特許第6010541号(P6010541)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6010541生体機能的に固定された持ちの良い化粧品
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6010541
(24)【登録日】2016年9月23日
(45)【発行日】2016年10月19日
(54)【発明の名称】生体機能的に固定された持ちの良い化粧品
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/64 20060101AFI20161006BHJP
   A61K 8/19 20060101ALI20161006BHJP
   A61K 8/67 20060101ALI20161006BHJP
   A61Q 1/00 20060101ALI20161006BHJP
   A61Q 1/02 20060101ALI20161006BHJP
   A61Q 3/02 20060101ALI20161006BHJP
   A61Q 5/10 20060101ALI20161006BHJP
   C07K 7/04 20060101ALN20161006BHJP
【FI】
   A61K8/64
   A61K8/19
   A61K8/67
   A61Q1/00
   A61Q1/02
   A61Q3/02
   A61Q5/10
   !C07K7/04ZNA
【請求項の数】19
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-538790(P2013-538790)
(86)(22)【出願日】2011年11月3日
(65)【公表番号】特表2013-543865(P2013-543865A)
(43)【公表日】2013年12月9日
(86)【国際出願番号】US2011059051
(87)【国際公開番号】WO2012067837
(87)【国際公開日】20120524
【審査請求日】2014年7月25日
(31)【優先権主張番号】61/413,729
(32)【優先日】2010年11月15日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】399130393
【氏名又は名称】エイボン プロダクツ インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100109449
【弁理士】
【氏名又は名称】毛受 隆典
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(72)【発明者】
【氏名】カーン、ラヒール
(72)【発明者】
【氏名】バンサル、アミターブ
(72)【発明者】
【氏名】チェン、シミン ダブリュー
(72)【発明者】
【氏名】サンタナム、ウマ
(72)【発明者】
【氏名】シャヒーン、フサム エイチ
【審査官】 池田 周士郎
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2010/117709(WO,A1)
【文献】 特開2002−363026(JP,A)
【文献】 特表2009−531429(JP,A)
【文献】 特開平08−143431(JP,A)
【文献】 特表平10−503469(JP,A)
【文献】 Yongping Chen, et al.,Transdermal protein delivery by a coadministered peptide identified via phage display,Nature Biotechnology,2006年 3月26日,Vol.24, No.4,pp.455-460
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00− 8/99
A61Q 1/00−90/00
C07K 7/00− 7/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シランカップリング剤によってアミノ基又はアミノ酸の官能基を有する生体機能性ポリマーに結合した化粧品粒子を含む、角質表面に適用するための持ちの良い化粧品組成物であって、
前記粒子は、長時間にわたって角質表面に固着
前記アミノ基又はアミノ酸の官能基は、
NH−Cys−Asp−Pro−Gly−Tyr−Ile−Gly−Ser−Arg−Lys−Lys−NH,ラミニン−B誘導化であるペプチドである、
ことを特徴とする化粧品組成物。
【請求項2】
前記角質表面は、皮膚、毛髪、又は爪より選択される、
ことを特徴とする請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項3】
前記化粧品粒子は、着色料及び顔料を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項4】
前記化粧品粒子は、2ミクロンから50ミクロン未満の中央値の粒径(メジアン粒径)を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項5】
前記化粧品粒子は、アビジンで被覆されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項6】
前記ペプチドは、アビジンで被覆された粒子との結合を促進するようにビオチン化されている、
ことを特徴とする請求項に記載の化粧品組成物。
【請求項7】
タンパク質形質導入ドメインをさらに含む、請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項8】
タンパク質形質導入ドメインは、生体機能性ポリマーに共有結合されている、
ことを特徴とする請求項に記載の化粧品組成物。
【請求項9】
前記官能基は、R−NH、R−NH、又はRNを含み、
少なくとも1つのR基の長さは、5炭素ユニットより大きい、
ことを特徴とする請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項10】
