特許第6007579号(P6007579)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6007579制御装置および同装置を備えるモーターユニット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6007579
(24)【登録日】2016年9月23日
(45)【発行日】2016年10月12日
(54)【発明の名称】制御装置および同装置を備えるモーターユニット
(51)【国際特許分類】
   H05K 1/14 20060101AFI20160929BHJP
   H02K 11/30 20160101ALI20160929BHJP
【FI】
   H05K1/14 D
   H02K11/30
【請求項の数】4
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2012-108510(P2012-108510)
(22)【出願日】2012年5月10日
(65)【公開番号】特開2013-236009(P2013-236009A)
(43)【公開日】2013年11月21日
【審査請求日】2015年4月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001247
【氏名又は名称】株式会社ジェイテクト
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(72)【発明者】
【氏名】柳 拓也
【審査官】 井上 信
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−271068(JP,A)
【文献】 特開平11−135965(JP,A)
【文献】 特開2009−177869(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 1/14
H02K 11/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
底壁および側壁を有する金属製のハウジングと、
第1主面を有し、前記第1主面が前記底壁と対向する第1回路基板と、
前記第1回路基板に対して直立し、第2主面およびパワー素子を有し、前記パワー素子が前記第2主面に取り付けられるとともに前記側壁と対向する第2回路基板と
を有し、
前記第1回路基板は、第1背面およびコネクターを有し、前記第1背面が前記第1主面とは反対側の面を形成し、前記コネクターが前記第1背面に取り付けられ、
前記ハウジングは、金属製のコネクター支持部分を有し、前記コネクター支持部分が前記底壁と前記第1主面との間に配置され、前記第1主面における前記コネクターとの対応部分を前記コネクター支持部分により支持し、
前記第2回路基板は、前記コネクター支持部分に取り付けられ、
前記パワー素子は、前記側壁に接触する
制御装置。
【請求項2】
底壁、側壁、およびコネクター支持部分を有し、前記側壁および前記コネクター支持部分が前記底壁に対して直立する金属製のハウジングと、
第1主面、第1背面、およびコネクターを有し、前記第1主面が前記底壁と対向し、前記コネクターが前記第1背面に取り付けられ、前記第1主面における前記コネクターとの対応部分が前記コネクター支持部分により支持される第1回路基板と、
前記第1回路基板に対して直立し、第2主面、第2背面、およびパワー素子を有し、前記第2主面が前記コネクター支持部分と対向し、前記第2背面が前記側壁に接触し、前記パワー素子が前記第2主面に取り付けられる第2回路基板とを有し、
前記パワー素子は、前記コネクター支持部分に接触する
制御装置。
【請求項3】
前記制御装置は、複数枚の熱可塑性樹脂フィルムが積層された多層プリント基板を前記第1回路基板として有する
請求項1または2に記載の制御装置。
【請求項4】
請求項1〜のいずれか一項に記載の制御装置を有するモーターユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1回路基板、およびパワー素子を有する第2回路基板を有する制御装置、および同装置を備えるモーターユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1の制御装置は、回路基板および複数の回路素子を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−41718号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記制御装置においては、平板状の1枚の回路基板上に全ての回路素子が取り付けられている。このため、制御装置における回路基板の平面方向の寸法を小さくすることが難しい。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するため、回路基板の平面方向の小型化を図ることが可能な制御装置、および同装置を備えるモーターユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)第1の手段は、請求項1に記載の発明すなわち、底壁および側壁を有する金属製のハウジングと、第1主面を有し、前記第1主面が前記底壁と対向する第1回路基板と、前記第1回路基板に対して直立し、第2主面およびパワー素子を有し、前記パワー素子が前記第2主面に取り付けられるとともに前記側壁と対向する第2回路基板とを有し、前記第1回路基板は、第1背面およびコネクターを有し、前記第1背面が前記第1主面とは反対側の面を形成し、前記コネクターが前記第1背面に取り付けられ、前記ハウジングは、金属製のコネクター支持部分を有し、前記コネクター支持部分が前記底壁と前記第1主面との間に配置され、前記第1主面における前記コネクターとの対応部分を前記コネクター支持部分により支持し、前記第2回路基板は、前記コネクター支持部分に取り付けられ、
