(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記カーテン本体(83)を束ねるタッセル(87)が前記壁(16)、前記窓枠又は前記柱に取付けられた房掛け(86)に係止可能に構成され、前記被係止手段(84)の被係止部(84a)が前記房掛け(86)に設けられた請求項1ないし3いずれか1項に記載のカーテンの光漏れ防止具。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記従来の特許文献1に示されたカーテン合わせ具では、カーテンを閉めたときに、左右のカーテンの合わせ縁ではない側縁が固定されていないため、この非固定側縁が風に煽られてはためき、非固定側縁と壁面との隙間が大きくなって、この隙間から室外の光が室内に侵入する不具合があった。
【0006】
本発明の目的は、カーテン本体により窓を覆ったとき又は部屋を区画したときに、室外の光又は区画された隣室の光がカーテン本体の側縁から室内に侵入するのを確実に防止できる、カーテンの光漏れ防止具を提供することにある。本発明の別の目的は、被係止手段の被係止部、第2面ファスナ又は受け部を房掛けに設けることにより、部品点数の増大を抑制できるとともに、房掛けを壁等に取付けることにより、必然的に被係止手段が壁等に取付けられ、被係止手段自体の壁等への取付作業を不要にすることができる、カーテンの光漏れ防止具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第
1の観点は
、図4に示すように、
壁16、窓枠又は天井に取付けられるカーテンレール12と、このカーテンレール12に沿って移動可能に取付けられ窓14を覆うか又は部屋を区画するために用いられるカーテン本体13とを備えたカーテンにおいて、カーテン本体13の両側縁のうち少なくとも一側縁に係止手段46が取外し不能又は取外し可能に取付けられ、カーテン本体13によって窓14を覆った状態又は部屋を区画した状態で係止手段46を係止可能な被係止手段47が係止手段46に対向する壁16、窓枠又は柱に取付けられ、係止手段46が
、強磁性体により形成された係止部46aと、カーテン本体13の側縁を一時的に保持可能なクリップ部46b
とを有し、
被係止手段47が、壁16、窓枠又は柱に取付けられプラスチックにより形成された取付部47cと、一端が取付部47cの一端に回動可能に枢着され強磁性体により形成されかつ取付部47cに対して折畳んだときに露出する面に凹部47eが形成された保持部47bと、凹部47eに収容可能に構成され永久磁石により形成されかつ凹部47e内に磁力により吸着された状態で固定される被係止部47aとを有し、クリップ部46bがカーテン本体13の側縁を保持した状態で係止部46aが被係止部47aに磁力により吸着されるように構成され
たことを特徴とする。
【0010】
本発明の第
2の観点は
、図5に示すように、
壁16、窓枠又は天井に取付けられるカーテンレール12と、このカーテンレール12に沿って移動可能に取付けられ窓14を覆うか又は部屋を区画するために用いられるカーテン本体13とを備えたカーテンにおいて、カーテン本体13の両側縁のうち少なくとも一側縁に係止手段56が取外し不能又は取外し可能に取付けられ、カーテン本体13によって窓14を覆った状態又は部屋を区画した状態で係止手段56を係止可能な被係止手段47が係止手段56に対向する壁16、窓枠又は柱に取付けられ、係止手段56が
、強磁性体により形成された係止部56aと、カーテン本体13を挟んで互いに離脱可能に結合される一対の挟持部56b,56c
とを有し、
被係止手段47が、壁16、窓枠又は柱に取付けられプラスチックにより形成された取付部47cと、一端が取付部47cの一端に回動可能に枢着され強磁性体により形成されかつ取付部47cに対して折畳んだときに露出する面に凹部47eが形成された保持部47bと、凹部47eに収容可能に構成され永久磁石により形成されかつ凹部47e内に磁力により吸着された状態で固定される被係止部47aとを有し、一対の挟持部56b,56cがカーテン本体13を挟んで互いに結合された状態で係止部56aが被係止手段
47の被係止部
47aに磁力により吸着されるように構成され
たことを特徴とする。
【0011】
本発明の第
3の観点は