前記シランカップリング剤は、ガンマ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、ガンマ−アミノプロピルトリメトキシシラン、ガンマ−アミノプロピルトリエトキシシラン、ガンマ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、ガンマ−メタシリルオキシプロピルトリメトキシシラン、ガンマ−グリシドオキシプロピルトリメトキシシラン、ガンマ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ガンマ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチル−[3−(トリメトキシシリル)−プロピル]アンモニウムクロリド、ガンマ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、ガンマ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、及び類似物、並びにこれらの組み合わせからなる群より選択される、
ことを特徴とする請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項11】
前記生体機能性ポリマーで前記粒子に結合する生体分子スペーサーをさらに含む、請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項12】
前記角質表面におけるアミノ基又はアミノ酸の官能基の浸透を促進する少なくとも1つの浸透促進化合物をさらに含む、請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項13】
前記浸透促進化合物は、テルペン、リン脂質、スフィンゴリン脂質、ジアシルグリセリド、界面活性剤、脂肪酸、脂肪エステル、アゾン様化合物、及びタンパク質形質導入ドメインからなる群より選択される、
ことを特徴とする請求項12に記載の化粧品組成物。
【請求項14】
前記浸透促進化合物は、前記生体機能性ポリマーに結合されている、
ことを特徴とする請求項13に記載の化粧品組成物。
【請求項15】
粒子と、該粒子で被覆され、又は結合されたアミノ基又はアミノ酸の官能基を有する生体機能性ポリマーと、を含むデリバリーシステムであって、
前記粒子は、長時間にわたって角質表面に固着
前記アミノ基又はアミノ酸の官能基は、
NH−Cys−Asp−Pro−Gly−Tyr−Ile−Gly−Ser−Arg−Lys−Lys−NH,ラミニン−B誘導化であるペプチドである、
ことを特徴とするデリバリーシステム。
【請求項16】
前記生体機能性ポリマーは、前記角質表面上の特定の細胞に親和性を有する、
ことを特徴とする請求項15に記載のデリバリーシステム。
【請求項17】
前記粒子は、化粧品粒子、生物学的活性剤、及び/又は光学的な剤(optical agent)である、
ことを特徴とする請求項15に記載のデリバリーシステム。
【請求項18】
カップリング剤をさらに含む、請求項15に記載のデリバリーシステム。
【請求項19】
前記生体機能性ポリマーで前記粒子に結合する生体分子スペーサーをさらに含む、請求項15に記載のデリバリーシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概して、皮膚、毛髪及び爪といった角質表面に固定されて長持ちし及び低減された移転性を示す化粧品粒子に関する。
【背景技術】
【0002】
女性は絶えず、長時間に渡って新鮮な外観を維持する化粧品製品を求め、それは実質的に転移耐性である。現在の化粧品、スキンケア及びヘアケア組成物、及びネイルカラーリング剤での主要な問題は、皮膚の感覚に影響を与える刺激の強い溶媒及び/又は特定のポリマーを含有しない限り、長期間持続する効果に対して求められる所望の耐久性に欠けるということである。一般的な傾向は、アイラインや他の顔、唇及びまぶたの皮膚への着色を永久的に促進するメイクアップと類似した製造デザインの手段として、入れ墨(真皮の永久的な着色)の形態を採用する“永久的なメイクアップ”である。しかしながら、この名称が示唆するように、この実行は、永久的である。しばしば、女性は単に、自然に消え去り手で取り除くことのできる、長期間持続する又は長持ちする化粧品を求める。現在、長持ちする及び/又は防水の態様の化粧品は、特定のポリマー及び/若しくはワックス、並びに/又は刺激の強い溶媒若しくは特定のポリマーにより成し遂げられ、それにより、たいてい12時間かそこら持ちが持続するだけである。これらの現在の持ちの良い化粧品は典型的には、これらの特定のポリマー及びワックスを使用しているため、贅沢な及び絹のような/柔らかい感触を失っている。加えて、現在の持ちのよい化粧品では、刺激の強い、化学的な除去剤及び/又は広範な洗浄を要する。
【0003】
高分子バイオマテリアルとしても知られている生体機能性ポリマーの使用は、ドラッグデリバリー及び治療的適用(例えばMRI用造影剤)に関連して、よく知られている。薬理的に活性なポリマーは、持続的な、部位特異的な薬物療法の目的を有する、生体機能性マテリアルの他のクラスである。典型的には、薬物粒子は、体内の種々の膜を通り抜けなければならないため、非常に小さい(nm範囲)。加えて、生体機能性ポリマーは典型的には、特定の細胞に結合するのを促進する、非常に特別な特性を有する。ドラッグデリバリー及び治療的適用において用いられる生体機能性ポリマーはたいてい、特定の生体分子を標的化する特定のペプチドといった成分を含む。
【0004】
着色料といった化粧品成分で化学的に結合された又は物理的に接続又は結合された生体機能性ポリマーと、顔料と、長時間に渡って皮膚、毛髪又は爪の特定の表面に固着する活性剤と、を含む化粧品製品が、非常に望ましい。本明細書に記載されるように、長持ちする化粧品のための、新規で有用な方法、組成物、及びその作用の形態が提供される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、毛髪、唇及び爪を含む皮膚といった角質表面に高い親和性で結合する化粧品の製品を提供する。
