特許第6010615号(P6010615)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6010615ハイコントラストパターンを備えたタイヤ及びこのようなパターンを保護するリブ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6010615
(24)【登録日】2016年9月23日
(45)【発行日】2016年10月19日
(54)【発明の名称】ハイコントラストパターンを備えたタイヤ及びこのようなパターンを保護するリブ
(51)【国際特許分類】
   B60C 13/00 20060101AFI20161006BHJP
   B29C 33/02 20060101ALI20161006BHJP
   B29K 21/00 20060101ALN20161006BHJP
   B29L 30/00 20060101ALN20161006BHJP
【FI】
   B60C13/00 D
   B60C13/00 A
   B29C33/02
   B29K21:00
   B29L30:00
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-515127(P2014-515127)
(86)(22)【出願日】2012年5月31日
(65)【公表番号】特表2014-522341(P2014-522341A)
(43)【公表日】2014年9月4日
(86)【国際出願番号】EP2012060201
(87)【国際公開番号】WO2012171802
(87)【国際公開日】20121220
【審査請求日】2015年3月23日
(31)【優先権主張番号】1155208
(32)【優先日】2011年6月15日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】514326694
【氏名又は名称】カンパニー ジェネラレ デ エスタブリシュメンツ ミシュラン
(73)【特許権者】
【識別番号】508032479
【氏名又は名称】ミシュラン ルシェルシュ エ テクニーク ソシエテ アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100082005
【弁理士】
【氏名又は名称】熊倉 禎男
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103609
【弁理士】
【氏名又は名称】井野 砂里
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(72)【発明者】
【氏名】ミュールホフ オリヴィエ
(72)【発明者】
【氏名】デヴィーニュ ジャン−クロード
【審査官】 小石 真弓
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−071813(JP,A)
【文献】 特表2009−512584(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/036061(WO,A1)
【文献】 特表2010−528917(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60C 1/00−19/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サイドウォール(3)を有するゴム系材料で作られたタイヤであって、前記サイドウォール上には前記サイドウォールとコントラストをなす少なくとも1つのパターン(5)が形成され、該パターンは、1平方ミリメートル(mm2)当たり少なくとも5本の密度で前記パターン全体にわたって分布して設けられた複数本のストランド(7)を有し、各ストランドは、0.003mm2〜0.06mm2の平均断面積を有するタイヤにおいて、
前記タイヤは、前記サイドウォール上に、前記パターンを通る少なくとも2つのリブ(4)を有し、前記パターンの前記ストランドは、前記リブ相互間に存在し、前記リブは、2枚の傾斜側壁を有し該2枚の傾斜側壁はそれらの頂部から延び前記サイドウォールに直交する方向(Z)に対し30乃至60度の角度(α)で傾斜し、前記リブは、最大で10mmだけ互いに離れて位置し、各リブは、少なくとも0.25mmの高さ及び少なくとも0.20mmの平均幅を有し、前記パターンは前記リブによって形成された凸部に設けられ、
前記パターンのストランド(7)の端部が、前記リブ(4)を超えて高さ方向の延びている、
ことを特徴とするタイヤ。
【請求項2】
