(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記奇数行目の前記画素の前記開口領域の他の対辺と、前記偶数行目の前記画素の前記開口領域の他の対辺とは、互いに異なる方向に延在している請求項1に記載の表示装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、光線制御素子として垂直方向に同一の特性を持つレンチキュラーシートを用いる場合、レンチキュラーシートによって拡大される領域は視点の位置によって異なる。視点の位置によっては、遮光部(垂直方向に延在し水平方向に微小幅を持った遮光部)が画素の開口領域より拡大されて視認されてしまう。つまり、視点の位置によって表示される画像の階調が変わってしまうため、モアレが発生し、良好な表示品位を実現することは困難となる。
この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、モアレの発生を抑制することができる、3次元表示の品位の優れた表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態に係る表示装置は、
行方向に平行な1組の対辺を持つ平行四辺形の開口領域を含んだ画素を有した表示パネルと、
前記表示パネルの表示面に対向配置され、前記表示パネルによって表示される画像を透過させ、前記行方向に視差を与え、立体画像を形成する光線制御素子と、を備え、
奇数行目の前記画素の前記開口領域と、偶数行目の前記画素の前記開口領域とは、互いに異なる方向に傾斜し、
前記開口領域は、前記行方向に一定のピッチで並べられ、
前記開口領域の前記1組の対辺は、前記行方向に前記ピッチの半分ずれ、
前記奇数行目の前記画素の前記開口領域の重心と、前記偶数行目の前記画素の前記開口領域の重心とは、前記行方向に前記ピッチの半分ず
れ、
前記各開口領域の前記1組の対辺は、上辺及び下辺であり、
前記上辺の一端部と前記下辺の一端部との間の前記行方向に沿った距離は、前記ピッチの半分である。
【0008】
また、一実施形態に係る表示装置は、
行方向に平行な1組の対辺を持つ平行四辺形の開口領域を含んだ画素を有した表示パネルと、
前記表示パネルの表示面に対向配置され、前記表示パネルによって表示される画像を透過させ、前記行方向に視差を与え、立体画像を形成する光線制御素子と、を備え、
奇数行目の前記画素の前記開口領域と、偶数行目の前記画素の前記開口領域とは、互いに異なる方向に傾斜し、
前記開口領域は、前記行方向に一定のピッチで並べられ、
前記開口領域の前記1組の対辺は、前記行方向に前記ピッチの半分ずれ、
連続する2行に位置する前記画素の前記開口領域の前記行方向に直交する列方向の長さの和は、前記行方向に沿った各位置で一定である。
【0009】
また、一実施形態に係る表示装置は、
行方向に平行な1組の対辺を持つ平行四辺形の開口領域を含んだ画素を有した表示パネルと、
前記表示パネルの表示面に対向配置され、前記表示パネルによって表示される画像を透過させ、前記行方向に視差を与え、立体画像を形成する光線制御素子と、を備え、
奇数行目の前記画素の前記開口領域と、偶数行目の前記画素の前記開口領域とは、互いに異なる方向に傾斜し、
前記開口領域は、前記行方向に一定のピッチで並べられ、
前記奇数行目の前記画素の前記開口領域の重心と、前記偶数行目の前記画素の前記開口領域の重心とは、前記行方向に前記ピッチの半分ずれ、
連続する2行に位置する前記画素の前記開口領域の前記行方向に直交する列方向の長さの和は、前記行方向に沿った各位置で一定である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら一実施形態に係る液晶表示装置について詳細に説明する。
図1に示すように、液晶表示装置は、液晶表示パネルPNLと、バックライトユニットBLと光線制御素子LENと、複数の光学シートST1、ST2と、を備えている。バックライトユニットBLは、液晶表示パネルPNLの表示領域DAを照明する。光線制御素子LENを備えた液晶表示装置は、インテグラル・イメージング方式を採り、立体(3次元)画像を表示可能である。