【0006】
本発明の目的は、角質基質又は表面、すなわち、皮膚、爪及び毛髪への化粧品粒子組成物の付着を促進する化粧品デリバリーシステムを提供することであり、それは、長時間又は延長された時間、角質表面にとどまる。
【0007】
本発明の一観点において、化粧品製品は、角質表面上の細胞への粒子付着を促進する生体機能性ポリマーで付着される粒子(例えば、着色料、粉末、生物学的剤及び類似物)を含んで提供される。
【0008】
他の観点において、本発明は、粒子に付着される特定の生体機能性ポリマーを含むデリバリーシステムを提供し、それは、角質表面に適用された場合に、角質表面上の特定の所望の細胞への結合に対して親和性を有する。
【0009】
前述の記載は、直面している技術の課題の特性をより良く理解するために単に提示されているにすぎず、いかなる態様においても先行技術に含まれると理解されるべきではなく、いかなる参照の引用についても、このような参照が本出願に対する“先行技術”を構成するというように理解されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】粒子への結合に有用な、本発明の生体機能性ポリマーユニットを模式的に示した図である。
図2】生物学的表面に固着された本発明の粒子−生体機能性ポリマーの結合を模式的に示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書で用いられるすべての用語は、特に他に言及がない限り、それらの通常の意味を有するものと意図される。
【0012】
本開示は、所望の角質表面細胞への高い親和性を有する生体機能性ポリマーで付着される粒子、具体的には、着色料及び顔料、並びに視覚的な剤(optical agents)を提供し、それは、皮膚、毛髪又は爪といった角質表面への着色料及び顔料粒子の固着を促進する。
【0013】
本明細書で用いられるように、“付着される”及び/又は“付着する”という用語は、化学的又は物理的な結合による粒子への生体機能性ポリマーの少なくともある程度の表面固着を含意するよう意図される。説明に役立つ実例は、化粧品活性剤への生体機能性ポリマーのシランカップリング、共有結合、アビジン−ビオチン結合複合体、水素結合等を含み、以下に、化粧品の有用性を有する粒子、例えば、皮膚への着色又は皮膚の視覚的特性の変化を提供する粒子に関して、記載される。粒子が完全に生体機能性ポリマーに取り囲まれ又は包まれることは要しない。粒子に一定量の生体機能性ポリマーを適用することは、粒子が“付着される”ように、又は“付着性”を有するようにするためである。“付着性”は、適用される基質の部分に薄い連続的な層を形成するマテリアルで粒子を全体的又は部分的に被覆又はコーティングすることを含むことも意図され、それはフィルムと称され得る。
【0014】
本明細書において、生体機能性ポリマーに付着された化粧品粒子、活性剤及び/又は視覚的な剤(optical agents)は、“ポリマー−粒子結合”を意味し得る。
【0015】
生体機能性ポリマーは、複数の役割を果たす。一観点において、特定の生体機能性ポリマーの選択は、有用性(例えば、しわを隠し、又は、通常の皮膚の細胞とは生理学的及び/又は生物学的に異なる染みをカバーする)を得るように、皮膚表面における、特定の細胞、生体分子又はターゲットを標的化するために用いられ得る。他の観点において、生体機能性ポリマーは、特定の及び/又は所望の長さの時間、皮膚又は他の角質表面への粒子の固着を提供するように選択される。生体機能性ポリマーは典型的には、製品の長い/延長された持ち(wear)を提供し、及び適用される顔料/着色料/光学的な剤(optical agent)に移転耐性を与える。
【0016】
種々の生物学的バリアを介して通過するのに十分小さくなければならない薬剤学的粒子に対して、本発明による化粧品粒子は好ましくは、約500nm−50ミクロンの範囲での中央値の粒径(メジアン粒径)を有する。より好ましくは、化粧品粒子は、約5−15ミクロンの範囲での、最も好ましくは約5ミクロン中央値の粒径を有する。粒子がこのようなサイズを持つと、化粧品粒子は大きすぎて、生体機能性ペプチドにより皮膚に“引き込まれる(pulled”又は皮膚を通過することができないようになる。その結果、粒子は、皮膚表面に固定されたままとなり、意図された有用性をもたらす。
【0017】
生体機能性ポリマーにおけるペプチドは、疎水性であり、角質層の表面エネルギーを綿密に再現して皮膚の細胞との適合性を持たせる表面エネルギーを有する。したがって、生体機能性ポリマーは、皮膚に化粧品製品が適用されると、1又は2以上の皮膚の細胞に浸透し結合することができる。同様に、本発明の粒子が付着したポリマーは、毛髪又は爪に適用され得る。この現象は、長持ちする粒子を可能にする。なぜならば、適用される皮膚、爪又は毛髪の細胞に浸透又は付着するペプチドもまた、化粧品粒子を、皮膚、爪又は毛髪の細胞に付着させて、それにより角質表面に固定させ及び載せるからである。前述の通り、持ちの長さは、生体機能性ポリマーに依存し、細胞が死ぬまで及び自然に新しい細胞に置き換えられるまで表面に固定されてとどまるよう選択され得るか、または、化学的な除去剤若しくは物理的な剥離、又はその両方により取り除かれ得るよう選択され得る。
【0018】
本発明による化粧品粒子はまた、例えば、限定されることなく、粉末といった多数の微粉末の固まりを含み得る。この実施態様において、微粒子の固まりは、生体機能性ポリマーに付着される。
【0019】
好ましい実施態様において、本発明の化粧品製品は、ヒトの皮膚の表皮に適用される。表皮は、防水性をもたらし、感染及び他の外的要素へのバリアとして機能する、皮膚の最上部の層である。この層は、大部分がケラチン細胞からなり、ケラチン幹細胞の分割由来の基底層(表皮の最深層)にある細胞である。ケラチノサイトは、表皮の層を押し上げ、段階的な分化をなす。これらの細胞が皮膚の表面に移動する間、ケラチノサイトは除核され、平らにされ、高度に角質化される。最終的には、ケラチノサイトは死に、角質層(表皮の最上部の層)を形成し、それは、外来物及び感染性のものの体内への侵入に対して効果的なバリアとして機能し、水分の喪失を最小化する。角質層において、粒径が各々約10ミクロンの細胞が密に積み重ねられ、化粧品粒子が通過できないくらい孔が小さい環境を可能とする。
