特許第6010056号(P6010056)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6010056
(24)【登録日】2016年9月23日
(45)【発行日】2016年10月19日
(54)【発明の名称】放射線制御及び最小化システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/00 20060101AFI20161006BHJP
   A61N 5/10 20060101ALI20161006BHJP
   A61B 6/03 20060101ALI20161006BHJP
   G06F 3/0346 20130101ALI20161006BHJP
【FI】
   A61B6/00 320Z
   A61N5/10 S
   A61B6/03 330Z
   G06F3/0346 423
【請求項の数】15
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-558225(P2013-558225)
(86)(22)【出願日】2012年3月16日
(65)【公表番号】特表2014-516595(P2014-516595A)
(43)【公表日】2014年7月17日
(86)【国際出願番号】US2012029542
(87)【国際公開番号】WO2012125978
(87)【国際公開日】20120920
【審査請求日】2015年1月30日
(31)【優先権主張番号】61/453,540
(32)【優先日】2011年3月16日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/311,486
(32)【優先日】2011年12月5日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/311,491
(32)【優先日】2011年12月5日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/311,495
(32)【優先日】2011年12月5日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513224098
【氏名又は名称】コントローラッド システムズ、インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CONTROLRAD SYSTEMS,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】グエズ、アロン
【審査官】 伊藤 昭治
(56)【参考文献】
【文献】 特表2008−529707(JP,A)
【文献】 特開2008−237684(JP,A)
【文献】 特開2011−036417(JP,A)
【文献】 特開2009−072360(JP,A)
【文献】 特開2006−102495(JP,A)
【文献】 特開2008−237369(JP,A)
【文献】 特開2001−070293(JP,A)
【文献】 特開平03−256112(JP,A)
【文献】 特開平08−022385(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0119571(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0230666(US,A1)
【文献】 国際公開第06/087689(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0082542(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 6/00 − 6/14
A61N 5/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
閉回路放射線誘導システムであって、
放射線ビームを生成する放射線源と、
前記放射線ビームによって撮像される区域を表示するモニタと、
オペレータの注意が前記モニタに向けられているときを示す注意監視信号を生成する装置と、
前記生成された注意監視信号を処理して、前記オペレータの焦点を判断する信号プロセッサと、
前記放射線ビームを起動する前記オペレータの意思を示す放射線起動信号を生成する装置と、
前記焦点に基づいて対象領域(ROI)を判断し、前記注意監視信号及び前記放射線起動信号に基づいて、前記放射線源から前記ROIへの前記放射線を制御し、前記放射線源から前記ROIへの放射線の閉回路フィードバックを提供し、リアルタイムで制御信号を生成する制御ユニットと
視野内の少なくとも2つ以上の領域において、それぞれの領域毎に、放射線の最適な放射に関するパラメータを計算し、その計算結果を前記放射線源の制御装置に送る放射線最適化モジュールとを備え、
前記放射線源の制御装置によって、前記視野内の領域毎に、放射線の放射が行われる
ことを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記制御信号は、前記放射線起動信号が前記オペレータが前記放射線ビームを生成することを望むことを示し、前記注意監視信号が前記オペレータの前記注意が前記モニタにあることを示す場合に、前記放射線源からの前記放射線ビームをオンにする
