特許第6010109号(P6010109)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6010109
(24)【登録日】2016年9月23日
(45)【発行日】2016年10月19日
(54)【発明の名称】医療容器のための包装容器
(51)【国際特許分類】
   A61J 1/00 20060101AFI20161006BHJP
   A61M 5/00 20060101ALI20161006BHJP
   B65D 77/26 20060101ALI20161006BHJP
   B65D 85/20 20060101ALI20161006BHJP
   B65D 21/02 20060101ALI20161006BHJP
【FI】
   A61J1/00 430
   A61M5/00 516
   A61M5/00 520
   B65D77/26 S
   B65D85/20 Z
   B65D21/02 400
【請求項の数】13
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-505659(P2014-505659)
(86)(22)【出願日】2012年4月20日
(65)【公表番号】特表2014-517741(P2014-517741A)
(43)【公表日】2014年7月24日
(86)【国際出願番号】EP2012057321
(87)【国際公開番号】WO2012143533
(87)【国際公開日】20121026
【審査請求日】2015年2月13日
(31)【優先権主張番号】11305478.7
(32)【優先日】2011年4月21日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】310021434
【氏名又は名称】ベクトン ディキンソン フランス
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フランク カレル
(72)【発明者】
【氏名】エリック ドミニシー
(72)【発明者】
【氏名】トーマス デュボア
【審査官】 田中 玲子
(56)【参考文献】
【文献】 特表2002−505921(JP,A)
【文献】 米国特許第03734341(US,A)
【文献】 米国特許第03498494(US,A)
【文献】 国際公開第2008/107961(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0307956(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61J 1/00
A61M 5/00
B65D 21/02
B65D 77/26
B65D 85/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の医療容器(2)のための包装容器(1)であって、
前記容器を受け入れる複数の開口部(11、12)を含む入れ子(5)と、
前記入れ子(5)を受け入れるようにした第1のタブ(6)は
底壁(20)と、
第1の対向する横方向の傾斜した複数の壁(21b、21b’)と、
第2の対向する横方向の傾斜した複数の壁(21a、21a’)と、
外縁のフランジ(23)を有する上部開口部(22)と
前記外縁のフランジ(23)に配置可能なシールカバーとを有し、
第1の対向する横方向の傾斜した複数の壁の外側における少なくとも一つの第1の凹部(35)が、前記タブの前記底部から前記上部開口部(22)まで延びタブ支持面(31)を含む支持用支柱(30)を各壁の内側に形成し、
前記第1および第2の対向する横方向の傾斜した複数の壁における各壁の外側における少なくとも一つの第2の凹部(45、55)が、各壁の内側に、前記タブ支持面(31)の下方に延びるタブの下部の上方に入れ子支持面(41、51)を含む入れ子支持用支柱(40、50)を形成し、
前記第1のタブと第2のタブ(6、6’)とを他方の上に積み重ねながら、空の場合、
および、前記第1のタブ(6)が前記第2のタブ(6’)に対して第1の相対位置にある場合、前記第1のタブ(6)が前記第2のタブ(6’)に対して第2の相対位置にあって、前記第1のタブ(6)の底壁は、前記第2のタブ(6’)の前記タブ支持面(31)によって支持される場合、第1のタブ(6)を第2の同一のタブ(6’)内に重ね合わせるために前記第1の対向する横方向の傾斜した壁の一方(21b)のタブ支持用支柱(30)を形成する前記少なくとも一つの第1の凹部(35)の位置は、前記第1の対向する横方向の傾斜した壁の他方(21b’)のタブ支持用支柱(30)を形成する前記少なくとも一つの第1の凹部(35)の位置と異なる複数の医療容器(2)のための包装容器(1)。
【請求項2】
各前記第2の対向する横方向の壁(21a、21a’)の凹部(35)は、タブ支持面
(31)を含み前記タブの前記底部から前記上部開口部(22)まで延びるタブ支持用支
柱(30)を形成し、
前記第2の対向する横方向の壁の一方(21a)にタブ支持用支柱(30)を形成する
