特許第6010217号(P6010217)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6010217
(24)【登録日】2016年9月23日
(45)【発行日】2016年10月19日
(54)【発明の名称】供給チャネルを有する熱交換器
(51)【国際特許分類】
   F28F 9/02 20060101AFI20161006BHJP
   F28D 7/16 20060101ALI20161006BHJP
【FI】
   F28F9/02 Z
   F28F9/02 B
   F28D7/16 A
【請求項の数】12
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-509329(P2015-509329)
(86)(22)【出願日】2013年4月30日
(65)【公表番号】特表2015-518559(P2015-518559A)
(43)【公表日】2015年7月2日
(86)【国際出願番号】EP2013001280
(87)【国際公開番号】WO2013164083
(87)【国際公開日】20131107
【審査請求日】2014年10月31日
(31)【優先権主張番号】61/641,125
(32)【優先日】2012年5月1日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】102013100885.2
(32)【優先日】2013年1月29日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】507200972
【氏名又は名称】ベンテラー・アウトモビールテヒニク・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100173521
【弁理士】
【氏名又は名称】篠原 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100153419
【弁理士】
【氏名又は名称】清田 栄章
(72)【発明者】
【氏名】グラス・マイケル・ティー
(72)【発明者】
【氏名】スタッダベイカー・ジョン・シー
【審査官】 鈴木 充
(56)【参考文献】
【文献】 特公昭36−020082(JP,B1)
【文献】 特開2011−007106(JP,A)
【文献】 特開平11−013549(JP,A)
【文献】 特開昭62−009199(JP,A)
【文献】 実開昭54−008002(JP,U)
【文献】 特開2008−008568(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F28F 9/02
F28D 7/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車の為の熱交換器であって、その際、熱交換器(1)が、外側のカバー(2)を有し、かつ、外側のカバー(2)内に熱交換器パイプ(13)が配置されており、かつカバー(2)内に正面側で媒体が供給可能であり、かつ反対側において排出可能であり、かつ第二の媒体(6)がカバー(2)の側面を介して供給可能である熱交換器において、
カバー(2)に、端部側に一つのフランジ(3)が形成されており、このフランジ(3)がカバー(2)を外側で取り囲んでいること、および一つのチャネル(7)がフランジ(3)により形成されており、その際、フランジ(3)が、半径方向で外側に向けられた湾曲部(8)を有するので、カバー(2)とフランジ(3)の間にチャネル(7)が形成され、その際、第二の媒体(6)が、フランジ(3)の供給配管(5)から周回するチャネル(7)へと供給可能であり、かつカバー(2)内の開口部(9)を介してチャネル(7)からカバー(2)の内部室(I)へと至り、その際、更に、第一の媒体を正面側でカバー(2)内に導くために、フランジ(3)に排ガス配管(4)が形成されていることを特徴とする熱交換器(1)。
【請求項2】
開口部(9)が互いに間隔をあけた複数孔であり、その際、これら複数孔が、カバー(2)内に周回してチャネル(7)の領域内に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
【請求項3】
複数孔が、互いに異なる開口部断面を有していることを特徴とする請求項2に記載の熱交換器。
【請求項4】
互いに間隔をあけた複数孔の開口部断面が、供給配管(5)からチャネルの流れ方向に向かって増加して形成されていることを特徴とする請求項3に記載の熱交換器。
【請求項5】
