(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記装着部には、該装着部に対する装着状態において前記各流路を他の流路に対して非連通とする仕様及び1つの前記流路を少なくとも1つの他の流路に対して連通させる仕様のうち何れか1つの仕様の前記着脱部材が装着されることを特徴とする請求項1に記載の切換弁。
前記複数のポートのうちで第1ポートは、気体を排出する排出ポートであり、前記第2ポートは、気体を出力する出力ポートであり、前記第3ポートは、気体が供給される給気ポートであることを特徴とする請求項3に記載の切換弁。
前記複数の流路のうち第3流路の前記弁孔に開口する第3流路開口部と、第4流路の前記弁孔に開口する第4流路開口部は、前記第1位置に位置する前記弁体における前記第2仕切部の前記移動方向で両側位置に形成されることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の切換弁。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(第1実施形態)
以下、切換弁の第1実施形態について
図1〜
図6を参照しつつ説明する。
図1に示すように、切換弁11は、一対のベースねじ12(
図3参照)によりマニホールドベース13上に取り付けられる。切換弁11は、弁ボディ14と、ボディブロック15と、弁ボディ14及びボディブロック15の長手方向の両側位置に取り付けられた第1ピストン室形成体16及び第2ピストン室形成体17とにより構成されている。さらに、切換弁11の長手方向の両側位置には第1パイロット弁18及び第2パイロット弁19が取り付けられている。
【0022】
そして、これらの切換弁11及び両パイロット弁18,19により弁装置10が構成されている。なお、第1パイロット弁18及び第2パイロット弁19には、正圧空気を制御するための電磁駆動部(図示せず)が内蔵されている。電磁駆動部はソレノイドコイル及び該ソレノイドコイルへの通電に必要な各種電子部品等から構成される。
【0023】
弁ボディ14におけるマニホールドベース13に取り付けられる側とは反対側の面である上面には、弁ボディ14に対して着脱可能な着脱部材21が装着される装着部22が形成されている。すなわち、切換弁11は、装着部22が形成された弁ボディ14を主要構成とする切換弁ユニット11aと、その切換弁ユニット11aの装着部22に装着される着脱部材21とで形成される。なお、弁ボディ14の高さは、第1ピストン室形成体16及びボディブロック15よりも低く形成されている。したがって、着脱部材21は、装着部22に取り付けられる際に長手方向の両側が第1ピストン室形成体16及びボディブロック15に支持されると共に、一対の装着ねじ23によって固定される。
【0024】
さらに、弁ボディ14内には、第1ピストン室形成体16と接する側面とボディブロック15に接する側面とにそれぞれ開口する弁孔24が貫通形成されている。また、ボディブロック15には弁孔24と連通するばね室25が貫通形成されている。そして、弁孔24及びばね室25には、弁体の一例としてのスプール26が軸方向(移動方向の一例)に往復動可能に挿入される。さらに、ばね室25には、スプール26に挿通されると共に、リング状をなす一対のばね受け部27と、該ばね受け部27を互いに離れる方向に付勢するばね28とが収容されている。
【0025】
第1ピストン室形成体16には、弁孔24と連通する第1ピストン室30と、該第1ピストン室30と第1パイロット弁18とを接続する第1接続通路30aとが形成されている。そして、第1ピストン室30には、第1ピストン31がスプール26の一端(
図1における左端)に嵌合した状態で収容されている。
【0026】
また、第2ピストン室形成体17には、ばね室25を介して弁孔24と連通する第2ピストン室32と、第2パイロット弁19と第2ピストン室32とを接続する第2接続通路32aが形成されている。そして、第2ピストン室32には、第2ピストン33がスプール26の他端(
図1における右端)に嵌合した状態で収容されている。
【0027】
そのため、第1パイロット弁18が第1ピストン室30へ正圧空気を供給せず、さらに第2パイロット弁19が第2ピストン室32へ正圧空気を供給しない場合には、スプール26は、ばね28の付勢力によって
図1に示す中間位置(第1位置の一例)に位置する。そして、第1パイロット弁18から第1ピストン室30に正圧空気が供給されると、第1ピストン31が押圧される。すると、スプール26は、第1ピストン31と共に他端側(第2ピストン33側であって、以下「右側」という。)に移動する。また、第2パイロット弁19から第2ピストン室32に正圧空気が供給されると、第2ピストン33が押圧される。すると、第2ピストン33と共にスプール26が一端側(第1ピストン31側であって、以下「左側」という。)に移動する。
【0028】
図2に示すように、弁ボディ14には、一端が弁孔24に開口すると共に、他端がマニホールドベース13側となる下面に開口する複数(本実施形態では5つ)のポート35がスプール26の移動方向でもある軸方向に並んで形成されている。すなわち、各ポート35と装着部22とは、それぞれ弁ボディ14において異なる部位に形成されている。
【0029】
具体的には、軸方向の一番左側には、第1ポートの一例としての第1排出ポートR1が形成されている。続いて、第2ポートの一例としての第1出力ポートA、第3ポートの一例としての給気ポートP、第2ポートの一例としての第2出力ポートBが左側から右側へ順に形成されている。さらに、軸方向の一番右側には、第1ポートの一例としての第2排出ポートR2が形成されている。
