(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2スイッチは、前記操作部の前記長手軸に沿って前記挿入部に最も近接する縁部が、前記ユニバーサルコードのうち前記操作部の前記長手軸に沿って前記挿入部に最も離隔する位置よりも、前記操作部のうち前記挿入部に対して離隔する側に配置されている、請求項1に記載の内視鏡。
前記第1外装ケースは、前記操作部の長手軸の横断面が略C字状の基体と、前記ユニバーサルコードを保持するとともに前記基体に蓋をする蓋部とを有する請求項7に記載の内視鏡。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照しながらこの発明を実施するための形態について説明する。
【0008】
[第1実施形態]
第1実施形態について
図1Aから
図3Bを用いて説明する。
【0009】
図1Aに示すように、この実施形態に係る内視鏡10は、被検体に挿入される挿入部12と、術者に把持されて挿入部12を操作するための操作部14と、操作部14に一端が設けられ、内視鏡10の制御装置などの外部装置に接続されるユニバーサルコード16と、スイッチ部18とを有する。ユニバーサルコード16は外部装置及び操作部14を接続する。内視鏡10は、図示しないが、公知のように、照明光学系及び観察光学系を有する。照明光学系及び観察光学系は、内視鏡10の挿入部12の先端部から操作部14を通してユニバーサルコード16の図示しないコネクタにかけて配設されている。
【0010】
挿入部12は、公知のように、その先端から基端に向かって順に、先端硬質部22と、湾曲部24と、可撓管部26とを有する。挿入部12の基端、すなわち、可撓管部26の基端は、操作部14に接続されている。
【0011】
図1Aから
図1Eに示すように、操作部14は、操作される各種の機構を有する本体32と、術者(ユーザ)に把持される把持部34と、挿入部12の座屈を防止する折れ止め36とを有する。操作部14は、その長手軸Lに沿って、挿入部12に近接する側から離隔する側に向かって順に、折れ止め36、把持部34、本体32の順に配置されている。折れ止め36には、可撓管部26の基端が図示しない口金等を介して接続されている。
【0012】
把持部34は、筒状に形成され、図示しないチャンネルの基端開口34aを有する。チャンネルの基端開口34aは本体32と折れ止め36との間に配置されている。
【0013】
本体32は、第1外装ケース42と、回動ノブ44a,44bと、流体制御ボタン46a,46bと、膨出部48a,48bと、第2外装ケース50とを有する。
スイッチ部18は、操作部14の第1及び第2外装ケース42,50に配設されている。この実施形態では、スイッチ部18は、第1外装ケース42に配設された第1スイッチ62と、第2外装ケース50に配設された第2及び第3スイッチ64,66とを有する。
【0014】
第2外装ケース50は、操作部14の長手軸Lに沿って、挿入部12に対して離隔した位置で、第1外装ケース42に連結されている。第2外装ケース50は、メンテナンスの際に、第1外装ケース42に対して分離可能である。このため、第2外装ケース50に配設された第2及び第3スイッチ64,66を交換するなどのメンテナンスが容易である。なお、第2外装ケース50が第1外装ケース42に対して分離されることにより、第1外装ケース42に対して第2外装ケース50を取り外した状態で第1スイッチ62のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0015】
第1外装ケース42は、概略、操作部14の長手軸Lの軸周りに沿って、第1から第4面42a,42b,42c,42dを有する。第1から第4面42a,42b,42c,42dにより、第1外装ケース42が筒状の外殻を形成している。ここでは、第1から第3面42a,42b,42cが一体化され、第1及び第2膨出部48a,48bを含む第4面42dが、第1から第3面42a,42b,42cが一体化されて形成された開口部に蓋をするように形成されている。すなわち、第1外装ケース42は、第1から第3面42a,42b,42cにより形成され操作部14の長手軸Lの横断面が略C字状の基体(第1カバー体)43aと、第4面42dにより形成され、ユニバーサルコード16を保持するとともに基体43aに蓋をする蓋部(第2カバー体)43bとを有する。このため、第1外装ケース42の内部に配設された、湾曲部24を湾曲させる機構、先端硬質部22から送気、送水、吸引するための機構、さらに、内視鏡10の観察像の信号を伝送する機構等、ケーブル類を含む種々の機構をメンテナンスするのが容易である。これらの機構は公知であるので、ここでの説明を省略する。
【0016】
第1外装ケース42の第1面42aは操作部14から延出されるユニバーサルコード16の近位端に対して、操作部14の長手軸Lの周方向に隣接する。第1面42aには、術者の左手の掌の拇指球が当てられる。なお、第1面42aは、術者が左手で操作部14を把持したとき、術者に対して対向し得る。
【0017】
第2面42bは操作部14の長手軸Lの軸周りに沿って、第1面42aと第3面42cとの間に形成されている。第2面42bは、術者が左手で操作部14を把持したとき、術者に対して右側面となり得る。第2面42bには挿入部12の湾曲部24を湾曲させる回動ノブ44a,44bが配設されている。回動ノブ44a,44bは、同軸の回動中心軸の軸周りに回動可能である。第1回動ノブ44aは湾曲部24を上方向及び下方向に湾曲させる際に、術者の左手の親指で操作される。第2回動ノブ44bは湾曲部24を左方向及び右方向に湾曲させる際に、術者の左手の親指で操作される。
【0018】
