(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
膜が上に形成されるべき表面を有する基材をさらに備え、該表面は、下方を向き、前記第2の位置において、該基材は、前記印刷アレイの動作時に、該表面が膜形成材料を受容するように設置される、請求項1に記載の膜形成装置。
コンベヤをさらに備え、該コンベヤは、前記印刷アレイを覆わない第1の位置と、該印刷アレイを覆う第2の位置との間で、基材を移動させるように構成されている、請求項6に記載の膜形成装置。
前記基材支持材を覆う筐体をさらに備え、該筐体は、該基材支持材とともに、前記印刷アレイが膜形成材料を基材の上に印刷する印刷チャンバを画定する、請求項6に記載の膜形成装置。
第1のロードロックチャンバをさらに備え、該第1のロードロックチャンバは、前記印刷チャンバと割り込み可能にガス連通し、かつ該印刷チャンバに隣接する、請求項8に記載の膜形成装置。
前記基材支持材は、第1の位置で基材を支持するための第1の領域と、第2の位置で基材を支持するための第2の領域とを備え、前記装置は、基材を該第1の位置から該第2の位置まで運搬するように構成されている基材アクチュエータをさらに備える、請求項6に記載の膜形成装置。
前記インクジェット印刷アレイは、複数のノズルを備え、前記方法は、前記ガスベアリング板システムを使用して、該複数のノズルと前記基材の下向き表面との間に約500μmから約3.0mmまでの距離を維持することをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本教示の種々の実施形態によれば、印刷アレイと、基材を支持して運搬するように構成されている基材コンベヤおよび支持装置とを備える膜形成装置が提供される。基材は、その上に膜が形成される表面を有し、基材支持およびコンベヤ装置は、膜形成動作中に表面が下方に向くように構成されている。基材コンベヤおよび支持装置は、印刷アレイから離れている第1の位置と、基材が印刷アレイより上方に設置され、かつ印刷アレイから材料を受容する準備ができている第2の位置との間で、基材を移動させるように構成されている設置システムを備えることができる。いくつかの実施形態では、印刷アレイは、インクジェットアレイを備える。いくつかの実施形態では、印刷アレイは、代わりに、感熱印刷アレイを備え、本装置はさらに、感熱印刷アレイに膜形成材料を装填するように適合されるインクジェットアレイを備える。本明細書で説明される印刷アレイは、特に指定がない限り、インクジェット印刷アレイおよび/または感熱印刷アレイであり得る。
【0011】
感熱印刷アレイを使用する実施形態では、膜形成装置は、第1の位置において、インクジェット印刷アレイが感熱印刷アレイに膜形成材料を装填することを妨害しないように、基材が感熱印刷アレイから離れて設置されるように構成されていることができる。第2の位置において、基材は、下向き表面が感熱印刷アレイの動作中に膜形成材料を受容するように設置されることができる。
【0012】
本教示の種々の実施形態によれば、膜形成装置は、頂面、および頂面の少なくとも1つの開口部を備える基材支持材を備えることができる。膜形成装置は、ガスベアリングシステムを備えることができ、ガスベアリングシステムは、頂面の第1の複数の孔を備えることができる。第1の複数のガスチャネルは、第1の複数の孔から基材支持材の中へ延在し、かつ第1のマニホールドと連通することができる。ガスベアリングシステムはまた、頂面の第2の複数の孔と、第2の複数の孔から基材支持材の中へ延在し、かつ第2のマニホールドと連通することができる、第2の複数のガスチャネルとを備えることもできる。第1の複数の孔および第2の複数の孔は、頂面の少なくとも1つの開口部を包囲することができる。膜形成装置は、複数の印刷アレイ、例えば、複数の開口部のうちの各開口部の中に配置される異なる印刷アレイを備えることができる。ガスベアリングシステムは、印刷アレイが膜形成材料を基材の下向き表面の上に移送している間、頂面より上方に基材を浮遊させるように構成されていることができる。いくつかの実施形態では、印刷アレイは、インクジェット印刷アレイを備え、各インクジェット印刷アレイは、1つ以上の上向きのインクジェットノズルを含むことができる。いくつかの実施形態では、印刷アレイは、感熱印刷アレイを備え、各感熱印刷アレイは、1つ以上の上向きの印刷移送面を含むことができる。
【0013】
感熱印刷システムが使用されるとき、膜形成装置は、1つ以上の感熱印刷アレイに膜形成材料を装填するように構成されている1つ以上のインクジェットアレイを備えることができる。複数のインクジェットアレイは、例えば、1対1の比で、または任意の他の比で、複数のそれぞれの感熱印刷アレイと関連付けることができる。各インクジェットアレイは、1列および/または行以上のインクプリントヘッドを備えることができる。膜形成装置はさらに、第1のインクジェットアレイ位置から第2のインクジェットアレイ位置へ各インクジェットアレイを運搬するか、または並進させるように構成されている、1つ以上の対応するインクジェットアレイアクチュエータを備えることができる。第1の位置は、感熱印刷アレイに膜形成材料を装填するための位置であり得、第2のインクジェットアレイ位置は、インクジェットアレイが第1の基材位置と第2の基材位置との間での基材の移動を妨害しない配向を含むことができる。
【0014】
印刷アレイを覆わない第1の位置と、印刷アレイを覆う第2の位置との間で、基材を移動させるように構成されているコンベヤを提供することができる。膜形成装置はさらに、基材支持材とともに、印刷アレイが基材の上に膜形成材料を印刷する印刷チャンバまたはプロセスチャンバを画定することができる、基材支持材を覆う筐体を備えることができる。第2のインクジェット位置は、プロセスチャンバの内側または外側にあり得る。少なくとも1つのロードロックチャンバを、印刷チャンバと割り込み可能にガス連通し、かつ印刷チャンバに隣接して提供することができる。1つ以上の基材を、ロードロックチャンバからプロセスチャンバへ移動させ、随意に、ロードロックチャンバに戻すことができる。ロードロックチャンバまたはプロセスチャンバの中または外への基材の移動は、弁および/またはドアを通して起こることができる。いくつかの実施形態では、システム全体またはロードロックチャンバを除く全てを、不活性ガスエンクロージャで囲むことができる。例えば、その全体で参照することにより本明細書に組み込まれる、2011年12月22日出願の米国特許出願第61/579,233号で説明されるような、ロードロックチャンバを空にし、それを不活性ガスで洗浄するためのシステムを提供することができる。本教示の種々の実施形態に従って利用することができる、他のロードロック特徴およびそれらを使用する方法は、例えば、その全体で参照することにより本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第US2010/0201749A1号で説明されるものを含む。