前記凹部(35)の前記位置は、この第1のタブ(6)を第2の同一のタブ(6’)内に
重ね合わせるために前記第2の対向する横方向の壁の他方(21a’)にタブ支持用支柱
(30)を形成する前記凹部(35)の前記位置と異なっており、
空の場合、前記第1のタブと第2のタブ(6、6’)とを他方の上に積み重ねながら、
前記タブ支持面(31)によって支持される第1のタブ(6)の底壁が、前記第2のタブ(6’)における向かい合う第1および第2の横方向の壁の前記タブ支持用支柱(30)によって保持されることを特徴とする請求項1に記載の医療容器(2)のための包装容器(1)。
【請求項3】
前記入れ子(5)を含み前記シールカバーによって封止される前記タブ(6)を囲むヘッダバックをさらに含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の医療容器(2)のための包装容器(1)。
【請求項4】
前記タブ支持面(31)は、前記第1のタブ(6)が前記第2のタブ(6’)上に積み重ねられた場合、前記第1のタブの前記底壁は、前記シールカバー上に圧力を加えないように、前記外縁のフランジ(23)と同じ高さであることを特徴とする請求項3に記載の医療容器(2)のための包装容器(1)。
【請求項5】
前記タブ支持用支柱(30)は、入れ子支持面(32)をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちのいずれかに記載の医療容器(2)のための包装容器(1)。
【請求項6】
前記入れ子支持用支柱(50)は、前記タブ支持用支柱(30)と異なることを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちのいずれかに記載の医療容器(2)のための包装容器(1)。
【請求項7】
前記複数の凹部(35、45)は、前記第1のタブ(6)の前記第2のタブ(6’)内への入れ子の深さを制限するための制限構成(46)を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項6のうちのいずれかに記載の医療容器(2)のための包装容器(1)。
【請求項8】
前記入れ子(5)は、前記入れ子支持面(32、41、51)で支えるまで前記タブ支持用支柱(30)の周囲にそれを挿入することができるようにする支柱用切欠き(16)をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至請求項7のうちのいずれかに記載の医療容器(2)のための包装容器(1)。
【請求項9】
前記入れ子(5)は、前記タブ支持用支柱(30)に沿って移動する場合、前記入れ子(5)の案内を改善するように前記支柱用切欠き(16)を画定する壁(17)を有することを特徴とする請求項8に記載の医療容器(2)のための包装容器(1)。
【請求項10】
前記入れ子(5)は、前記入れ子(5)を掴むために使用者の指を挿入できるようにした指掛け(14)をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至請求項9のうちのいずれかに記載の医療容器(2)のための包装容器(1)。
【請求項11】
前記指掛け(14)は、前記使用者の指により良好な把持面をもたらす当接隆起部(14a)をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の医療容器(2)のための包装容器(1)。
【請求項12】
前記複数の指用切欠き(14)は、前記使用者の指のための接触面をもたらす複数の壁(15)によって画定されることを特徴とする請求項10または請求項11に記載の医療容器(2)のための包装容器(1)。
【請求項13】
請求項1乃至請求項12のうちのいずれかに記載の複数の包装容器を輸送するための包装容器システムであって、
各包装容器は、複数の医療容器(2)を受け入れる入れ子(5)を含むタブ(6)であって、前記外縁のフランジ(23)に配置されたシールカバーによって封止され、多孔部を含むプラスチックバック内に入れられるタブからなり、
箱を含み、複数の包装容器が、下から上に直接他方の上に積み重ねられ、上方のタブの前記タブ支持面が、下方のタブの前記底壁によって支持されることを特徴とする包装容器システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば、注射器またはカートリッジなど複数の医療容器のための包装容器について述べられる。各容器は、特に、円筒形本体、特に管状のもの、およびこの円筒形本体の基端または基端付近に位置する「上面」を含む。フランジは、円筒形本体と一体に形成することができ、またはこの本体に取り付けられる別個の部品でもよい。
【背景技術】
【0002】
本文では、構成要素または装置が使用位置にある場合、すなわち使用者が容器内に含まれた薬剤を自分の身体もしくは他の患者の身体に注入する場合、構成要素または装置の末端は使用者の手から最も離れた端部を指し、基端は使用者の手に最も近い端部を指す。同様に、本出願では、用語「末端方向に」および「末端に」は、薬剤の注入方向を指し、用語「基端方向に」および「基端に」は注入方向とは逆方向を指す。
