと、を表示している。GUIモデルプログラム23は、シミュレータモデルプログラム21から何度回転したかという情報を受け取り、コンピュータ10におけるモニタ12の表示画面上で、2つのローラ23Aa,23Acのイメージ図を回転させて表示する機能を有する。その他、シミュレータモデルプログラム21から表示を点滅させる情報を受け取れば、GUIモデルプログラム23は、表示を点滅させ、位置を移動させる情報を受け取れば、表示位置を移動する。
【0024】
(II) シミュレータ作成装置の構成
図1は、本発明の実施例1におけるシミュレータ作成装置30の構成の概略を示すブロック図である。
【0025】
シミュレータ作成装置30は、マウス11、モニタ12及び記憶手段としてのメモリ13を有するコンピュータ10により構成され、
図2に示されたシミュレータ20のプログラムを作成する機能を有している。
【0026】
シミュレータ作成装置30は、シミュレータ20を構成する部品モデルである
第1モデルパーツ31と、このモデルパーツ31をコンピュータ10に読み込むパーツ情報読み込み手段32と、コンピュータ10に読み込まれた
第2モデルパーツS32をシミュレータ作成装置30のモニタ12上の表示画面に配置してシミュレーション対象を表すシミュレーションモデルS33を作成するモデルパーツ配置手段33と、モデルパーツ配置手段33により作成された
シミュレーションモデルS33に基づいて、GUIからなる表示モデルS34を生成する表示モデル生成手段34と、を有している。
【0027】
更に、シミュレータ作成装置30は、モデルパーツ配置手段33により作成されたシミュレーションモデルS33と、表示モデル生成手段34により生成された表示モデルS34とを設定情報S35としてメモリ13に保存する設定保存手段35と、設定保存手段35により保存された設定情報S13に基づいて、シミュレータ20のシミュレータ生成プログラム22a及びシミュレータGUI生成プログラム22bを作成するプログラム作成手段36と、を有している。
【0028】
(III) シミュレータ作成プログラムの構成
図5は、本発明の実施例1におけるシミュレータ作成プログラム40の構成の概略を示すブロック図である。
【0029】
図5に基づいて、シミュレータ作成プログラム40の構成について説明する。 シミュレータ作成プログラム40は、
図2に示されたシミュレータ20のシミュレータ生成プログラム22a及びシミュレータGUI生成プログラム22bを生成するプログラムである。
図1に示されたシミュレータ作成装置30は、コンピュータ10にシミュレータ作成プログラム40を書き込んだ装置である。
【0030】
シミュレータ作成プログラム40は、モデルパーツ31とGUIパーツのパーツ情報を読み込むプログラムであるパーツ情報読み込み部41と、モデルパーツ31とモデルパーツ31間を接続するコネクタパーツに対して設定を行うモデルパーツ設定部42と、GUIパーツに対して設定を行うGUIパーツ設定部43と、モデルパーツ設定部42とGUIパーツ設定部43で行った設定情報をGUIパーツライブラリ45へ保存する設定保存部44と、GUIパーツライブラリ45に登録さている設定情報に基づいてシミュレータ生成プログラム22aとシミュレータGUI生成プログラム22bを生成するシミュレータ生成プログラム生成部46と、を有している。
【0031】
モデルパーツ設定部42は、モデルパーツ31やGUIパーツ等のアイコンを選択するアイコン選択プログラム42aと、モデルパーツを生成するモデルパーツ生成プログラム42bと、モデルパーツの属性設定を行うダイアログを表示するモデルパーツ属性設定ダイアログ表示プログラム42cと、モデルパーツ属性設定ダイアログで属性を設定するモデルパーツ属性設定プログラム42dと、モデルパーツ属性設定ダイアログでGUIパーツの有無を設定するGUIパーツ有無設定プログラム42eと、コネクタパーツを生成するコネクタパーツ生成プログラム42fと、コネクタパーツを用いてモデルパーツ同士を接続するモデルパーツ接続プログラム42gと、を有している。
【0032】
GUIパーツ設定部43は、モデルパーツに対応したGUIパーツをGUIパーツライブラリ
45から抽出するGUIパーツライブラリ抽出プログラム43aと、GUIパーツを生成するGUIパーツ生成プログラム43bと、GUIパーツの属性設定を行うダイアログを表示するGUIパーツ属性設定ダイアログ表示プログラム43cと、GUIパーツ属性設定ダイアログで属性を設定するGUIパーツ属性設定プログラム43dとを有している。
