(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
16〜24重量%のNCO含有量を有するヘキサメチレンジイソシアネートから得られる5〜95重量%の少なくとも1種のポリイソシアネートa-1)と、10〜22重量%のNCO含有量を有するアラリファティックジイソシアネートから得られる5〜95重量%の少なくとも1種のポリイソシアネートa-2)から成る、
11〜23重量%のイソシアネート基含有量と少なくとも2.3の平均イソシアネート官能価を有する、耐光性透明成形体の製造に用いるための無溶媒のポリイソシアネート混合物A)であって、
前記成分a-2)のポリイソシアネートが、ウレトジオン構造、アロファネート構造、イソシアヌレート構造、イミノオキサジアジンジオン構造および/またはビュウレット構造を有するポリイソシアネートであり、かつ、該ポリイソシアネートは、23℃で150000mPasを超える粘度を有し、
前記ポリイソシアネート混合物A)における、単量体のイソシアネート(単量体ヘキサメチレンジイソシアネートと単量体のアラリファティックジイソシアネート)の残留含有量が1重量%未満である、
該ポリイソシアネート混合物A)。
成分a-1)のポリイソシアネートが、ウレトジオン構造、アロファネート構造、イソシアヌレート構造および/またはイミノオキサジアジンジオン構造を有し、23℃で70〜1600mPasの粘度および18〜24重量%のイソシアネート基含有量を有するポリイソシアネートであることを特徴とする、請求項1に記載のポリイソシアネート混合物A)。
成分a-2)のポリイソシアネートが、11〜21.5重量%のイソシアネート基含有量を有し0.8%未満の単量体ジイソシアネート含有量を有するm−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、および/またはm−テトラメチルキシリレンジイソシアネートから得られるポリイソシアネートであることを特徴とする、請求項1に記載のポリイソシアネート混合物A)。
成分a-2)のポリイソシアネートが、15〜21重量%のイソシアネート基含有量を有し0.5%未満の単量体m−キシリレンジイソシアネート含有量を有する、m−キシリレンジイソシアネートから得られるポリイソシアネートであることを特徴とする、請求項1に記載のポリイソシアネート混合物A)。
イソシアネート基に対して反応性である反応体B)が、60〜12000の数平均分子量を有するヒドロキシ官能性化合物、アミノ官能性化合物および/またはメルカプト官能性化合物であることを特徴とする、請求項5に記載の製造方法。
106〜12000の数平均分子量を有するポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオールまたはアミノポリエーテル;60〜500の数平均分子量を有するポリチオエーテルチオール、ポリエステルチオール、硫黄含有ヒドロキシ化合物またはヒドロキシ官能性化合物またはアミノ官能性化合物が、イソシアネート基に対して反応性である反応体B)として使用されることを特徴とする、請求項5または6に記載の製造方法。
【背景技術】
【0002】
脂肪族または脂環式のポリイソシアネートと、酸性水素原子を含有する化合物との反応による耐光性(light-fast)および耐候性のプラスチックからなる製品は既知である。H-酸性反応物、例えば、ポリオール、ポリアミドおよび/またはポリチオールなどの性質に基づき、その結果、例えば、ウレタン、ウレアおよび/またはチオウレタン構造を備える重付加生成物が得られる。
【0003】
総括的な用語「ポリウレタン」も、ポリイソシアネートとH-酸性化合物から調製できる多種のポリマーに対して以下同義的に用いられる。
【0004】
種々の用途、例えば、自動車および航空機構造用のグレイジング(glazing)を製造するための鉱物ガラスの軽量代替物として、または光学、電子工学または光電子工学部品用の流延材料として、透明で、耐光性のポリウレタン組成物へのより大きな関心は、市場において近年顕著である。
【0005】
特に、例えば、レンズまたは眼鏡レンズ用の高品質の光学用途に関して、高い光屈折を示し、同時に低分散(高いアッベ係数)を示すプラスチック材料に対する要求が一般に存在する。
【0006】
高い屈折率を有する透明なポリウレタン組成物の製造は、既に何度も記載されている。一般に、ポリイソシアネート成分として、いわゆるアラリファティック(araliphatic)ジイソシアネート、すなわち、イソシアネート基が脂肪族基を介して芳香族系に結合したジイソシアネートが使用されている。それらの芳香族構造のために、アラリファティックジイソシアネートは、高い屈折率を有するポリウレタンを生成し、同時に、脂肪族的に結合したイソシアネート基は、高品質用途に要求される低い黄色化傾向と耐光性とを確保する。
【0007】
US4680369およびUS4689387は、例えば、レンズ材料に適するポリウレタンおよびポリチオウレタンを開示し、ならびに、特に高い屈折率をもたらすために、それらの製造において、特定の硫黄含有ポリオールおよびメルカプト官能性脂肪族化合物が、アラリファティックジイソシアネート、例えば、1,3-ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン(m−キシレンジイソシアネート、m−XDI)、1,4-ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン(p−キシレンジイソシアネート、p−XDI)、1,3-ビス(2−イソシアナトプロパン−2−イル)ベンゼン(m−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、m−TMXDI)、または1,3-ビス(イソシアナトメチル)−2,4,5,6-テトラクロロベンゼンと結合されることが記載されている。
【0008】
また、高屈折レンズ材料の製造における好ましいポリイソシアネート成分として、アラリファティックジイソシアネート、例えば、m−およびp−XDIまたはm−TMXDIは、多くの更なる公報、例えば、EP−A0235743、EP−A0268896、EP−A0271839、EP−A0408459、EP−A0506315、EP−A0586091およびEP−A0803743に記載されている。その結果、それらは、ポリオールおよび/またはポリチオールに対する架橋剤成分として機能し、および反応体に応じて、1.56〜1.67の範囲に高屈折率を有し、45までの比較的高いアッベ係数を有する透明プラスチックが生成される。
【0009】
しかしながら、光学用途向けの高屈折性のポリウレタン組成物の製造に関して今までに記載された全ての方法における共通する特徴は、それらが多量の低分子量で単量体のアラリファティックジイソシアネートを使用し、それらは、健康にとって有害な物質、感作物質または有毒物質と同等な物質であると分類され、およびそれらのうちのいくつかは高い蒸気圧を有するという無視できない欠点である。作業場における衛生学的理由で、これらのモノマー性ジイソシアネートの処理は安全性の観点から高い出費が必要である。さらに、特に、過剰量のポリイソシアネートを用いる場合に、例えば、EP−A0235743またはEP−A0506315で提案されるように、未反応の単量体ジイソシアネートが長期間、製造品、例えば眼鏡レンズの中に残存し、そこから徐々に蒸発し得るという可能性がある。
【0010】
単量体型でアラリファティックジイソシアネートを用いる主な理由は、これらのジイソシアネートの既知の低モノマー誘導体が、常套の加工温度にて高粘度または固体化合物と同等であり、無溶媒用途、例えば、流延材料の製造などに適さないからである。アラリファティックジイソシアネートに基づく低モノマーポリイソシアネートは、現今、有機溶媒を用いてのみ使用され、例えば、表面コーティング、接着剤または印刷インク用に使用される。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明はまた、
A)低モノマーポリイソシアネート混合物と、
B)イソシアネート基に対して反応性であり、2.0〜6.0の平均官能価を有する反応体と、
所望により付随的に使用する、
C)更なる補助物質および添加剤との
無溶媒反応による耐光性ポリウレタン組成物の製造方法であって、
該製造方法は、イソシアネート反応性基に対するイソシアネート基の当量比を0.5:1〜2.0:1に保持する。