、図6に示すように、
壁16、窓枠又は天井に取付けられるカーテンレール12と、このカーテンレール12に沿って移動可能に取付けられ窓14を覆うか又は部屋を区画するために用いられるカーテン本体13とを備えたカーテンにおいて、カーテン本体13の両側縁のうち少なくとも一側縁に係止手段66が取外し不能又は取外し可能に取付けられ、カーテン本体13によって窓14を覆った状態又は部屋を区画した状態で係止手段66を係止可能な被係止手段67が係止手段66に対向する壁16、窓枠又は柱に取付けられ、係止手段66が、強磁性体により形成された係止部66aを有し、被係止手段67が、壁16、窓枠又は柱に取付けられプラスチックにより形成された取付部67cと、一端が取付部67cの一端に回動可能に枢着され強磁性体により形成されかつ取付部67cに対して折畳んだときに露出する面に凹部67eが形成された保持部67bとを有し、保持部67bが係止部66aを磁力により吸着させる被係止部67aとしての機能を有し、係止手段66の係止部66aがカーテン本体13を挟んだ状態で被係止手段67の被係止部67aに磁力により吸着されるように構成され
たことを特徴とする。
【0014】
本発明の第
4の観点は、第
1ないし第
3の観点のいずれかに基づく発明であって、更に
図7に示すように、カーテン本体83を束ねるタッセル87が壁16、窓枠又は柱に取付けられた房掛け86に係止可能に構成され、被係止手段84の被係止部84a、第2面ファスナ又は受け部が房掛け86に設けられたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明の第1の観点の光漏れ防止具では、カーテン本体により窓を覆ったとき又は部屋を区画したときに、カーテン本体に取付けられた係止手段を、壁等に取付けられた被係止手段に係止させる。これによりカーテン本体の側縁が壁等に固定されるので、カーテン本体の側縁と壁等との間の隙間が塞がれ、風が吹いてもカーテン本体の側縁がはためくことはない。この結果、室外の光又は区画された隣室の光がカーテン本体の側縁から室内に侵入するのを確実に防止できる。
【0016】
また、本発明の第
1の観点の光漏れ防止具では、カーテン本体により窓を覆ったとき又は部屋を区画したときに、係止手段のクリップ部をカーテン本体の側縁を挟むように取外し可能に取付けることにより、クリップ部がカーテン本体の側縁を一時的に保持し、この状態で壁等に取付けられた被係止部に係止部を磁力により吸着させることにより、係止部が被係止部に係止される。これによりカーテン本体の側縁が壁等に固定されるので、上記と同様にカーテン本体の側縁と壁等との間の隙間が塞がれ、風が吹いてもカーテン本体の側縁がはためくことはない。この結果、上記と同様に室外の光又は区画された隣室の光がカーテン本体の側縁から室内に侵入するのを確実に防止できる。また製造時にカーテン本体に係止手段を取付ける必要がないため、製造時における光漏れ防止具の加工工数及び組付工数を低減できる。更に被係止手段を壁等に取付けるときに、被係止部を係止部に対向させる位置合せが不要であるため、被係止手段を壁等に比較的容易に取付けることができる。
【0017】
本発明の第
2の観点の光漏れ防止具では、カーテン本体により窓を覆ったとき又は部屋を区画したときに、係止手段の一対の挟持部でカーテン本体を挟むことにより、一対の挟持部を互いに離脱可能に結合させ、この状態で壁等に取付けられた被係止部に係止部を磁力により吸着させることにより、係止部が被係止部に係止される。これによりカーテン本体の側縁が壁等に固定されるので、上記と同様にカーテン本体の側縁と壁等との間の隙間が塞がれ、風が吹いてもカーテン本体の側縁がはためくことはない。この結果、上記と同様に室外の光又は区画された隣室の光がカーテン本体の側縁から室内に侵入するのを確実に防止できる。また製造時にカーテン本体に係止手段を取付ける必要がないため、製造時における光漏れ防止具の加工工数及び組付工数を低減できる。更に被係止手段を壁等に取付けた後に、係止部が被係止部に対向するように係止手段をカーテン本体の側縁に取外し可能に取付けるため、被係止部に対する係止部の位置合せを比較的容易に行うことができる。
【0018】
本発明の第