第3面42cは長手軸Lに対して第1面42aとは反対側の面である。第3面42cは、術者が左手で操作部14を把持したとき、術者に対して遠位の背面となり得る。第3面42cには、流体制御ボタン46a,46b及びスイッチ部18の第1スイッチ62が配設されている。このため、第1外装ケース42の第3面42cはスイッチ部18の一部として形成されている。流体制御ボタン46a,46bは、操作部14の長手軸Lに沿って隣接するように並べられた状態に配置されている。流体制御ボタン46a,46bは操作部14の長手軸Lに沿って第1スイッチ62よりも挿入部12に近接する側に設けられている。第1流体制御ボタン46aは、穴を塞ぐ操作により挿入部12の先端から空気(気体)を吐出する送気を行い、押圧操作により挿入部12の先端から生理食塩水を吐出させるなどの送水を行うのに用いられる。第2流体制御ボタン46bは、押圧操作により挿入部12の先端から血液や生理食塩水などの液体や、生体組織などの固体の吸引を行うのに用いられる。
【0019】
第1スイッチ62は、操作部14の内部に向かって押圧部62aが押圧されることにより適宜の機能を切り替えるように、適宜のものが用いられる。
第1スイッチ62は、例えば図示しないモニタに表示される内視鏡10の観察像をフリーズさせるのに用いられる。第1スイッチ62には、内視鏡10のうち、例えば観察光学系を適宜に制御するなど、適宜の機能が割り当てられている。第1スイッチ62に照明光学系を適宜に制御する機能が割り当てられていることも好適である。
【0020】
第4面42dは操作部14の長手軸Lの軸周りに沿って、第3面42cと第1面42aとの間に形成されている。第4面42dは、術者が左手で操作部14を把持したとき、術者に対して左側面となり得る。第4面42dには、ユニバーサルコード16の近位端を保持する第1膨出部48aが形成されている。第1膨出部48aは回動ノブ44a,44bが配設された面に対して長手軸Lに対して反対側に向かって膨出するように形成されている。ユニバーサルコード16は第1膨出部48aから、第1面42aの法線方向に略平行に延出されている。第1膨出部48aは、第3面42cに近接する側の膨出量が、第1面42aに近接する側の膨出量に比べて小さい。このため、この膨出量の差により、第1膨出部48aのうち、挿入部12に近接する側は、傾斜面として形成されている。その傾斜面は、第3面42cに近接する側が、第1面42aに近接する側に比べて、操作部14の長手軸Lに沿って、挿入部12に離隔している。術者が操作部14を把持する際、術者の左手の人差し指の付け根付近が第1膨出部48aのうち挿入部12に近接する側に当接され、第4面42dに術者の左手の掌のうち、人差し指から小指に近接する部分が当てられる。
【0021】
本体32の第1外装ケース42のうち、第1面42aは段差なく把持部34に連続している。第1外装ケース42のうち、第2面42bは段差なく把持部34に連続していることが好適である。第1外装ケース42のうち、第3面42c及び第4面42dは、把持部34に対して突出し、段差が形成されている。このため、
図2Aから
図3Bに示すように内視鏡10の術者が左手LHで操作部14を把持したとき、第3面42c及び第4面42dと把持部34との間の段差には例えば中指MFが引っ掛けられる。例えば人差し指IFの指腹で流体制御ボタン46a,46b及び第1スイッチ62の押圧部62aが適宜に操作され得る。そして、内視鏡10の術者が左手LHで操作部14を把持したとき、術者の左側にユニバーサルコード16が延出される。このように、流体制御ボタン46a,46b、及び、第1スイッチ62は、操作部14の本体32のうち、操作部14から延出されるユニバーサルコード16の延出方向に対して反対側の面に形成されている。
【0022】
第1外装ケース42の第4面42dのうち、挿入部12に対して離隔した位置には、第2外装ケース50の後述する第3連続面50c及び第4連続面50dに滑らかに連続する第2膨出部48bが形成されている。第2膨出部48bは、第4面42dのうち、第3面42cに近接し、第1面42aに離隔する位置に形成されている。第2膨出部48bは、第3面42cに対しては突出していないが、第4面42dに対して突出している。
【0023】
第2膨出部48bは第1外装ケース42において、第3面42cと第4面42dとの間を、滑らかに連続させる傾斜曲面として形成されている。
図1B及び
図1Cに示す第2膨出部48bの法線Nは、挿入部12に近接する側、第3面42cに向かう側、かつ、第4面42dから離れる側に向かって規定される。このため、第2膨出部48bは、流体制御ボタン46a,46b及び第1スイッチ62に人差し指IFを配置する際に邪魔にならず、第2スイッチ64及び第3スイッチ66に人差し指IFを案内し易くする案内面としても機能する。
【0024】
図1Bに示すように、この実施形態では、第2膨出部48bは第4面42dと第2外装ケース50の後述する第4連続面50dとの間を滑らかに連続させる変曲点IPを有する状態に形成されている。第2膨出部48bは、第1外装ケース42の第3面42c及び第4面42dと協働して、第2外装ケース50の第3連続面50c及び第4連続面50dに対して段差なく連続する。
【0025】
第2外装ケース50は、第1外装ケース42の第1面42aに連続する第1連続面50aと、第2面42bに連続する第2連続面50bと、第3面42cに連続する第3連続面50cと、第4面42dに連続する第4連続面50dとを有する。第2外装ケース50は、さらに、挿入部12に離隔した端面(天面)52を有する。第1から第4連続面50a,50b,50c,50d及び端面52により、第2外装ケース50の外殻を形成している。
【0026】