【0030】
そのため、弁孔24には、各ポート35の開口部36〜40が軸方向に並んで開口する。具体的には、軸方向の一番左側には、第1排出ポートR1の第1ポート開口部の一例としての第1排出ポート開口部36が開口する。続いて、左側から右側へ順に第1出力ポートAの第2ポート開口部の一例としての第1出力ポート開口部37、給気ポートPの第3ポート開口部の一例としての給気ポート開口部38、第2出力ポートBの第2ポート開口部の一例としての第2出力ポート開口部39が開口する。さらに、軸方向の一番右側には、第2排出ポートR2の第1ポート開口部の一例としての第2排出ポート開口部40が開口する。
【0031】
さらに、弁ボディ14における弁孔24と装着部22との間には、一端側が弁孔24に開口すると共に、他端側が装着部22に開口する複数(本実施形態では7つ)の通気孔41〜47がそれぞれ独立して形成されている。
【0032】
すなわち、軸方向の一番左側には、第2流路の一例としての第1通気孔41が形成されている。続いて、左側から右側へ順に第1流路の一例としての第2通気孔42、第3流路の一例としての第3通気孔43、第4流路の一例としての第4通気孔44、第3流路の一例としての第5通気孔45、第1流路の一例としての第6通気孔46が形成されている。さらに、軸方向の一番右側には第2流路の一例としての第7通気孔47が形成されている。
【0033】
そのため、弁孔24には各通気孔41〜47の一端側の開口部49〜55が軸方向に並んで開口している。具体的には、弁孔24には、第1通気孔41の第2流路開口部の一例としての第1通気開口部49が、スプール26の軸方向において第1排出ポート開口部36と対応する位置に開口する。
【0034】
同様に、第2通気孔42の第1流路開口部の一例としての第2通気開口部50は、軸方向において第1排出ポート開口部36と第1出力ポート開口部37との間に位置する第1隔壁57と対応する位置に開口する。第3通気孔43の第3流路開口部の一例としての第3通気開口部51は、第1出力ポート開口部37と給気ポート開口部38との間に位置する第2隔壁58と対応する位置に開口する。第4通気孔44の第4流路開口部の一例としての第4通気開口部52は、給気ポート開口部38と対応する位置に開口する。第5通気孔45の第3流路開口部の一例としての第5通気開口部53は、給気ポート開口部38と第2出力ポート開口部39との間に位置する第3隔壁59と対応する位置に開口する。第6通気孔46の第1流路開口部の一例としての第6通気開口部54は、第2出力ポート開口部39と第2排出ポート開口部40との間に位置する第4隔壁60と対応する位置に開口する。第7通気孔47の第2流路開口部の一例としての第7通気開口部55は、第2排出ポート開口部40と対応する位置に開口する。
【0035】
弁孔24には、軸方向の両端に位置する第1摺動孔61及び第2摺動孔62と、4つの隔壁57〜60に形成された複数(本実施形態では8つ)の弁座64〜71とが形成されている。なお、各隔壁57〜60の形状と、各弁座64〜71の形状はほぼ同じである。そのため、以下では第1隔壁57と該第1隔壁57に形成された第1弁座64及び第2弁座65の形状を説明することにより、その他の隔壁58〜60の説明を省略する。
【0036】
第1隔壁57には、軸方向の両端に第1弁座64と、第2弁座65と、弁座64,65の間に位置する凹条72とが、それぞれ弁孔24の内周面に周方向全体に亘って形成されている。第1弁座64と第2弁座65は弁孔24の内周面から径方向の内側へ隆起するように形成され、凹条72は弁孔24の内周面から径方向の外側へ凹むように形成されている。したがって、弁孔24内において、凹条72の部分の直径は、第1弁座64と第2弁座65の部分の直径よりも大きく形成されている。そして、第2通気孔42の第2通気開口部50は、弁孔24の内周面における凹条72の部分に形成されている。
【0037】
なお、4つの隔壁57〜60に形成された各弁座64〜71の直径はそれぞれ同じ大きさに設定されていると共に、各凹条72の直径もそれぞれ同じ大きさに設定されている。そして、第2通気孔42と同様に、第3通気孔43、第5通気孔45、第6通気孔46は、第2隔壁58、第3隔壁59、第4隔壁60に形成された凹条72の部分にそれぞれ開口している。
【0038】
スプール26には、その軸方向において弁孔24内を複数(本実施形態では5つ)の弁室74〜78に仕切可能な複数(本実施形態では6つ)の仕切部の一例としての弁部80〜85が形成されている。なお、第1弁部80は、第1摺動孔61内に位置し、第6弁部85は、第2摺動孔62内に位置する。そして、第2〜第5弁部81〜84は、軸方向を左右方向とした場合における第1弁部80と第6弁部85との中間位置においてスプール26が左右対称となるように形成されている。
【0039】
各弁部80〜85の外周面には弾性を有するシール部材86が装着されると共に、シール部材86を含む各弁部80〜85は、それぞれの直径が各弁座64〜71及び各摺動孔61,62の直径よりも大きく設定されている。そのため、スプール26の移動に伴って第1弁部80及び第6弁部85は、それぞれ摺動孔61,62の内壁に密接した状態で摺動する。さらに、第2〜第5弁部81〜84は、軸方向における各弁座64〜71と対応する位置に位置することにより、シール部材86を変形させつつ各弁座64〜71と密接し、弁孔24内を仕切る。
【0040】
具体的には、