【0012】
光線制御素子LENは、液晶表示パネルPNLの表示面S上に配置され、少なくとも表示領域DAの全体に対向している。光学シートST1、ST2は、液晶表示パネルPNLとバックライトユニットBLとの間に配置されている。光学シートST1、ST2は、集光シート、光拡散シート等である。液晶表示パネルPNLには、外部と信号を送受信するためのフレキシブル基板FLが電気的に接続されている。
【0013】
図1乃至
図5に示すように、液晶表示パネルPNLは、第1基板としてのアレイ基板10と、第2基板としての対向基板20と、液晶層30と、第1偏光部60と、表示面Sを有した第2偏光部70とを備えている。アレイ基板10及び対向基板20は、それぞれ矩形状に形成されている。アレイ基板10は、対向基板20よりも大きな寸法に形成されている。
【0014】
アレイ基板10及び対向基板20は、各々3辺がほぼ重なるように配置されている。アレイ基板10の残る一辺において、アレイ基板10は、対向基板20よりも外側に延出している。より詳しくは、行方向Xにおいて、アレイ基板10及び対向基板20はほぼ重なるように配置されている。行方向Xと直交した列方向Yにおいて、アレイ基板10は、対向基板20よりも外側へ延出している。液晶表示パネルPNLは、アレイ基板10及び対向基板20に重なった矩形状の表示領域DAを有している。
【0015】
アレイ基板10は、透明な絶縁基板として、矩形状のガラス基板11を有している。ガラス基板11は、対向基板20から外れた延出部11aを有している。延出部11a上には駆動回路9が搭載されている。
【0016】
表示領域DAにおいて、ガラス基板11上に複数の画素PXが設けられている。画素PXは、複数行にわたって設けられている。この実施形態において、画素PXは、表示面Sに沿った行方向X及び列方向Yに並んでマトリクス状に設けられている。表示領域DAにおいて、ガラス基板11上に、複数の信号線15及び複数の走査線16が格子状に設けられている。信号線15は列方向Yに延出している。走査線16は行方向Xに延出している。詳しくは、信号線15は画素PXの後述する開口領域間をジグザグに縫うように列方向Yに延び、走査線16は行方向Xに真直ぐ延びている(
図7)。隣合う2本の信号線15及び隣合う2本の走査線16は、画素PXを区画している。
【0017】
信号線15及び走査線16の交差部近傍に、スイッチング素子として、例えばTFT(薄膜トランジスタ)17が設けられている。図示しないが、TFT17は、走査線16の一部を延出させたゲート電極、ゲート絶縁膜を介してゲート電極と対向した半導体層、半導体層の一方の領域に接続されたソース電極、及びチャネル層の他方の領域に接続されたドレイン電極を有している。TFT17のソース電極は信号線15に接続され、TFT17のドレイン電極は後述する画素電極18に接続されている。
【0018】
ガラス基板11上には、複数の画素電極18がマトリクス状に形成されている。画素電極18は、ITO(インジウム・ティン・オキサイド)等の透明な導電膜により形成されている画素電極18は、隣合う2本の信号線15及び隣合う2本の走査線16で囲まれた領域に形成されている。この実施形態において、画素電極18は、後述する開口領域OA全体に対向している。画素PXは、それぞれTFT17と、このTFTに電気的に接続された画素電極18等とを有している。
【0019】
全てを図示しないが、TFT17及び画素電極18等が形成されたガラス基板11上に、複数のスペーサとして、複数の柱状スペーサCが複数本形成されている。表示領域DA全体に重ね、ガラス基板11及び画素電極18上に、配向膜19が形成されている。
【0020】
対向基板20は、透明な絶縁基板として、矩形状のガラス基板21を有している。表示領域DAにおいて、ガラス基板21上にカラーフィルタ5が設けられている。カラーフィルタ5は、遮光部51aと、遮光部51bと、周辺遮光部52と、複数の着色層とを有している。複数の着色層は、例えば赤色の着色層53、緑色の着色層54、青色の着色層55を有している。
【0021】