【0033】
設定保存部44は、パーツ情報
読み込み部41とモデルパーツ設定部42とGUIパーツ設定部43との設定情報をGUIパーツライブラリ45へ保存する設定保存プログラムである。
【0034】
GUIパーツライブラリ45は、設定保存部44により保存された設定情報S44を表示モデルライブラリとして保存するプログラムである。
【0035】
更に、シミュレータ生成プログラム生成部46は、シミュレータを作成のための制御を行うシミュレータ作成制御プログラム46aと、設定保存部44で保存した設定情報
S44をGUIパーツライブラリ
45から読み出してシミュレータ設計データを出力するシミュレータ設計データ出力プログラム46bと、設定保存部44で保存した設定情報
S44からGUI設計データを出力するGUI設計データ出力プログラム46cとを有している。
【0036】
(実施例1の動作) 本発明の実施例1の動作について、(I)シミュレータ作成装置の動作と、(II)シミュレータのプログラム作成方法と、に分けて説明する。
【0037】
(I) シミュレータ作成装置の動作
図1、
図5を参照しつつ、
図6〜
図11に示されたシミュレータ作成装置30のモニタ12に表示された表示画面に沿って、シミュレータ作成装置30の動作を説明する。
【0038】
図6は、
図1中の
表示画面としてのモニタ12に表示されるシミュレータ作成装置30の初期表示画面の例を示す図である。
【0039】
図6に示されたモニタ12に表示された初期表示画面は、画面中央上段にモデルパーツの設定を行う
第1設定画面としてのモデルパーツ設定画面51と、画面中央下段のGUIパーツの設定を行う
第2設定画面としてのGUIパーツ設定画面52と、画面左側のシミュレータ20のプログラムを作成するための操作ボタン領域53と、画面右側には、読み込まれたモデルパーツのアイコンが一覧できるツールバーであるモデルパーツ一覧ツールバー54と、を有している。
【0040】
図6に示されたモニタ12に表示された初期画面では、モデルパーツ設定画面51及びGUIパーツ設定画面52には、何も表示されていない。
【0041】
操作ボタン領域53には、モデルパーツ、GUIパーツの情報を読み込むときにトリガを与えるパーツ情報読み込みボタン53aと、GUIパーツを更新するときにトリガを与えるGUIパーツ更新ボタン53bと、シミュレータを作成するときにトリガを与えるシミュレータ作成ボタン53cと、モデルパーツ設定画面51及びGUIパーツ設定画面52での設定を保存するときにトリガを与える設定
保持ボタン53dとが
図6に表示されている。
【0042】
モデルパーツ一覧ツールバー54には、コネクタアイコン54aが表示されている。コネクタアイコン54aは、モデルパーツ同土の接続をするために使用するアイコンである。
【0043】
図7は、
図1中のモニタ12に表示されるシミュレータ作成装置30のパーツ情報読み込み後の表示画面の例を示す図である。
【0044】
図7に示されたモニタ12の表示画面のモデルパーツ一覧ツールバー54の領域には、
図4のモータ21cを表すモデルパーツアイコン54bと、
図4のローラ21a,21eを表すモデルパーツアイコン54cと、
図4のセンサ21fを表すモデルパーツアイコン54dと、
図4の走行路21gを表すモデルパーツアイコン54eとが追加されている。
【0045】
図8は、
図1中のモニタ12に表示されるシミュレータ作成装置30のシミュレーションモデル生成後の表示画面の例を示す図である。
【0046】
図8に示されたモニタ12の表示画面のモデルパーツ設定画面51には、シミュレーションモデル55が追加されている。シミュレーションモデル55は、モデルパーツ一覧ツールバー54内のアイコン54a〜54e等からマウス11により選択、配置されて作成される。
図8に示されたシミュレーション
モデル55は、モータ55aとローラ55bとがコネクタアイコン55hで接続され、モータ55cにローラ55d及びローラ55eがコネクタアイコン55jで接続されている。センサ55fがローラ55bとローラ55dの間の位置に配置され、走行路55gが、ローラ55e→ローラ55d→センサ55f→ローラ55bの順に配置されている。
【0047】
図9は、
図1中のモニタ12に表示されるシミュレータ作成装置30のGUIパーツ更新後の表示画面の例を示す図である。
【0048】
