(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態の洗浄装置1は、
図1に示すように、ミッションケースやシリンダヘッド等のワークWをターンテーブル41上に固定し、そのワークWにノズル2から洗浄液を吹き付けて、ワークWからバリや切り屑を押し流して除去するものである。
【0018】
洗浄装置1は、ベース部材10と、タレットヘッド22が設けられたタレット装置20と、タレットヘッド22に取り付けられたノズル2に洗浄液を供給する供給装置30と、ターンテーブル41を有するテーブル装置40と、タレットヘッド22およびターンテーブル41が収容された洗浄室50と、を備えている。ターンテーブル41には、ワークWを固定する二つの固定部60が設けられている。
【0019】
ベース部材10の上面には、後記するタレット装置20、供給装置30および洗浄室50が取り付けられている。ベース部材10の上面の前部に洗浄室50が配置され、後部に供給装置30が配置されており、洗浄室50と供給装置30との間にタレット装置20が配置されている。
【0020】
タレット装置20は、軸線が水平に配置された筒状部材21と、筒状部材21の前端部に取り付けられたタレットヘッド22と、筒状部材21の後端部に取り付けられたタレット用モータ23と、を備えている。
【0021】
タレット装置20は、ベース部材10の上面に立設されたタレット支持部11の上部に支持されている。筒状部材21の前部はタレット支持部11から前方に突出し、後部はタレット支持部11から後方に突出している。タレット支持部11は、筒状部材21を左右方向(X軸)、上下方向(Y軸)および前後方向(Z軸)に移動自在に支持している。
【0022】
タレットヘッド22は、筒状部材21の軸回りに回転自在に取り付けられている。タレットヘッド22の外周面には複数のノズル2が等間隔に取り付けられている。
【0023】
ノズル2は、タレットヘッド22の外周面から径方向に突出しており、タレットヘッド22の径方向に向けて噴出口が形成されている。ノズル2は、タレットヘッド22の外周面に対して軸回りに回転自在かつ着脱自在となっている。
タレット装置20では、最下部に配置されたノズル2に洗浄液が供給され、このノズル2から下方に向けて洗浄液を噴出するように構成されている。
【0024】
なお、ノズル2の構成は限定されるものではなく、直射ノズル、平射ノズル、ランスノズル、L形ノズル、マルチノズルまたはエアブローノズル等を用いることができる。さらに、ブラシや切削刃を有するノズルを用いることもできる。
【0025】
タレット用モータ23は、タレットヘッド22を回転させるとともに、ノズル2を回転させるものである。タレット用モータ23は、筒状部材21の後端部に取り付けられており、筒状部材21内に設けられた駆動伝達機構(図示せず)に連結されている。そして、タレット用モータ23の駆動力がタレットヘッド22およびノズル2に伝達されることで、タレットヘッド22およびノズル2が回転するように構成されている。
なお、タレット用モータ23とは別に、ノズル2を回転させるためのモータを設けてもよい。
【0026】
供給装置30は、ノズル2に洗浄液を供給するものであり、洗浄液が貯留された貯水槽(図示せず)と、貯水槽から洗浄液を吸い上げるポンプ(図示せず)と、筒状部材21とポンプとの間に延在している供給ホース31と、を備えている。そして、ポンプから供給ホース31を通じて筒状部材21内の液路に供給された洗浄液がノズル2に供給される。
【0027】
洗浄室50は、底板50a、頂板50b、前後左右の側板50cで形成された箱状のカバー51によって構成されている。
前側(
図1の左側)の側板50cには、長方形の開口部52が形成されている。開口部52はスライド扉52aによって開閉自在となっている。本実施形態では、スライド扉52aの開閉は制御装置によって時間制御されており、自動的に開閉するように構成されている。なお、スライド扉52aは、洗浄室50に設けられたスイッチによって開閉するように構成してもよい。
後側の側板50cの上部に形成された開口部には、タレット装置20の筒状部材21が挿入されており、筒状部材21の前部が洗浄室50内の後側上部に突出している。
【0028】
テーブル装置40は、ターンテーブル41と、ターンテーブル41を回転させる回転用モータ42と、ターンテーブル41を支持する支持部材43と、を備えている。