サイドウォール(3)を有するゴム系材料で作られたタイヤであって、前記サイドウォール上には前記サイドウォールとコントラストをなす少なくとも1つのパターン(5)が形成され、前記パターンは、複数個の実質的に相互に平行なストリップ(14)を備え、前記パターン中の前記ストリップの離隔距離は、最大で0.5mmに等しく、各ストリップは、0.03mm〜0.10mmの平均幅を有する、タイヤにおいて、前記タイヤは、前記サイドウォール上に、前記パターンを通る少なくとも2つのリブ(4)を有し、前記パターンの前記ストリップは、前記リブ相互間に存在し、前記リブは、2枚の傾斜側壁を有し該2枚の傾斜側壁はそれらの頂部から延び前記サイドウォールに直交する方向(Z)に対し30乃至60度の角度(α)で傾斜し、前記リブは、最大で10mmだけ互いに離れて位置し、各リブは、少なくとも0.25mmの高さ及び少なくとも0.20mmの平均幅を有し、前記パターンは前記リブによって形成された凸部に設けられ、
前記パターンのストリップ(14)の端部が、前記リブ(4)を超えて高さ方向の延びている、
ことを特徴とするタイヤ。
【請求項3】
前記パターンの前記ストランド(7)又は前記ストリップ(14)は、主として前記サイドウォールに垂直な前記方向に前記側壁から突き出ている、
請求項1または2に記載のタイヤ。
【請求項4】
前記リブ(4)は、前記サイドウォール上で半径方向に差し向けられている、
請求項1〜3のいずれか1項に記載のタイヤ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハイコントラストパターンを備えた自動車用のタイヤに関し、更に、このタイヤを成形して加硫するモールド及びこのモールドの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
タイヤサイドウォールは、一方において技術的及び法的情報を提供し、他方において、消費者が製品の出所を識別することができるようにするようになった多くのパターンを表示している。
【0003】
タイヤサイドウォール上のこれらパターンの視認性及び可読性を向上させる試みが絶えず行われている。
【0004】
国際公開第2007/045425号パンフレットは、タイヤの表面から突き出た複数個のストランドを含むハイコントラストパターンを記載している。本明細書における「ストランド」という用語は、高さがストランドの平均断面積と同一の表面積の円板の直径の少なくとも2倍に等しい糸状又は毛状要素を意味している。
【0005】
これらストランドの作用効果は、パターンに当たる入射光線を「捕捉」することにある。これにより、パターンには、タイヤサイドウォールの残部と比較してより黒っぽい外観を与えることができる。また、ストランドにより、「ベロア」型の特に快い風合いを得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開第2007/045425号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、このようなストランドを含むパターンは、或る特定の形式の機械的攻撃、例えばパターンが縁石に当たって擦れるような縁石衝突に直面すると、比較的脆い場合がある。
【0008】
パターンの機械的強度を向上させるため、ストランドに代えてストリップを用いることが提案された。ストリップは、これらの高さの少なくとも2倍に等しい長さを有する細長いストランドである。ストリップは、縁石衝突の際に受ける機械的荷重に良好に耐えることができるが、パターンは、依然として比較的脆く、パターンとサイドウォールの残部との間のコントラストの差は、タイヤの有効寿命と比較して、かなり迅速に消失する。
【0009】
したがって、タイヤのサイドウォールに対し、より耐久性のあるコントラストを示すハイコントラストパターンを提供する要望が存在する。
【0010】
定義
「ゴム系材料」は、ジエンエラストマー、即ち、公知のように、少なくとも部分的にジエンエラストマーに由来するエラストマー(即ち、ホモポリマー又はコポリマー)を意味している(モノマーは、2つの炭素‐炭素二重結合、共役結合その他を有する)。
【0011】
「タイヤ」は、内部圧力を受けるにせよそうでないにせよいずれにせよ、あらゆる形式の弾性タイヤを意味している。
【0012】
「タイヤのサイドウォール」は、タイヤのトレッドとこのタイヤのビードとの間に位置するタイヤの側方部分を意味している。
【0013】
ストランドの「断面」は、ストランドの回転軸線に垂直な平面に沿ってこのストランドを切断することによって得られる表面を意味している。
【0014】
ストランドの「平均断面積」は、ストランドの根部から頂部まで一定間隔で測定した断面積の平均値を意味している。
【0015】
「モールド」は、互いに近づけたときに、ドーナツ形成形空所を画定することができる別々の要素の集まりを意味している。
【0016】
モールド内の「溝(又はストライエーション)」は、モールドの深さ中に延びると共に成形時点でタイヤ中にリブを成形することができる切れ目を意味している。
【0017】
本明細書で用いられる「切り込み」は、成形中、タイヤ上にストリップを成形することができる幅の狭い溝を意味している。
【0018】
「空所」は、成形中、タイヤ上にストランドを成形することができる切り欠きを意味している。
【0019】