3の観点の光漏れ防止具では、カーテン本体により窓を覆ったとき又は部屋を区画したときに、係止部を被係止部にカーテン本体を挟んだ状態で磁力により吸着させる。これによりカーテン本体の側縁が壁等に固定されるので、上記と同様にカーテン本体の側縁と壁等との間の隙間が塞がれ、風が吹いてもカーテン本体の側縁がはためくことはない。この結果、上記と同様に室外の光又は区画された隣室の光がカーテン本体の側縁から室内に侵入するのを確実に防止できる。また製造時にカーテン本体に係止手段を取付ける必要がないため、製造時における光漏れ防止具の加工工数及び組付工数を低減できる。更に被係止手段を壁等に取付けるときに、被係止部を係止部に対向させる位置合せが不要であるため、被係止手段を壁等に比較的容易に取付けることができる。
【0019】
本発明の第
4の観点の光漏れ防止具では、カーテン本体により窓を覆ったとき又は部屋を区画したときに、カーテン本体に取付けられた係止手段を、壁等に取付けられた房掛けの被係止部等に係止させる。これによりカーテン本体の側縁が壁等に固定されるので、カーテン本体の側縁と壁等との間の隙間が塞がれ、風が吹いてもカーテン本体の側縁がはためくことはない。この結果、上記と同様に室外の光又は区画された隣室の光がカーテン本体の側縁から室内に侵入するのを確実に防止できる。また被係止手段の被係止部等を房掛けに設けたので、部品点数の増大を抑制できるとともに、房掛けを壁等に取付けることにより、必然的に被係止手段が壁等に取付けられるので、被係止手段自体の壁等への取付作業を不要にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】(a)は本発明第1実施形態のカーテンの光漏れ防止具の被係止手段が収納された状態を示す
図2のA−A線断面図であり、(b)はその光漏れ防止具の係止手段が被係止手段に係止した状態を示す
図3のB−B線断面図である。
【
図2】カーテン本体をタッセルで束ねて窓が開放されかつ光漏れ防止具の被係止手段が収納された状態を示す要部斜視図である。
【
図3】カーテン本体で窓を覆って光漏れ防止具の係止手段が被係止手段に係止した状態を示す要部斜視図である。
【
図4】(a)は本発明第2実施形態のカーテンの光漏れ防止具を示す
図1(a)に対応する断面図であり、(b)はその光漏れ防止具を示す
図1(b)に対応する断面図である。
【
図5】(a)は本発明第3実施形態のカーテンの光漏れ防止具を示す
図1(a)に対応する断面図であり、(b)はその光漏れ防止具を示す
図1(b)に対応する断面図である。
【
図6】(a)は本発明第4実施形態のカーテンの光漏れ防止具を示す
図1(a)に対応する断面図であり、(b)はその光漏れ防止具を示す
図1(b)に対応する断面図である。
【
図7】(a)は本発明第5実施形態のカーテンの光漏れ防止具を示す
図1(a)に対応する断面図であり、(b)はその光漏れ防止具を示す
図1(b)に対応する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
次に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
(なお、以下に記載の「第1の実施の形態」は「参考の形態」である。)
<第1の実施の形態>
図1〜
図3に示すように、カーテン11は、窓14の上縁に沿うように壁16に取付けられるカーテンレール12と、このカーテンレール12に沿って移動可能に取付けられたカーテン本体13とを備える。窓14は部屋の壁16に四角形状に形成された開口部であり、この窓14には四角枠状の木製の窓枠17とアルミ製の窓枠18とが挿着される。そしてアルミ製の窓枠18には、2枚の窓ガラス19,19が引き違いになるように水平方向に移動可能に取付けられる。壁16は、室内側に設けられ石膏ボード等により形成された内壁部16aと、室外側に設けられサイディング等により形成された外壁部16bと、内壁部16a及び外壁部16b間に設けられた柱部16cや断熱材(図示せず)等により構成される。
【0022】
カーテンレール12は、窓14の上縁に沿って水平方向に延びるレール本体21と、このレール本体21を壁16に取付けるブラケット22と、レール本体21の両端に装着されるエンドキャップ23とを有する(
図2及び