図2に示すように、スプール26が中間位置に位置している場合には、全ての弁部80〜85がそれぞれ第1摺動孔61、第2摺動孔62、弁座64〜71のいずれかに密接している。
【0041】
なお、第1通気開口部49は、中間位置に位置するスプール26における第1仕切部の一例としての第2弁部81よりも軸方向で第2通気開口部50とは反対側となる位置に形成されている。また、第3通気開口部51と第4通気開口部52は、中間位置に位置するスプール26における第2仕切部の一例としての第3弁部82の軸方向の両側位置に形成されている。そして、第4通気開口部52と第5通気開口部53は、中間位置に位置するスプール26における第2仕切部の一例としての第4弁部83の軸方向の両側位置に形成されている。また、第7通気開口部55は、中間位置に位置するスプール26における第1仕切部の一例としての第5弁部84よりも軸方向で第6通気開口部54とは反対側となる位置に形成されている。
【0042】
さて、弁孔24内における第1弁部80と第2弁部81との間の第1弁室74は、第1排出ポートR1と対応する単一ポート弁室の一例として機能している。なお、第1弁室74には、第1通気開口部49が開口し、第1排出ポートR1が第1弁室74を介して第1通気孔41と連通している。
【0043】
同様に、弁孔24内における第2弁部81と第3弁部82との間の第2弁室75は、第1出力ポートAと対応する単一ポート弁室の一例として機能し、第1出力ポートAと第2通気孔42と第3通気孔43とが連通している。弁孔24内における第3弁部82と第4弁部83との間の第3弁室76は、給気ポートPと対応する単一ポート弁室の一例として機能し、給気ポートPと第4通気孔44とが連通している。弁孔24内における第4弁部83と第5弁部84との間の第4弁室77は、第2出力ポートBと対応する単一ポート弁室の一例として機能し、第2出力ポートBと第5通気孔45と第6通気孔46とが連通している。弁孔24内における第5弁部84と第6弁部85との間の第5弁室78は、第2排出ポートR2と対応する単一ポート弁室の一例として機能し、第2排出ポートR2と第7通気孔47とが連通している。
【0044】
また、
図3に示すように、装着部22には、各通気孔41〜47の他端側が、左側から右側にかけて順に開口している。そして、装着部22の各通気孔41〜47の開口は、第4通気孔44の開口を中心として点対称となるように形成されている。また、装着部22には、着脱部材21を装着する際に該着脱部材21を装着部22に固定する装着ねじ23を螺合させる一対のねじ穴88が形成されている。
【0045】
図4に示すように、着脱部材21は、上方からの平面視で略直方体状をなす板材である。また、着脱部材21には、装着部22に装着される際に装着ねじ23が螺合する一対の貫通孔89が形成されている。また、着脱部材21が装着部22に装着される際に弁ボディ14側に位置する着脱部材21の対向面21a(
図2参照)には、ガスケット90が固着されている。なお、ガスケット90は、着脱部材21が装着部22に装着された際に、各通気孔41〜47の開口をそれぞれ個別に囲む位置に形成されている。そのため、ガスケット90は、各通気孔41〜47の開口と同様に点対称に形成されている。
図1及び
図4に示す本実施形態の着脱部材21は、各通気孔41〜47を他の通気孔に対して非連通とする仕様であって、着脱部材21が装着部22に装着されると各通気孔41〜47が閉塞される。
【0046】
次に、スプール26を軸方向に移動させると共に、給気ポートPに圧縮エア(気体の一例)を供給する際の作用について説明する。
さて、
図2に示すように、第1パイロット弁18及び第2パイロット弁19のいずれからも正圧空気が供給されないオフ時には、スプール26が中間位置に位置する。すると、各通気孔41〜47は着脱部材21(具体的には、そのガスケット90)に閉塞されているため、各弁室74〜78同士が非連通となる。したがって、切換弁11は、各ポート35同士が非連通状態となって各ポート35内の圧力が維持されるCC(クローズドセンタ)タイプとして機能している。
【0047】
続いて、
図5に示すように、第1パイロット弁18から第1ピストン室30に正圧空気が供給されると、スプール26が右方へ移動し、右側位置(第2位置の一例)に位置する。このとき、第1弁部80と第6弁部85は第1摺動孔61と第2摺動孔62内をそれぞれ摺動しつつ移動する。そして、第2弁部81は、第2弁座65と密接する。第3弁部82は、第5弁座68の左側位置に該第5弁座68と隙間を有して位置する。第4弁部83は、第6弁座69と密接する。第5弁部84は、第8弁座71と第2摺動孔62との間に位置する。
【0048】
したがって、第1弁室74は、第1排出ポートR1と対応する単一ポート弁室の一例として機能し、第1排出ポートR1と第1通気孔41と第2通気孔42が連通する。また、第2弁室75と第3弁室76は互いに連通し、第1出力ポートA及び給気ポートPと対応する1つの複数ポート弁室の一例として機能し、第1出力ポートAと給気ポートPと第3通気孔43と第4通気孔44と第5通気孔45とが連通する。第4弁室77と第5弁室78は互いに連通し、第2出力ポートB及び第2排出ポートR2とが開口する1つの複数ポート弁室の一例として機能し、第2出力ポートBと第2排出ポートR2と第6通気孔46と第7通気孔47とが連通する。
【0049】
なお、装着部22に形成された各通気孔41〜47の開口は、着脱部材21によって閉塞されているため、第1排出ポートR1内の圧力は維持される。一方、第1出力ポートAからは、給気ポートPに供給された圧縮エアが出力される。また、第2出力ポートBは、第2排出ポートR2と連通するため、第2出力ポートB内の圧縮エアが第2排出ポートR2から排出される。
