特許第6009076号(P6009076)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6009076課金セッションを終了すべきことを判定するデバイスおよびそのシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6009076
(24)【登録日】2016年9月23日
(45)【発行日】2016年10月19日
(54)【発明の名称】課金セッションを終了すべきことを判定するデバイスおよびそのシステム
(51)【国際特許分類】
   H04M 15/00 20060101AFI20161006BHJP
【FI】
   H04M15/00 G
   H04M15/00 B
【請求項の数】15
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2015-523622(P2015-523622)
(86)(22)【出願日】2013年7月10日
(65)【公表番号】特表2015-526041(P2015-526041A)
(43)【公表日】2015年9月7日
(86)【国際出願番号】IB2013001803
(87)【国際公開番号】WO2014016676
(87)【国際公開日】20140130
【審査請求日】2015年3月19日
(31)【優先権主張番号】201210264567.0
(32)【優先日】2012年7月27日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】391030332
【氏名又は名称】アルカテル−ルーセント
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【弁理士】
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100120363
【弁理士】
【氏名又は名称】久保田 智樹
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 洋
(72)【発明者】
【氏名】リ,シャンヤン
(72)【発明者】
【氏名】カイ,イガン
【審査官】 藤江 大望
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2011/0026466(US,A1)
【文献】 特開2010−288223(JP,A)
【文献】 特表2006−509385(JP,A)
【文献】 特開平10−224482(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24−7/26
H04M 1/00、
1/24−3/00
3/16−3/20
3/38−3/58
7/00−7/16
11/00−11/10
15/00−15/38
99/00
H04W 4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
課金セッションを終了すべきことを判定する課金セッション終了判断デバイスであって、
課金セッション終了要求デバイスから現在の常時オンIP接続性セッションの課金処理の終了に関する判断要求を受信するように構成された要求受信モジュールと、
前記判断要求に応答して、現在の常時オンIP接続性セッションの前記課金セッションに対応する終了規則に関する情報を前記課金セッションの開始デバイスに送信するように構成された規則送信モジュールと
を含む課金セッション終了判断デバイス。
【請求項2】
前記課金セッションに対応する前記終了規則は、以下の項目、すなわち
前記課金セッションおよび現在の常時オンIP接続性セッションを恒久的に終了させること、
前記課金セッションを終了させるが現在の常時オンIP接続性セッションを保持すること、
所定の再オープン条件が満足される時に、前記課金セッションを終了させ、新しい課金セッションを再オープンすること
のうちのいずれか1つを含む、請求項1に記載の課金セッション終了判断デバイス。
【請求項3】
前記終了規則に関する前記情報は、前記終了規則のトリガ命令を含む、請求項1または2に記載の課金セッション終了判断デバイス。
【請求項4】
課金セッションを終了させるべきことを判定する第1の課金セッション終了要求デバイスであって、
課金処理に関する第1の所定の終了条件が満足される時に、現在の常時オンIP接続性セッションに関する課金セッションを終了させるように課金システムに要求するように構成された第1の要求モジュール
を含み、
前記第1の要求モジュールは、
課金処理に関する前記第1の所定の終了条件が満足される時に、現在の常時オンIP接続性セッションの課金処理の終了に関する判断要求を課金セッション終了判断デバイスに送信する判断要求ユニットと、
前記課金セッションに対応する終了規則に関する情報を受信する規則受信ユニットであって、前記情報は、前記判断要求に応答して前記課金セッション終了判断デバイスによって送信される、規則受信ユニットと、
を含む第1の課金セッション終了要求デバイス。
【請求項5】
前記第1の要求モジュールは、
課金処理に関する前記第1の所定の終了条件が満足される時に、前記課金セッションに対応する終了規則に基づいて、前記課金セッションを終了させるように前記課金システムに要求する
ように構成される、請求項4に記載の第1の課金セッション終了要求デバイス。
【請求項6】
前記第1の要求モジュールは、
前記課金セッションを終了させるように前記課金システムに要求するために、前記課金セッションに対応する前記終了規則に関する前記情報に基づいて対応する終了規則を判定する終了要求ユニット
更に含む、請求項5に記載の第1の課金セッション終了要求デバイス。
【請求項7】
前記課金セッションに対応する前記終了規則は、以下の項目、すなわち
前記課金セッションおよび現在の常時オンIP接続性セッションを恒久的に終了させること、
前記課金セッションを終了させるが現在の常時オンIP接続性セッションを保持すること、
所定の再オープン条件が満足される時に、前記課金セッションを終了させ、新しい課金セッションを再オープンすること
のうちのいずれか1つを含む、請求項5または6に記載の第1の課金セッション終了要求デバイス。
【請求項8】
第1の終了条件は、以下の項目、すなわち
所与の時間内にサービスまたはトラフィックがないこと、
前記課金システムによって割り振られたデータ・カテゴリ/データ・フローのクレジット・クォータが使い果たされること、
前記課金システムによって監視されるすべてのデータ・フローについて所与の時間内にアクティブ・サービスまたはトラフィックが全くないこと、
トラフィック輻輳が前記課金システムと前記第1の課金セッション終了要求デバイスとの間で発生すること
のうちの少なくともいずれか1つを含む、請求項4に記載の第1の課金セッション終了要求デバイス。
【請求項9】
前記課金システムは、以下の項目、すなわち
オンライン課金システム、
オフライン課金システム
のうちのいずれか1つを含む、請求項4に記載の第1の課金セッション終了要求デバイス。
【請求項10】
課金セッションを終了すべきことを判定するのを援助する第2の課金セッション終了要求デバイスであって、
課金処理に関する第2の所定の終了条件が満足される時に、現在の常時オンIP接続性セッションの課金処理の終了に関する判断要求を課金セッション終了判断デバイスに送信するように構成された第2の要求モジュール
を含み、
前記課金セッション終了判断デバイスは、
前記第2の課金セッション終了要求デバイスから現在の常時オンIP接続性セッションの課金処理の終了に関する判断要求を受信するように構成された要求受信モジュールと、
前記判断要求に応答して、現在の常時オンIP接続性セッションの前記課金セッションに対応する終了規則に関する情報を第3の課金セッション終了要求デバイスに送信するように構成された規則送信モジュールとを含む、
第2の課金セッション終了要求デバイス。
【請求項11】
第2の終了条件は、以下の項目、すなわち
所与の時間内にサービスまたはトラフィックがないこと、
課金システムによって割り振られたデータ・カテゴリ/データ・フローのクレジット・クォータが使い果たされること、
前記課金システムによって監視されるすべてのデータ・フローについて所与の時間内にアクティブ・サービスまたはトラフィックが全くないこと、
トラフィック輻輳が前記課金システムと課金セッションの開始デバイスとの間で発生すること
のうちの少なくともいずれか1つを含む、請求項10に記載の第2の課金セッション終了要求デバイス。
【請求項12】
課金セッションの終了を援助する第3の課金セッション終了要求デバイスであって、
課金セッション終了判断デバイスからの現在の常時オンIP接続性セッションの課金セッションに対応する終了規則に関する情報に基づいて、前記課金セッションを終了させるように課金システムに要求するように構成されたセッション終了要求モジュール
を含み、
前記課金セッション終了判断デバイスは、
第2の課金セッション終了要求デバイスから現在の常時オンIP接続性セッションの課金処理の終了に関する判断要求を受信するように構成された要求受信モジュールと、
前記判断要求に応答して、現在の常時オンIP接続性セッションの前記課金セッションに対応する終了規則に関する情報を前記第3の課金セッション終了要求デバイスに送信するように構成された規則送信モジュールとを含む、
第3の課金セッション終了要求デバイス。
【請求項13】
前記終了規則に関する前記情報は、前記終了規則のトリガ命令を含む、請求項12に記載の第3の課金セッション終了要求デバイス。
【請求項14】