第3連続面50cには、スイッチ部18の第2及び第3スイッチ64,66が配設されている。すなわち、第3連続面50cはスイッチ部18の一部として形成されている。この実施形態では、スイッチ部18は、1つ又は複数のスイッチ(ここでは3つのスイッチ)62,64,66を有する。第2及び第3スイッチ64,66が配設された第3連続面50cは、第1スイッチ62が配設された第3面42cに段差なく連続している。
【0027】
第2スイッチ64には、例えば図示しないモニタに表示されている画像を強調させるなど、適宜の機能が割り当てられている。第3スイッチ66には、例えばモニタに表示されている画像をレリーズさせるなど、適宜の機能が割り当てられている。第2スイッチ64と第3スイッチ66の機能が入れ替えられることも好適である。その他、第2及び第3スイッチ64,66の機能としては、観察光学系ではなく、照明光学系を適宜に制御して白色光観察と狭帯域光観察とを切り替えるように割り当てられていることも好適である。
【0028】
図1Aから
図1Cに示すように、第1及び第2スイッチ62,64は、操作部14の長手軸(挿入部12の中心軸)Lに沿って隣接するように並べられている。このうち、第1スイッチ62は第1外装ケース42の第3面42cに配設されている。特に、第1スイッチ62は、長手軸Lに沿って、操作部14に対するユニバーサルコード16の接続位置と略同じ位置に設けられている。第2スイッチ64は、第2外装ケース50のうち、操作部14の長手軸Lに沿って第3面42cに連続する第3連続面50cに形成されている。すなわち、第2スイッチ64は、第1外装ケース42の第3面42cと、第2外装ケース50の端面52との間に配設されている。このため、第1スイッチ62は第2スイッチ64よりも流体制御ボタン46a,46bに近接し、第2スイッチ64は挿入部12に対して第1スイッチ62よりも離隔した位置、つまり、第1スイッチ62を挟んだ挿入部12の反対側にある。また、第2スイッチ64は端面52には配設されていないので、第1及び第2スイッチ62,64は、操作部14を把持した状態で人差し指IFの指先を移動させることで操作可能な範囲にある。
【0029】
第2及び第3スイッチ64,66は、操作部14の長手軸Lの軸周りに沿って隣接するように並べられている。このため、第3スイッチ66は端面52には配設されていないので、術者が第1から第3スイッチ62,64,66は、操作部14を把持した状態で人差し指の指先を移動させることで操作可能な範囲にある。なお、
図1Bに示すように、第3スイッチ66の押圧部66aの中心は、第4面42dよりも長手軸Lに対して離隔した位置にある。このため、第2外装ケース42に対して人差し指IFを極力干渉させずに、第3スイッチ66を操作することができる。
【0030】
図1B及び図1Cに示すように、第2スイッチ64及び第3スイッチ66は同一種のスイッチが用いられていることが好適である。第1外装ケース42の第2膨出部48b、第2外装ケース50の第3及び第4連続面50c,50dにより、第2及び第3スイッチ64,66の基部の位置が操作部14の長手軸Lに直交する方向(ユニバーサルコード16の延びている方向)にずらされている。このため、第2スイッチ64及び第3スイッチ66の押圧部64a,66a同士の位置(高さ)の差を形成することができる。すなわち、第2スイッチ64の押圧部(頂部)64aは、第3スイッチ66の押圧部(頂部)66aよりも、第3面42cに対して突出している。第2スイッチ64の押圧部64aは、第3スイッチ66の押圧部66aよりも、例えば人差し指の厚さ分だけ、より具体的には略5mmから8mm程度突出していることが好ましい。
【0031】
ここで、
図1Cに示すように、ユニバーサルコード16の近位端のうち、操作部14の長手軸Lに沿って挿入部12に最も離隔した位置(ユニバーサルコード16の配置位置)16aを通り、長手軸Lに直交する仮想線ILを引く。このとき、第2スイッチ64は、操作部14の長手軸Lに沿って挿入部12に最も近接する縁部64bが、仮想線IL、すなわち、ユニバーサルコード16のうち操作部14の長手軸Lに沿って挿入部12に最も離隔する位置16aを基準として、仮想線ILよりも、操作部14のうち挿入部12に対して離隔する側に設けられている。第3スイッチ66は、操作部14の長手軸Lに沿って挿入部12に最も近接する縁部66bが、仮想線IL、すなわち、ユニバーサルコード16のうち操作部14の長手軸Lに沿って挿入部12に最も離隔する位置16aを基準として、仮想線ILよりも、操作部14のうち挿入部12に対して離隔する側に設けられている。
【0032】
なお、第1スイッチ62のうち、挿入部12に最も近接する縁部62bは、ユニバーサルコード16の近位端の挿入部12に最も離隔した位置16aを基準として、長手軸Lに直交する仮想線ILよりも挿入部12に近接する側にあることが好ましい。
【0033】
図2Aから
図3Bに示すように、第2スイッチ64は、押圧部64aが押圧されることにより適宜の機能を切り替えることができるように、適宜のものが用いられる。第2スイッチ64は、操作部14の内部に向かって押圧部64aが押圧されることにより適宜の機能を切り替えることができる。第2スイッチ64は、押圧部64aが挿入部12に近接する側から離隔する側に向かって押圧されることにより適宜の機能を切り替えることができる。又は、第2スイッチ64は、押圧部64aが挿入部12に近接する側から離隔する側に向かい、かつ、操作部14の長手軸Lの軸周りの方向に押圧されることにより適宜の機能を切り替えることができる。このように、第2スイッチ64は、挿入部12に近接する側から離隔する側に向かって押し込まれることが可能である。第2スイッチ64は、特に、挿入部12に近接する側から離隔する側に向かい、かつ、操作部14の長手軸Lの軸周りの方向に第4連続面50dから第2連続面50bに向かって押し込まれることが可能である。