前記パワー素子は、前記側壁に接触する制御装置であることを要旨とする。
【0007】
上記制御装置においては、第2回路基板が第1回路基板に対して直立するため、制御装置における第1回路基板の平面方向の寸法を小さくすることができる。また上記制御装置においては、パワー素子の熱がハウジングの側壁に移動する。このため、パワー素子の温度上昇が抑制される。
【0009】
また、上記制御装置においては、第1主面におけるコネクターとの対応部分がコネクター支持部分により支持されるため、コネクターに対する機器の取り付けにともない第1回路基板にかかる荷重がコネクター支持部分により受けられる。このため、第1回路基板の変形が抑制される。また上記制御装置においては、第2回路基板の熱がコネクター支持部分に流れる。このため、第2回路基板の温度上昇が抑制される。
【0010】
)第の手段は、請求項に記載の発明すなわち、底壁、側壁、およびコネクター支持部分を有し、前記側壁および前記コネクター支持部分が前記底壁に対して直立する金属製のハウジングと、第1主面、第1背面、およびコネクターを有し、前記第1主面が前記底壁と対向し、前記コネクターが前記第1背面に取り付けられ、前記第1主面における前記コネクターとの対応部分が前記コネクター支持部分により支持される第1回路基板と、前記第1回路基板に対して直立し、第2主面、第2背面、およびパワー素子を有し、前記第2主面が前記コネクター支持部分と対向し、前記第2背面が前記側壁に接触し、前記パワー素子が前記第2主面に取り付けられる第2回路基板とを有し、前記パワー素子は、前記コネクター支持部分に接触する制御装置であることを要旨とする。
【0011】
上記制御装置においては、第2回路基板が第1回路基板に対して直立するため、制御装置における第1回路基板の平面方向の寸法を小さくすることができる。また上記制御装置においては、第1主面におけるコネクターとの対応部分がコネクター支持部分により支持されるため、コネクターに対する機器の取り付けにともない第1回路基板にかかる荷重がコネクター支持部分により受けられる。このため、第1回路基板の変形が抑制される。また上記制御装置においては、第2回路基板の熱がコネクター支持部分に流れる。このため、第2回路基板の温度上昇が抑制される。
【0012】
)第の手段は、請求項に記載の発明すなわち、前記制御装置は、複数枚の熱可塑性樹脂フィルムが積層された多層プリント基板を前記第1回路基板として有する請求項1または2に記載の制御装置であることを要旨とする。
【0013】
(5)第の手段は、請求項に記載の発明すなわち、請求項1〜のいずれか一項に記載の制御装置を有するモーターユニットであることを要旨とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、回路基板の平面方向の小型化を図ることが可能な制御装置、および同装置を備えるモーターユニットを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の第1実施形態のモーターユニットに関する断面図であり、軸方向に沿う平面の断面構造を示す断面図。
図2】第1実施形態の電動モーターの平面構造を示す平面図。
図3】第1実施形態の制御装置の第1回路基板に関する図であり、(a)は第1回路基板の展開構造を示す展開図、(b)は第1回路基板を折り曲げた後の(a)の矢視Y3から見た側面構造を示す側面図。
図4】第1実施形態の制御装置に関する断面図であり、(a)は図1のZ1A−Z1A平面の断面構造を示す断面図、(b)は図1のZ1B−Z1B平面の断面構造を示す断面図。
図5】第1実施形態のモーターユニットに関する断面図であり、図1の第2回路基板およびその周辺の断面構造を示す断面図。
図6】本発明の第2実施形態の制御装置の斜視構造を示す斜視図。
図7】本発明の第2実施形態の制御装置に関する断面図であり、図6のZ6−Z6平面の断面構造を示す断面図。
図8】本発明のその他の実施形態のモーターユニットに関する断面図であり、図1の第2回路基板およびその周辺の断面構造に対応する断面構造を示す断面図。
図9】本発明のその他の実施形態のモーターユニットに関する断面図であり、図1の第2回路基板およびその周辺の断面構造に対応する断面構造を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(第1実施形態)
図1を参照して、本実施形態のモーターユニット1の構成について説明する。
モーターユニット1は、電動モーター1Aおよび制御装置1Bを有する。電動モーター1Aは、ローター10、ステーター20、バスバー30、モーターハウジング40、玉軸受43,44、ブラケット50、およびレゾルバ60を有する。制御装置1Bは、ハウジング70、第1回路基板80、および第2回路基板90を有する。制御装置1Bは、電動モーター1Aの動作を制御する。
【0017】
モーターユニット1の方向を次のように定義する。
(A)ローター10の中心軸(以下、「中心軸J」)に沿う方向を「軸方向ZA」とする。また、軸方向ZAに直交する方向を「径方向ZB」とする。また、ローター10が回転する方向を「周方向ZC」とする。