図3)。レール本体21の下面には、このレール本体21の全長にわたって延びるレール溝21aが形成される。またレール本体21は鋼板のプレス加工やアルミ合金の押出し加工又は引抜き加工等により形成される。更にブラケット22,22は所定の間隔をあけて2つ設けられる。これらのブラケット22,22は、略L字状に形成され、図示しないビスにより壁16に取付けられて壁16に密着する基部22aと、基部22aの下端に壁16から離れる方向に突設され下面にレール本体21が密着するレール受け部22bとを有する。
【0023】
一方、カーテン本体13は可撓性を有する生地等により形成される。またカーテン本体13の上縁には所定の間隔をあけて複数のフック(図示せず)が取付けられ、レール本体21には複数のランナ(図示せず)が摺動可能に取付けられる。そして複数のフックを複数のランナにそれぞれ係合し、フックがランナとともにレール本体21に沿って移動することにより、カーテン本体13を展開又は折畳み可能に構成される。更に、カーテン11は、この実施の形態では、1枚のカーテン本体13で窓全体を覆う片開き式のカーテンである。即ち、カーテン本体13の一端のフックをカーテンレール12のエンドキャップ23に係合させることにより、カーテン本体13の一端がカーテンレール12の一端に固定され、カーテン本体13の他端をカーテンレール12の一端から他端に向って移動させることによりカーテン本体13が展開され、カーテン本体13の他端をカーテンレール12の他端から一端に向って移動させることによりカーテン本体13が折畳まれるように構成される。なお、
図2中の符号24はカーテン本体13を折畳んだ状態で束ねるタッセルである。このタッセル24の両端には一対のリング(図示せず)が設けられ、これらのリングは、カーテンレール12の一端側の壁16、即ち窓14の両側縁のうち一側縁側の壁16に取付けられた房掛け(図示せず)に係止される。この房掛けは窓14の一側縁近傍の壁16に取付けられる。具体的には、房掛けは、折畳まれたカーテン本体13の鉛直方向中央部に位置するように壁16に取付けられる。
【0024】
カーテン本体13の両側縁下部には係止手段26がそれぞれ取付けられる。
図1及び
図3には、カーテン本体13の他側縁下部に取付けられた係止手段26のみを示し、カーテン本体13の一側縁下部に取付けられた係止手段を示していないけれども、両者とも同一に構成されるので、カーテン本体13の他側縁下部に取付けられた係止手段26を代表して説明する。この係止手段26は、カーテン本体13の他側縁下部のうち窓ガラス19に対向する面に設けられた係止部26aと、カーテン本体13の他側縁下部のうち窓ガラス19とは反対側の面に設けられた固定部26bとを有する。係止部26a及び固定部26bは鋼等の強磁性体により形成される。また固定部26bがカーテン本体13を挟んで係止部26aに圧入やカシメ等で係合することにより、係止手段26がカーテン本体13に取外し不能に取付けられる。
【0025】
一方、カーテン本体13によって窓14を覆った状態、即ちカーテン本体13を展開した状態で、被係止手段27が係止手段26に対向する壁16(内壁部16a及び柱部16c)に取付けられる。
図1〜
図3には、展開されたカーテン本体13の他側縁下部の係止手段26に対向する壁16に取付けられた被係止手段27のみを示し、展開されたカーテン本体13の一側縁下部の係止手段に対向する壁16に取付けられた被係止手段を示していないけれども、両者とも同一に構成されるので、展開されたカーテン本体13の他側縁下部の係止手段26に対向する壁16に取付けられた被係止手段27を代表して説明する。この被係止手段27は、係止手段26の係止部26aに係止可能な被係止部27aと、この被係止部27aを保持する保持部27bと、保持部27bを壁16に取付ける取付部27cと、保持部27b及び取付部27cを連結するヒンジ部27dとを有する。被係止部27aは永久磁石により円形又は四角形の板状に形成される。また保持部27b、取付部27c及びヒンジ部27dはポリアセタール等のプラスチックにより一体的に形成される。保持部27bには被係止部27aを収容可能な凹部27eが形成され、取付部27cには円錐台状の孔27fが形成される(
図1)。この円錐台状の孔27fには、取付部27cを壁16(内壁部16a及び柱部16c)に固定する皿ビス28の頭部が収容され、この皿ビス28は鋼等の強磁性体により形成される。
【0026】
