特許第6009585号(P6009585)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6009585
(24)【登録日】2016年9月23日
(45)【発行日】2016年10月19日
(54)【発明の名称】空気浄化装置
(51)【国際特許分類】
   A61L 9/00 20060101AFI20161006BHJP
   A61L 9/015 20060101ALI20161006BHJP
   A61L 9/20 20060101ALI20161006BHJP
   F24F 7/00 20060101ALI20161006BHJP
【FI】
   A61L9/00 C
   A61L9/015
   A61L9/20
   F24F7/00 B
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-558327(P2014-558327)
(86)(22)【出願日】2013年1月23日
(86)【国際出願番号】JP2013051259
(87)【国際公開番号】WO2014115258
(87)【国際公開日】20140731
【審査請求日】2015年7月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】391056114
【氏名又は名称】盛和工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000039
【氏名又は名称】特許業務法人アイ・ピー・ウィン
(72)【発明者】
【氏名】安藤 仁
(72)【発明者】
【氏名】栗屋野 伸樹
【審査官】 松井 一泰
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−254439(JP,A)
【文献】 特開2003−310723(JP,A)
【文献】 特開平06−091137(JP,A)
【文献】 特開平11−276563(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61L 9/00− 9/22
B01D 53/73
B01D 53/86−53/90
B01D 53/94
B01D 53/96
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気が内部を通過する通気体と、
前記通気体内に設けられた光触媒フィルタと、
前記光触媒フィルタに紫外線を照射する紫外線ランプと、
前記通気体内に設けられ、オゾンを発生させるオゾンランプと、を有し、
前記紫外線ランプと前記オゾンランプとは、前記通気体を通過する空気の進行方向と直交する方向に同列となるように配置されている空気浄化装置。
【請求項2】
前記紫外線ランプは複数配置され、前記オゾンランプは、複数の紫外線ランプの間に配置されている請求項1記載の空気浄化装置。
【請求項3】
前記オゾンランプが、前記通気体を通過する空気の進行方向に対して前記光触媒フィルタにより挟まれるようにして形成された第一の浄化領域と、
前記第一の浄化領域よりも下流側に設けられ、前記紫外線ランプが、前記通気体を通過する空気の進行方向に対して前記光触媒フィルタにより挟まれるようにして形成された第二の浄化領域と、
を有する請求項1又は2記載の空気浄化装置。
【請求項4】
前記紫外線ランプは、前記オゾンランプよりも多く設けられている請求項1乃至3記載の空気浄化装置。
【請求項5】
前記オゾンランプは、前記通気体の内部を通過する空気の進行方向に垂直な方向に対して略中央に配置されている請求項1乃至4いずれか記載の空気浄化装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気浄化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
空気中の臭気物質や有害物質を反応させて空気を清浄化する装置として、光触媒を用いるとともに紫外線とオゾンとを併用するものがある。
【0003】
特許文献1には、基板上に光触媒のコーディング膜を形成させた光触媒体が紫外線ランプに近接して設けられ、清浄化しようとする空気をファンにより吸込口より導入し、光触媒体により清浄化し、ついで吹出口より光触媒体により清浄化された空気を排出するように構成され、さらにオゾン発生手段およびオゾン分解手段が設けられている空気清浄化装置が開示されている。
【0004】
特許文献2には、紫外線ランプを挟んで、送気用ファン及び多数の通気孔を形成した立体構造の光触媒フィルタを配置するとともに、送気用ファンの回転羽根の表面を紫外線を反射する構造とし、紫外線ランプにオゾンランプを並設し、紫外線ランプとオゾンランプとを選択的に点灯するようにした殺菌脱臭装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−113621号公報
【特許文献2】特開2000−140087号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、臭気物質や有害物質の反応が十分でないと、副生成物が生成され、この副生成物が有害(さらには、浄化前の空気に含まれていた物質よりも有害)である場合がある。このように、空気の浄化後に、有害な副生成物が生成されるという問題があった。