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記注意監視信号生成装置は、視線追跡システムと、視線方向システムと、脳活動モニタとのうちの1つを備える
請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記放射線源は、標的の3次元画像を生成する
請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記注意監視信号生成装置は、オペレータサッカード検出器と、オペレータ瞬き検出器のうちの1つである
請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記閉回路放射線誘導システムは、前記判断したROIに基づいて配置される台を備える
請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
放射線を閉回路制御する方法であって、
注意監視装置によって、オペレータの注意が放射線源によって撮像される区域を表示するモニタに向けられていることを示す注意監視信号を生成し、
信号プロセッサによって、前記生成された注意監視信号を処理して、前記オペレータの焦点を判断し、
放射線起動装置によって、前記オペレータによる前記放射線源を起動する意思を示す放射線起動信号を生成し、
制御ユニットによって、前記注意監視信号に基づいて対象領域(ROI)を判断し、リアルタイムで、前記ROIへの前記放射線源を、前記注意監視信号及び前記放射線起動信号に基づいて制御し、リアルタイムで、前記放射線源から前記ROIへの放射線の閉回路フィードバックを提供すること有する
ことを特徴とする方法。
【請求項8】
前記放射線源は、標的の3次元画像を生成する
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記放射線源の制御は、前記放射線源の1または複数の放射線パラメータを制御することが含まれる
請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記放射線の制御は、前記放射線起動信号によって、前記オペレータが放射線の生成を望むことが示され、前記注意監視信号によって、前記オペレータの前記注意が前記ROIに向けられていることが示されるときに、前記放射線源をオンにすることが含まれる
請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記注意監視信号の生成は、前記オペレータのサッカードを検出することと、前記オペレータの瞬きを検出することのうちの1つが含まれる
請求項7に記載の方法。
【請求項12】
前記判断したROIに基づいて台配置される
請求項7に記載の方法。
【請求項13】
前記制御信号は、前記放射線源の少なくとも1つの放射線パラメータを制御する
請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記少なくとも1つの放射線パラメータは、前記放射線の位置、前記ROI外側の前記放射線のフィルタリング/コリメーション、タイミング、強度、中心点からの空間的及び時間的減少率からなる群から選択される
請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記少なくとも1つの放射線パラメータは、前記放射線の位置、前記ROI外側の前記放射線のフィルタリング/コリメーション、タイミング、強度、中心点からの空間的及び時間的減少率からなる群から選択されるパラメータが含まれる
請求項9に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権の主張/関連出願:
本出願は、2011年12月5日に出願された特許文献1〜3に対して米国特許法第120条に基づく利益を主張し、前述の特許文献1〜3は、2011年3月16日に出願された特許文献4「放射線制御及び最小化システム及び方法(Radiation Control and Minimization System and Method)」に対して米国特許法第119条(e)に基づく利益を主張し、その全体が参照により本出願に組み込まれる。
【0002】
本開示は一般的に(産業用、セキュリティ用、治療上の使用または撮像のいずれかを目的とする)放射線システムに関し、具体的には患者、個人、対象物またはオペレータが被曝する放射線を最小化するシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
放射線/電離エネルギの様々な形態を生成する装置及びシステムは、様々な治療/医療、診断または撮像のために使用されている。たとえば、放射線/電離エネルギの様々な形態は(空港スキャンシステム、様々なセキュリティ設定、製造及び工程管理などにおいて)対象物を検査するために使用されてもよく、または(診療所または病院、たとえばカテーテル室など、外科医/療法士がX線またはCTシステムを操作する場所において)患者を検査するために使用されてもよい。
【0004】