ターンテーブル41は、洗浄室50の内部空間の下部に配置された平板であり(
図4参照)、ターンテーブル41の上面が水平に配置されている。
【0029】
回転用モータ42は、
図2に示すように、洗浄室50の底部に配置され、後記する下側支持部材43bに支持されている。回転用モータ42のモータケース42aの下部は、底板50aの中央部に形成された貫通穴50d内に配置されている。
モータケース42aから鉛直上向きに回転軸42bが突出している。回転軸42bは、下側支持部材43bよりも上方に突出しており、回転軸42bの上端部はターンテーブル41の下面の中央部に取り付けられている。
【0030】
支持部材43は、
図3に示すように、洗浄室50内に設けられており、洗浄室50の上部の内面に取り付けられた門形の枠体である上側支持部材43aと、上側支持部材43aの両下端部に連結された下側支持部材43bと、を備えている。
【0031】
下側支持部材43bは、ターンテーブル41と底板50aとの間に配置され、回転用モータ42を支持している。すなわち、下側支持部材43bは、ターンテーブル41を下側から回転自在に支持している。
下側支持部材43bの中央部に回転用モータ42のモータケース42aが挿通されており、下側支持部材43bの上面から回転軸42bが突出している。
【0032】
図4に示すように、回転用モータ42を駆動させて回転軸42bを回転させると、回転軸42bの回転に連動して、ターンテーブル41が回転する。
【0033】
ターンテーブル41の上面において回転中心の前後両側には固定部60がそれぞれ取り付けられている。
固定部60は、ワークWを固定する載置台61と、載置台61を傾動自在に支持する第一支持部62および第二支持部63と、を備えている。両固定部60の第一支持部62および第二支持部63は、ターンテーブル41の上面の四隅にそれぞれ立設されている。
【0034】
両固定部60は、第一支持部62および第二支持部63の位置が左右逆に配置されていること以外は同様の構成となっている。
前側(
図4の左側)に配置された固定部60では、
図4の下側に第一支持部62が配置され、
図4の上側に第二支持部63が配置されている。また、後側(
図4の右側)に配置された固定部60では、
図4の下側に第二支持部63が配置され、
図4の上側に第一支持部62が配置されている。
このように、両固定部60の第一支持部62および第二支持部63は、ターンテーブル41の回転中心に対して点対称に配置されている。したがって、ターンテーブル41を180度回転させると、両固定部60が前後に入れ替わる。
【0035】
第一支持部62には、載置台61を傾動させる傾動機構64が設けられている。
図3に示すように、傾動機構64の回転軸64aは、第一支持部62の上部から第二支持部63に向けて水平方向に突出している。傾動機構64の入力軸64bは、下方に向けて突出しており、ターンテーブル41に形成された貫通穴に挿通されている。
傾動機構64では、入力軸64bが軸回りに回転すると、その回転力が回転軸64aに伝達され、回転軸64aが軸回りに回転するように構成されている(
図5(a)参照)。
また、入力軸64bの下端面には、後記する傾動用モータ70の出力軸71の上端部が係合される係合溝64c(
図5(a)参照)が形成されている。
【0036】
両固定部60の第一支持部62の直下には、傾動用モータ70がそれぞれ配置されている。
傾動用モータ70は、下側支持部材43bに支持されており、
図5(a)に示すように、モータケース72から出力軸71が上方に突出している。出力軸71と傾動機構64の入力軸64bとは同一軸線上に配置されている。
出力軸71の上端面には、傾動機構64の入力軸64bの係合溝64cに係合する突起部71aが突設されている。
【0037】
傾動用モータ70では、出力軸71がモータケース72に対して昇降するように構成されている。出力軸71の突起部71aと入力軸64bの係合溝64cとが係合し、傾動用モータ70と傾動機構64とが連結した状態では、出力軸71に連動して入力軸64bが回転する。すなわち、出力軸71の駆動力が入力軸64bに伝達される。
傾動用モータ70と傾動機構64とが連結した状態では、ターンテーブル41は回転することができない状態となり、ターンテーブル41が洗浄室50(
図2参照)内に固定される。