(B)軸方向ZAにおいて、電動モーター1Aおよび制御装置1Bの順に通過する方向を「上方向ZA1」とする。また、軸方向ZAにおいて、制御装置1Bおよび電動モーター1Aの順に通過する方向を「下方向ZA2」とする。
(C)径方向ZBにおいて、中心軸Jに接近する方向を「内方向ZB1」とする。また、径方向ZBにおいて、中心軸Jから離間する方向を「外方向ZB2」とする。
【0018】
ローター10は、出力軸11、ローターコア12、および永久磁石13を有する。ローターコア12は、磁性体により形成される。ローターコア12は、円筒形状を有する。ローターコア12は、出力軸11に圧入される。永久磁石13は、ローターコア12の外周面に固定される。永久磁石13は、周方向ZCに10極の磁極を有する。
【0019】
ステーター20は、電源(図示略)から電流が供給されることによりローター10の回転力を発生させる磁界を形成する。ステーター20は、ステーターコア21および界磁部22を有する。ステーターコア21は、界磁部22の磁束が通過する。ステーターコア21は、複数枚の電磁鋼板を積層した構造を有する。ステーターコア21は、モーターハウジング40のステーター保持部分41の内周面に圧入される。界磁部22は、電源から電流が供給されることにより周囲に磁界を形成する。界磁部22は、ステーターコア21に導電線が巻きつけられることにより集中巻きを形成している。界磁部22は、4個のU相コイル、4個のV相コイル、および4個のW相コイルを有する。
【0020】
バスバー30は、銅板31、支持部材32、および回路接続部材33を有する。バスバー30は、ステーターコア21の上方向ZA1に位置する。バスバー30は、ステーターコア21に取り付けられる。バスバー30は、ステーター20および第2回路基板90を第1回路基板80を介して電気的に接続する。
【0021】
銅板31は、U相銅板31U、V相銅板31V、およびW相銅板31Wを有する。U相銅板31Uは、各U相コイルのコイル端部が接続される。V相銅板31Vは、各V相コイルのコイル端部が接続される。W相銅板31Wは、各W相コイルのコイル端部が接続される。
【0022】
支持部材32は、銅板支持部分32Aおよび3個の脚部分32Bを有する。支持部材32は、同一の樹脂材料により銅板支持部分32Aおよび脚部分32Bを一体的に成形された構造を有する。銅板支持部分32Aは、円環形状を有する。銅板支持部分32Aは、銅板31を支持する。脚部分32Bは、銅板支持部分32Aの外周部分から下方向ZA2に向けて延びる。脚部分32Bは、周方向ZCにおいて互いに離間する。脚部分32Bは、下端部においてステーターコア21の外周部分に取り付けられる。
【0023】
回路接続部材33は、銅板31および第1回路基板80を電気的に接続する。回路接続部材33は、リード線33Aおよびコネクター部分33Bを有する。リード線33Aは、一方の端部において銅板31に固定される。リード線33Aは、他方の端部においてコネクター部分33Bに接続される。リード線33Aは、バスバー貫通孔52A(図2参照)を介してブラケット50のカバー部分52よりも上方向ZA1に引き出される。コネクター部分33Bは、バスバーコネクター84に嵌め合わせられる。
【0024】
モーターハウジング40は、ステーター保持部分41およびカバー部分42を有する。モーターハウジング40は、同一の金属板によりステーター保持部分41およびカバー部分42が一体的に形成された構造を有する。モーターハウジング40は、ローター10の一部分、ステーター20、およびバスバー30を収容する。
【0025】
ステーター保持部分41は、円筒形状を有する。ステーター保持部分41は、開口部分41Aを有する。開口部分41Aは、ステーター保持部分41の上端部において、上方向ZA1に向けて開口する。カバー部分42は、軸受支持部分42Aを有する。カバー部分42は、ステーター保持部分41の下端部を閉塞する。
【0026】
玉軸受43は、出力軸11の上端部に圧入される。玉軸受43は、軸受支持部分55に固定される。玉軸受43は、ステーター20に対するローター10の回転が可能な状態で出力軸11を支持する。
【0027】
玉軸受44は、出力軸11の下端部に圧入される。玉軸受44は、軸受支持部分42Aに固定される。玉軸受44は、ステーター20に対するローター10の回転が可能な状態で出力軸11を支持する。
【0028】
ブラケット50は、モーターハウジング40の開口部分41Aに固定される。ブラケット50は、開口部分41Aを閉塞する。ブラケット50は、側壁51、カバー部分52、取付部分53、レゾルバ支持部分54、および軸受支持部分55を有する。ブラケット50は、同一の金属材料により側壁51、カバー部分52、取付部分53、レゾルバ支持部分54、および軸受支持部分55を一体的に成形された構造を有する。
【0029】
側壁51は、円筒形状を有する。側壁51は、モーターハウジング40の開口部分41Aに固定される。側壁51は、コネクター貫通孔(図示略)を有する。カバー部分52は、側壁51の軸方向ZAの中間部分に位置する。カバー部分52は、開口部分41Aを閉塞する。カバー部分52は、バスバー貫通孔52Aおよびレゾルバ貫通孔52Bを有する(図2参照)。取付部分53は、側壁51の上端部において外方向ZB2に延びる。取付部分53は、ボルト56によりハウジング70の取付部分74に固定される。レゾルバ支持部分54は、円筒形状を有する。レゾルバ支持部分54は、カバー部分52から下方向ZA2に延びる。軸受支持部分55は、円筒形状を有する。軸受支持部分55は、レゾルバ支持部分54よりも内方向ZB1に位置する。軸受支持部分55は、カバー部分52から上方向ZA1に延びる。
