(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
少なくとも1つの圧力計と連動可能に接続されると共に、圧力計の値と予め設定された値とを比較し、相当な乖離がある場合にバルブを動作させる、コンピューター制御手段を有し、電気的に操作されるバルブを有する埋め込み可能な水頭症バルブであって、髄液のための流路が前記バルブを通って導かれ、該流路にバルブ閉鎖装置が設置されていると共に、バルブの動作装置が梃子機構及び駆動機構からなり、少なくとも1つの、梃子の支点として機能するベアリングが、少なくとも前記駆動機構を髄液に対して密封する薄膜により形成されていること、及び、下記(1)〜(3)からなる群からなる構成要素の少なくとも一つを更に具備することを特徴とする水頭症バルブ;
(1)前記コンピューター制御手段が、少なくとも1つの姿勢検出器とも連動可能に接続されており、前記予め設定された値との比較が傾斜の値についてもなされると共に、該少なくとも一つの姿勢検出器が、バルブの前方又は後方、若しくは、バルブ内に配置されており、該検出器がデジタル計測信号又は信号計測のためのダウンストリームコンバーターを用いる検出器であること、
(2)前記駆動機構が圧電アクチュエーターによって形成されてなること、
(3)前記薄膜が、前記梃子と一体的に形成されていること。
【背景技術】
【0001】
水頭症の患者は、過度の脳脊髄液(髄液)により増加した内圧が、本人に深刻な不具合を引き起こすという問題がある。このようにして、脳組織が損傷を受け、永久に破壊され、目まい、歩行障害、頭痛、吐き気、嘔吐及び認知症のような異なった症状が現れる。もし治療がされなければ、疾患で最終的に死ぬこともある。生じる症状の性質及び程度は、病気の根本的な原因、一般的な体質に依存するが、主に患者の年令に依存する。赤ん坊においては、圧力の増加が頭部の不自然な成長を引き起こし、成人においては、頭蓋骨内の含水量のために、脳実質がより早く消失する。
【0002】
水頭症患者に対して可能な成功し得る治療は、1950年代からやっと利用可能となった。迂回させた液を消失させることができる身体の他の部位に、脳脊髄液を排出することを可能とする人工的な排水管が埋め込まれる。頭蓋骨内において要求される圧力を保証することを目的とするバルブ手段によって、その排水管を制御することができる。その後、治療の可能性を広げたり、しばしば起こる合併症を防止又は制限したりすることを意図する、他種・多様な技術的解決方法が提案されてきた。これまでに、種々のタイプのバルブが上市されており、それらの機能原理に従って、下記のように細分化することができる。
【0003】
グループ1の固定差圧バルブは、シリコーンスリットバルブ、メンブレンバルブ又はボールインコーン構造として、提案されている(US 5,069,663、DE 3020991、US 20100010415)。該バルブは、開口特性において、背臥位の患者のために開発された。起立した姿勢では、これらのバルブは、体系的に、過剰排水、例えば、患者の頭部内の非生理的な低負圧の原因となると共に、深刻な合併症の原因ともなり得る。差圧に対する複雑な構造を有し、背臥位及び起立姿勢の両方において機能するバルブは、今のところ実用的なものが見出されていない(DE 102009009880)。
差圧バルブの特性における根本的な改善は、開口特性を経皮的に制御できるという可能性から生じる(US 4772257,EP 0421557 A2,US 5928182,EP 135991 A1,G8 2143008 A,US 4551128,EP 0060369)。この高まりの中で、センサーを使用することによって、調節を電気的に駆動し支持する取り組みが知られている(EP2008683)。この調節は、バルブが、特定の患者に対して個々に適合して作用することを可能にする。ここでもまた、患者の姿勢に対してドレナージシステムの物理的挙動が依存することは解決されていないが、前記したグループ1-cのバルブにのみこの可能性が存在する。もし、バルブが低い開口圧に調整された場合には、このことは確かに、臨床結果に有利に働く一方、同時に他方では、起立姿勢における過剰排水の危険が劇的に増加する。反対に、非常に高い値に調整することは、当然、過剰排水の危険を低減することができるが、背臥位において要求される開口圧が著しく高くなり過ぎるだろうから、これによって望ましい臨床結果に強い悪影響を及ぼす。前記した第2のグループのバルブは、この点に焦点を合わせている。静水バルブは、姿勢の変化によってもたらされる、ドレナージシステムにおける物理的条件の変化を取り込んでいるところに特徴がある。これには異なる3つの原理が使用される。
【0004】
最も古い構造は、「アンチ-サイホン装置」で実現されている。現在まで、これと同じ原理に基づいて、多数の異なる構造が商品化されている(EP 0670740 B1、US 5800376、DE 2752087)。バルブ排水口の負圧の影響は、この手段によって体系的に最小化される。しかしながら、この利点は、バルブハウジング周辺の皮下の圧力が、バルブの動作モードに著しく影響を及ぼすという深刻な欠点によって相殺されてしまう。患者の組織成長又は好ましくない姿勢が、この圧力を大幅に変化させる場合があり、バルブの完全な閉鎖をもたらしさえする。したがって、これらのバルブも、従来のバルブ(Drake、Toronto)にとって代わることはできない。