【0018】
最後に、本発明はまた、耐光性ポリウレタン組成物の使用を提供し、それにより、透明で、非発泡成形体または発泡成形体の製造を行うことができる。
【0019】
本発明に係るポリイソシアネート成分A)は、
5〜95重量%のHDIに基づく少なくとも1種のポリイソシアネートa−1)と、5〜95重量%のアラリファティックジイソシアネートに基づく少なくとも1種のポリイソシアネートa−2)から成る無溶媒混合物である。
【0020】
ポリイソシアネートa−1)は、それ自体は既知の、ウレトジオン、イソシアヌレート、イミノオキサジアジンジオン、ウレタン、アロファネート、ビウレットおよび/またはオキサジアジントリオン基を含有し、23℃にて70〜12000mPasの粘度を有し、16重量%〜24重量%のイソシアネートの含有量を有し、0.5重量%未満の単量体HDIの含有量を有し、および少なくとも2.0の平均イソシアネート官能価を有するHDIの誘導体である。
【0021】
それらは、Lass等、J.Prakt.Chem.336,1994,185-200、DE−A1670666,DE−A3700209,DE−A3900053,EP−A0330966,EP−A0366205,EP−A0339396及びEP−A0798299における実施例により記載される。
【0022】
好ましくは、成分a-1)のポリイソシアネートは、23℃にて70〜1600mPasの粘度を有し、18重量%〜24重量%のイソシアネート基の含有量を有し、ウレトジオン、アロファネート、イソシアヌレート、および/またはイミノオキサジアジントリオン構造を有する上記種類のHDI系ポリイソシアネートである。
【0023】
特に好ましくは、成分a-1)のポリイソシアンネートは、23℃にて80〜1500mPasの粘度を有し、20重量%〜24重量%のイソシアネート基の含有量を有し、ウレトジオン基、イソシアヌレート基および/またはイミノオキサジアジンジオン基を含有する上記種類のHDIポリイソシアネートである。
【0024】
成分a−2)のポリイソシアネートは、アラリファティックジイソシアネートに基づき、ウレトジオン、イソシアヌレート、イミノオキサジアジンジオン、ウレタン、アロファネート、ビウレットおよび/またはオキサジアジントリオン基を含有するポリイソシアネートであり、該ポリイソシアネートは、23℃にて、固形であるか150000mPasを超える粘度を有し、それらのイソシアネート基の含有量は、10〜22重量%であり、単量体のアラリファティックジイソシアネートは1.0重量%未満である。
【0025】
ポリイソシアネート成分a−2)の調製に適当なアラリファティック出発ジイソシアネートは、ジイソシアネートのイソシアネート基を、任意に分岐した脂肪族基を介して、任意に更に置換された芳香族化合物と結合させた任意所望のジイソシアネートであり、例えば、1,3-ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン(m−キシリレンジイソシアネート、m−XDI)、1,4-ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン(p−キシリレンジイソシアネート、p−XDI)、1,3-ビス(2−イソシアナトプロパン−2−イル)ベンゼン(m−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、m−TMXDI)、1,4-ビス(2−イソシアナトプロパン−2−イル)ベンゼン(p−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、p−TMXDI)、1,3-ビス(イソシアナトメチル)−4−メチルベンゼン、1,3-ビス(イソシアナトメチル)−4−エチルベンゼン、1,3-ビス(イソシアナトメチル)−5−メチルベンゼン、1,3-ビス(イソシアナトメチル)−4,5−ジメチルベンゼン、1,4-ビス(イソシアナトメチル)−2,5−ジメチルベンゼン、1,4-ビス(イソシアナトメチル)−2,3,5,6-テトラメチルベンゼン、1,3-ビス(イソシアナトメチル)−5−tert−ブチルベンゼン、1,3-ビス(イソシアナトメチル)−4−クロロベンゼン、1,3-ビス(イソシアナトメチル) −4,5−ジクロロベンゼン、1,3-ビス(イソシアナトメチル)−2,4,5,6-テトラクロロベンゼン、1,4-ビス(イソシアナトメチル)−2,3,5,6-テトラクロロベンゼン、1,4-ビス(イソシアナトメチル)−2,3,5,6-テトラブロモベンゼン、1,4-ビス(2−イソシアナトエチル)ベンゼン、1,4-ビス(イソシアナトメチル)ナフタレン、およびこれらのジイソシアネートの混合物である。
【0026】
記載されたアラリファティックジイソシアネートからのポリイソシアネート成分a−2)の調製は、例えば、Laas等,J.Prakt.Chem.336,1994,185-200に記載されているジイソシアネートのオリゴマー化に関する常套の方法により行い、それに続き、蒸留または抽出によって未反応の単量体ジイソシアネートを分離することを伴って行うことができる。アラリファティックジイソシアネートの低モノマーポリイソシアネートの具体例は、例えば、JP−A2005161691、JP−A2005162271およびEP−A0081713に記載されている。
【0027】
好ましいポリイソシアネートa−2)は、ウレトジオン構造、アロファネート構造、イソシアヌレート構造、イミノオキサジアジンジオン構造および/またはビウレット構造を有するものである。
【0028】
特に好ましくは、ポリイソシアネートa−2)は、m−XDI、p−XDIおよび/またはm−TMXDIに基づき、11〜21.5重量%のイソシアネート基含有量を有し、0.8%未満の単量体のジイソシアネートの含有量を有する上記種類のものである。
【0029】
もっとも特に好ましい成分a−2)のポリイソシアネートはm−XDIに基づき、15〜21重量%のイソシアネート基含有量を有し、0.5%未満の単量体のXDIの含有量を有する上記種類のものである。
【0030】
ポリイソシアネート成分a−1)およびポリイソシアネート成分a−2)用の記載されたアラリファティック出発ジイソシアネートは、任意所望の方法、例えば液相または気相中でのホスゲン化により、あるいはホスゲン不含法、例えばウレタン開裂法などにより調製できる。
【0031】
本発明に係るポリイソシアネート混合物A)の調製は、所望により30〜240℃の温度まで事前に加熱され、上記の比率で、好ましくはa−1):a−2)の重量比を90:10〜10:90に、特に好ましくは80:20〜20:80の維持しながら、各成分a−1)およびa−2)を単純に混合することにより行われ、その後、混合物が均質になるまで攪拌し、混合物の温度は保持され、所望により30〜140℃の温度にて、好ましくは40〜100℃の温度で更に加熱される。
【0032】
好ましい実施態様における、ポリイソシアネート混合物A)の調製において、例えば、ウレタン化、アロファネート化、ビュウレット化によるおよび/またはアラリファティックジイソシアネートの触媒オリゴマー化による23℃で高粘度であるか固体であるポリイソシアネート成分a−2)の調製は、薄層分離によるモノマーの分離後、直ちに行われ、例えば100〜240℃の温度にて暖めながら、ポリイソシアネート成分a−1)へ、所望により同様に加熱されるポリイソシアネート成分a−2)を添加し、そして、所望により更に加熱しながら、混合物が均質になるまで混合物を攪拌させる。
【0033】
同様に好ましい別の実施態様における、ポリイソシアネート混合物A)の調製において、薄層抽出の前に、ポリイソシアネート成分a−1)は、ポリイソシアネート成分a−2)の調製に関する反応の終端で存在する粗溶液内で攪拌され、その後、過剰量の単量体のアラリファティックジイソシアネートのみが分離される。
【0034】
それらの調製物に関係なく、一般に、ポリイソシアネート混合物A)は、透明な形態で得られ、実質的に無色の樹脂の23℃での粘度は、好ましくは4000〜100000mPas、特に好ましくは6000〜60000mPasであり、それらにおけるイソシアネート基含有量は、好ましくは12〜23重量%、特に好ましくは16〜22重量%であり、それらの平均イソシアネート官能価は、好ましくは2.5〜5.0、特に好ましくは3.0〜4.5である。ポリイソシアネート混合物A)は低い残留モノマー量を示す。それらは1重量%未満、好ましくは0.5重量%未満、特に好ましくは、0.3重量%未満の単量体のイソシアネート(単量体HDIと単量体のアラリファティックジイソシアネート)の残留含有量を示す。