チャネル(7)の断面が変化して形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の熱交換器。
【請求項6】
断面が、供給配管(5)からチャネル(7)の流方向で減少することを特徴とする請求項5に記載の熱交換器。
【請求項7】
第一の媒体の流方向において、開口部(9)に続いてカバー(2)内に案内薄板(14)が配置されており、その際、案内薄板(14)が熱交換器パイプ(13)を差し込まれていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の熱交換器。
【請求項8】
案内薄板(14)が、第二の媒体(6)の通過の為の中央の切欠き部(15)を有していることを特徴とする請求項7に記載の熱交換器。
【請求項9】
第一の媒体の流方向において、開口部(9)に前置して正面プレート(11)が配置されており、その際、正面プレート(11)が、第一の媒体を通過案内させるために、熱交換器パイプ(13)を差し込まれていることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の熱交換器。
【請求項10】
フランジ(3)とカバー(2)の間、又はフランジ(3)とカバー(2)の外側の間に、材料結合的な接続が形成されており、該接続が、はんだ付け接続、及びロウ付け接続を含むことを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の熱交換器。
【請求項11】
チャネル(7)が、フランジ(3)とカバー(2)の外側の間の、互いに間隔をあけた周回する二つの接触面によって形成されていることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の熱交換器。
【請求項12】
フランジ(3)とカバー(2)の外側が、液密に互いに熱接合されていることを特徴とする請求項11に記載の熱交換器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念に係る特徴に従う自動車の為の熱交換器に関する。
【背景技術】
【0002】
先行技術より、部材を媒体によって冷却し、及び/又は媒体から意図的に熱を取り上げるために、特に自動車内で熱交換器を使用することが公知である。例えば、これによって、自動車の燃焼機関の冷却水を意図的に第二の媒体、特に空気によって冷却することが可能となる。しかしながら、例えば冷却された排ガス自体を再び燃焼プロセスへと供給するために、自動車の排ガスを冷却することも可能である。
【0003】
特許文献1から、例えば、パイプ積層式の熱交換器が公知である。ここでは、一方の端部において媒体が供給され、管底部に至り、そして管底部において集合し、そしてその後、管底部に存在する熱交換パイプを通して案内される。クロス流原理において、熱交換器のカバーの外側に、第二の媒体が供給される。この媒体は、熱交換器を通って流れ、そして第二の媒体の入口と反対側の出口において熱交換器を再び去る。
【0004】
ここでは、特に管底部が、そのような管積層式の熱交換器を排ガス熱交換器として使用する場合に、少なくとも局所的に、流れる排ガスの高温にさらされるという点が不利である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】独国特許出願公開第 434 34 05 A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
よって本発明の課題は、自動車の為の一つの熱交換器を提供することである。この熱交換器は、少なくとも変わらない冷却配管のまま、通過供給されるメディアの高温に対して内部の部材要素のより良好な耐性を有する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題は、発明に従い、自動車の為の熱交換器でもって請求項1の特徴によって解決される。
【0008】
本発明の有利な実施バリエーションは、従属請求項の主題である。
【0009】
自動車の為の、発明に係る熱交換器であって、その際、熱交換器が外側カバーを有し、かつ外側カバーないに熱交換器パイプが配置されており、かつカバーないに正面側で第一の媒体が排出可能であり、および第二の媒体がカバーの側面を介して供給可能である熱交換器は、カバーに外側で少なくとも部分的に周回する一つのチャネルが形成されている点できわだっており、その際、第二の媒体は供給配管から周回するチャネルへと供給可能であり、およびカバー内の開口部を介して、チャネルからカバーの内部室内へと至る。
【0010】