【0005】
流量調節の原理についても同じである。流量調整バルブは、バルブに作用する差圧とは無関係に、排水速度を一定に保証することを目的としている。従来のバルブでは、作用する圧力差に比例して、排水速度が増加するのに対して、流量調整バルブでは、これが防止される(Siphonguard [Codman]、Orbis Sigma Valve [Cordis]、Diamond Valve [Phoenix];EP 798012 A1、US 4627832、US 4776838)。平均的な髄液の自然発生量は、23ml/時である。実際には、流量調節システムは、次のような問題がある;
【0006】
- 今まで、許容される排水速度の値を保証することは、技術的に不可能であった。
製造工程における変動はあまりにも大きいままである(Aschoff、Schoener)。
- 製品の自然変動が意図的に無視されている。個別の値が高過ぎたり、低過ぎたりした場合には、排水不足だけでなく過剰排水の原因となり得る。
- 流量調整は、開口メカニズムにおける極めて小さい断面によって制御される。例えば細胞成分のような髄液中の粒子が、機能に劇的な影響を与え、極めて容易にバルブを塞ぐことがある。国際的な比較研究は、この原理が水頭症の治療効果を改善できなかったことを示した(Drake等)。
【0007】
重力補助バルブとしては、異なる2つのタイプが市場で提供されている。第1の方法は、並列に配置された2個のバルブの切り替えを重力の作用で制御することによって、流量制御がなされるものである(DE 4401422、DE 4307387)。従って、この設計は、患者の姿勢の関数として、患者の脳室において2つの異なる圧力状態を設定している。第2の方法は、身体の姿勢の関数として変更可能な開口圧を設定するために、ボールの重りを利用するものである(EP 0617975、EP 0115973、DE 19535637)。
最近、経皮的に調節可能な、重力ユニットを備えた重力バルブが、利用可能になっている(WO 2005092424)。この技術は初めて、身体の成長又は腹膜の圧力の増加次第で個々に調節することを可能にした。
【0008】
水頭症の脳室ドレナージの使命は、一方では、病的な圧力増加を防止するために、脳脊髄液を排水することであるが、しかしながら他方では、好ましくない過剰の排水及びそれから引き起こされる極度の負圧も、同様に防止すべきことである。
これまでに利用可能な全てのバルブでは、このことは、差圧バルブに基づいて試みられていた。設計によって、他の影響因子は、患者の姿勢、皮下の圧力又は脳脊髄液の粘性である。大脳の脳室とドレナージ媒体(心房、広々とした腹腔)との差圧は、ドレナージの決定因子である。しかしながら、今や、非常に異なる状況が、大脳の脳室とドレナージ媒体との圧力差を増加させる原因となり得る。それは、多量の脳脊髄液が生産されたのかも知れないが、それは単に、増加した圧力上昇が、水平から垂直への姿勢の変化によって引き起こされたのかも知れない。前者の場合には、バルブが開くべきであり、後者の場合には、これは起こってはならないことである。しかしながら、差圧バルブにとって、状況はどちらの場合も同じである。重力バルブは最良の選択枝を提供するが、この場合に、例えば、腹腔の圧力等、一時的に変化した状況に対処することは不可能である。臨床的に不十分な結果としては、排水不足だけでなく過剰排水の両方を例示することができる。最善の治療を可能にすることができるかは、多くの場合依然として分からない。
【0009】
記載されたバルブシステムは、多くの問題を解決することができたが、以下の態様が未解決のままである。
1.成長若しくは年齢に依存した変化、又は、生理学的な境界条件における他の変化に対してバルブ特性を適応させること。
2.患者の異なる体勢に対して異なる設定点を用いる、無侵襲的で選択的な、バルブ特性の調整。
3.多分不必要になる排水管を除去するまでの、患者に対する一貫した治療。
4.個人差に対する、髄液排出の適切な調整。
5.予め提供された全ての解決方法が、もっぱら差圧の原理にのみ基づいている。髄液排出の有意義な制御に同様に影響を与える、他の要因が考慮されていない。
6.バルブ特性の、理にかなった、状態に依存した制御。
7.事故後の分析。事故の説明が、ほとんどの場合、推定のレベルに留まっている。
【0010】
これらの種々の問題を解決するため、新規なバルブプロセスの助けを得て、それらに適した機械制御を行うことを目的として、種々の提案がされてきた(DE 19915558、DE 19654990、DE 10233601、WO 2010066438)。
【0011】
実証されたバルブ技術には、調整可能なバネを用いたバネ仕掛けのボールバルブがある。調整には異なった機械装置を使用することができる。特に好ましい調整装置は、バルブ内で旋回可能に配置されたローターによって形成される。