たとえば、医療用撮像業界は、ハードウェア及びソフトウェアの修正及びオペレータ室手順を含む診断及び治療法において、放射線量を低減することに強く焦点を当てている。非特許文献1を参照のこと。放射線量の報告はメディケアが要求する品質保証測定の1つである。さらに、米国食品医薬品局(Food and Drug Administration:FDA)は非特許文献2の2010年の「白書」において、「不必要な放射線」を大幅に低減することを求めた。
【0005】
放射線被曝を低減することができる2つの主要な構成要素がある。第1の構成要素はX線装置の技術的進歩であり、より良いフィルタリング、コリメータ、取得装置及び画像分析への投資などである。もう1つの構成要素は、オペレータが放射線を使用する方法であり、これには被曝の長さ、放射線源から患者までの距離及び適切なコリメーションが含まれる。非特許文献1及び非特許文献3を参照のこと。オペレータ/医師の放射線教育は放射線量を低減するためには非常に重大であり、訓練を受けた医師が使用する放射線量は大幅に低減される。同様に、放射線被曝を低減するために非医療分野にも焦点が当てられている。たとえば、原子力産業は数十年にわたって放射線被曝に対して非常に注意を払ってきた。多くの他の製造分野では、被曝を最小化するための厳格なガイドラインが存在する。非特許文献4を参照のこと。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許出願第13/311491号
【特許文献2】米国特許出願第13/311495号
【特許文献3】米国特許出願第13/311486号
【特許文献4】米国仮特許出願第61/453540号
【特許文献5】米国特許第4352021号
【特許文献6】米国特許第7085351号
【特許文献7】米国特許出願第11/145612号
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Miller DL、Balter S、Schueler BA、Wagner LK、Strauss KJ、Vano E、「Clinical radiation management for fluoroscopically guided interventional procedures」、Radiology、2010年11月、257(2)号、p321−332
【非特許文献2】FDA「白書:Initiative to Reduce Unnecessary Radiation Exposure from Medical Imaging」、Administration CfDaRHUSFaD、2010年出版
【非特許文献3】ArthurWR、 DhawanJ、Norell MS、Hunter AJ、Clark AL、「Does cardiologist−or radiographer−operated fluoroscopy and image acquisition influence optimization of patient radiation exposure during routine coronary angiography?″、Br J Radiol、2002年9月、75(897)号、p748−753
【非特許文献4】Http://www.state.il.us/iema/publications/pdf/IEMA%20032%20Everyday%20Uses%20of%20Radiation.pdf
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
たとえば、透視下でのインターベンション医療処置の間には、オペレータ(通常は医師)が患者を照射する放射線源を起動させても、スタッフが放射線源から生成される情報を受信しない期間がある。この放射線(及び放射線内の情報)は無駄になるだけではなく、さらに、不必要に患者及び放射線源のスタッフ/オペレータに危害を与える。これは「無人放射線」(UR)と呼ばれることもあり、望ましくない。このように、対象物または患者が検査を受ける多様で様々な適用において、無人放射線を低減し、したがってオペレータ及び/または患者が被曝する潜在的に有害な放射線を最小化することが好ましい。これが本開示の目指す目的である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】放射線源を使用して患者を検査する医学的利用例であって、無人放射線が起こりえる例を例示する説明図
図2】放射線低減及び最小化装置の実施形態を例示するブロック図
図3】放射線低減及び最小化装置と共に使用することができる視線方向監視装置の例を例示する説明図
図4A】眼球運動追跡注意監視装置の一例を例示する説明図
図4B】眼球運動追跡注意監視装置の一例を例示する説明図
図4C】眼球運動追跡注意監視装置の一例を例示する説明図
図5A】放射線低減及び最小化装置の固定ゾーン追跡の実装例を例示するブロック図
図5B】放射線低減及び最小化装置の固定ゾーン追跡の実装例を例示する説明図
図6A】固定ゾーン追跡を使用する場合の、放射線源を制御するための実施形態を示す説明図
図6B】固定ゾーン追跡を使用する場合の、放射線源を制御するための実施形態を示す説明図
図6C】固定ゾーン追跡を使用する場合の、放射線源を制御するための実施形態を示す説明図
図6D】固定ゾーン追跡を使用する場合の、放射線源を制御するための実施形態を示す説明図