更にヒンジ部27dは、薄肉に形成することにより可撓性及び柔軟性を有するインテグラルヒンジを構成し、このヒンジ部27dを中心に保持部27bを取付部27cに対して回動可能に構成される。即ち、保持部27bがヒンジ部27dを中心に取付部27cに対して回動することにより、保持部27bが取付部27cに重なる収納状態(
図1(a))と、保持部27bが取付部27cに対して略直角になる使用状態(
図1(b))とに変更可能に構成される。凹部27eは保持部27dの両面のうち上記収納状態で室内に露出する面に形成される。なお、上記収納状態では、永久磁石により形成された被係止部27aと強磁性部材により形成された皿ビス28との間に働く磁力(互いに引き合う力)により、収納状態が維持され、意図せずに保持部27bが取付部27cから離脱しないように構成される。これにより上記収納状態では、保持部27bが室内に突出しないので、物品等が保持部27bに引っ掛かることはない。
【0027】
このように構成されたカーテン11の光漏れ防止具の使用方法を説明する。室外の光が室内に差し込んで眩しいときには、先ずカーテン本体13を束ねているタッセル24(
図2)のリングを房掛けから外し、カーテン本体13の他側縁を把持してカーテン本体13をカーテンレール12に沿って移動させ、カーテン本体13を展開する。次にこの展開されたカーテン本体13の他側縁下部の係止手段26に対向する壁16に取付けられた被係止手段27の保持部27bを把持して、被係止部27a及び皿ビス28間の磁力に抗して手前に引き、保持部27bが取付部27cに対して略直角になる使用状態にした後に、カーテン本体13の他側縁下部の係止部26aを上記使用状態の被係止部27aに係止させる(
図3)。更に図示しないが、展開されたカーテン本体13の一側縁下部の係止手段に対向する壁16に取付けられた被係止手段の保持部を把持して、上記と同様に保持部が取付部に対して略直角になる使用状態にした後に、カーテン本体13の一側縁下部の係止部を上記使用状態の被係止部に係止させる。これによりカーテン本体13の両側縁の下部が壁16にそれぞれ固定されるので、カーテン本体13の両側縁と壁16との間の隙間が塞がれ、ガラス窓19を開けて風が吹き込んでもカーテン本体13の両側縁がはためくことはない。この結果、室外の光がカーテン本体13の両側縁から室内に侵入するのを確実に防止できる。
【0028】
<第2の実施の形態>
図4は本発明の第2の実施の形態を示す。
図4において
図1と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、係止手段46がカーテン本体13の側縁を一時的に保持可能なクリップ部46bを有し、クリップ部46bがカーテン本体13の側縁を保持した状態で係止部46aが被係止手段47の被係止部47aに磁力により吸着されるように構成される。具体的には、係止手段46のクリップ部46bは、鋼板等の強磁性体により形成された一対のアーム46c,46dと、これらのアーム46c,46dの中央を枢着するピン46eと、一対のアーム46c,46dの基端を互いに離す方向に付勢しかつ一対のアーム46c,46dの先端を互いに密着させる方向に付勢する捩りコイルばね(図示せず)とを有する。また被係止手段47は、皿ビス48により壁16に取付けられポリアセタール等のプラスチックにより形成された取付部47cと、一端が取付部47cの一端にピン47dを介して回動可能に枢着され鋼等の強磁性体により形成されかつ取付部47cに対して折畳んだときに露出する面に凹部47eが形成された保持部47bと、この保持部47bの凹部47eに収容可能に構成され永久磁石により円板状に形成されかつ凹部47e内に磁力により吸着された状態で固定される被係止部47aとを有する。上記クリップ部46bの一対のアーム46c,46dのいずれか一方は、上記被係止部47aに磁力により吸着される係止部46aとしての機能を有する。また一対のアーム46c,46dの基端を把持して、一対のアーム46c,46dの先端によりカーテン本体13の側縁を挟むことにより、係止手段46がカーテン本体13の側縁に取外し可能に取付けられる。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成される。
【0029】