【0034】
このため、
図2A及び
図2Bに示すように、第2スイッチ64は、例えば手が比較的大きい術者の左手LHの人差し指IFの指腹により、操作部14の内部に向かって押圧部64aが押圧され得る。
図3A及び
図3Bに示すように、第2スイッチ64は、例えば手が比較的小さい術者の左手LHの人差し指IFの例えば指先により、挿入部12に近接する側から離隔する側に向かって押圧部64aが押圧され得る。第2スイッチ64は、例えば手が比較的小さい術者の左手LHの人差し指IFにより、挿入部12に近接する側から離隔する側に向かい、かつ、操作部14の長手軸Lの軸周りの方向に第4連続面50dから第2連続面50bに向かって押圧部64aが押圧され得る。すなわち、第2スイッチ64は、操作部14の長手軸Lの軸周りの方向に押圧されるように力が付加されても良く、操作部14の内部に向かって押圧されるように力が付加されることも可能である。
【0035】
このように、第2スイッチ64は、押圧部64aが操作部14の内部に向かって押圧されることにより適宜の機能を切り替えることができるとともに、押圧部64aが挿入部12に近接する側から離隔する側に向かって押圧されることにより適宜の機能を切り替えることができる、適宜のものが用いられる。
【0036】
第3スイッチ66は、操作部14の長手軸Lに沿って挿入部12に最も近接する縁部66bが、ユニバーサルコード16のうち操作部14の長手軸Lに沿って挿入部12に最も離隔する位置16aよりも、操作部14のうち挿入部12に対して離隔する位置に配置されている。
【0037】
第3スイッチ66は、操作部14の長手軸Lに沿って挿入部12に最も近接する縁部66bが、仮想線IL、すなわち、ユニバーサルコード16のうち操作部14の長手軸Lに沿って挿入部12に離隔する位置を基準として、仮想線ILよりも、操作部14のうち挿入部12に対して離隔する側に設けられている。
【0038】
第3スイッチ66は、挿入部12に近接する側から離隔する側に向かって押し込まれることが可能である。第3スイッチ66は、特に、挿入部12に近接する側から離隔する側に向かって押し込まれることが可能であるとともに、操作部14の長手軸Lに向かって、すなわち、操作部14の内部に向かって押し込まれることが可能である。
【0039】
第3スイッチ66は、操作部14の内部に向かって押圧部66aが押圧されることにより適宜の機能を切り替えることができ、押圧部66aが挿入部12に近接する側から離隔する側に向かって押圧されることにより適宜の機能を切り替えることができるように、適宜のものが用いられる。このため、第3スイッチ66は、例えば手が比較的大きい術者の人差し指IFにより、操作部14の内部に向かって押圧部66aが押圧され得る。第3スイッチ66は、例えば手が比較的小さい術者の左手の人差し指IFにより、挿入部12に近接する側から離隔する側に向かって押圧部66aが押圧され得る。
【0040】
このように、第3スイッチ66は、押圧部66aが操作部14の内部に向かって押圧されることにより適宜の機能を切り替えることができるとともに、押圧部66aが挿入部12に近接する側から離隔する側に向かって押圧されることにより適宜の機能を切り替えることができる、適宜のものが用いられる。
【0041】
この実施形態では、
図1Aに示すように、互いに隣接する第1及び第2スイッチ62,64は、第1スイッチ62が配設された第3面42cに対する第1スイッチ62の押圧部62aの高さ、及び、第2スイッチ64が配設された第3連続面50cに対する第2スイッチ64の押圧部64aの高さ(位置)が略同一である。互いに隣接する第2及び第3スイッチ64,66は、第2外装ケース50の第3連続面50cに対する押圧部64a,66aの高さ(位置)が異なっている。ここでは、第2スイッチ64の押圧部64aが第3スイッチ66の押圧部66aよりも高い位置にある。この場合、第2スイッチ64の押圧部64aは、第3スイッチ66の押圧部66aよりも、例えば人差し指IFの厚さ(略9.9mmから15.5mm)の半分程度だけ、より具体的には人差し指IFの厚さの半分程度である略4mmから8mm程度突出していることが好ましい。
【0042】
次に、この実施形態に係る内視鏡10の作用について説明する。
【0043】
第1から第3スイッチ62,64,66には適宜の機能が割り当てられている。ここでは、第1スイッチ62に観察像のフリーズ機能が、第2スイッチ64に観察像の画像を強調させる機能が、第3スイッチ66に観察像のレリーズ機能がそれぞれ割り当てられているものとする。なお、第1から第3スイッチ62,64,66のいずれかに照明光学系を適宜に調整する機能が割り当てられていることも好適である。
【0044】
図2Aから
図3Bに示すように、術者は左手LHで内視鏡10の操作部14を把持し、図示しないが右手で挿入部12を把持する。術者は、第1膨出部48aのうち挿入部12に近接する側の面を左手LHの親指Tと人差し指IFとの間の付け根付近(水かき付近)に載置し、把持部34を左手LHの掌、中指MF、薬指RF及び小指LFで把持するとともに、人差し指IFを第1スイッチ62又は流体制御ボタン46a,46bに載置する。このとき、第1面42aには左手LHの掌の拇指球が当たり、第4面42dには掌の拇指球と人差し指IFの付け根との間の部分が当たる。
【0045】
術者は右手で挿入部12を把持して体腔などの被検体内(管路内)に挿入部12をその先端から基端に向かって適宜に挿入していく。
【0046】
術者が図示しないモニタに表示された像をフリーズさせたい場合、その術者は左手LHの人差し指IFの指腹で第1スイッチ62の押圧部62aを、操作部14の本体32の内部に向かって押圧する。
【0047】