【0038】
図5(b)に示すように、出力軸71を下降させることで、出力軸71を入力軸64bから離間させることができる。このように、傾動用モータ70と傾動機構64とを離間させた状態では、ターンテーブル41は回転可能となる。
【0039】
第二支持部63は、
図4に示すように、第一支持部62に対峙している。第二支持部63の上部には、回転軸63aが第一支持部62に向けて水平方向に突出している。傾動機構64および第二支持部63の回転軸64a,63aの回転中心は同一軸線上に配置されている。
【0040】
載置台61は、
図3に示すように、平面視で左右方向に幅広な長方形の平板部61a(
図4参照)と、平板部61aの長手方向の両端部に立ち上げられた二つの側板部61bと、から構成されている。載置台61は長手方向において左右対称の構成となっている。平板部61aの上面はワークWが載置される部位である。
【0041】
両側板部61bの上部は、第一支持部62(傾動機構64)および第二支持部63の回転軸64a,63aに取り付けられている。これにより、載置台61は、第一支持部62および第二支持部63に対して長手方向の軸回りに傾動自在となっている。
【0042】
洗浄室50内には、
図2に示すように、前後方向の略中間部に仕切り壁55が設けられている。仕切り壁55の下端縁部は、ターンテーブル41の上面と略同じ高さに配置されている。
洗浄室50の内部空間において、ターンテーブル41の上面よりも上方の空間は、仕切り壁55によって、スライド扉52a側(前側)の着脱空間53と、その反対側(後側)の洗浄空間54とに仕切られている。
図4に示すように、着脱空間53には前側の固定部60が配置され、洗浄空間54には後側の固定部60が配置される。
【0043】
着脱空間53は、開口部52を通じてワークWを搬入出するとともに、ワークWを固定部60に着脱するための空間である。また、着脱空間53内には、固定部60に固定されたワークWにエアを吹き付けて、ワークWの表面を乾燥させるためのエアブローノズル80が設けられている。
洗浄空間54は、固定部60に固定されたワークWを洗浄するための空間である。洗浄空間54の上部には、タレットヘッド22が配置されており、ノズル2から噴出された洗浄液が固定部60に固定されたワークWに吹き付けられる。
【0044】
仕切り壁55の下部には、
図2および
図3に示すように、矩形の連通口55aが開口している。連通口55aは、仕切り壁55の下縁部から所定の高さまで形成されている。具体的には、ターンテーブル41を回転させたときに、固定部60およびワークWが連通口55aを通過することができるように、連通口55aの高さおよび幅が設定されている。
【0045】
また、仕切り壁55には、連通口55aを開閉させるシャッタ56が設けられている。本実施形態では、平板状のシャッタ56がシリンダ等の駆動装置によって上下方向にスライドすることで、連通口55aが開閉するように構成されている。
なお、シャッタ56を開閉させる構造はスライド式に限定されるものではなく、折り畳み式、巻き取り式など、各種の開閉構造を用いることができる。
【0046】
次に、本実施形態の洗浄装置1を用いたワークの洗浄方法について説明する。以下の各段階(ステップ)は
図6のフローチャートを適宜参照する。
洗浄装置1の各部の動作は、図示しない制御装置によって制御されている。制御装置は、記憶手段に予め記憶されたプログラムをCPUが実行することで、洗浄装置1の各部の動作を制御するコンピュータである。
【0047】
図4に示すように、ターンテーブル41が停止した状態で、制御装置によって洗浄室50のスライド扉52aが開くと、作業者は開口部52を通じて着脱空間53に未洗浄のワークを搬入する(
図6のステップS1)。
このとき、
図5(a)に示すように、傾動用モータ70の出力軸71と傾動機構64との入力軸64bとは連結されており、ターンテーブル41は固定されている。
【0048】
作業者は、
図4に示すように、着脱空間53でワークWを固定部60の載置台61にバイス等の固定具によって固定する。その後、制御装置によってスライド扉52aが閉じられる(
図6のステップS2)。
スライド扉52aが閉じられると、制御装置は仕切り壁55のシャッタ56を開いて、着脱空間53と洗浄空間54とを連通させる。また、制御装置は、