【0015】
印刷アレイから過剰な残留膜形成材料を除去するために、清掃および/または維持システムを提供することができる。例えば、清掃システムは、ブロッタおよび/または真空チャンバを備えることができる。ブロッタの実施例は、プリントヘッド、移送面、および/またはノズルと接触するためのスキージおよびスプール状の布を含む。清掃システムおよび/または維持システムは、その間に既存のインクが除去され、新しいインクが印刷アレイに導入されるパージシーケンスの一部として動作するように構成されていることができる。パージシーケンスはまた、例えば、気泡を含む、空気の印刷アレイからの除去を含むこともできる。
【0016】
ガスベアリングシステムの第1のマニホールドは、第1のポートを介して、プロセスチャンバの外側の環境と流体連通することができ、第2のマニホールドは、第2のポートを介して、プロセスチャンバの外側の環境と連通することができる。場合によっては、第1の複数のガスチャネルは、加圧ガス源、例えば、不活性ガス源を含む加圧ガス源と連通することができる。加圧ガス源は、窒素ガス源、アルゴンガス源、希ガス源、清潔な乾燥空気(CDA)源、それらの組み合わせ、または同等物を含むことができる。第2の複数のガスチャネルは、真空源と流体連通することができる。
【0017】
第1および第2の複数の孔のうちの孔は、任意の所望の距離によって相互から離間させることができる。例えば、孔は、約0.5mmから約50mm、約1.0mmから約10mm、約2.5mmから約7.5mm、または約3.0mmから約6.0mmの距離によって相互から離間させることができる。第1および第2の複数の孔のうちの個々の孔は、任意の所望の直径を有することができる。例えば、個々の孔はそれぞれ、約0.001インチから約0.1インチ、約0.005インチから約0.05インチ、または約0.01インチから約0.025インチの直径を有することができる。いくつかの実施形態では、第1の複数の孔はそれぞれ、約0.005インチから約0.025インチの直径を有することができ、第2の複数の孔は、約0.030インチから約0.090インチの直径を有することができる。
【0018】
膜形成装置の基材支持材は、第1の位置で基材を支持するための第1の領域と、第2の位置で基材を支持するための第2の領域とを備えることができる。本装置はさらに、第1の位置から第2の位置まで基材を運搬するように構成されている1つ以上の基材アクチュエータを備えることができる。基材支持材は、ある長さを有することができ、基材アクチュエータは、基材支持材の長さに沿って配置されるリニアモータを備えることができる。第1の位置は、第1のワークステーションに対応することができ、第2の位置は、第2のワークステーションに対応することができる。いくつかの実施形態では、第2のリニアモータもまた、基材支持材の長さに沿って配置することができる。
【0019】
本教示の種々の実施形態によれば、基材表面の上に膜を形成する方法が提供される。本方法は、膜形成材料が感熱印刷アレイの微細構造に装填される第1のステップを含む、複数のステップを含むことができる。基材の表面が下を向き、かつ感熱印刷アレイから印刷または移送される材料を受容するために感熱印刷アレイに近接近するように、基材を感熱印刷アレイより上方に設置することができる。感熱印刷アレイは、それにより、感熱印刷アレイから基材の下向き表面の上へ膜形成材料を向けるように加熱することができる。膜形成材料を受容した後、基材を感熱印刷アレイから離れるように移動させることができる。
【0020】
感熱印刷プロセスについての装填、設置、および加熱ステップは、任意の所望の回数で繰り返すことができる。感熱印刷アレイの微細構造には、同一の膜形成材料または異なる膜形成材料を再装填することができる。いくつかの実施形態では、再装填は、感熱印刷アレイに隣接する第1のインクジェット位置に1つ以上のインクジェットアレイを設置し、次いで、インクジェットアレイから感熱印刷アレイの微細構造上へ膜形成材料をインクジェットするステップを含む。インクジェットされた膜形成材料は、例えば、揮発性媒体の中の溶液または分散として、液体形態であり得る。再装填後、本方法はさらに、第1のインクジェット位置から、インクジェットアレイが基材の移動を妨害しない、および/またはインクジェットアレイを再装填あるいは再充填することができる、第2のインクジェットまで、インクジェットアレイを移動させるステップを含むことができる。第2のインクジェット位置は、基材印刷が起こる、プロセスチャンバの内側または外側にあり得る。感熱印刷アレイは、複数の感熱印刷用印刷モジュールパッケージを備えることができ、使用されるインクジェットアレイは、複数のインクジェットプリントヘッドを備えることができる。
【0021】
本教示の種々の実施形態によれば、インクジェット印刷のみを使用する、基材の表面の上に膜を形成する方法が提供される。基材は、ガスベアリング板システムの中に定置される上向きのインクジェット印刷アレイより上方の第1の位置に配向または配列することができる。この構成は、基材の印刷面がインクジェット印刷アレイに向かって下方に向くようなものである。インクジェット印刷アレイは、インクジェット印刷アレイから基材表面の上へ第1の膜形成材料を向けるか、または発射するように作動することができる。次いで、基材は、インクジェット印刷アレイより上方の第2の位置に設置することができる。次いで、インクジェット印刷アレイは、インクジェット印刷アレイから基材表面の上へ第2の膜形成材料を向けるか、または発射するように作動することができる。上記の説明は、基材を設置するステップを記述するが、代わりに、あるいはまた、基材と印刷アレイとの間の相対的設置を達成するように、印刷アレイを移動させるか、または設置することができると理解されたい。本教示の任意の方法はさらに、例えば、OLEDの1つ以上の付加的な層を形成するように、真空熱蒸発(VTE)の使用を含むことができる。
【0022】
インクジェット印刷アレイに対する基材の任意の数の異なる位置を確立することができる。以前に確立された位置を、以降において再確立することができる。位置を確立することは、任意の好適な機構によって実行することができる。例えば、設置は、インクジェットアレイを移動させるステップおよび基材を移動させるステップのうちの少なくとも1つを含むことができる。いくつかの実施形態では、基材は、ガスベアリングシステム、およびリニアアクチュエータと動作可能に関連付けられる基材ホルダのうちの少なくとも1つを使用して移動させられる。ガスベアリングシステム、基材ホルダ、および/またはリニアアクチュエータを保存する、記憶する、実行する、修正する、あるいは別様に操作または制御するために、コンピュータまたは他の処理システムを使用することができる。