ローターの外周は滑らかな表面となっており、ローターの調節によってバネの調節が行われるように、バネが直接的又は間接的に置かれる(DE 102005013720、DE 102007059300)。
【0012】
その他の公知のバルブ技術も、バネの調節にローターを使用する。しかしながら、このローターは、湾曲した外側表面を有しているわけではなく、むしろ、スクリューフライト(Schneckengange)又はスクリュースレッド(Gewindegange)のような面を有しており、その上をバネが滑る。この表面には、殆どの場合、段が付けられている(US 7235060、US 7559912、US 2010/0010415)。
【0013】
このローターは、殆ど、磁石を用いてプリセットされる。この時、該磁石の一方はローター内に配置されて、バルブと共に患者の皮膚の下に移植され、ローターの上、患者の頭上で、もう一方の磁石が回転される。
【0014】
しかしながら、例えば、駆動モーター又は電気機械式のアクチュエーターを用いてローターを調整する、他の提案がなされている。これに関しては、電気モーター、磁石及びリニアドライブが関連する(EP2008683)。
【0015】
公知の実施態様におけるバルブスイッチは、従って、電気機械的、電磁的に操作されるが、他の実施態様においては、形状記憶材料の特性を利用することによっても操作される。ここで、生体適合性だけでなく、エネルギーの消費及び熱の発生といった問題が生じるため、構成が非常に複雑になる。知る限りでは、プログラム制御可能なバルブは、未だ市場に提供されていない。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は、必須の構成要素のリストを含む機能図である。
【
図2】
図2は、制御装置1.0及びインプラント2.0の相互関係を明確にするためのブロック図を示す。
【
図4】
図4は、本発明のタイプの、バルブの全体的な形態を、技術的観点から図示した分解組み立て図である。
【
図5】
図5は、本発明のタイプの、バルブの全体的な形態を、技術的観点から図示した斜視図である。
【0017】
本発明の目的は、治療のためにより良い展望、適宜新たな展望と言うような、適切で、患者に優しいプログラミングを提供することにある。
上記の諸問題は解決されることが好ましく、適切で、患者に優しいバルブ特性のプログラミングを用いることにより、新規な治療の提案が可能になった。
【0018】
前記目的は、主請求項の特徴によって達成された。
従属項には、本発明の好ましい具体例が記載されている。
この観点から、好ましい実施態様を特に示す。
a)少なくとも部分的に、髄液の圧力と無関係に動作させることができるバルブ
b)バルブ操作のために、電気的に動作されるアクチュエーター、好ましくは圧電アクチュエーター(変換装置)、
c)プロセッサー及びデータ格納ユニット、
d)エネルギー源(バッテリー)。
【0019】
独創的な態様として、例えば、US7235060、US7559912、及びUS2010/0010415で知られているバルブの問題を解決するEP 1 380 317の主題のように、別のロック装置を使用することなく有利に機能するものがある。ここで、ローターの動作前後において、ローターが選択された設定のままであるかどうか確かではないから、計画したローターの動作前及び後で、ローターの設定はロックされなければならない。磁界、特に電気的に発生させた磁界は、主要なテーマであると考えられる。ローターケーシングに対して、ロックポジションにおいて摩擦によってロックするように圧迫するフレキシブルなハウジングを用いて、ローターをロックすることを、EP 1 380 317は提案している。ロックを解除するために、横方向にふくらむようにハウジングを変形させ、ローターを解放して調整する。しかしながら、解除と調整とは同義ではない。調整のためには、前記した磁石を駆動しなければならない。
【0020】
プロセッサー及びデータ格納ユニットは、1つのユニットに組み合わされていることが好ましい。これを、以後データ処理ユニットとする。
【0021】
髄液の圧力を計測する圧力計及び/又は髄液の温度を計測する温度計を共に備え、髄液の圧力が予めセットされた値に到達するまで閉じられたバルブを、動作させ又は保持するために、圧力計測の信号をデータ処理ユニットに記録し、記憶装置の設定値と比較できるように、圧力計及び/又は温度計をデータ処理ユニットに連結することが好都合である。
【0022】
適切な圧力計である典型的な装置は、DD289197 A5、DE102006004523 A1、DE102006004523 A1、DE102005020569 B4、DE102004056757 A1、DE102004056756 A1、DE102004055220 A1、DE29705671 U1、DE20121938 U1、DE20121388 U1、DE19713266 A1、DE19705474 A1、DE19638813 C1、DE196009983 C1、DE10353144 A1、DE10156469 B4、DE10156469 A1、DE10053409 Cに記載されている。電流に対する抵抗の変化を伴って、電気伝導システムが圧力変化に反応する圧力計チップを用いることが好ましい。