常時オンIP接続性セッションの課金セッションを終了させるべきであることを判定するシステムであって、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の課金セッション終了判断デバイスと、請求項6に記載の第1の課金セッション終了要求デバイスとを含むシステム。
【請求項15】
常時オンIP接続性セッションの課金セッションを終了させるべきであることを判定するシステムであって、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の課金セッション終了判断デバイスと、請求項10に記載の第2の課金セッション終了要求デバイスと、請求項12に記載の第3の課金セッション終了要求デバイスとを含むシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モバイル通信技術の分野に関し、より具体的には、課金セッションの終了を判定する技法に関する。
【背景技術】
【0002】
長時間呼(LDC:long duration call)課金は、IMS(IPマルチメディア・サブシステム)/LTE(ロング・ターム・エボリューション)ネットワークのクリティカルな問題になる。現在、データ・モバイル使用量傾向は、明らかに、より長いIP−CAN(IP接続性アクセス・ネットワーク)セッションに向けられている。スマート・フォンの使用と、通知、プッシュ・モードなどに関するそのオペレーティング・システム挙動の異種性とが、遠隔通信ネットワークでの非常に長いセッションの個数を増やす。さらに、4G LTE/EPC(Evolved Packet Core)は、常時オンIP接続性特徴を達成し、IP−CANセッションは、アタッチメントからデタッチメントまで数カ月にわたってアクティブのままになることすらある。
【0003】
しかし、IP−CANセッションについて、長時間セッション(すなわち、常時オンIP接続性セッション)中にIP−CAN内でアクティブ・サービスまたはデータ・フローがない時に課金セッションが保持される場合には、これは、IP−CANに関連するすべての課金ネットワーク要素のリソースの浪費である。
【0004】
現在、さまざまな標準規格および実践は、Diameterセッションのクローズが、IP−CANセッションを終了し、しかも、PCRF(ポリシおよび課金規則機能)が、IP−CANセッションに関するすべての課金規則(ポリシおよび課金規則すなわちPCC規則)を除去するように、課金DiameterセッションをIP−CANセッションに密に結び付けている。
【0005】
したがって、従来技術は、次の解決策すなわち、常時オンIP接続性を達成するための、アクティブ・サービス/データ・フローがない時に課金Diameterセッション、たとえばGy/Roセッションを解放するが、それでもIP−CAN/ベアラ・セッションを保持することを実施することができない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】3GPP TS 23.203(最新版v11.5.0、2012年3月)
【非特許文献2】3GPP TS 29.214
【非特許文献3】3GPP TS 29.212
【非特許文献4】3GPP TS 29.213
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、課金セッションの終了を判定するデバイスおよびそのシステムを提供することを目指すものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様によれば、課金セッションを終了すべきことを判定する課金セッション終了判断デバイスが提供される。課金セッション終了判断デバイスは、課金セッション終了要求デバイスから現在の常時オンIP接続性セッションの課金処理の終了に関する判断要求を受信するように構成された要求受信モジュールと、判断要求に応答して、現在の常時オンIP接続性セッションの課金セッションに対応する終了規則に関する情報を課金セッションの開始デバイスに送信するように構成された規則送信モジュールとを含む。
【0009】
本発明のもう1つの態様によれば、課金セッションを終了させるべきことを判定する第1の課金セッション終了要求デバイスが提供される。第1の課金セッション終了要求デバイスは、課金処理に関する第1の所定の終了条件が満足される時に、現在の常時オンIP接続性セッションに関する課金セッションを終了させるように課金システムに要求するように構成された第1の要求モジュールを含む。
【0010】
好ましくは、第1の要求モジュールは、課金処理に関する第1の所定の終了条件が満足される時に、課金セッションに対応する終了規則に基づいて、課金セッションを終了させるように課金システムに要求するように構成される。
【0011】
さらに、第1の要求モジュールは、課金処理に関する第1の所定の終了条件が満足される時に、現在の常時オンIP接続性セッションの課金処理の終了に関する判断要求を課金セッション終了判断デバイスに送信する判断要求ユニットと、課金セッションに対応する終了規則に関する情報を受信する規則受信ユニットであって、情報は、判断要求に応答して課金セッション終了判断デバイスによって送信される、規則受信ユニットと、課金セッションを終了させるように課金システムに要求するために、課金セッションに対応する終了規則に関する情報に基づいて対応する終了規則を判定する終了要求ユニットとを含む。
【0012】
本発明のさらなる態様によれば、課金セッションを終了すべきことを判定するのを援助する第2の課金セッション終了要求デバイスが提供される。第2の課金セッション終了要求デバイスは、課金処理に関する第2の所定の終了条件が満足される時に、現在の常時オンIP接続性セッションの課金処理の終了に関する判断要求を課金セッション終了判断デバイスに送信するように構成された第2の要求モジュールを含む。
【0013】
本発明のさらなる態様によれば、課金セッションの終了を援助する第3の課金セッション終了要求デバイスが提供される。第3の課金セッション終了要求デバイスは、課金セッション終了判断デバイスからの現在の常時オンIP接続性セッションの課金セッションに対応する終了規則に関する情報に基づいて、課金セッションを終了させるように課金システムに要求するように構成されたセッション終了要求モジュールを含む。
【0014】
本発明の一態様によれば、常時オンIP接続性セッションの課金セッションを終了させるべきであることを判定するシステムが提供される。常時オンIP接続性セッションの課金セッションを終了させるべきであることを判定するシステムは、本発明の一態様による課金セッションを終了すべきことを判定する課金セッション終了判断デバイスと、本発明のもう1つの態様のさらなる実施形態による課金セッションを終了させるべきことを判定する第1の課金セッション終了要求デバイスとを含む。
【0015】
本発明のもう1つの態様によれば、常時オンIP接続性セッションの課金セッションを終了させるべきであることを判定するシステムが提供される。常時オンIP接続性セッションの課金セッションを終了させるべきであることを判定するシステムは、本発明の一態様による課金セッションを終了すべきことを判定する課金セッション終了判断デバイスと、本発明のさらなる態様による課金セッションを終了すべきことを判定する第2の課金セッション終了要求デバイスと、本発明のさらなる態様による課金セッションを終了すべきことを判定する第3の課金セッション終了要求デバイスとを含む。
【0016】
従来技術と比較して、本発明は、IP−CANから課金規則を完全には除去せずにDiameter課金セッションを解放し、長時間セッションすなわち常時オンIP接続性セッション中にアクティブ・サービスまたはデータ・フローがない時にIP−CANセッションを保持する。本発明は、システム・リソースを大幅に節約し、エンド・ユーザへの不必要な課金を減らし、したがって、サービス・プロバイダとエンド・ユーザとの両方に利益をもたらす。
【0017】
添付図面を参照して非限定的な実施形態に関する以下の詳細な描写を読むことを介して、本発明の他の特徴、目的、および利益が明瞭になる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】PCCアーキテクチャを示す概略図である。
図2】従来技術のAFデバイスによって開始されるIP−CAN/ベアラ・セッションの解放を示す流れ図である。
図3a】従来技術のPCEFデバイスによって開始されるAFセッションを解放する方法を示す流れ図である。
図3b】従来技術のPCEFデバイスによって開始されるAFセッションを解放するもう1つの方法を示す流れ図である。
図4】本発明の一実施形態による課金セッションの終了を判定する方法を示す流れ図である。
図5】本発明のもう1つの実施形態による課金セッションの終了を判定する方法を示す流れ図である。
図6】本発明のさらなる実施形態による課金セッションの終了を判定する方法を示す流れ図である。
図7】本発明の一実施形態による課金セッションの終了を判定する第1の課金セッション終了要求デバイス(PCEFデバイス)を示す概略図である。
図8】本発明のもう1つの実施形態による、課金セッションの終了を判定する第1の課金セッション終了要求デバイス(PCEFデバイス)および課金セッション終了判断デバイス(PCRFデバイス)を示す概略図である。
図9】本発明のさらなる実施形態による、課金セッションの終了を判定する第2の課金セッション終了要求デバイス(AFデバイス)、第3の課金セッション終了要求デバイス(PCEFデバイス)、および課金セッション終了判断デバイス(PCRFデバイス)を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