【0035】
耐光性ポリウレタン組成物を調製するために、本発明に係る上記ポリイソシアネート混合物A)を、イソシアネート基に対して反応性であり、イソシアネート付加反応の観点から、2.0〜6.0、好ましくは2.5〜4.0、特に好ましくは2.5〜3.5の平均官能価を有する任意所望の無溶媒の反応体B)と反応させる。
【0036】
これらは、特に、常套のポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリエステルポリオール、ポリチオエーテルポリオール、ポリマー変性ポリエーテルポリオール、グラフトポリエーテルポリオール、特にスチレンおよび/またはアクリロニトリルに基づくもの、ポリエーテルポリアミン、ポリウレタン化学から知られているヒドロキシル基含有ポリアセタールおよび/またはヒドロキシル基含有脂肪族ポリカーボネートであって、それらは通常106〜12000、好ましくは250〜8000の分子量を有する。適当な反応体B)の概説は、例えば、N. Adamら、"Polyurethanes", Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, Electronic Release, 第7版、第3.2章〜第3.4章、Wiley-VCH, Weinheim 2005に見られる。
【0037】
適当なポリエーテルポリオールB)は、例えば、官能価および分子量に関する先に記載した必要条件を満たす限り、DE−A 2 622 951の第6欄第65行〜第7欄第47行またはEP−A 0 978 523の第4頁第45行〜第5頁第14行に挙げられている種類のものである。特に好ましいポリエーテルポリオールB)は、エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドと、グリセロール、トリメチロールプロパン、エチレンジアミンおよび/またはペンタエリスリトールとの付加生成物である。
【0038】
適当なポリエステルポリオールB)は、例えば、それらが先に記載した必要条件を満たす限りは、EP−A 0 978 523の第5頁第17行〜47行またはEP−A 0 659 792の第6頁第8行〜19行に記載された種類のものであり、それらは、好ましくは20〜650mgKOH/gのヒドロキシル価を有する。
【0039】
適当なポリチオポリオールB)は、例えば、チオジグリコール同士のまたはチオジグリコールと他のグリコール、ジカルボン酸、ホルムアルデヒド、アミノカルボン酸および/またはアミノアルコールとの既知の縮合生成物である。使用される混合物の成分の種類に依存して、ポリチオポリオールは、ポリチオ混合エーテルポリオール、ポリチオエーテルエステルポリオールまたはポリチオエーテルエステルアミドポリオールである。
【0040】
成分B)として適しているポリアセタールポリオールは、例えば、単純グリコール(例として、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、4,4’−ジオキシエトキシジフェニルジメチルメタン(エチレンオキシドとビスフェノールAの2mol付加生成物)またはヘキサンジオール)とホルムアルデヒドとの既知の反応生成物、或いは環状アセタール(例えばトリオキサン)の重縮合によって調製されるポリアセタールである。
【0041】
また、成分B)として高く適当なものは、アミノポリエーテルまたはアミノポリエーテル混合物、即ち、イソシアネート基に対して反応性である基を有するポリエーテルであり、それは少なくとも50当量%、好ましくは少なくとも80当量%の第一級および/または第二級の芳香族的または脂肪族的に結合しているアミノ基で構成され、その残余が第一級および/または第二級の脂肪族的に結合しているヒドロキシル基であるである。この種類の適当なアミノポリエーテルは、例えば、EP−A 00 81 701の第4欄第26行〜第5欄第40行に記載された化合物である。例えばイソシアネート官能性ポリエーテルプレポリマーを加水分解することによってDE−A 2 948 419に記載されている方法によって調製できるようなアミノ官能性ポリエーテルウレタンまたはウレア、或いは先に記載した分子量範囲にあるアミノ基含有ポリエステルも、同様に成分B)として適当である。
【0042】
イソシアネート基に対して反応性の更なる適当な成分B)は、例えば、EP−A 0 689 556およびEP−A 0 937 110に記載されている特定のポリオールである。それらは、例えば、エポキシ化脂肪酸エステルと脂肪族または芳香族ポリオールとのエポキシ開環を伴った反応によって得ることができる。
【0043】
ヒドロキシル基含有ポリブタジエンもまた、場合により成分B)として使用することができる。
【0044】
特に高い光の屈折を有するポリウレタン組成物を製造するために、イソシアネート基に対して反応性である成分B)として適当なものは、特に、以下のものである:ポリチオ化合物、例えば単純アルカンチオール、例として、メタンジチオール、1,2−エタンジチオール、1,1−プロパンジチオール、1,2−プロパンジチオール、1,3−プロパンジチオール、2,2−プロパンジチオール、1,4−ブタンジチオール、2,3−ブタンジチオール、1,5−ペンタンジチオール、1,6−ヘキサンジチオール、1,2,3−プロパントリチオール、1,1−シクロヘキサンジチオール、1,2−シクロヘキサンジチオール、2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジチオール、3,4−ジメトキシブタン−1,2−ジチオールおよび2−メチルシクロヘキサン−2,3−ジチオール、チオエーテル基含有ポリチオール、例えば2,4−ジメルカプトメチル−1,5−ジメルカプト−3−チアペンタン、4−メルカプトメチル−1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタン、4,8−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、4,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、5,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、4,5−ビス(メルカプトエチルチオ)−1,10−ジメルカプト−3,8−ジチアデカン、テトラキス(メルカプトメチル)メタン、1,1,3,3−テトラキス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,1,5,5−テトラキス(メルカプトメチルチオ)−3−チアペンタン、1,1,6,6−テトラキス(メルカプトメチルチオ)−3,4−ジチアヘキサン、2−メルカプトエチルチオ−1,3−ジメルカプトプロパン、2,3−ビス(メルカプトエチルチオ)−1−メルカプトプロパン、2,2−ビス(メルカプトメチル)−1,3−ジメルカプトプロパン、ビス(メルカプトメチル)スルフィド、ビス(メルカプトメチル)ジスルフィド、ビス(メルカプトエチル)スルフィド、ビス(メルカプトエチル)ジスルフィド、ビス(メルカプトプロピル)スルフィド、ビス(メルカプトプロピル)ジスルフィド、ビス(メルカプトメチルチオ)メタン、トリス(メルカプトメチルチオ)メタン、ビス(メルカプトエチルチオ)メタン、トリス(メルカプトエチルチオ)メタン、ビス(メルカプトプロピルチオ)メタン、1,2−ビス(メルカプトメチルチオ)エタン、1,2−ビス(メルカプトエチルチオ)エタン、2−メルカプトエチルチオ)エタン、1,3−ビス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,3−ビス(メルカプトプロピルチオ)プロパン、1,2,3−トリス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,2,3−トリス(メルカプトエチルチオ)プロパン、1,2,3−トリス(メルカプトプロピルチオ)プロパン、テトラキス(メルカプトメチルチオ)メタン、テトラキス(メルカプトエチルチオメチル)メタン、テトラキス(メルカプトプロピルチオメチル)メタン、2,5−ジメルカプト−1,4−ジチアン、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアンおよびJP−A 