術者が図示しないモニタに表示された像を強調させたい場合、その術者は左手LHの人差し指IFを第1スイッチ62の押圧部62aから第2スイッチ64の押圧部64aに移動させる。このとき、術者は、操作部14を持ち直す(持ち替える)必要がなく、人差し指IFだけを移動させれば良い。また、第2スイッチ64は第1スイッチ62よりも挿入部12に対して離隔した位置にあり、かつ、第2スイッチ64の押圧部64aが第3スイッチ66の押圧部66aよりも高い位置にある。このため、術者が第2スイッチ64を視認する必要がなく、第2スイッチ64の押圧部64aに人差し指IFの指腹又は指先を当てることができる。
【0048】
図2A及び
図2Bに示す、比較的左手LHが大きい術者が第2スイッチ64の押圧部64aを押圧する場合、人差し指IFの指腹で
図2B中の矢印Fの方向に力を加える。手が比較的大きい術者は、第2スイッチ64の押圧部64aを人差し指IFの指腹で操作部14の長手軸L、すなわち操作部14の内部に向かって押圧する。このため、第2スイッチ64の操作により像が強調されるなど、観察光学系の適宜の機能が切り替えられる。
【0049】
図3A及び
図3Bに示す、比較的左手LHが小さい術者が第2スイッチ64の押圧部64aを押圧する場合、人差し指IFの指先で
図3A中の矢印Fの方向に力を加える。左手が比較的小さい術者は、第2スイッチ64の押圧部64aを人差し指IFの指先で挿入部12に離隔するように押圧する。このとき、術者は、人差し指IFの指先を、押圧部62aが挿入部12に近接する側から離隔する側に向かい、かつ、操作部14の長手軸Lの軸周りの方向に押圧されるように移動させる。
また、比較的左手LHが大きな術者が回動ノブ44aを中指MF及び/又は薬指RFで保持しながら人差し指IFを伸ばして第2スイッチ64の押圧部64aを押圧する場合がある。このとき、術者は、第2スイッチ64の押圧部64aを人差し指IFの指先で挿入部12に離隔するように押圧する。このとき、術者は、回動ノブ44aを保持しながら、人差し指IFの指先を、押圧部64aが挿入部12に近接する側から離隔する側に向かい、かつ、操作部14の長手軸Lの軸周りの方向に押圧されるように移動させる。このように、人差し指IFを伸ばし難いときには、手が比較的小さい術者と同様に、人差し指IFの指先で第2スイッチ64の押圧部64aに対して、
図3A中の矢印Fの方向に力を加えることができる。
【0050】
術者が左手の人差し指IFを、例えば第1スイッチ62の押圧部62a又は第2スイッチ64の押圧部64aから第3スイッチ66の押圧部66aに移動させる際、人差し指IFを流体制御ボタン46a,46b及び第1スイッチ62の一方から第3スイッチ66に、又は、第2スイッチ64から第3スイッチ66に移動させる場合のいずれにしても、術者は操作部14を持ち直す必要がない。
【0051】
第3スイッチ66は第1スイッチ62よりも挿入部12に対して離隔した位置で第2スイッチ64に隣接し、かつ、第3スイッチ66の押圧部66aが第1スイッチ62の押圧部62a及び第2スイッチ64の押圧部64aよりも低い位置にある。このため、術者は第3スイッチ66を視認しなくても、第3スイッチ66の押圧部66aの位置を特定することができる。
【0052】
例えば手が比較的大きい術者は、第3スイッチ66の押圧部66aを人差し指IFの指腹で操作部14の長手軸L、すなわち、操作部14の内部に向かって押圧する。
【0053】
例えば手が比較的小さい術者は、第3スイッチ66の押圧部66aを人差し指IFの指先で挿入部12に離隔するように押圧する。このとき、術者は、人差し指IFの指先を、押圧部62aが挿入部12に近接する側から離隔する側に向かわせる。
【0054】
なお、手が比較的大きい術者であっても、例えば回動ノブ44aを中指MF及び/又は薬指RFで保持しているなど、人差し指IFを伸ばし難いときには、手が比較的小さい術者と同様に、人差し指IFの指先で第3スイッチ66の押圧部66aに対して力を加えることができる。
【0055】
上述したように、第2スイッチ64の押圧部64aは、第3スイッチ66の押圧部66aよりも、例えば人差し指IFの厚さの半分だけ突出している。このように、第2及び第3スイッチ64,66の押圧部64a,66a同士の高さの差が人差し指IFの厚さの半分程度あれば、第2スイッチ64の押圧部64aと第3スイッチ66の押圧部66aとを視認しなくても術者が人差し指IFの手触りなどで、いずれのスイッチであるのかを認識するのに十分である。例えば、術者が第2スイッチ64の押圧部64aを触ろうとしたときに間違って第2スイッチ64の押圧部64aよりも低い位置にある第3スイッチ66の押圧部66aに向けて人差し指IFを動かしたとき、空振りする可能性がある。第3スイッチ66の押圧部66aを触ろうとしたときに間違って第3スイッチ66の押圧部66aよりも高い位置にある第2スイッチ64の押圧部64aに向けて人差し指IFを動かしたとき、第2スイッチ64の押圧部64aの天面ではなく、側面に触れる可能性が高い。また、第2スイッチ64の押圧部64aと第3スイッチ66の押圧部66aとが近接して配置されている場合には術者は両方を同時に触る場合があり得る。このとき、術者は手触りでいずれのスイッチであるのかを認識することができる。このように、術者は、第2スイッチ64の押圧部64aを操作しようとするときに第3スイッチ66の押圧部66aに触れたときに、操作しようとしているスイッチでないことを認識できる。同様に、術者は、第3スイッチ66の押圧部66aを操作しようとするときに第2スイッチ64の押圧部64aに触れたときに、操作しようとしているスイッチでないことを認識できる。このため、第2及び第3スイッチ64,66の押圧部64a,66a同士が隣接し、特に近接して配置されていたとしても、高さの差により、術者が人差し指IFで第2及び第3スイッチ64,66の押圧部64a,66aを操作するときの誤操作を防止することができる。