添付図面の同一のまたは同様の符号は、同一のまたは対応する構成要素を示す。
【0020】
以下では、添付図面を参照して本発明をさらに詳細に説明する。
【0021】
3GPPは、しばらくのパケット交換ネットワーク内でのサービス・データ・フローのためにポリシおよび課金制御(PCC)アーキテクチャを導入した(3GPP TS 23.203(最新版v11.5.0、2012年3月)を参照されたい)。
【0022】
図1に、PCCアーキテクチャの概略図を示す。PCCアーキテクチャは、SDF(サービス・データ・フロー)レベルで働き、ポリシ制御、課金制御機能、およびサービス・データ・フローのイベント報告などの機能を提供し、これは、オペレータがサービスおよび加入者カテゴリに基づいてより洗練されたサービス制御および課金の形を達成し、これによってネットワーク・リソースを適度に利用し、最大の収益を得るように、加入者に差別化されたサービスを提供し、加入者サービス・フロー・ベアラ・リソース保証およびフロー課金ポリシを提供することを目指すものである。
【0023】
ここで、図1に示された主要な機能エンティティを、下で示す。
【0024】
ポリシおよび課金規則機能(PCRF)は、ポリシ制御判断およびフロー課金制御ベースの機能を有し、サービス・データ・フロー検出、ゲート制御、QoSベースのおよびフロー課金ベースの(クレジット制御を除く)、に関するネットワーク制御機能をPCEFに提供する。本発明は、ポリシおよび課金規則機能を有するデバイスをPCEFデバイスと呼ぶ。
【0025】
ポリシおよび課金施行機能(PCEF)は、一般にGGSN(ゲートウェイGPRSサポート・ノード)またはP−GW(パケット・データ・ネットワーク・ゲートウェイ)内に装備される、サービス・データ・フロー検出、ポリシ実施、およびフローベースの課金機能の責任を負う。
【0026】
トラフィック検出機能(TDF)は、アプリケーション・トラフィックを検出し、これをPCRFに報告する。TDFは、個別のデバイスとするか、PCEFに一体化することができる。描写の便宜上、本発明は、TDFおよびPCEFを一体とみなし、この2つの機能を有するデバイスをPCEFデバイスと呼ぶ。
【0027】
アプリケーション機能(AF)は、主に、IP−CANユーザ・プレーン上で動的ポリシ/課金制御を実行し、サービス・プラットフォーム上で提供される。本発明は、アプリケーション機能を有するデバイスをAFデバイスと呼ぶ。
【0028】
オンライン課金システム(OCS)は、IMSおよびパケット・ベアラ・ネットワークへのクレジット制御課金を実行する責任を負い、IMS環境、アプリケーション・サーバ、マルチメディア・リソース機能コントローラ(MRFC)、およびCAP(ケーブル・アクセス・ポイント)などによってアクセスされるパケット・ドメイン・アクセス・デバイスSGSN(サービスGPRSサポート・ノード)などの下でS−CSCF(サービング呼セッション制御機能)のために働く。
【0029】
描写の便宜上、本発明は、OCSを課金システムの例と解釈する。しかし、当業者は、OFCS(オフライン課金システム)が、同様に課金システムに属することを理解するべきである。言い替えると、OFCSも、同様の形で本発明に適用可能であり、これによって、本発明の保護範囲に含まれる。
【0030】
3GPP TS 29.214は、AFがアプリケーション・プレーンからアクティブ・サービスについてEPCネットワークに知らせることができるように、PCRFとAFとの間のRx参照点(reference point)を定義している。
【0031】
3GPP TS 29.212は、ネットワークがEPCトラフィック・プレーン内で課金ポリシを実行できるように、PCRFとPCEFとの間のGx参照点を定義している。
【0032】
3GPP TS 29.213は、どのようにして課金規則を除去し、AFセッションおよびベアラ・セッションを解放すべきかに関するシナリオを提供する。
【0033】
図2に、従来技術のAFデバイスによって開始されるIP−CAN/ベアラ・セッションの解放の流れ図を示し、ここで、AFセッションは、アクティブ・サービスがない時に解放され、IP−CAN/ベアラ・セッションは、解放されなければならない。
【0034】
図2に示されているように、AFデバイスが、所定のトリガ条件が満足されることを検出する時、たとえば、アクティブ・サービスがない場合に、AFデバイスは、AFセッションに関するDiameter STR(セッション終了要求)をPCRFデバイスに送信し、その後、PCRFデバイスは、課金規則を除去する必要がある、影響を受けるIP−CANセッションを識別し、Diameter STA(セッション終了回答)をAFデバイスに送信し、PCRFデバイスは、識別されたIP−CANセッションのDiameter RAR(再認証要求)をPCEFデバイスに送信し、PCEFデバイスは、上で述べたIP−CANセッションに関する課金規則を除去し、Diameter RAA(再認証回答)をPCRFデバイスに返す。
【0035】
図3aに、従来技術のPCEFデバイスによって開始されるAFセッションを解放する方法の流れ図を示す。
【0036】
図3aに示されているように、PCEFデバイスが、所定のトリガ条件が満足される、たとえば、IP−CANセッション終了が要求されることを検出する時に、PCEFデバイスは、IP−CANセッション要求およびその応答を除去し、次に、PCEFデバイスは、Gx CCR(クレジット制御要求)をPCRFデバイスに送信し、PCRFデバイスは、除去されるIP−CANセッションに束縛されたAFセッションを識別し、Gx CCA(クレジット制御回答)をPCEFデバイスに送信し、PCRFデバイスは、影響を受けるAFセッションごとにASR(セッション打ち切り要求)をAFデバイスに送信し、AFデバイスは、AAA(セッション打ち切り回答)をPCRFデバイスに返し、その後、AFデバイスは、STRをPCRFデバイスに送信し、PCRFデバイスは、STAをAFデバイスに返す。
【0037】
図3bに、従来技術のPCEFデバイスによって開始されるAFセッションを解放するもう1つの方法の流れ図を示す。
【0038】
図3bに示されているように、PCEFデバイスが、所定のトリガ条件が満足される、たとえば、IP−CANセッション変更の要求を受信することを検出する場合に、PCEFデバイスは、CCR(クレジット制御要求)をPCRFデバイスに送信し、AFセッションのすべてのセッション情報が判断される場合には、PCRFデバイスは、STRをAFデバイスン送信し、対応して、AFデバイスは、STAをPCRFデバイスに返し、特定のアクションがAFセッションについてトリガされる場合には、PCRFデバイスは、RARをAFデバイスに送信し、対応して、AFデバイスは、RAAをPCRFデバイスに返し、いくつかの可能なシナリオでは、PCRFデバイスは、さらに、その後にASR(セッション打切り要求)をAFデバイスに送信し、対応して、AFデバイスは、AAA(セッション打ち切り回答)をPCRFデバイスに返し、PCRFは、AFデバイスによって返された回答情報に基づいてPCC規則判断を行い、CCA(クレジット制御回答)をPCEFデバイスに送信し、PCEFデバイスは、対応するPCC規則を除去する。
【0039】
従来技術では、しかし、次のようなシナリオが存在する:ユーザ機器が長時間セッション状態すなわち常時オンIP接続性セッションにあり、しばらくの間サービスが使用されない時に、PCEFデバイスは、それでも、この期間中にユーザ機器の対応するクレジット・クォータを割り振るようにOCSに要求しなければならず、割り振られたタイマが満了する時に、PCEFデバイスは、ユーザ機器にクレジット・クォータを割り振るようにOCSにさらに要求しなければならない。言い替えると、ネットワーク・サービスの使用が、ユーザに対して発生しない場合であっても、PCEFデバイスおよびOCSは、それでも、ユーザ機器に関して課金処理を常に実行しなければならず、これによって、PCEFデバイスおよびOCSのリソースの多大な浪費を引き起こし、潜在的に他のユーザに提供されるリソースを占有し、さらに、PCEFデバイスおよびOCSに多すぎる重荷を課し、ユーザ経験に影響する。
【0040】
本発明は、上記の問題を解決し、それぞれAFデバイスおよびPCEFデバイスによって開始される課金終了処理のシナリオを記述することができる。好ましい実施形態を、以下でさらに示す。
【0041】
図4に、本発明の一実施形態による方法流れ図を示し、この方法流れ図は、第1の課金セッション終了要求デバイスによって課金セッションを終了させるために課金システムに直接に要求するプロセスを示す。
【0042】
ここで、PCEFデバイスは、第1の課金セッション終了要求デバイスの例と解釈される。しかし、当業者は、ここでのPCEFデバイスが、単に例であり、本発明を例示するためのみのものであり、本発明に対する制限とみなされてはならず、他の既存のデバイスまたはおそらく将来に考案される他のデバイスが、本発明において保護を求められる解決策を同様に実施できる場合に、本発明の保護範囲に含まれなければならないことを理解するべきである。
【0043】
さらに、描写の便宜上、本発明は、ほとんどの場合にGy/Roセッションと共に課金セッションを示し、この2つは、これによって同等に使用される。しかし、当業者は、Gy/Roセッションが、単に例であり、本発明を例示するためのみのものであり、本発明に対する制限とみなされてはならず、他の既存の課金セッションまたはおそらく将来に考案される他の課金セッション、たとえばGzセッションが、本発明において保護を求められる解決策を同様に実施できる場合に、本発明の保護範囲に含まれなければならないことを理解するべきである。
