(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6010250
(24)【登録日】2016年9月23日
(45)【発行日】2016年10月19日
(54)【発明の名称】ヘルメット取付け式デバイスをヘルメットに取付けるシステム
(51)【国際特許分類】
A42B 3/04 20060101AFI20161006BHJP
【FI】
A42B3/04
【請求項の数】9
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-500734(P2016-500734)
(86)(22)【出願日】2014年3月6日
(65)【公表番号】特表2016-510843(P2016-510843A)
(43)【公表日】2016年4月11日
(86)【国際出願番号】US2014021192
(87)【国際公開番号】WO2014164203
(87)【国際公開日】20141009
【審査請求日】2015年12月24日
(31)【優先権主張番号】13/798,757
(32)【優先日】2013年3月13日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】512067159
【氏名又は名称】エクセリス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100102819
【弁理士】
【氏名又は名称】島田 哲郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100130133
【弁理士】
【氏名又は名称】曽根 太樹
(74)【代理人】
【識別番号】100180194
【弁理士】
【氏名又は名称】利根 勇基
(72)【発明者】
【氏名】グレゴリー セス バンディ
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム エリック ガリス
(72)【発明者】
【氏名】ティモシー トルードー
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー ライッシュ
(72)【発明者】
【氏名】トッド エム.ネフ
【審査官】
▲高▼辻 将人
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2007/114252(US,A1)
【文献】
特開平05−249382(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A42B 3/00− 3/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘルメット取付け式デバイスであって光学的軸心を有するヘルメット取付け式光学デバイスをヘルメットに取付けるシステムであって、
ヘルメットに対して移動可能に連結されるべく構成された基礎部分と、
前記基礎部分に連結されたフレームであって、前記光学的軸心に平行な軸心回りに、該フレームに対する右目用位置に対応する第1回転位置と、該フレームに対する左目用位置に対応する第2回転位置との間を回転しうるべく構成されたフレームと、
前記フレームに対して移動可能に連結された相互接続機構とを備え、
前記相互接続機構は、当該システムの瞳孔間距離を調節するために配置された突出部とスロットとにより前記フレームに並進移動可能に連結された第1部分を含み、該第1部分は、前記フレームに摺動可能に連結され、前記ヘルメット取付け式光学デバイスを、右目用使用位置と左目用使用位置との間で移動しうるように構成され、
前記ヘルメット取付け式光学デバイスは、前記相互接続機構の第2部分に直接的に取り付けられ、該第2部分は、前記第1部分に対して前記ヘルメット取付け式光学デバイスを、前記ヘルメット取付け式光学デバイスに対する使用位置と前記ヘルメット取付け式光学デバイスに対する格納位置との間で回転させるべく、前記第1部分に対して前記光学的軸心回りに回転可能に連結される、システム。
【請求項2】
前記フレームは、ユーザの顔面の前方における位置と、ユーザの顔面の上方の位置との間で移動可能であるべく構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記相互接続機構は、回転可能である、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記相互接続機構は、前記使用位置または前記格納位置のいずれか一方に固定されるべく構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記相互接続機構は、前記フレームに対して摺動的に連結される、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記フレーム内に収容された電源を更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