【0050】
一方、
図6に示すように、第2パイロット弁19から第2ピストン室32に正圧空気が供給されると、スプール26が左方へ移動し、左側位置(第2位置の一例)に位置する。すると、第1弁部80及び第6弁部85は第1摺動孔61と第2摺動孔62内をそれぞれ摺動しつつ移動する。そして、第2弁部81は、第1摺動孔61と第1弁座64との間に位置する。第3弁部82は、第3弁座66と密接する。第4弁部83は、第4弁座67の右側位置に該第4弁座67と隙間を有して位置する。そして、第5弁部84は、第7弁座70と密接する。
【0051】
したがって、第1弁室74と第2弁室75は互いに連通し、第1排出ポートR1及び第1出力ポートAと対応する1つの複数ポート弁室の一例として機能し、第1排出ポートR1と第1出力ポートAと第1通気孔41と第2通気孔42とが連通する。第3弁室76と第4弁室77は互いに連通し、給気ポートP及び第2出力ポートBと対応する1つの複数ポート弁室の一例として機能し、給気ポートPと第2出力ポートBと第3通気孔43と第4通気孔44と第5通気孔45とが連通する。第5弁室78は、第2排出ポートR2と対応する単一ポート弁室の一例として機能し、第2排出ポートR2と第6通気孔46と第7通気孔47とが連通する。
【0052】
そのため、第1排出ポートR1と第1出力ポートAとが連通することにより、第1出力ポートA内の圧縮エアが第1排出ポートR1から排出される。一方、第2出力ポートBからは、給気ポートPに供給された圧縮エアが出力される。また、第2排出ポートR2内の圧力は維持される。
【0053】
上記第1実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)装着部22に形成された各通気孔41〜47の開口を装着部22に装着された場合に閉塞する着脱部材21を装着部22に装着することにより、切換弁11の仕様を、各ポート35同士を非連通状態にして各ポート35内の圧力を維持させるCCタイプとすることができる。したがって、例えばCCタイプとなっている切換弁11において、装着部22に装着されている着脱部材21を装着部22への装着状態で特定の通気孔同士を連通させる別仕様の着脱部材に交換することにより複数ポート35の連通仕様の変更を簡便に行うことができる。
【0054】
(2)装着部22に開口する各通気孔41〜47の開口とガスケット90とが中央に位置する第4通気孔44の開口を中心として点対称となるように形成されているため、着脱部材21は長手方向及び短手方向を揃えることにより、その向きに関係なく装着することができる。したがって、着脱部材21を脱着する際に間違った向きで装着されてしまう虞を低減することができる。
【0055】
(3)弁ボディ14の高さを横長の切換弁11における長手方向の両側に位置する第1ピストン室形成体16及びボディブロック15よりも低く形成した。すなわち、装着部22の長手方向の両側には、第1ピストン室形成体16とボディブロック15とが設けられているため、着脱部材21は、第1ピストン室形成体16とボディブロック15とにガイドされるように装着される。したがって、着脱部材21を装着部22に装着する際にずれを抑制して装着することができる。
【0056】
(第2実施形態)
次に、切換弁の第2実施形態について
図7〜
図10を参照しつつ説明する。なお、この第2実施形態は、装着部22に着脱可能に取り付けられる着脱部材92が第1実施形態の場合とは異なっている。そして、その他の点では第1実施形態とほぼ同じであるため、同一の構成については同一符号を付すことによって重複した説明は省略する。
【0057】
図7に示すように、着脱部材92の対向面92aには、着脱部材92を装着部22に装着した際に、第1通気孔41及び第2通気孔42の他端側(
図7では上端側)同士を連通させる連通路の一例としての第1凹部93が形成されている。さらに、着脱部材92の対向面92aには、第6通気孔46及び第7通気孔47の他端側(
図7では上端側)同士を連通させる連通路の一例としての第2凹部94が形成されている。なお、凹部93,94の深さは通気孔41〜47の直径よりも大きい。
【0058】
さらに、
図8に示すように、着脱部材92の対向面92aには、ガスケット95が形成されている。このガスケット95は、
図7に示した着脱部材92の2つの凹部93,94の縁をそれぞれ囲うと共に、着脱部材92を装着部22に装着した際に、装着部22に形成された第3通気孔43、第4通気孔44、第5通気孔45の各開口縁を囲う。
【0059】
したがって、他の着脱部材21が取り外された状態の装着部22に着脱部材92が装着ねじ23によって取り付けられると、第1通気孔41及び第2通気孔42が連通すると共に、第6通気孔46及び第7通気孔47が連通する。一方、第3通気孔43と第4通気孔44と第5通気孔45は、着脱部材92によって閉塞される。したがって、着脱部材21,92では、装着部22に装着された状態において各通気孔41〜47間の連通状態が相違する。
【0060】
次に、スプール26を軸方向に移動させると共に、給気ポートPに圧縮エアを供給する際の作用について説明する。
さて、