【0044】
図4に示されているように、ステップS401では、課金処理に関する第1の所定の終了条件が満足される時に、PCEFデバイスは、現在の常時オンIP接続性セッションに関する課金セッションを終了させるように課金システムに要求する。
【0045】
ここで、課金処理に関する第1の所定の終了条件は、次の条件のうちの少なくとも1つを含むが、これに限定されない。
1)特に
a)所与の時間内にサービスまたはトラフィックを含まず、ここで「サービスを含まない」は、さらに、アクティブ・サービスが無料サービスとして識別されるシナリオを含むことができる、
b)OCSによって割り振られたデータ・カテゴリ/データ・フローのクレジット・クォータが使い果たされた
ものとすることができる単一のユーザ/デバイスのIP−CAN接続の展望から判定された終了条件。
2)特に
a)OCSによるすべての監視されるデータ・フローについて所与の時間内にアクティブ・サービスまたはトラフィックを全く含まず、ここで「アクティブ・サービスを含まない」は、さらに、アクティブ・サービスが無料サービスとして識別されるシナリオを含むことができる、
b)OCSとPCEFデバイスとの間でトラフィック輻輳が発生している
ものとすることができるPCEFデバイスによって提供されるすべてのリソースの展望から判定された終了条件。
【0046】
上記の第1の終了条件のうちの1つが検出される時に、PCEFデバイスは、Gyインターフェースを介してOCSにCCAを直接に送信して、現在の常時オンIP接続性セッション、たとえばGy/Roセッションに関する課金セッションの終了を要求する。
【0047】
次に、ステップS402では、課金システムが、この要求に基づいて、それ自体とPCEFデバイスとの間の課金セッションを終了させる。
【0048】
課金システムがOCSを含む時には、オンライン課金制御情報が、PCEFデバイスとOCSとの間でGyインターフェースを介して送信される。
【0049】
課金システムがOFCSを含む時には、オフライン課金ベースのデータ・フローが、PCEFデバイスとOFCSとの間でGzインターフェースを介して送信される。
【0050】
さらに、PCEFデバイスが、課金処理に関する第1の所定の終了条件が満足されることの検出に伴って、課金セッションに対応する事前定義の終了規則に基づいて課金セッションを終了させるようにOCSに要求できるように、PCEFデバイスは、課金セッションの終了規則を事前に定義することができる。
【0051】
ここで、課金セッションに対応する終了規則は、次の項目のうちの任意の1つを含むが、これに限定されない。
1)課金セッションおよび現在の常時オンIP接続性セッションを恒久的に終了させること
2)課金セッションを恒久的に終了させるが、現在の常時オンIP接続性セッションを保持すること
3)所定の再オープン条件が満足される時に、課金セッションを終了し、課金セッションを再オープンすること。ここで、PCEFデバイスは、新しい課金セッションの再オープンに関する所定の再オープン条件が、現在の課金セッションが終了された後に満足されるかどうかを検出し、再オープン条件は、少なくとも、グローバル・タイマの満了または新しいサービス・データ・フローの検出を含むことができ、再オープン条件が満足されることが検出される時には、PCEFデバイスは、それ自体とOCSとの間で課金セッションを再オープンする。
【0052】
3GPPでは、OCSによって定義され、PCEFデバイスに送信されるクォータ・ホールド・タイマ(QHT:quota hold timer)があり、QHTが満了する場合には、対応するデータ・フローが終了される。しかし、QHTは、MSCC(マルチ・サービス・クレジット制御)レベルにある。既存のGy/Ro機構は、所与のクレジット制御に関するMSCCセッションの終了を可能にする。しかし、MSCCセッションの終了は、Gy/Roセッションの終了を示すことができない。
【0053】
したがって、本発明は、MSCCレベルの他にGy/Roインターフェース・コマンド・レベルでグローバル・タイマを定義し、コマンド・レベル・タイマが満了する場合には、すべての監視されるデータ・フローについてネットワークから検出されるパケットがない場合に、PCEFデバイスは、CCRをOCSに送信して課金セッションを終了させることができるが、それでも、現在の常時オンIP接続性セッションをアクティブに保つことができる。
【0054】
図5に、本発明のもう1つの実施形態による方法流れ図を示し、この方法流れ図は、第1の課金セッション終了要求デバイスによって開始される課金セッションを終了させるプロセスを示す。図5に示されているように、このプロセスは、第1の課金セッション終了要求デバイスと課金セッション終了判断デバイスとの間の協力によって実施される。
【0055】
描写の便宜上、ここでは、PCEFデバイスおよびPCRFデバイスは、それぞれ第1の課金セッション終了要求デバイスおよび課金セッション終了判断デバイスの例と解釈される。しかし、当業者は、ここでのPCEFデバイスおよびPCRFデバイスが、単に例であり、本発明を例示するためのみのものであり、本発明に対する制限とみなされてはならず、他の既存のデバイスまたはおそらく将来に考案される他のデバイスが、本発明において保護を求められる解決策を同様に実施できる場合に、本発明の保護範囲に含まれなければならないことを理解するべきである。
【0056】
さらに、課金セッションが、PCEFデバイスとOCSとの間のGy参照点ベースのセッションなので、課金セッションに関する開始するデバイスは、PCEFデバイスである。
【0057】
図5に示されているように、ステップS501では、課金処理に関する第1の所定の終了条件が満足されることが検出される時に、PCEFデバイスが、現在の常時オンIP接続性セッションの課金処理の終了に関する判断要求をPCRFデバイスに送信し、対応して、PCRFデバイスが、PCEFデバイスから判断要求を受信し、ステップS503では、PCRFデバイスが、判断要求に応答して、現在の常時オンIP接続性セッションの課金セッションに対応する終了規則に関する情報をPCEFデバイスに送信し、対応して、PCEFデバイスが、課金セッションに対応する終了規則に関する情報を受信し、ステップS504では、PCEFデバイスが、終了規則に関する受信された情報に基づいて課金セッションに対応する終了規則を判定し、ステップS505では、PCEFデバイスが、判定された終了規則に基づいて課金セッションを終了させるようにOCSに要求する。次に、ステップS502では、OCSが、この要求に基づいて、それ自体とPCEFデバイスとの間の課金セッションを終了させる。
【0058】
ここで、図5のPCEFデバイスが検出を実行する、課金処理に関する第1の終了条件を、図4に示された第1の終了条件と同一とすることができる。
【0059】
PCEFデバイスが、課金処理に関する第1の所定の終了条件が満足されることを検出する時、たとえば、所与の時間内にサービスまたはトラフィックがない場合に、PCEFデバイスは、Gxインターフェースを介して追加の新しいAVP(属性/値対)と共にCCRをPCRFデバイスに送信し、課金ポリシの更新を要求し、PCRFデバイスは、課金セッションの終了を可能にするためにGx CCAを用いて応答する。
【0060】
さらに、PCRFデバイスが、上の判断要求を受信する時に、PCRFデバイスは、対応する課金セッションに対応する終了規則を判定することができ、終了規則に関する情報をPCEFデバイスに送信することができる。ここで、終了規則を、PCRFデバイスまたはPCEFデバイスによって定義することができる。
1)終了規則が、PCEFデバイスによって事前に定義される時に、PCRFデバイスは、終了規則に対応するトリガ命令をPCEFデバイスに送信することができ、たとえば、Gx RARまたはCCAをPCEFデバイスに送信して、対応する終了規則をアクティブ化することができ、
2)終了規則が、PCRFデバイスによって定義される時に、定義された終了規則を、無条件または条件付きのいずれかとすることができる。
【0061】
PCRFデバイスによって事前に定義された終了規則が無条件である場合には、PCRFデバイスが判断要求を受信する限り、PCRFデバイスは、課金セッションの終了規則をPCEFデバイスに送信する。終了規則は、課金セッションを終了させるが、任意の新しいサービスまたはトラフィックが終了されていない現在のIP−CANセッション中に発生する時の新しい課金セッションのために、既存の課金規則を生きたままに保つ。
【0062】
PCRFデバイスによって定義された終了規則が条件付きである場合には、PCRFデバイスが判断要求を受信する限り、PCRFデバイスは、終了規則をPCEFデバイスに送信する。終了規則は、追加の規則およびパラメータを提供し、すべてのパラメータは、トラフィック・プレーンで行き交い、PCEFデバイスは、これによって課金セッションを終了させる。同様に、PCEFデバイスは、任意の新しいサービスまたはトラフィックが終了されていない現在のIP−CANセッション中に発生する時の新しい課金セッションのために、既存の課金規則を生きたままに保つ。
【0063】
ここで、PCRFデバイスによって定義される課金セッションの終了規則を、図4のPCEFデバイスによって事前に定義される課金セッションの終了規則と同一とすることができる。したがって、上で述べた新しい課金セッションの再オープン条件、たとえばタイマを、PCRFデバイスによって定義することができる。