当該システムは、一つのみの相互接続機構を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記ヘルメット取付け式デバイスに対する前記使用位置は、ユーザの一つの目の前方である、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記相互接続機構は、前記ヘルメット取付け式デバイスがユーザのいずれかの目の前方に位置決め可能である如く移動可能である、請求項8に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2013年3月13日に出願されて“ヘルメット取付け式デバイスをヘルメットに取付けるシステム”と称された米国出願第13/798,757号に関すると共に、その特典を主張するものであり、該出願の内容は言及したことにより本明細書中に援用される。
本発明は概略的に、ヘルメット取付け式デバイスに関し、更に詳細には、ヘルメット取付け式デバイスをヘルメットに対して取付けるシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、戦術的または軍事的な作戦において使用されるヘルメットは、ライト、カメラ、または、視力増進装置の如き、一つ以上のヘルメット取付け式デバイスを含み得る。これらのデバイスは、ヘルメットに対して着脱自在に結合されると共に、ヘルメットに対するそれらの取付具を介して電力もしくは電気信号を受け得る。慎重を期すべき戦術的もしくは軍事的作戦においては、使用のためにヘルメット取付け式デバイスを迅速に且つ確実に位置決めすることが好適であり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これに加え、例えばヘルメット取付け式デバイスをユーザの視線の経路から離脱させることなどにより、それらを迅速に且つ容易に格納することが好適であり得る。従って、ヘルメット取付け式デバイスをヘルメットに対して取付けるシステムにおける改善に対する要望が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の見地は、ヘルメット取付け式デバイスをヘルメットに対して取付けるシステムに関している。
【0005】
本発明の一つの見地に依れば、ヘルメット取付け式デバイスをヘルメットに取付けるシステムが開示される。上記システムは、ヘルメットに対して移動可能に連結されるべく構成されたフレームと、上記フレームに対して回転可能に連結された相互接続機構とを備える。上記相互接続機構は、ヘルメット取付け式デバイスを受容すべく構成される。上記相互接続機構は、上記ヘルメット取付け式デバイスに対する使用位置と上記ヘルメット取付け式デバイスに対する格納位置との間で上記フレームに対して回転可能である。
【0006】
本発明は、同様の要素が同一の参照番号を有するという添付図面に関して読破されたときに以下の詳細な説明から最適に理解されよう。類似する複数の要素が存在するとき、該類似する複数の要素に対しては、特定要素を指す小文字の表記と共に、単一の参照番号が割当てられ得る。複数の要素を集合的に参照し、または、複数の要素の内の非特定的な一つ以上の要素を参照するとき、その小文字の表記は省略され得る。一般的手法に従い、特に明示されない限り、各図の種々の特定構造は縮尺通りには描かれない。逆に、種々の特定構造の寸法は、明瞭化のために拡大もしくは縮小されることがある。各図面には、以下の各図が含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1A】本発明の見地に係る、ヘルメット取付け式デバイスをヘルメットに取付ける代表的なシステムを示す概略図である。
【
図1B】
図1Aのシステムの相互接続機構の代替的な構成を示す概略図である。
【
図2】ヘルメットに対して結合された
図1Aの代表的なシステムを示す概略図である。
【
図3】本発明の見地に係る、ヘルメット取付け式デバイスをヘルメットに取付ける別の代表的なシステムを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書中に記述される本発明の各実施形態は、ヘルメットに対して種々のデバイスを取付ける機構に関している。開示される機構は、使用位置及び格納位置の間におけるヘルメット取付け式デバイスの容易な再位置決めを実現する。これらの機構は付加的に、複数のヘルメット取付け式デバイスが使用されるという状況において、各ヘルメット取付け式デバイスの独立的な再位置決めを許容する。当業者であれば、本明細書中における説明から、本発明と共に使用される適切なデバイスを認識するであろう。これらのデバイスとしては、例えば、ライト、カメラ、または、(暗視デバイスの如き)視力増進装置が挙げられる。
【0009】
次に各図を参照すると、
図1Aから