図9に示されたモニタ12の表示画面のGUIパーツ設定画面52には、GUIモデル56が追加されている。GUIモデル56は、走行路のモデルパーツアイコン56eが、ローラ56d→ローラ56c→センサ56b→ローラ56aの順に配置されている。
図9のモデルパーツ設定画面51に表示されたシミュレーションモデル55が、シミュレーション対象の装置を表すシミュレーションモデルであり、
図9のGUIパーツ設定画面52に表示されたGUIモデル56が、モデルパーツ設定画面51に表示されたシミュレーションモデルについてのシミュレーションを実行した結果の表示である。
図9のGUIパーツ設定画面52に表示されたGUIモデル56中の3つのローラ56a,56c,56dは、シミュレータモデルプログラム21から2つのモータ55b,55
cの回転に関する情報等を受け取り、3つのローラ56a,56c,56dを回転させて表示する。
【0049】
図10は、
図1中のモニタ12に表示されるシミュレータ作成装置30のモデルパーツ属性設定ダイアログの表示例を示す図である。
【0050】
図5中のモデルパーツ属性設定ダイアログ表示プログラム42cやGUIパーツ有無設定プログラム42eを実行するときに使用するモデルパーツ属性設定ダイアログ60の表示画面の表示例が
図10に示されている。
【0051】
図10において、モデルパーツ設定ダイアログ60は、シミュレーションモデル55の属性設定等を行う設定ダイアログであり、モデルパーツ基本情報設定項目61は、モデルパーツ55の基本情報を設定する項目であり、モデルパーツ属性情報設定項目62は、モデルパーツ55の属性情報を設定する項目であり、GUIパーツ表示情報設定項目63は、GUIパーツの表示有無情報である
GUIパーツ表示情報21cを設定する項目である。
【0052】
図10に示されたモデルパーツ設定ダイアログ60の表示例では、モデルパーツ基本情報設定項目61は、モデルパーツ名は「ローラ1」であり、クラス名は「ローラ」である。モデルパーツ属性情報設定項目62は、属性情報1の半径は「10.0」であり、属性情報2の材質は「ゴム」である。更に、GUIパーツ表示情報設定項目63は、GUIパーツ表示及びGUIパーツ1の速度表示が選択されている。
【0053】
図11は、
図1中のモニタ12に表示されるシミュレータ作成装置30のGUIパーツ属性設定ダイアログの表示例を示す図である。
【0054】
シミュレータ作成装置30でGUIパーツの属性設定を行うときに使用するGUIパーツ属性設定ダイアログ70の表示例が
図11に示されている。
【0055】
GUIパーツ属性設定ダイアログ70は、GUIパーツの属性設定等を行う設定ダイアログであり、GUIパーツ基本情報設定項目71は、GUIパーツの基本情報を設定する項目であり、GUIパーツ属性情報設定項目72は、GUIパーツの属性情報を設定する項目である。
【0056】
図11に示されたGUIパーツ属性設定ダイアログ70の表示例では、GUIパーツ基本情報設定項目71は、GUIパーツ基本情報は、GUIパーツ名が「ローラ1速度」であり、クラス名が「TextGUI」である。GUIパーツ属性情報設定項目72のxy座標は、「(400,500)」である。尚、xy座標はGUIパーツ設定画面52の左上を原点(0,0)としている。
【0057】
(III) シミュレータのプログラム作成方法
図12は、
図2中のシミュレータ20のプログラム作成の処理を示すフローチャートである。
【0058】
図1〜
図11を参照しつつ、
図12のフローチャートに沿って、シミュレータ作成装置
30によるシミュレータ20のプログラム作成方法について、以下説明する。
【0059】
シミュレータ20のプログラム作成の処理が開始されると、ステップST1に進み、ステップST1において、モニタ12の表示画面上の図示しないシミュレータ作成プログラム起動ボタンが押下されると、シミュレータ作成装置30は、シミュレータ作成プログラムを起動し、シミュレータ作成装置30のモニタ12に、
図6に示された画面を表示し、ステップST2へ進む。
【0060】
ステップST2において、
図6の表示画面中のパーツ情報読み込みボタン53aがマウス11により押下されると、
図1に示されたパーツ情報読み込み手段32は、モデルパーツ情報を読み込み、モデルパーツ一覧ツールバー54を更新して、
図7に示された画面を表示し、ステップST3へ進む。
【0061】
ステップST3〜ST8において、
図1に示されたモデルパーツ配置手段33は、以下に説明するモデルパーツ設定の一連の処理を行う。ステップST3において、