07 118 263に従って得られるそれらのオリゴマー、1,5−ビス(メルカプトプロピル)−1,4−ジチアン、1,5−ビス(2−メルカプトエチルチオメチル)−1,4−ジチアン、2−メルカプトメチル−6−メルカプト−1,4−ジチアシクロヘプタン、2,4,6−トリメルカプト−1,3,5−トリチアン、2,4,6−トリメルカプトメチル−1,3,5−トリチアンおよび2−(3−ビス(メルカプトメチル)−2−チアプロピル)−1,3−ジチオラン、ポリエステルチオール、例えば、エチレングリコール−ビス(2−メルカプトアセテート)、エチレングリコール−ビス(3−メルカプトプロピオネート)、ジエチレングリコール(2−メルカプトアセテート)、ジエチレングリコール(3−メルカプトプロピオネート)、2,3−ジメルカプト−1−プロパノール(3−メルカプトプロピオネート)、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール−ビス(2−メルカプトアセテート)、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール−ビス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパン−トリス(2−メルカプトアセテート)、トリメチロールプロパン−トリス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールエタン−トリス(2−メルカプトアセテート)、トリメチロールエタン−トリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトール−テトラキス(2−メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、グリセロール−トリス(2−メルカプトアセテート)、グリセロール−トリス(3−メルカプトプロピオネート)、1,4−シクロヘキサンジオール−ビス(2−メルカプトアセテート)、1,4−シクロヘキサンジオール−ビス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシメチルスルフィド−ビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシメチルスルフィド−ビス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシエチルスルフィド(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシエチルスルフィド(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシメチルジスルフィド(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシメチルジスルフィド(3−メルカプトプロピオネート)、(2−メルカプトエチルエステル)チオグリコラートおよびビス(2−メルカプトエチルエステル)チオジプロピオネート、
【0045】
並びに芳香族チオ化合物、例えば、1,2−ジメルカプトベンゼン、1,3−ジメルカプトベンゼン、1,4−ジメルカプトベンゼン、1,2−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,4−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2−ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,4−ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,2,3−トリメルカプトベンゼン、1,2,4−トリメルカプトベンゼン、1,3,5−トリメルカプトベンゼン、1,2,3−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2,4−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2,3−トリス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,2,4−トリス(メルカプトエチル)ベンゼン、2,5−トルエンジチオール、3,4−トルエンジチオール、1,4−ナフタレンジチオール、1,5−ナフタレンジチオール、2,6−ナフタレンジチオール、2,7−ナフタレンジチオール、1,2,3,4−テトラメルカプトベンゼン、1,2,3,5−テトラメルカプトベンゼン、1,2,4,5−テトラメルカプトベンゼン、1,2,3,4−テトラキス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2,3,5−テトラキス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2,4,5−テトラキス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2,3,4−テトラキス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,2,3,5−テトラキス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,2,4,5−テトラキス(メルカプトエチル)ベンゼン、2,2’−ジメルカプトビフェニルおよび4,4’−ジメルカプトビフェニル。
【0046】
好ましいポリチオ化合物B)は、上記したタイプのポリチオエーテルチオールおよびポリエステルチオールである。特に好ましいポリチオ化合物B)は、4−メルカプトメチル−1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタン、2,5−ビスメルカプトメチル−1,4−ジチアン、1,1,3,3−テトラキス(メルカプトメチルチオ)プロパン、5,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、4,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、4,8−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、トリメチロールプロパン−トリス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールエタン−トリス(2−メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトール−テトラキス(2−メルカプトアセテート)およびペンタエリスリトール−テトラキス(3−メルカプトプロピオネート)である。
【0047】
イオウ含有ヒドロキシル化合物もまた、イソシアネート基反応性である成分B)として適している。単純メルカプトアルコール、例えば、2−メルカプトエタノール、3−メルカプトプロパノール、1,3−ジメルカプト−2−プロパノール、2,3−ジメルカプトプロパノールおよびジチオエリスリトール、チオエーテル構造含有アルコール、例えば、ジ(2−ヒドロキシエチル)スルフィド、1,2−ビス(2−ヒドロキシエチルメルカプト)エタン、ビス(2−ヒドロキシエチル)ジスルフィドおよび1,4−ジチアン−2,5−ジオール、あるいはEP−A 1 640 394に記載されているタイプの、ポリエステルウレタン構造、ポリチオエステルウレタン構造、ポリエステルチオウレタン構造またはポリチオエステルチオウレタン構造を有するイオウ含有ジオールを、本発明における例として記載される。
【0048】
本発明に係る耐光性ポリウレタン組成物の製造において、イソシアネート反応性化合物B)として、低分子量のヒドロキシ官能性および/またはアミノ官能性成分、即ち、60〜500、好ましくは62〜400の分子量範囲にあるヒドロキシ官能性および/またはアミノ官能性成分を使用できる。
【0049】