【0020】
他の実施態様において、化粧品製品は、例えば、ヘアカラーリング剤及び/又はコンディショナーの形態で毛髪に適用され、それは、除去され又は手で洗浄されるまで延長された持続時間で毛髪にとどまり得る。
【0021】
他の実施態様において、本発明の化粧品製品は、例えば、艶出し剤(polish)の形態で爪に適用され得る。
【0022】
本発明を、図1及び図2において概略的に示す。図1は、本明細書に記載されるように、粒子吸着ユニット10、バイオポリマースペーサーエレメント15を含む生体機能性ポリマーユニット、及び生体機能性成分20を固定している皮膚(又は他の生物学的表面)を図示する。粒子吸着エレメントは、例えば、シランカップリング、共有結合、アビジン−ビオチン結合複合体、水素結合等のように、生体機能性ポリマーユニットが粒子に固着できる、あらゆる適切な化学的又は物理的結合でもよい。皮膚に固定される生体機能性成分は、本明細書で記載されるように、ペプチド、脂肪酸アシル化ペプチド、及び類似物を含む。
【0023】
図2は、生物学的表面に固着された本発明の粒子−生体機能性ポリマーの複合体を図示する。複合体は、粒子30(例えば、無機顔料粒子)、吸着エレメント10、スペーサー部分15、及び生物学的表面に支えられる生体機能性成分20を含み、成分20は、“鍵と鍵穴”のメカニズムにより、皮膚表面25に固着されている。
【0024】
本発明による粒子は、制限されることなく、無機着色料、顔料、及び皮膚、毛髪、又は爪に化粧品の審美的な外観をもたらすソフトフォーカス粒子といった視覚的な剤(optical agents)を含む。着色料又は顔料の選択に、実質的に制限はない。顔料、光沢剤(pealescent agents)、レーキ、及び染料を含む、適切な着色料は、本技術分野においてよく知られており、the International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook,11th Edition,2006(INCI)に開示されている(その内容は参照により本明細書に取り込まれる)。典型的な無機顔料は、限定されることなく、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化鉄(α−Fe、β−Fe、Fe、FeO)、酸化鉄レッド、酸化鉄イエロー、酸化鉄ブラック、水酸化鉄、二酸化チタン、低次チタン酸化物、酸化ジルコニウム、酸化クロム、水酸化クロム、酸化マンガン、酸化コバルト、酸化セリウム、酸化ニッケル、及び酸化亜鉛といった金属酸化物及び金属水酸化物を含む。チタン酸鉄、チタン酸コバルト、及びアルミン酸コバルトといった複合酸化物及び複合水酸化物も適切である。他の適切な着色料は、ウルトラマリンブルー(すなわち、硫黄を含むケイ酸アルミニウムナトリウム)、プルシアンブルー、マンガンバイオレット、オキシ塩化ビスマス、タルク、マイカ、絹雲母、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、マグネシウムシリケート、アルミニウムマグネシウムシリケート、シリカ、雲母チタン、酸化鉄雲母チタン、窒化ホウ素、及び類似物を含む。着色料は、例えば、米国特許第6,471,950号、米国特許第5,482,547号、及び米国特許第4,832,944号(その内容は参照により本明細書に取り込まれる)に記載されているように、着色料の1又は2以上の特性を調節するように、例えばフッ素ポリマーで表面修飾されていてもよい。適切な光沢顔料は、限定されることなく、米国特許第5,340,569号(その内容は参照により本明細書に取り込まれる)に記載されているように、オキシ塩化ビスマス、グアニン、及びチタン成分として二酸化チタン、低級酸化チタン、又はオキシ窒化チタンを含むチタン化合物のマテリアルを含む。着色料は、光輝剤(glittering agents)であってもよい。
【0025】
付加的な着色料/粉末フィラーは、限定されることなく、ガム、チョーク、フーラー土、カオリン、絹雲母、白雲母、金雲母、合成マイカ、レピドライト、黒雲母、リチア雲母、バーミキュライト、アルミニウムシリケート、スターチ、アルキル及び/又はトリアルキルアリールアンモニウムスメクタイト、化学的に修飾されたマグネシウムアルミニウムシリケート、有機的に修飾されたモンモリロナイト粘土、水和型アルミニウムシリケート、ヒュームドアルミニウムスターチオクテニルスクシネートバリウムシリケート、カルシウムシリケート、マグネシウムシリケート、ストロンチウムシリケート、金属タングステン酸塩、マグネシウム、シリカアルミナ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼成石こう)、リン酸カルシウム、フッ素化アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミック粉末、金属石けん(ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、及びステアリン酸アルミニウム)、コロイド性二酸化シリコン、並びに窒化ホウ素といった無機粉末;ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、シクロデキストリン、メチルポリメタクリレート粉末、スチレン及びアクリル酸のコポリマー粉末、ベンソグアナミン樹脂粉末、ポリ(エチレンテトラフッ化物)粉末、並びにカルボキシビニルポリマー、ヒドロキシエチルセルロース及びナトリウムカルボキシメチルセルロースといったセルロース粉末、エチレングリコールモノステアレートといった有機粉末;酸化マグネシウムといった無機白色顔料;例えばBentone Gel及びRheopearl TT2といった安定化剤/レオロジー変性剤を含む。他の有用な粉末は、米国特許第5,688,831号に開示されている(その内容は参照により本明細書に取り込まれる)。