「半径方向」は、タイヤの回転軸線に垂直な任意の方向を意味している。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明は、サイドウォールを有するゴム系材料で作られたタイヤであって、サイドウォール上にはサイドウォールとコントラストをなす少なくとも1つのパターンが形成され、このようなパターンは、1平方ミリメートル(mm2)当たり少なくとも5本の密度でパターン全体にわたって分布して設けられた複数本のストランド(7)を有し、各ストランドは、0.003mm2〜0.06mm2の平均断面積を有する形式のタイヤに関する。タイヤは、サイドウォール上に、パターンを通る少なくとも2つのリブを有し、パターンのストランドは、リブ相互間に存在し、リブは、最大で10mmだけ互いに離れて位置し、各リブは、少なくとも0.25mmの高さ及び少なくとも0.20mmの平均幅を有する。このパターンは、リブによって形成された凸部に続いている。
【0021】
本発明は、タイヤのサイドウォール上にストランドを保護する複数個のリブを設けることを提案している。この場合、パターンのストランドは、リブ相互間に配置される。縁石衝突の際、縁石によりパターンに及ぼされる接触圧力は、主として、リブによって支えられ、リブは、ストランドよりも剛性が高い。縁石衝突の際、パターンのストランドは、撓み、そして縁石により及ぼされる接触圧力のほんの一部しか支えない。したがって、タイヤからのストランドの離脱が制限される。
【0022】
タイヤが連続的に縁石衝突すると、リブは、次第に摩耗するであろう。リブがたとえ部分的に摩耗していてもこのようなリブが残っている限り、リブ相互間に配置されたパターンのストランドは、これらリブによって保護される。
【0023】
したがって、本発明により、パターンのロバストネス(堅牢さ)を高めることができる。この結果、パターンとサイドウォールの残部の耐久性の高いコントラストが保証される。
【0024】
本発明は又、サイドウォールを有するゴム系材料で作られたタイヤであって、サイドウォール上にはサイドウォールとコントラストをなす少なくとも1つのパターンが形成され、パターンは、複数個の実質的に相互に平行なストリップを備え、パターン中のストリップの離隔距離は、最大で0.5mmに等しく、各ストリップは、0.03mm〜0.10mmの平均幅を有する形式のタイヤに関する。タイヤは、サイドウォール上に、パターンを通る少なくとも2つのリブを有し、パターンのストリップは、リブ相互間に存在し、リブは、最大で10mmだけ互いに離れて位置し、各リブは、少なくとも0.25mmの高さ及び少なくとも0.20mmの平均幅を有する。このパターンは、リブによって形成された凸部に続いている。
【0025】
本発明は、タイヤのサイドウォール上にストリップを保護する複数個のリブを設けることを提案している。この場合、パターンのストリップは、リブ相互間に配置される。縁石衝突の際、縁石によりパターンに及ぼされる接触圧力は、主として、リブによって支えられ、リブは、ストリップよりも剛性が高い。縁石衝突の際、パターンのストリップは、撓み、そして縁石により及ぼされる接触圧力のほんの一部しか支えない。したがって、タイヤからのストリップの離脱が制限される。
【0026】
タイヤが連続的に縁石衝突すると、リブは、次第に摩耗するであろう。リブがたとえ部分的に摩耗していてもこのようなリブが残っている限り、リブ相互間に配置されたパターンのストリップは、これらリブによって保護される。
【0027】
したがって、本発明により、パターンのロバストネス(堅牢さ)を高めることができる。この結果、パターンとサイドウォールの残部の耐久性の高いコントラストが保証される。
【0028】
実施形態の変形形態では、パターンのストランド又はパターンのストリップのそれぞれの端部は、リブを超えて高さ方向に延びる。
【0029】
この結果、パターンとタイヤのサイドウォールの残部とのコントラストが一段と高められる。
【0030】
実施形態の変形形態では、リブは、絶対値で言って、サイドウォールに垂直な方向と30°〜60°の角度をなす傾斜側壁を有し、パターンのストランド又はストリップは、主としてサイドウォールに垂直な方向に側壁から突き出ている。
【0031】
ストランド又はストリップが突き出る表面がサイドウォールに対してたとえ傾けられている場合でも、これらストランド又はこれらストリップは、確実にサイドウォールに垂直に差し向けられたままである。この結果、入射光線を捕捉するこれらストランド又はこれらストリップの能力が維持される。入射光線を捕捉するこの能力は、ストランド又はストリップが例えばリブの傾斜壁に垂直に延びている場合には制限されることになる。というのは、この形態では、ストランド又はストリップは、入射光線を反射する表面領域が増えるからである。したがって、パターンは、サイドウォールの残部に対するコントラストの小さいものである。
【0032】
さらに、ストランド又はストリップの延びる方向とリブの傾斜壁のなす角度が90°以外である場合、リブの壁へのこれらストランド又はストリップの取り付けのための表面積は、ストランド又はストリップと傾斜壁のなす角度が90°に等しい場合と比較して、増大する。かくして、ストランド又はストリップのベースは、より剛性が高くなり、これらストランド又はストリップは、タイヤから離脱しにくくなる。