それらは、例えば、2〜14個、好ましくは4〜10個の炭素原子を含有する単純一価アルコールまたは単純多価アルコール、例えば、1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオールおよび1,3−プロパンジオール、異性体ブタンジオール、異性体ペンタンジオール、異性体ヘキサンジオール、異性体ヘプタンジオールおよび異性体オクタンジオール、1,10−デカンジオール、1,2−シクロヘキサンジオールおよび1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、4,4’−(1−メチルエチリデン)−ビス−シクロヘキサノール、1,2,3−プロパントリオール、1,1,1−トリメチロールエタン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,1,1−トリメチロールプロパン、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール、ビス−(2−ヒドロキシエチル)ヒドロキノン、1,2,4−トリヒドロキシシクロヘキサンおよび1,3,5−トリヒドロキシシクロヘキサンまたは1,3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートである。
【0050】
適当な低分子量アミノ官能性化合物の例は以下である:第一級および/または第二級結合アミノ基を含有する脂肪族および脂環式のアミンおよびアミノアルコール、例えば、シクロヘキシルアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、ヘキシルアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、イソホロンジアミン、ジエチレントリアミン、エタノールアミン、アミノエチルエタノールアミン、ジアミノシクロヘキサン、ヘキサメチレンジアミン、メチルイミノビスプロピルアミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、アミノエチルピペラジン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、1,8−p−ジアミノメンタン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノ−3,5−ジメチルシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノ−2,3,5−トリメチルシクロヘキシル)メタン、1,1−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、1,1−ビス(4−アミノシクロヘキシル)エタン、1,1−ビス(4−アミノシクロヘキシル)ブタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)ブタン、1,1−ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)エタン、2,2−ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)プロパン、1,1−ビス(4−アミノ−3,5−ジメチルシクロヘキシル)エタン、2,2−ビス(4−アミノ−3,5−ジメチルシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3,5−ジメチルシクロヘキシル)ブタン、2,4−ジアミノジシクロヘキシルメタン、4−アミノシクロヘキシル−4−アミノ−3−メチルシクロヘキシルメタン、4−アミノ−3,5−ジメチルシクロヘキシル−4−アミノ−3−メチルシクロヘキシルメタンおよび2−(4−アミノシクロヘキシル)−2−(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン。
【0051】
イソシアネート反応性化合物B)として適当である、500未満の分子量を有する芳香族ポリアミン、特にジアミンの例は、以下である:1,2−ジアミノベンゼンおよび1,4−ジアミノベンゼン、2,4−ジアミノトルエンおよび2,6−ジアミノトルエン、2,4’−ジアミノジフェニルメタンおよび/または4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,5−ジアミノナフタレン、4,4’,4’’−トリアミノトリフェニルメタン、4,4’−ビス−(メチルアミノ)ジフェニルメタンまたは1−メチル−2−メチルアミノ−4−アミノベンゼン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,6−ジアミノベンゼン、1,3,5−トリメチル−2,4−ジアミノベンゼン、1,3,5−トリエチル−2,4−ジアミノベンゼン、3,5,3’,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,5,3’,5’−テトライソプロピル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,5−ジエチル−3’,5’−ジイソプロピル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジエチル−5,5’−ジイソプロピル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1−メチル−2,6−ジアミノ−3−イソプロピルベンゼン、ホルムアルデヒドとアニリンの縮合によって既知の方法で得られるような液体状ポリフェニル−ポリメチレン−ポリアミン混合物、およびそのようなポリアミンの混合物。これに関して、例えば、50:50〜85:15、好ましくは65:35〜80:20の重量比での、1−メチル−3,5−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼンと1−メチル−3,5−ジエチル−2,6−ジアミノベンゼンとの混合物を特に挙げることができる。
【0052】
500未満の分子量を有する低分子量アミノ官能性ポリエーテルを使用することも可能である。ポリエーテルは例えば、第一級および/または第二級の芳香族的または脂肪族的に結合しているアミノ基を含有するものであり、このアミノ基は、場合によりウレタン基またはエステル基を介してポリエーテル鎖に結合していてよく、上記ポリエーテルは、より高い分子量のアミノポリエーテルを調製するための先に記載した既知の方法によって得ることができる。
【0053】
2つの第二級結合アミノ基を有する立体障害脂肪族ジアミンを、イソシアネート基反応性成分B)として、場合により使用することもでき、その例は、EP−A 0 403 921から知られているマレイン酸エステルまたはフマル酸エステルと脂肪族および/または脂環式ジアミンとの反応生成物、EP−A 1 767 559の教示にしたがって得ることができるイソホロンジアミンとのアクリロニトリルのビス付加生成物、または例えばDE−A 19 701 835に記載されている、ケトン(例えばジイソプロピルケトン)および脂肪族および/または脂環式ジアミンから得ることができるシッフ塩基の水素化生成物である。
【0054】
また、本発明に係るポリイソシアネート混合物A)に対する反応体として適当な反応体B)は、先に記載した重合体のポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールおよび/またはアミノポリエーテル、先に記載したポリチオ化合物、低分子量の脂肪族および脂環式多価アルコール、および先に記載した低分子量の多価アミン、特に2つの第二級結合アミノ基を有する立体障害脂肪族ジアミンである。
【0055】
また、本発明に係るポリイソシアネート混合物A)に関する適当な反応体は、上記例により記載されているイソシアネート基反応性成分B)の任意の混合物である。もっぱらヒドロキシ官能性成分B)を使用すると純粋なポリウレタン組成物が得られ、もっぱらチオ化合物B)を使用すると純粋なポリチオウレタンが得られ、および、もっぱらポリアミンB)を使用すると純粋なポリウレア組成物が得られるが、成分B)としてアミノアルコール、メルカプトアルコール、またはヒドロキシ官能性化合物、メルカプト官能性化合物、およびアミノ官能性化合物の適当な混合物を使用すると、ポリ付加化合物を調製し、この場合において、チオウレタンおよび/またはウレア基に対するウレタン基の当量比は、必要に応じて調節できる。
【0056】