図7に示すように、第1パイロット弁18及び第2パイロット弁19のいずれからも正圧空気が供給されないオフ時には、スプール26が中間位置に位置する。すると、第1弁室74と第2弁室75は、第1通気孔41、第2通気孔42、第1凹部93を介して連通する。したがって、第1弁室74に開口する第1排出ポートR1と第2弁室75に開口する第1出力ポートAは互いに連通する。さらに、第4弁室77と第5弁室78は、第6通気孔46、第7通気孔47、第2凹部94を介して連通する。したがって、第4弁室77に開口する第2出力ポートBと第5弁室78に開口する第2排出ポートR2は互いに連通する。一方、第4通気孔44は閉塞されるため、給気ポートPは他のポート35と非連通となる。
【0061】
したがって、切換弁11は、第1出力ポートAと第2出力ポートB内の圧縮エアが第1排出ポートR1及び第2排出ポートR2から排出されるABR(エキゾーストセンサ)タイプとして機能している。
【0062】
続いて、
図9に示すように、第1パイロット弁18から第1ピストン室30に正圧空気が供給されてスプール26が右側位置に位置すると、第1排出ポートR1は他のポート35と非連通となる。一方、第1出力ポートAと給気ポートPとが連通すると共に、第2出力ポートBと第2排出ポートR2とが連通する。
【0063】
そのため、第1排出ポートR1内の圧力は維持される。一方、第1出力ポートAからは、給気ポートPに供給された圧縮エアが出力される。また、第2出力ポートBは、第2排出ポートR2と連通するため、第2出力ポートB内の圧縮エアが第2排出ポートR2から排出される。
【0064】
一方、
図10に示すように、第2パイロット弁19から第2ピストン室32に正圧空気が供給されてスプール26が左側位置に位置すると、第1排出ポートR1と第1出力ポートAとが連通する。また、給気ポートPと第2出力ポートBとが連通するのに対し、第2排出ポートR2は他のポート35と非連通となる。
【0065】
そのため、第1出力ポートA内の圧縮エアは、第1排出ポートR1から排出されて圧力が低減する。一方、第2出力ポートBからは、給気ポートPに供給された圧縮エアが出力される。また、第2排出ポートR2内の圧力は維持される。
【0066】
上記第2実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(4)装着部22に形成された第1通気孔41及び第2通気孔42を連通させると共に、第6通気孔46と第7通気孔47とを連通させる着脱部材92を装着部22に装着することにより、切換弁11の仕様をABRタイプとすることができる。したがって、例えばCCタイプとなっている切換弁11において、装着部22に装着されている着脱部材21を着脱部材92に交換することにより複数ポート35の連通仕様の変更を簡便に行うことができる。
【0067】
(5)弁ボディ14に形成される各ポート35と各通気孔41〜47の配置構成を次のように設定した。すなわち、軸方向において、第1排出ポート開口部36と第1出力ポート開口部37との間に第2通気開口部50を形成すると共に、第2出力ポート開口部39と第2排出ポート開口部40との間に第6通気開口部54を形成した。さらに中間位置に位置するスプール26における第2弁部81よりも軸方向で第2通気開口部50とは反対側の位置に第1通気開口部49を形成すると共に、第5弁部84よりも軸方向で第6通気開口部54とは反対側の位置に第7通気開口部55を形成した。また、中間位置に位置するスプール26における第3弁部82は、第1出力ポート開口部37及び給気ポート開口部38の間に位置すると共に、第4弁部83は、給気ポート開口部38及び第2出力ポート開口部39の間に位置するようにした。これにより、凹部93,94が形成された着脱部材92を装着部22に装着すると、切換弁11の仕様を、パイロット流体圧を作用させないオフ時には第1出力ポートAと第2出力ポートB内の圧縮エアを第1排出ポートR1及び第2排出ポートR2から排出させるABRタイプとすることができる。
【0068】
すなわち、着脱部材92が装着部22に開口する第1通気孔41と第2通気孔42とを連通させることにより、スプール26が中間位置に位置した状態において第1排出ポートR1と第1出力ポートAとを連通させることができる。さらに、着脱部材97が装着部22に開口する第6通気孔46と第7通気孔47とを連通させることにより、スプール26が中間位置に位置した状態において第2出力ポートBと第2排出ポートR2とを連通させることができる。
【0069】
(6)着脱部材92に凹部93,94を形成することにより、第1通気孔41、第2通気孔42を連通させる部分、及び第6通気孔46、第7通気孔47を連通させる部分の容積を確保することができる。したがって、第1出力ポートA及び第2出力ポートB内の圧縮エアを効率よく排出することができる。
【0070】
(第3実施形態)
次に、切換弁の第3実施形態について
図11〜
図14を参照しつつ説明する。なお、この第3実施形態は、装着部22に着脱可能に取り付けられる着脱部材97が第1実施形態の場合とは異なっている。そして、その他の点では第1実施形態とほぼ同じであるため、同一の構成については同一符号を付すことによって重複した説明は省略する。
【0071】
図11に示すように、着脱部材97の対向面97aには、着脱部材97を装着部22に装着した際に、第3〜第5通気孔43〜45の他端側(
図11では上端側)同士を連通させる連通路の一例としての凹部98が形成されている。なお、凹部98の深さは、通気孔41〜47の直径よりも大きい。
【0072】
さらに、
図12に示すように、着脱部材97の対向面97aには、ガスケット99が形成されている。このガスケット99は、
図11に示した着脱部材97の凹部98の縁を囲うと共に、着脱部材97を装着部22に装着した際に、装着部22に形成された第1通気孔41、第2通気孔42、第6通気孔46、第7通気孔47の開口縁を囲う。
