【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、このようなストランドを含むパターンは、或る特定の形式の機械的攻撃、例えばパターンが縁石に当たって擦れるような縁石衝突に直面すると、比較的脆い場合がある。
【0008】
パターンの機械的強度を向上させるため、ストランドに代えてストリップを用いることが提案された。ストリップは、これらの高さの少なくとも2倍に等しい長さを有する細長いストランドである。ストリップは、縁石衝突の際に受ける機械的荷重に良好に耐えることができるが、パターンは、依然として比較的脆く、パターンとサイドウォールの残部との間のコントラストの差は、タイヤの有効寿命と比較して、かなり迅速に消失する。
【0009】
したがって、タイヤのサイドウォールに対し、より耐久性のあるコントラストを示すハイコントラストパターンを提供する要望が存在する。
【0010】
定義
「ゴム系材料」は、ジエンエラストマー、即ち、公知のように、少なくとも部分的にジエンエラストマーに由来するエラストマー(即ち、ホモポリマー又はコポリマー)を意味している(モノマーは、2つの炭素‐炭素二重結合、共役結合その他を有する)。
【0011】
「タイヤ」は、内部圧力を受けるにせよそうでないにせよいずれにせよ、あらゆる形式の弾性タイヤを意味している。
【0012】
「タイヤのサイドウォール」は、タイヤのトレッドとこのタイヤのビードとの間に位置するタイヤの側方部分を意味している。
【0013】
ストランドの「断面」は、ストランドの回転軸線に垂直な平面に沿ってこのストランドを切断することによって得られる表面を意味している。
【0014】
ストランドの「平均断面積」は、ストランドの根部から頂部まで一定間隔で測定した断面積の平均値を意味している。
【0015】
「モールド」は、互いに近づけたときに、ドーナツ形成形空所を画定することができる別々の要素の集まりを意味している。
【0016】
モールド内の「溝(又はストライエーション)」は、モールドの深さ中に延びると共に成形時点でタイヤ中にリブを成形することができる切れ目を意味している。
【0017】
本明細書で用いられる「切り込み」は、成形中、タイヤ上にストリップを成形することができる幅の狭い溝を意味している。
【0018】
「空所」は、成形中、タイヤ上にストランドを成形することができる切り欠きを意味している。
【0019】
「半径方向」は、タイヤの回転軸線に垂直な任意の方向を意味している。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明は、サイドウォールを有するゴム系材料で作られたタイヤであって、サイドウォール上にはサイドウォールとコントラストをなす少なくとも1つのパターンが形成され、このようなパターンは、1平方ミリメートル(mm
2)当たり少なくとも5本の密度でパターン全体にわたって分布して設けられた複数本のストランド(7)を有し、各ストランドは、0.003mm
2〜0.06mm
2の平均断面積を有する形式のタイヤに関する。タイヤは、サイドウォール上に、パターンを通る少なくとも2つのリブを有し、パターンのストランドは、リブ相互間に存在し、リブは、最大で10mmだけ互いに離れて位置し、各リブは、少なくとも0.25mmの高さ及び少なくとも0.20mmの平均幅を有する。このパターンは、リブによって形成された凸部に続いている。
【0021】
本発明は、タイヤのサイドウォール上にストランドを保護する複数個のリブを設けることを提案している。この場合、パターンのストランドは、リブ相互間に配置される。縁石衝突の際、縁石によりパターンに及ぼされる接触圧力は、主として、リブによって支えられ、リブは、ストランドよりも剛性が高い。縁石衝突の際、パターンのストランドは、撓み、そして縁石により及ぼされる接触圧力のほんの一部しか支えない。したがって、タイヤからのストランドの離脱が制限される。
【0022】
タイヤが連続的に縁石衝突すると、リブは、次第に摩耗するであろう。リブがたとえ部分的に摩耗していてもこのようなリブが残っている限り、リブ相互間に配置されたパターンのストランドは、これらリブによって保護される。
【0023】
したがって、本発明により、パターンのロバストネス(堅牢さ)を高めることができる。この結果、パターンとサイドウォールの残部の耐久性の高いコントラストが保証される。
【0024】
本発明は又、サイドウォールを有するゴム系材料で作られたタイヤであって、サイドウォール上にはサイドウォールとコントラストをなす少なくとも1つのパターンが形成され、パターンは、複数個の実質的に相互に平行なストリップを備え、パターン中のストリップの離隔距離は、最大で0.5mmに等しく、各ストリップは、0.03mm〜0.10mmの平均幅を有する形式のタイヤに関する。タイヤは、サイドウォール上に、パターンを通る少なくとも2つのリブを有し、パターンのストリップは、リブ相互間に存在し、リブは、最大で10mmだけ互いに離れて位置し、各リブは、少なくとも0.25mmの高さ及び少なくとも0.20mmの平均幅を有する。このパターンは、リブによって形成された凸部に続いている。
【0025】