HDIに基づく無溶媒ポリイソシアネートおよびアラリファティクジイソシアネートに基づくポリイソシアネートから成る、本発明に係るポリイソシアネート成分A)は、通常、耐光性ポリウレタン組成物から成る製品で使用される唯一のポリイソシアネートである。しかしながら、原理上、任意所望の更なる無溶媒の低モノマーポリイソシアネート、例えば、EPA0693512およびEP-A1484305から既知の、低粘度HDIポリイソシアネート中の脂環式ポリイソシアネート溶液、EP-A0047452およびEP−A047899に記載されたポリイソシアネート、およびHDIとイソホロンジイソシアネートの混合物の二量化および/または三量化により得られるポリイソシアネート、あるいはEP-A0336205から既知の種類のポリエステル変性HDIポリイソシアネートとの混合物であってもよい。
【0057】
選択した出発材料の性質に関係なく、本発明に係るポリイソシアネート混合物A)と、イソシアネート基に対して反応性である成分B)との反応は、イソシアネート反応性基に対するイソシアネートの当量比を0.5:1〜2.0:1、好ましくは0.7:1〜1.3:1、特に好ましくは0.8:1〜1.2:1に維持しながら行われる。
【0058】
記載した出発成分A)およびB)に加えて、更なる補助物質および添加剤C)、例えば、触媒、発泡剤、表面活性剤、UV安定剤、フォーム安定剤、酸化防止剤、離型剤、充填剤および顔料を所望により付随して使用できる。
【0059】
反応を促進するために、例えば、ポリウレタン化学から知られている常套の触媒を使用することができる。本発明において例として挙げる触媒は以下である:第三級アミン、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジメチルベンジルアミン、ジエチルベンジルアミン、ピリジン、メチルピリジン、ジシクロヘキシルメチルアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルジアミノジエチルエーテル、ビス−(ジメチルアミノプロピル)ウレア、N−メチルモルホリンまたはN−エチルモルホリン、N−ココ−モルホリン、N−シクロヘキシルモルホリン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ブタンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,6−ヘキサンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、N−メチルピペリジン、N−ジメチルアミノエチルピペリジン、N,N’−ジメチルピペラジン、N−メチル−N’−ジメチルアミノピペラジン、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7(DBU)、1,2−ジメチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、N,N−ジメチルイミダゾール−β−フェニルエチルアミン、1,4−ジアザビシクロ−(2,2,2)−オクタン、ビス−(N,N−ジメチルアミノエチル)アジペート;アルカノールアミン化合物、例えば、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N−メチルジエタノールアミンおよびN−エチルジエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、2−(N,N−ジメチルアミノエトキシ)エタノール、N,N’,N’’−トリス−(ジアルキルアミノアルキル)ヘキサヒドロトリアジン、例えば、N,N’,N’’−トリス−(ジメチルアミノプロピル)−s−ヘキサヒドロトリアジンおよび/またはビス(ジメチルアミノエチル)エーテル;金属塩、例えば、通常の金属酸化状態にある鉄、鉛、ビスマス、亜鉛および/または錫の無機化合物および/または有機化合物、例えば、塩化鉄(II)、塩化鉄(III)、ビスマス(III)2−エチルヘキサノエート、ビスマス(III)オクトエート、ビスマス(III)ネオデカノエート、塩化亜鉛、2−エチルカプロン酸亜鉛、オクタン酸錫(II)、エチルカプロン酸錫(II)、パルミチン酸錫(II)、ジラウリン酸ジブチル錫(IV)(DBTL)、ジブチル錫ジクロライドまたはオクタン酸鉛;アミジン、例えば、2,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン;テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド、例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド;アルカリヒドロキシド、例えば水酸化ナトリウム、およびアルカリアルコラート、例えばナトリウムメチラートおよびカリウムイソプロピラート、並びに10〜20個の炭素原子および任意にOH側基を有する長鎖脂肪酸のアルカリ金属塩。
【0060】
好ましく使用される触媒C)は、上記種類の第三級アミン、ビスマスおよび錫化合物である。
【0061】
例として挙げた触媒は、本発明の耐光性のポリウレタン組成物、ポリチオウレタン組成物および/またはポリウレア組成物の調製において、単独でまたは互いの混合物として使用することができ、任意に、使用する出発化合物の総量に基づいて、使用する触媒の総量として計算した場合0.01〜5.0重量%、好ましくは0.1〜2重量%の量で使用できる。
【0062】
本発明に係る方法を用いることにより、高い屈折率を有する透明な非発泡の成形品が好ましく成形される。しかしながら、適当な発泡剤の添加を介して、所望であれば、発泡成形体を得ることもできる。この目的のために適当な発泡剤は、例えば、高揮発性有機物質、例として、アセトン、酢酸エチル、ハロゲン置換されたアルカン、例えば塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチリデン、塩化ビニリデン、モノフルオロトリクロロメタン、クロロトリフルオロメタンまたはジクロロジフルオロメタン、ブタン、ヘキサン、ヘプタンまたはジエチルエーテルおよび/または溶解した不活性ガス、例えば窒素、空気または二酸化炭素である。
【0063】
適当な化学的発泡剤C)、即ち、例えばイソシアネート基との反応に基づき気体生成物を生じる発泡剤は、水、水和水含有化合物、カルボン酸、第三級アルコール、例えばtert−ブタノール、カルバミン酸塩、例えばEP−A 1 000 955の特に第2頁第5行〜第31行および第3頁第21行〜第42行に記載されているカルバミン酸塩、炭酸塩、例えば炭酸アンモニウムおよび/または炭酸水素アンモニウム、および/またはカルバミン酸グアニジンである。
【0064】
発泡効果は、気体、例えば窒素の放出を伴って室温より高い温度で分解する化合物、例えばアゾ化合物、例えばアゾジカルボンアミドまたはアゾイソ酪酸ニトリルなどの添加によって、達成することもできる。発泡剤の別の例、および発泡剤の使用の詳細は、Kunststoff-Handbuch, 第VII巻、ViewegおよびHoechtlen編、Carl-Hanser-Verlag, Munich 1966の例えば第108頁および第109頁、第453頁〜第455頁、および第507頁〜第510頁に記載されている。
【0065】
界面活性添加剤C)もまた、乳化剤および気泡安定剤として、本発明にしたがって、付加的に使用することができる。適当な乳化剤は、例えば、ひまし油スルホネートまたは脂肪酸のナトリウム塩、脂肪酸とアミンとの塩、例えば、オレイン酸ジエチルアミンまたはステアリン酸ジエタノールアミンである。スルホン酸(例えばドデシルベンゼンスルホン酸)、脂肪酸(例えばリシノール酸)またはポリマー脂肪酸の、アルカリ金属塩またはアンモニウム塩、或いはエトキシル化ノニルフェノールもまた、界面活性添加剤として付随して使用できる。
【0066】
適当なフォーム安定剤は特に、例えばUS−A 2 834 748、DE−A 1 012 602およびDE−A 1 719 238に記載されているような、既知の好ましくは水溶性のポリエーテルシロキサンである。DE−A 2 558 523にしたがって得ることができる、アロファネート基を介して分岐しているポリシロキサン−ポリオキシアルキレンコポリマーもまた、適当なフォーム安定剤である。
【0067】
本発明にしたがった方法において付随して使用できる、先に記載した乳化剤および安定剤は、単独でまたは相互に混合して使用することができる。
【0068】