【0003】
容器が1つの場所で製造され、他の場所で充填される場合、またはそれほど頻繁ではないが、容器が同じ場所で製造され充填され、充填後に他の場所に配達されなければならない場合、容器を1つの場所から他の場所に輸送しなければならないことがしばしばである。
【0004】
この輸送のため容器は、通常、グルーピングトレイ、即ち、入れ子、本明細書では以下で「入れ子」、パッケージングタブ、本明細書では以下で「タブ」、無菌性を保証するためのシールカバーおよびプラスチックバック、本明細書では以下で「ヘッダバック」を含む包装容器に入れられる。入れ子、タブ、シールカバー、およびヘッダバックの組合せが、以下で「包装容器」と記載され、用語「タブ」は空のタブに相当する。
【0005】
入れ子は、受け入れる容器のタイプによって様々な形状を有することができ、フランジを有する容器の円筒形本体を受けるための管部によって同心に、または非同心に包囲された開口部を含むことができ、これらのフランジは管部の上端にもたせかける。あるいは、入れ子は、タブの底部と接触するカートリッジを受けるための特定の開口部を有することができる。他の実施例では、入れ子は、フランジを持たない容器を受けるための閉じた底部を備える管部を有することができ、入れ子を弾性材料で作製することもでき、容器が摩擦によって保持される開口部を有することもできる。以下の説明では、記載の入れ子は、フランジを有する容器を受けるための管部によって同心に包囲された開口部を有するものである。したがって、入れ子は、汚染、破損の危険なく、幾つかの容器を同時に保管し輸送する手段である。さらに、この保管および輸送手段を、容器の製造から、製薬業界による最終的な充填および保管まで、使用し、再使用することができる。
【0006】
タブは、シールカバーの封止のための上部開口部と同じ高さの周囲外側フランジを含む。タブは、入れ子を支持するための外側フランジの下に位置する周囲内側フランジも含む。使用の際は、入れ子がタブ内に配置され、シールカバーで封止され、全体がヘッダバックに封入され、殺菌される。次いで、一連の包装容器が、たとえば、ボール紙またはプラスチックの箱などの箱内に底部を上にして積み重ねられ、中間シートが2組の包装容器の間に配置され、1組が幾つかの包装容器の1列として画定される。
【0007】
ヘッダバックは、(たとえば、多孔部を含むプラスチックで作製された)典型的なヘッダバックでもよい。あるいは、ヘッダバックは、ヘッダバックがスプレダの機能を有するように位置付けられた強化部を有することができる。この強化部は、袋と相互依存しても、しなくてもよく、成形された、もしくは熱成形されたプラスチックでもよく、ヘッダバックの内部または外部に配置することができる。この強化部は、たとえば、タブの下部かつ/または上部の袋の内部に配置された少なくとも1つの熱成形されたプラスチック板でもよい。この強化スプレダヘッダバックは、包装容器内に包装された容器を保護する。
【0008】
送付先で受け取られた場合、包装容器が箱から取り出され、底部が下になるようにひっくり返され、ヘッダバックが開封され、タブがヘッダバックから取り出され、開封される。次いで、入れ子がそこから取り出され、容器を充填し、および/または取り扱うことができる。
【0009】
2組の包装容器の間に配置された中間シートは、下部の組の包装容器に対する上部の組の包装容器の荷重を分配するために使用される。実際、包装容器が、その間の中間シートなしに積み重ねられた場合、荷重が包装容器のシールカバー上に加えられる。この荷重によってシールカバーと容器のフランジの接触が起こり、次いで容器上の粒子が汚染され、またはフランジの破損を招く恐れがある。
【0010】
さらに、容器の使用者が、包装容器を箱から取り出した後、または容器に充填した後に、一部の包装容器を保管することを望み、したがって、それらを積み重ねる必要があることがある。これも、同様に、シールカバーが容器のフランジと接触し、汚染またはフランジの破損を招くことがある。
【0011】
また、この種の包装容器は、大量の包装材料を消費する欠点がある。なぜなら、同じ箱内に15の包装容器(各組が中間シートによって互いに分離され、水平に3つの包装容器の5組の積み重ね)しか配置することができないからであり、中間シートが必要なためである。容器の使用者にとって、多くの箱を開け、多くの中間シートを取り外すことは、厄介であり時間を要するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】欧州特許第0592994号
【特許文献2】独国特許第29705636号
【特許文献3】米国特許第3,589,511号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の目的は、これらの欠点を克服することである。
【0014】
したがって、本発明の主な目的は、幾つかの包装容器が積み重ねられる場合に、汚染および容器のフランジの破損を効率的に防止する医療容器のための包装容器を提供することである。