これによって、特にパイプ積層式の熱交換器として、特に好ましくは自動車の排ガス熱交換器として形成されている熱交換器自体の中で、管底部としても公知である正面プレートまたは孔プレートが、より良好に冷却される。このプレートは、熱交換器パイプを差し込まれている。今、第一の媒体は正面側から熱交換器内へと供給され、そして反対の正面側から再び排出される。その際、第一の媒体は、熱交換器パイプによって冷却される。その際、第二の媒体は、逆流原理に従ってまたはクロス流原理に従って、または直流原理に従ってカバーの一方の側から熱交換機へと供給される。しかし発明に従い、第二の媒体が、ある点に限定して一方の側から、または熱交換器のカバーを通して一方の側から側方から、熱交換のカバー内に存在する熱交換パイプへと導かれるのみならず、まず供給配管を介してカバーの方へと案内され、特に好ましくはカバーの端部の方へと案内されることが意図される。ここで発明に従い、ことが意図される。放射方向で少なくとも部分的に周回する、特に完全に周回する一つのチャネルが形成されており、このチャネル内に第二の媒体がまず流れ、そしてこれを通じてカバーの周りに分配されることが意図される。
【0011】
チャネル自体の中には開口部が設けられている。その際、チャネル内で分配された第二の媒体は、開口部を通ってカバーの内側へと入る。これによって、第二の媒体が一方側のみ、またはある点に限定して熱交換器パイプに至るのみならず、理想的には、カバーの外側の全ての側から、特に同時に及び/又は略同等な温度でもって、特に流れ温度でもって、熱交換器のカバー内へと進入する。これによって管底部は、カバーの端部の領域に配置されたチャネルにおいて、まず同様に第二の媒体を循環される。その際、第二の媒体は、特に冷却媒体、特に好ましくは冷却水である。
【0012】
正面側から熱交換器に供給され、これによって管底部に至る第一の媒体は、管底部の強い加熱にさらされる。特にここでは、第一の媒体として排ガスが熱交換器を通して案内される。この排ガスは、600度よりも高く、一次的には800度よりも高くすらある排ガス温度を有している。第二の媒体による管底部の略均等な冷却によって、管底部の強すぎる加熱は防止され、かつ同時に、そのような熱交換器はしばしば熱接合、特にはんだ付けされているので、異なる熱膨張に基づく片側だけの遅れは防止される。これによって、熱交換器の稠密性および寿命は上昇する。その際、より良好に冷却された管底部によって、コスト集中的でかつ温度耐性の高い材料に助けを求める必要が無い。それゆえ、熱交換器を改善された冷却性能のもと明らかに安価に製造することが可能である。
【0013】
本発明の枠内で、特に熱交換器のカバーは、外側のカセット、または外側を周回するカバー面である。これはまた、断面において円形、楕円形または他の角形、特に四角形、特に好ましくは長方形または正方形として形成されていることが可能である。
【0014】
カバー自体は、更に好ましくは本発明の枠内で、外側からフランジによって覆われており、その際フランジは、管部材として、またはフィッティング部材として、またはアングル部材として形成されていることが可能であり、フランジは特に第一の媒体の為の供給配管または排出配管を有している。発明に係る、放射方向に周回するチャネルは、放射方向で外側に向けられた特徴部(フランジの特徴部)を形成されている。その際、外側に向けられた特徴部は、特に放射方向で外側に向けられた湾曲部として形成されている。それゆえ、湾曲部の内側とカバーの外側カバー面の間に中空空間が生じる。チャネルによって、その後再び、第二の媒体の為の供給配管がフランジに接続される。特に、湾曲部の領域には、短管が形成されており、及び/又は切欠き部が形成されている。これは、発明に係るチャネルの為の供給配管を形成する。これによって、第二の媒体、特に冷却媒体、特に好ましくは冷却水が、チャネル内へと案内され、およびカバーの周りに放射方向で周回して外側から分配される。媒体は、カバー内の開口部を通じて熱交換器の内部室へと至る、またはカバーの内部室内へと進入する。
【0015】
特に開口部自体は、この為、互いに間隔をあけた複数孔によって形成されており、その際複数孔はカバー内で周回してチャネルの領域に形成されている。その際、本発明の枠内で、例えば複数孔を互いに同じ間隔で放射方向に周回してカバー内に配置することが可能である。ここで、例えば、複数孔が、まず供給配管の領域で互いに比較的大きな間隔を有し、その際、その後、供給配管からチャネルの流方向において増加する距離と共に、複数孔のお互いの間隔が減少されるということが意図され得る。ここで例えば、まず少ない複数孔が意図される結果、第二の媒体のより高い圧力及び/又はより高い流速が支配している供給配管の領域において、相対的に見て、少ない割合の第二の媒体のみがカバー内へと浸入し、そして供給配管からの距離が増加するにつれ、間隔の減少によって、これにともない複数孔の数量の増加によって、しかし同時に、第二の媒体の減少する圧力及び/又は低下する流速のもと、第二の媒体の十分な部分が、同様にカバーの内部室内に進入する。