【0056】
以上説明したように、この実施形態に係る内視鏡10によれば、以下のことが言える。
【0057】
この実施形態に係る内視鏡10の操作部14に設けられた第2スイッチ64は、その押圧部64aが、挿入部12に近接する側から離隔する側に向かって人差し指IFの指先等で押圧したときに機能を発揮する。このため、第2スイッチ64の押圧部64aを人差し指IFの指腹で押圧操作し難い状態であっても、指先で挿入部12に近接する側から離隔する側に向かって押圧できれば、第2スイッチ64に割り当てられた機能を発揮させることができる。したがって、人差し指IFが届き難い状態でも操作可能なスイッチ64を有する内視鏡10を提供することができる。
【0058】
この実施形態に係る内視鏡10の操作部14に設けられた第3スイッチ66は、その押圧部66aが、挿入部12に近接する側から離隔する側に向かって人差し指IFの指先等で押圧したときに機能を発揮する。このため、第3スイッチ66の押圧部66aを人差し指IFの指腹で押圧操作し難い状態であっても、指先で挿入部12に近接する側から離隔する側に向かって押圧できれば、第3スイッチ66に割り当てられた機能を発揮させることができる。したがって、人差し指IFが届き難い状態でも操作可能なスイッチ66を有する内視鏡10を提供することができる。
【0059】
この実施形態に係る内視鏡10の操作部14では、第1から第3スイッチ62,64,66が、操作部14を把持した状態で人差し指IFを動かすことにより、人差し指IFの指先又は指腹で操作可能な位置にある。このため、術者が操作部14を持ち直さなくても、人差し指IFの指先又は指腹で第1から第3スイッチ62,64,66の押圧部62a,64a,66aをそれぞれ操作可能である。このため、例えば流体制御ボタン46a,46b又は第1スイッチ62の押圧部62aに人差し指IFを載置した状態から、第2スイッチ64の押圧部64a又は第3スイッチ66の押圧部66aに人差し指IFを載置する状態に移動させる際、術者は操作部14を持ち直す必要がない。
また、特に、第2スイッチ64において、その押圧部64aを押圧して各種の機能を切り替えたり、ON/OFFを切り替えたりする際、操作部14の内部に向かって押圧するだけでなく、挿入部12に近接する側から離隔する側に向かって押圧したときに切り替えられるようにしている。このため、比較的手が小さい(人差し指IFが比較的小さい)術者であっても、例えば適宜の左手LHで適宜の操作を行いながら第2スイッチ64を操作する比較的手が大きい術者であっても、操作部14を持ち直すことなく、第2スイッチ64を適宜に操作することができる。
【0060】
第3スイッチ66においても第2スイッチ64と同様に、その押圧部66aを押圧して各種の機能を切り替えたり、ON/OFFを切り替えたりする際、操作部14の内部に向かって押圧するだけでなく、挿入部12に近接する側から離隔する側に向かって押圧したときに切り替えられるようにしている。このため、比較的手が小さい(人差し指IFが比較的小さい)術者であっても、例えば適宜の左手LHで適宜の操作を行いながら第3スイッチ66を操作する比較的手が大きい術者であっても、操作部14を持ち直すことなく、第3スイッチ66を適宜に操作することができる。
【0061】
第2スイッチ64の押圧部64aと第3スイッチ66の押圧部66aとの高さ(位置)が異なる。このため、術者は、例えば第2スイッチ64を探す際に、第2スイッチ64を視認せずに、第2スイッチ64の押圧部64aに人差し指IFの指腹を載置又は指先を当てることができる。同様に、第3スイッチ66を探す際に、第3スイッチ66を視認せずに、第3スイッチ66の押圧部66aに人差し指IFの指腹を載置又は指先を当てることができる。
【0062】
この実施形態では、第2及び第3スイッチ64,66が同一種のものが用いられることが好適であるものとして説明したが、押圧部64a,66aの大きさを含めた形状が異なるものを用いても良いことはもちろんである。この場合であっても、第2及び第3スイッチ64,66の押圧部64a,66aに高さの差をつけることは、術者の誤操作を防止する点で好適である。
【0063】
この実施形態では、第1から第3スイッチ62,64,66の押圧方向を操作部14の内部に向かって押圧可能であるものとして説明した。その他、
図4に示すように、各スイッチ62,64,66の押圧部62a,64a,66aが所定の押圧方向から押圧されたときのみ押圧可能としても良い。この場合、第1スイッチ62の押圧部62aは例えば長手軸Lの軸周りに周方向に第3面42cから第2面42bに向かう方向F1に押圧されることにより切り替えられる。第2スイッチ64の押圧部64aは例えば
図3Aで示す方向と同じ方向F2に押圧されることにより切り替えられる。第3スイッチ66の押圧部66aは例えば長手軸Lに沿って挿入部12に近接する側から離隔する方向F3に押圧されることにより切り替えられる。すなわち、第1から第3スイッチ62,64,66の押圧部62a,64a,66aは、互いに押し込まれることが可能な方向が異なる。第1から第3スイッチ62,64,66をこのように形成することにより、誤操作を極力防止することができる。
【0064】
この実施形態では、操作部14の本体32の第1外装ケース42に第1スイッチ62が配設されている例について説明した。第1スイッチ62が第1外装ケース42に配設されていなくても良いことはもちろんである。この場合、例えば、第2外装ケース50に設けられた上述した第2スイッチ64を第1スイッチとし、上述した第3スイッチ66を第2スイッチとして用いられることが好適である。
【0065】