【0033】
実施形態の変形形態では、リブは、サイドウォール上で半径方向に差し向けられ、即ち、各リブは、タイヤの回転軸線を通る平面内に含まれる。
【0034】
タイヤが縁石衝突すると、縁石に当たって擦れるサイドウォールの力は、主として、半径方向に差し向けられる。リブをこの半径方向に差し向けることによって、縁石衝突力に耐えるこれらリブの能力が最適化され、パターンのストランド又はパターンのストリップが良好に保護される。
【0035】
本発明の別の要旨は、タイヤを成形して加硫するモールドであって、モールドは、タイヤのサイドウォールを成形するシェルを有し、シェルは、タイヤのサイドウォールとコントラストをなすパターンを成形するマーキングを有し、マーキングは、複数個の空所を含み、空所は、1平方ミリメートル(mm2)当たり少なくとも5つの密度でマーキング全体にわたって分布して設けられており、各空所は、0.003mm2〜0.06mm2の平均断面積を有する形式のモールドにある。シェルは、マーキングを通る少なくとも2本の溝を有し、空所は、溝相互間に存在し、少なくとも2本の溝は、最大で10mmだけ互いに離れて位置し、各溝は、少なくとも0.25mmの深さ及び少なくとも0.20mmの平均幅を有する。マーキングは、溝により形成された凸部に続いている。
【0036】
本発明は又、タイヤを成形して加硫するモールドであって、モールドは、タイヤのサイドウォールを成形するシェルを有し、シェルは、タイヤのサイドウォールとコントラストをなすパターンを成形するマーキングを有し、マーキングは、複数個の実質的に相互に平行な切り込みを含み、マーキング中の切り込みの相互離隔距離は、最大で0.5mmに等しく、各切り込みは、0.03mm〜0.10mmの平均幅を有する形式のモールドに関する。モールドのシェルは、マーキングを通る少なくとも2本の溝を有し、切り込みは、溝相互間に存在し、少なくとも2本の溝は、最大で10mmだけ互いに離れて位置し、各溝は、少なくとも0.25mmの深さ及び少なくとも0.20mmの平均幅を有する。マーキングは、溝により形成された凸部に続いている。
【0037】
本発明の別の要旨は、タイヤのサイドウォールを成形するシェルを有するモールドを製造する方法にある。この製造方法は、シェルの一部中に複数本の溝を形成するステップと、シェルの溝入り部分の全て又は一部中に複数個の空所又は複数個の切り込みをレーザエッチングしてサイドウォールとコントラストをなすパターンをタイヤ中に成形するようになったマーキングを形成するステップとを含む。
【0038】
実施形態の変形形態では、溝は、ローレット切りによって作られる。
【0039】
このように、溝は、簡単且つ実用的な仕方でモードのシェル上に作られ、これら溝は、リブをタイヤのサイドウォール上に成形することができる。
【0040】
本発明の他の特徴及び他の利点は、添付の図面を参照して非限定的な例として与えられた以下の説明から明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】タイヤのサイドウォール及びこのサイドウォールに対してコントラストをなすパターンを概略的に示す図である。
図2図1のパターンの詳細図である。
図3図1のパターンの第1の実施形態の斜視図である。
図4図1のパターンの第2の実施形態の斜視図である。
図5図1のパターンを成形することができるモールドの一部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下の説明において、実質的に同一又は類似した要素は、同一の参照符号で示される。
図1は、本発明のタイヤ1の部分図である。具体的に説明すると、図1は、タイヤのサイドウォール3を示している。タイヤのサイドウォール上には、複数個の相互に平行なリブ4及びパターン5が見える。「リブ」は、タイヤのサイドウォールから突き出た追加の厚みを意味し、その長さは、その高さの少なくとも2倍に等しい。
【0043】
この場合、リブ4は、サイドウォール上で半径方向に差し向けられている。
【0044】
サイドウォール3は、全体的表面仕上げが滑らかであり、それにより、入射光線を反射する能力がサイドウォールに与えられている。かくして、通常の明るい条件下においては、サイドウォールは、観察者によって全体として光沢があるように認識されることになろう。
【0045】
パターン5は、その一部に関し、サイドウォール3とコントラストをなす黒色且つ艶消しの外観を有する。
【0046】
図2は、図1のパターンの拡大図である。この図2は、パターン5を通っているリブ4を明確に示している。「パターンを通るリブ」は、これらリブがパターンの内部を延びていることを意味している。したがって、パターン5は、リブによって形成された凸部に続くことになる。
【0047】
図2の場合、リブは、パターンには限定されず、このパターンを超えて延びている。変形例として、リブがパターンの内側のみを延び、このパターンを超えて延びることがないように構成することが可能である。
【0048】