【0015】
本発明の他の目的は、最終的に、輸送に使用される包装材料の量を削減し、具体的には、包装容器の重量を削減する包装容器を提供することである。
【0016】
本発明の他の目的は、こうした包装容器を収容する箱のより容易な開封作業を可能にする包装容器を提供することである。
【0017】
個々のトレイのための積み重ねおよび入れ子の解決法が知られている。
【0018】
文献、欧州特許第0592994号(特許文献1)は、カップを担持するためのフレームの上縁部の下に位置する支持トレイを有するフレームからなるカップラックを開示している。このカップラックを入れ子にし、積み重ねることができるが、シールカバーで封止することができる、タブなど、閉鎖可能な包装容器が開示されておらず、示唆されてもいない。文献、独国特許第29705636号(特許文献2)も、感応性物体を受けるための支持トレイを開示しているが、シールカバーで封止することができる、タブなど、閉鎖可能な包装容器を全く開示していない。さらに、これらの文献はどれも、支持トレイを支持するための包装容器内に位置する手段を開示していない。したがって、この2つの文献は、外部からの汚染に対する容器の保護の問題を解決する解決法を全く提供していない。
【0019】
最後に、文献、米国特許第3,589,511号(特許文献3)は、物体を受けるための上下に積み重ねられたトレイを有する包装容器を開示している。また、上下に積み重ねられた場合、物体と上部トレイの接触がある。したがって、この文献は、容器を破損から保護する解決法を全く提供していない。また、この文献では、物体がトレイの底部内に直接受けられ、したがって、同時に幾つかの物体を取り扱う保管および輸送手段が開示されていない。
【0020】
したがって、医療容器の簡単な取り扱い、および汚染と破損の両方に対する効率的な保護を同時に提供する医療容器のための包装容器の解決法が依然として求められている。
【課題を解決するための手段】
【0021】
関係する包装容器は、それ自体周知の方法で、
容器を受ける開口部を含む入れ子と、
前記入れ子を受け入れるようにした「第1のタブ」と以下で呼ばれるタブであって、
底壁と、
第1の対向する横方向の傾斜した壁と、
第2の対向する横方向の傾斜した壁と、
外縁のフランジを持つ上部開口部を有するタブと、
容器を外部の汚染に対して保護する前記外縁のフランジ上に配置可能なシールカバーと、を含む。
【0022】
本発明によれば、前記第1および第2の対向する横方向の壁は、それぞれ、タブの底部と向き合う支持面を有する支柱を前記壁の内側に形成する少なくとも1つの凹部を含み、
第1の対向する横方向の壁の凹部が、それぞれ、前記タブの底部から上部開口部まで延びタブ支持面を備えるタブ支持用支柱を形成し、
第1および第2の対向する横方向の壁の凹部が、それぞれ、タブ支持面の下に延びる入れ子支持面を備える入れ子支柱を形成し、
第1の対向する横方向の壁の1つのタブ支持用支柱を形成する1以上の凹部の位置付けが、第1の対向する横方向の壁の他の1つのタブ支持用支柱を形成する1以上の凹部の位置付けと異なっており、空の場合、第1のタブが第2のタブに対して第1の相対位置にある場合に、この第1のタブを第2の同一のタブ内に入れ子にすることができるようになり、第1のタブが第2のタブに対して第2の相対位置にある場合に、前記第1と第2のタブを上下に積み重ねることができるようになり、第1のタブの底壁が第2のタブのタブ支持面によって支持される。
【0023】
第1の相対位置では、前記第2のタブのタブ支持用支柱を受け入れるため前記第1のタブの第1の対向する横方向の壁の凹部が、前記第2のタブの第1の対向する横方向の壁のタブ支持用支柱と一致して、空の場合に、この第1のタブを第2の同一のタブ内に入れ子にすることができるようになる。
【0024】
第2の相対位置では、前記第1のタブの第1の対向する横方向の壁の凹部が、前記第2のタブの第1の対向する横方向の壁のタブ支持用支柱と一致せず、前記第1のタブの底壁が前記第2のタブのタブ支持用支柱のタブ支持面と当接し、したがって、第1のタブが前記第2のタブ内に入れ子になされずに、第1のタブを第2のタブ上に積み重ねることができるようになり、したがって、前記第2のタブ内に包装された容器の汚染または破損が防止される。
【0025】
入れ子は、タブ内に挿入されると、入れ子支持面によって支持される。
【0026】
入れ子支持面およびタブ支持用支柱は、入れ子を横方向(すなわちタブの底壁に対して平行)と軸方向の両方で安定させることができる。
【0027】
本文では、用語「下部」および「上部」は、それぞれ、タブの底部またはタブが配置された箱に「より近い」および「より遠い」ものを示す。
【0028】
本出願人は、幾つかのタブが積み重ねられた場合、医療容器の汚染または破損の問題が発生することがわかった。従来技術のタブでは、下部のタブに対する上部のタブの荷重の分散が不十分なのでこの荷重が、シールカバーによって支持される。この荷重の不十分な分散により、同じボール箱内に積み重ねることができるタブの数が制限され、前記荷重の前記分散をできるだけ向上させるために3つのタブの各層の間に前記中間ボール紙シートが必要になり、それによって包装材料の量が増加し、これらの包装容器を含む多数のボール箱の開封に必要とされる作業がもたらされる。