遮光部51a及び遮光部51bは、格子状に形成されている。遮光部51aは、ストライプ状に形成され、走査線16に対向して形成されている。遮光部51bは、信号線15に対向して形成され、後述する開口領域間をジグザグに縫うように列方向Yに延びている。周辺遮光部52は、矩形枠状に形成され、表示領域DAの周縁部全周に亘って形成されている。周辺遮光部52は、表示領域DAの外側から漏れる光の遮光に寄与している。
【0022】
着色層53、54、55は、ガラス基板21、遮光部51a、51b及び周辺遮光部52上に形成されている。着色層53、54、55は、行方向Xに沿って帯状に延在している。着色層53、54、55は、列方向Yに互いに隣接し、交互に並べられている。各着色層は、各行の複数の画素PXにのみ重なっている。着色層53、54、55の周縁部は、遮光部51aに重なっている。
カラーフィルタ5上に、ITO等の透明な導電膜により対向電極22が形成されている。対向電極22上には配向膜23が形成されている。
【0023】
アレイ基板10及び対向基板20は、柱状スペーサCにより所定の隙間を置いて対向配置されている。アレイ基板10及び対向基板20は、表示領域DAの外側である両基板の周縁部に配設されたシール材31により互いに接合されている。
【0024】
液晶層30は、アレイ基板10及び対向基板20間に挟持され、シール材31で囲まれている。シール材31の一部に形成された液晶注入口32は封止材33により封止されている。
【0025】
第1偏光部60はガラス基板11の外面に配置されている。第2偏光部70はガラス基板21の外面に配置されている。上述したように、第2偏光部70の外面に表示面Sが形成されている。表示面Sは画像を表示する表示領域DAを含んでいる。
上記のように液晶表示装置が形成されている。
【0026】
次に、光線制御素子LENについて説明する。
光線制御素子LENとして、レンチキュラーシート(シリンドリカル・レンズ・アレイ)を利用することができる。レンチキュラーシートは、行方向Xに並べられ、列方向Yに延出した複数のシリンドリカルレンズを有している。
【0027】
図6Aに示すように、レンチキュラーシートの表面(一主面)には、複数の円弧状の凸部Pが形成されている。凸部Pは、行方向Xに並べられ、列方向Yに延出している。凸部Pが液晶表示パネルPNL側、又はその反対側であるユーザ側を向くように、レンチキュラーシートは配置されている。レンチキュラーシートは、行方向Xにのみ視差を与える。上記視差は、左右視差(水平視差)と言うことができる。レンチキュラーシートは、液晶表示パネルPNLによって表示される画像を透過させて立体画像を形成する。
【0028】
ユーザはレンチキュラーシートにより拡大される、列方向(垂直方向)Yに延びる視認領域AR(
図7)の画像を視認することになる。
【0029】
光線制御素子LENとしては、レンチキュラーシートの他、例えばスリット・アレイを利用することができる。
図6Bに示すように、スリット・アレイは、列方向Yに延びる複数のスリットSLを備えている。スリットSLは、行方向Xに周期的に並んで配置されている。スリットSLの間の領域では、表示領域DAからの光が遮られる。ユーザは、表示領域DAから出射され、スリット・アレイのスリットSLを通る光を視認する。すなわち、ユーザは、スリットSLを介して列方向Yに延びる視認領域AR(
図7)の画像を視認する。
【0030】
光線制御素子LENは、いずれも、行方向Xにおいて、ユーザが表示領域DAを視認する位置により見える映像を異ならせる。したがって、例え光線制御素子LENの同じ位置を見ていたとしても、ユーザの位置により異なる映像が見える。
図6Aおよび
図6Bに示した光線制御素子LENは、左右視差(水平視差)のみを与えるものであって、上下視差(垂直視差)をさらに与えるものではない。
【0031】
次に、画素PXについて説明する。
図7に示すように、画素PXは、開口領域OAを有している。開口領域OAは白表示時に光を透過する領域である。開口領域OAを透過した光が光線制御素子LEN側に出射される。
図3及び
