特許第6010104号(P6010104)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6010104
(24)【登録日】2016年9月23日
(45)【発行日】2016年10月19日
(54)【発明の名称】サーボモータ制御装置
(51)【国際特許分類】
   H02P 27/08 20060101AFI20161006BHJP
   H02P 29/024 20160101ALI20161006BHJP
   H02M 7/48 20070101ALI20161006BHJP
【FI】
   H02P27/08
   H02P29/024
   H02M7/48 M
【請求項の数】6
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-266739(P2014-266739)
(22)【出願日】2014年12月26日
(65)【公開番号】特開2016-127702(P2016-127702A)
(43)【公開日】2016年7月11日
【審査請求日】2015年11月13日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】390008235
【氏名又は名称】ファナック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100151459
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 健一
(72)【発明者】
【氏名】田辺 義清
(72)【発明者】
【氏名】橋本 良樹
【審査官】 池田 貴俊
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭61−081188(JP,A)
【文献】 特開2011−182535(JP,A)
【文献】 特表平06−509934(JP,A)
【文献】 特開2013−027231(JP,A)
【文献】 米国特許第08868989(US,B2)
【文献】 欧州特許出願公開第02568560(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02P 27/08
H02M 7/48
H02P 29/024
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の半導体素子を備え、直流を交流に変換し、変換した交流をサーボモータに供給することによって、サーボモータを駆動する逆変換回路と、
前記逆変換回路に対して、パルス幅変調信号を出力するパルス幅変調回路と、
安全信号と前記パルス幅変調信号が入力され、前記安全信号がオンしている時は、前記パルス幅変調信号を前記逆変換回路に出力し、前記安全信号がオフしている時は、前記パルス幅変調信号を前記逆変換回路に出力しない遮断回路と、
前記安全信号を前記遮断回路に出力し、前記遮断回路から出力されるモニタ信号が入力されるサーボモータ制御回路と、を有し、
前記サーボモータ制御回路は、サーボモータ駆動中に、前記パルス幅変調回路からパルス幅変調情報を入手し、周期単位でオンしない半導体素子を特定し、テスト可能な半導体素子を選択し、前記複数の半導体素子のうち前記パルス幅変調信号が周期単位でオンしていない半導体素子に対して、前記パルス幅変調信号の1周期時間以内のテストパルスである前記安全信号を出力し、前記モニタ信号により前記1周期時間以内の前記テストパルスが正しく読めるか否かに基づいて異常を検出する、
ことを特徴とするサーボモータ制御装置。
【請求項2】
前記遮断回路を複数有し、複数の前記遮断回路にそれぞれ入力される複数の前記安全信号と、複数の前記遮断回路にそれぞれ入力される複数の前記パルス幅変調信号と、複数の前記遮断回路からそれぞれ出力される複数のモニタ信号と、を有し、
前記サーボモータ制御回路が前記異常を検出した場合、全ての前記遮断回路への前記安全信号の出力をオフすることによって、サーボモータを停止する、請求項1に記載のサーボモータ制御装置。
【請求項3】
前記サーボモータ制御回路は、第1サーボモータ制御回路と、第2サーボモータ制御回路とを有し、
前記第1サーボモータ制御回路が出力した第1安全信号と、前記第2サーボモータ制御回路が出力した第2安全信号とが、前記パルス幅変調信号の1周期時間以上一致していないと判定したときに、全ての前記遮断回路への前記第1安全信号及び前記第2安全信号の出力をオフすることによってサーボモータを停止する、請求項1または2に記載のサーボモータ制御装置。