【0026】
本発明の組成物は任意に、化粧品製品及びパーソナルケア製品に典型的に関連のある機能的な剤並びに/又は活性剤及び不活性剤を含んでいてもよく、それには限定されることなく、賦形剤、乳化剤、抗酸化剤、界面活性剤、膜形成剤、キレート剤、ゲル化剤、増粘剤、エモリエント、保湿剤、モイスチャー剤、ビタミン、リン酸アスコルビル/コレステリルナトリウム、ミネラル、粘度及び/又はレオロジー変性剤、サンスクリーン、UV吸収剤、UVブロッカー、角質溶解剤、脱色剤(depigmenting agents)、レチノイド、ホルモン化合物、α−ヒドロキシ酸、トリオキサウンデカン二酸、α−ケト酸、抗抗酸菌剤、抗真菌剤、抗菌剤、抗ウイルス剤、鎮痛剤、脂質化合物、抗アレルギー剤、H1又はH2抗ヒスタミン剤、抗炎症剤、抗刺激剤、抗腫瘍剤、免疫系賦活剤、免疫系抑制剤、抗にきび剤、麻酔剤、消毒剤、防虫剤、皮膚冷却化合物、皮膚保護剤、皮膚浸透促進剤、発汗抑制剤、剥脱剤(exfollient)、潤滑剤、湿潤剤、コンディショナー、香料、着色料、染料、脱色剤(depigmenting agents)、脱色剤(hypopigmenting agents)、歯のホワイトニング剤、防腐剤、安定化剤、薬剤、光安定化剤、並びにこれらの混合物が含まれる。
【0027】
本発明による化粧品組成物は、粉末を含み得る。化粧品粉末は、種々のフィラー及び/又は付加的な成分及び機能的な剤を含み得る。適切なフィラーは、限定されることなく、シリカ、処理されたシリカ、タルク、ステアリン酸亜鉛、マイカ、カオリン、Orgasol(商標名)といったナイロン粉末、ポリエチレン粉末、テフロン(商標名)、スターチ、窒化ホウ素、Expancel(商標名)(ノーベルインダストリー社)といったコポリマーミクロスフェア、Polytrap(商標名)(ダウコーニング社)、シリコーン樹脂マイクロビーズ(Tospearl(商標名)(東芝社))、及びポリスチレンミクロスフェア、並びに類似物を含む。
【0028】
生体機能性ポリマーは、限定されることなく、他のあらゆる細胞固着する生体機能性ポリマー又は膜固定する生体機能性ポリマー、並びに角質表面の細胞の結合、固着、及び/又は浸透により皮膚、毛髪、及び爪(又は他のあらゆる生物学的表面)に浸透及び付着する機能的特性を有する化合物とともに、ペプチド、アミノ基、アミノ酸、及びこれらの混合物を含む。
【0029】
本発明による他の生体機能性ポリマーは、コレステロール、細胞固着タンパク質及びペプチド、並びに/又は脂肪酸を含む。生体機能性ポリマーはまた、2以上の異なる機能的分子の組み合わせを含み得る。アミン機能的分子は、R−NH、R−NH、又はRNを含み得、少なくとも1つのR基の長さは、少なくとも3炭素ユニットであり、好ましくは10炭素ユニット以上である。ペプチドが浸透する層の数を決定する分子量及び疎水性に加えて、生体機能性ポリマーは他に、粒子の表面とペプチドの末端との間の距離をも許容し得る種々の長さのスペーサーと組み合わされ得る。
【0030】
本発明において用いられるペプチドは、以下からなる群より選択されるカスタムデザインされたペプチドを含み得る。
【0031】
ペプチド1(配列番号:1):NH−Cys−Asp−Pro−Gly−Tyr−Ile−Gly−Ser−Arg−Lys−Lys−NH,ラミニン−B誘導化;
【0032】
ペプチド2(配列番号:2):NH−Leu−Arg−Gly−Glu−Val−Gly−Leu−Pro−Gly−Val−Lys−Gly−Asp−Lys−COOH;
【0033】
ペプチド3(配列番号:3):NH−Gly−Pro−Lys−Gly−Asp−Arg−Gly−Phe−Pro−Gly−Thr−Pro−Gly−Ile−COOH,コラーゲン15誘導化;
【0034】
ペプチド4(配列番号:4):NH−Gly−Arg−Gly−Asp−Ser−Pro−Lys−Lys−COOH,フィブロネクチン誘導化;
【0035】
ペプチド5(配列番号:5):NH−Lys−Lys−Val−Ala−Ala−Lys−Ser−Gly−Gly−O−コレステロール,ヘッジホッグ誘導化;
【0036】
ペプチド6(配列番号:6):Fatty acyl−Gly−Arg−Gly−Asp−Ser−Pro−His−Ser−Arg−Asn−COOH;
【0037】
ペプチド7(配列番号:7):Poly−Arg;
【0038】
ペプチド8(配列番号:8):Ala−Lys−Pro−Ser−Tyr−Pro−Pro−Thr−(DOPA−Lys−Lys−Lys(天然の膠);
【0039】
ペプチド9(配列番号:9):ペプチド4+ペプチド2又はペプチド3のハイブリッド
【0040】
ペプチド10(配列番号:10):パルミチル化/ミリスチル化/ステロイル化ペプチド1−;
【0041】
ペプチド11(配列番号:11):D−Phe−Gly−Gly−Gly−Gly−Gly;
【0042】
ペプチド12(配列番号:12):D−Phe−Phe−Gly−Gly−Gly−Gly;
【0043】
ペプチド13(配列番号:13):D−Phe−Phe−Phe−Gly−Gly−Gly;
【0044】
ペプチド14(配列番号:14):D−Phe−Phe−Phe−Phe−Gly−Gly;
【0045】
ペプチド15(配列番号:15):D−Phe−Phe−Phe−Phe−Phe−Gly;
【0046】
ペプチド16(配列番号:16):(Phe)−(Gly)(ここで、n+m=1−100である);
【0047】
ペプチド17(配列番号:17):P20;
【0048】
ペプチド18(配列番号:18):WLR−P20;
【0049】
ペプチド19(配列番号:19):Ala−Cys−Ser−Ser−Ser−Pro−Ser−Lys−His−Cys−Gly
【0050】
意図され及び本発明に関連して用いられ得る付加的なペプチドは、Nature Biotechnology,vol.24,N4,p455(その内容は参照により本明細書に取り込まれる)で特定されるペプチドを含む。
【0051】
ペプチドは、アビチン被覆ミクロスフェアとの結合を促進するようにビオチン化されていてもよい。
【0052】