図7中のモデルパーツ一覧ツールパー54上のモデルパーツアイコン54b〜54eがマウス11により選択され、ステップST4へ進む。ステップST4において、モデルパーツアイコン54b〜54eの中から、例えば、モデルパーツアイコン54bが選択され、マウス11により、モデルパーツアイコン54bがモデルパーツ設定画面51上に配置されると、
図8に示された表示画面のモデルパーツ設定画面51上に
モータのモデルパーツ55aが生成される。同様の処理により、モデルパーツアイコン54b〜54eの中から複数のモデルパーツアイコンが選択され、モデルパーツ設定画面51上に配置され、
シミュレーションモデル55が生成され、ステップST5へ進む。ステップST5において、生成された
シミュレーションモデル55の位置で、マウス11がダブルクリックされると、
図10に示されたモデルパーツ属性設定ダイアログ60が表示され、ステップST6へ進む。
【0062】
ステップST6において、表示させた
図10に示されているモデルパーツ属性設定ダイアログ60上のGUIパーツ表示情報設定項目63のGUIパーツ表示のチェックボックスにてGUIパーツの表示有無が設定されると、ステップST7へ進む。ステップST7において、モデルパーツアイコン54b〜54eが配置されたモデルパーツ設定画面51上にマウス11により、コネクタパーツアイコン54aが配置されると、モデルパーツ設定画面51上にコネクタパーツが生成され、ステップST8へ進む。ステップST8において、モデルパーツ設定画面51上に配置されているモデルパーツ55a,55bの間にコネクタパーツ55hを接続し、モデルパーツ接続情報を設定する。モデルパーツ55a,55bをモデルパーツ55hで接続すると、
図8に示された画面が表示され、ステップST9へ進む。
【0063】
ステップST9において、
図8に示されたシミュレータ作成装置30の表示画面上のGUIパーツ更新ボタン53bが押下されると、GUIパーツ設定画面52が更新し、ステップST10へ進み、ステップST10〜ST13において、
図1の表示モデル生成手段は、以下に説明するGUIパーツ設定の一連の処理を行う。
【0064】
ステップST10において、シミュレータ作成装置30は、
図2に示されたシミュレータモデルプログラム21中の
GUIパーツ表示情報21cから生成するGUIパーツを
図5に示されたGUIパーツライブラリ
45から抽出し、ステップST11へ進む。ステップST11において、ステップST6で設定したGUIパーツ有無情報で表示が選択されていた場合は、モデルパーツ設定画面51上の対応したモデルパーツのxy座標値と同じGUIパーツ設定画面52上のXY座標の位置に、ステップST10でGUIパーツライブラリ
45から抽出したGUI
モデル56を生成し、
図9に示された画面を表示し、ステップST12へ進む。
【0065】
ステップST12において、
図9に示されたGUIパーツ設定画面52上のGUI
モデル56の位置でマウス11がダブルクリックされると、
図11に示されたGUIパーツ属性設定ダイアログ70を表示され、ステップST13へ進む。ステップST13において、表示させたGUIパーツ属性設定ダイアログ70上のGUIパーツ属性情報設定項目72でGUIパーツの属性設定が行われ、ステップST14へ進む。
【0066】
ステップST14において、
図9に示されたシミュレータ作成装置30の表示画面中の設定
保持ボタン53dが押下されると、
図1の設定保存手段35は、モデルパーツ設定画面51上のモデルパーツ55の設定と、GUIパーツ設定画面52上のGUIパーツ56の設定をメモリ13に保存し、ステップ15へ進む。
【0067】
ステップST15において、
図9に示されたシミュレータ作成装置30の表示画面中のシミュレータ作成ボタン53cが押下されると、
図1のプログラム作成手段36は、
図1のメモリ13から読み出した設定情報S13に基づいて、シミュレータ20のプログラムを作成し、ステップST16へ進む。
【0068】
ステップS16において、シミュレータ20を作成のためにモデルパーツ設定画面51でのシミュレーションモデル55への設定情報と、GUIパーツ設定画面52でのGUIモデル56への設定情報を収集し、ステップST17へ進む。ステップST17において、ステップST16で収集したシミュレーションモデル55の設定情報に基づいてシミュレータ設計データを出力し、
図2中のシミュレータ生成プログラム22aを生成し、ステップST18へ進む。ステップST18において、ステップST16で収集したGUIモデル