【請求項4】
交流を直流に変換し、変換した直流を前記逆変換回路に供給する順変換器と、
前記順変換器に交流を供給する電源と前記順変換器との間の接続を遮断する、主接点に機械的に連動する補助接点を備えた電磁接触器を有し、
前記サーボモータ制御回路は、前記補助接点の状態を検出して前記電磁接触器が正常であるか否かを判定し、前記遮断回路または、前記電磁接触器に異常を検出した場合、全ての前記遮断回路への前記安全信号の出力をオフし、かつ前記電磁接触器を遮断する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のサーボモータ制御装置。
【請求項5】
交流を直流に変換し、変換した直流を前記逆変換回路に供給する順変換器5と、
前記順変換器に交流を供給する電源と前記順変換器との間の接続を遮断する電源遮断回路を有し、
前記サーボモータ制御回路は、前記順変換器の出力電圧を検出し、検出結果に基づいて、前記電源遮断回路が正常であるか否かを判定し、前記遮断回路または、前記電源遮断回路に異常を検出した場合、全ての前記遮断回路への前記安全信号の出力をオフし、かつ前記電源遮断回路を遮断する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のサーボモータ制御装置。
【請求項6】
前記サーボモータを停止する回生ブレーキ又は電磁ブレーキを制御するブレーキ制御回路を更に有し、
前記サーボモータ制御回路は、全ての前記遮断回路への前記安全信号の出力をオフした場合、前記回生ブレーキ又は前記電磁ブレーキを有効にすることによって、サーボモータを停止する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のサーボモータ制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーボモータ制御装置に関し、特にサーボモータ動作中に周期的に動力遮断回路のテストを行なうことが可能にするサーボモータ制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
サーボモータ制御装置に設けられる非常停止回路には、安全性を高めるため2重化した回路が用いられる(例えば、特許文献1)。しかしながら、2重化した回路であっても、長時間の連続運転においては、単一故障が発生し、その後さらに多重故障化する危険性がある。特に、半導体素子で構成された非常停止回路は、一時的な過電圧や短絡等の事故、または偶発的な部品不良により出力の短絡故障が発生する可能性が高いため、短期間における周期的な非常停止回路の検査が必要となる。
【0003】
そのため、半導体素子で構成された非常停止回路においては、2重化した上に、更にテストパルスを用いて非常停止回路が正常に動作していることを、短期間に周期的に確認する手法が使用される。この場合、非常停止回路の単一故障を早期に検出でき、多重故障化する前に、故障していない方の回路を用いて安全に停止することが可能となる。
【0004】
一方、サーボアンプのモータ動力信号用の半導体素子を用いて、サーボアンプの動力遮断を安全に行う方法が考案されている。図1に従来の動力遮断回路を示す。従来の動力遮断回路は、安全信号Aを出力する第1フォトカプラpaと、安全信号Bを出力する第2フォトカプラpbと、モニタ信号を受信する第3フォトカプラpmと、第3フォトカプラpmにモニタ信号を送信するCPU1001と、安全信号A及びBを受信するLSI1002と、第1スイッチSW1と、第2スイッチSW2と、サーボモータ200を駆動する逆変換回路1010と、逆変換回路1010の上段の半導体素子1011を制御するための第4フォトカプラp1と、逆変換回路1010の下段の半導体素子1012を制御するための第5フォトカプラp2と、を備えている。1003〜1006は抵抗である。また、各フォトカプラおいて、pa1、pm1、pb1、p11、p21は、それぞれ発光素子であり、pa2、pm2、pb2、p13、p23は、それぞれ受光素子である。また、第4フォトカプラp1及び第5フォトカプラp2は、それぞれダイオードp12、p22を備えている。
【0005】