図5に示すように、第2スイッチ64の押圧部64aは、操作部14の長手軸Lに対して直交する方向において第1スイッチ62の押圧部62aよりも高く形成されていることも好適である。この場合、第2スイッチ64の押圧部64aは、第1スイッチ62の押圧部62aよりも、例えば人差し指IFの厚さの半分程度だけ、より具体的には人差し指IFの厚さ(略9.9mmから15.5mm)の半分程度である略4mmから8mm程度突出していることが好ましい。このように、第1及び第2スイッチ62,64の押圧部62a,64a同士の高さの差が人差し指IFの厚さの半分程度あれば、第1及び第2スイッチ62,64の押圧部62a,64a同士が近傍に配置されていたとしても、第1及び第2スイッチ62,64の誤操作を防止することができる。この場合、第1スイッチ62及び第3スイッチ66の押圧部62a,66aの高さが略同じであることが好適である。このとき、第1から第3スイッチ62,64,66を視認することなく、各スイッチ62,64,66の位置を認識することができる。特に、ユニバーサルコード16の真横(
図5中、長手軸Lを挟んで反対側)の第1スイッチ62における長手軸Lに対して直交する方向の高さよりも、長手軸Lに沿って第1スイッチ62よりも上側に配置された第2スイッチ64における長手軸Lに対して直交する方向の高さを高くしている。このため、操作者がユニバーサルコード16よりも上側に配置された第2スイッチ64を指先を曲げて操作する必要がなくなり、第2スイッチ64の操作性を向上させることができる。
【0066】
なお、
図5中、第2スイッチ64は長手軸Lに対して直交する方向において流体制御ボタン46a,46bよりも低く形成されている。すなわち、
図5中では長手軸Lに対して直交する方向において、ボタン46aあるいはボタン46bが最も高く、続いて第2スイッチ64が高く、第1スイッチ62が最も低く描かれている。図示しないが、長手軸Lに対して直交する方向においてボタン64の高さがボタン46aの高さとボタン46bの高さとの間にあっても良い。このため、第2スイッチ64は長手軸Lに対して直交する方向において少なくとも一方の流体制御ボタン46a,46bよりも低く形成されていても良い。
【0067】
図6に示すように、第2外装ケース50の第1連続面50aに第4スイッチ68が配設されていても良いことはもちろんである。スイッチ部18は、第2及び第3スイッチ64,66とは反対の第1連続面(操作部14の長手軸Lに沿って第1面42aに連続する面)50aに、第4スイッチ68を有することも好適である。第4スイッチ68の押圧部68aは術者の左手LHの親指Tの指腹で、操作部14の内部に向かって押圧される。第4スイッチ68には、例えば照明光学系を制御して光源を適宜に選択し、白色光による観察と、狭帯域光観察とを切り替えるなど、適宜の機能が割り当てられる。第4スイッチ68をレリーズ機能に割り当てるなど、観察光学系を制御するのに割り当てられることも好適である。
【0068】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について
図7Aから
図7Eを用いて説明する。この実施形態は第1実施形態の変形例であって、第1実施形態で説明した部材と同一の部材又は同一の機能を有する部材には極力同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0069】
図7Aから
図7Eに示すように、この実施形態に係る内視鏡10のうち、操作部14の本体32の第1及び第2外装ケース42,50と、スイッチ部18とが第1実施形態とは異なっている。
第1外装ケース42の第4面42dには、第1膨出部48aが形成されている。一方、第1外装ケース42の第4面42dには、第2膨出部48b(
図1Aから
図1E参照)は形成されていない。第2膨出部48bが形成されていないのに伴って、第2外装ケース50の第4連続面50dの形状が第1実施形態とは異なっている。
【0070】
この実施形態に係るスイッチ部18は、第1から第4スイッチ72,74,76,78を有する。
第1スイッチ72は、第1外装ケース42の第3面42cと第2外装ケース50の第3連続面50cとの間に挟持されるように形成されている。第1スイッチ72は、第1外装ケース42の第3面42cに配設されていても良く、第2外装ケース50の第3連続面50cに配設されていても良い。第2スイッチ74は第2外装ケース50の第3連続面50cに配設されている。第3スイッチ76は第2外装ケース50の端面52に配設されている。第4スイッチ78は第2外装ケース50の第1連続面50aに配設されている。
【0071】
図7Cに示すように、第1スイッチ72は、操作部14の長手軸Lに沿って挿入部12に最も近接する縁部72bが、仮想線IL、すなわち、ユニバーサルコード16のうち操作部14の長手軸Lに沿って挿入部12に離隔する位置を基準として、仮想線ILよりも、操作部14のうち挿入部12に対して離隔する側に設けられている。
【0072】
第1スイッチ72は、押圧部72aが押圧されることにより適宜の機能を切り替えることができるように、適宜のものが用いられる。第1スイッチ72は、操作部14の内部に向かって押圧部72aが押圧されることにより適宜の機能を切り替えることができる。第1スイッチ72は、押圧部72aが挿入部12に近接する側から離隔する側に向かって押圧されることにより適宜の機能を切り替えることができる。又は、第1スイッチ72は、押圧部72aが挿入部12に近接する側から離隔する側に向かい、かつ、操作部14の長手軸Lの軸周りの方向に押圧されることにより適宜の機能を切り替えることができる。このように、第1スイッチ72は、挿入部12に近接する側から離隔する側に向かって押し込まれることが可能である。第1スイッチ72は、特に、挿入部12に近接する側から離隔する側に向かい、かつ、操作部14の長手軸Lの軸周りの方向に第4連続面50dから第2連続面50bに向かって押し込まれることが可能である。