図7】固定ゾーン追跡のためのコントローラモジュールを詳細に例示するブロック図
図8】放射線低減及び最小化装置の脳活動監視実装例を例示する説明図
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示は、具体的には、患者を検査/治療/診断するために使用する放射線が最小化されたシステムに適用可能である。ただし、放射線被曝を低減するための本システム及び方法は、被曝によって被害を受ける可能性がある対象物または患者もしくはオペレータなどの個人の放射線被曝を最小化することが好ましい任意の適用において使用することができるため、非常に有用であることが理解されよう。これらの適用は、オペレータが不必要な放射線を被曝することもある、(空港スキャンシステム、様々なセキュリティ設定、製造及び工程管理などにおける)対象物を検査するシステムまたは(診療所または病院、たとえばカテーテル室などの外科医/療法士がX線またはCTシステム、診断法、治療法、撮像法などを操作する場所などにおける)患者を検査するためのシステムを含んでいてもよい。放射線最小化は、電離性放射線源(X線、ガンマ、アルファ及びベータ)及び非電離性放射線源(電磁波、米国)を含む任意の種類の放射線に使用することができる。放射線最小化はまた、コンピュータ断層撮影法(CT)、磁気共鳴映像法(MRI)、バイプレーン法(Bi−Plane)などの3Dシステムに使用することもできる。
【0011】
図1は医学的利用の例を例示する。
本例では、放射線源を使用して患者を検査するが、無人放射線が起こることもある。本医学利用では、患者20は装置24の表面22上に寝てもよい。この例で用いた装置は、C型アーム30によって互いに接続する放射線源26及び検出器28を有し、放射線を患者20に照射して患者の特定の部位を撮像または治療する。装置24は、患者の撮像/治療結果が表示されるモニタ32も含んでいてもよい。装置は、放射線源から放射線の放出を起動するように操作可能な放射線起動器34も含んでいてもよい。患者20に加えて、装置24の近くにはオペレータ36(時には医師)及び助手38がいてもよい。その結果として、患者、オペレータ及び助手も放射線に被曝することもあり、より具体的には、無人放射線を被曝することもある。この無人放射線は、以下で説明する放射線低減及び最小化システムによって最小化される。図1に示す医学的利用は単に放射線低減及び最小化システムを使用してもよいシステムの種類の代表に過ぎない。というのも、放射線低減及び最小化システムは、無人放射線を低減/最小化することが好ましい任意のシステムで使用してもよいからである。このシステムには前述のシステムが含まれるが、これに限定されない。
【0012】
図2は、放射線生成装置24の無人放射線を低減/最小化するために放射線生成装置24に接続する、放射線低減及び最小化装置40の実施形態を例示する。
装置40は、下記の機能及び操作を実施するハードウェア要素及びソフトウェア要素の組み合わせとして実装されてもよい。他の実装では、装置は完全にハードウェア内に実装されてもよい(特別にプログラムされたハードウェアデバイスなど)。装置40は、1または複数のオペレータ注意監視システム41からの入力を受信する、注意監視モジュール/ユニット42を備えていてもよい。オペレータ注意監視システム41は、後述する頭部及び/または脳感知システム、目または目感知システムまたは視線感知システムを使用して実装されてもよく、注意(たとえば、視線焦点)要求信号を生成する。注意要求信号は、放射線生成装置24の操作者が誰であれ、その操作者が適切に注意を払っていること、たとえばモニタに対して/向かって注意を払っていることを示す。より詳細には、注意監視モジュール/ユニット42及びコントローラユニット46は、すべてのユーザ/オペレータを監視し、放射線によって生成された情報が使用されるかどうか(使用されてもよいか)及びいつ使用されるか(使用されてもよいか)(たとえば、ユーザ/オペレータがモニタ情報を読むこと)を判断し、注意信号を生成する。注意要求信号はコントローラモジュール/ユニット46に送信される。
【0013】
オペレータ注意監視システム41は代替的に、対象システムの領域の画像分析及び自動識別を含んでいてもよい。たとえば、周知の画像処理技術(たとえば体内の器具の移動、器具及び/または特別に印を付けた器具の規定の幾何学的形状を識別すること)を使用して、システムはカテーテル先端の位置と、この位置に向かう放射線の方向を自動的に識別することができる。カテーテルは放射線と同じ位置にあるべきなので、これによってオペレータが注意を払っていることを識別する。誘導される器具(たとえばカテーテル先端)にも特別な表示で「印を付ける」ことができる。これは内蔵ソフトウェアを含む複数の方法で実施されてもよい。この内蔵ソフトウェアは適切な画像分割及び対象物(たとえばツール/カテーテル)認識を実行し、その後事前に搭載した医療処置知識(データ)ベースに参照/アクセスする。これによって、焦点を当てた放射線の座標(重点対象領域)が得られる。この対象システムの領域の画像分析及び自動識別は前述した他の注意監視システムと共に使用することができ、または前述の注意監視システムの代わりに使用することができる。
【0014】