このように構成されたカーテンの光漏れ防止具では、カーテン本体13により窓14を覆ったときに、係止手段46のクリップ部46bをカーテン本体13の側縁を挟むように取外し可能に取付けることにより、クリップ部46bがカーテン本体13の側縁を一時的に保持し、この状態で壁16に取付けられた被係止部47aに係止部46aを磁力により吸着させることにより、係止部46aが被係止部47aに係止される。これによりカーテン本体13の側縁が壁16に固定されるので、カーテン本体13の側縁と壁16との間の隙間が塞がれ、風が吹いてもカーテン本体13の側縁がはためくことはない。この結果、室外の光がカーテン本体13の側縁から室内に侵入するのを確実に防止できる。また製造時にカーテン本体13に係止手段46を取付ける必要がないため、製造時における光漏れ防止具の加工工数及び組付工数を低減できる。更に被係止手段47を壁16に取付けるときに、被係止部47aを係止部46aに対向させる位置合せが不要であるため、被係止手段47を壁16に比較的容易に取付けることができる。
【0030】
<第3の実施の形態>
図5は本発明の第3の実施の形態を示す。
図5において
図1と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、係止手段56がカーテン本体13を挟んで互いに離脱可能に結合される一対の挟持部56b,56cを有し、一対の挟持部56b,56cがカーテン本体13を挟んで互いに結合された状態で係止部56aが被係止手段
47の被係止部57aに磁力により吸着されるように構成される。具体的には、被係止手段
47は第2の実施の形態と同一に構成される。また一対の挟持部56b,56cのうち一方の挟持部56bは鋼等により円板状に形成され、他方の挟持部56cは鋼等により小径の円錐台状に形成される。また一方の挟持部56b,56cの中央にはカーテン本体13を貫通可能な細長いピン56dが突設され、このピン56dは他方の挟持部に形成された穴(図示せず)に挿入される。更に他方の挟持部56cには穴内のピン56dを開放可能に締付ける締付け機構(図示せず)が設けられる。
図5(b)中の符号56eは他方の挟持部56cの穴内のピン56dの締付けを緩めてピン56dを開放するために操作する操作部である。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成される。
【0031】
このように構成されたカーテンの光漏れ防止具では、カーテン本体13により窓14を覆ったときに、係止手段56の一対の挟持部56b,56cでカーテン本体13を挟むことにより、一対の挟持部56b,56cを互いに離脱可能に結合させ、この状態で壁16に取付けられた被係止部
47aに係止部56aを磁力により吸着させることにより、係止部56aが被係止部
47aに係止される。これによりカーテン本体13の側縁が壁16に固定されるので、カーテン本体13の側縁と壁16との間の隙間が塞がれ、風が吹いてもカーテン本体13の側縁がはためくことはない。この結果、室外の光がカーテン本体13の側縁から室内に侵入するのを確実に防止できる。また製造時にカーテン本体13に係止手段56を取付ける必要がないため、製造時における光漏れ防止具の加工工数及び組付工数を低減できる。更に被係止手段
47を壁13に取付けた後に、係止部56aが被係止部57aに対向するように係止手段56をカーテン本体13の側縁に取外し可能に取付けるため、被係止部
47aに対する係止部56aの位置合せを比較的容易に行うことができる。
【0032】
<第4の実施の形態>
図6は本発明の第4の実施の形態を示す。
図6において
図1と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、係止手段66の係止部66aがカーテン本体13を挟んだ状態で被係止手段67の被係止部67aに磁力により吸着されるように構成される。具体的には
、被係止手段67は、第2及び第3の実施の形態の被係止手段により構成される。即ち、被係止手段67は、皿ビス48により壁16に取付けられポリアセタール等のプラスチックにより形成された取付部67cと、一端が取付部67cの一端にピン67dを介して回動可能に枢着され鋼等の強磁性体により形成されかつ取付部67cに対して折畳んだときに露出する面に凹部67eが形成された保持部67bとを有する。また係止手段66は、上記保持部67bの凹部67eにカーテン本体13を挟んで収容可能に構成され永久磁石により円板状に形成された係止部66aを有する。更に被係止手段67の保持部67bは、係止手段66の係止部66aを磁力により吸着させる被係止部67aとしての機能を有する。上記以外は第2の実施の形態と同一に構成される。