【0030】
レゾルバ60は、バスバー30よりも上方向ZA1、かつバスバー30よりも内方向ZB1に位置する。レゾルバ60は、ローター10の回転位置に応じた電圧信号を第1回路基板80に出力する。レゾルバ60は、レゾルバローター61、レゾルバステーター62、および回路接続部材63を有する。レゾルバ60は、可変リラクタンス型レゾルバの構成を有する。
【0031】
レゾルバローター61は、出力軸11に圧入される。レゾルバステーター62は、レゾルバ支持部分54に固定される。レゾルバステーター62は、レゾルバコア62Aおよびレゾルバ界磁部62Bを有する。レゾルバコア62Aは、レゾルバ支持部分54に圧入される。レゾルバ界磁部62Bは、レゾルバコア62Aに巻回された導電線により形成される。
【0032】
回路接続部材63は、レゾルバ界磁部62Bのコイル端部および第1回路基板80を電気的に接続する。回路接続部材63は、リード線63Aおよびコネクター部分63Bを有する。リード線63Aは、一方の端部においてレゾルバ界磁部62Bのコイル端部に固定される。リード線63Aは、他方の端部においてコネクター部分63Bに接続される。リード線63Aは、レゾルバ貫通孔52B(図2参照)を介してブラケット50のカバー部分52よりも上方向ZA1に引き出される。コネクター部分63Bは、レゾルバコネクター85に嵌め合わせられる。
【0033】
ハウジング70は、モーターユニット1の上端部に位置する。ハウジング70は、ブラケット50を上方向ZA1から覆う。ハウジング70は、ボルト56によりブラケット50に固定される。ハウジング70は、ハウジング本体71、バスバーコネクター支持部分75、およびレゾルバコネクター支持部分76を有する。ハウジング70は、ハウジング本体71、バスバーコネクター支持部分75、およびレゾルバコネクター支持部分76を個別に形成された構成を有する。なお、バスバーコネクター支持部分75およびレゾルバコネクター支持部分76は「コネクター支持部分」に相当する。
【0034】
ハウジング本体71は、底壁72、側壁73、および取付部分74を有する。ハウジング本体71は、同一の金属材料により底壁72、側壁73、および取付部分74を一体的に成形された構造を有する。底壁72は、径方向ZBに沿う円盤形状を有する。側壁73は、円筒形状を有する。側壁73は、底壁72の外周縁から下方向ZA2に延びる。側壁73は、第1平面部分73A、第2平面部分73B、および段差部分73Cを有する。側壁73は、段差部分73Cにおいて、第1回路基板80を支持する。側壁73は、第1平面部分73Aにおいて、バスバーコネクター支持部分75と径方向ZBに対向する。側壁73は、第2平面部分73Bにおいて、レゾルバコネクター支持部分76と径方向ZBに対向する。取付部分74は、側壁73の下端部から外方向ZB2に延びる。取付部分74は、ブラケット50の取付部分53に対応した箇所に位置する。
【0035】
バスバーコネクター支持部分75は、金属材料により形成される。バスバーコネクター支持部分75は、平面視において長方形となる四角柱形状を有する。バスバーコネクター支持部分75は、側壁73の第1平面部分73Aと平行する。バスバーコネクター支持部分75は、第1平面部分73Aに対して空間を介して位置する。バスバーコネクター支持部分75は、下端面において第1回路基板80の回路基板本体81の主面81Aと接触する。バスバーコネクター支持部分75は、ボルト(図示略)により底壁72に固定される。バスバーコネクター支持部分75は、バスバーコネクター84の長手方向において、バスバーコネクター84の寸法よりも大きい(図4(a)参照)。バスバーコネクター支持部分75は、バスバーコネクター84に対応する箇所に位置する。
【0036】
レゾルバコネクター支持部分76は、金属材料により形成される。レゾルバコネクター支持部分76は、平面視において長方形となる四角柱形状を有する。レゾルバコネクター支持部分76は、側壁73の第2平面部分73Bと平行する。レゾルバコネクター支持部分76は、第2平面部分73Bに対して空間を介して位置する。レゾルバコネクター支持部分76は、下端面において第1回路基板80の回路基板本体81の主面81Aと接触する。レゾルバコネクター支持部分76は、ボルト(図示略)により底壁72に固定される。レゾルバコネクター支持部分76は、レゾルバコネクター85の長手方向において、レゾルバコネクター85の寸法よりも大きい(図4(b)参照)。レゾルバコネクター支持部分76は、レゾルバコネクター85に対応する箇所に位置する。
【0037】
図1および図3を参照して、第1回路基板80の構成について説明する。
第1回路基板80は、ブラケット50のカバー部分52に対して上方向ZA1に空間を介して位置する。第1回路基板80は、回路基板本体81、連結部分82(図3(a)参照)、および垂直基板部分83を有する。第1回路基板80は、第2回路基板90のパワー素子94,97のスイッチングを制御する制御回路を有する。第1回路基板80は、回路接続部材63を介して、レゾルバ界磁部62Bの誘起電圧に基づく電圧信号が入力される。
【0038】