【0023】
任意の数の異なる膜形成材料を印刷に使用することができる。第1および第2の膜形成材料は、同一であり得るか、または異なり得る。同一の膜形成材料を、異なる位置で基材表面に適用することができ、または異なる膜形成材料を、異なる位置で基材表面に適用することができる。いくつかの実施形態では、インクジェット印刷用印刷アレイは、3列の印刷モジュールパッケージのうちの第1列が、少なくとも1つの赤色インクを印刷するために構成され、3列の印刷モジュールパッケージのうちの第2列が、少なくとも1つの緑色インクを印刷するために構成され、3列の印刷モジュールパッケージのうちの第3列は、少なくとも1つの青色インクを印刷するように構成されているように、3列の印刷モジュールパッケージを備える。
【0024】
本教示の方法は、任意の好適な技法および/または機構を使用して印刷アレイを清掃するステップを含むことができる。例えば、清掃は、ブロッタおよび真空チャンバのうちの少なくとも1つを使用して行うことができる。ブロッタは、過剰または残留インクを除去するために、プリントヘッド、ノズル、および/または移送面に適用することができる。ブロッタは、任意の好適な形態であり得る。例えば、ブロッタは、連続的に、または要求に応じて、清潔な一片の布を利用可能にするように巻装することができる、スキージまたは布を備えることができる。任意の好適な形態である真空チャンバを使用することができる。いくつかの実施形態では、真空チャンバは、真空を印加するための専用真空装置を装備している。いくつかの実施形態では、真空チャンバは、ガスベアリングシステムとぴったりした係合を形成し、ガスベアリングシステムによって含まれる真空孔を利用する。本方法は、例えば、1つ以上のノズルからインクまたは他の膜形成材料を引くこと、および/または押すことによって、その間に既存のインクが除去され、新しいインクが印刷アレイに導入される、パージシーケンスを含むことができる。清掃は、膜形成材料がないノズル板を残すことができる。清掃はまた、ノズルから気泡を除去することもできる。
【0025】
基材を設置するステップは、ガスベアリングシステムを使用して、基材支持材上で基材を支持するステップを含むことができる。任意の種類の好適な基材支持材を使用することができる。例えば、基材支持材は、頂面と、頂面の少なくとも1つの開口部とを備えることができ、印刷アレイまたはその印刷モジュールパッケージを、少なくとも1つの開口部の中に配置することができる。ガスベアリングシステムは、頂面の第1の複数の孔と、頂面の第2の複数の孔とを備えることができる。第1の複数のガスチャネルは、第1の複数の孔から基材支持材の中へ延在し、かつ第1のマニホールドと連通することができる。ガスベアリングシステムはまた、第2の複数の孔から基材支持材の中へ延在し、かつ第2のマニホールドと連通する、第2の複数のガスチャネルを備えることもできる。第1の複数の孔および第2の複数の孔は、頂面の少なくとも1つの開口部を包囲することができ、複数の開口部があると、開口部のそれぞれを独立して包囲することができる。
【0026】
いくつかの実施形態では、第1のマニホールドは、加圧不活性ガス源とガス連通し、第2のマニホールドは、真空源とガス連通することができ、またはその逆も同様である。加圧ガス源は、ある圧力で、または圧力の範囲内で、例えば、約20psigから約200psig、約30psigから約90psig、または約50psigから約75psigで、維持するか、または変化させることができる。真空源は、例えば、約−1.0psigから約−13.5psig、約−5.0psigから約3.0psig、または約−8.0psigから約−10.0psigの圧力または圧力の範囲を維持するように、真空を及ぼし、維持し、または変化させることができる。
【0027】
いくつかの実施形態では、印刷アレイから離して基材を移動させるステップは、第1の位置から異なる位置へ基材を運搬するステップと、基材の下向きの表面が第2の印刷アレイに対面するように、第2の印刷アレイより上方に基材を設置するステップとを含むことができる。第2の印刷アレイは、それにより、第2の印刷アレイから基材の下向きの表面の上へ第2の膜形成材料を向けるように作動することができる。いくつかの実施形態では、第2の膜形成材料は、第1の膜形成材料とは異なり、他の実施形態では、同一の膜形成材料である。いくつかの実施形態では、第2の印刷アレイは、第2のインクジェット印刷アレイである。
【0028】
いくつかの実施形態では、第2の印刷アレイは、それにより、第2の感熱印刷アレイから基材の下向きの表面の上へ第2の膜形成材料を向けるように加熱することができる、第2の感熱印刷アレイである。基材は、それが第1の印刷アレイより上方に設置されず、第1の印刷アレイが妨害されないように、第2の印刷アレイより上方に設置することができる。妨害されていないとき、第1の感熱印刷アレイの微細構造に第1の膜形成材料を再装填することが促進される。いくつかの実施形態では、本方法はさらに、第2の感熱印刷アレイより上方に第2のインクジェットアレイを設置するステップを含む。第2の膜形成材料は、第2のインクジェットアレイから第2の感熱印刷アレイの微細構造上へインクジェットされる。
【0029】
いくつかの実施形態では、基材の設置および移動は、少なくとも1つのリニアモータに接続された1つ以上の付属物を用いて基材を握持するステップを含む。いくつかの実施形態では、基材を、アクチュエータ、例えば、基材支持材の頂面から上向きに延在する1つ以上の回転車輪と接触させるために、ガスベアリングシステムが使用される。使用することができる例示的なアクチュエータおよび/またはベアリングシステムは、その全体で参照することにより本明細書に組み込まれる、米国特許第US7,908,885B2号で説明されるものを含む。
【0030】
印刷アレイは、任意の所望の数の列および行の印刷モジュールパッケージを備えることができる。いくつかの実施形態では、アレイは、1列から10列までの印刷モジュールパッケージを備えることができる。いくつかの実施形態では、印刷アレイは、3列の印刷モジュールパッケージを備える。3列の印刷モジュールパッケージのうちの第1列は、少なくとも1つの赤色インクを移送または印刷するように構成されていることができる。3列の印刷モジュールパッケージのうちの第2列は、少なくとも1つの緑色インクを移送または印刷するように構成されていることができる。印刷モジュールパッケージのうちの第3列は、少なくとも1つの青色インクを移送または印刷するように構成されていることができる。カラーインクまたは他の膜形成材料の順序、種類、および数を変化させることができる。有機発光デバイスの発光層を形成するのに有用な有機材料を、膜形成材料またはインクとして使用することができる。