【0073】
このため、第1スイッチ72は、術者の左手LHの人差し指IFの指腹により、操作部14の内部に向かって押圧部72aが押圧され得る。
術者が人差し指IFを伸ばし難いときには、人差し指IFの指先で第1スイッチ72の押圧部72aに対して、
図7B中の矢印Fの方向に力を加えることができる。第1スイッチ72は、術者の左手LHの人差し指IFの例えば指先により、挿入部12に近接する側から離隔する側に向かって押圧部72aが押圧され得る。第1スイッチ72は、術者の左手LHの人差し指IFにより、挿入部12に近接する側から離隔する側に向かい、かつ、操作部14の長手軸Lの軸周りの方向に押圧部72aが押圧され得る。すなわち、第1スイッチ72は、操作部14の長手軸Lの軸周りの方向に押圧されても良く、操作部14の内部に向かって押圧されるように力が付加されることも可能である。このため、術者は、種々の方向から第1スイッチ72の押圧部72aを操作して、第1スイッチ72の機能を発揮させることができる。
【0074】
第2及び第3スイッチ74,76は、術者の人差し指の指腹により、操作部14の内部に向かって押圧部74a,76aが押圧され得る。第4スイッチ78は、術者の親指の指腹により、操作部14の内部に向かって押圧部78aが押圧され得る。
【0075】
第2スイッチ74が配設された第3連続面50cの法線方向は、第3面42cの法線方向に対して、挿入部12に離隔する方向にある。このため、第2スイッチ74は、第2外装ケース50の内部、すなわち、操作部14の内部に向かって押圧部74aを押圧することにより、観察光学系又は照明光学系の適宜の機能を切り替えるように形成されている。
【0076】
なお、第2スイッチ74は、手が比較的小さい術者のため、第1スイッチ72と同様に、種々の方向から第2スイッチ74の押圧部74aを操作して、第2スイッチ74の機能を発揮させることができることも好適である。すなわち、第2スイッチ74は、術者の左手LHの人差し指IFの指腹により、操作部14の内部に向かって押圧部74aが押圧されるだけでなく、術者の左手LHの人差し指IFの例えば指先により、挿入部12に近接する側から離隔する側に向かって押圧部74aが押圧されると第2スイッチ74の機能を発揮させることができることが好適である。また、第2スイッチ74は、術者の左手LHの人差し指IFにより、挿入部12に近接する側から離隔する側に向かい、かつ、操作部14の長手軸Lの軸周りの方向に押圧部74aが押圧され得ることが好適である。したがって、人差し指IFが届き難い状態でも操作可能なスイッチ74を有する内視鏡10を提供することができる。
【0077】
第3スイッチ76が配設された第2外装ケース50の端面52の法線方向は、例えば操作部14の長手軸Lに沿って操作部14の外部に向かっている。このため、第3スイッチ76は、第2外装ケース50の内部、すなわち、操作部14の内部に向かって押圧部76aを押圧することにより、観察光学系又は照明光学系の適宜の機能を切り替えるように形成されている。
【0078】
第4スイッチ78が配設された第1連続面50aの法線方向は、第1面42aの法線方向に対して、挿入部12に離隔する方向にある。このため、第4スイッチ78は、第2外装ケース50の内部、すなわち、操作部14の内部に向かって押圧部78aを押圧することにより、観察光学系又は照明光学系の適宜の機能を切り替えるように形成されている。
【0079】
なお、第2スイッチ74は、操作部14を持ち直すことなく、人差し指IFで押圧部74aを操作できる。また、第4スイッチ78は親指Tにより適宜に操作できる。このため、術者は、操作部14を持ち直さずに、第1、第2及び第4スイッチ72,74,78を適宜に操作することができる。
【0080】
人差し指IFの指先で第1スイッチ72を、挿入部12に近接する側から離隔する側に向かって押圧することで、観察光学系や照明光学系の機能を適宜に切り替えることができる。このため、比較的手が小さい術者が人差し指IFで第1スイッチ72を操作する場合や、人差し指IF以外の他の指で操作部14の各種の操作を行っていることにより、人差し指IFの指腹が届き難い場合であっても、第1スイッチ72を適宜に操作することができる。したがって、人差し指IFが届き難い状態でも操作可能なスイッチ72を有する内視鏡10を提供することができる。
【0081】
第1外装ケース42の第4面42dに形成された膨出部48aは左手LHの人差し指を第3スイッチ76に向かって伸ばす際に干渉する。このため、第3スイッチ76を操作する場合、操作部14を持ち直した後、押圧部76aを操作部14の内部に向かって押圧する。このため、第3スイッチ76は、観察光学系及び照明光学系のうち、切り替える頻度が少ない機能、又は、回動ノブ44a,44bの操作など、他の操作を行いながらは実施することが少ない機能が割り当てられることが好ましい。
【0082】
これまで、幾つかの実施形態について図面を参照しながら具体的に説明したが、この発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で行われるすべての実施を含む。
内視鏡は、操作部に一端が接続され、外部装置と前記操作部とを接続するためのユニバーサルコードと、前記操作部の長手軸に沿って前記ユニバーサルコードとの接続位置と略同じ位置に設けられた第1スイッチと、前記操作部の前記長手軸に沿って前記第1スイッチを挟んだ前記挿入部に対して反対側に設けられ、前記長手軸に対して直交する方向において前記第1スイッチよりも高く形成された第2スイッチとを備える。