装置40はさらに、放射線起動モジュール/ユニット44を備えていてもよい。放射線起動モジュール/ユニット44は、たとえば図1の放射線起動器34または任意の他の装置のように、オペレータ/助手の意思を表示して放射線源を起動する1または複数の放射線起動装置43からの入力を受信し、放射線要求信号を生成する。放射線要求信号はオペレータが放射線起動装置を起動したことを示し(放射線を起動するオペレータ/ユーザの意思を示し)、放射線が生成されることを示す。放射線起動装置は多様な方法で実装されてもよい。放射線最小化装置は任意の特定の放射線起動装置に限定されないため、放射線起動装置はペダル(図1に示す)、機械的スイッチ、音声操作、光学的表示及び放射線最小化装置と共に使用することができる多くの方法を含む。放射線起動装置が起動されると、放射線要求信号はコントローラモジュール/ユニット46にも送信される。
【0015】
コントローラモジュール/ユニット46は、放射線要求信号及び注意要求信号入力に基づき、無人放射線を低減/最小化するような方法で放射線生成装置を起動する。具体的には、放射線要求信号及び注意要求信号はオペレータの注意が適切に払われていること、及び放射線起動装置がオペレータによって起動されたことを示さなければならない。どちらの信号も放射線生成装置を起動するために必要なため、無人放射線被曝は低減/最小化される。具体的には、放射線起動装置が起動されたが、(脳活動モニタ及び/または目追跡装置による光学焦点の検出に基づいて)オペレータの注意が適切に集中していない場合は、オペレータが注意を払っていない可能性が高いため、放射線生成装置は放射線を生成しないか、または(ユーザによって決定される)最小限のレベルの放射線を生成する。同様に、オペレータの注意が適切に集中しているが、放射線起動装置が起動されていない場合は、オペレータは放射線の生成を望んでいない可能性が高いため、放射線生成装置は放射線を生成しない。このように、注意監視モジュール及び放射線起動モジュールの両方がオン信号を送信する場合にのみ、コントローラモジュール/ユニット46は(適切な握り込み及び制御インタフェースを使用して)放射線を起動可能となる。
【0016】
コントローラモジュール/ユニット46は診断/医療システムの他の態様も制御してもよい。具体的には、コントローラモジュール/ユニット46は、オペレータの注意に基づいて患者台22を制御してもよい。一般的なシステムでは、多くの場合、医師は自分の注意の中心を画面/モニタの中央/中心に置くことを望むため、医師は頻繁に手動で台及びX線管を再配置して、一般的なシステムで自分の注意の中心が画面/モニタの中央/中心になるようにする。本明細書に記載するシステムを利用すると、医師が台を再配置することを決めるとき、(たとえば医師の視線位置に基づいて)台/X線管の位置を自分の注意の位置に調整するように命令をシステムに送信し、システムは自動的に台を調整することができる。医師の命令は音声またはスイッチのいずれかによって実行されることができる。オペレータはこのオプションをオンまたはオフにできる優先スイッチを有する。
【0017】
放射線生成装置24によって放射線が生成されるとき、コントローラモジュール/ユニット46は、放射線生成装置24による放射線の生成を制御するために使用する1または複数の放射線制御パラメータを生成してもよい。1または複数の放射線制御パラメータは、放射線の位置(特定の位置に放射線の焦点を正確に当てることが望ましい場合)、注意の中心外側の放射線のフィルタリング/コリメーション、タイミング(放射線を生成する時間)、頻度(規定の期間にわたってパルス放射線ビームが生成される回数)及び強度(放射線ビームの強度が調整可能な放射線生成装置の強度)を含んでいてもよい。たとえば、X線に関しては、ビームのエネルギとしてkVPを、ビームの強度としてmA濃度を使用する。パラメータは、ビームを注意点に制限するための放射線のコリメーション/フィルタリング量を含んでいてもよい。他の重要なパラメータは高放射線を有する中心点から、画像の周辺部に向かう空間的及び時間的な減少率である。画像の周辺部では、わずかな放射線レベルしか必要としない(または放射線を全く必要としない)こともある。
【0018】
複数の放射線源が同じ標的(患者/対象物)に照射する構成では、放射線パラメータは、使用すべき(異なる時に使用すべき)放射線源の識別子も含んでいてもよい。これらの1または複数の放射線制御パラメータを使用して、コントローラモジュール/ユニット46は、放射線生成装置の要素、たとえば電子グリッド、フィルタリング、コリメーションなどを制御して特定のタスクに必要な放射線量のみを確実に使用することによって、さらに不必要な放射線を最小化することができる。1または複数の放射線制御パラメータを使用して、特定の位置を識別することができる場合に、特定の位置のみに放射線を確実に照射するようにすることもでき、それによって照射する必要がない位置への不要な放射線を低減する。さらに、放射線源の電力系統を使用して、または放射線を遮断する防御板を配置することによって、無人放射線を阻止することができる。ここで、無人放射線が起こり得る状況の複数の例を以下で説明する。1)「見ていない場合は、放射線は生成されない」状況、2)「使用できない場合は、使用を要求しない」状況、3)「見ている場所が放射線を得る場所である」状況、4)「本当に必要なのであれば、放射線を得る」状況。
【0019】
見ていない場合は、放射線は生成されない:
この状況では、オペレータはモニタを見ることもなく、または注意を適切に払わずに、放射線生成装置源の操作を続けている。前述の放射線低減及び最小化装置をこの状況を是正するために使用してもよい。それによって、オペレータの視線/目つき監視システムが放射線起動装置と同期して、指定されたオペレータが画面を見ていない場合は、(医学的利用において)患者の放射線被曝及び/またはオペレータ及び放射線生成装置の操作中に放射線生成装置の近くにいる他の人への放射線被曝を低減するために、放射線生成装置を停止させる。
【0020】
この状況では、注意監視装置41を複数の様々な方法で実装してもよい。注意監視装置41の第1の実装は視線追跡装置であってもよい。視線追跡装置はすでに市販されている装置またはカスタマイズされた視線追跡装置であってもよく、放射線低減及び最小化装置は様々な種類の視線追跡装置と共に使用されてもよい。たとえば、視線追跡装置は、たとえばSensoMotoric Instruments Inc.(www.smivision.com)製の目追跡システム及びwww.sr−reasearch.com/index.htmlで購入することができるシステムなどの、様々な市販されているシステムを含んでいてもよい。
【0021】
注意監視装置41の他の実装は、オペレータの視線が適切に、たとえばモニタに向けられているかを判断する視線方向監視システムであってもよい。この状況を是正するために、放射線低減及び最小化装置と共に使用することができる視線方向監視装置の例を図3に示す。
放射線低減及び最小化装置は図2に示すものと同じモジュール/ユニットを有する(図3にはモジュール/ユニットの一部のみを示す)。図3における視線追跡装置は、1組のセンサ及び送信器/エミッタ52と、1組のセンサ及び受信器54とを有する1組のゴーグル/眼鏡50と、モニタ32上の反射体56とを有する。代替的に、送信器及び/または受信器は、オペレータの頭部に取り付けられてもよい。送信器は電磁エネルギビーム(赤外線、高周波、レーザなど)を反射体56に向けて送信する。受信器54は反射されたエネルギを受信し、オペレータの視線方向がモニタ32に向かっているかを判断する。オペレータがモニタ32を見ていないときは、送信器からのエネルギは反射されない(または反射された信号は特定の特性を持たない)ため、オペレータはモニタを見ていないと判断される。視線方向監視装置のこの実施形態では、エミッタと受信器の複数の設計の組み合わせを使用してもよい。この組み合わせには、以下が含まれるがこれらに限定されない。1)可視標的にエミッタと受信器、オペレータの頭部に反射体、2)標的上にエミッタ、オペレータの頭部に位置する受信器、3)オペレータの頭部にエミッタと受信器、4)オペレータの頭部にエミッタ、標的上に受信器、5)エミッタまたは受信器のいずれかまたは両方が操作部位の他の場所に位置する、6)通常の光または赤外線カメラを用いる輪郭監視、7)頭部の位置を記録し、カメラがモニタ上に位置し、オペレータの顔及び表情を視線の方向を含めて認識することができる、3次元(3D)画像監視。
【0022】
この状況では、放射線起動モジュール/ユニット44は、図2で前述したものと同じ要素及び操作を有する。コントローラモジュール/ユニット46はまた、図2で前述したものと同じ要素及び操作を有する。この状況では、オペレータがモニタ32に適切に焦点を当てず、またはモニタ32を見ていない/モニタ32に向かっていない場合は、装置は放射線被曝を防ぐ。
【0023】
この状況の一例はカテーテル室で起こる。具体的には、ライブ/継続した透視法は、人間の体内で容易に操作するために、通常、低侵襲外科的処置を行うために使用される。ライブ/継続した透視法によって誘導され、小型の放射線不透過(X線下で可視である)装置(カテーテル、バルーン、ステント、コイル)を使用して、オペレータは人間の体内をナビゲートし、特定の位置に処置を施す。一般的には、放射線源はユーザ/オペレータによって、通常はスイッチ/足踏みペダルによって起動され、放射線源(X線管)を起動し、次にX線を生成する。X線は次に対象物/患者を通過し、検出器カメラは情報を受信する。情報は次にモニタに表示され、ユーザ/オペレータが分析する。多くの事例では、これらの外科的処置には、強い精神集中と細かい注意が必要である。これらの事例では、オペレータは手順の複雑さによって注意がそれることもあり、モニタを見ずにX線装置の操作を続けることもある。これによって、情報をオペレータに伝えない「不必要な」放射線が生じ、患者及びオペレータにとって有害である放射線量が大幅に増加する。放射線低減/最小化システムはこの不必要な放射線を低減する。
【0024】
「使用できない場合は、使用を要求しない」状況:
人間の視覚過程のいくつかの段階では、たとえばサッカード(毎秒複数回起こり、それぞれ約80ミリ秒続く物理的な目の運動)のような段階または期間があり、または「瞬き(Perclose)」(まぶたが一時的に閉じられるとき)中には脳が網膜上に「届く」可視情報を取得/処理/利用せず(サッカードマスク)、有益な可視情報は注視段階でのみ抽出される。この状況では、使用される放射線最小化装置は、放射線起動装置と同期されるオペレータサッカード検出器(この状況では注意監視装置41)を有する。放射線最小化装置は、このような「無駄な」期間(たとえば「サッカードマスク」)には放射線源を停止する。放射線を照射する一般的な方法の1つは、いわゆる「パルス透視法」であり、毎秒30パルスのパルス繰り返し数を使用する。放射線最小化装置を使用して、「無駄な」期間(サッカードマスキング及び瞬き)にあてはまるパルスを阻止する。