56の設定情報に基づいてGUI設計データを出力し、シミュレータGUI生成プログラム22bを生成する。
【0069】
本実施例では、GUIの属性情報についても設定を行っているが、詳細設定が不要な場合にはGUIの属性情報は、設定しなくても良い。
【0070】
以上に説明したステップST1〜ST18の処理により、シミュレータ作成装置30は、
図2中のシミュレータ生成プログラム22a及びシミュレータGUI生成プログラム22bを生成する。
【0071】
このシミュレータ生成プログラム22a及びシミュレータGUI生成プログラム22bをシミュレータ設計プログラム22として、シミュレータ20に組み込み、シミュレータ20を起動すると、シミュレータ20は、シミュレーションモデルのシミュレーションを実行し、シミュレーションの実行結果をシミュレータ20の表示画面としてのモニタ12に表示する。
【0072】
(実施例1の効果) 本発明の実施例1のシミュレータ作成装置30、シミュレータ20のプログラム作成方法及びシミュレータ20のプログラム作成プログラム40によれば、シミュレータ20の表示に関する設定について、予めモデルパーツ毎に定義された表示情報を読み込ませ、必要なGUIパーツをGUIパーツライブラリ45から抽出し、抽出結果に基づいてGUIパーツを表示するようにしている。これにより、シミュレータ20の表示に関する細かい設定が不要になり、容易にGUI表示機能を有するシミュレータ20を作成することができ、設定変更に要する工数を削減することができる。
【実施例2】
【0073】
(実施例2の構成)
図13は、本発明の実施例2におけるシミュレータ作成装置30Aの構成の概略を示すブロック図であり、実施例1を示す
図1と共通の要素には共通の符号が付されている。
【0074】
実施例2のシミュレータ作成装置30Aは、実施例1と同様のモデルパーツ31と、パーツ情報読み取り手段32と、モデルパーツ配置手段33と、表示モデル生成手段34と、設定保存手段35と、プログラム作成手段26と、を有し、新たに表示モデル生成確認手段37が追加されている。表示モデル生成確認手段37は、シミュレーションモデルが変更された場合に、追加されたモデルパーツ31が新しいものか否かを判定し、表示モデルを生成する必要が有るか否かを確認する手段である。表示モデル生成確認手段37が、追加されたモデルパーツ31が新しいものであり、表示モデルを生成する必要ありと判断した場合には、表示モデル生成手段34が、シミュレーションモデルS33に基づいて表示モデルS34を生成する。一方、表示モデル生成確認手段37が、追加されたモデルパーツ31が新しいものではなく、表示モデルの生成は不要と判断した場合には、表示モデル生成手段34は、新たに表示モデルS34を生成せず、設定情報の内のシミュレーションモデルS33のみ更新した設定情報が設定保存手段35により保存される。
【0075】
図14は、本発明の実施例2におけるシミュレータ作成プログラム40Aの構成の概略を示すブロック図であり、実施例1を示す
図5と共通の要素には共通の符号が付されている。
【0076】
実施例2のシミュレータ作成プログラム40Aは、実施例1と同様のパーツ情報読み込み部41と、モデルパーツ設定部42と、設定保存部44と、シミュレータ生成プログラム生成部45と、GUIパーツライブラリ46と、実施例1とは構成が異なるGUIパーツ設定部4
3Aと、を有している。
【0077】
実施例2のGUIパーツ設定部43Aは、実施例1のGUIパーツ設定部43と同様のGUIパーツライブラリ抽出プログラム43a、GUIパーツ生成プログラム43b、GUIパーツ属性設定ダイアログ表示プログラム43c及びGUIパーツ属性設定プログラム43dに、GUIパーツ生成確認プログラム43eが新たに追加されている。新たに追加されたGUIパーツ生成確認プログラム43eは、追加されたモデルパーツ31が新規のモデルパーツか否かを判定し、GUIパーツを生成するか否かを確認するプログラムである。
【0078】
(実施例2の動作)
図15は、本発明の実施例2のシミュレータ20のプログラム作成の処理を示すフローチャートであり、実施例1を示す
図12と共通の要素には共通の符号が付されている。
【0079】
シミュレータ20のプログラム作成の処理が開始されると、ステップST1に進む。ステップST1〜ST8において、シミュレータ作成装置30は、実施例1と同様の処理を実行し、ステップST9へ進む。ステップST9において、