図1Cは、本発明の見地に係る、ヘルメット取付け式デバイスをヘルメットに取付ける代表的なシステム100を示している。該システム100は、ヘルメットに対して暗視デバイスを取付けるために使用可能であり得る。概略的な全体像として、システム100は、フレーム110及び相互接続機構130を含んでいる。本明細書においては、システム100の付加的な詳細が記述される。
【0010】
フレーム110は、ヘルメットに対して連結されるべく構成される。好適実施形態において、フレーム110は、ヘルメットに対して接続されるべく構成された取付け機構111を含む。該取付け機構111は、ヘルメットに対してフレーム110を移動可能に連結すべく構成される。例えば、フレーム110は、(例えば、上記ヘルメット取付け式デバイスが暗視デバイスであるときにおける使用のために)ユーザの顔面の前方の位置と、(例えば、上記暗視デバイスが使用されないときに)ユーザの顔面の上方の位置との間で移動可能であるべく構成され得る。
図2は、ユーザの顔面の上方の位置まで移動されたフレーム110を示している。当業者であれば、本明細書中における説明から、取付け機構111として使用される適切な構造を認識するであろう。
【0011】
好適実施形態において、フレーム110は、基礎部分114から外方に延出するアーム部分112を備える。該アーム部分112は、ユーザの顔面を踏破して水平に延出する。本明細書において相当に詳細に論じられる如く、アーム部分112は、基礎部分114に対して移動可能であるべく構成され得る。
【0012】
フレーム110は、電源116を更に含み得る。該電源116は、相互接続機構130に対して結合された単一もしくは複数のヘルメット取付け式デバイスに対して電力を提供するために配備され得る。好適実施形態において、電源116はフレーム110の基礎部分114内に収容される。
【0013】
相互接続機構130は、フレーム110に対して回転可能に連結される。好適実施形態において、相互接続機構はフレーム110のアーム112に対して連結される。相互接続機構130は、ヘルメット取付け式デバイスを受容して固定すべく構成される。
図1Cに示された如く、相互接続機構は、ヘルメット取付け式デバイスの機械的及び電気的な結合の両方を行うための特殊な突起部132及び電気接点134を含み得る。ヘルメット取付け式デバイスを受容して固定するに適した構造は、本出願と同時に出願されて米国特許出願第13/798,739号(代理人処理番号:EXNVP-230US)に開示されており、その内容は言及したことにより本明細書中に援用される。ヘルメット取付け式デバイスを受容して固定するに適した他の構造は、ヘルメット取付け式デバイスの特徴に基づいて選択され得ると共に、当業者により、本明細書中における説明から認識されるであろう。
【0014】
相互接続機構130は、フレーム110に対し、ヘルメット取付け式デバイスに対する使用位置と、ヘルメット取付け式デバイスに対する格納位置との間で回転可能である。
図1Aは、(例えば、その場合にユーザは、ヘルメット取付け式デバイスを、または、それを通して、見ているという)使用位置に在るべく回転された相互接続機構130を示している。
図1Bは、格納位置に在るべく回転された相互接続機構130を示している。
【0015】
好適実施形態において、相互接続機構130は、固定部分136及び移動部分138を備える。移動部分138は、固定部分136に対し、回転軸140を介して連結される。作動時において、移動部分138は、回転軸140の回りに回転されることで、ヘルメット取付け式デバイスを使用位置と格納位置との間で移動させる。相互接続機構130は、使用位置または格納位置のいずれかに固定されるべく構成され得る。好適実施形態において、固定部分136及び/または移動部分138は、その表面上に、複数の戻り止めを含み得る。該複数の戻り止めは、移動部分138を使用位置または格納位置のいずれかに固定すべく位置され得る。
【0016】
相互接続機構130は、
図1A及び
図1Bに示された如く、ヘルメット取付け式デバイスの作用軸心に平行な軸心の回りで回転可能である。例えば、暗視デバイスの作用軸心は、内向きの視認区画と外向きのレンズとの間に延在する軸心、すなわち、当該軸心に沿ってユーザが注視するという軸心である。相互接続機構130の回転軸140は、この作用軸心に対して平行である。ヘルメット取付け式デバイスが相互接続機構130に対して連結されたとき、それは回転軸140から離間される。従って、相互接続機構130が回転軸140の回りで回転するとき、ヘルメット取付け式デバイスは円周方向経路に沿う新たな位置へと移動される。
【0017】
図1Aに示された如く、相互接続機構130はフレーム110に対して摺動的に連結され得る。好適実施形態において、アーム112にはスロット118が形成される。該スロットは、相互接続機構130の回転の軸心に対して直交する方向に延在し得る。この実施形態において、相互接続機構130の固定部分136は突出部142を備える。該突出部142は、スロット118内に摺動可能に位置される。システム100は更に、スロット118内での突出部142の位置を固定するカム固定部材144を含み得る。この実施形態においては、突出部142を移動させるに先立ち、カム固定部材144を係合解除し、その後、突出部142の摺動移動に続いてカム固定部材144を再係合させることが必要である。相互接続機構130をフレーム110に対して摺動可能に連結することは、種々のユーザの両眼間の種々の間隔に対処するために好適であり得る。換言すると、システム100のユーザは、ヘルメット取付け式デバイスが使用位置に在るときに、それがユーザの目の前方に適切に位置決めされる様に、相互接続機構130をフレーム110のアーム112に沿って摺動可能に再位置決めし得る。