図7に示すように、画素電極18には駆動回路9から対応する映像信号(電圧)が与えられる。対向電極22には駆動回路9あるいは外部の駆動回路から共通電圧が与えられる。各画素PXにおいて映像信号と共通電圧との電位差により、液晶層30に含まれる液晶分子の配向状態が制御されることにより開口領域OAにおける光の透過率が調整される。
【0032】
図7に示すように、開口領域OAは、遮光部51a及び遮光部51bや、アレイ基板12に設けられた遮光部としても機能する配線等により囲まれ形作られている。この実施形態において、開口領域OAは、遮光部51a、51bにより形作られている。開口領域OAの形状は、行方向Xに平行な1組の対辺を持つ平行四辺形である。開口領域OAの面積は一定である。
【0033】
奇数(2n−1)行目の複数の画素PXの開口領域OAと、偶数(2n)行目の複数の画素PXの開口領域OAとは、互いに異なる方向に傾斜している。言い換えると、2n−1行目の画素PXの開口領域OAの他の対辺と、2n行目の画素PXの開口領域OAの他の対辺とは、互いに異なる方向に延在している。ここで、nは、1、2、…、mの自然数である。さらに言い換えると、2n−1行目の画素PXの開口領域OAの形状は、2n行目の画素PXの開口領域OAを、行方向Xに反転した形状、又は列方向Yに反転した形状である。
【0034】
図8に示すように、開口領域OA(画素PX)は、行方向Xに一定のピッチPpxで、列方向Yに一定のピッチPpyで繰り返し配置されている。
上下行間で、開口領域OAの重心の行方向Xの位置は、Ppx/2だけずれている。例えば、2n−1行目の画素PXの開口領域OAの重心をPc1とする。2n行目の画素PXの開口領域OAの重心をPc2とする。すると、重心Pc1と重心Pc2とは、行方向XにピッチPpxの半分(1/2)ずれている。なお、上記レンチキュラーシートを利用する場合、例えばレンチキュラーシートは、凸部Pの境界が行方向Xにおける重心Pc1と重心Pc2との中間点を通るように設けることができる。
【0035】
各開口領域OAの頂点は、破線で示した補助線を参照すると、列方向Yに揃って位置している。これにより、垂直開口長さが一定となっている。すなわち、連続する2行に位置する複数の画素PXの開口領域OAの列方向Yの長さの和は、一定である。例えば、列方向Yの長さLa1、長さLa2及び長さLa3の和と、列方向Yの長さLb1及び長さLb2の和と、は、一定である。
【0036】
ここで、複数の開口領域OAの中、隣合う4つの開口領域OAに着目し、これらを第1乃至第4開口領域と仮定する。第1開口領域及び第2開口領域は、行方向Xに互いに隣合う。第3開口領域及び第4開口領域は、列方向Yに第1開口領域及び第2開口領域と隣合い行方向Xに互いに隣合う。第1開口領域の上辺の一端部と第3開口領域の上辺の一端部とは、列方向Yに沿った同一直線上に位置している。第2開口領域の下辺の一端部と第3開口領域の下辺の一端部とは、列方向Yに沿った同一直線上に位置している。
【0037】
行方向Xに隣合う画素PXの開口領域OAの間の幅をwaとする。詳しくは、幅waは、開口領域OAの他の対辺(開口領域OAの傾斜方向)に垂直な方向の遮光部51bの幅である。列方向Yに隣合う画素PXの開口領域OAの間の幅をwyとする。また、任意の幅をA、幅waに応じた幅をwx1とする。すると、幅Aを次の式で表すことができる。
【0038】
A=(Ppx−2wx1)/2=Ppx/2−wx1
従って、各開口領域OAの1組の対辺(行方向Xに平行な上辺及び下辺)は、行方向XにピッチPpxの半分ずれている。2n−1行目の画素PXの開口領域OAにおいて、下辺は上辺に対して左LにピッチPpxの半分(A+wx1=Ppx/2)ずれている。2n行目の画素PXの開口領域OAにおいて、下辺は上辺に対して右RにピッチPpxの半分ずれている。言い換えると、各開口領域OAにおいて、上辺の一端部と下辺の一端部との間の行方向Xに沿った距離は、ピッチPpxの半分である。
【0039】
このため、各開口領域OAの1組の対辺が行方向XにピッチPpxずれている場合に比べ、開口領域OAの傾斜の度合いを低減することができ、高開口率化に寄与することができる。
【0040】
次に、比較例の液晶表示装置について説明する。次に説明する他、比較例の液晶表示装置の構成は、上記実施形態に係る液晶表示装置の構成と同様である。