本発明に従って調製または使用できるポリウレタン組成物から得られる物品は、原初の状態、即ち適切な安定剤を添加しない状態であっても、非常に良好な耐光性を特徴とする。それにもかかわらず、既知のタイプの紫外線安定剤(光安定剤)または酸化防止剤を、更なる補助物質および添加剤C)として、それらの調製の際に任意に配合できる。
【0069】
適当な紫外線安定剤C)は、例えば、ピペリジン誘導体、例として、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベンゾイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート、メチル(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート
ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)スベラートまたはビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ドデカンジオエート、ベンゾフェノン誘導体、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノンまたは2,2’−ジヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール誘導体、例えば2−(5−メチル-2-ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール、2−(5−tert-ブチル-2-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(5−tert-オクチル-2-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(5−ドデシル-2-ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−tert-ブチル-2-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−tert-アミル-2-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−tert-ブチル-2-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(3-tert-ブチル-5-メチル-2-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、および2-(3-tert-ブチル-5-プロピオンサン-2-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールとポリエチレングリコール300のエステル化生成物、オキサルアニリド、例えば2−エチル−2’−エトキシオキサルアニリドまたは4−メチル−4’−メトキシオキサルアニリド、サリチル酸エステル、例えば、サリチル酸フェニルエステル、サリチル酸−4−tert−ブチルフェニルエステルおよびサリチル酸−4−tert−オクチルフェニルエステル、桂皮酸エステル誘導体、例えば、α−シアノ−β−メチル−4−メトキシ桂皮酸メチルエステル、α−シアノ−β−メチル−4−メトキシ桂皮酸ブチルエステル、α−シアノ−β−フェニル桂皮酸エチルエステルおよびα−シアノ−β−フェニル桂皮酸イソオクチルエステル、またはマロン酸エステル誘導体、例えば、4−メトキシベンジリデンマロン酸ジメチルエステル、4−メトキシベンジリデンマロン酸ジエチルエステルおよび4−ブトキシベンジリデンマロン酸ジメチルエステルである。これらの光安定剤は、単独でまたは互いの混合物として使用することができる。
【0070】
適当な酸化防止剤C)は、例えば、既知の立体障害フェノール、例として、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(イオノール)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、トリエチレングリコール−ビス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート、2,2’−チオ−ビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−チオジエチル−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)]プロピオネートであり、これらは、単独でまたは互いの混合物として使用することができる。
【0071】
任意に付随的に使用でき更なる補助物質および添加剤C)は、例えば、それ自体知られているタイプの整泡剤、例としてパラフィンまたは脂肪アルコール、既知の難燃剤、例えば、トリス−クロロエチルホスフェート、リン酸アンモニウムまたはポリリン酸アンモニウム、充填剤、例えば、硫酸バリウム、珪藻土、カーボンブラック、合成炭酸カルシウムおよび強化用ガラス繊維である。最後に、それ自体知られている、内部剥離剤、染料、顔料、加水分解安定剤、静真菌性物質および静菌性物質もまた、任意に、本発明の方法において付随的に使用できる。
【0072】
所望により付随的に使用できる上記の補助物質および添加剤C)は、本発明に係るポリイソシアネート成分A)および/またはイソシアネート基に対して反応性である成分B)に付随的に添加できる。
【0073】
低粘度HDIポリイソシアネートおよび固体もしくは高粘度アラリファティックポリイソシアネートの混合物から成る本発明に係る低分子量ポリイソシアネート成分A)は、イソシアネート重付加法によるポリウレタンプラスチックの製造に関する有益な出発物質である。
【0074】
それらの比較的低い粘度に起因して、それらは、溶媒を用いずに加工できる。しかし、所望により、ポリウレタン化学から既知の常套の不活性溶媒を用いて透明溶液に希釈でき、例えば、表面コーティングおよび接着剤用途の形態で使用できる。
【0075】
ポリウレタン組成物から耐光性物品を製造するために、適用な混合装置を用い、イソシアネート反応基に対するイソシアネート基を上記当量比に設定し、所望により上記補助物質および添加剤C)を付随的に用いて、本発明に係るポリイソシアネート成分A)を、イソシアネート基に対して反応性である成分B)と混合し、および開放型または密閉型を用いる任意所望の方法、例えば手による単純なキャスティング、しかし好ましくは適当な装置(例えば、ポリウレタン技術において常套の低圧または高圧装置)、あるいはRIM法により、180℃までの温度にて、好ましくは20〜140℃、特に好ましくは40〜100℃、および所望により300barまでの高圧下で、好ましくは100barまで、特に好ましくは40barまでの圧力で硬化させる。
【0076】
粘度を低下させるために、出発成分A)およびB)を、120℃まで、好ましくは100℃まで、特に好ましくは90℃までの温度に任意に予熱でき、真空を適用することで任意に脱気できる。
【0077】
一般に、本発明に従い製造されるまたは使用できるポリウレタン組成物からこのように製造した物品は、短時間の後、例えば2〜60分の後、型から取り出すことができる。その後、任意に、50〜100℃、好ましくは60〜90℃の温度での後硬化工程を実施することができる。
【0078】
このような方法で非発泡または発泡した耐光耐候性ポリウレタン成形体が得られ、それらは、溶媒および化学薬品に対する高い耐性、ならびにすぐれた機械的特性、特に優れた例えば90℃の比較的高温での優れた耐熱性により特徴づけられる。
【0079】
本発明に係るポリイソシアネート混合物A)は、好ましくは非発泡の透明成形体の製造において使用される。このような透明なポリウレタン成形体は、多くの様々な用途に、例えば、ガラス代替窓(例として、車両構造物用または航空機構造物用の、サンルーフ、前面窓、後面窓または側面窓)、および安全ガラスの製造に適する。
【0080】
本発明に係るポリウレタン組成物は、光学、電気または光電子工学部品、例えば太陽モジュール発光ダイオードまたはLED照明または車のヘッドライトにおける補助レンズとして使用されるようなレンズあるいはコリメーターの透明流延物に更に際立って適当である。
【0081】