この方法では、安全信号A及びBはパルス信号ではなく、またPWM(パルス幅変調)制御とは非同期の外部信号として入力されるため、動力遮断はPWM制御をオフした状態、つまりサーボモータ200が停止中に行なわれる必要がある。
【0006】
サーボモータ動作中に動力遮断回路のテストが可能になると、動力遮断回路の故障検出が早期に可能となり、多重故障化するリスクが低減し、半導体素子で構成される動力遮断回路の信頼性が向上する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004−237416号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、PWM制御中、つまりサーボモータ動作中に周期的に動力遮断回路のテストを行なうことが可能なサーボモータ制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施例に係るサーボモータ制御装置は、直流を交流に変換し、変換した交流をサーボモータに供給することによって、サーボモータを駆動する逆変換回路と、逆変換回路に対して、パルス幅変調信号を出力するパルス幅変調回路と、安全信号とパルス幅変調信号が入力され、安全信号がオンしている時は、パルス幅変調信号を逆変換回路に出力し、安全信号がオフしている時は、パルス幅変調信号を逆変換回路に出力しない遮断回路と、安全信号を遮断回路に出力し、遮断回路から出力されるモニタ信号が入力されるサーボモータ制御回路と、を有し、サーボモータ制御回路は、サーボモータ駆動中に、パルス幅変調信号がオフしている遮断回路に入力される安全信号を、パルス幅変調信号の1周期時間内オフし、モニタ信号によりオフを検出できない場合、異常を検出する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一実施例に係るサーボモータ制御装置によれば、PWM制御中、つまりサーボモータ動作中に周期的に動力遮断回路のテストを行なうことが可能なサーボモータ制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】従来の動力遮断回路の構成図である。
図2】本発明の実施例1に係るサーボモータ制御装置の構成図である。
図3】本発明の実施例1に係るサーボモータ制御装置に用いられる逆変換回路の構成図、U相、V相、W相の電圧波形、及び逆変換回路のパワー素子の動作を説明するための図である。
図4】本発明の実施例1に係るサーボモータ制御装置において、正常時におけるテストシーケンスを表す図である。
図5】本発明の実施例1に係るサーボモータ制御装置において、故障時におけるテストシーケンスを表す図である。
図6】本発明の実施例1に係るサーボモータ制御装置において、非常停止シーケンスを表す図である。
図7】本発明の実施例2に係るサーボモータ制御装置の構成図である。
図8】本発明の実施例3に係るサーボモータ制御装置の構成図である。
図9】本発明の実施例4に係るサーボモータ制御装置の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明に係るサーボモータ制御装置について説明する。
【0013】
[実施例1]
まず、本発明の実施例1に係るサーボモータ制御装置について説明する。図2は、本発明の実施例1に係るサーボモータ制御装置の構成図である。本発明の実施例1に係るサーボモータ制御装置101は、直流を交流に変換し、変換した交流をサーボモータ200に供給することによって、サーボモータを駆動する逆変換回路1と、逆変換回路1に対して、パルス幅変調信号を出力するパルス幅変調回路2a,2bと、安全信号とパルス幅変調信号が入力され、安全信号がオンしている時は、パルス幅変調信号を逆変換回路1に出力し、安全信号がオフしている時は、パルス幅変調信号を逆変換回路1に出力しない遮断回路3a,3bと、安全信号を遮断回路に出力し、遮断回路から出力されるモニタ信号が入力されるサーボモータ制御回路4と、を有し、サーボモータ制御回路4は、サーボモータ200の駆動中に、パルス幅変調信号がオフしている遮断回路に入力される安全信号を、パルス幅変調信号の1周期時間内オフし、モニタ信号によりオフを検出できない場合、異常を検出する、ことを特徴とする。
【0014】
さらに、遮断回路3a,3bを複数有し、複数の遮断回路にそれぞれ入力される複数の安全信号と、複数の遮断回路にそれぞれ入力される複数のパルス幅変調信号と、複数の遮断回路からそれぞれ出力される複数のモニタ信号と、を有し、サーボモータ制御回路4が異常を検出した場合、全ての遮断回路3a,3bへの安全信号の出力をオフすることによって、サーボモータ200を停止するようにしてもよい。