図5(b)に示すように、傾動用モータ70の出力軸71を下降させて、傾動機構64の入力軸64bから離間させ、ターンテーブル41を回転可能な状態にする(
図6のステップS3)。
【0049】
制御装置は、
図4に示すように、シャッタ56を開くとともに、傾動用モータ70と傾動機構64とを離間させた後に、ターンテーブル41を回転させる。なお、ターンテーブル41の一回の回転角度は180度に設定されている。
ターンテーブル41が回転することで、着脱空間53に配置されていた固定部60が連通口55aを通過して洗浄空間54に移動するとともに、洗浄空間54に配置されていた固定部60が連通口55aを通過して着脱空間53に移動する(
図6のステップS4)。
これにより、ワークWが固定されていない固定部60が着脱空間53に配置され、ワークWが固定されている固定部60が洗浄空間54に配置される。
【0050】
制御装置は、ターンテーブル41が停止した後に、シャッタ56を閉じて、着脱空間53と洗浄空間54とを仕切る(
図2参照)。また、制御装置は、
図5(a)に示すように、傾動用モータ70の出力軸71を上昇させ、傾動機構64の入力軸64bに連結させて、ターンテーブル41を固定する(
図6のステップS5)。
【0051】
傾動用モータ70と傾動機構64とが連結されると、制御装置は傾動用モータ70を駆動させる。これにより、傾動用モータ70の駆動力が傾動機構64に伝達され、載置台61が傾動する。
制御装置は、供給装置30(
図1参照)を駆動させ、ノズル2に洗浄液を供給する。これにより、
図2に示すように、ノズル2からワークWに洗浄液が吹き付けられ、ワークWからバリや切り屑が洗浄液によって押し流される。このようにして、洗浄空間54でワークWが洗浄される(
図6のステップS6)。
そして、制御装置は、所定時間が経過すると、ノズル2による洗浄液の噴射を停止させ、ワークWの洗浄が完了する(
図6のステップS7)。
【0052】
洗浄空間54でワークが洗浄されている間に、制御装置によって洗浄室50のスライド扉52aが開かれる(
図6のステップS8)。そして、作業者は開口部52を通じて着脱空間53に未洗浄のワークWを搬入する(
図6のステップS9)。このとき、着脱空間53と洗浄空間54とは、仕切り壁55によって仕切られているため、洗浄空間54から着脱空間53に洗浄液や切り屑が飛散するのを防ぐことができる。
作業者が着脱空間53で固定部60にワークを固定した後に、制御装置によってスライド扉52aが閉じられる(
図6のステップS10)。
【0053】
スライド扉52aが閉じられるとともに、ワークWの洗浄が完了すると、制御装置はシャッタ56を開いて、着脱空間53と洗浄空間54とを連通させる。また、制御装置は、
図5(b)に示すように、傾動用モータ70を停止させ、傾動用モータ70と傾動機構64とを離間させて、ターンテーブル41を回転可能な状態にする(
図6のステップS3)。
【0054】
そして、制御装置は、
図4に示すように、ターンテーブル41を回転させ、着脱空間53に配置されていた固定部60を洗浄空間54に移動させるとともに、洗浄空間54に配置されていた固定部60を着脱空間53に移動させる(
図6のステップS4)。
これにより、未洗浄のワークWが洗浄空間54に配置され、洗浄済みのワークWが着脱空間53に配置される。
【0055】
ターンテーブル41が停止すると、制御装置はシャッタ56を閉じて、着脱空間53と洗浄空間54とを仕切るとともに、制御装置は、
図5(a)に示すように、傾動用モータ70と傾動機構64とを連結させて、ターンテーブル41を固定する(
図6のステップS5)。
【0056】
制御装置は、
図2に示すように、洗浄空間54においてノズル2からワークWに洗浄液を吹き付けて、ワークWを洗浄し(
図6のステップS6)、所定時間の経過後にワークWの洗浄を停止する(
図6のステップS7)。
また、制御装置は、着脱空間53においてエアブローノズル80から洗浄済みのワークWにエアを吹き付けて、ワークWの表面を乾燥させる(
図6のステップS11)。
【0057】
エアブローノズル80からのエアの噴出が停止し、ワークWの乾燥が完了すると、洗浄空間54でワークWが洗浄されている間に、制御装置によって洗浄室50のスライド扉52aが開かれる(
図6のステップS12)。そして、作業者は固定部60から洗浄済みのワークWを取り外し、着脱空間53からワークWを搬出する(
図6のステップS13)。