図8に示されたシミュレータ作成装置30の表示画面上のGUIパーツ更新ボタン53bが押下されると、GUIパーツが更新され、ステップST20へ進む。
【0080】
ステップST20において、表示モデル生成確認手段37は、追加されたモデルパーツ31が新規なものか否かをメモリ13に保存された設定情報と比較判断し、GUIモデルを生成する必要があるか否かの確認を行い、追加されたモデルパーツ31が新規でありGUIモデル
56を生成する必要がある場合は(Y)、ステップST10へ進み、追加されたモデルパーツ31が新規なものでなくGUIモデル
56を生成する必要がない場合は(N)、ステップST14へ進む。
【0081】
ステップST14において、ステップST10〜ST13
で新規にGUIモデル
56を生成した場合には、ステップST3〜ST8
で作成されたシミュレーションモデルS33と、新規に生成されたGUIモデル
56が設定情報としてメモリ13に保存され、表示モデル生成確認手段37が新たにGUIモデル
56を生成する必要がないと判断した場合には、メモリ13に保存されている設定情報に対して、ステップST3〜ST8
で作成されたシミュレーションモデルS33のみが更新されてメモリ13に保存され、ステップST15へ進む。
【0082】
ステップST15〜ST18において、プログラム作成手段36は、実施例1と同様の処理を実行し、シミュレータ20のプログラム作成の処理を終了する。
【0083】
(実施例2の効果) 本発明の実施例2のシミュレータ作成装置30、シミュレータ20のプログラム作成方法及びシミュレータ20のプログラム作成プログラムによれば、シミュレーションモデルS33に修正が加えられ、追加されたモデルパーツ31が新規なものでない場合は、新たにGUIモデル
56を生成せず、メモリ13に記憶された設定情報の内のシミュレーションモデルS33のみを更新して保存するようにしている。これにより、GUIモデル
56に再度修正を加えなくても済むため、実施例1より、シミュレータ20のプログラムの修正に要する工数を削減することができる。
【0084】
(変形例) 本発明は、上記実施例1、2に限定されず、種々の利用形態や変形例が可能である。この利用形態や変形例として、例えば、次の(1)〜(5)のようなものがある。
【0085】
(1) 本実施例1、2では、プリンタの媒体搬送を例として、駆動部やセンサの属性情報の変化には言及しなかったが、駆動部やセンサ21f等の部品で構成される装置において、属性情報を変化させながらシミュレーションする場合に適用可能である。
【0086】
(2) 本実施例1、2のシミュレータ作成装置30,30A及びシミュレータ20の説明では、同一のコンピュータ10上に構成されるものとして説明したが、シミュレータ作成装置30,30A及びシミュレータ20は同一のコンピュータ上に構成しなくても良い。コンピュータ10上に構成されたシミュレータ作成装置30,30Aにより作成したプログラムを別のコンピュータ10Aに書き込んでシミュレータ20を作成しても良い。更に、シミュレータ作成装置30,30Aにより作成したプログラムを外部記憶装置に記憶させ、この外部記憶装置から同一のコンピュータ10又は別のコンピュータ10Aにプログラムを書き込んでシミュレータ20を作成しても良い。
【0087】
(3) 本実施例1、2のシミュレータ作成装置30,30Aの動作説明において、操作手段及び表示手段をマウス11及びモニタ12として説明したが、操作手段及び表示手段は、マウス及びモニタに限定されない。操作手段としてのキーボードや操作手段と表示手段が一体となったタッチキー等を用いても良い。
【0088】
(4) 本実施例1、2のシミュレータ作成装置30,30Aにおけるモニタ12の表示画面の動作説明では、表示画面がモデルパーツ設定画面51と、GUIパーツ設定画面52と、操作ボタン領域53と、モデルパーツ一覧ツールバー54とから構成されているとして説明したが、モデルパーツ設定画面51とGUIパーツ設定画面52とを交互に切り替えて表示するようにしても良い。このようにすれば、シミュレーションモデル55及びGUIモデル56を画面全体で表示することができ、使用者の視認性が向上する。
【0089】
(5) 本実施例1、2では、プリンタの媒体搬送を例として説明したが、シミュレーションの対象は、プリンタに限定されない。本発明のシミュレータ作成装置30は、例えば、一般的な電子回路のシミュレータ20のプログラムを作成する場合にも適用可能である。