本発明は、タイヤのサイドウォール上にストリップを保護する複数個のリブを設けることを提案している。この場合、パターンのストリップは、リブ相互間に配置される。縁石衝突の際、縁石によりパターンに及ぼされる接触圧力は、主として、リブによって支えられ、リブは、ストリップよりも剛性が高い。縁石衝突の際、パターンのストリップは、撓み、そして縁石により及ぼされる接触圧力のほんの一部しか支えない。したがって、タイヤからのストリップの離脱が制限される。
【0026】
タイヤが連続的に縁石衝突すると、リブは、次第に摩耗するであろう。リブがたとえ部分的に摩耗していてもこのようなリブが残っている限り、リブ相互間に配置されたパターンのストリップは、これらリブによって保護される。
【0027】
したがって、本発明により、パターンのロバストネス(堅牢さ)を高めることができる。この結果、パターンとサイドウォールの残部の耐久性の高いコントラストが保証される。
【0028】
実施形態の変形形態では、パターンのストランド又はパターンのストリップのそれぞれの端部は、リブを超えて高さ方向に延びる。
【0029】
この結果、パターンとタイヤのサイドウォールの残部とのコントラストが一段と高められる。
【0030】
実施形態の変形形態では、リブは、絶対値で言って、サイドウォールに垂直な方向と30°〜60°の角度をなす傾斜側壁を有し、パターンのストランド又はストリップは、主としてサイドウォールに垂直な方向に側壁から突き出ている。
【0031】
ストランド又はストリップが突き出る表面がサイドウォールに対してたとえ傾けられている場合でも、これらストランド又はこれらストリップは、確実にサイドウォールに垂直に差し向けられたままである。この結果、入射光線を捕捉するこれらストランド又はこれらストリップの能力が維持される。入射光線を捕捉するこの能力は、ストランド又はストリップが例えばリブの傾斜壁に垂直に延びている場合には制限されることになる。というのは、この形態では、ストランド又はストリップは、入射光線を反射する表面領域が増えるからである。したがって、パターンは、サイドウォールの残部に対するコントラストの小さいものである。
【0032】
さらに、ストランド又はストリップの延びる方向とリブの傾斜壁のなす角度が90°以外である場合、リブの壁へのこれらストランド又はストリップの取り付けのための表面積は、ストランド又はストリップと傾斜壁のなす角度が90°に等しい場合と比較して、増大する。かくして、ストランド又はストリップのベースは、より剛性が高くなり、これらストランド又はストリップは、タイヤから離脱しにくくなる。
【0033】
実施形態の変形形態では、リブは、サイドウォール上で半径方向に差し向けられ、即ち、各リブは、タイヤの回転軸線を通る平面内に含まれる。
【0034】
タイヤが縁石衝突すると、縁石に当たって擦れるサイドウォールの力は、主として、半径方向に差し向けられる。リブをこの半径方向に差し向けることによって、縁石衝突力に耐えるこれらリブの能力が最適化され、パターンのストランド又はパターンのストリップが良好に保護される。
【0035】
本発明の別の要旨は、タイヤを成形して加硫するモールドであって、モールドは、タイヤのサイドウォールを成形するシェルを有し、シェルは、タイヤのサイドウォールとコントラストをなすパターンを成形するマーキングを有し、マーキングは、複数個の空所を含み、空所は、1平方ミリメートル(mm
2)当たり少なくとも5つの密度でマーキング全体にわたって分布して設けられており、各空所は、0.003mm
2〜0.06mm
2の平均断面積を有する形式のモールドにある。シェルは、マーキングを通る少なくとも2本の溝を有し、空所は、溝相互間に存在し、少なくとも2本の溝は、最大で10mmだけ互いに離れて位置し、各溝は、少なくとも0.25mmの深さ及び少なくとも0.20mmの平均幅を有する。マーキングは、溝により形成された凸部に続いている。
【0036】
本発明は又、タイヤを成形して加硫するモールドであって、モールドは、タイヤのサイドウォールを成形するシェルを有し、シェルは、タイヤのサイドウォールとコントラストをなすパターンを成形するマーキングを有し、マーキングは、複数個の実質的に相互に平行な切り込みを含み、マーキング中の切り込みの相互離隔距離は、最大で0.5mmに等しく、各切り込みは、0.03mm〜0.10mmの平均幅を有する形式のモールドに関する。モールドのシェルは、マーキングを通る少なくとも2本の溝を有し、切り込みは、溝相互間に存在し、少なくとも2本の溝は、最大で10mmだけ互いに離れて位置し、各溝は、少なくとも0.25mmの深さ及び少なくとも0.20mmの平均幅を有する。マーキングは、溝により形成された凸部に続いている。
【0037】
本発明の別の要旨は、タイヤのサイドウォールを成形するシェルを有するモールドを製造する方法にある。この製造方法は、シェルの一部中に複数本の溝を形成するステップと、シェルの溝入り部分の全て又は一部中に複数個の空所又は複数個の切り込みをレーザエッチングしてサイドウォールとコントラストをなすパターンをタイヤ中に成形するようになったマーキングを形成するステップとを含む。
【0038】
実施形態の変形形態では、溝は、ローレット切りによって作られる。
【0039】
このように、溝は、簡単且つ実用的な仕方でモードのシェル上に作られ、これら溝は、リブをタイヤのサイドウォール上に成形することができる。
【0040】
本発明の他の特徴及び他の利点は、添付の図面を参照して非限定的な例として与えられた以下の説明から明らかになろう。