【0033】
このように構成されたカーテンの光漏れ防止具では、カーテン本体13により窓14を覆ったときに、係止部66aを被係止部67aにカーテン本体13を挟んだ状態で磁力により吸着させる。これによりカーテン本体13の側縁が壁16に固定されるので、カーテン本体13の側縁と壁16との間の隙間が塞がれ、風が吹いてもカーテン本体13の側縁がはためくことはない。この結果、室外の光がカーテン本体13の側縁から室内に侵入するのを確実に防止できる。また製造時にカーテン本体13に係止手段66を取付ける必要がないため、製造時における光漏れ防止具の加工工数及び組付工数を低減できる。更に被係止手段67を壁16に取付けるときに、被係止部67aを係止部66aに対向させる位置合せが不要であるため、被係止手段67を壁16に比較的容易に取付けることができる。
【0034】
<第5の実施の形態>
図7は本発明の第5の実施の形態を示す。
図7において
図1と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、被係止手段84の被係止部84aが房掛け86に設けられる。カーテン81は、この実施の形態では、2枚のカーテン本体83で窓14全体を覆う両開き式のカーテンである。即ち、一方のカーテン本体(図示せず)の一端のフック(図示せず)をカーテンレール(図示せず)の一方のエンドキャップ(図示せず)に係合させることにより、一方のカーテン本体の一端がカーテンレールの一端に固定され、他方のカーテン本体83の一端のフック(図示せず)をカーテンレールの他方のエンドキャップ(図示せず)に係合させることにより、他方のカーテン本体83の一端がカーテンレールの他端に固定される。そして一方のカーテン本体の他端をカーテンレールの一端から中央に向って移動させ、他方のカーテン本体83の他端をカーテンレールの他端から中央に向って移動させることにより、2枚のカーテン本体83がそれぞれ展開されて窓14を覆うように構成される。また一方のカーテン本体の他端をカーテンレールの中央から一端に向って移動させ、他方のカーテン本体83の他端をカーテンレールの中央から他端に向って移動させることにより、2枚のカーテン本体83がカーテンレールの両端にそれぞれ折畳まれるように構成される。更に一方のカーテン本体の他端中央には永久磁石又は強磁性体により形成された第1係合具(図示せず)が設けられ、他方のカーテン本体83の他端中央には強磁性体又は永久磁石により形成された第2係合具(図示せず)が設けられ、2枚のカーテン本体83の展開時に第1係合具と第2係合具とが係合するように構成される。
【0035】
一方、窓14の両側縁近傍の壁16には2つの房掛け86がそれぞれ取付けられる。具体的には、一方の房掛け(図示せず)は、折畳まれた一方のカーテン本体の鉛直方向中央部に位置するように壁16に取付けられ、他方の房掛け86は、折畳まれた他方のカーテン本体83の鉛直方向中央部に位置するように壁に取付けられる。これらの房掛け86は、壁16(内壁部16a及び柱部16c)に取付けられる取着部86aと、取着部86aから突設された小径の柱状部86bと、柱状部86bの先端に設けられ柱状部86bより面積の大きな厚板状の板状部86cとを有する。取着部86a、柱状部86b及び板状部86cは、プラスチックや軽量合金等により一体的に形成される。また柱状部86bには、カーテン本体83を束ねるタッセル87の両端に設けられたリング87a,87bが係止可能に構成される。更に上記被係止手段84の被係止部84aは板状部86cの表面に形成された凹部86dに収容される。更に2枚のカーテン本体83の一側縁の鉛直方向中央部には係止手段26がそれぞれ取付けられる。これらの係止手段26は、カーテン本体83の一側縁の鉛直方向中央部のうち窓ガラス19に対向する面に設けられた係止部26aと、カーテン本体83の一側縁の鉛直方向中央部のうち窓ガラス19とは反対側の面に設けられた固定部26bとを有する。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成される。