【0023】
このように、圧力計を、測定信号がデジタル形式で発生するように設計してもよく、又、シグナルコンバーターを、圧力計とデータ処理ユニットとの間に設けても、圧力計又はデータ処理ユニットに設けてもよい。
【0024】
同時に、姿勢検出器が好都合である。そして、一つの動作モードから他の動作モードにプロセッサーを切り替えるために、姿勢検出器からの信号がデータ処理ユニットに記録され得るように、姿勢検出器もデータ処理ユニットに連結する。その際、一つの動作モードは直立姿勢に対して設定され、他の動作モードは背臥姿勢に対して設定される。また、少なくとも一つの移行モードが、直立姿勢と背臥姿勢との間に備えられるように、少なくとも、もう一つの中間動作モードに対するスイッチが適宜設けられる。
姿勢変化に対して滑らかに適応する場合も、状況に応じて生じる。
【0025】
ハウジングを有する典型的な装置は、その中で、ボールが、患者の姿勢に依存する他の位置を占めると共に、そのボールの位置が測定される、姿勢検出器として適している。例えば、それらの抵抗によって電流に異なる影響を与える、ボールに接触する接点で、姿勢を決定することができる。患者の姿勢によって決まる他の位置をとる偏心的に配置されたディスクを有するハウジングからなり、ディスクの位置に依存して電流に異なる影響が引き起こされるように、ディスクの位置に依存して、異なる電気的接触が影響を受ける姿勢センサーもまた好適である。
【0026】
コンデンサーの電気容量の変化に基づいて機能するマイクロ電気機械システムが、位置の決定に好ましく使用される。これらのセンサーは、殆ど、シリコンから製造されたバネ-質量系であり、「バネ」はたった数μm幅のシリコンのロッドでできており、質量部もまたシリコンでできている。加速に起因する偏差は、バネが付いたぶら下がり部分と、固定された基準電極との間の電気容量における測定可能な変化の原因となり得る。全測定範囲は、たった数pF(ピコファラド)の電気容量の変化に相当し、変化はfF(フェムトファラド)程度である。これらの容量の微少な変化を解釈するための電子技術は、同一の半導体部品に統合される。コンデンサーが3つの主平面に配置され、それによって各位置又は位置の変化に対して、完全に三次元的な作用が決定される。
【0027】
このように、測定信号がデジタル形式で発生するように姿勢検出器を設計してもよく、又は、シグナルコンバーターを姿勢検出器とデータ処理ユニットとの間に設けても、シグナルコンバーターを姿勢検出器若しくはデータ処理ユニットに設けてもよい。
【0028】
更に、髄液の排水又は水頭症治療に影響を及ぼす患者のさらなる状況は、計測装置で測定可能である。ここで、一つの動作モードから他の動作モードにプロセッサーを切り替えるために、計測装置からの信号がデータ処理ユニットに記録され得るように、計測装置をデータ処理ユニットに連結する。液体形成の障害又は液流障害若しくは髄液の吸収障害を引き起こす患者の苦痛の程度に応じて、前記状況が起こり得る。このような状況としては、特に心拍、血圧がある。
更に、身体活動又は身体の休止期からのある種の要求を、データ処理ユニットのプログラムに記録することができる。
【0029】
種々の計測装置を、適宜互いに組み合わせることができる
【0030】
コンピューターで制御される水頭症バルブは、既にDE 10105315 A1によって知られている。ここに、プログラム可能なコンピューター制御によって動作する、電気機械式バルブが記載されている。コンピューター制御は、異なる圧力に従って、適宜、患者の姿勢に従って、及び、筋力や脳電流に従ってプログラム化することができるべきである。
DE 1015315 A1は、装置を患者に埋め込み、収集したデータを外部から読み取り、外部からプログラムの修正を実行することも教示している。これは、送信及び受信装置を必要とする。
また、DE 10105315 A1は、圧電動作の発生を提案している。
【0031】
しかしながら、この公知のコンピューター制御された装置の実現は、これまで成功していない。
この公知の装置の実現に関しては、今、提供される。
【0032】
姿勢センサー/姿勢検出器が患者の姿勢を制御装置に送信する。
入水口及び排水口における圧力センサー/圧力計による測定値は、短期間の変化を自覚し、それらを考慮するために利用することができる。
高い圧力変化の増加は、傾斜センサーによって確認することができる姿勢の変化と共にとてもはやく起こる。患者の姿勢を知ることによって、制御アルゴリズムをすぐに調整することができる。起立又は着座の姿勢における静水圧は、頭部の脳室とドレナージ媒体との間で増加するから、スイッチの開放時間を短縮しなければならない。
【0033】
姿勢が変化していない患者における、圧差の緩やかな増加は、脳内の圧力の上昇を示唆する。一定期間内で、予め定義された臨界値に到達した場合、患者の姿勢に変化がなければ、これは、脳内の圧力の増加と判断することができ、その結果として、スイッチが開かれる。
【0034】