【0015】
逆変換回路1は、U相上アーム半導体素子Tu1、U相下アーム半導体素子Tu2、V相上アーム半導体素子Tv1、V相下アーム半導体素子Tv2、W相上アーム半導体素子Tw1、W相下アーム半導体素子Tw2、を備えている。
【0016】
第1遮断回路3aには、逆変換回路1の上段(上アーム)の半導体素子Tu1,Tv1,Tw1が正常に動作しているか否かを検出するためのフォトカプラPu1、Pv1,Pw1が設けられている。また、各フォトカプラには、発光素子Dpu1,Dpv1,Dpw1が設けられている。さらに、第1遮断回路3aには、半導体素子312、317と、アンプ311,313,316と、抵抗314,315が設けられている。
【0017】
第2遮断回路3bには、逆変換回路1の下段(下アーム)の半導体素子Tu2,Tv2,Tw2が正常に動作しているか否かを検出するためのフォトカプラPu2、Pv2,Pw2が設けられている。また、各フォトカプラには、発光素子Dpu2,Dpv2,Dpw2が設けられている。さらに、第2遮断回路3bには、半導体素子322、327と、アンプ321,323,326と、抵抗324,325が設けられている。
【0018】
サーボモータ制御回路4は、第1サーボモータ制御回路4aと、第2サーボモータ制御回路4bとを備える。第1サーボモータ制御回路4aは、U相、V相、W相の第1安全信号U1_DO、V1_DO、W1_DOを第1遮断回路3aに送信し、U相、V相、W相の第1モニタ信号U1_DI、V1_DI、W1_DIを第1遮断回路3aから受信する。第2サーボモータ制御回路4bは、U相、V相、W相の第2安全信号U2_DO、V2_DO、W2_DOを第2遮断回路3bに送信し、U相、V相、W相の第2モニタ信号U2_DI、V2_DI、W2_DIを第2遮断回路3bから受信する。
【0019】
第1PWM回路2aは第1遮断回路3aにPWM信号を送信し、第2PWM回路2bは第2遮断回路3bにPWM信号を送信する。
【0020】
サーボアンプ(サーボモータ制御装置)は、逆変換回路1によりサーボモータ200への動力を供給する。つまり、逆変換回路1を遮断することにより、サーボモータ200の動力遮断が実現できる。
【0021】
逆変換回路1の動作を図3にて説明する。図3(a)は、本発明の実施例1に係るサーボモータ制御装置に用いられる逆変換回路の構成図、図3(b)はU相、V相、W相の電圧波形、図3(c)は、逆変換回路の半導体素子の動作を説明するための図である。逆変換回路1は、直流電源部に直列接続された2個の半導体素子(Tu1及びTu2、Tv1及びTv2、Tw1及びTw2)が3組並列接続され、この2個の半導体素子の接続部分がサーボモータへの動力信号の供給源となり、U相、V相、W相の3相分の出力信号が存在する。また、各半導体素子にはダイオードDu1,Du2,Dv1,Dv2,Dw1,Dw2が接続されている。
【0022】
図3(c)のように、上側の半導体素子Tu1(U1),Tv1(V1),Tw1(W1)がオンしているときは、下側の半導体素子Tu2(U2),Tv2(V2),Tw2(W2)は必ずオフし、下側の半導体素子がオンすれば、上側の半導体素子は必ずオフする。上下同時にオンすると、直流電源部が短絡するため、上下の半導体素子が同時にオンすることは無い。つまり、逆変換回路はPWM周期単位で考えると、必ずオフしている半導体素子が複数存在している。このオフしている半導体素子に対して、半導体素子の遮断回路のテストを行なう。
【0023】
図4に正常時におけるテストシーケンスを示す。図4にはU1_PWMからW2_PWMまで6個のPWM信号が示されている。U1_PWM,V1_PWM,W1_PWMは第1PWM回路2aから出力され、U2_PWM,V2_PWM,W2_PWMは第2PWM回路2bから出力される。この内、「○」を付けた部分がテストされる半導体素子を示す。例えば、「V1 test」は、V相上アーム半導体素子Tv1がテストされることを示している。テストは、U1_DOからW2_DOまでの6個の安全信号のうち、PWM信号がONしていない半導体素子1個に対して、PWMの1周期時間以内の幅の短いテストパルスを出力し、U1_DIからW2_DIまでのモニタ信号において、テストパルスが正しく読めるか否かにより検査される。