第1回路基板80は、複数枚の熱可塑性樹脂フィルムが積層された多層プリント基板として形成される。第1回路基板80は、導体パターンを底面とするスルーホール、およびスルーホール内に充填された導電ペーストからなる層間接続部(図示略)を有する。第1回路基板80は、導体パターンおよび導電ペーストが形成された熱可塑性樹脂フィルムを積層した状態で熱圧着することにより構成される。
【0039】
回路基板本体81は、径方向ZBに沿った平板形状を有する。回路基板本体81は、平面視において、T字形状を有する(図3(a)参照)。回路基板本体81は、ハウジング70の段差部分73Cに位置する。回路基板本体81は、主面81A、背面81B、バスバーコネクター84、レゾルバコネクター85、外部コネクター86(図3(a)参照)、電解コンデンサー87、およびトロイダルコイル88を有する。回路基板本体81は、背面81Bにバスバーコネクター84およびレゾルバコネクター85が取り付けられる構成を有する。回路基板本体81は、主面81Aにおいて底壁72と対向する。回路基板本体81は、主面81Aに電解コンデンサー87およびトロイダルコイル88が取り付けられる構成を有する。なお、主面81Aは「第1主面」に相当する。また、背面81Bは「第1背面」に相当する。また、バスバーコネクター84およびレゾルバコネクター85は「コネクター」に相当する。
【0040】
連結部分82は、回路基板本体81および垂直基板部分83を互いに連結する(図3(a)参照)。連結部分82は、折り曲げられる(図3(b)参照)。
垂直基板部分83は、軸方向ZAに沿った平板形状を有する。垂直基板部分83は、回路基板本体81に対して直立する。垂直基板部分83は、回路基板本体81に対して上方向ZA1に延びる(図3(b)参照)。
【0041】
図4を参照して、第2回路基板90の構成について説明する。
第2回路基板90は、6個のパワー素子94,97によりパワー回路を構成する。第2回路基板90は、第1パワー基板91および第2パワー基板92を有する。
【0042】
図4(a)に示されるように、第1パワー基板91は、バスバーコネクター支持部分75の側面に固定される。第1パワー基板91は、軸方向に沿った平板形状を有する。第1パワー基板91は、側壁73の第1平面部分73Aと対向する(図1参照)。第1パワー基板91は、セラミック基板93、4個のパワー素子94としての電界効果型トランジスタ、およびハーネス95を有する。
【0043】
セラミック基板93は、アルミナにより形成される。セラミック基板93は、軸方向ZAに沿った平板形状を有する。セラミック基板93の寸法は、第2パワー基板92のセラミック基板96(図4(b)参照)の寸法よりも大きい。セラミック基板93は、主面93Aおよび背面93B(図1参照)を有する。セラミック基板93は、主面93Aにパワー素子94が取り付けられる構成を有する。セラミック基板93は、背面93B(図1参照)においてバスバーコネクター支持部分75に固定される。なお、主面93Aは「第2主面」に相当する。また、背面93Bは「第2背面」に相当する。
【0044】
パワー素子94は、セラミック基板93とは反対側の部分において第1平面部分73Aに接触する(図1参照)。
ハーネス95は、一方の端部においてセラミック基板93の主面93Aに接続され、他方の端部において回路基板本体81の主面81Aに接続される。ハーネス95は、セラミック基板93および回路基板本体81を互いに電気的に接続する。
【0045】
図4(b)に示されるように、第2パワー基板92は、レゾルバコネクター支持部分76の側面に固定される。第2パワー基板92は、軸方向に沿った平板形状を有する。第2パワー基板92は、側壁73の第2平面部分73Bと対向する(図1参照)。第2パワー基板92は、セラミック基板96、2個のパワー素子97としての電界効果型トランジスタ、およびハーネス98を有する。
【0046】
セラミック基板96は、アルミナにより形成される。セラミック基板93は、軸方向ZAに沿った平板形状を有する。セラミック基板96は、主面96Aおよび背面96B(図1参照)を有する。セラミック基板96は、主面96Aにパワー素子97が取り付けられる構成を有する。セラミック基板96は、背面96Bにおいてレゾルバコネクター支持部分76に固定される。なお、主面96Aは「第2主面」に相当する。また、背面96Bは「第2背面」に相当する。
【0047】
パワー素子97は、セラミック基板96とは反対側の部分において第2平面部分73Bに接触する(図1参照)。
ハーネス98は、一方の端部においてセラミック基板96の主面96Aに接続され、他方の端部において回路基板本体81の主面81Aに接続される。ハーネス98は、セラミック基板96および回路基板本体81を電気的に接続する。
【0048】
図1および図5を参照して、制御装置1Bの作用について説明する。
図1に示されるように、制御装置1Bにおいては、第1回路基板80が径方向ZBに平行する回路基板本体81を有し、第2回路基板90が軸方向ZAに沿った平板形状を有する。すなわち、第2回路基板90は、第1回路基板80に対して直立する。このため、第1回路基板80および第2回路基板90が1枚の回路基板として一体的に形成された構成と比較して、径方向ZBにおいて制御装置1Bの寸法を小さくすることができる。
【0049】
また、制御装置1Bは、第1の機能および第2の機能を有する。第1の機能は、回路基板本体81が変形することを抑制する機能を示す。第2の機能は、パワー素子94,97を放熱する機能を示す。
【0050】
制御装置1Bの第1の機能の詳細について説明する。