【0016】
更に、本発明の枠内で、複数孔は、互いに異なる開口部断面を有することが意図される。その際、開口部断面は、特に互いに間隔をあけた開口部の開口部断面は、供給配管からチャネルの流れ方向に向かって増加して形成されている。それゆえ開口部は、供給配管の領域において、流方向で供給配管から離れた開口部よりも小さな開口部断面を有している。各開口部の開口部断面の大きさは、よってチャネルの流方向において減少する。これによって、更に、第二の媒体が供給配管の領域においてより高い圧力、及び/又はより高い流速を有し、その際圧力及び/又は流速がチャネルの流れ方向において減少するので、十分な媒体が、チャネルからカバーの内部室内へと搬送される結果、放射方向で周回してカバー内への均等な流入が生じるということが可能である。
【0017】
本発明の枠内で、更に、チャネルの断面を可変に(変化して)形成することが可能である。特に、断面はチャネルの供給配管から流れ方向において減少する。減少する断面によって、再び、第二の媒体のチャネルの流れ方向において減少する圧力、及び/又は第二の媒体の減少する流速に反対に作用を受ける。断面を減少することによって、第二の媒体の圧力及び/又は流速は、チャネルの流れ方向において略同様に保たれるか、または上昇する。その結果開口部を通じてカバーの内部に略均等な流形成が生じる。
【0018】
更に、本発明の枠内で、第一の流体の流れ方向において、カバー内の開口部に続いて一つの案内薄板がカバー内に設けられる。その際、案内薄板は熱交換器パイプを差し込まれており、および好ましくは、第二の媒体をカバーの流れ方向に通過させるための中央の切欠き部を有している。
【0019】
案内薄板自体によって、まず、第二の媒体が、したがって冷却流体が、カバーへの進入の後に、直接放射方向にも軸方向にも、カバーの内部室内へと流れず、または流れ込まず、よって、正面プレートまたはパイプ積層部が不十分にのみ冷却されるということが保証される。これによって、まず第二の媒体の停滞(よどみ)が正面プレートの領域に生じる。その結果、第二の媒体は、特に正面プレートおよび熱交換器パイプをも、その第一の媒体の流入領域において冷却する。更に、第二の媒体は軸方向に、特に案内薄板内に中央に配置された開口部を通じて、または切欠き部を通じてカバーの内部へと流れる。
【0020】
更に好ましくは、第一の流体の流れ方向においてカバーを通して、カバー内の開口部に前置されて、一つの正面プレートが設けられている。その際、正面プレートは、熱交換器パイプを、第一の媒体の通過案内の為に差し込まれている。本発明の枠内において、正面プレートは特に管積層部であるか、または管底部である。これは、第一に、高温に耐性を有し、よってコスト集中的な材料から形成される必要がなく、そしてその厚さは、およびこれに伴い全材料使用量は、薄くかつ少なく形成されることが可能である。これによって、製造のための製造コストは、材料コストによって減少される。本発明の枠内において、管底部内の正面プレートと熱交換器パイプの間の連結(例えばはんだ付けによって行われることが可能である連結)を、大きな公差でもって製造することが可能である。というのは、熱的遅延が、稠密性の観点と、これにともない長寿命性の観点が、正面プレートの領域における明らかに改善された冷却特性に基づいて、危険にさらされることが無いからである。
【0021】
発明に係る熱交換器の製造の為に、特にフランジとカバーの間、特に好ましくはカバーの外側とフランジの内側の間に、少なくとも一つの材料結合的接続、特にはんだ付け接続、特に好ましくはロウ付け接続が作られる。しかしまた、本発明の枠内において、両方の部材、つまりフランジとカバーを、溶接接続によって、または接着接続によって互いに連結することも可能である。特にカバーは、またはフランジも、一つの金属材料から製造可能である。これは例えば鋼材料であり、好ましくは軽金属材料でもある。その際、はんだ付けプロセスは、高い自由度を接合の際に生じる。というのは、基本的に溶接可能ではないが、しかしはんだ付け可能な材料が材料結合的に、およびこれによって液密に互いに接合されることが可能だからである。
【0022】