【0018】
図1Aから
図1Cに示された如く、システム100は、ユーザの両目の各々に対して一つとされるべくフレーム110に対して回転可能に連結された一対の相互接続機構130を備える。各相互接続機構130は、夫々のヘルメット取付け式デバイスを受容すべく構成される。当業者であれば、相互接続機構130は、ユーザにより所望される同一のまたは異なる形式のヘルメット取付け式デバイスを受容すべく構成され得ることは理解されよう。両方のヘルメット取付け式デバイスが暗視デバイスであるという好適実施形態において、システム100は、各ヘルメット取付け式デバイスをユーザの夫々の目の前方に位置すべく構成される。そのとき、ユーザは、所望に応じて、各ヘルメット取付け式デバイスを使用位置及び格納位置の間で独立的に回転し得る。
【0019】
図3は、本発明の見地に係る、ヘルメット取付け式デバイスをヘルメットに取付ける別の代表的なシステム200を示している。概略的な全体像として、システム200は、フレーム210及び相互接続機構230を含んでいる。フレーム210及び相互接続機構230は、システム100に関して上述されたものと実質的に同一である。
【0020】
システム200は、単一の相互接続機構230のみを含むことにより、システム100とは異なっている。ヘルメット取付け式デバイスが暗視デバイスであるという好適実施形態において、システム200は、ヘルメット取付け式デバイスをユーザの両眼の片方の前方に位置させるべく構成される。
【0021】
システム200は、望ましくは、ヘルメット取付け式デバイスの離脱または再結合なしで、ユーザの両眼の片方の前方に該ヘルメット取付け式デバイスを位置させるべく構成され得る。好適実施形態において、相互接続機構230は、ヘルメット取付け式デバイスがユーザのいずれかの目の前方に位置決め可能である如き様式で移動可能である。この実施形態において、フレーム210のアーム部分212は、基礎部分214の回りで回転可能である。アーム部分212は、(
図3に示された)左側使用位置と、(
図3に示された位置とは逆の)右側使用位置との間で回転可能である。アーム部分212は、先ず、摘みネジ220を起動して、アーム部分212と基礎部分214との間の接続を緩め、または、締め付けることにより回転され得る。アーム部分212の回転に加え、相互接続機構230は更に、該相互接続機構230が、(
図3に示された)左目用使用位置と(
図3に示された位置に対して反転された)右目用使用位置との間で180°だけ回転可能である如く、アーム212に対して回転可能に連結され得る。相互接続機構230を右目用及び左目用の使用位置間で回転させるために、ユーザは先ず、カム固定部材244を係合解除すると共に、突出部242を、フレーム210の基礎部分214から遠位となるスロット218の端部まで摺動させる。突出部242がスロット218の末端に位置されたとき、相互接続機構230は、アーム212の外側縁部の回りに回転されて、アーム部分212の逆側(例えば、
図3におけるアーム部分212の底部側)上に位置され得る。この逆側は、アーム部分212が他方の目に対する位置へと回転されたときには、アーム部分212の頂部側である。
【0022】
ヘルメット取付け式デバイスの電子機器は、上述された取付けシステムと協働すべく特に設計され得る。例えば、ヘルメット取付け式デバイスは、格納位置へと回転されたときには電源切断され、または、使用位置へと回転されたときには電源投入される如く構成され得る。ヘルメット取付け式デバイスのこの自動的な電源の投入及び切断は、ヘルメット取付け式デバイス内の内部センサ(例えば、加速度計)、または、上記相互接続機構の位置を監視するセンサにより行われ得る。
【0023】
付加的に、システム100は、2つのヘルメット取付け式デバイスの間における共有通信を可能とする電気接続構造160を更に含み得る。電気接続構造160は、各ヘルメット取付け式デバイスを、電気接点134を介して受信した制御信号により作用的に連結すべく構成され得る。好適実施形態において、電気接続構造160は、一方のヘルメット取付け式デバイスの電源投入もしくは他方のヘルメット取付け式デバイスの電源切断、または、ヘルメット取付け式デバイスの動作モードの変更を可能とし得る。
【0024】
本発明は、本明細書において特定実施形態を参照して図示かつ記述されたが、本発明は示された詳細に限定されることは意図されない。寧ろ、各請求項の均等物の概念及び範囲内で、且つ、本発明から逸脱せずに、上記詳細においては種々の改変が為され得る。