【0064】
図6に、本発明のさらなる実施形態による方法流れ図を示し、この方法流れ図は、第2の課金セッション終了要求デバイスによって開始される課金セッションを終了させるプロセスを示す。図6に示されているように、このプロセスは、第2の課金セッション終了要求デバイス、第3の課金セッション終了要求デバイス、および課金セッション終了判断デバイスによって共同で実施される。
【0065】
描写の便宜上、ここでは、AFデバイス、PCEFデバイス、およびPCRFデバイスは、それぞれ、第2の課金セッション終了要求デバイス、第3の課金セッション終了要求デバイス、および課金セッション終了判断デバイスの例と解釈される。しかし、当業者は、ここでのAFデバイス、PCEFデバイス、およびPCRFデバイスが、単に例であり、本発明を例示するためのみのものであり、本発明に対する制限とみなされてはならず、他の既存のデバイスまたはおそらく将来に考案される他のデバイスが、本発明において保護を求められる解決策を同様に実施できる場合に、本発明の保護範囲に含まれなければならないことを理解するべきである。
【0066】
さらに、課金セッションが、PCEFデバイスとOCSとの間のGy参照点ベースのセッションなので、課金セッションを開始するデバイスは、PCEFデバイスである。
【0067】
図6に示されているように、ステップS601では、課金処理に関する第2の所定の終了条件が満足されることが検出される時に、AFデバイスが、現在の常時オンIP接続性セッションの課金処理の終了に関する判断要求をPCRFデバイスに送信し、対応して、PCRFデバイスが、AFデバイスから判断要求を受信し、ステップS603では、PCRFデバイスが、判断要求に応答して、現在の常時オンIP接続性セッションの課金セッションに対応する終了規則に関する情報をPCEFデバイスに送信し、対応して、PCEFデバイスが、課金セッションに対応する終了規則に関する情報を受信し、ステップS604では、PCEFデバイスが、終了規則に関する受信された情報に基づいて、課金セッションを終了させるようにOCSに要求する。次に、ステップS602では、OCSが、この要求に基づいてそれ自体とPCEFデバイスとの間の課金セッションを終了させる。
【0068】
ここで、図6のAFデバイスが検出を実行する、課金処理に関する第2の終了条件は、図4または図5に示されたPCEFデバイスが検出を実行する課金処理に関する第1の終了条件と同一または部分的に同一とすることができる。
【0069】
課金処理に関する第2の所定の終了条件が満足されることが検出される時、たとえば、アプリケーション・プレーンに所与の時間内にサービスがない場合に、AFデバイスは、課金セッションの終了を要求するために、STRを追加の新しいAVPと共にPCRFデバイスに送信する。代替実施態様は、AFデバイスが、課金セッションの終了を要求するためにAARを特定のAVPと共にPCRFデバイスに送信することである。
【0070】
図5に似て、PCRFデバイスは、上の判断要求を受信する時に、対応する課金セッションに対応する終了規則を判定し、終了規則に関する情報をPCEFデバイスに送信することができる。この点で、終了規則をPCRFデバイスまたはPCEFデバイスによって定義することができる。
1)終了規則がPCEFデバイスによって事前に定義される時に、PCRFは、終了規則に対応するトリガ命令をPCEFデバイスに送信することができ、たとえば、対応する終了規則をアクティブ化するためにPCEFデバイスにGx RARまたはCCAを送信することができ、
2)終了規則がPCRFによって定義される時に、定義された終了規則は、無条件または条件付きのいずれかとすることができる。
【0071】
PCRFデバイスによって事前に定義された終了規則が無条件である場合には、PCRFデバイスが判断要求を受信する限り、PCRFデバイスは、課金セッションの終了規則をPCEFデバイスに送信する。終了規則は、課金セッションを終了させるが、任意の新しいサービスまたはトラフィックが終了されていない現在のIP−CANセッション中に発生する時の新しい課金セッションのために、既存の課金規則を生きたままに保つ。
【0072】
PCRFデバイスによって定義された終了規則が条件付きである場合には、PCRFデバイスが判断要求を受信する限り、PCRFデバイスは、終了規則をPCEFデバイスに送信する。終了規則は、追加の規則およびパラメータを提供し、すべてのパラメータは、トラフィック・プレーンで行き交い、PCEFデバイスは、これによって課金セッションを終了させる。同様に、PCEFデバイスは、任意の新しいサービスまたはトラフィックが終了されていない現在のIP−CANセッション中に発生する時の新しい課金セッションのために、既存の課金規則を生きたままに保つ。
【0073】
ここで、PCRFデバイスによって定義される課金セッションの終了規則を、図4または図5のPCEFデバイスによって定義される課金セッションの終了規則と同一とすることができる。したがって、上で述べた新しい課金セッションの再オープン条件、たとえばタイマを、PCRFデバイスによって定義することができる。
【0074】
さらに、PCRFデバイスが、AFデバイスからRx STRまたはAARを受信する時に、PCRFデバイスは、AFセッションを終了させることができ、これは、Gy/Roセッションの終了におけるPCRFデバイス判断に影響しない。現在のIP−CANに関連する複数のAFセッションがある場合には、PCRFデバイスは、アクティブ・サービスを有しないAFセッションを終了させる。アクティブな少なくとも1つのAFセッションがある場合には、PCRFデバイスは、Gy/Roセッションを終了させない。PCRFデバイスがAFセッションを終了させる時に、PCRFデバイスは、対応して、そのような種類のAFセッションのPCC規則を除去する。
【0075】
すべての関係するAFセッションの終了は、PCRFデバイスが絶対的にGy/Roセッションを終了させることを意味しない。というのは、AFセッションで用いられないサービスおよびデータ・フローがある可能性があるからである。したがって、以下の例外が存在する。
1)AFデバイスが、課金セッションの終了を開始するが、終了条件が、PCEFデバイスで明瞭には定義されていない場合には、PCEFデバイスは、終了規則を逆提案するためにPCRFデバイスにGx CCRを送信する。これは、アクティブAFセッションがないがアクティブ・ベアラがあるシナリオに適用可能である。PCRFデバイスは、終了規則を調整する。
2)PCRFデバイスが、課金セッションの終了をトリガするRx STRまたはAARをAFデバイスから受信する時に、PCRFデバイスは、これを知らせるためにPCEFデバイスにRARを送信し、PCRFデバイスは、RAAを用いて応答する。次に、PCRFデバイスは、最終的な調整された規則と共にRARをPCEFデバイスに再送信し、新しいAVPが、この2つのRARおよびその機能性を区別するために追加されなければならない。
【0076】
図7に、本発明の一実施形態による装置図を示し、この装置図は、第1の課金セッション終了要求デバイスが課金セッションを終了させるように課金システムに直接に要求することを示す。
【0077】
ここで、PCEFデバイス710は、第1の課金セッション終了要求デバイスの例と解釈される。しかし、当業者は、ここでのPCEFデバイス710が、単に例であり、本発明を例示するためのみのものであり、本発明に対する制限とみなされてはならず、他の既存のデバイスまたはおそらく将来に考案される他のデバイスが、本発明において保護を求められる解決策を同様に実施できる場合に、本発明の保護範囲に含まれなければならないことを理解するべきである。
【0078】
さらに、描写の便宜上、本発明は、ほとんどの場合にGy/Roセッションと共に課金セッションを示し、この2つは、これによって同等に使用される。しかし、当業者は、Gy/Roセッションが、単に例であり、本発明を例示するためのみのものであり、本発明に対する制限とみなされてはならず、他の既存の課金セッションまたはおそらく将来に考案される他の課金セッション、たとえばGzセッションが、本発明において保護を求められる解決策を同様に実施できる場合に、本発明の保護範囲に含まれなければならないことを理解するべきである。
【0079】
図7に示されているように、PCEFデバイス710は、第1の要求モジュール711を含む。
【0080】
課金処理に関する第1の所定の終了条件が満足される時に、第1の要求モジュール711は、現在の常時オンIP接続性セッションに関する課金セッションを終了させるように課金システムに要求する。
【0081】
ここで、課金処理に関する第1の所定の終了条件は、次の条件のうちの少なくとも1つを含むが、これに限定されない。
1)特に
a)所与の時間内にサービスまたはトラフィックを含まず、ここで「サービスを含まない」は、さらに、アクティブ・サービスが無料サービスとして識別されるシナリオを含むことができる、
b)OCSによって割り振られたデータ・カテゴリ/データ・フローのクレジット・クォータが使い果たされた
ものとすることができる単一のユーザ/デバイスのIP−CAN接続の展望から判定された終了条件。
2)特に
a)OCSによるすべての監視されるデータ・フローについて所与の時間内にアクティブ・サービスまたはトラフィックを全く含まず、ここで「アクティブ・サービスを含まない」は、さらに、アクティブ・サービスが無料サービスとして識別されるシナリオを含むことができる、
b)OCSとPCEFデバイス710との間でトラフィック輻輳が発生している
ものとすることができるPCEFデバイス710によって提供されるすべてのリソースの展望から判定された終了条件。