【0031】
基材の表面の上に膜を形成する方法によれば、感熱印刷アレイの微細構造は、複数の移送面を備えることができる。任意の数の適切な移送面を使用することができる。インクジェット印刷アレイは、複数のノズルを備えることができる。任意の数の適切なノズルを使用することができる。本方法はさらに、少なくとも1つのガスベアリングを使用することによって、複数の移送面またはノズルと基材の下向きの表面との間で所望の距離を維持するステップを含むことができる。いくつかの実施形態では、距離は、約500μmから約3.0mm、約50μmから約0.5mm、約100μmから約250μm、約15μmから約50μm、または約20μmから約40μmである。
【0032】
ガスベアリングシステムは、任意のガスまたはガスの混合物を利用することができる。ガスベアリングシステムは、プロセスチャンバの中または包括的ガスエンクロージャシステムの中に含有されるガスと同一または異なるガスを使用することができる。いくつかの実施形態では、不活性ガス、例えば、窒素ガス、1つ以上の希ガス、またはそれらの組み合わせを使用する、ガスベアリングが実装される。New Way Machine Components,Inc.(Aston,Pennsylvania)から入手可能なガスベアリングシステム、ならびに関連方法およびシステムを、本教示で説明されるガスベアリングシステムとして、またはそれと組み合わせて使用することができる。本教示に関連して使用することができる、ガスベアリングシステムに関するデバイス、システム、方法、および用途は、例えば、その全体で参照することにより本明細書に組み込まれる、米国特許第US7,908,885B2号で説明されるものを含む。Coreflow Scientific Solutions LTD.(Yoqneam,Israel)から入手可能なガスベアリングシステム、ならびに関連方法およびシステムを、本教示で説明されるガスベアリングシステムとして、またはそれと組み合わせて使用することができる。軌道の形態のガスベアリングも使用することができる。例えば、Anorad Corporation(Shirley,New York)から入手可能である、空気ベアリング軌道を特色とした超高精度ガントリを使用することができる。本教示に関連して使用することができる、ガスベアリングシステムに関する他の例示的なデバイス、システム、方法、および用途は、例えば、それらの全体で参照することにより本明細書に組み込まれる、米国特許第US7,883,832B2号、第US7,857,121B2号、第US7,604,439B2号、第US7,603,028B2号、および第US7,530,778B2号で、および米国特許出願公開第US2009/0031579A1号で、および米国特許出願第61/521,604号で説明されるものを含む。
【0033】
いくつかの実施形態では、本教示は、印刷装置を使用し、下方を向いている基材の表面の上に印刷することによって、基材の上に1つ以上の膜形成材料を印刷するための装置および方法に関する。したがって、印刷装置は、基材より下側、または基材の下の位置から印刷することができる。使用することができる好適な感熱印刷装置は、例えば、それらの全体で参照することにより本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第US2008/0311307A1号、第US2008/0308037A1号、第US2006/0115585A1号、第US2010/0188457A1号、第US2011/0008541A1号、第US2010/0171780A1号、および第US2010/0201749A1号で説明されるものを含む。任意の好適なインクジェット印刷装置を使用することができる。例えば、インクジェット印刷装置は、SAMBAプリントヘッドモジュール(FUJIFILM Dimatix,Inc.,Santa Clara,California)を備えることができる。
【0034】
膜材料に関して、概して、種々の実施形態によれば、膜材料は、純粋膜材料または膜材料および非膜(キャリア)材料から構成される固体インク、液体インク、またはガス蒸気インクの形態で、印刷アレイに送達することができる。インクを含む製剤は、1つ以上の非膜形成材料とともに膜形成材料を印刷アレイに提供するため、使用することができる。非膜形成材料は、例えば、基材の上への堆積の前に、膜形成材料の取扱を促進することができる、媒体、キャリア、および/または溶媒を含むことができる。膜形成材料は、OLED材料を含むことができる。膜材料は、複数の材料の混合物を含むことができる。キャリア材料は、1つ以上の材料を含むことができ、例えば、キャリアは、材料の混合物を含むことができる。液体インクの実施例は、キャリア流体または液体の中に溶解または懸濁させられた膜形成材料を含むものである。液体インクの別の実施例は、液相での純粋膜形成材料、例えば、膜形成材料が液体溶解物を形成するように、高温で維持される膜形成材料である。固体インクの実施例は、膜形成材料の固体粒子を含むものである。固体インクの別の実施例は、キャリア固体の中に分散された膜形成材料である。ガス蒸気インクの実施例は、蒸発した膜形成材料である。ガス蒸気インクの別の実施例は、キャリアガスの中に分散させられた、蒸発した膜形成材料である。
【0035】
インクは、液体または固体として感熱印刷アレイの上に堆積することができ、そのような様相は、送達中のインクの様相と同一であるか、または異なり得る。一実施例では、ガス蒸気インクがさらに固体相で感熱印刷アレイの上に堆積させられるにつれて、膜形成材料を送達することができる。別の実施例では、膜形成材料を、液体インクとして送達し、液相で感熱印刷アレイの上に堆積することができる。インクは、膜形成材料のみが堆積し、キャリア材料が堆積しないか、または堆積直後に蒸発するような方法で、感熱印刷アレイの上に堆積することができる。インクはまた、膜形成材料ならびに1つ以上の媒体材料が、感熱印刷アレイの上に堆積するような方法で、堆積することもできる。
【0036】
いくつかの実施形態では、膜形成材料は、蒸発した膜形成材料およびキャリアガスの両方を含むガス蒸気インクとして送達することができ、膜形成材料のみが、感熱印刷アレイの上に堆積する。いくつかの実施形態では、膜形成材料は、膜形成材料およびキャリア流体を含む液体インクとして送達することができ、膜形成材料およびキャリア流体の両方が、感熱印刷アレイの上に、または直接基材の上に堆積する。種々の実施形態では、膜形成材料送達機構が、規定のパターンで、膜形成材料を感熱印刷アレイまたは基材の上へ送達することができる。膜形成材料の送達は、感熱印刷アレイと送達機構との間、またはインクジェット印刷アレイと基材との間で、材料接触を伴って、または材料接触を伴わずに行うことができる。