【0029】
したがって、本発明によるタブは、タブの前記第2の相対位置で、積み重ねの上部のタブの荷重をこの積み重ねの下部のタブの横方向の壁上に分散するタブ支持面を有するタブ支持用支柱が設けられる。こうすると、こうした下部のタブのシールカバー、および/または、容器が上部のタブの荷重を支持せず、したがって、保護される。その結果、高さで4つよりもかなり多いタブをボール箱内に積み重ねることができ、中間ボール紙シートを省くことができる。さらに、使用者は、容器の汚染または損傷の危険性がなく、ボール箱からこれらの包装容器を取り出した後に、幾つかの包装容器を積み重ねることができる。
【0030】
また、その中に入れ子がないタブを、入れ子をその中に入れる前に、互いに入れ子にすることができる。それによって、容器製造者には好都合な空間の節約ができ、または入れ子をそこから取り出した後に、これらの容器の使用者には好都合な空間の節約ができる。
【0031】
好ましくは、前記第1のタブは、第2の対向する横方向の壁を含み、前記第2の対向する横方向の壁の少なくとも1つが、タブ支持用支柱およびタブの外縁のフランジの下に位置付けられた入れ子支持面を有する入れ子支柱を壁の内側に形成する少なくとも1つの凹部を含み、この第2の対向する横方向の壁の外側に、前記第1と第2のタブが空で入れ子になされた場合に、前記第2のタブの入れ子支柱を摺動して受け入れることができる制限凹部を含む。
【0032】
本発明の実施例によれば、第2の対向する横方向の壁の凹部は、それぞれ、前記タブの底部から上部開口部まで延び、タブ支持面を備えるタブ支持用支柱も形成する。第1の対向する横方向の壁と同様に、第2の対向する横方向の壁の1つにタブ支持用支柱を形成する凹部の位置付けが、第2の対向する横方向の壁の他の1つにタブ支持用支柱を形成する凹部の位置付けと異なっており、空の場合に、この第1のタブを第2の同一のタブ内に入れ子にすることができるようになり、第1のタブが第2のタブに対して第2の相対位置にある場合に、前記第1と第2のタブを上下に積み重ねることができるようになり、第1のタブの底壁が第2のタブの第1および第2の対向する横方向の壁のタブ支持用支柱によって担持されるタブ支持面によって支持される。
【0033】
換言すれば、タブは、前記第1の対向する横方向の壁の1つと同一または同様の前記第2の対向する横方向の壁上の少なくとも1つの凹部を含み、すなわち、それぞれ前記凹部は、
前記開口部と同じ高さの第2の対向する横方向の壁の内側のタブ支持面を有するタブ支持用支柱と、
前記第1のタブと入れ子になされた場合に、前記第2のタブのタブ支持用支柱を受けることができるこの第2の対向する横方向の壁の外側の凹部と、を形成する。
【0034】
有利には、包装容器は、入れ子を含み、シールカバーによって封止されたタブを封入するヘッダバックをさらに含む。
【0035】
好ましくは、タブ支持面は、タブの外縁のフランジと同じ高さであり、第1のタブが第2のタブ上に積み重ねられた場合に、第1のタブの底壁がシールカバー上に圧力を加えないようになされる。
【0036】
好ましくは、前記第1のタブは、空で入れ子になされた場合に、第1のタブの前記第2のタブ内の入れ子の深さを制限するための制限構成を含む。
【0037】
前記制限構成を凹部、および/または、制限凹部内に配置することができる。
【0038】
したがって、タブの入れ子の深さを適切な深さに制限することができ、入れ子になされた場合に、第1のタブを第2のタブから容易に取り出すことができるようになる。
【0039】
この場合、実施例によれば、前記制限構成は、少なくとも1つの制限凹部内に配置された隆起部を含み、前記隆起部は、前記第1および第2のタブが入れ子になされた場合に、対応する入れ子支柱の入れ子支持面と当接する下方の当接端部を含む。
【0040】
本発明の実施例によれば、第1、および/または、第2の横方向の壁のタブ支持用支柱は、共にタブ支持面および入れ子支持面を含む。
【0041】
実際、前記タブ支持用支柱は、タブ支持面およびタブの外縁のフランジの下に位置付けられた入れ子支持面を形成する肩部を含むことができる。
【0042】
換言すれば、横方向の壁内の単一の凹部は、入れ子およびタブの支柱を形成する。
【0043】
その場合、支柱は、1つだけ(入れ子またはタブ)の支持面を備える柱よりも概して大きい。したがって、こうした大きい支柱は、入れ子の軸方向および横方向の安定性を向上させ、壁の多くの柱の必要性を回避する。
【0044】
あるいは、入れ子支柱は、同じ第1、および/または、第2の対向する横方向の壁上に形成されたタブ支持用支柱とは異なる。
【0045】
この構成により、タブ上に入れ子の荷重を均一に分散することができるようになる。
【0046】
さらに、タブは、より剛直であり、ねじり変形をあまり受けない。
【0047】