また、作業者は、開口部52を通じて着脱空間53に未洗浄のワークWを搬入し(
図6のステップS9)、ワークWを固定部60に固定する。その後、制御装置によってスライド扉52aが閉じられる(
図6のステップS10)。
【0058】
前記したように、ターンテーブル41を回転させ、洗浄空間54におけるワークWの洗浄および着脱空間53におけるワークWの交換を繰り返すことで、複数のワークWを順次に洗浄する。
【0059】
以上のような洗浄装置1では、
図4に示すように、洗浄空間54でワークWを洗浄している間に、着脱空間53でエアブローノズル80によって洗浄後のワークWを乾燥させるとともに、着脱空間53にワークWを搬入出して、固定部60のワークWを交換することができ、ワークWの洗浄と搬入出とを同時に行うことができる。したがって、複数のワークWを連続して洗浄する場合に、ワークWを洗浄室50に効率良く搬入出することができ、作業時間を短縮することができるため、作業効率を高めることができる。
【0060】
また、
図2に示すように、ワークWを洗浄するときには、シャッタ56が閉じて着脱空間53と洗浄空間54とを確実に仕切ることができるため、ワークWの洗浄に影響されることなく、着脱空間53においてワークWを交換することができる。
【0061】
また、ターンテーブル41は、
図3に示すように、洗浄室50の上部の内面に取り付けられた上側支持部材43aと、ターンテーブル41を下側から回転自在に支持する下側支持部材43bと、からなる支持部材43に支持されているため、ターンテーブル41を安定して回転させることができる。
【0062】
また、
図5(a)に示すように、ワークを洗浄および搬入出するときには、傾動用モータ70と傾動機構64とを連結することで、ターンテーブル41を固定することができる。このように、傾動用モータ70を用いて、ターンテーブル41を固定することにより、ターンテーブル41を固定するための構造を簡素化することができる。
【0063】
また、ワークWが載置される載置台61が傾動自在であるため、ワークWを洗浄するときに、載置台61を傾動させることで、ノズル2から噴出された洗浄液をワークWの広範囲に吹き付けることができ、ワークWの洗浄効果を高めることができる。
【0064】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
本実施形態では、
図4に示すように、ターンテーブル41に二つの固定部60が設けられているが、三つ以上の固定部60を設けてもよい。この場合には、ターンテーブル41を回転させることで、着脱空間53に配置されていた少なくとも一つの固定部60を洗浄空間54に移動させるとともに、洗浄空間54に配置されていた少なくとも一つの固定部60を着脱空間53に移動させることで、ワークWの洗浄と交換とを同時に行うことができる。
【0065】
また、本実施形態では、
図3に示すように、仕切り壁55の連通口55aをシャッタ56によって開閉するように構成されているが、仕切り壁55全体を上下方向に伸縮させることで、着脱空間53と洗浄空間54とを連通および隔離するように構成してもよい。
【0066】
また、本実施形態では、
図2に示すように、ノズル2には一つの噴出口が設けられているが、
図7に示すノズル3のように、複数の噴出口3cを設けてもよい。
ノズル3では、タレットヘッド22に取り付けられるノズル本体3aの先端部に、ノズル本体3aの径方向に間隔を空けて二つのノズル筒部3bを設けられている。そして、タレットヘッド22から両ノズル筒部3bの噴出口3cに通じる二つの流路3dが設けられており、両噴出口3cから広範囲に洗浄液を噴出させることができるため、ワークを効果的に洗浄することができる。
【0067】
また、本実施形態では、
図4に示すように、複数のワークWを連続して洗浄する場合に、最初は一方の固定部60のみにワークWを取り付け、そのワークWを洗浄している間に、他方の固定部60にワークWを固定しているが、最初から両方の固定部60にワークを取り付けてもよい。
【0068】
また、ターンテーブル41に固定部60を水平方向にスライドさせるスライド機構を設け、固定部60を開口部52の近傍または洗浄室50の外部に、手動または自動で移動させることができるように構成してもよい。この構成では、固定部60のワークWを交換し易くなり、作業効率を高めることができる。