しかしながら、本発明に係るポリイソシアネート混合物A)から得られるポリウレタン組成物に関する使用の好ましい分野は、高い屈折率と高いアッベ係数を有する軽量プラスチックスペクタクルレンズ製品である。本発明に従い製造されるスペクタクルレンズは、優れた機械的特性、特に硬度、衝撃強さ、および良好な耐引掻き性によって特徴づけられ、およびさらに、それらは、容易に扱うことができ、所望するように着色できる。
【実施例】
【0082】
特に記載のない限り、全てのパーセントは重量に基づく。
NCO含量は、DIN EN ISO 11909に従って滴定法によって測定した。
OH価は、DIN 53240のパート2を参照することにより滴定法によって測定し、酸価はDIN 3682に従って測定した。
残留モノマー含量は、内部標準を用いてガスクロマトグラフィーによって、DIN EN ISO 10283に従って測定した。
粘度測定は全て、DIN EN ISO 3219に従って、Anton Paar Germany GmbH(ドイツ)製Physica MCR 51レオメーターを用いて実施した。
ガラス転移温度Tgは、20℃/分の昇温速度で、Mettler DSC 12E(Mettler Toledo GmbH(ギーセン,ドイツ)を用いるDSC(示差走査熱量測定法)によって測定した。
ショア硬度は、Zwick 3100ショア硬度計(Zwick、ドイツ)を用い、DIN 53505にしたがって測定した。
屈折率およびアッベ係数の測定は、Zeiss製のモデルBアッベ屈折計を用いて行った。
【0083】
出発化合物
ポリイソシアネートa1−I)
触媒用溶媒として2−エチル−1,3−ヘキサンジオールに代えて2−エチルヘキサノールを使用した以外は、EP−A 330 966の実施例11を参照して調製した、イソシアヌレート基含有HDIポリイソシアネート。
NCO含量: 22.9%
NCO官能価: 3.2
単量体HDI: 0.1%
粘度(23℃):1200mPas
【0084】
ポリイソシアネートa1−II)
触媒としてテトラブチルホスホニウムハイドロジェンジフルオライドのイソプロパノール/メタノール(2:1)中50%溶液を用いてHDIを三量化し、リン酸ジブチルの添加によって粗混合物中NCO含量43%で反応を停止し、次いで、130℃の温度および0.2mbarの圧力下での薄膜蒸留により未反応HDIを留去することによって、EP−A 0 962 455の実施例4を参照して調製した、イソシアヌレート基およびイミノオキサジアジンジオン基含有HDIポリイソシアネート。
NCO含量: 23.4%
NCO官能価: 3.2
単量体HDI: 0.2%
粘度(23℃):700mPas
【0085】
ポリイソシアネートa1−III)
2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールを付随して使用しなかったことを除き、EP−A 0 377 177の実施例1a)に従いトリブチルホシフィン触媒されたオリゴマー化により調製した、イソシアヌレート基およびウレトジオン基を含有するHDIポリイソシアネート。反応は、42%のNCO含有量にて終了させ、および130℃の温度および0.2mbarの圧力下での薄膜蒸留により未反応HDIを留去した。
NCO含量: 22.7%
NCO官能価: 2.2
単量体HDI: 0.3%
粘度(23℃):90mPas
【0086】
ポリイソシアネートa2-I)
EP-A 0 157 088、例6に記載された方法に従い、46.5g(0.25モル)の無水ピバリン酸および200gのトリエチルホスフェートの存在下、2256g(12モル)の1,3-ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン(m-XDI)を、18g(1モル)の水と反応させ、ビュウレットポリイソシアネートをもたらす。その後、過剰量m-XDIを、150℃の温度および0.1mbarの圧力下で薄膜蒸留により除去した。高粘度で、若干黄変した樹脂が得られた。
NCO含量: 21.1%
NCO官能価: 3.3
単量体m−XDI: 0.3%
粘度(23℃):182000mPas
【0087】
ポリイソシアネートa2-II)
触媒として、1.4g(7ミリモル)のトリブチルホスフィンを、室温にて、窒素雰囲気下、および撹拌しながら、940g(5.0モル)のm-XDIに添加し、その後混合物を60℃まで加熱した。約1時間後、混合物のNCO含有量が26.4%まで低下し、1.3g(7ミリモル)のトルエンスルホン酸メチルエステルを添加することにより反応を停止させ、80℃にて1時間加熱した。150℃の温度および0.1mbarの圧力下で薄膜蒸留により未反応の過剰m-XDIを分離した後、イソシアヌレート基とウレトジオン基を含有するポリイソシアネートを、ガラス状の、ほぼ無色の状態で得た。
NCO含量: 17.4%
NCO官能価: 2.4
単量体m−XDI: 0.2%
【0088】
ポリイソシアネートa2-III)
179g(1.3モル)のトリメチロールプロパンを、50℃にて、窒素雰囲気下および撹拌しながら30分の間に、1880g(10モル)のm-XDIに添加し、その後、混合物を、反応混合物のNCO含有量が32.6%まで低下するまで、4時間かけて、60℃にて加熱した。その後、160℃の温度および0.3mbarの圧力下で薄膜蒸留により過剰m-XDIを分離した。以下の特性を有するガラス状の固体樹脂が得られた。
NCO含量: 15.1%
NCO官能価: 3.2
単量体m−XDI: 0.3%
【0089】
ポリイソシアネートa2-IV)
触媒としてテトラブチルホスホニウムハイドロジェンジフルオライドのイソプロパノール/メタノール(2:1)中50%溶液を用いてm-XDIを三量化し、ジブチルホスフェートの添加により36%の粗混合物のNCO含有量で反応を停止させることによる、EP-A 0 962 455の実施例4に記載された方法により調製された、イソシアヌレート基およびイミノオキサジアジンジオン基を含有するm−XDIポリイソシアネート。150℃の温度および0.1mbarの圧力下での薄膜蒸留により未反応m-XDIを分離した後、以下の特性を有するガラス状の固体樹脂が得られた。
NCO含量: 20.4%
NCO官能価: 3.2
単量体m−XDI: 0.1%
粘度(23℃):8500mPas
【0090】
ヒドロキシ-官能性反応体B1)
ヒドロキシ-官能性反応体B1)としての出発化合物である、WO2010/083958において記載されるように調製された無溶媒ポリエステルポリオール
粘度(23℃):19900mPas
OH価:628mg KOH/g
酸価:2.2mg KOH/g
OH官能価: 2.6
平均分子量:243g/mol(OH価から算出した)
【0091】
メルカプト-官能性反応体B-2)
ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)(=THIOCURE
(登録商標)PETMP, Bruno Bock, ドイツ)
当量: 122.2g/val SH
【0092】
実施例1〜7
アラリファティックジイソシアネートに基づくタイプa2)の固体または高粘度ポリイソシアネートを、N2雰囲気下、タイプa1)の低粘度HDIポリイソシアネートと共に室温にて反応容器内へ導入した。高粘度または固体樹脂を溶解させ混合物を均質にするために、それを100〜140℃に加熱し、ほぼ透明な溶液が得られるまで撹拌した。その後、混合物50℃まで冷却し200μmのフィルターを介してろ過した。
【0093】
表1は、このような方法で調製した本発明に係るポリイソシアネートA1〜A6の特性データおよび組成(重量部)を以下に示す。
【0094】
【表1】
【0095】
例8〜15(ポリウレタン流延組成物の製造)
流延組成物を製造するために、いずれの場合もイソシアネート反応性基に対するイソシアネート基の当量比を1:1に対応させ、表2に示された配合および相対的比率(重量部)にて、予め50℃まで加熱した、本発明に係るポリイソシアネート混合物A)およびポリオール成分B)を、SpeedMixer DAC 150 FVZ (Hauschild,ドイツ)を用いて3500rpmにて1時間かけて均質化させ、その後、開放型で、未加熱のポリプロピレン型内へ手で注入した。乾燥キャビネット中で70℃にて24時間かけて硬化させた後、試験片(直径50mm、高さ5mm)を、型から取り出した。
【0096】
室温にて更に24時間の後硬化させた後、試験片の機械的特性および光学特性を試験した。試験結果を同様に表2に示す。
【0097】
【表2】