図9に示すように、上下行間で、開口領域OAの重心の行方向Xの位置は、揃っている。例えば、行方向Xにおける重心Pc1と重心Pc2とは、揃っている。
【0041】
各開口領域OAの1組の対辺(行方向Xに平行な上辺及び下辺)は、行方向XにピッチPpxの分ずれている。2n−1行目の画素PXの開口領域OAにおいて、下辺は上辺に対して左LにピッチPpxの分ずれている。2n行目の画素PXの開口領域OAにおいて、下辺は上辺に対して右RにピッチPpxの分ずれている。
【0042】
各開口領域OAの頂点は、破線で示した補助線を参照すると、列方向Yに揃って位置している。これにより、垂直開口長さが一定となっている。すなわち、連続する2行に位置する複数の画素PXの開口領域OAの列方向Yの長さの和は、一定である。
【0043】
幅wa及び幅wyは、プロセスの制約から、一定以上には細くできない。このため、上記条件の下で画素PXのピッチ(Ppx、Ppy)が細かくなっていくと、開口領域OA(画素PX)の傾きが大きくなり、幅waに応じた幅wx2も大きくなる。上記のように幅wx2が大きくなるため、高開口率化に寄与し難いものである。
【0044】
以上のように構成された一実施形態に係る液晶表示装置によれば、液晶表示装置は、液晶表示パネルPNLと、光線制御素子LENとを備えている。液晶表示パネルPNLは、複数行にわたって設けられ行方向Xに平行な1組の対辺を持つ平行四辺形の開口領域OAを含んだ複数の画素PXを有している。光線制御素子LENは、液晶表示パネルPNLの表示面Sに対向配置され、液晶表示パネルPNLによって表示される画像を透過させ、行方向Xにのみ視差を与え、立体画像を形成する。
【0045】
奇数行目の画素PXの開口領域OAと、偶数行目の画素PXの開口領域OAとは、互いに異なる方向に傾斜している。奇数行目の画素PXの開口領域OAの重心(Pc1)と、偶数行目の画素PXの開口領域OAの重心(Pc2)とは、行方向Xに、ピッチPpxの半分ずれている。
【0046】
連続する2行に位置する複数の画素PXの開口領域OAの列方向Yの長さの和は、一定である。視認領域ARの位置が変わっても、開口領域OAの面積と遮光部の面積との比率は一定である。このため、各開口領域OAの光の透過率が一定である場合、視認領域ARの位置(ユーザが画面をみる角度)が変わっても、表示画像の階調は一定である。このため、モアレの発生を防止することができる。
【0047】
各開口領域OAの1組の対辺(上辺及び下辺)は、行方向Xに、ピッチPpxの半分ずれている。画素PXのピッチ(Ppx、Ppy)が細かくなっても、開口領域OA(画素PX)の傾きの増大を低減することができる。これにより、幅wx1の増大を低減することができるため、一層、高開口率化に寄与することができる。
【0048】
カラーフィルタ5は、行方向Xに沿って帯状に延在した複数の着色層53、54、55を有している。着色層53、54、55は、横ストライプ配列を採っている。このため、色モアレの発生を防止することができる。
上記のことから、モアレの発生を抑制することができる、3次元表示の品位の優れた液晶表示装置を得ることができる。
【0049】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0050】
例えば、奇数行目の画素PX(開口領域OA)のパターンと、偶数行目の画素PX(開口領域OA)のパターンとは、逆であってもよい。
カラーフィルタ5は、行方向X及び列方向Yにモザイク状に並べられた複数色の着色層を有していてもよい。各着色層は、複数の画素PXに一対一で対向している。モザイク配列を採る場合も、横ストライプ配列を採る場合と同様、色モアレの発生を防止することができる。
【0051】
上述した実施形態の技術は、上記液晶表示装置に限定されるものではなく、各種の液晶表示装置に適用可能である。また、上述した実施形態の技術は、液晶表示装置以外の表示装置にも適用可能である。この場合、表示装置は、複数行にわたって設けられ行方向Xに平行な1組の対辺を持つ平行四辺形の開口領域を含んだ複数の画素を有した表示パネルと、表示パネルの表示面に対向配置され、表示パネルによって表示される画像を透過させ、行方向にのみ視差を与え、立体画像を形成する光線制御素子と、を備えていればよい