【0024】
U1_DO,V1_DO,W1_DOの第1安全信号と、U1_DI,V1_DI,W1_DIの第1モニタ信号は第1サーボモータ制御回路4aに送受信され、U2_DO,V2_DO,W2_DOの安全信号2と、U2_DI,V2_DI,W2_DIの第2モニタ信号は第2サーボモータ制御回路4bに送受信される(図2)。
【0025】
図4のテストシーケンスでは、第1サーボモータ制御回路4aと第2サーボモータ制御回路4bが交互にテストを行なっているが、必ずしも交互に行なう必要はない。図4では、テストは1サイクルにおいて1個の半導体素子のテストが行なわれているが、同一周期に2個以上の半導体素子のテストを行なうことも可能である。サーボモータ制御回路4はPWM回路からPWM情報を入手し、周期単位でONしない半導体素子を特定し、テスト可能な半導体素子を選択する。
【0026】
図5は、故障時におけるテストシーケンスを示す。モニタ信号において、テストパルスが検出できない場合は(図5)、遮断回路の異常と判断され、直ちに全ての安全信号、PWM信号をオフし、アラーム停止する。
【0027】
このようにサーボモータ制御回路4は、第1サーボモータ制御回路4aと、第2サーボモータ制御回路4bとを有し、第1サーボモータ制御回路が出力した第1安全信号と、第2サーボモータ制御回路が出力した第2安全信号とが、パルス幅変調信号の1周期時間以上一致していないと判定したときに、全ての遮断回路への第1安全信号及び第2安全信号の出力をオフすることによってサーボモータを停止する。
【0028】
図6は、非常停止時のサーボモータの動力遮断のシーケンスを表す。図5のアラーム発生時と同様に非常停止時は、全てのPWM信号、安全信号を遮断する。
【0029】
以上説明したように、本発明の実施例1に係るサーボモータ制御装置によれば、サーボモータ動作中に動力遮断回路のテストが可能になり、動力遮断回路の故障検出が早期に可能となり、多重故障化するリスクが低減し、半導体素子で構成される動力遮断回路の信頼性を向上させることができる。
【0030】
[実施例2]
次に本発明の実施例2に係るサーボモータ制御装置について説明する。図7に本発明の実施例2に係るサーボモータ制御装置の構成図を示す。本発明の実施例2に係るサーボモータ制御装置102は、交流を直流に変換し、変換した直流を逆変換回路1−1,・・・,1−nに供給する順変換器5と、順変換器5に交流を供給する電源100と順変換器との間の接続を遮断する、主接点に機械的に連動する補助接点を備えた電磁接触器6を有し、サーボモータ制御回路4は、補助接点の状態を検出して電磁接触器6が正常であるか否かを判定し、遮断回路3a,3bまたは、電磁接触器6に異常を検出した場合、全ての遮断回路3a,3bへの安全信号の出力をオフし、かつ電磁接触器6を遮断する点を特徴とする。実施例2に係るサーボ制御装置102のその他の構成は、実施例1に係るサーボ制御装置101の構成と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0031】
図7に示した構成図では、実施例2に係るサーボアンプ(サーボモータ制御装置)102は、n(n>1)台のサーボモータ200−1〜200−nを制御する例を示している。また、順変換器5には平滑コンデンサ51が設けられている。サーボモータ制御回路4には、第1サーボモータ制御回路(第1CPU)4aと第2サーボモータ制御回路(第2CPU)4bが設けられている。また、実施例1では2つに分けていたPWM回路を1つのPWM回路2に一体化した例を示している。
【0032】
第1サーボモータ200−1は第1逆変換回路1−1により制御される。第1逆変換回路1−1は、第(1−1)遮断回路3a−1と第(2−1)遮断回路3b−1を備えている。第(1−1)遮断回路3a−1は第1CPU4aに第1安全信号を送受信し、PWM回路2との間でPWM信号を送受信する。第(2−1)遮断回路3b−1は第2CPU4bに第2安全信号を送受信し、PWM回路2との間でPWM信号を送受信する。
【0033】
第1逆変換回路1−1は、U相用の2個の半導体素子Tu−1、V相用の2個の半導体素子Tv−1、W相用の2個の半導体素子Tw−1を備えている。
【0034】