【0037】
印刷デバイスから離れたコンベヤの領域では、基材を支持するために圧力のみ(例えば、圧力がかかっている窒素ガス)を採用することが十分であり得る。感熱印刷デバイスに近接する領域では、基材の微細な支持のために、圧力(例えば、圧力下の窒素ガス)および真空の両方を採用することが有利であり得る。概して、印刷アレイを覆う、または印刷アレイに近接する、浮上高は、25μm(+/−5.0μm)またはその付近にある。他の場所で、または印刷アレイから離れた領域では、浮上高は、例えば、約2.5μmから約2.5mm、約5.0μmから約500μm、約10μmから約300μm、または約25μmから約250μmの範囲内であり得る。リニアモータの速度は、例えば、約25mm/sから約5.0m/s、約50mm/sから約1.0cm/s、約100mm/sから約500mm/s、または約300mm/sであり得る。種々の実施形態では、速度は、2.5m/sであり、5.0m/s
2の加速度を超えない。
【0038】
プロセスタイミングに関して、印刷デバイスの連続発射を、例えば、約0.050秒から約30秒、約0.10秒から約15秒、約1.0秒から約10秒、約1.5秒から約5.0秒、または約2.0秒で離間させることができる。第1の感熱印刷アレイの発射と同時に、インクを第1の感熱印刷アレイの上に堆積させた、同一または異なるインクジェットアレイが、インクを第2の感熱印刷アレイの上に堆積させることができ、同時ではない場合、1秒または2秒以内である。1つの印刷アレイから次の印刷アレイへの基材移動は、例えば、1秒未満、または約1秒から約10秒で起こることができる。基材は、典型的には、膜形成材料の移送を達成するために、印刷アレイを作動する期間中に静止している。
【0039】
ここで図面を参照すると、
図1Aは、本教示の種々の実施形態による、プロセスチャンバ20の平面図である。プロセスチャンバ20は、筐体22を備えることができ、筐体22は、側壁24と、基部25とを備えることができる。側壁24は、第1の外側端26と、第2の外側端28と、第1の横端30と、第2の横端32とを備えることができる。プロセスチャンバ20はさらに、透明な天井33等の天井を備えることができる。第1の外側端26は、第1のドア弁34を備えることができ、第2の外側端28は、第2のドア弁36を備えることができる。ドア弁34および36は、プロセスチャンバ20の中および外へ新しい基材および印刷された基材を移送するように、シャッタ型の密閉可能な開口部を提供することができる。
【0040】
プロセスチャンバ20は、チャンバ内部38を備えることができる。第1の基材40は、チャンバ内部38内に存在することができる。第2の基材42は、チャンバ内部38の外側に設置し、ドア弁34によって内部38から分離することができる。チャンバ内部38は、第1の外側端26から第2の外側端28に向かって延在する、第1の外側領域44を備えることができる。チャンバ内部38は、第2の外側端28から第1の外側端26に向かって延在する、第2の外側領域46を備えることができる。チャンバ内部38はさらに、第1の外側領域44と第2の外側領域46との間に位置する中間領域48を備えることができる。中間領域48は、領域44および46の端部を画定することができる。第1の外側領域44は、基部25の中に第1の外側ガスベアリングシステム50および第2の外側ガスベアリングシステム52を備えることができる。第2の外側領域46は、基部25の中に第3の外側ガスベアリングシステム54および第4の外側ガスベアリングシステム56を備えることができる。中間領域48は、基部25の中に中間ガスベアリングシステム58を備えることができる。印刷アレイ60を、中間ガスベアリングシステム58内の基部25の中に載置することができる。印刷アレイ60は、インクジェットおよび/または感熱印刷アレイを備えることができる。印刷アレイ60は、第1の印刷モジュールパッケージ列62および第2の印刷モジュールパッケージ列64を備えることができる。印刷アレイ60が感熱印刷アレイを備える、実施形態では、複数のインクプリントヘッド68を備えるインクジェットアレイ66を、プロセスチャンバ20と動作可能に関連付けることができ、場合によっては、プロセスチャンバ20の中および外へ移動するように構成または作動することができる。
【0041】
第1の基材40は、基材アクチュエータ70を使用して、チャンバ内部38内で移動させることができる。基材アクチュエータ70は、アクチュエータトラック72と、アクチュエータトロリ74と、基材ホルダ76とを備えることができる。アクチュエータトロリ74は、アクチュエータトラック72の上に乗設されるように構成されている。基材ホルダ76は、トロリ74に接続され、例えば、第1の基材40を保持するように構成されている。基材ホルダ76は、例えば、真空チャック、一式の握持ジョー、吸引カップ、クランプ、またはそれらの組み合わせを備えることができる。印刷アレイ60が感熱印刷アレイを備える実施形態では、専用インクジェットアレイアクチュエータも提供することができる。インクジェットアレイアクチュエータは、チャンバ内部38の中および外へインクジェットアレイ66を移動させる働きをすることができる。
図1Aでは、インクジェットアレイ66は、チャンバ内部38の外側に設置され、第1の基材40は、第2の外側領域46の中に設置される。印刷アレイ60がインクジェット印刷アレイを備えるとき、インクジェットアレイ66をシステムから省略することができる。
【0042】
図1Bは、
図1Aに示されるシステムおよびプロセスチャンバ20の平面図であるが、インクジェットアレイ66は、チャンバ内部38内にあり、インクを印刷アレイ60に適用するよう感熱印刷アレイ60を覆った状態で設置されている。第1の基材40は、例えば、基材アクチュエータ70に取り付けられたまま、第2の外側領域46の中にとどまる。インクジェットアレイ66は、中間領域48内にある。インクジェットアレイ66の複数のインクプリントヘッド68が、インクを第1の印刷モジュールパッケージ列62および第2の印刷モジュールパッケージ列64に適用している間に、インクジェットアレイ66は、中間ガスベアリングシステム58の上に乗設されることができるか、あるいはガスベアリングを含んでもよく、または含まなくてもよい、別個の異なる設置システムによって操作することができる。いくつかの実施形態では、印刷アレイ60に対してインクジェットアレイ66を設置するために、ロボットアセンブリが使用される。