図5に示されるように、バスバーコネクター84は、回路接続部材33のコネクター部分33Bが嵌め合わせられるとき、上方向ZA1に向かう荷重を受ける。このため、バスバーコネクター84は、回路基板本体81を上方向ZA1に押す。回路基板本体81の主面81Aがバスバーコネクター支持部分75と接触するため、回路基板本体81に加えられた荷重は、バスバーコネクター支持部分75が受ける。このため、回路基板本体81が上方向ZA1に変形することが抑制される。なお、レゾルバコネクター85および回路接続部材63(ともに図1参照)の接続についても同様であるため、その説明を省略する。
【0051】
制御装置1Bの第2の機能の詳細について説明する。
モーターユニット1が駆動するとき、第1パワー基板91のパワー素子94は、発熱する。図5に示されるように、パワー素子94の熱は、セラミック基板93、バスバーコネクター支持部分75、および底壁72の順に移動する。そして、底壁72の熱は、ハウジング70の外部に放熱される。また、パワー素子94の熱は、側壁73の第1平面部分73Aを介してハウジング70の外部に放熱される。このように制御装置1Bは、パワー素子94に対して2つの放熱経路を有する。このため、放熱経路が1つの構成と比較して、パワー素子94の冷却性能が向上する。なお、第2パワー基板92についても同様であるため、第2パワー基板92のパワー素子97(ともに図4参照)の放熱についてはその説明を省略する。
【0052】
本実施形態のモーターユニット1は、以下の効果を奏する。
(1)制御装置1Bは、第2回路基板90が第1回路基板80に対して直立する構造を有する。この構成によれば、第1回路基板80および第2回路基板90が1枚の回路基板として一体的に形成された構成と比較して、制御装置1Bの径方向ZBの寸法を小さくすることができる。
【0053】
(2)制御装置1Bは、パワー素子94,97は、ハウジング70の側壁73に接触する構成を有する。この構成によれば、パワー素子94,97の熱が側壁73に移動する。このため、パワー素子94,97の温度上昇が抑制される。
【0054】
(3)制御装置1Bは、回路基板本体81におけるバスバーコネクター84との対応部分がバスバーコネクター支持部分75により支持される構成を有する。この構成によれば、バスバーコネクター84にバスバー30の回路接続部材33が接続されることにともない回路基板本体81にかかる荷重がバスバーコネクター支持部分75により受けられる。このため、回路基板本体81の変形が抑制される。また、パワー素子94の熱がバスバーコネクター支持部分75に流れる。このため、パワー素子94の温度上昇が抑制される。そして、このようにバスバーコネクター支持部分75が2つの機能を有するため、制御装置1Bを構成する部品点数の削減が可能になる。
【0055】
(4)制御装置1Bは、回路基板本体81におけるレゾルバコネクター85との対応部分がレゾルバコネクター支持部分76により支持される構成を有する。この構成によれば、レゾルバコネクター85にレゾルバ60の回路接続部材63が接続されることにともない回路基板本体81にかかる荷重がレゾルバコネクター支持部分76により受けられる。このため、回路基板本体81の変形が抑制される。また、パワー素子97の熱がレゾルバコネクター支持部分76に流れる。このため、パワー素子97の温度上昇が抑制される。そして、このようにレゾルバコネクター支持部分76が2つの機能を有するため、制御装置1Bを構成する部品点数の削減が可能となる。
【0056】
(5)回路基板本体81の背面81Bに電解コンデンサー87およびトロイダルコイル88が取り付けられる構成においては、軸受支持部分55に対応する回路基板本体81の部分に電解コンデンサー87およびトロイダルコイル88を取り付ける場合、軸受支持部分55に干渉する。このため、カバー部分52および回路基板本体81の空間を軸方向ZAにおいて大きくすること、または電解コンデンサー87およびトロイダルコイル88を軸受支持部分55に対応する回路基板本体81の部分に取り付ける必要がある。
【0057】
これに対して、制御装置1Bは、第1回路基板80の回路基板本体81の主面81Aにおいて、バスバーコネクター支持部分75およびレゾルバコネクター支持部分76の径方向ZBの間に電解コンデンサー87およびトロイダルコイル88が位置する。この構成によれば、バスバーコネクター支持部分75およびレゾルバコネクター支持部分76が位置するために形成された底壁72および回路基板本体81の空間を有効に利用することができる。このため、回路基板本体81の背面81Bに電解コンデンサー87およびトロイダルコイル88が取り付けられる構成と比較して、モーターユニット1の軸方向ZAの寸法の大型化の抑制、および電解コンデンサー87およびトロイダルコイル88の配置の自由度の低下を抑制することができる。
【0058】
(6)モーターユニット1においては、バスバーコネクター84およびレゾルバコネクター85と軸受支持部分55とが軸方向ZAにおいて重なる。この構成によれば、バスバーコネクター84およびレゾルバコネクター85と軸受支持部分55とが軸方向ZAにおいて互いに異なる箇所に位置する構成と比較して、モーターユニット1の軸方向ZAの小型化を図ることができる。
【0059】
(第2実施形態)
図6および図7は、本実施形態の制御装置100の構成を示す。
本実施形態の制御装置100は、第1実施形態の制御装置1B(図1参照)と比較して電動モーター1A(図1参照)とは個別に形成される点で異なる。なお、以下の説明において、第1実施形態の構成要素に対応する旨の説明が付された第2実施形態の構成要素は、対応する第1実施形態の構成要素と同等または類似の機能を有する。