第nサーボモータ200−nは第n逆変換回路1−nにより制御される。第n逆変換回路1−nは、第(1−n)遮断回路3a−nと第(2−n)遮断回路3b−nを備えている。第(1−n)遮断回路3a−nは第1CPU4aに第1安全信号を送受信し、PWM回路2との間でPWM信号を送受信する。第(2−n)遮断回路3b−nは第2CPU4bに第2安全信号を送受信し、PWM回路2との間でPWM信号を送受信する。
【0035】
第1逆変換回路1−nは、U相用の2個の半導体素子Tu−n、V相用の2個の半導体素子Tv−n、W相用の2個の半導体素子Tw−nを備えている。
【0036】
電源100と順変換器5との間には電磁接触器6が設けられている。
【0037】
本発明の実施例2に係るサーボモータ制御装置によれば、電源供給元に、電磁接触器6を設けることにより、アラーム検出時にこれらも同時に遮断することにより、信頼性をさらに向上させることができる。
【0038】
[実施例3]
次に本発明の実施例3に係るサーボモータ制御装置について説明する。図8に本発明の実施例3に係るサーボモータ制御装置の構成図を示す。本発明の実施例3に係るサーボモータ制御装置103は、交流を直流に変換し、変換した直流を逆変換回路に供給する順変換器5と、順変換器に交流を供給する電源100と順変換器との間の接続を遮断する電源遮断回路7を有し、サーボモータ制御回路4は、順変換器5の出力電圧を検出し、検出結果に基づいて、電源遮断回路7が正常であるか否かを判定し、遮断回路3a,3bまたは、電源遮断回路7に異常を検出した場合、全ての遮断回路3a,3bへの安全信号の出力をオフし、かつ電源遮断回路7を遮断する点を特徴とする。実施例3に係るサーボ制御装置のその他の構成は、実施例1に係るサーボ制御装置の構成と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0039】
実施例3に係るサーボモータ制御装置103においては、実施例2に係るサーボモータ制御装置102における電磁接触器6の代わりに電源遮断回路7を設けている。
【0040】
本発明の実施例3に係るサーボモータ制御装置によれば、電源供給元に、電源遮断回路7を設けることにより、アラーム検出時にこれらも同時に遮断することにより、信頼性をさらに向上させることができる。
【0041】
[実施例4]
次に、本発明の実施例4に係るサーボモータ制御装置について説明する。図9に本発明の実施例4に係るサーボモータ制御装置の構成図を示す。本発明の実施例4に係るサーボモータ制御装置104は、サーボモータ(200−1,・・・,200−n)を停止する回生ブレーキ(8−1,・・・,8−n)又は電磁ブレーキ9を制御するブレーキ制御回路10を更に有し、サーボモータ制御回路4は、全ての遮断回路への安全信号の出力をオフした場合、回生ブレーキ(8−1,・・・,8−n)又は電磁ブレーキ9を有効にすることによって、サーボモータ(200−1,・・・,200−n)を停止する点を特徴とする。実施例4に係るサーボ制御装置のその他の構成は、実施例1に係るサーボ制御装置の構成と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0042】
第1逆変換回路1−1の第1出力には第1回生ブレーキ回路8−1が設けられており、第1CPU4aまたは第2CPU4bからの信号により制御される。
【0043】
第n逆変換回路1−nの第n出力には第n回生ブレーキ回路8−nが設けられており、第1CPU4aまたは第2CPU4bからの信号により制御される。
【0044】
第1サーボモータ200−1〜第nサーボモータ200−nには電磁ブレーキ回路9が接続されており、第1CPU4aまたは第2CPU4bからの信号により制御される。
【0045】
本発明の実施例4に係るサーボモータ制御装置によれば、アラーム停止において、全ての逆変換回路1−1,・・・,1−nの出力をオフし、回生ブレーキ8−1,・・・,8−nや電磁ブレーキ9を有効にすることにより、サーボモータ200−1,・・・,200−nを安全に停止することができる。
【符号の説明】
【0046】
1 逆変換回路
2a 第1パルス幅変調回路
2b 第2パルス幅変調回路
3a 第1遮断回路
3b 第2遮断回路
4 サーボモータ制御回路
4a 第1サーボモータ制御回路
4b 第2サーボモータ制御回路
5 順変換器
6 電磁接触器
7 電源遮断回路
8−1,・・・,8−n 回生ブレーキ
9 電磁ブレーキ
10 ブレーキ制御回路
100 電源
200 サーボモータ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9