【0025】
この状況では、注意/目追跡監視装置41は、オペレータの視線経路の段階を検出し、視線サイクルの「不注意な」段階中には、このモジュールは放射線を阻止するための信号をコントローラモジュールに送信する。注意監視装置41は複数の様々な方法で実装されてもよい。第1の実装は前述の視線/目追跡技術であってもよい。別の実装では、注意監視装置41は眼球追跡技術であってもよい(3つの例を図4に示す)。
図4に示すように、眼球追跡技術は、頭部またはヘッドバンドに取り付けた形式の400、ゴーグルに取り付けた形式の402または遠隔形式の404であってもよい。これらの眼球追跡技術では、1または複数のセンサ406(たとえば圧電、磁気、容量性、赤外線、映像またはレーザセンサ)を取り付け、オペレータの眼球運動を検出する。特定の実装では、眼球追跡技術は、放射線防御ゴーグル内に位置する赤外線カメラ、放射線防御ゴーグルに配置される1または複数の容量センサ、放射線防御ゴーグルに配置される1または複数の光学カメラ、レーザエミッタ−受信器の組み合わせまたはUセンサであってもよい。
【0026】
この状況では、放射線起動モジュール/ユニット44は図2で前述したものと同じ要素及び操作を有する。コントローラモジュール/ユニット46も、図2で前述したものと同じ要素及び操作を有する。この状況では、この状況では、オペレータがモニタ32に適切に焦点を当てず、またはモニタ32を見ていない/モニタ32に向かっていない場合は、装置は放射線被曝を防ぐ。
【0027】
「見ている場所が放射線を得る場所である」状況:
視覚監視を伴う多くのオンライン手順では、多くの場合、オペレータの固定ゾーンは、寸法/サイズの手順の詳細(たとえば、装置、ツールの先端、解剖学的特徴など)に関与する。寸法/サイズは通常、撮像した部位全体の小型の画分(たとえば、1から5%まで)である(視野(FOV))(16インチ)。この固定ゾーンを囲む画像データは、文脈的な情報にとっては有益であるが、固定ゾーン内で必要となるものと同じ更新率(放射線の頻度)、強度及び解像度を必要としない。さらに、提供されたとしても、オペレータは最も視覚的及び精神的に集中している部位(固定ゾーン)外部の情報を完全に知覚せず、利用もしない。この状況では、放射線量を低減するために、視野の各ゾーンの放射線パラメータ(頻度、強度、時間的及び空間的解像度)を情報の利用に基づいて最適化することによって、放射線は最適化される。コントローラモジュール46の最適化処理は、各画像セグメントの適切なパラメータを計算する。たとえば、処理の単純化した実施形態では、固定ゾーンは高放射線頻度及び放射線の高強度を受信し、すべての他のゾーン(背景画像)は最小の(低)放射線を受信し、または放射線を受信せず、過去の履歴画像を配置し、すべてを更新することを回避する。この状況では、オペレータ固定ゾーンモニタは(コントローラモジュールを介して)放射線起動装置と同期される。この状況では、固定センサ408を使用してオペレータの固定ゾーン410をモニタ32上で決定する。固定センサ408は目追跡と同じ方法で操作される。これは、目追跡が、視線方向、眼球運動及び視線/注意位置のすべてを提供する瞳の運動及び位置の記録に基づくためである。この状況では、注意監視モジュールはオペレータの固定ゾーンを判断する固定ゾーン判断モジュール411を含む。この状況では、注意監視装置は前述のものと類似する注意監視装置を使用することができる。
【0028】
この状況では、放射線起動モジュール/ユニット44は図2で前述したものと同じ要素及び操作を有する。コントローラモジュール/ユニット46及び放射線源26に関しては、複数の様々な実施形態を図6Aから図6Cに示す。
【0029】
コントローラモジュール46は放射線最適化モジュール414を各実施形態で有する。放射線最適化モジュール414はリアルタイムに最適な放射線パラメータ(放射線ビームのパルス繰り返し数、強度(mAm)、エネルギ(Kvp)及び全視野内の画像セグメントごとに必要な解像度)を(視線追跡信号を用いて)計算し、放射線源コントローラに送信する。このモジュールは最適化処理を使用してもよい。最適化処理は、図7に詳細に示すように、固定ゾーンのアーカイブされた履歴と、目でそれらを追跡したタイミングならびに、各ゾーンの放射プロファイルと、それらが送信されたタイミングとを使用する。モジュールは、必要な画像を明確かつ有効に(有効なタイミングで)オペレータに送信するために必要な必要最低量を、各(画素)画像セグメントサブセットに割り当てる。たとえば、最初に、図6Aから図6Cに示すように、視野の最大注意部位に関する情報(視線追跡信号)を注意監視モジュール42から受信する。この部位は放射線最適化モジュール414によって、最適な撮像を提供するために、視野の他の場所よりもmAm及びパルス繰り返し数が増加した極めて多くの放射線を受けるように指定される。これによって、はるかに良い時間、コントラスト及び空間解像度が得られるため、オペレータ性能が向上する。放射線プロファイル及び放射線パラメータは次に、放射線源26に送信される。
【0030】