【0060】
図7に示されるように、制御装置100は、第1回路基板110、第2回路基板120、ハウジング130、およびカバー140を有する。
ハウジング130は、金属材料により形成される。ハウジング130は、平面視において長方形をなす箱形状を有する(図6参照)。ハウジング130は、第1回路基板110および第2回路基板120を収容する。ハウジング130は、ハウジング本体131、バスバーコネクター支持部分134、およびレゾルバコネクター支持部分135を有する。ハウジング130は、ハウジング本体131、バスバーコネクター支持部分134、およびレゾルバコネクター支持部分135が個別に形成された構成を有する。バスバーコネクター支持部分134およびレゾルバコネクター支持部分135は「コネクター支持部分」に相当する。
【0061】
ハウジング本体131は、底壁132および側壁133を有する。ハウジング本体131は、同一の金属材料により底壁132および側壁133が一体的に成形された構造を有する。側壁133は、段差部分133Aおよび嵌合突起133Bを有する。側壁133は、上端部において段差部分133Aを有する。側壁133は、段差部分133Aにおいて第1回路基板110を支持する。側壁133は、上端面において嵌合突起133Bを有する。
【0062】
バスバーコネクター支持部分134は、第1実施形態のバスバーコネクター支持部分75の構造と対応する。バスバーコネクター支持部分134は、側壁133と空間を介して対向する。バスバーコネクター支持部分134は、側壁133と平行する。
【0063】
レゾルバコネクター支持部分135は、第1実施形態のレゾルバコネクター支持部分76の構造と対応する。レゾルバコネクター支持部分135は、側壁133と空間を介して対抗する。レゾルバコネクター支持部分135は、側壁133と平行する。
【0064】
カバー140は、ハウジング130の側壁133を底壁132とは反対側から覆う。カバー140は、ボルト(図示略)によりハウジング130の側壁133に固定される。カバー140は、嵌合凹部分141を有する。嵌合凹部分141は、嵌合突起133Bに嵌め合わせられる。
【0065】
第1回路基板110は、平板形状を有する。第1回路基板110は、底壁132に平行する。第1回路基板110は、第1実施形態の第1回路基板80の制御回路と対応する制御回路を有する。第1回路基板110は、底壁132に対して空間を介して位置する。第1回路基板110は、カバー140に対して空間を介して位置する。第1回路基板110は、複数枚の熱可塑性樹脂フィルムが積層された多層プリント基板として形成されている。第1回路基板110は、バスバーコネクター111、レゾルバコネクター112、電解コンデンサー113、およびトロイダルコイル114を有する。バスバーコネクター111、レゾルバコネクター112、電解コンデンサー113、およびトロイダルコイル114は、第1実施形態のバスバーコネクター84、レゾルバコネクター85、電解コンデンサー87、およびトロイダルコイル88に対応する。なお、バスバーコネクター111およびレゾルバコネクター112は「コネクター」に相当する。
【0066】
バスバーコネクター111およびレゾルバコネクター112は、第1回路基板110においてカバー140と対向する表面に取り付けられる。電解コンデンサー113およびトロイダルコイル114は、第1回路基板110において底壁132と対向する表面に取り付けられる。電解コンデンサー113およびトロイダルコイル114は、バスバーコネクター支持部分134およびレゾルバコネクター支持部分135の間に位置する。
【0067】
第2回路基板120は、第1実施形態の第2回路基板90のパワー回路と対応するパワー回路を有する。第2回路基板120は、第1パワー基板121および第2パワー基板122を有する。
【0068】
第1パワー基板121は、第1実施形態の第1パワー基板91の構成と対応する。第1パワー基板121は、セラミック基板123、パワー素子124、およびハーネス(図示略)を有する。パワー素子124は、側壁133に接触する。
【0069】
第2パワー基板122は、第1実施形態の第2パワー基板92の構成と対応する。第2パワー基板122は、セラミック基板125、パワー素子126、およびハーネス(図示略)を有する。パワー素子126は、側壁133に接触する。
【0070】
制御装置100の作用は、制御装置1Bの作用と同様であるため、その説明を省略する。また、本実施形態の制御装置100は、第1実施形態のモーターユニット1の(1)〜(5)の効果と同様の効果を奏する。
【0071】
(その他の実施形態)
本発明は、第1および第2実施形態とは別の実施形態を含む。以下、本発明のその他の実施形態としての第1および第2実施形態の変形例を示す。なお、以下の各変形例は、互いに組み合わせることもできる。
【0072】
・第1実施形態の制御装置1Bは、第1パワー基板91がバスバーコネクター支持部分75に固定され、第2パワー基板92がレゾルバコネクター支持部分76に固定される構成を有する。一方、変形例の制御装置1Bは、第1パワー基板91が側壁73の第1平面部分73Aに固定される構成、および第2パワー基板92が第2平面部分73Bに固定される構成の少なくとも一方を有する。例えば、図8に示されるように、第1パワー基板91が第1平面部分73Aに固定される構成においては、パワー素子94がバスバーコネクター支持部分75に接触する。なお、図示されていないが、第2パワー基板92が第2平面部分73Bに固定される構成においては、パワー素子97がレゾルバコネクター支持部分76に接触する。また、第2実施形態の制御装置100に対しても同様の変更を加えることができる。