したがって、本発明によるタブは、限定された領域を有する入れ子を受けるための入れ子支持面を設けるが、従来技術によるタブは、タブの周囲に連続した支持肩部を形成する入れ子を受けるための細長い支持面を有する。限定された領域のこれらの入れ子支持面は、注射器容器を垂直に受けるための入れ子の上のより大きい空間を可能にし、増加した数の注射器容器(たとえば、100の代わりに120)を同じ外側寸法を有するタブ内の同じ入れ子の上に配置することができる。好ましくは、入れ子は、前記入れ子支持面に支持されるまで前記支柱の周囲に挿入することができるようにする切欠き、いわゆる、支柱用切欠きを有する。入れ子は、好ましくは、前記支柱用切欠きを画定し、入れ子を支柱に沿って移動させる場合に案内を向上させる壁を有する。前記支柱用切欠きおよび対応する壁は、入れ子をタブ支持用支柱の周囲で安定させることができる。
【0048】
入れ子は、好ましくは、入れ子を掴むために使用者の指を挿入するようにした指掛けも有する。したがって、入れ子をより容易に取り扱い、輸送することができる。
【0049】
各切欠きは、使用者の1つの指によって把持されるための把持当接部、特に、隆起部を有することができる。
【0050】
こうした指掛けは、好ましくは、また、使用者の指の接触面を増加させる壁によって画定される。
【0051】
本発明の他の実施例は、上述のように、複数の包装容器を輸送するための包装容器システム、たとえば、輸送ユニットを含み、各包装容器は、複数の医療容器を受ける入れ子を含むタブからなり、タブは、外縁のフランジ上に配置されたシールカバーによって封止され、ヘッダバック内に封入される。
【0052】
前記包装容器システムは、箱を含み、複数の包装容器が直接上下に積み重ねられ、上部のタブのタブ支持面が下部のタブの底壁上に依存し、タブは箱内に底部を上にして積み重ねられる。
【0053】
非限定的かつ非包括的な例として、関係する包装容器の2つの可能な実施例を示す添付の概略的な図面を参照すれば、本発明がより良く理解され、本発明の他の特徴および利点が明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0054】
図1】この包装容器の第1の実施例による、この包装容器の一部である入れ子の上部の斜視図である。
図2】この入れ子の下面を示す図1と同様の図である。
図3】第1の実施例による包装容器に含まれるタブを示す上部の斜視図である。
図4】このタブの下部の斜視図である。
図5】その中に入れ子を伴うタブの上部の斜視図である。
図6】その中に入れ子を伴う第2のタブの上に積み重ねられ、入れ子がない第1のタブの図5と同様の図である。
図7】注射器が第2のタブの入れ子上に配置された状態で、図6の線VII−VIIに沿った第1および第2のタブの断面図である。
図8】上部タブが図6の1つに対して180°食い違った位置に配置され、2つのタブが互いに入れ子になされた図7と同様の断面図である。
図9図8のIX−IX線に沿った断面図である。
図10】包装容器の第2の実施例によるタブの図3と同様の図である。
図11】包装容器のこの第2の実施例による入れ子の図1と同様の図である。
図12A】従来技術による輸送ユニットと本発明の実施例による輸送ユニットの比較図である。
図12B】従来技術による輸送ユニットと本発明の実施例による輸送ユニットの比較図である。
【発明を実施するための形態】
【0055】
図5は、入れ子5と、タブ6と、シールカバー(図示せず)とを含む包装容器であって、注射器容器2(1つが図7に示されている)の輸送のための包装容器1を示している。
【0056】
各注射器2は、特に管状の円筒形本体と、この円筒形本体の端部近傍に位置するフランジとを含む。
【0057】
より詳細には図1および2を参照すると、入れ子5は、平坦な実質的に正方形または長方形の下壁10と、管部12によって同心上に取り囲まれた開口部11と、半径方向の連結壁13と、下壁10の対向する2つの第1と第2の端部中央の指掛け14と、各指掛け14の境界を定める壁15と、第1と第2の対向する端部の横方向の支柱位置決め用切欠き16と、支柱用切欠き16の境界を定める側壁17と、第1および第2の端部に対して直交する下壁10の向かい合う第3および第4の端部に延びる2つの側壁18と、を含む。
【0058】
図7で示されるように、容器2の円筒本体は、そのフランジが管部12の上端と当接するまで管部12内および開口部11の中に挿入される。
【0059】
半径方向の連結壁13は、隣接する管部12を互いに連結し、入れ子5を堅くするために、これらの側壁18に隣接するいくつかの管部12、側壁18に連結する。
【0060】
指掛け14により、入れ子5を掴むためにそれを通して使用者の指を挿入を可能にし、画定壁15は、これらの指について増大した接触面をもたらす。入れ子5は、図2で説明されるように改良した掴みのために、指掛け14内に当接隆起部14aを形成する。
【0061】
横方向の支柱位置決め用切欠き16により、以下に説明されるように、タブ6におけるタブ支持用支柱30に、入れ子5を挿入可能にする。一方の端部に位置する支柱用切欠き16の相互間距離は、他方の対向する端部に位置する支柱用切欠き16の相互間距離とは異なる。画定壁17は、タブ支持用支柱30に沿った移動の場合、入れ子5の案内を改善する。