【0082】
上記の第1の終了条件のうちの1つが検出される時に、第1の要求モジュール711は、Gyインターフェースを介してOCSにCCAを直接に送信して、現在の常時オンIP接続性セッション、たとえばGy/Roセッションに関する課金セッションの終了を要求する。
【0083】
次に、課金システムは、この要求に基づいて、それ自体とPCEFデバイス710との間の課金セッションを終了させる。
【0084】
課金システムがOCSを含む時には、オンライン課金制御情報が、PCEFデバイス710とOCSとの間でGyインターフェースを介して送信される。
【0085】
課金システムがOFCSを含む時には、オフライン課金ベースのデータ・フローが、PCEFデバイス710とOFCSとの間でGzインターフェースを介して送信される。
【0086】
さらに、第1の要求モジュール711が、課金処理に関する第1の所定の終了条件が満足されることの検出に伴って、課金セッションに対応する事前定義の終了規則に基づいて課金セッションを終了させるようにOCSに要求できるように、第1の要求モジュール711またはPCEFデバイス710内の他のモジュールは、さらに、課金セッションの終了規則を事前に定義することができる。
【0087】
ここで、課金セッションに対応する終了規則は、次の項目のうちの任意の1つを含むが、これに限定されない。
1)課金セッションおよび現在の常時オンIP接続性セッションを恒久的に終了させること
2)課金セッションを恒久的に終了させるが、現在の常時オンIP接続性セッションを保持すること
3)所定の再オープン条件が満足される時に、課金セッションを終了し、課金セッションを再オープンすること。ここで、PCEFデバイスは、新しい課金セッションの再オープンに関する所定の再オープン条件が、現在の課金セッションが終了された後に満足されるかどうかを検出し、再オープン条件は、少なくとも、グローバル・タイマの満了または新しいサービス・データ・フローの検出を含むことができ、再オープン条件が満足されることが検出される時には、PCEFデバイスは、それ自体とOCSとの間で課金セッションを再オープンする。
【0088】
3GPPでは、OCSによって定義され、PCEFデバイスに送信されるクォータ・ホールド・タイマ(QHT:quota hold timer)があり、QHTが満了する場合には、対応するデータ・フローが終了される。しかし、QHTは、MSCC(マルチ・サービス・クレジット制御)レベルにある。既存のGy/Ro機構は、所与のクレジット制御に関するMSCCセッションの終了を可能にする。しかし、MSCCセッションの終了は、Gy/Roセッションの終了を示すことができない。
【0089】
したがって、本発明は、MSCCレベルの他にGy/Roインターフェース・コマンド・レベルでグローバル・タイマを定義し、コマンド・レベル・タイマが満了する場合には、すべての監視されるデータ・フローについてネットワークから検出されるパケットがない場合に、PCEFデバイスは、CCRをOCSに送信して課金セッションを終了させることができるが、それでも、現在の常時オンIP接続性セッションをアクティブに保つことができる。
【0090】
図8に、本発明のもう1つの実施形態による装置図を示し、この装置図は、課金セッションの終了を実施するために協力する第1の課金セッション終了要求デバイスおよび課金セッション終了判断デバイスを示す。
【0091】
描写の便宜上、ここでは、PCEFデバイス810およびPCRFデバイス820は、それぞれ第1の課金セッション終了要求デバイスおよび課金セッション終了判断デバイスの例と解釈される。しかし、当業者は、ここでのPCEFデバイス810およびPCRFデバイス820が、単に例であり、本発明を例示するためのみのものであり、本発明に対する制限とみなされてはならず、他の既存のデバイスまたはおそらく将来に考案される他のデバイスが、本発明において保護を求められる解決策を同様に実施できる場合に、本発明の保護範囲に含まれなければならないことを理解するべきである。
【0092】
さらに、課金セッションが、PCEFデバイスとOCSとの間のGy参照点ベースのセッションなので、課金セッションに関する開始するデバイスは、PCEFデバイス810である。
【0093】
図8に示されているように、PCEFデバイス810は、第1の要求モジュール811を含み、PCRFデバイス820は、要求受信モジュール821および規則送信モジュール822を含み、第1の要求モジュール811は、それぞれの固有の動作を実行するために、判断要求ユニット(図示せず)、規則受信ユニット(図示せず)、および終了要求ユニット(図示せず)をさらに含むことができる。
【0094】
課金処理に関する第1の所定の終了条件が満足されることが検出される時に、第1の要求モジュール811の判断要求ユニットが、現在の常時オンIP接続性セッションの課金処理の終了に関する判断要求をPCRFデバイス820に送信し、対応して、PCRFデバイス820の要求受信モジュール821が、PCEFデバイス810から判断要求を受信し、規則送信モジュール822が、判断要求に応答して、現在の常時オンIP接続性セッションの課金セッションに対応する終了規則に関する情報をPCEFデバイス810に送信し、対応して、第1の要求モジュール811の規則受信ユニットが、課金セッションに対応する終了規則に関する情報を受信し、第1の要求モジュール811の終了要求ユニットが、課金セッションを終了させるようにOCSに要求するために、終了規則に関する受信された情報に基づいて課金セッションに対応する終了規則を判定する。次に、OCSが、この要求に基づいて、それ自体とPCEFデバイス810との間の課金セッションを終了させる。
【0095】
ここで、図8のPCEFデバイス810が検出を実行する、課金処理に関する第1の終了条件を、図7に示された第1の終了条件と同一とすることができる。
【0096】
第1の要求モジュール811の判断要求ユニットが、課金処理に関する第1の所定の終了条件が満足されることを検出する時、たとえば、所与の時間内にサービスまたはトラフィックがない場合に、判断要求ユニットは、Gxインターフェースを介して追加の新しいAVP(属性/値対)と共にCCRをPCRFデバイス820に送信し、課金ポリシの更新を要求し、PCRFデバイス820は、課金セッションの終了を可能にするためにGx CCAを用いて応答する。
【0097】
さらに、PCRFデバイス820の要求受信モジュール821が、上の判断要求を受信する時に、規則送信モジュール822は、対応する課金セッションに対応する終了規則を判定することができ、終了規則に関する情報をPCEFデバイス810に送信することができる。ここで、終了規則を、PCRFデバイス820またはPCEFデバイス810によって定義することができる。
1)終了規則が、PCEFデバイス810によって事前に定義される時に、規則送信モジュール822は、終了規則に対応するトリガ命令をPCEFデバイス810に送信することができ、たとえば、Gx RARまたはCCAをPCEFデバイス810に送信して、対応する終了規則をアクティブ化することができ、
2)終了規則が、PCRFデバイス820によって定義され、具体的には規則送信モジュール822またはPCRFデバイス820内の他のモジュールによって定義される時に、定義された終了規則を、無条件または条件付きのいずれかとすることができる。
【0098】
PCRFデバイス820によって事前に定義された終了規則が無条件である場合には、PCRFデバイス820が判断要求を受信する限り、PCRFデバイス820は、課金セッションの終了規則をPCEFデバイス810に送信する。終了規則は、課金セッションを終了させるが、任意の新しいサービスまたはトラフィックが終了されていない現在のIP−CANセッション中に発生する時の新しい課金セッションのために、既存の課金規則を生きたままに保つ。
【0099】
PCRFデバイス820によって定義された終了規則が条件付きである場合には、PCRFデバイス820が判断要求を受信する限り、PCRFデバイス820は、終了規則をPCEFデバイス810に送信する。終了規則は、追加の規則およびパラメータを提供し、すべてのパラメータは、トラフィック・プレーンで行き交い、PCEFデバイス810は、これによって課金セッションを終了させる。同様に、PCEFデバイス810は、任意の新しいサービスまたはトラフィックが終了されていない現在のIP−CANセッション中に発生する時の新しい課金セッションのために、既存の課金規則を生きたままに保つ。
【0100】
ここで、PCRFデバイス820によって定義される課金セッションの終了規則を、図7のPCEFデバイス810によって事前に定義される課金セッションの終了規則と同一とすることができる。したがって、上で述べた新しい課金セッションの再オープン条件、たとえばタイマを、PCRFデバイス820によって定義することができる。
【0101】
図9に、本発明のさらなる実施形態による装置図を示し、この装置図は、課金セッションの終了を実施するために協力する、第2の課金セッション終了要求デバイス、第3の課金セッション終了要求デバイス、および課金セッション終了判断デバイスを示す。
【0102】
描写の便宜上、ここでは、AFデバイス930、PCEFデバイス910、およびPCRFデバイス920は、それぞれ、第2の課金セッション終了要求デバイス、第3の課金セッション終了要求デバイス、および課金セッション終了判断デバイスの例と解釈される。しかし、当業者は、ここでのAFデバイス930、PCEFデバイス910、およびPCRFデバイス920が、単に例であり、本発明を例示するためのみのものであり、本発明に対する制限とみなされてはならず、他の既存のデバイスまたはおそらく将来に考案される他のデバイスが、本発明において保護を求められる解決策を同様に実施できる場合に、本発明の保護範囲に含まれなければならないことを理解するべきである。