【0007】
本発明は、空気を浄化する際の副生成物の生成を抑制することができる空気浄化装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明に係る空気浄化装置は、空気が内部を通過する通気体と、前記通気体内に設けられた光触媒フィルタと、前記光触媒フィルタに紫外線を照射する紫外線ランプと、前記通気体内に設けられ、オゾンを発生させるオゾンランプと、を有する。
これにより、空気を浄化する際の副生成物の生成を抑制することができる。
【0009】
好ましくは、前記オゾンランプは、前記通気体の内部を通過する空気の進行方向に対して、前記紫外線ランプと同等又は前記紫外線ランプよりも上流側に配置されている。
これにより、本構成を有さない場合と比較して、より効果的に空気を浄化する際の副生成物の生成を抑制することができる。
【0010】
好ましくは、前記オゾンランプが、前記通気体を通過する空気の進行方向に対して前記光触媒フィルタにより挟まれるようにして形成された第一の浄化領域と、前記第一の浄化領域よりも下流側に設けられ、前記紫外線ランプが、前記通気体を通過する空気の進行方向に対して前記光触媒フィルタにより挟まれるようにして形成された第二の浄化領域と、を有する。
これにより、本構成を有さない場合と比較して、より効果的に空気を浄化する際の副生成物の生成を抑制することができる。
【0011】
好ましくは、前記紫外線ランプは、前記オゾンランプよりも多く設けられている。
これにより、本構成を有さない場合と比較して、より効果的に空気を浄化する際の副生成物の生成を抑制するとともに、オゾンが外部に排出されることを抑制することができる。
【0012】
好ましくは、前記オゾンランプは、前記通気体の内部を通過する空気の進行方向に垂直な方向に対して略中央に配置されている。
これにより、オゾンが拡散しない範囲を低減することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る空気浄化装置によれば、空気を浄化する際の副生成物の生成を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態に係る空気浄化装置の概略図である。
図2図1のII-II線を通る面における概略図である。
図3図1のIII-III線を通る面における概略図である。
図4】キシレン濃度の経時変化の測定結果である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
空気浄化装置10について説明する。
図1は、空気浄化装置10の概略図を示す。
図2は、図1のII-II線を通る面における概略図を示す。
図3は、図1のIII-III線を通る面における概略図を示す。
【0016】
空気浄化装置10は、通気体12を有する。通気体12の両端にはそれぞれ開口14a、14bが形成されており、開口14a、14bそれぞれにはフィルタ16a、16bが設けられている。通気体12は、その内部を空気が通過するようになっている。
【0017】
通気体12の内部には、送風機20と、複数(本実施形態においては5つ)の紫外線ランプ22と、オゾンランプ24と、複数(本実施形態においては3つ)の光触媒フィルタ26(送風機20に近い側から順に光触媒フィルタ26a、26b、26cとする)とが配設されている。
【0018】
送風機20は、例えばファンモジュールであり、開口14aの近傍に設けられている。送風機20は、開口14aからフィルタ16aを介して空気を吸引し、吸引した空気を通気体12内を通過して開口14bへ向かうように送る。
【0019】
紫外線ランプ22は、紫外線を照射し光触媒フィルタ26の光触媒を励起させる。紫外線ランプ22は、例えば波長380nm以下の紫外線、より具体的には351±2nmや368nm±2nmの紫外線を照射する。紫外線ランプ22としては、例えば、ブラックライトや水銀ランプ、LED等が用いられる。
【0020】
紫外線ランプ22は、光触媒フィルタ26aと光触媒フィルタ26bとの間に二つ配置され(これらを紫外線ランプ22a、22bとする)、光触媒フィルタ26bと光触媒フィルタ26cとの間に三つ配置されている(これらを紫外線ランプ22c、22d、22eとする)。
紫外線ランプ22a及び紫外線ランプ22bは、通気体12の内部を通過する空気の進行方向(以下、単に「空気の進行方向」と称する場合がある)に対して同等(一列)となるように配置されている。また、紫外線ランプ22c、紫外線ランプ22d及び紫外線ランプ22eは、空気の進行方向に対して同等(一列)となるように配置されている。
【0021】
オゾンランプ24は、オゾンを発生させるランプであり、例えば波長185nm以下の紫外線を照射する。
【0022】
オゾンランプ24は、光触媒フィルタ26aと光触媒フィルタ26bとの間であって、空気の進行方向に垂直な方向に対して略中央に配置されている。オゾンランプ24が略中央に配置されている場合、中央に配置されていない場合と比較して、通過する空気や光触媒フィルタ26等の全体に対してオゾンが行き届き易くなる。
【0023】