【0062】
入れ子5は、成形プラスチック材料の単一の要素の構成により、形成される。
【0063】
図3および図4を参照すると、タブ6は、底壁20と、第1の対向する横方向の壁21b、21b’と、第2の対向する横方向の壁21a、21a’と、上部開口部22と、シールカバーの封止のためのこの上部開口部22と同じ高さの周辺の外側フランジ23と、第1の対向する横方向の壁21b、21b’ それぞれの2つの凹部24と、第2の対向する横方向の壁21a、21a’それぞれの3つの凹部25と、を有する。
【0064】
タブ6は、成形プラスチック材料の単一の要素の構成により、形成される。
【0065】
タブの全体寸法は、従来技術のタブの寸法と同一であり、したがって、すでに利用可能な現在の設備と共にタブを取り扱うことができる。
【0066】
各凹部24は、第1の壁21b、21b’の内側に、底壁20から上部開口部22まで略テーパが付けられ延びるタブ支持用支柱30を形成する。各タブ支持用支柱30は、上部開口部22と同じ高さのタブ支持面31と、入れ子支持面を形成する下部の横方向の肩部32とを含む。各凹部24は、第1の壁21b、21b’の外側に、底壁20から外縁のフランジ23の下面まで略テーパが付けられ延びる凹部35を形成する。
【0067】
壁21bの凹部24は、この入れ子の第1の端部に位置する入れ子5の2つの支柱位置決め用切欠き16相互間距離と同じ距離に配置され、壁21bに対向する壁21b’の凹部24は、この入れ子5の第2の端部に位置する2つの支柱位置決め用切欠き16相互間距離と同じ距離に配置される。支柱30相互間距離、および凹部35相互間距離は、したがって、壁21b’に対向する一方の壁21bと異なる。
【0068】
図8に示されるように、第2のタブ6’の上方の第1のタブ6の第1の相対位置において、第1のタブ6の凹部35が、第2のタブ6’のタブ支持用支柱30と一致し、したがって、タブ支持用支柱30を摺動可能に受け入れることができ、ゆえに、第1のタブ6を第2のタブ6’に重ね合わせることができる。
【0069】
図6および図7に示されるように、タブ6が第1の位置に対して180°食い違った位置に旋回された、第2のタブ6’上方の第1のタブ6の第2の相対位置において、第1のタブ6の凹部35は、第2のタブ6’のタブ支持用支柱30と一致せず、第1のタブ6の底壁20は、したがって、第2のタブ6’のタブ支持用支柱30のタブ支持面31と当接し、それによって、医療容器の破損を防止しながら第1のタブ6を第2のタブ6’の上に積み重ねることができる。
【0070】
他の実施例(図示せず)では、タブの第2の壁が、第1の壁と同様に配置されたタブ支持用支柱および対応する凹部を含み、すなわち上述の第1の位置では、第1のタブの第2の壁の凹部が第2のタブの第2の壁のタブ支持用支柱と一致し、したがって、第1のタブを第2のタブ内に重ね合わせることができ、上述の第2の位置では、第1のタブの第2の壁の凹部が第2のタブの第2の壁のタブ支持用支柱と一致せず、したがって、第1のタブを第2のタブの上に積み重ねることができる。
【0071】
したがって、この実施例は、上方のタブの荷重を、第1の壁のタブ支持用支柱だけでなく、下方のタブにおける第2の壁のタブ支持用支柱にも分散することができる。
【0072】
各凹部25は、横方向の壁21a、21a’の内側に、底壁20から横方向の肩部32の高さまで延びる入れ子支持用支柱40を形成し、入れ子支持面41を形成する。この入れ子支持用支柱40は、この底壁20からこの入れ子支持面41まで概ね先細りになっている。各凹部25は、横方向の壁21a、21a’の外側に、底壁20の高さから入れ子支持面41を形成する上部の横壁まで延び、この底壁20からこの上部の横壁まで概ね先細りになった凹部45を形成する。
【0073】
各壁21a、21a’の2つの横方向の凹部45の各一つも、下部当接端部を含む中央の制限用リブ46をその中に含むので制限凹部45である。図9に示されるように、タブ6、6’の第1の相対位置において、第1のタブ6の各制限凹部45は、下部の第2のタブ6’の対応する入れ子支柱40と一致し、制限リブ46の下方の当接端部が入れ子支持面41と当接するまで、第2のタブ6’のこの入れ子支柱40を摺動してその中に受け入れることができる。入れ子支柱40および制限用リブ46は、したがって、他方のタブ6’内でタブ6の妨害を回避するために他方の1つのタブ6の入れ子の深さを制限するための制限用配置を形成している。
【0074】
シールカバーは、一枚の適切なヒートシール可能な材料、特に、Tyvek(登録商標)(Dupont De Nemours Companyによって販売されている材料)のシートによって形成され、タブ6、6’の外側の外縁のフランジ23に封止される。
【0075】
したがって、シールカバーは、各包装容器を閉鎖し、この包装容器内に配置された容器を外部汚染から保護する。
【0076】
使用の前後、タブ6、6’は、図9に示されるように、重ね合わせることができ、その結果、容器製造者にとって、好都合な空間の節約をもたらす。