この状況では、放射線源26は、放射線源が様々な放射線量を視野の様々なセグメントに送信できるように設計される。一般的に、これは機械的または電子コリメータ、電子ビーム放射線源または複数の放射線源の組み合わせのいずれかを使用して実現することができる。1つの実装では、放射線源26は標準の放射線源、たとえば、可動機械的コリメータまたは対象領域(ROI)フィルタを備えるX線管であってもよく、それによって図6Aに示す機械的コリメータ(またはフィルタ)461を使用して、最大注意部位410を動的に被曝させ、視野412のその他の部位をコリメーションすることができる。別の実装では、2以上の放射線源462、たとえばX線管は、図6Aに示すように、複数の放射線源が放射線を最大注意部位に照射し、その他の放射線源が視野のその他の部位に、対応するコリメータ構成で照射してもよい。放射線源のさらに別の実装では、放射線源は、図6Bに示すように、陽極/陰極462と、可動コリメータ(またはROIフィルタ)461とを有していてもよい。可動コリメータ(またはROIフィルタ)461を用いて、放射線を固定ゾーン410に向けられた放射線、及び背景ゾーン412に向けられた照射船を調整する。
【0031】
さらに別の実装では、放射線源はコリメータ(またはROIフィルタ)461と、複雑な形状を備える陽極462とを有していてもよい。この実装では、放射線源は電子ビームCT(たとえば特許文献5参照)に類似する方法で設計される。この方法では、陰極から出た電子は外部磁場によって陽極の様々なセグメント/部品または様々な陽極標的に向けられる。陽極は幾何学的に配向された標的の複雑なアレイ(たとえば、標的の行列)として設計される。陽極はまた、角度を変えるため、それにしたがってさらに放射線ビームを移動させるための別の選択肢を作るために、機械的に移動することができる。電子ビームを陽極の様々な部品に適用する/向けることは、放射線の方向を変えることとなる。次に、放射線の方向は最大注意の部位と相関する。その他の視野の放射線は様々なX線管または同じX線管内の様々な電子ビーム源のいずれかによって、照射される。
【0032】
さらに別の実装では、放射線源は放射場エミッタ462の行列(または市販されている小型の従来の放射線管)を有していてもよい。電子は室温で放出され、出力電流は電圧制御可能であるため、電界放出は遊離電子を抽出するための魅力的な方法である。最近では、UNCの研究者らは、X線生成器のための電子電流を最適化するカーボンナノチューブ(CNT)フィルムの形態を最適化した(特許文献6参照)。このシナリオでは、放射場エミッタの様々な組み合わせによって、不均一放射線を起動すること(または放射線パラメータを変えること)ができる。CNTを使用して生成されたX線は高周波及び高強度であり、よりプログラム可能である。X線源は複数の電界放出X線管または従来の放射線管の正方行列として設計される。この設計では、各X線管は個別にプログラム可能であり、所望する強度のX線ビームを特定の部位に照射することができる。たとえばX線管のうちの1つが最大放射線量を最大注意部位410に照射し、他のX線管が低放射線量を視野412のその他の部位に照射する。
【0033】
放射線、たとえばX線管の行列も部分的なCTスキャナに似るように延在することができる。この事例では、画像の3DまたはCTを生成可能である。また、CT画像透視下インターベンショナル法でのCT画像の生成は外科医にとって非常に望ましい特徴である。ただし、体全体を継続してCTスキャンすると、患者が大量の放射線量を浴びることになる。前述の注意監視を備える放射線最小化及び低減装置を使用することによって、体全体のCTスキャンを特定の固定ゾーン410に行うことができ、画像を断続して生成するため、放射線被曝は低減する。
【0034】
「本当に必要なのであれば、放射線を得る」状況:
多くの状況において、オペレータは、画像サブゾーンをじっと見ながら、さらには画像サブゾーンをしっかりと固定して見ているものの、オペレータの「心」が目前のタスクに直接関連しない精神活動における「考え/関心」に陥ることもありえる。脳監視技術800を使用して、使用中にオペレータが注意/焦点を現在のタスクから切り替えるときには常に警報信号を生成できるようにしてもよい。この状況では、図8に示すように、オペレータの注意の焦点/脳状態モニタ800及び固定ゾーンモニタ42は同期される。
【0035】
精神注意監視モジュール800は、図8に示すようにモジュール、たとえば電極及び脳状態モニタであってもよい。それによって、精神注意をECG電極を用いて監視することができる。(たとえば、Bruce Katz及びAllon Guezが発明者である特許文献7「Brain State Recordation System」参照。この特許出願のすべては参照により本明細書に組み込まれる。)この状況では、放射線起動モジュール及びコントローラモジュールは、本明細書に記載するものと同じ要素及び操作を有する。
【0036】
上記では本発明の特定の実施形態を参照したが、当業者には、本実施形態の変更は本開示の原理及び精神を逸脱することなく行われてもよく、その範囲は添付の特許請求の範囲によって定義される。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図6A
図6C
図6D
図7
図8
図6B