【0073】
したがって、他の着脱部材21が取り外された状態の装着部22に着脱部材97が装着ねじ23によって取り付けられると、第3〜第5通気孔43〜45が連通する。一方、第1通気孔41、第2通気孔42、第6通気孔46、第7通気孔47は、着脱部材97によって閉塞される。したがって、各着脱部材21,92,97では、装着部22に装着された状態において、各通気孔41〜47間の連通状態が相違する。
【0074】
次に、スプール26を軸方向に移動させると共に、給気ポートPに圧縮エアを供給する際の作用について説明する。
さて、
図11に示すように、第1パイロット弁18及び第2パイロット弁19のいずれからも正圧空気が供給されないオフ時には、スプール26が中間位置に位置する。すると、第2弁室75と第3弁室76と第4弁室77は、第3〜第5通気孔43〜45及び凹部98を介して連通する。したがって、第2〜第4弁室75〜77に開口する第1出力ポートA、給気ポートP、第2出力ポートBは互いに連通する。一方、第1排出ポートR1と第2排出ポートR2は、その他のポート35と非連通となる。したがって、切換弁11は、給気ポートPと第1出力ポートAと第2出力ポートBとが連通状態となって第1出力ポートA及び第2出力ポートBから圧縮エアが出力されるPAB(プレッシャセンタ)タイプとして機能している。
【0075】
続いて、
図13に示すように、第1パイロット弁18から第1ピストン室30に正圧空気が供給されてスプール26が右側位置に位置すると、第1排出ポートR1は他のポート35と非連通となる。一方、第1出力ポートAと給気ポートPとが連通すると共に、第2出力ポートBと第2排出ポートR2とが連通する。
【0076】
そのため、第1排出ポートR1内の圧力は維持される。一方、第1出力ポートAからは、給気ポートPに供給された圧縮エアが出力される。また、第2出力ポートBは、第2排出ポートR2と連通するため、第2出力ポートB内の圧縮エアが第2排出ポートR2から排出される。
【0077】
一方、
図14に示すように、第2パイロット弁19から第2ピストン室32に正圧空気が供給されてスプール26が左側位置に位置すると第1排出ポートR1と第1出力ポートAとが連通する。また、給気ポートPと第2出力ポートBとが連通するのに対し、第2排出ポートR2は他のポート35と非連通となる。
【0078】
そのため、第1出力ポートA内の圧縮エアは、第1排出ポートR1から排出されて圧力が低減する。一方、第2出力ポートBからは、給気ポートPに供給された圧縮エアが出力される。また、第2排出ポートR2内の圧力は維持される。
【0079】
上記第3実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(7)弁ボディ14に形成される各ポート35と各通気孔41〜47の配置構成を次のように設定した。すなわち、軸方向において、第1出力ポート開口部37と給気ポート開口部38との間に第3通気開口部51を形成すると共に、第2出力ポート開口部39と給気ポート開口部38との間に第5通気開口部53を形成した。さらに中間位置に位置するスプール26における第3弁部82よりも軸方向で第3通気開口部51とは反対側の位置、及び第4弁部83よりも軸方向で第5通気開口部53とは反対側の位置に第4通気開口部52を形成した。また、中間位置に位置するスプール26における第2弁部81は、第1排出ポート開口部36及び第1出力ポート開口部37の間に位置すると共に、第5弁部84は、第2出力ポート開口部39及び第2排出ポート開口部40の間に位置するようにした。これにより、着脱部材97を装着部22に装着すると切換弁11の仕様を、給気ポートPと第1出力ポートAと第2出力ポートBとを連通状態にして第1出力ポートA及び第2出力ポートBから圧縮エアを出力させるPABタイプとすることができる。
【0080】
すなわち、着脱部材97が装着部22に開口する第3〜第5通気孔43〜45を連通させることにより、スプール26が中間位置に位置した状態において、給気ポートPと第1出力ポートAと第2出力ポートBとを連通させることができる。
【0081】
(8)例えばABRタイプとなっている切換弁11において、装着部22に装着されている着脱部材92を着脱部材97に交換することにより、PABタイプに仕様変更することができる。したがって、複数ポート35間の連通仕様の変更を簡便に行うことができる。
【0082】
(9)着脱部材97に凹部98を形成することにより、第3通気孔43、第4通気孔44、第5通気孔45を連通させる部分の容積を確保することができる。したがって、第1出力ポートA及び第2出力ポートBに圧縮エアを効率よく供給することができる。
【0083】
(10)中間位置に位置するスプール26において、第2〜第5弁部81〜84の軸方向の両側位置に通気孔41〜47を形成することにより、着脱部材21,92,97に応じてポート35の連通仕様を増やすことができる。
【0084】
(第4実施形態)
次に、切換弁の第4実施形態について
図15〜
図21を参照しつつ説明する。なお、この第4実施形態は、各通気孔41〜47の装着部22に開口する形状と着脱部材101が第1実施形態の場合とは異なっている。そして、その他の点では第1実施形態とほぼ同じであるため、同一の構成については同一符号を付すことによって重複した説明は省略する。
【0085】