。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]行方向に平行な1組の対辺を持つ平行四辺形の開口領域を含んだ画素を有した表示パネルと、
前記表示パネルの表示面に対向配置され、前記表示パネルによって表示される画像を透過させ、前記行方向に視差を与え、立体画像を形成する光線制御素子と、を備え、
奇数行目の前記画素の前記開口領域と、偶数行目の前記画素の前記開口領域とは、互いに異なる方向に傾斜し、
前記開口領域は、前記行方向に一定のピッチで並べられ、
前記開口領域の前記1組の対辺は、前記行方向に前記ピッチの半分ずれ、
前記奇数行目の前記画素の前記開口領域の重心と、前記偶数行目の前記画素の前記開口領域の重心とは、前記行方向に前記ピッチの半分ずれている表示装置。
[2]前記奇数行目の前記画素の前記開口領域の他の対辺と、前記偶数行目の前記画素の前記開口領域の他の対辺とは、互いに異なる方向に延在している[1]に記載の表示装置。
[3]前記各開口領域の前記1組の対辺は、上辺及び下辺であり、
前記上辺の一端部と前記下辺の一端部との間の前記行方向に沿った距離は、前記ピッチの半分である[1]に記載の表示装置。
[4]前記開口領域の前記1組の対辺は、上辺及び下辺であり、
前記開口領域は、少なくとも前記行方向に互いに隣合う第1開口領域及び第2開口領域、並びに前記行方向に直交する列方向に前記第1開口領域及び第2開口領域と隣合い前記行方向に互いに隣合う第3開口領域及び第4開口領域を有し、
前記第1開口領域の前記上辺の一端部と前記第3開口領域の前記上辺の一端部とは、前記列方向に沿った同一直線上に位置し、
前記第2開口領域の前記下辺の一端部と前記第3開口領域の前記下辺の一端部とは、前記列方向に沿った同一直線上に位置している、[1]に記載の表示装置。
[5]前記光線制御素子は、レンチキュラーシートである[1]に記載の表示装置。
[6]前記レンチキュラーシートは、前記行方向に並べられ前記行方向に直交する列方向に延出したシリンドリカルレンズを有している[5]に記載の表示装置。
[7]前記表示パネルは、前記行方向に沿って帯状に延在し前記行方向に直交する列方向に並べられたカラーフィルタをさらに備え、
前記カラーフィルタは、各行の前記画素に対向している[1]に記載の表示装置。
[8]前記行方向及び前記行方向に直交する列方向にモザイク状に並べられたカラーフィルタをさらに備え、
前記カラーフィルタは、前記画素に一対一で対向している[1]に記載の表示装置。
[9]行方向に平行な1組の対辺を持つ平行四辺形の開口領域を含んだ画素を有した表示パネルと、
前記表示パネルの表示面に対向配置され、前記表示パネルによって表示される画像を透過させ、前記行方向に視差を与え、立体画像を形成する光線制御素子と、を備え、
奇数行目の前記画素の前記開口領域と、偶数行目の前記画素の前記開口領域とは、互いに異なる方向に傾斜し、
前記開口領域は、前記行方向に一定のピッチで並べられ、
前記開口領域の前記1組の対辺は、前記行方向に前記ピッチの半分ずれ、
連続する2行に位置する前記画素の前記開口領域の前記行方向に直交する列方向の長さの和は、前記行方向に沿った各位置で一定である表示装置。
[10]行方向に平行な1組の対辺を持つ平行四辺形の開口領域を含んだ画素を有した表示パネルと、
前記表示パネルの表示面に対向配置され、前記表示パネルによって表示される画像を透過させ、前記行方向に視差を与え、立体画像を形成する光線制御素子と、を備え、
奇数行目の前記画素の前記開口領域と、偶数行目の前記画素の前記開口領域とは、互いに異なる方向に傾斜し、
前記開口領域は、前記行方向に一定のピッチで並べられ、
前記奇数行目の前記画素の前記開口領域の重心と、前記偶数行目の前記画素の前記開口領域の重心とは、前記行方向に前記ピッチの半分ずれ、
連続する2行に位置する前記画素の前記開口領域の前記行方向に直交する列方向の長さの和は、前記行方向に沿った各位置で一定である表示装置。