【0077】
入れ子5をタブ6、6’内に入れ、シールカバーを外縁のフランジ上に配置し、全体をヘッダバック(header bag)内に封入した後、汚染または容器2のフランジの破損の危険性がなく、多数の包装容器1を積み重ねることができ、タブ支持用支柱30は、タブ6、6’の第2の相対位置において、その積み重ねにおける上部のタブの荷重をこの積み重ねの下部のタブの横壁で分散し、したがって、シールカバーまたはこうした下方のタブ6の容器2のフランジを、上方のタブの荷重を支持することと無縁とする。
【0078】
複数の容器の輸送を考慮すると、包装容器は、以下のように作られる。複数の容器が、タブの入れ子支持用支柱によって支持されるタブ内に配置される入れ子内に位置付けられ、それから、シールカバーが、タブの外縁のフランジに封止される。
【0079】
それから、こうした個々の包装容器が、密封されるヘッダバック内、たとえば、流体密部品および多孔質部品からなるバッグ内に配置される。
【0080】
こうしたヘッダバックにより、タブの内部を良好に無菌にすることができ、外部から汚染を防止する。それから、個々の包装容器が、タブ支持用支柱を介し包装容器を、他方の上に一方を直接単に積み重ねることによって、箱(たとえば、ボール紙またはプラスチックで作製された)の中に下から上に配置される。
【0081】
「直接的」は、2つの積み重ねられる包装容器相互間に中間シートが設けられないことを意味する。
【0082】
容器2の使用者にとって、包装容器1を、輸送用厚紙の箱から抜き取った後、汚染または容器2のフランジの破損の危険性なく一時的に積み重ねることができる。包装容器1は、そこから入れ子5を取り外した後、この使用者にとって好都合な空間の節約も、もたらす。
【0083】
図10および図11に示される第2の実施例において、タブ6は、中央の凹部49と、タブ支持用支柱30とは異なる内側の先細の入れ子支持用支柱50を形成する第1の対向する横方向の壁21b、21b’の外側にあるテーパ付き凹部55と、を含む。これらの入れ子支持用支柱50の上端は、上部の入れ子支持面51を形成する。
【0084】
この第2の実施例の入れ子は、画定壁17および側壁18が奪われている。
【0085】
図12Aおよび図12Bは、従来技術による輸送ユニットと本発明の実施例による輸送ユニットの比較図を示している。
【0086】
図12Aで分かるように、各輸送ユニット100は、5つの箱104の積み重ねた3つの横方向の段を支持する1つのパレット101を含む。
【0087】
箱104は、エッジプロテクタ102によって保護され、テープ103によってパレット101に維持される。
【0088】
さらに図12Aで分かるように、各箱104は、タブが下から上に位置付けられる5つの積み重ねられた3段の包装容器106を収容している。
【0089】
中間シート107が、Tyvek(登録商標)シートの断裂、または容器のフランジの破損を回避するために各列の包装容器106の列相互間に位置付けられている。
【0090】
各箱104は、接着性テープで閉じられる。
【0091】
各輸送ユニット100は、したがって、225個の包装容器106を収容し、15個の箱104の開封を必要とする。
【0092】
図12Bは、本発明の実施例によって形成することができる輸送ユニット200を示している。
【0093】
各輸送ユニット200は、それぞれ2つの箱204を保持する2つのパレット201、202を含む。
【0094】
各箱204は、本発明による5つの包装容器206を積み重ねるための5×3の仕切り(コンパートメント)からなる。
【0095】
各箱204は、下部の剛体のトレイ203によって維持かつ保護され、上部の剛体のカバー205によって閉じられる。
【0096】
各輸送ユニット200は、したがって、300の包装容器を収容し、単に4つの箱204の開封しか必要としない。
【0097】
さらに、図12Aで示した輸送ユニットに反して、2つの積み重ねた包装容器206相互間の中間シートが不要である。
【0098】
上述から明らかなように、本発明は、医療容器、特に注射器のための包装容器をもたらし、従来技術の包装容器に対して、幾つかのタブが積み重ねられる場合、汚染およびフランジの破損を効果的に防止し、4つ以上の包装容器を積み重ねることができ、包装容器の輸送に必要な材料の量を削減し、これらの包装容器を収容する箱の開封に必要な作業を低減することができる決定的な利点を有している。
【0099】
換言すれば、本発明は、個々の包装容器における容器の改良された配置をもたらすばかりではなく、重量、使用の容易さ、および医療容器の保護に関して改善された包括的な包装容器の解決法をもたらす。
【0100】
本発明は、一例として挙げた実施例を参照して上述された。勿論、これはこうした実施例に限定されず、添付の請求の範囲に含まれる全ての他の実施例を包含するものであり、特に、本発明は、正方形または長方形の入れ子およびタブに限定されないものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B