開放時間の最適な調整は、脳水の粘度だけでなく、ドレナージの入水口及び排水口における圧力状態、静水圧値から算出することができる。スイッチ切り替え前後の絶対圧力の収集は、実際の排水状況に対する基準点を提供する。例えば、もしスイッチが閉じられているときに患者が起立すると、このことは、スイッチの上部又は下部の両方を、適切に制御可能である特有の状態に導く。
【0035】
稼働している挿入物から得られるセンサーデータ/計測データ及びタイムデータは、保存することができる。バルブメモリから保存されたデータは、送信モジュールによって読み出すことができ、診察に導入するこができる。ドレナージの形態だけでなく、解放時間、液体の粘度に関連する、実際の流量を決定するために、切り替え時の圧力差を用いることができる。これらのデータは、算出されるべき髄液の流量の適正な近似を可能にする。
【0036】
上記したデータをメモリに保存し、体外の処置のためにそれに続いて読み出すことは、事故の場合の診断及び治療だけでなく、一般的な診察及び治療に、これらの知見を取り入れることを可能とする。長期にわたる比較検討は、病気の経過、及び、改善された制御アルゴリズムの構成又は修正に関する結論を出すことを可能にする。苦しんでいる患者から、個々に得られる標準的な曲線は、アルゴリズムに組み込むことができる。今計測されたイベントと保存された標準値との比較は、制御アルゴリズムの体系的な介入につながる、病的な異常を明らかにすることができる。
【0037】
医師と患者との間のコミュニケーションにおいて、所見、習慣及び医学的な要請の関数として最良のドレナージのプロファイルを作成することができ、これをインプラントに導入し、その有効性を体系的にチェックし、適宜調整することができる。このようにして、従来技術において必要とされた非常に多くの修正を回避することができる。
【0038】
インプラントバルブの機能が患者のニーズに従って構築されるように、外部の有資格者がプログラミングを行ってもよい。従って、例えば、成長に伴う変更に適合させること、又は、水頭症のある特定の型に対する治療プロファイルをプログラムすることが可能である。
【0039】
動作中の機能のオン、オフの切り換えによって、電力消費量を減少させることが有利である。
電力量の削減は、製造者及び使用者にとって、インプラントの耐用年数を確保するために重要な問題である。第一に、これは技術的実現によって保証されなければならず、第二に、医師が、電力を大量消費する試験を、差し迫ったニーズに制限する可能性を有すべきである。医師は低電力の連続操作を選択することも可能であり、更に短期集中検査を実施することもできる。ここでは、高いクロックレート、好ましくは1Hzにおいて、圧力、温度、バルブのセッティング及び姿勢の全てのデータを短時間、好ましくは10〜20分で判断すると共に、制御装置に結果を送信する、「バーストモード」を使用することができる。
【0040】
プログラム制御可能な水頭症バルブは、既にDE 10105315に記載されており、これは、開口状態に対するタイムスイッチを使用することにより、過剰な髄液の変更可能な排水を可能にするというものである。このバルブスイッチは、バルブシートからのボールの横方向の移動によって、電気磁気学的に制御される。DE 10233601においては、ボールを横方向に移動し、それによってバルブを制御するために、互いに反対方向に作用する2つの形状記憶ワイヤーがアクチュエーターとして機能する。両方の場合において、アクチュエーターが髄液に直接接触する。そのため、全ての部材及び接点が、生体適合性を有していなければならない上、更に、電気絶縁性、特に、断熱性も要求される。上記した両原理についての技術的可能性にも関わらず、時間制御バルブは、未だ市場の賛同を獲得するに至るまで開発されていない。電気配線だけでなく、髄液と接触する部品の絶縁性及び密閉性ついての長期安定は、実現が技術的に困難である上、結局のところ、構造を非常に複雑にする。操作における主なデメリットは、インプラントが非常に長くメンテナンスフリーで機能するための要件に悪影響を与える、高い電力消費量である。このことと関連がある熱変化もまた、髄液との接触に関連する問題を引き起こす。ワイヤーが髄液と接触していない形状記憶駆動部を更に開発したWO 20100066438においてさえ、これらの問題は解決されなかった。
【0041】
新方式の圧電駆動スイッチの導入によって、本発明は、直ちに電子制御及び電気駆動バルブ形式の実現を可能にする。
【0042】
本発明の本質的な構成部品は、圧電駆動部、及び、ドレナージの開閉のための機械的スイッチからなるバルブユニットである。バルブの開口機構は、ハウジング、力伝達又は伝送経路としての梃子、及び、梃子上の密封体によって閉じられたバルブシートからなる。梃子は、本発明で好ましく用いられるリニア圧電アクチュエーターのための力伝達又は伝送経路ユニットの役割を果たす。圧電アクチュエーターを使用することにより、比較的低いストロークであっても高出力であり、本発明においては、アクチュエーターの変位は2μm〜10μmである。
【0043】