オゾンランプ24は、紫外線ランプ22a、22bと、空気の進行方向に対して同等(一列)となるように配置されている。すなわち、オゾンランプ24は、空気の進行方向に対して、紫外線ランプ22a、22bと同等となり、紫外線ランプ22c、22d、22eよりも上流側となるように配置されている。このため、オゾンランプ24が発生させるオゾンがより広範囲に行き届き易くなり、オゾンの拡散しない範囲が低減される。
【0024】
光触媒フィルタ26は、光触媒反応により臭気物質や有害物質(以下、「除去対象物」と称する場合がある)を反応させて除去するものである。光触媒フィルタ26は、通気性のある三次元の網目状構造であり、平板状に形成されている。
【0025】
本実施形態において、光触媒フィルタ26は、多孔質状のセラミックからなる基材と、この基材の表面に形成され酸化チタンを含む光触媒層とを備える。なお、基材と光触媒層との間に、中間緩衝膜を形成するようにしてもよい。中間緩衝膜は、例えばアルミナ(Al23)からなり、基材に対する光触媒層の密着性を向上させる。
【0026】
基材としては、空隙率及び表面積が大きいものが好ましい。空隙率が小さくなり過ぎると、通気に対する抵抗が大きくなる。表面積が大きいほど、光触媒フィルタ26における反応効率が向上する。
【0027】
基材を構成するセラミックとしては、例えば、アルミナ・シリカ・コージェライト(2MgO・2Al23・5SiO2)等の酸化物セラミックや、炭化珪素・窒化珪素等の非酸化物セラミックなどが用いられる。また、これらの混合物からなるセラミックを用いるようにしてもよい。
【0028】
光触媒層に含まれる酸化チタンとしては、例えば、比較的活性の高いアナターゼ型のものなどが用いられる。酸化チタンは紫外線が照射されるとOHラジカル等の活性種を発生させ、この活性種は有機物の分子結合を切断する。これにより、除去対象物が分解・除去されることとなる。
【0029】
空気浄化装置10には、第一の浄化領域30と、第二の浄化領域32とが形成されている。第一の浄化領域30は、紫外線ランプ22a、22b及びオゾンランプ24が光触媒フィルタ26a、26bにより挟まれるようにして形成された領域である。第二の浄化領域32は、第一の浄化領域30よりも空気の進行方向に対して下流側に設けられ、紫外線ランプ22c、22d、22eが光触媒フィルタ26b、26cにより挟まれるようにして形成された領域である。
【0030】
光触媒フィルタ26cと開口14bとの間に、オゾンを除去するオゾン除去装置を設けるようにしてもよい。オゾン除去装置を設けることで、オゾンランプ24から発生したオゾンが、空気浄化装置10の外部へ排出されることが抑制される。
【0031】
次に、実施例1及び比較例1を用いて、除去対象物を除去する性能の詳細について説明する。
【0032】
[実施例1]
実施例1の空気浄化装置は、上述した空気浄化装置10のように、五つの紫外線ランプ22と、一つのオゾンランプ24とを配置したものを用いた。光触媒フィルタ26は、寸法260mm×275mm×厚さ20mmのものを用いた。
【0033】
光触媒フィルタ26は、以下のようにして製造した。
基材として、主成分がSiC(約67%)−Al23(約21%)−SiO2(約12%)からなるセラミックを用意した。光触媒層を形成するコーティング材料として、二酸化チタン含有ゲル液を用意した。
次いで、基材の表面全体にコーティング材料が付着するようにこの基材をコーティング材料に浸漬させた。その後、1000℃以下の温度で乾燥した。光触媒層が所定の厚さとなるように、浸漬と乾燥を複数回繰り返した。続いて、これを1300〜1500℃で焼成した。
【0034】
[比較例1]
比較例1の空気浄化装置は、オゾンランプ24に替えて紫外線ランプ22を配置した以外は、実施例1と同様の構成とした。すなわち、比較例1の空気浄化装置においては、オゾンランプ24を用いず、紫外線ランプ22を六つ配置した。
【0035】
[空気浄化性能の測定]
実施例1及び比較例1それぞれの空気浄化装置について、空気を浄化する性能を測定した。空気を浄化する性能の測定は、日本電機工業会規格 JEM1467「家庭用空気清浄機」の脱臭性能試験法に準じて行った。
【0036】
具体的には、空気浄化装置を、撹拌ファンの設置された1m3の密閉容器(アクリル樹脂製)に入れて密閉した後、除去対象物としてのキシレンをろ紙に染み込ませて密閉容器内に拡散させた。密閉容器内のキシレン濃度(初期濃度)が安定した後、空気浄化装置を120分間動作させた。そして、経時的にキシレン濃度を測定した。初期濃度は、10ppmとなるようにした。
濃度の測定は、光音響マルチガスモニタ(INNOVA社製 1312型)を用いて行った。
【0037】
図4は、キシレン濃度の経時変化の測定結果を示す。
比較例1では、120分経過後のキシレン濃度は6ppm程度となった。一方、実施例1では、20分経過後のキシレン濃度は6ppm程度となり、120分経過後のキシレン濃度は0.5ppm未満となった。実施例1では、比較例1と比較して、キシレン濃度が時間に対して曲線状に急激に減少していることが分かる。また、実施例1では、比較例1と比較して120分経過後のキシレン濃度も小さくなっている。つまり、実施例1は、比較例1と比較してキシレンを除去する性能が高い。
【0038】
[副生成物の同定]