図15に示すように、切換弁11は、装着部22における各通気孔41〜47の開口サイズが、弁ボディ14の短手方向(すなわち、装着部22の幅方向)サイズの半分よりも小さく形成されている。そして、弁ボディ14の短手方向において、第1通気孔41、第2通気孔42、第6通気孔46、第7通気孔47の開口が装着部22の片側(
図15では上側)に並んで形成されているのに対し、第3通気孔43、第4通気孔44、第5通気孔45の開口が反対側(
図15では下側)に並んで形成されている。
【0086】
図16に示すように、平面視で横長の着脱部材101には、その長手方向に沿って平行に延びる2つのガイド長孔104が弁ボディ14の短手方向に並列するように貫通形成されている。そして、それらのガイド長孔104に対して、長手方向の長さがガイド長孔104の長さよりも短く形成されたスライド部材102,103が長手方向(軸方向)にスライド移動可能に組み付けられている。
【0087】
図17に示すように、第1スライド部材102における装着部22との対向面には、ガスケット105が形成されている。また、第2スライド部材103における装着部22との対向面には、長手方向に間隔を有する一対のガスケット106が形成されている。各ガスケット105,106は、長手方向(軸方向)において一端側の連通路の一例としての大開口部107,108と他端側の複数の小開口部109,110とを有している。さらに、第1スライド部材102及び第2スライド部材103には、連通路の一例としての凹部(図示略)が形成されていると共に、各ガスケット105,106の大開口部107,108が凹部の縁を囲うように形成されている。
【0088】
そして、
図16に示すように、第1スライド部材102が一端側(左側)に位置している場合には、
図17に示すように各小開口部109が第3〜第5通気孔43〜45を個別に囲うことにより、第3〜第5通気孔43〜45を閉塞する。
【0089】
また、
図18に示すように、第1スライド部材102が他端側(右側)に位置している場合には、
図19に示すように、大開口部107が第3〜第5通気孔43〜45の外側を囲う。したがって、第3〜第5通気孔43〜45の他端側(装着部22側の開口)同士は、大開口部107及び凹部を介して互いに連通する。したがって、第1スライド部材102は、通気孔43〜45の連通状態を変化させる複数位置間をスライド移動可能となっている。
【0090】
一方、
図16に示すように、第2スライド部材103が一端側(左側)に位置している場合には、
図17に示すように各小開口部110が第1通気孔41、第2通気孔42、第6通気孔46、第7通気孔47を個別に囲う。したがって、第1通気孔41、第2通気孔42、第6通気孔46、第7通気孔47は閉塞される。
【0091】
また、
図20に示すように、第2スライド部材103が他端側(右側)に位置している場合には、
図21に示すように、左側のガスケット106の大開口部108が第1通気孔41及び第2通気孔42の外側を囲う。したがって、第1通気孔41及び第2通気孔42の他端側同士は、大開口部108及び凹部を介して互いに連通する。また、右側のガスケット106の大開口部108が第6通気孔46及び第7通気孔47の外側を囲う。したがって、第6通気孔46及び第7通気孔47の他端側(装着部22側の開口)同士は、大開口部108及び凹部を介して互いに連通する。したがって、第2スライド部材103は、第1通気孔41及び第2通気孔42の連通状態と、第6通気孔46及び第7通気孔47の連通状態とを変化させる複数位置間をスライド移動可能となっている。
【0092】
次に、スライド部材102,103をスライド移動させる場合の作用について説明する。
図16に示すように、各スライド部材102,103が一端側(左側)に位置している場合には、
図17に示すように、各ガスケット105,106によって各通気孔41〜47が閉塞される。したがって、切換弁11は、オフ時に各ポート35同士を非連通状態にして各ポート35内の圧力を維持させるCCタイプとして機能する。
【0093】
また、
図18に示すように、ユーザによって第1スライド部材102が他端側(右側)に移動させられると、
図19に示すように、第3通気孔43、第4通気孔44、第5通気孔45が連通する。一方、第2スライド部材103は、一端側(左側)に位置しているため、第1通気孔41、第2通気孔42、第6通気孔46、第7通気孔47は閉塞される。したがって、切換弁11は、オフ時に給気ポートPと第1出力ポートAと第2出力ポートBとを連通状態にして第1出力ポートA及び第2出力ポートBから圧縮エアを出力させるPABタイプとして機能する。
【0094】
さらに、
図20に示すように、ユーザによって第2スライド部材103が他端側(右側)に移動させられると、
図21に示すように、第1通気孔41及び第2通気孔42が連通すると共に、第6通気孔46及び第7通気孔47が連通する。一方、
図20に示すように、第1スライド部材102が一端側(左側)へ移動させられると、
図21に示すように、第3通気孔43、第4通気孔44、第5通気孔45が非連通となる。したがって、切換弁11は、オフ時に第1出力ポートAと第2出力ポートB内の圧縮エアを第1排出ポートR1及び第2排出ポートR2から排出させるABRタイプとして機能する。
【0095】
上記第4実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(11)着脱部材101のスライド部材102,103をスライド移動させることにより、切換弁11の仕様を変更することができる。したがって、着脱部材21,92,97を交換する場合に比べ、複数ポート35の連通仕様の変更をより簡便に行うことができる。