DE 10105315 A1の知見が、まだ実際に実現されていないのは、特に、短い変位が起因している。圧電アクチュエーターの調整経路は、電圧に対してほぼ直線的に比例する、即ち適切な電圧を選択することによって、個々の患者のニーズに対して適応させることができる。圧電アクチュエーターを用いて達成可能な梃子経路は確かに小さいが、本発明によれば、バルブの開口に必要とされるより大きな経路に変換するために、圧電アクチュエーターで得られる高出力が用いられる。この変換は、梃子機構によって得られる。この変換は、広範囲わたって適宜選択され得る。従って、開口部のスリットを、患者の姿勢とは無関係に、より大きく又はより小さく設計することができる。よって、例えば、患者が起立しているときは、非常に小さくスリットが開き(電圧ゼロ)、更に患者が横たわっているときは、より高い排水を設定することができる(電圧最大)。
医学的仕様書に従って、他のスリットも組み込むことができる。そのため、典型的な水頭症の低い流速を制御するためのスリット
における開口の制御は、困難なく可能になる。この変換は梃子機構によって達成されることが好ましい。梃子機構は、適宜2本腕
の梃子によって形成される。梃子のベアリングは梃子の一部である。
【0044】
バルブの開口部の幅は、好ましくは、約1:2から1:10の比率で実現され得る変換によって、構造的に決定される。
【0045】
梃子のベアリングは、従来のピボットベアリングによって形成され得る。
しかしながら、該梃子のベアリングは弾性薄膜で形成されることが好ましい。該薄膜は別個の部材で形成されていてもよい。しかしながら、該薄膜は梃子と一体的に形成されていてもよい。
【0046】
この薄膜は、少なくとも以下の機能を有する;該薄膜は、
1.梃子のベアリングとして使用することができる。
2.ストレスが掛かっていない梃子を明確な開始位置に至らせる伸縮バネとして使用することができる。
3.外部に対する、バルブ内部の密封材として使用することができる。
【0047】
従って、回転軸の動的固定を強制し、それによって梃子機構のための弾性ベアリングを形成する、ベアリング形成膜内に梃子軸はある。2本腕の梃子では、一方の梃子腕は薄膜の一方の側に配置されており、もう一方の梃子腕は前記薄膜の他の側に配置される。好ましくは、圧電アクチュエーターが、短い梃子腕上に設置され、長い梃子腕がバルブに作用する。梃子腕の効果的な比率は、変換率を決定する。バルブの開口幅は、長い方の梃子の撓みによって決定され、梃子比率/変換比率は、圧電アクチュエーターの撓みより大きくなる。
【0048】
バルブには多様な形態がある。
例えば、それは、ボールバルブ又はメンブレンバルブ又はチェックバルブ又はコーンバルブでもよい。
バルブは一組のボール−コーン対を備えていることが好ましい。この変形型は水頭症バルブの価値を証明し、数多くの現存する製品に採用されている(DE 19535637)。原理的には、バルブシートも、例えば、ニードル状、コーン状又は平面等、異なる設計がなされてもよい。
【0049】
ボールはバルブシート内にあり、好ましくは、梃子に連結されていない。梃子によってバルブが開かれると直ちに、入水側の髄液の過剰圧が、ボール−コーン対内に付随して生じる隙間を生み出し、脳水が流れ得る。圧電アクチュエーターのスイッチが切れると、弾性薄膜が自動的に元に戻る。スターティングポジションにおいては、ボールは、初荷重下でバルブシート内にあることが好ましい。更に、梃子は、ボールが円錐状のバルブシート中に押し戻されるように構成されている。ニュートラルポジション、即ち閉じたバルブでは、梃子の初荷重は、衝撃を受けた場合においても、ボールのシートが固く密封されていることを確実にする働きをする。
【0050】
バルブは、前記薄膜によって密封分離された二つのスペースを有することが好ましい。1つのスペースは、バルブ内部であり、上記の場合においては、ボール−コーンを有するスペースである。バルブが開いたとき、髄液はこのスペースを通って流れる。もう1つのスペースは、利用可能なスペースとする。このスペースには、電子機器、バッテリー及び圧電アクチュエーターが収容されることが好ましい。
【0051】
バルブ内部を通って流れる髄液は、排水口を越えて腹腔へ導かれる。
設置スペースは、ここに設置された部品を密封し、これらの部品が、密封されずに生体適合性がない場合には、封入される部品を、生物学的適合性を有する状態にする。
前記密封は、設置スペースへのいかなる液体の浸入、及び圧電アクチュエーターによる液体の移動をも防止する。
【0052】
全ての電子機器を前記設置スペースに設置することが好ましい。その結果、バルブ内スペースと設置スペースとの間の電気配線の絶縁はなくすことができる。次いで、前記密封はまた、電気絶縁性であり、必要な最高電圧が150ボルトに達することによって生ずる患者への如何なる危険をも防止する。
【0053】
ベアリングを形成する薄膜は、バルブハウジング内に溶接されていることが好ましい。これよって、適切で密接な接合が形成される。一度溶接すると、他の接合も同様であるが、薄膜がハウジングを仕切ると共に、それに固く接合する。それは、梃子用のピボットベアリングを形成する。
【0054】
ここで記載されたもの以外の境界条件を有する適用、又は、より大きい調整工程を有する他のアクチュエーターへの使用のため、梃子の長さa:bは、基本的に3種の依存関係の中から選択される。