【0103】
さらに、課金セッションが、PCEFデバイスとOCSとの間のGy参照点ベースのセッションなので、課金セッションを開始するデバイスは、PCEFデバイス910である。
【0104】
図9に示されているように、AFデバイス930は、第2の要求モジュール931を含み、PCRFデバイス920は、要求受信モジュール921および規則送信モジュール922を含み、PCEFデバイス910は、セッション終了要求モジュール912を含む。
【0105】
課金処理に関する第2の所定の終了条件が満足されることが検出される時に、AFデバイス930の第2の要求モジュール931は、現在の常時オンIP接続性セッションの課金処理の終了に関する判断要求をPCRFデバイス920に送信し、対応して、PCRFデバイス920の要求受信モジュール921は、AFデバイス930から判断要求を受信し、規則送信モジュール922は、判断要求に応答して、現在の常時オンIP接続性セッションの課金セッションに対応する終了規則に関する情報をPCEFデバイス910に送信し、対応して、PCEFデバイス910のセッション終了要求モジュール912は、課金セッションに対応する終了規則に関する情報を受信し、終了規則に関する受信された情報に基づいて、課金セッションを終了させるようにOCSに要求する。次に、OCSは、この要求に基づいてそれ自体とPCEFデバイス910との間の課金セッションを終了させる。
【0106】
ここで、図9のAFデバイス930が検出を実行する、課金処理に関する第2の終了条件は、図7または図8に示されたPCEFデバイス910が検出を実行する課金処理に関する第1の終了条件と同一または部分的に同一とすることができる。
【0107】
課金処理に関する第2の所定の終了条件が満足されることが検出される時、たとえば、アプリケーション・プレーンに所与の時間内にサービスがない場合に、AFデバイス930の第2の要求モジュール931は、課金セッションの終了を要求するために、STRを追加の新しいAVPと共にPCRFデバイス920に送信する。代替実施態様は、第2の要求モジュール931が、課金セッションの終了を要求するためにAARを特定のAVPと共にPCRFデバイス920に送信することである。
【0108】
図8に似て、PCRFデバイス920の要求受信モジュール921が、上の判断要求を受信する時に、規則送信モジュール922は、対応する課金セッションに対応する終了規則を判定し、終了規則に関する情報をPCEFデバイス910に送信することができる。この点で、終了規則をPCRFデバイス920またはPCEFデバイス910によって定義することができる。
1)終了規則がPCEFデバイス910によって事前に定義される時に、PCRF 920は、終了規則に対応するトリガ命令をPCEFデバイス910に送信することができ、たとえば、対応する終了規則をアクティブ化するためにPCEFデバイス910にGx RARまたはCCAを送信することができ、
2)終了規則がPCRF 920によって事前に定義される時に、定義された終了規則は、無条件または条件付きのいずれかとすることができる。
【0109】
PCRFデバイス920によって事前に定義された終了規則が無条件である場合には、PCRFデバイス920が判断要求を受信する限り、PCRFデバイス920は、課金セッションの終了規則をPCEFデバイス910に送信する。終了規則は、課金セッションを終了させるが、任意の新しいサービスまたはトラフィックが終了されていない現在のIP−CANセッション中に発生する時の新しい課金セッションのために、既存の課金規則を生きたままに保つ。
【0110】
PCRFデバイス920によって定義された終了規則が条件付きである場合には、PCRFデバイス920が判断要求を受信する限り、PCRFデバイス920は、終了規則をPCEFデバイス910に送信する。終了規則は、追加の規則およびパラメータを提供し、すべてのパラメータは、トラフィック・プレーンで行き交い、PCEFデバイス910は、これによって課金セッションを終了させる。同様に、PCEFデバイス910は、任意の新しいサービスまたはトラフィックが終了されていない現在のIP−CANセッション中に発生する時の新しい課金セッションのために、既存の課金規則を生きたままに保つ。
【0111】
ここで、PCRFデバイス920によって定義される課金セッションの終了規則を、図7または図8のPCEFデバイス910によって定義される課金セッションの終了規則と同一とすることができる。したがって、上で述べた新しい課金セッションの再オープン条件、たとえばタイマを、PCRFデバイス920によって定義することができる。
【0112】
さらに、PCRFデバイス920が、AFデバイス930からRx STRまたはAARを受信する時に、PCRFデバイス920は、AFセッションを終了させることができ、これは、Gy/Roセッションの終了におけるPCRFデバイス920判断に影響しない。現在のIP−CANに関連する複数のAFセッションがある場合には、PCRFデバイス920は、アクティブ・サービスを有しないAFセッションを終了させる。アクティブな少なくとも1つのAFセッションがある場合には、PCRFデバイス920は、Gy/Roセッションを終了させない。PCRFデバイス920がAFセッションを終了させる時に、PCRFデバイス920は、対応して、そのような種類のAFセッションのPCC規則を除去する。
【0113】
すべての関係するAFセッションの終了は、PCRFデバイス920が絶対的にGy/Roセッションを終了させることを意味しない。というのは、AFセッションで用いられないサービスおよびデータ・フローがある可能性があるからである。したがって、以下の例外が定義される。
1)AFデバイス930が、課金セッションの終了を開始するが、終了条件が、PCEFデバイス910で明瞭には定義されていない場合には、PCEFデバイス910は、終了規則を逆提案するためにPCRFデバイス920にGx CCRを送信する。これは、アクティブAFセッションがないがアクティブ・ベアラがあるシナリオに適用可能である。PCRFデバイス920は、終了規則を調整する。
2)PCRFデバイス920が、課金セッションの終了をトリガするRx STRまたはAARをAFデバイス930から受信する時に、PCRFデバイス920は、これを知らせるためにPCEFデバイス910にRARを送信し、PCRFデバイス920は、RAAを用いて応答する。次に、PCRFデバイス920は、最終的な調整された規則と共にRARをPCEFデバイス910に再送信し、新しいAVPが、この2つのRARおよびその機能性を区別するために追加されなければならない。
【0114】
本発明では、PCEFデバイスは、PCRFデバイスおよび/またはそれ自体によって定義された規則に従ってGy/Roセッションを実行し、PCEFデバイスが課金セッションを終了させる独自の規則を定義するシナリオでは、PCEFデバイスは、たとえばPCRFデバイスの干渉なしに、ローカルに構成された規則に基づいて、Gy/Roセッションを終了させるが、それでもPDC接続を保持する。
1)IP−CANセッション内にアクティブ・サービスまたはトラフィックがない場合には、PCEFデバイスは、規則に基づいて、指定されたGy/Roセッションをクローズできるが、IP−CANをそれでもオープンしまたはクローズすることができると判定する。
2)IP−CANセッション内にいくつかのオフライン課金データ・フローまたは無課金データ・フローだけがある場合には、Gy/Roセッションをも終了することができる。
【0115】
Gy/Roセッションが以前にポリシによって終了された後に定義された新しい規則を用いてDiameter Gy/Roセッションを再オープンする。再オープン・規則は、タイマが満了する時またはPCEFデバイス/AFデバイスが新しい前払いサービス/データ・フローに出会う時にDiameterセッションを再確立することによるタイマ駆動を含むことができる。再オープン・規則は、PCEFデバイスで事前にセットされるか、PCRFデバイスからのGxに含まれるものとすることができる。
【0116】
本発明によれば、以下のネットワーク要素が機能強化される。
1)機能強化されたAFデバイスを、さらに、
a)所与の時間内にアクティブ・サービスがないことを検出し、これをRx STR/AAR内で新しいAVP表示を用いてPCRFデバイスに報告し、
b)新たにアクティブなサービスを検出し、これをRx STR/AAR内で新しいAVP表示を用いてPCRFデバイスに報告する
ように構成することができる。
2)機能強化されたPCRFデバイスを、さらに、
a)AFデバイスからアクティブ・サービスなしに関する新しいAVP表示を有するRx STR/AARを受信し、AFセッションを終了させるべきかどうかを判定し、
b)このIP−CANについて残っているAFセッションがないかどうかを判定し、
c)PCEFデバイスから、アクティブ・サービス/データ・フローなしに関する新しいAVP表示を有するGx CCRを受信し、
d)長時間セッションについて、課金セッションを終了させるがIP−CAN/ベアラを生きたままに保つべきかどうかを判定し、
e)課金セッションの終了規則をPCEFデバイスに送信し、
f)課金セッションを無条件で終了させるかどうかを判定し、条件に依存する場合には、条件判断基準をPCEFデバイスに送信し、