本発明はまた、タンパク質形質導入ドメイン(“PTD”)の取り込みを意図する。本明細書において用いられるように、PSDは、薬剤、タンパク質、ポリヌクレオチド、又はリポソームの細胞取り込みを促進するように用いられるペプチドを含むよう意図される。PSDは、他のマクロ分子、ペプチド、又はタンパク質を、細胞内にうまく輸送するように、それらに融合され、付着され、及び/又は結合され得る。PTDはまた、単一の又は混合されたペプチドを含み得る。PTDは、生物機能的顔料と混合され、又は顔料粒子に直接的に付着又は融合され得、顔料の持ちの良さを向上させる。
【0053】
本発明で意図されるPTDは、限定されることなく、以下の配列を有するドメインを含み得る。
【0054】
Tyr−Ala−Arg−Ala−Ala−Ala−Arg−Gln−Ala−Arg−Ala(配列番号:20)
【0055】
Try−Leu−Arg−Arg−Ile−Lys−Ala−Try−Leu−Arg−Arg−Ile−Lys−Ala−Try−Leu−Arg−Arg−Ile−Lys−Ala(配列番号:21)
【0056】
本技術分野の当業者は、他のPTDが本発明から逸脱することなく用いられ得ることを認識するだろう。
【0057】
化粧品組成物はまた、限定されることなく、テルペン、リン脂質、ジアシルグリセリド、界面活性剤、脂肪酸、脂肪エステル、アゾン様化合物、前述のようなPTD、ペプチド19といった上述のペプチド、Nature Biotechnology,vol.24,N4,p455(その内容は参照により本明細書に取り込まれる)で特定される他のものといった、少なくとも1つの浸透促進化合物を含み得る。浸透促進化合物は、共有結合、イオン結合、水素結合、本技術分野の当業者に周知の他の結合方法によって、化粧品粒子及び/又はポリマー−粒子複合体に有利に結合される。
【0058】
特定の生体機能性ポリマーの選択は、生体分子ターゲット(典型的には特定の細胞又は細胞タイプ)又は化粧品粒子が適用される皮膚又は他の角質表面の領域により決定される。
【0059】
生体機能性ポリマーは、種々の異なる方法(アビジン−ビオチン複合体、シランカップリング、共有結合、化学吸着等の結合)により粒子に付着され得る。本発明による生体機能性ポリマーで固着され、皮膚に適用されると、ポリマーが適用される表面上の特定の標的となる細胞に固着し浸透する間、粒子は皮膚、毛髪、又は爪の表面に付着して、顔料は固定され、持ちの良さ/延長された持ちの良さを示す。
【0060】
好ましいカップリング剤は、シランカップリング剤、極性基又は共役アミン(conjugated amines)を含む。シランカップリング剤の例は、ガンマ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、ガンマ−アミノプロピルトリメトキシシラン、ガンマ−アミノプロピルトリエトキシシラン、ガンマ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、ガンマ−メタシリルオキシプロピルトリメトキシシラン、ガンマ−グリシドオキシプロピルトリメトキシシラン、ガンマ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ガンマ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチル−[3−(トリメトキシシリル)−プロピル]アンモニウムクロリド、ガンマ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、ガンマ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、及び類似物、並びにこれらの組み合わせを含む。
【0061】
生体機能性粒子はまた、スペーサー分子により粒子に結合されてもよい。この態様において、生体機能性ポリマー−スペーサー−粒子複合体は、選択的な分子サイズ及び表面エネルギーに起因して皮膚細胞において浸透し得ない無機顔料に生体機能性をもたらす、鍵と鍵穴の原理に類似している。この鍵と鍵穴において、ポリマーにおける吸着エレメントは、バイオポリマースペーサーに接続された無機化粧品顔料に付着し、ペプチドといった生体機能性分子を化粧品粒子に結合できるようにしている。
【0062】
スペーサー分子は、本技術分野において知られている。しかしながら、角質表面の特定の細胞に固着するための所望の粒子及び生体機能性ポリマーに結合するスペーサーを選択するかどうかは当業者次第であるという点を除いて、本発明はスペーサーの選択において制限されない。加えて、スペーサーは、あらゆるアミノ酸及びその混合物からなるペプチドであってもよい。例えば、ペプチドのスペーサーは、アミノ酸のグリシン、アラニン及びセリン、並びにこれらの組み合わせからなっていてもよい。ペプチドのスペーサーは、本技術分野で公知の方法により結合しているペプチド配列に結合され得る。例えば、結合しているペプチド−スペーサー−粒子複合体は、本技術分野で公知の標準的なペプチド合成方法を用いて調製され得る。スペーサーはまた、ペプチドのスペーサーと有機スペーサー分子との組み合わせであってもよい。
【0063】
好ましい態様において、粒子は、皮膚の突っ張り、乾燥、並びに他の望ましくない外観及び触感の特性といった望ましくない特性をもたらす刺激の強い溶媒及び/又はポリマーの存在無しに、基本的な無害な溶媒(すなわち水)中で調製される。本発明による生体機能性ポリマーの使用により皮膚に粒子を固定させると、粒子は、水による皮膚の洗浄又は通常の物理的な研磨による除去から保護される。生体機能性ポリマーにより皮膚に固定された粒子は、汗、皮脂、又は環境を介して皮膚に導入された他の化学品、若しくは典型的には持ちの良さ及び外観に支障を来す皮膚に塗布された他の製品から皮膚に導入された他の化学品の影響を受けない。
【0064】
本発明の生体機能性ポリマー粒子は、ネガティブな感覚をもたらす刺激の強い溶媒又はポリマーの必要無しに、長時間にわたって皮膚(又は他の角質表面)に化粧品粒子を留まらせるようにする。
【0065】