a<b
a=b
a>b
【0055】
独創性のある梃子ベアリング、又は、電子部品と流れる媒体との間の空間的隔離(媒体分離)を伴う、その薄膜は、変換の場合だけではなく、1:1の変換又は梃子駆動の動作の減少においてでさえ、有利に適用できる。
バルブは、原理上、他の駆動部を用いて開くことも可能であり、例えば、ソレノイドによって、または、モーターによって開くこともできる。このように駆動部を、例えば、
・圧電アクチュエーター(スタック、ベンディングアクチュエーター等)
・DCモーター、ステップ、サーボ、トルクモーター、
・ソレノイド、
・MEMS、メモリードライブ
・磁歪アクチュエーター
によって構成することができる。
【0056】
圧電アクチュエーターの好適な使用は、非常に小さい電力量を必要とするだけであるという利点をもたらす。更に、通常の操作においては、圧電は、十分な撓みを与えるために電圧を加える必要がないため、電力消費量を更に減少させることができる。撓みを保持するには、ほんの少しの電力を必要とするだけである。このことは、インプラントの寿命を著しく増加させることを可能にする。
低い電力消費量では、起こり得る電力の熱損失もまたそれに応じて低くなる。
【0057】
電子部品を保護するため、それらは、例えば、ポリウレタン又はエポキシ樹脂等によって、部分的に又は完全に封入される。このことは、ハウジングが変形したときに、回路のショート又は患者に対する他の危険を防止することができる。
【0058】
バッテリーも埋め込まれることが好ましい。
バッテリーの電圧は、2.8〜3.2ボルトの間で選択される。通常ペースメーカーに使用される、2.8ボルトのリチウム−ヨウ素電池を使用することが好ましい。これらのタイプのバッテリーは、例えばグレートバッチメディカル社から入手可能である。
より高い使用電圧の圧電アクチュエーターに対しては、バッテリーの電圧を使用電圧まで増加させることが好ましい。
【0059】
本発明の具体例を、図を用いて説明する。
【0060】
図1a及び1bは、必須の構成要素のリストを含む機能図に、体外の制御装置(CPU制御)1.0及びインプラント2.0を示す。
図1bにおいて、外部のコンピューターは、構成機器3.0として図示されている。
【0061】
制御装置1.0は、ディスプレイ1.1、バッテリー1.2、送受信ユニット(遠隔測定モジュール)1.3、USB Comインターフェース1.4、USBメモリ1.5、RFインターフェース、調節器1.7及び圧力センサー1.8からなる。
インプラント2.0は、圧電動作ボールバルブ2.1、バッテリー2.2、送受信ユニット2.3、入水圧計測器2.4、排水圧計測器2.5、HVステップ、調整器2.7及び傾斜計測器2.8からなる。
バッテリー2.2は、誘導充電式電池を使用することができる。
【0062】
図2は、制御装置1.0及びインプラント2.0の相互関係を明確にするためのブロック図を示す。
これは、インプラントの計測器及びインプラント内の圧電バルブと制御装置1.0との交信をもたらし、ここで新たに保存されたデータだけでなく、保存されていたデータの両方が記録される。
【0063】
プログラミングとは別に、制御装置は、データと時間を同期させる。インプラントのID、バッテリーの状態及び操作モードが読みだされる。時間が補正/同期される。この点については、世界中のすべての時間帯がサポートされている。遠隔測定リンクの質にかかわる、重要な交換が継続的に起こる。このようにしてデータ及び電力が視覚化される。
【0064】
インプラントは、初めに、入力装置3.0によってセットアップされる。入力装置は、コンピューター、スマートフォン又はこれらに類するもの、携帯機器でよい。次に、読み取り装置から送信された設定を選択する。特に、これは、操作モード(データの表示、バルブの制御モード、高速データ収集)だけでなく、時間周期、好ましくは24時間周期に対するバルブ状態の設定値、及び、姿勢によって定義される開口特性の個々の調整のためのパラメーターなどである。
【0065】
図3は圧電バルブの細部を示す。入水口4は、ボール5が内部に収められた球形のバルブシートを有し、反対側に排水口6を設置する。バルブチャンバーハウジング1は、ボールに向かって突出している梃子2が通してある貫通穴を有する。
端部が弾性ベアリング2cによって保持されている梃子腕2aは、その一方の端部でバルブボール5を押さえつける。バルブハウジング1から突き出ている梃子腕2bは、90°の角度で曲がっている。これにより、バルブの構造物の体積を減らしている。バルブが小さいほど、装着の快適性がよくなる。
【0066】
梃子腕2bは、圧電アクチュエーター3によって動かされる。ピボットベアリングは旋回梃子腕2bに属する。ここでは、ピボットベアリングは薄膜2cにより形成される。同時に薄膜2cは、バルブ内部スペースを、外部スペースから分離する。更に、薄膜はバネを形成する。梃子は、バネの力によりスターティングポジションに戻る。薄膜及び梃子は、少なくとも部分的に旋盤で仕上げられている。曲げられた梃子腕2bは機械加工による。梃子及び薄膜は、旋盤によって製造されうる円形断面を有する。この実施態様においては、薄膜は、厚さが0.18mmのチタンから製造されバルブチャンバーに溶接されている。