【0043】
図1Cは、
図1Aに示されるシステムおよびプロセスチャンバ20の平面図であるが、インクジェットアレイ66は、再度、チャンバ内部38の外側にある。しかしながら、第1の外側領域44は、
図1Cの構成では空であり、第1の基材40は、中間領域48内で印刷アレイ60および中間ガスベアリングシステム58より上方に位置する。基材印刷が進行するにつれて、次いで、第1の基材40の一部が、第2の外側領域46内に設置されるであろう。第1の基材40の移動は、少なくとも部分的に基材アクチュエータ70によって提供される。
【0044】
図1Dは、
図1Aに示されるようなシステムおよびプロセスチャンバ20の平面図であるが、インクジェットアレイ66は、チャンバ内部38の外側にとどまり、第1の基材40は、基材アクチュエータ70によって第1の外側領域44の中へ移動させられている。中間領域48内の印刷アレイ60は、ここでは、第1の基材40によって覆われておらず、妨害されていない。示される位置で、インクジェットアレイ66は、ここでは、基材40が領域44から領域46へ戻るにつれて、基材40の上に堆積させることができる、より多くの膜形成材料を印刷アレイ60に再装填することができる。
【0045】
図1Eは、
図1Aに示されるシステムおよびプロセスチャンバ20の平面図であるが、第1の基材40は、第1の外側領域44の中にとどまり、インクジェットアレイ66は、チャンバ内部38に再進入し、印刷アレイ60を覆った状態で設置されている。インクジェットアレイ66は、印刷アレイ60を覆って中間ガスベアリング58の上に乗設され、さらなる材料またはインクを第1の印刷モジュールパッケージ列62および第2の印刷モジュールパッケージ列64に適用する。
【0046】
種々の実施形態では、例えば、
図1Aに描写されるように、基材40(例えば、ガラスを含む)が、プロセスチャンバ20に進入する。プロセスチャンバ20は、例えば、大気圧、または大気圧よりもいくらか高い圧力、および1つ以上の不活性ガス(例えば、窒素ガス)を含む、制御された環境を備えることができる。不活性雰囲気は、酸素ガス、二水素酸化物、および、例えば、100ppm未満、10ppm未満、1.0ppm未満、または0.1ppm未満のそのような化合物を含有する他の反応ガスを実質的に含まないことができる。基材40は、例えば、非接触ガスベアリングコンベヤおよび支持装置によって運搬および支持することができる。非接触多孔質空気ベアリングおよびガラス平坦化デバイスの実施形態が、その全体で参照することにより本明細書に組み込まれる、第US7,908,885B2号で教示されている。
【0047】
図1Bに示されるように、インクジェットアレイ66は、
図1Aに示される後退位置から移動しており、基材支持材を横断して示され、各方向に1回の通過でインクを印刷アレイ60の上に堆積させる。
図1Cに示されるように、コンベヤ/支持装置のリニアモータ(基材アクチュエータ70)は、印刷アレイ60を覆って基材40を設置する。基材の移動中に、インク製剤の溶媒は、感熱印刷アレイの微細構造(例えば、細孔またはチャネル)の中に実質的に固体の膜形成材料を残して蒸発する。基材40は、印刷モジュールパッケージを作動することができる場所である、印刷アレイ60より上方で、その印刷される表面が下方に向いた状態で設置されることができる。感熱印刷アレイを使用する実施形態では、昇華および/または蒸発が、膜形成材料(例えば、OLED材料)を基材40上で凝縮させ、それにより、基材の上に膜を形成する。
【0048】
図1Dに見ることができるように、基材40は、インクジェットアレイ66が、より多くのインクを印刷アレイ60の上に堆積させることを可能にする位置まで移動させられている。
図1Eに示されるように、インクジェットインキングプロセスを繰り返すことができる。インキングプロセスは、基材40が邪魔にならないように移動させられた状態で、印刷アレイ60の各作動後に繰り返すことができる。基材40は、印刷アレイ60によって以前に印刷されていない領域に基材40を再配置する度に、印刷アレイ60を覆って前後に移動させることができる。
【0049】
図1A−1Eで描写される一連のステップを実行することを通して、基材は、基材の移動をほとんど引き起こすことなく、膜形成材料の1つ以上の膜または層を受容するように作製することができる。一連のステップは、同時に基材の上への材料移送および感熱印刷アレイの再装填を可能にする。
【0050】
図2Aは、本教示の種々の実施形態による、プロセスチャンバ120を含むシステムの平面図である。プロセスチャンバ120は、ひいては、側壁124および基部125を備える、筐体122を備える。側壁124は、第1の外側端126と、第2の外側端128と、第1の横端130と、第2の横端132とを備えることができる。プロセスチャンバ120はさらに、天井(図示せず)を備えることができ、または以下で説明されるロードロックチャンバを除いて完全に囲むことができる。プロセスチャンバ120は、例えば、不活性ガスエンクロージャおよび環境制御システムで囲むことができる。第1の外側端126は、第1のドア弁134を備えることができ、第2の外側端128は、第2のドア弁136を備えることができる。プロセスチャンバ120は、チャンバ内部138を備えることができる。チャンバ内部138が、第1の基材140を含有することができる一方で、第2の基材142は、チャンバ内部138の外側に存在する。第1の外側領域144は、第1の外側端126から第2の外側端128に向かって延在することができる。第2の外側領域146は、第2の外側端128から第1の外側端126に向かって延在することができる。中央領域148が、第1の中間領域150と第2の中間領域152との間に存在することができる。第1の中間領域150および第2の中間領域152は、隣接し、それぞれ、第1の外側領域144および第2の外側領域146を部分的に画定することができる。第1の外側ガスベアリングシステム154および第2の外側ガスベアリングシステム156は、第1の外側領域144内で基部125の中に存在することができる。第3の外側ガスベアリングシステム158および第4の外側ガスベアリングシステム160は、第2の外側領域146内で基部125の中に存在することができる。第1の中央ガスベアリングシステム162および第2の中央ガスベアリングシステム164は、中央領域148内で基部125の中に存在することができる。第1の中間ガスベアリングシステム166は、第1の中間領域150内で基部125の中に存在することができる。第2の中間ガスベアリングシステム168は、第2の中間領域152の中に存在することができる。
【0051】