皮膚における化粧品粒子の持ちの持続性は、選択される生体機能性ポリマーに依存する。特定の生体機能性ポリマーは、化粧品粒子が付着された細胞が死ぬ及び自然に新しい皮膚に置き換わるまで、化粧品粒子が皮膚に固定されて留まるように、選択され得る。あるいは、望まれるのであれば、化粧品粒子は、それが市販の化粧落と若しくは物理的な研磨又はその両方により取り除かれるまで留まり得る生体機能性ポリマーで被覆されてもよい。
【0066】
本発明の化粧品製品は典型的には、唇、顔、及び/又は目への適用のために、粉末、温水、及び/又はエマルションの形態を有する。持ちの良さに対して着色化粧品製品において第一に用いられることが本発明の第一の意図であり、唇、顔、及び/又は目の製品のために粉末、温水、及び/又はエマルションの形態を有する一方で、本発明は、刺激の強い溶媒の使用及び化学反応無しでの生体機能性ポリマーに起因してヘアカラーが何日もの間留まる染色しないヘアカラーシステムを導入する、毛髪といった異なる表面に用いられ得ることも意図される。爪や歯といった他の表面は、爪の艶出し製品における長持ちする着色、及び長時間にわたって歯に留まる作用剤を含み得る持ちの良い歯のホワイトニングシステムにより、利点を見出し得る。同様に、本発明はまた、長時間にわたって基質上に香り粉末を留まらせ得る。デオドラント、サンスクリーン、防虫剤、及び類似物といった作用剤は、この生体機能的な持ちの良い活性粒子デリバリーシステムから多大な利益を見出し得、同時に、刺激の強い溶媒及びポリマーを混合することによる代償なしに長く/持続的な期間それらの利点を維持し得る。
【0067】
本発明による生体機能性ポリマー及び粒子を包含するネイル製品の処方に関連して、このようなネイル製品は、ニトロセルロース−フリー並びにアセテート及びアセトン−フリーであることが意図される。ニトロセルロースは、可燃性及び爆発性の両方を持つ、爪の艶出し剤(polish)における主要な成分のひとつである。ニトロセルロースは、膜形成剤としても作用する。適切に作用する爪の艶出し剤(polish)にとって、固い膜が、露出した爪の表面に形成されなくてはならないが、それはマテリアルの下部が乾くのを妨げる程に早くは形成され得ない。それ自体により又は他の機能的成分とともに使用されることで、ニトロセルロースの膜は、もろく、爪に十分には固着しない。本発明において、着色料又は着色顔料は、生体機能性ポリマーで被覆され、それは、爪への着色の持ちの良さを促進させ、同様に、市販の製品から危険なニトロセルロース成分を除外する。
【0068】
さらに、本発明による爪の艶出し剤(polishes)は、アセテート及び/又はアセトン溶媒の含有無しで意図される。アセトン(プロパノン)は、環境に有害であり、可燃性である。これらの危険な溶媒の除去が、非常に望ましい。
【0069】
すべての割合は、特に示唆がない限り、組成物の全重量に基づく重量パーセントを意味する。
【0070】
本明細書で引用されたすべての特許、特許出願、発表された論文、アブストラクツ、書籍、参考マニュアルおよびアブストラクツの内容は、本発明が関係する技術の状態をさらに十分に記載するために、それらの全体を参考として本明細書に挿入される。
【0071】
本発明の範囲および趣旨から離れることなく、上記の主題について種々の変化を行うことができるため、上記に含まれるかまたは請求の範囲に限定されたすべての主題を、本発明の記述および例示として解釈されることを目的とする。本発明の多くの改変および変化は、上記の教示に基づいて可能である。
【0072】
(関連出願の相互参照)
本出願は、米国特許法119条(e)項の下で2010年11月15日に出願された米国仮出願第61/413,729号に基づく優先権を主張しており、この出願の内容は参照として本明細書に含まれる。
(付記1)
アミノ又はアミノ酸の官能基を有する生体機能性ポリマーで被覆された化粧品粒子を含む、角質表面に適用するための持ちの良い化粧品組成物であって、
被覆された前記粒子は、長時間にわたって角質表面に固着する、
ことを特徴とする化粧品組成物。
(付記2)
前記角質表面は、皮膚、毛髪、又は爪より選択される、
ことを特徴とする付記1に記載の化粧品組成物。
(付記3)
前記化粧品粒子は、着色料及び顔料を含む、
ことを特徴とする付記1に記載の化粧品組成物。
(付記4)
前記化粧品粒子は、約2ミクロンから約50ミクロン未満の中央値の粒径(メジアン粒径)を有する、
ことを特徴とする付記1に記載の化粧品組成物。
(付記5)
前記化粧品粒子は、アビジンで被覆されている、
ことを特徴とする付記1に記載の化粧品組成物。
(付記6)
前記アミノ又はアミノ酸の官能基は、
a.NH−Cys−Asp−Pro−Gly−Tyr−Ile−Gly−Ser−Arg−Lys−Lys−NH,ラミニン−B誘導化;
b.NH−Leu−Arg−Gly−Glu−Val−Gly−Leu−Pro−Gly−Val−Lys−Gly−Asp−Lys−COOH;
c.NH−Gly−Pro−Lys−Gly−Asp−Arg−Gly−Phe−Pro−Gly−Thr−Pro−Gly−Ile−COOH,コラーゲン15誘導化;
d.NH−Gly−Arg−Gly−Asp−Ser−Pro−Lys−Lys−COOH,フィブロネクチン誘導化;
e.NH−Lys−Lys−Val−Ala−Ala−Lys−Ser−Gly−Gly−O−コレステロール,ヘッジホッグ誘導化;
f.脂肪酸アシル−Gly−Arg−Gly−Asp−Ser−Pro−His−Ser−Arg−Asn−COOH;
g.Poly−Arg;
h.Ala−Lys−Pro−Ser−Tyr−Pro−Pro−Thr−(DOPALys−Lys−Lys(天然の膠);
i.ペプチド4+ペプチド2又はペプチド3のハイブリッド;
j.パルミチル化/ミリスチル化/ステロイル化ペプチド1−;
k.D−Phe−Gly−Gly−Gly−Gly−Gly;
l.D−Phe−Phe−Gly−Gly−Gly−Gly;
m.D−Phe−Phe−Phe−Gly−Gly−Gly;
n.D−Phe−Phe−Phe−Phe−Gly−Gly;
o.D−Phe−Phe−Phe−Phe−Phe−Gly;
p.(Phe)n−(Gly)m(ここで、n+m=1−100);
q.P20;