【0067】
他の実施態様においては、ベアリングを形成する薄膜は楕円形である。
更に他の態様においては、梃子は、四角形好ましくは長方形の断面、及び、長方形の薄膜を有する。
これらの設計は、バルブハウジングの形状を予め設定された幾何学的条件に適合させる可能性を与える。
【0068】
図示された態様において、梃子は、長さ方向に対して垂直にあらゆる方向に等しい力で変形され得る。1方向だけの動作を確実にするためには、梃子の所望のピボット軸と平行に、ベアリング上に補強を形成することができる。
例えば、膨らみがベアリング形成膜を強化し、所望の湾曲が形成される。この膨らみは、平面に広がり、圧電アクチュエーターの駆動動作は該平面に対して垂直である。
【0069】
膨らみと同様な効果が、薄膜に溝を入れることによって得られる。
薄膜をプロファイリングすることによっても、同様な効果を生み出すことができる。このように、可能な限りスムースなバネの動きを得るために、薄膜は、波打った形状であってもよい。正確なバルブシートが不可欠な場合に、このようにするとよい。軸の適合性、すなわち、位置決め動作中のベアリング軸の変位は、適宜考慮される。
【0070】
他の態様においては、チタン以外の生体適合性がある材料、適宜プラスチックでさえ、用いられる。ボール5が解放されるように梃子が動いたとき、バルブを開く髄液の過剰な圧力によって、ボールがバルブシートから外れる。スイッチが開いたときに排水口側に逆圧が生じ、媒体からバルブシート4内に向けて圧力をかけられたボールによって、自動的にバルブの閉鎖が引き起こされるので、逆流は起こりえない。
【0071】
逆圧に依存せずにバルブを再度閉じるためには、単に、圧電アクチュエーターに通す電圧を下げるだけでよい。ボール5は、開放している入水口に抗して、バルブシート中に押し込まれる。これは、最初に薄膜2cによって、次いで、バネ棒の役割をする梃子2aに効果が生じ、これらが共にバネシステムを形成する。
【0072】
図4及び
図5は、本発明のタイプのバルブの全体的なデザインを、技術的観点で図示したものである(一方は分解図、もう一方は部分斜視図)。
ここでは、薄膜2cは、
図3中の2つのスペースの間に設置されている。
一方のスペースは、バルブを通じる髄液の流路に属しており、この態様では、ボール5に向かう薄膜の側面に接する。
【0073】
他方のスペースは薄膜の反対側の側面に接しており、ここでは、設置スペースとされている。
設置スペースは、ハウジング10によって制限される。ハウジングは、好ましくはチタン製であり、他の金属部品も同様に、好ましくは、TiAl6V4である。
設置スペースの左半分は、バッテリー11で占められている。圧電アクチュエーターを操作するために必要な電力は、小型のボタン電池によって供給されることが好ましい。例えば、3Vの低電圧バッテリーであっても、150Vまでの電圧操作で、圧電バネ変位を起こさせることができる。バッテリーの電圧は、これに応じて変圧される。
【0074】
ハウジング10の中央上部及び中央下部には、バルブを通る髄液の流路に属する入水口及び排水口8がある。流路中には、一体化された温度計を有する二つの圧力センサー/圧力計7a及び7bがある。
二つのセンサー/圧力計の中間に、
図1に記載されたバルブチャンバー1があり、この場合もやはり、好ましくはチタン製である。圧電アクチュエーター3が右側に設置される。残りの構成要素は、プログラムシ−ケンスに対する調節器、姿勢センサー、及び、バッテリー電圧から圧電アクチュエーターに必要な電圧を生み出すための電圧変換器である。これらの構成要素は、残りのスペース9に配置される。
【0075】
圧電アクチュエーター3を通した電圧が、短い側の端部2bにおいて梃子2を撓ませる変位を生じさせる。長い方の梃子腕の変位がバルブを開き、ここで、開口部の幅は、印加した電圧及び梃子の上下動に依存する。
ボールの標準的な直径1.6〜2.5mmに対して、テーパーを付けられたシート4の内腔は、標準的な直径およそ1mm〜2mm、好ましくは1.5mmを有する。
また、粘度が低い髄液では、コーンの直径0.5mmが有効であり、その場合は、ボールの直径が0.7mm〜1.5mmの間であり得る。ボール5は、例えば、酸化アルミニウムセラミックのような、固く軽い材質からなることが好ましい。それは、テーパーを付けられたシート4の貫通孔よりやや大きい、好ましくは1.3倍の大きさの直径を有する。
【0076】
図4では、特別に処理された領域がハウジングの下に設けられている。それは、誘導エネルギー供給及び遠隔測定データ転送のためのコイルと共にプレートの反対側に配置されている。信号の減衰を最小限にするため、ハウジング壁はこの位置で薄くする。図示された態様においては、ハウジング壁は、安定性のために、いくつかの横材を残して、その他の材料を除去して編集(bearbeitet worden)されている。他の態様においては、ハウジング壁が、フィルム上に溶接して形成される。この目的のためには、厚さが0.012mm〜0.1mmのフィルムが適している。