【0036】
このように構成されたカーテン81の光漏れ防止具の使用方法を説明する。室外の光が室内に差し込んで眩しいときには、先ず2枚のカーテン本体83をそれぞれ束ねているタッセル87の一方のリング87aを房掛け86から外し、一方のカーテン本体の他側縁を把持して一方のカーテン本体を展開し、他方のカーテン本体83の他側縁を把持して他方のカーテン本体83を展開する。次に一方のカーテン本体の他側縁の第1係合具と他方のカーテン本体83の他側縁の第2係合具を係合させる。更に一方のカーテン本体の一側縁の係止部を一方の房掛けの被係止部に係止し(
図7(b))、他方のカーテン本体83の一側縁の係止部26を他方の房掛け86の被係止部27aに係止する。これにより2枚のカーテン本体83の他側縁同士が密着した状態に保たれるとともに、2枚のカーテン本体83の一側縁の鉛直方向中央部が壁16にそれぞれ固定されて2枚のカーテン本体83の一側縁と壁16との間の隙間が塞がれるので、ガラス窓19を開けて風が吹き込んでも2枚のカーテン本体83の両側縁がはためくことはない。この結果、室外の光が2枚のカーテン本体83の両側縁から室内に侵入するのを確実に防止できる。また被係止手段84の被係止部84aを房掛け86に設けたので、部品点数の増大を抑制できるとともに、房掛け86を壁16に取付けることにより、必然的に被係止手段84が壁16に取付けられるので、被係止手段84自体の壁16への取付作業を不要にすることができる。
【0037】
なお、上記第1〜第5の実施の形態では、カーテンレールを壁に取付けたが、カーテンレールを窓枠や天井に取付けてもよい。また、上記第1の実施の形態では、被係止手段を壁(内装材及び柱)に取付けたが、被係止手段を窓枠又は露出した柱に取付けてもよい。また、上記第5の実施の形態では、房掛けを壁(内装材及び柱)に取付けたが、房掛けを窓枠又は露出した柱に取付けてもよい。
【0038】
また、上記第1〜第3の実施の形態では、係止手段が強磁性体により形成された係止部を有し、かつ被係止手段が永久磁石により形成された被係止部を有したが、係止手段が永久磁石により形成された係止部を有し、かつ被係止手段が強磁性体により形成された被係止部を有したり、或いは係止手段及び被係止手段が永久磁石により形成された係止部及び被係止部をそれぞれ有し、かつ係止部及び被係止部を極性の異なる永久磁石によりそれぞれ形成してもよい。また係止手段が第1面ファスナを有し、かつ被係止手段が第1面ファスナに係止可能な第2面ファスナを有するように構成したり、或いは係止手段がピンを有し、かつ被係止手段がピンを挿入可能な受け具を有するように構成してもよい。
【0039】
また、上記第4及び第5の実施の形態では、係止手段の係止部を永久磁石により形成し、かつ被係止手段の被係止部を強磁性体により形成したが、係止手段の係止部を強磁性体により形成し、かつ被係止手段の被係止部を永久磁石により形成したり、或いは係止部及び被係止部を極性の異なる永久磁石によりそれぞれ形成してもよい。また係止手段が第1面ファスナを有し、かつ第1面ファスナに係止可能な第2面ファスナを房掛けに設けたり、或いは係止手段がピンを有し、かつピンを挿入可能な受け具を房掛けに設けてもよい。
【0040】
また、上記第2〜第4の実施の形態では、被係止手段において、壁に取付けられる取付部と被係止部を保持する保持部とを別々に形成し、取付部にピンを介して保持部を回動可能に枢着したが、取付部及び保持部をゴム等の軟らかい材料により一体的に形成し、取付部と保持部の連結部分を薄肉に形成することにより、保持部を取付部に対して回動可能に構成してもよい。更に、上記第1〜第5の実施の形態では、カーテン本体により窓を覆ったが、カーテン本体により部屋を区画してもよい。この場合、カーテンレールは天井に取付けられる。このように構成されたカーテンの光漏れ防止具では、カーテン本体により部屋を区画したときに、カーテン本体に取り付けられた係止手段を、天井に取付けられた被係止手段に係止させる。これによりカーテンの側縁の鉛直方向中央部又は下部が壁等に固定されるので、風が吹いても、カーテンの側縁がはためくことはない。この結果、区画された隣室の光がカーテン本体の側縁から室内に侵入するのを確実に防止できる。