インクジェット印刷アレイおよび/または感熱印刷アレイを備えることができる、第1の印刷アレイ170は、基部125の中に存在し、第1の中間ガスベアリングシステム166によって包囲することができる。第1の印刷アレイ170は、第1の印刷モジュールパッケージ列172と、第2の印刷モジュールパッケージ列174と、第3の印刷モジュールパッケージ列176とを備えることができる。インクジェット印刷アレイおよび/または感熱印刷アレイを備えることができる、第2の印刷アレイ178は、基部125の中に存在し、第2の中間ガスベアリングシステム168によって包囲することができる。第2の印刷アレイ178は、第4の印刷モジュールパッケージ列180と、第5の印刷モジュールパッケージ列182と、第6の印刷モジュールパッケージ列184とを備えることができる。感熱印刷アレイを使用する実施例では、第1のインクジェットアレイ186は、第1の印刷アレイ170に隣接し、かつそれと整列して、チャンバ内部138の外側に存在することができる。第1のインクジェットアレイ186は、第1のインクジェットプリントヘッド列188と、第2のインクジェットプリントヘッド列190と、第3のインクジェットプリントヘッド列192とを備えることができる。第2のインクジェットアレイ194は、第2の印刷アレイ178に隣接し、かつそれと整列して、チャンバ内部138の外側に存在することができる。第2のインクジェットアレイ194は、第4のインクジェットプリントヘッド列196と、第5のインクジェットプリントヘッド列198と、第6のインクジェットプリントヘッド列200とを備えることができる。
【0052】
第1のロードロックチャンバ202は、第1の外側端126においてプロセスチャンバ120と平行に設置することができ、かつそれと動作可能に連通することができる。第2のロードロックチャンバ204は、第2の外側端128においてそれと動作可能に連通しているプロセスチャンバ120と平行に設置することができる。第1のロードロックチャンバ202は、第3のドア弁206を備えることができ、第2のロードロックチャンバ204は、第4のドア弁208を備えることができる。第1のロードロックチャンバ202は、第1のロードロックチャンバ内部210を備えることができ、第2のロードロックチャンバ204は、第2のロードロックチャンバ内部212を備えることができる。
図2Aでは、第2の基材142は、第1のロードロックチャンバ内部210の中で受容される。第1の基材140は、第2の外側領域146の中に存在する。第1のインクジェットアレイ186および第2のインクジェットアレイ194は両方とも、チャンバ内部138の外側にある。印刷アレイ170および178は、妨害されておらず、それぞれ、インクジェットアレイ186および194によって膜形成材料を装填することができる。
【0053】
図2Bは、
図2Aに示されるシステムおよびプロセスチャンバ120の平面図であるが、第2のインクジェットアレイ194は、チャンバ内部138に進入しており、第2の印刷アレイ178を装填するように定位置にある。
図2Bでは、第1のインクジェットアレイ186は、チャンバ内部138の外側にとどまる。インクまたは他の材料を、それぞれ、第4のインクジェットプリントヘッド列196から第4の印刷モジュールパッケージ列180へ、第5のインクジェットプリントヘッド列198から第5の印刷モジュールパッケージ列182へ、および第6のインクジェットプリントヘッド列200から第6の印刷モジュールパッケージ列184へ適用することができる。第2のインクジェットアレイ194が第2の中間領域152の中にある間に、基材140は、第2の外側領域146の中に存在することができる。同時に、あるいは直前または直後に、印刷アレイ170を装填するように、インクジェットアレイ186を膜形成材料で充填することができる。
【0054】
図2Cは、
図2Aに示されるシステムおよびプロセスチャンバ120の構成の平面図であるが、第1のインクジェットアレイ186は、チャンバ内部138内にあり、第2のインクジェットアレイ194は、チャンバ内部138の外側にある。基材140は、印刷が起こることを可能にする、例えば、第1の基材140の裏面への材料の固体移送を可能にするように、第2の印刷アレイ178を覆った状態で設置される。基材140はまた、第2の中間領域152および第2の外側領域146内に設置される。印刷が基材140上で起こっている間に、第1のインクジェットアレイ186は、そこにインクを移送するように第1の印刷アレイ170より上方に設置される。この設置により、インクを、第1のインクジェットプリントヘッド列188から第1の印刷モジュールパッケージ列172へ、第2のインクジェットプリントヘッド列190から第2の印刷モジュールパッケージ列174へ、および第3のインクジェットプリントヘッド列192から第3の印刷モジュールパッケージ列176へ移送することができる。
【0055】
図2Dは、
図2Dに示されるようなシステムおよびプロセスチャンバ120の構成の平面図であるが、第1のインクジェットアレイ186は、チャンバ内部138の外側に移動させられており、第2のインクジェットアレイ194は、チャンバ内部138に戻っている。第1の基材140は、第1の基材140が、ここでは第1の印刷アレイ170より上方にあるように、第1の中間領域150および中央領域148内に設置される。この設置は、第1の印刷アレイ170から第1の基材140の裏面上へ印刷が起こることを可能にする。印刷が第1の印刷アレイ170から第1の基材140へ起こっている間に、第2のインクジェットアレイ194は、第2の印刷アレイ178の再インキングを可能にするように、別様に妨害された第2の印刷アレイ178より上方に設置される。再度、第4のインクジェットプリントヘッド列196は、第4の印刷モジュールパッケージ列180へのインクの移送のために設置され、第5のインクジェットプリントヘッド列198は、第5の印刷モジュールパッケージ列182へのインクの移送のために設置され、第6のインクジェットプリントヘッド列200は、第6の印刷モジュールパッケージ列184より上方に設置される。
【0056】
例えば、
図2A−2Dで描写されるような種々の実施形態は、3色(例えば、赤(R)、緑(G)、青(B))二重アレイ配列を可能にする。
図2Aを参照すると、基材140(例えば、ガラス)が、プロセスチャンバ120に進入する。プロセスチャンバ120は、例えば、大気圧、または大気圧よりもいくらか高い圧力、および1つ以上の不活性ガス(例えば、窒素ガス)を含む、制御された環境を備えることができる。基材140は、例えば、非接触ガスベアリングコンベヤおよび支持装置によって運搬および支持することができる。非接触多孔質空気ベアリングおよびガラス平坦化デバイスの実施形態が、第US 7,908,885 B2号で教示されている。
【0057】