【0096】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・ 上記各実施形態において、第1弁部80と第6弁部85の少なくとも1つをスプール26と摺動可能に設けてもよい。すなわち、第1弁部80と第6弁部85を固定配置で設けてもよい。
【0097】
・ 上記各実施形態において、スプール26が右側位置に位置する場合に第5弁部84を第2摺動孔62に密接させ、第5弁室78をポート35と対応しない非連通弁室としてもよい。同様に、スプール26が左側位置に位置する場合に第2弁部81を第1摺動孔61に密接させて第1弁室74を非連通弁室としてもよい。
【0098】
・ 上記各実施形態において、第1ポート、第2ポート、第3ポートとして機能するポート35を変更してもよい。すなわち、例えば第1排出ポートR1及び第2排出ポートR2を第3ポートの一例として機能させると共に、給気ポートPを第1ポートの一例として機能させてもよい。なお、このとき第1出力ポートA及び第2出力ポートBは第2ポートの一例として機能する。
【0099】
そして、各ポート35を上記のように機能させる場合には、第1排出ポート開口部36及び第2排出ポート開口部40は、第3ポート開口部の一例として機能すると共に、給気ポート開口部38は、第1ポート開口部の一例として機能する。なお、第1出力ポート開口部37及び第2出力ポート開口部39は、第2ポート開口部の一例として機能する。
【0100】
さらに、第1通気孔41は、第4流路の一例として機能する。第2通気孔42は、第3流路の一例として機能する。第3通気孔43は、第1流路の一例として機能する。第4通気孔44は、第2流路の一例として機能する。第5通気孔45は、第1流路の一例として機能する。第6通気孔46は、第3流路の一例として機能する。第7通気孔47は、第4流路の一例として機能する。
【0101】
したがって、第1通気開口部49は、第4流路開口部の一例として機能する。第2通気開口部50は、第3流路開口部の一例として機能する。第3通気開口部51は、第1流路開口部の一例として機能する。第4通気開口部52は、第2流路開口部の一例として機能する。第5通気開口部53は、第1流路開口部の一例として機能する。第6通気開口部54は、第3流路開口部の一例として機能する。第7通気開口部55は、第4流路開口部の一例として機能する。
【0102】
そして、各ポート35及び通気孔41〜47を上記のように機能させる場合には、第1通気孔41、第2通気孔42、第6通気孔46、第7通気孔47を形成しない構成としてもよい。そして、このような構成であっても、CCタイプ用の着脱部材21とPABタイプ用の着脱部材97とを交換することにより、複数ポート35の連通仕様の変更を行うことができる。
【0103】
・ 上記第2実施形態において、第3通気孔43、第4通気孔44、第5通気孔45を形成しない構成としてもよい。そして、このような構成であっても、CCタイプ用の着脱部材21とABRタイプ用の着脱部材92とを交換することにより、複数ポート35の連通仕様の変更を行うことができる。
【0104】
・ 上記各実施形態において、第1排出ポートR1及び第2排出ポートR2を設けない構成としてもよい。なお、この場合には、第2弁部81及び第5弁部84を設けない構成としてもよい。また、第2排出ポートR2を形成しない4ポートタイプ、第2排出ポートR2及び第2出力ポートBを形成しない3ポートタイプ、第1排出ポートR1、第2排出ポートR2、第2出力ポートBを形成しない2ポートタイプの各切換弁としてもよい。また6ポート以上を有する切換弁としてもよい。さらに、複数のポート35の並び順を変更してもよい。
【0105】
例えば、第1排出ポートR1、第1出力ポートA、給気ポートPからなる3ポートの切換弁とする場合には、第1通気孔41,第2通気孔42を設ける。そして、各通気孔41,42を閉塞する着脱部材と、各通気孔41,42を連通させる連通路を有する着脱部材とを交換することにより、ポート35の連通仕様を変更することができる。また、第1排出ポートR1、第1出力ポートA、給気ポートPからなる3ポートの切換弁において、第3通気孔43と第4通気孔44を設ける構成としてもよい。
【0106】
さらに、第1出力ポートA、給気ポートPからなる2ポートの切換弁とする場合には、第3通気孔43と第4通気孔44とを設ける。そして、各通気孔43,44を閉塞する着脱部材と各通気孔43,44を連通させる連通路を有する着脱部材とを交換することにより、ポート35の連通仕様を変更することができる。
【0107】
・ 上記各実施形態において、ガスケット90,95,99と着脱部材21,92,97とを別々に設けてもよい。また、その場合には、例えば弁ボディ14の装着部22にガスケット90,95,99を位置決めするための位置決め溝を設け、該位置決め溝にガスケット90,95,99を装着した状態において着脱部材21,92,97を装着してもよい。
【0108】
・ 上記第2〜第4実施形態において、各着脱部材92,97に凹部93,94,98を設けなくてもよい。また、スライド部材102,103に凹部を設けなくてもよい。すなわち、例えばガスケット95,99,105,106を肉厚に形成する。そして、ガスケット95,99,105,106と着脱部材92,97の対向面92a,97aもしくはスライド部材102,103の対向面によって囲まれた空間を通気孔41〜47の他端同士を連通させる連通路としてもよい。
【0109】
・ 上記各実施形態において、弁体の一例であるスプール26は、手動操作により軸方向に移動させる構成であってもよい。