【0073】
また、別の変形例の制御装置1Bは、図9に示されるように、第1パワー基板91がハウジング70の基板支持部分77に固定される構成を有する。基板支持部分77は、同一の金属材料によりハウジング本体71と一体的に成形される。基板支持部分77は、底壁72においてバスバーコネクター支持部分75および第1平面部分73Aの間に位置する。基板支持部分77は、底壁72から軸方向ZAに沿った状態で下方向ZA2に延びる。セラミック基板93は、基板支持部分77において第1平面部分73Aと対向する側面に固定される。パワー素子94は、第1平面部分73Aに接触する。なお、図示されていないが、第2回路基板90は、第2パワー基板92がレゾルバコネクター支持部分76および第2平面部分73Bの間に位置する基板支持部分に固定される構成を有する。また、第2実施形態の制御装置100に対しても同様の変更を加えることができる。
【0074】
・第1実施形態の制御装置1Bは、パワー素子94が側壁73の第1平面部分73Aに接触する構成を有する。一方、変形例の制御装置1Bは、パワー素子94が側壁73の第1平面部分73Aに所定距離を介して位置する構成を有する。この所定距離は、パワー素子94のセラミック基板93からの高さ寸法以下となる。要するに、パワー素子94は、第1平面部分73Aと接触する構成に限らず、パワー素子94の必要な冷却性能が確保できる程度に第1平面部分73Aに対して隙間を介して位置することもできる。ここで、「パワー素子が側壁に対向する」とは、パワー素子が側壁に接触する構成、およびパワー素子の必要な冷却性能が確保できる程度に側壁に対して隙間を介してパワー素子が位置する構成を含む。
【0075】
・第1実施形態の制御装置1Bは、バスバーコネクター支持部分75が回路基板本体81の主面81Aに接触する構成を有する。一方、変形例の制御装置1Bは、バスバーコネクター支持部分75が回路基板本体81の主面81Aに対して隙間を介して対向する構成を有する。なお、第2実施形態の制御装置100に対しても同様の変更を加えることができる。
【0076】
・第1実施形態の制御装置1Bは、レゾルバコネクター支持部分76が回路基板本体81の主面81Aに接触する構成を有する。一方、変形例の制御装置1Bは、レゾルバコネクター支持部分76が回路基板本体81の主面81Aに対して隙間を介して対向する構成を有する。なお、第2実施形態の制御装置100に対しても同様の変更を加えることができる。
【0077】
・第1実施形態の制御装置1Bは、バスバーコネクター支持部分75、レゾルバコネクター支持部分76、およびハウジング本体71が個別に形成されたハウジング70を有する。一方、変形例の制御装置1Bは、同一の金属材料によりバスバーコネクター支持部分75およびレゾルバコネクター支持部分76の少なくとも一方とハウジング本体71とが一体的に成形されたハウジング70を有する。なお、第2実施形態の制御装置100に対しても同様の変更を加えることができる。
【0078】
・第1実施形態の制御装置1Bは、第1回路基板80が複数枚の熱可塑性樹脂フィルムが積層された多層プリント基板として形成された構造を有する。一方、変形例の制御装置1Bは、第1回路基板80が熱硬化性樹脂の基材とするプリント基板として形成された構造を有する。なお、第2実施形態の制御装置100に対しても同様の変更を加えることができる。
【0079】
・第1実施形態の制御装置1Bは、回路基板本体81、連結部分82、および垂直基板部分83を有する第1回路基板80を有する。一方、第1実施形態の制御装置1Bは、連結部分82および垂直基板部分83の少なくとも一方が省略された第1回路基板80を有する。
【0080】
・第1実施形態の電動モーター1Aは、回転位置検出装置としてレゾルバ60を有する。一方、変形例の電動モーター1Aは、回転位置検出装置としてレゾルバ60に代えて、ホールICを有する。また、別の変形例の電動モーター1Aは、回転位置検出装置を省略したセンサーレスモーターとしての構成を有する。別の変形例の電動モーター1Aは、ブラケット50からレゾルバ支持部分54が省略され、第1回路基板80からレゾルバコネクター85が省略され、ハウジング70からレゾルバコネクター支持部分76が省略された構成を有する。
【符号の説明】
【0081】
1…モーターユニット、1B…制御装置、70…ハウジング、72…底壁、73…側壁、75…バスバーコネクター支持部分(コネクター支持部分)、76…レゾルバコネクター支持部分(コネクター支持部分)、80…第1回路基板、81A…主面(第1主面)、81B…背面(第1背面)、84…バスバーコネクター(コネクター)、85…レゾルバコネクター(コネクター)、90…第2回路基板、93A…主面(第2主面)、94…パワー素子、96A…主面(第2主面)、97…パワー素子、100…制御装置、110…第1回路基板、111…バスバーコネクター(コネクター)、112…レゾルバコネクター(コネクター)、120…第2回路基板、124…パワー素子、126…パワー素子、130…ハウジング、132…底壁、133…側壁、134…バスバーコネクター支持部分(コネクター支持部分)、135…レゾルバ支持部分(コネクター支持部分)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9