r.WLR−P20;
s.Ala−Cys−Ser−Ser−Ser−Pro−Ser−Lys−His−Cys−Gly、及びこれらの組み合わせからなる群より選択されるペプチドである、
ことを特徴とする付記1に記載の化粧品組成物。
(付記7)
前記ペプチドは、アビジンで被覆された粒子との結合を促進するようにビオチン化されている、
ことを特徴とする付記6に記載の化粧品組成物。
(付記8)
タンパク質形質導入ドメインをさらに含む、付記1に記載の化粧品組成物。
(付記9)
タンパク質形質導入ドメインは、生体機能性ポリマーに共有結合されている、
ことを特徴とする付記8に記載の化粧品組成物。
(付記10)
前記官能基は、R−NH、R−NH、又はRNを含み、
少なくとも1つのR基の長さは、5炭素ユニットより大きい、
ことを特徴とする付記1に記載の化粧品組成物。
(付記11)
さらにカップリング剤を含む、付記1に記載の化粧品組成物。
(付記12)
前記カップリング剤は、シランカップリング剤、極性基、及び共役アミンからなる群より選択される、
ことを特徴とする付記11に記載の化粧品組成物。
(付記13)
前記カップリング剤は、シランカップリング剤である、
ことを特徴とする付記12に記載の化粧品組成物。
(付記14)
前記シランカップリング剤は、ガンマ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、ガンマ−アミノプロピルトリメトキシシラン、ガンマ−アミノプロピルトリエトキシシラン、ガンマ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、ガンマ−メタシリルオキシプロピルトリメトキシシラン、ガンマ−グリシドオキシプロピルトリメトキシシラン、ガンマ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ガンマ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチル−[3−(トリメトキシシリル)−プロピル]アンモニウムクロリド、ガンマ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、ガンマ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、及び類似物、並びにこれらの組み合わせからなる群より選択される、
ことを特徴とする付記13に記載の化粧品組成物。
(付記15)
前記生体機能性ポリマーで前記粒子に結合する生体分子スペーサーをさらに含む、請求項1に記載の化粧品組成物。
(付記16)
前記角質表面におけるアミノ又はアミノ酸の官能基の浸透を促進する少なくとも1つの浸透促進化合物をさらに含む、付記1に記載の化粧品組成物。
(付記17)
前記浸透促進化合物は、テルペン、リン脂質、スフィンゴリン脂質、ジアシルグリセリド、界面活性剤、脂肪酸、脂肪エステル、アゾン様化合物、及びタンパク質形質導入ドメインからなる群より選択される、
ことを特徴とする付記16に記載の化粧品組成物。
(付記18)
前記浸透促進化合物は、前記生体機能性ポリマーに結合されている、
ことを特徴とする付記17に記載の化粧品組成物。
(付記19)
粒子と、該粒子で被覆され、又は結合されたアミノ又はアミノ酸の官能基を有する生体機能性ポリマーと、を含むデリバリーシステムであって、
前記粒子は、長時間にわたって角質表面に固着する、
ことを特徴とするデリバリーシステム。
(付記20)
前記生体機能性ポリマーは、前記角質表面上の特定の細胞に親和性を有する、
ことを特徴とする付記19に記載のデリバリーシステム。
(付記21)
前記粒子は、化粧品粒子、生物学的活性剤、及び/又は光学的な剤(optical agent)である、
ことを特徴とする付記19に記載のデリバリーシステム。
(付記22)
前記アミノ又はアミノ酸の官能基は、
a.NH−Cys−Asp−Pro−Gly−Tyr−Ile−Gly−Ser−Arg−Lys−Lys−NH,ラミニン−B誘導化;
b.NH−Leu−Arg−Gly−Glu−Val−Gly−Leu−Pro−Gly−Val−Lys−Gly−Asp−Lys−COOH;
c.NH−Gly−Pro−Lys−Gly−Asp−Arg−Gly−Phe−Pro−Gly−Thr−Pro−Gly−Ile−COOH,コラーゲン15誘導化;
d.NH−Gly−Arg−Gly−Asp−Ser−Pro−Lys−Lys−COOH,フィブロネクチン誘導化;
e.NH−Lys−Lys−Val−Ala−Ala−Lys−Ser−Gly−Gly−O−コレステロール,ヘッジホッグ誘導化;
f.脂肪酸アシル−Gly−Arg−Gly−Asp−Ser−Pro−His−Ser−Arg−Asn−COOH;
g.Poly−Arg;
h.Ala−Lys−Pro−Ser−Tyr−Pro−Pro−Thr−(DOPALys−Lys−Lys(天然の膠);
i.ペプチド4+ペプチド2又はペプチド3のハイブリッド;
j.パルミチル化/ミリスチル化/ステロイル化ペプチド1−;
k.D−Phe−Gly−Gly−Gly−Gly−Gly;
l.D−Phe−Phe−Gly−Gly−Gly−Gly;
m.D−Phe−Phe−Phe−Gly−Gly−Gly;
n.D−Phe−Phe−Phe−Phe−Gly−Gly;
o.D−Phe−Phe−Phe−Phe−Phe−Gly;
p.(Phe)n−(Gly)m(ここで、n+m=1−100);
q.P20;
r.WLR−P20;
s.Ala−Cys−Ser−Ser−Ser−Pro−Ser−Lys−His−Cys−Gly、及びこれらの組み合わせからなる群より選択されるペプチドである、
ことを特徴とする付記19に記載のデリバリーシステム。
(付記23)
カップリング剤をさらに含む、付記19に記載のデリバリーシステム。
(付記24)
前記生体機能性ポリマーで前記粒子に結合する生体分子スペーサーをさらに含む、付記19に記載のデリバリーシステム。
図1
図2
【配列表】
[この文献には参照ファイルがあります.J-PlatPatにて入手可能です(IP Forceでは現在のところ参照ファイルは掲載していません)]