特に、チャネルは、フランジとカバーの外側の間の、二つの互いに間隔をあけた周回する接触面によって形成される。その際、接触面は特に互いに液密に熱的に接合される。それゆえ、まずカバー内に複数孔を所定の方法で設け、その後、フランジをカバーの上にずらし、そしてそれに引き続いて、両部材の液密な熱的接合を作ることが可能である。
【0023】
本発明の別の有利な特徴、特性および観点は、後続する説明の対象である。好ましい実施バリエーションは、簡略図中に表されている。これらは、発明の簡単な理解の為に使用される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1a】発明に係る熱交換器の斜視図
図1b】発明に係る熱交換器の部分図
図2】周回するチャネルの製造のための機能原理の詳細部分図
図3】発明に係る熱交換器の部分図
図4】発明に係る正面薄板
図5】発明に係るカバーの端部
【発明を実施するための形態】
【0025】
図では、同じ部材または同様の部材に対しては同一の参照符号が使用される。繰り返しの説明は簡略化の観点から省略される。
【0026】
図1aは、発明に係る熱交換器1を斜視図にて示す。この熱交換器は、カバー2およびフランジ3を有する。このフランジは端部側でカバー2にかぶせられている。フランジ3は、流れる排ガスの案内の流入の為の排ガス配管4と、第二の媒体の供給の為の供給配管5を有している。第二の媒体は、その際、供給配管5自体を介して、外側を周回するチャネル7に至る。このチャネルは、外側に向けられた湾曲部8によりフランジ3自体に形成されている。
【0027】
発明に従い、外側を周回するチャネル7は、カバー2の方に向かって開口部9を有している。この開口部を通じて各媒体6が、図3に表された収集室12内へと流れ、そしてここから、切欠き部15を介して熱交換器の内部室内へと流れる。
【0028】
図1bは、熱交換機1を斜視部分図にて示す。
【0029】
図2は、発明に係る外側を周回するチャネル7を詳細図にて示す。外側に向けられた湾曲部8は、フランジ3においてその際、カバー2とフランジ3の間に、外側を周回するチャネル7を形成している。このチャネル7内には、第二の媒体6が外側からカバー2の周りに流れ、そしてその後、カバー2自体内の開口部9を介して、カバー2の内部室Iへと進入する。媒体は、その後、排ガスAの流入側10とは正面プレート11によって隔離される。
【0030】
図3は、更に、流れる排ガスAと第二の媒体6の発明に係る熱交換器1を通しての更なる推移を示す。第二の媒体6は、外側を周回するチャネル7を介して外側からカバー2の周りに集まり、そしてその後、カバー2の内部室I内へ、まず収集室12へと流れ込む。収集室12は、まず正面プレート11により境界をなされており、その際、正面プレート11は、熱交換機パイプ13を差し込まれているので、流れる排ガスAは熱交換機パイプ13を通して流れることが可能である。収集室12は、しかし流方向において更に、一つの案内薄板14によって隔離されている。その際、熱交換機パイプ13は案内薄板14上に差し込まれている。案内薄板14自体は、特に一つの、中央の切欠き部15を有している。この切欠き部を通じて、第二の媒体6が収集室12からカバー2の内部室内へと流れることが可能である。
【0031】
図4は、案内薄板14を正面図にて示す。その際、個々の熱交換器パイプ13または熱交換器パイプ13の為の開口部、並びに中央の切欠き部15が良好に見て取れる。
【0032】
図5は、発明に係るカバー2の斜視図を示す。その際、カバー2にはフランジ3はかぶせられていない。カバー2の端部には、互いの間隔aで放射方向に周回する個々の開口部9であって、第二の流体を収集室内に流し込むための開口部9が良好に見て取れる。
【0033】
更に(案内薄板14は図示されていない)図2には、カバー2、フランジ3および正面プレート11の間に其々、材料結合的連結16が形成されているのが良好に見て取れる。
【0034】
図5では、更に案内薄板14がカバー2内に配置されている。媒体は、これによって開口部9を通じて収集室12内に流れ込むことが可能であり、およびそこから切欠き部15を通じて内部室I内へと流れ込む。
【符号の説明】
【0035】
1 − 熱交換器
2 − カバー
3 − フランジ
4 − 排ガス配管
5 − 供給配管
6 − 第二の媒体
7 − チャネル
8 − 湾曲部
9 − 開口部
10 − 流入側
11 − 正面プレート
12 − 収集室
13 − 熱交換器パイプ
14 − 案内薄板
15 − 切欠き部
16 − 材料結合的連結
A − 排ガス
I − 内部室
a − 間隔
図1a)】
図1b)】
図2
図3
図4
図5