g)PCEFデバイスから、課金セッションの終了の逆提案を受信し、更新されたポリシを作り、これをPCEFデバイスに送信し、
h)課金セッションの終了のグローバル・タイマを判定し、これをPCEFデバイスに送信し、
i)以前に終了された課金セッションに基づいて、再オープンされる課金セッションのグローバルDiameter Gy/Roレベル・タイマを判定し、これをPCEFデバイスに送信し、
j)AFデバイスまたはPCEFデバイスによってトリガされる新たにアクティブなサービスを検出し、課金セッションを再オープンするための新しい命令をPCEFデバイスに送信し、
k)課金セッションを終了させるか再オープンする時に、どの既存のポリシおよび規則を除去しまたは残すべきであるがIP−CAN/ベアラを生きたままにすべきかを判定する
ように構成することができる。
3)機能強化されたPCEFデバイスを、さらに、
□PCEFデバイスおよびPCRFデバイスの合同解決策オプションで、PCEFデバイスは、さらに、
a)所与の時間内にトラフィック・プレーンからのアクティブ・サービス/データ・フローがないことを検出し、これをGx CCR内で新しいAVP表示を用いてPCRFデバイスに報告し、
b)課金セッションを終了させることを要求するネットワークDiameter Gy/Roトラフィック輻輳を検出し、これをGx CCR内で新しいAVP表示を用いてPCRFデバイスに報告し、
c)新たにアクティブなサービス/データ・フローを検出し、これをGx CCR内で新しいAVP表示を用いてPCRFデバイスに報告し、
d)課金セッションの終了に関するPCEFレベル・規則を事前に定義し、
e)PCRFデバイスから、課金セッションの終了に関する新しいポリシを受信し、
f)PCRFデバイスから、条件を受信し、条件を評価し、課金セッションを終了させるべきかどうかを判定し、これをPCRFデバイスに報告し、
g)アクティブ・サービス/データ・フローがない時の課金セッションの終了に関するグローバル・タイマを事前に定義しまたはPCRFデバイスもしくはOCSのいずれかからこのタイマを受信し、
h)以前の課金セッションの終了以降の課金セッションの再オープンに関するグローバル・タイマを事前に定義しまたはPCRFデバイスもしくはOCSのいずれかからこのタイマを受信し、
i)課金セッションの終了に関してPCRFデバイスに逆提案し、
j)オフライン課金または無課金サービス/データ・フローに基づいて、課金セッションを終了させる時にIP−CAN/ベアラを保持すべきかどうかを判定し、
k)i)PCEFデバイスのタイマ、ii)PCRFデバイスからの新しい命令、またはiii)新しいサービス/データ・フローに基づいて、以前にクローズされた課金セッションを再オープンする
ようにさらに構成される。
□PCEFデバイスのみの解決策では、PCEFデバイスを、さらに、
a)オプションで、PCEFデバイスは、次の条件のうちの1つが満足されることが検出される時に、ローカルに事前に定義された規則に基づいて課金セッションを終了させるようにOCSに直接に要求することができ、
−所与の時間内にトラフィック・プレーンからのアクティブ・サービス/データ・フローがないことを検出する
−課金セッションを終了させることを要求するネットワークDiameter Gy/Roトラフィック複素を検出する
−最後のデータ・カテゴリが終了される
−OCSによって割り振られたデータ・カテゴリ/データ・フローのクレジット・クォータが使い果たされる
b)新しいサービス・データ・フローがPDN接続上で発生する時に、PCEFデバイスは、それでも、PCRFデバイスに報告せずに現在のPCC規則に基づいて対応する動作を実行し、OCSへの新しい課金セッションを再オープンすることができる
ようにさらに構成することができる。
4)機能強化されたOCSを、さらに、
a)課金セッションの終了においてDiameter Gy/Roレベル・グローバル・タイマをサポートし、
b)課金セッションを終了するがIP−CAN/ベアラを生きたままに保つことに関するPCEFデバイスからの要求を評価し、加入者アカウント情報およびOCS規則に基づいて、このタイプの終了を許可するかどうかを判定し、許可しない場合には、新しい結果コードを定義し、これをPCEFデバイスに送信し、
c)最後のデータ・カテゴリが終了されるか、OCSがデータ・カテゴリ/データ・フローのクレジット・クォータを使い果たすか、OCSが忙しすぎる時に、OCSは、課金セッションの終了を開始することができるが、PCEFデバイスは、それでもPDNデータ接続を保持することができる
ように構成することができる。
5)機能強化されたDiameterインターフェース、
(1)
−RX STR動作およびAAR動作が、オンライン課金サービスの理想的な条件を示すために新しいAVPを用いて機能強化される
ようになっている機能強化されたRxインターフェース。
(2)
a)Gxインターフェースは、新しいAVPを用いるアクティブ・サービス/データ・フローなしの報告を可能にしなければならず、
b)PCRFデバイスは、Rx RAR(プッシュ・モード)またはCCA(プル・モード)内で新しいAVPを用いて、PCEFデバイスへの課金セッションの終了に関する新しいポリシ・規則を送信することができ、
c)PCRFデバイスは、課金セッションの条件付き終了について新しいAVP内の条件/パラメータを判定しなければならず、
d)PCRFデバイスは、課金セッションの終了に関するグローバル・タイマ(新しいAVP)を判定でき、PCEFデバイスに送信できなければならず、
e)新しいAFアクティブ・サービスを受信する時に、PCRFデバイスは、新しいAVPを用いて課金セッションを再オープンすることができ、
f)PCEFデバイスは、RAR/RAA内で課金セッションの終了規則を逆提案できなければならない(動作の複数のRAR/RAA対を可能にする)
ようになっている機能強化されたGxインターフェース。
(3)
a)既存のMSCC QHTに加えて、Gy/Roレベルの新しいグローバル・タイマを、CCR(PCEFデバイスからOCSへ)またはCCA(OCSからPCEFデバイスへ)のいずれかから送信することができ、
b)PCRFデバイスがCCRを送信する時に課金セッションを終了するがIP−CANがまだ生きていることを示す新しいAVP。したがって、OCSは、既存の課金セッションを終了させることができるが、進行中の長時間セッションを知っている。加入者アカウント残高またはOCSの課金規則がこのタイプの終了を許可しない場合には、OCSは、新しい障害結果コードを有するCCAを送信する
ようになっている機能強化されたGy/Roインターフェース。
【0117】
本発明を、ソフトウェアまたはソフトウェアとハードウェアとの組合せで実施することができ、たとえば、ASIC(特定用途向け集積回路)、汎用コンピュータ、または任意の他の類似するハードウェア・デバイスによって実施できることに留意されたい。
【0118】
本発明のソフトウェア・プログラムを、プロセッサによって実行して、上記のステップまたは機能を実施することができる。同様に、本発明のソフトウェア・プログラム(関連するデータ構造を含む)を、コンピュータ可読記録媒体、たとえば、RAMメモリ、磁気ドライブ、光学ドライブ、またはフロッピ・ディスク、および他の類似するデバイスに格納することができる。さらに、本発明のいくつかのステップまたは機能を、ハードウェア、たとえばさまざまな機能またはステップを実行するためにプロセッサと協力する回路によって実施することができる。
【0119】
さらに、本発明の一部を、コンピュータ・プログラム製品、たとえば、コンピュータによって実行される時のコンピュータ動作を介して本発明による方法および/または技術的解決策を呼び出すか提供することができるコンピュータ・プログラム命令として適用することができる。さらに、本発明の方法を呼び出すプログラム命令を、固定記録媒体もしくはモバイル記録媒体に格納し、かつ/またはブロードキャストもしくは他の信号ベアラ媒体内のデータ・フローを介して伝送し、かつ/またはプログラム命令に基づいて動作するコンピュータ・デバイスの作業メモリ内に格納することができる。ここで、本発明による一実施形態は、コンピュータ・プログラム命令を格納するメモリと、プログラム命令を実行するプロセッサとを含む装置であって、コンピュータ・プログラム命令がプロセッサによって実行される時に、装置が、本発明の複数の実施形態による方法および/または技術的解決策を実行するようにトリガされる、装置を含む。
【0120】
本発明が、上の例示的な実施形態の詳細に限定されず、本発明を、本発明の趣旨または基本的特徴から逸脱せずに他の実施形態を用いて実施できることは、当業者にとって明白である。したがって、いかなる形でも、実施形態は、限定的ではなく例示的とみなされなければならず、本発明の範囲は、上の説明ではなく添付の特許請求の範囲によって限定され、特許請求の範囲の同等要素の意味および範囲に含まれることが意図されるすべての変形形態は、本発明に包含されなければならない。特許請求の範囲の符号を、関る請求項の限定とみなしてはならない。さらに、用語「comprise(含む)」が、他のユニットまたはステップを除外せず、単数形が、複数形を除外しないことは明白である。システム請求項で言及される複数のユニットまたはモジュールを、ソフトウェアまたはハードウェアを介して単一のユニットまたはモジュールによって実施することもできる。第1および第2などの用語は、名前を示すのに使用されるのであって、特定のシーケンスを示すものではない。
図1
図2
図3a
図3b
図4
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図6
図7
図8
図9