実施例1及び比較例1それぞれの空気浄化装置について、除去対象物を除去した後の副生成物を同定した。副生成物の同定は、有害大気汚染物質測定方法マニュアル(環境省 平成20年10月改訂)「第2章 大気中のベンゼン等揮発性有機化合物(VOCs)の測定方法」に準じて行った。
【0039】
具体的には、上述のようにして空気浄化性能を測定した後(空気浄化装置を120分間動作させた後)、密閉容器内の気体をポンプで採取してGASTEC(球場活性炭補修管258)に吸着させた。そして、これをガスクロマトグラフ質量分析計(島津製作所社製 GCMS−QP2010、カラム:InterCap1(0.25mm×60m×25μm))を用いて分析した。
密閉容器からの気体の採取条件は、500mL/minで10分間(合計5L)とした。
【0040】
表1は、副生成物の同定結果を示す。
【0041】
【表1】
【0042】
比較例1では、120分間動作させた後において、キシレンは5.45ppmとなり、始めに拡散したキシレンの半分以上が除去されずに残存した。比較例1では、副生物としてトルエンが0.29ppm、ベンズアルデヒドが0.22ppm生成された。
一方、実施例1では、120分間動作させた後において、キシレンは0.38ppmとなり、大部分が除去された。実施例1では、トルエンが0.01ppm、ベンズアルデヒドが0.003ppmであり、比較例1と比較して副生成物の生成量が少なかった。
なお、比較例1及び実施例1とも、クメンの生成は確認されなかった。
【0043】
一般的に、空気の浄化に際して、トルエンやキシレン、ベンズアルデヒド等の芳香族(特に芳香環)は分解されにくい物質である。芳香族は、反応したとしてもその酸化物の段階(芳香族の酸化物が形成された段階)で反応が停止し易い。
例えば、空気に含まれるキシレンを分解した場合、これに起因してトルエンやベンズアルデヒドが副生成物として多く生成されるときがある。除去対象物質を分解したとしても、このような副生成物が生成されるのであれば、空気は浄化(無害化)されたことにはならない。比較例1では、キシレンがある程度は分解されているものの、副生成物が比較的に多く生成されている。これに対して、実施例1では、キシレンの大部分が除去されているとともに、トルエンやベンズアルデヒドの生成が抑制されている。
【0044】
実施例1における、除去性能の高さや副生物の生成を抑制する要因としては、以下のことが推測される。
除去対象物は、紫外線ランプ22から照射される紫外線、紫外線により励起される光触媒フィルタ26の光触媒、オゾンランプ24が発生させるオゾン、これらの効果によって除去される。実施例1ではこれらに加えて、光触媒がオゾンランプ24から照射される紫外線によっても励起されていると考えられる。これに起因して、光触媒の活性が向上している。また、励起された光触媒上にオゾンを存在させるようにすることで、これらを単に組み合わせた場合以上の効果を奏すると考えられる。
【0045】
さらには、実施例1では、キシレンを除去する際の反応経路が、比較例1など他の装置を用いた場合とは異なっていると考えられる。
比較例1では、キシレンの二つのメチル基のうち一つが離脱してトルエンが生成され、さらにこのトルエンのメチル基が酸化されてベンズアルデヒドが生成される、このようにしてキシレンが除去されていると考えられる。これに対して、実施例1では、キシレンの芳香環が分解し、鎖状の物質が生成していると考えられる。すなわち、実施例1では、トルエンやベンズアルデヒドを介することなく、キシレンが除去されていると考えられる。
【0046】
このように、本実施形態に係る空気浄化装置10によれば、本構成を有さない場合と比較して、除去対象物を除去する性能が高くなるとともに、副生成物の生成が抑制される。特に、空気浄化後に存在する芳香族の量が低減される。
また、オゾンは人体に対して有害な物質である。この観点からは、オゾンの発生量は少ないことが好ましい。空気浄化装置10によれば、光触媒フィルタ26による光触媒反応を併用しているため、オゾンの発生量が抑制されつつ、効果的に空気が浄化される。
【0047】
空気浄化装置10において、紫外線ランプ22は、オゾンランプ24よりも多く設けるようにすることが好ましい。装置自体の大きさや光触媒フィルタ26までの距離を考慮すると、装置に配置できる紫外線ランプ22及びオゾンランプ24の数には制限がある。このため、オゾンランプ24を多く配置することは、配置できる紫外線ランプ22が少なくなることにつながり易い。紫外線ランプ22が少なくなると、光触媒フィルタ26の光触媒反応が効果的に発揮されにくくなる。また、オゾンランプ24の数が多くなると、発生するオゾンの量が多くなり、オゾンが空気浄化装置10の外部に排出され易くなる。
【0048】
上記実施形態においては、五つの紫外線ランプ22と、一つのオゾンランプ24とを有する構成について説明したが、これら紫外線ランプ22及びオゾンランプ24の数は、適宜設定することができる。
また、紫外線ランプ22及びオゾンランプ24は、ツイン管としてもよい。
【符号の説明】
【0049】
10 空気浄化装置
12 通気体
14a 開口
14b 開口
16a フィルタ
20 送風機
22 紫外線ランプ
24 オゾンランプ
26 光触媒フィルタ
図1
図2
図3
図4