注目されるように、この場合、リブは、互いに平行であり、2つの隣り合うリブ相互間の距離は、最大で10mmに等しい。変形例として、リブは、互いに平行ではなく、リブは、パターンの内部で互いに交差しても良い。しかしながら、パターン内部でのリブ相互間の距離は、10mm以下のままであることが重要である。
【0049】
図3は、図1のパターン5の第1の実施形態の斜視図である。
【0050】
この実施形態では、パターン5は、複数本のストランド7によって形成されている。これらストランドのうちの何割かは、2つの隣り合うリブ4の2つの頂部11相互間に延びている。具体的に説明すると、ストランドは、2つの隣り合うリブのベースによって画定された残留領域13を覆っている。ストランドは又、リブの側壁を覆っている。具体的に言えば、各リブは、2つの側壁を有し、これら側壁はこれらの頂部11の各側で1つずつ延びている。リブ4の側壁は、例えば、絶対値で言って、サイドウォールに垂直な方向Zに対して30°〜60°の角度αだけ傾けられている。この結果、ストランドで覆われていない場合のリブの壁は、入射光線を「捕捉する」能力が低い。このため、リブがタイヤの周囲に沿ってぐるりと全体にわたって延びる場合、これらが図1の例においてそうであるように、パターンは、サイドウォールと、特にこれらリブによって覆われたサイドウォールのゾーンと際立ってコントラストをなすことが確実であると言える。
【0051】
注目されるように、パターン中のストランドの高さは、少なくとも0.1mmに等しく、パターン中のリブの高さは、0.25mm〜1mmである。ストランド及びリブについて選択された高さに応じて且つリブの頂部に対するストランドの位置に応じて、ストランドの端部は、これらリブの頂部を超えて延びることが可能である。
【0052】
また、この場合、ストランドは、円錐形の全体的形状を有することが注目されよう。
【0053】
図4は、図1のパターン5の第2の実施形態の斜視図である。
【0054】
この実施形態では、パターンのストランドは、平均幅がリブ4の平均幅よりも小さいストリップ14で置き換えられている。パターン中のストリップの平均幅は、0.03〜0.10mmであり、パターン中のリブの平均幅は、少なくとも0.20mmに等しい。リブ又はストランドの「平均幅」は、リブ又はストランドの根部から頂部まで一定間隔で測定した幅の平均値を意味し、リブ又はストリップの幅は、このリブ又はこのストリップの2つの側壁相互間で測定された距離に一致している。
【0055】
更に、パターン中のストリップの高さは、少なくとも0.1mmに等しく、パターン中のリブの高さは、0.25mm〜1mmである。
【0056】
ストリップは、リブに平行であるものとして図示されている。変形例として、ストリップは、リブが延びる方向とゼロではない角度をなしても良い。例えば、ストリップは、これらリブが延びる方向と直交していても良い。
【0057】
図5は、図1のパターン4を成形することができるモールドの一部の断面図である。具体的に説明すると、モールドのこの一部は、タイヤのサイドウォールを成形することができるシェル15の一部に相当している。
【0058】
シェル15は、複数本の溝19を成形する表面を有する。溝19は、パターン5のリブを成形することができる。各溝19は、シェルの深さ中に延びている。シェル15は、2本の隣り合う溝19相互間の成形面上に開口した1組の切り欠き21を更に有する。切り欠き21は、例えば、図3のパターン5のストランドを成形することができる空所である。したがって、これら空所は、円錐形の全体形状を有している。
【0059】
変形例として、切り欠き21は、図4のパターン5のストリップを成形することができる切り込みである。
【0060】
本発明は又、シェルを製造する方法に関し、この方法では、溝19を切り欠き21の前に作る。具体的に説明すると、溝19を例えばフライス削り作業中、材料の除去により機械的に作ることができる。変形例として、ローレット切り作業中、材料を変形させることによって溝19を形成する。ローレット切りによりこのように形成された溝は、0.25〜0.3mmの深さ及び0.7〜10mmの相互離隔距離を有する。
【0061】
切り欠き21は、レーザエッチングにより作られる。具体的に説明すると、レーザを連続パスで用いて切り欠き21を形成し、各パスは、所与の表面にわたって且つ所与の深さまでモールド金属を侵食する作用効果を有する。一例を挙げると、出力50WのIPGメーカーのパルス化レーザがこれら切り欠きを形成するために用いられる。このようなレーザエッチング作業により、溝19により形成される凸部に続いてシェル中にマーキングを形成することが可能である。
【0062】
本発明は、図示すると共に上述した実施例には限定されず、本発明の範囲から逸脱することなく、実施例の種々の改造を行うことができる。
【0063】
例えば、リブのベースは、互いに接触状態にあるようにすることが可能である。これらベースがそうであれば、リブ相互間には残留表面が存在しない。この場合、リブ相互間に存在するパターンのストランド又はパターンのストリップは、リブの壁からのみ突き出る。
図1
図2
図3
図4
図5