図2Bに示されるように、第2のインクジェットアレイ194は、各方向に1回の通過で、具体的には、赤、緑、および青のそれぞれの1列で、インクを第2の印刷アレイ178の上に堆積させる。
図2Cは、第1のインクジェットアレイが、赤色、緑色、および青色インクをそれぞれの第1の感熱印刷アレイの上に堆積させるのと同時に、膜形成材料を基材140の上に発射する、装填されたばかりの第2の印刷アレイを描写する。第2の印刷アレイ178の発射前に、基材140の移動中、インク製剤の溶媒は、第2の印刷アレイ178内の印刷モジュールパッケージの微細構造(例えば、細孔またはチャネル)の中に実質的に固体の膜形成材料を残して蒸発する。基材140は、印刷アレイ178より上方で、その印刷される表面が下方に向いた状態で設置され、第1の印刷アレイ170がインクを装填されている間に、第2の印刷アレイ178の印刷モジュールパッケージが作動させられて発射される。昇華および/または蒸発が、膜形成材料(例えば、OLED材料)を基材140上で凝縮させ、それにより、基材140の上に膜を形成する。
【0058】
図2Dに示されるように、第1の印刷アレイ170は、第2のインクジェットアレイ194によって第2の印刷アレイ178にインクを再装填することと同時に、膜形成材料を基材140の下向きの表面の上に堆積させる。
図2B、2C、および2Dのプロセスステップは、基材の各平方インチが印刷アレイによって堆積させられた1平方インチの膜材料によって覆われるまで、繰り返すことができる。種々の実施形態では、外周領域は、堆積物を含まず、基材の握持および取扱のために留保することができる。
【0059】
図3は、基材222が第1の印刷アレイ224と第2の印刷アレイ226との間に設置される、基材印刷構成220の平面図である。双頭矢印は、基材222を、中心位置から第1の印刷アレイ224または第2の印刷アレイ226のいずれか一方の上まで移動させることができることを示す。一方のアレイが印刷することができる一方で、他方を装填または再装填することができる。
【0060】
図4は、基材印刷構成240の平面図である。基材242は、印刷アレイ244の左側に設置される。点線は、基材242が通過させられて印刷アレイ244の右側に移動させられたときにとることができる設置を示す。双頭矢印は、基材242が印刷アレイ244の両側へ移動し、かつ通過できることを示す。
【0061】
図5は、基材262が第1の印刷アレイ264より上方で、かつ第2の印刷アレイ266のすぐ左隣に設置される、基材印刷構成260の平面図である。点線は、基材262によって覆われたときの第1の印刷アレイ264の右縁を示す。矢印は、基材262が、他方を通過しながら、第1の印刷アレイ264または第2の印刷アレイ266のいずれか一方を覆うように移動できることを示す。いくつかの実施形態では、第1の印刷アレイ264および第2の印刷アレイ266が接近し合い、間隔が基材262の移動を最小限化するが、他方のアレイが発射している間に、一方のアレイが再装填されることを妨げるほど接近し合っていないため、基材印刷構成260は、基材印刷構成220または240のいずれか一方よりも効率的な印刷システムを表す。
【0062】
図6は、基材印刷構成320の斜視図である。基材印刷構成320は、内部基板322と、統合中間ガスベアリングシステム324とを備える。中間ガスベアリングシステム324は、複数の孔326を備える。印刷アレイ328は、中間ガスベアリングシステム324内に設置される。印刷アレイ328は、第1の印刷モジュールパッケージ列330と、第2の印刷モジュールパッケージ列332とを備えることができる。複数の印刷モジュールパッケージ333は、第2の印刷モジュールパッケージ列332内で受容される。基材334は、内部基板322を覆う基材334の移動を可能にする基材アクチュエータ336に取り付けられる。基材アクチュエータ336は、基材アクチュエータトラック338と、基材アクチュエータトロリ340と、基材チャックまたはホルダ342とを備える。基材アクチュエータトラック338に沿って基材アクチュエータトロリ340を並進させるように、モータおよび駆動ユニット(図示せず)を提供することができる。感熱印刷モジュールパッケージが
図6に示されているが、感熱印刷モジュールパッケージに加えて、またはそれに代わって、インクジェット印刷モジュールパッケージを使用することができる。
【0063】
図7は、ガスベアリングシステム362を備える基材印刷システム360の斜視図である。ガスベアリングシステム362内に、印刷アレイ364が統合されている。印刷アレイ364は、複数の印刷モジュールパッケージ366を備える。各印刷モジュールパッケージ366は、印刷モジュールパッケージコネクタアセンブリ368に接続される。印刷アレイ364は、第1の印刷モジュールパッケージ列370と、第2の印刷モジュールパッケージ列372と、第3の印刷モジュールパッケージ列374と、第4の印刷モジュールパッケージ列376とを備える。感熱印刷モジュールパッケージが
図7に示されているが、感熱印刷モジュールパッケージに加えて、またはそれに代わって、インクジェット印刷モジュールパッケージを使用することができる。
【0064】
図8は、基材印刷システム420の斜視断面図である。基材印刷システム420は、ひいては、第1の印刷モジュールパッケージ列424と、第2の印刷モジュールパッケージ列426と、第3の印刷モジュールパッケージ列428と、第4の印刷モジュールパッケージ列430とを備えることができる、感熱印刷アレイ422を備えることができる。感熱印刷アレイ422は、複数の印刷モジュールパッケージ、例えば、それぞれの印刷モジュールパッケージ列内に含まれる、第1の印刷モジュールパッケージ432、第2の印刷モジュールパッケージ434、第3の印刷モジュールパッケージ436、および第4の印刷モジュールパッケージ438を備える。第1の印刷モジュールパッケージ432は、第1の印刷モジュールパッケージ受容空洞440内に存在する。第2の印刷モジュールパッケージ434は、第2の印刷モジュールパッケージ受容空洞442内に存在する。第3の印刷モジュールパッケージ436は、第3の印刷モジュールパッケージ受容空洞444内に存在する。第4の印刷モジュールパッケージ438は、第4の印刷モジュールパッケージ受容空洞446内に存在する。第1の印刷モジュールパッケージコネクタアセンブリ448は、第1の印刷モジュールパッケージ432に接続され、第2の印刷モジュールパッケージコネクタアセンブリ450は、第2の印刷モジュールパッケージ434に接続され、第3の第1の印刷モジュールパッケージコネクタアセンブリ452は、第3の印刷モジュールパッケージ436に接続され、第4の印刷モジュールパッケージコネクタアセンブリ454は、第4の印刷モジュールパッケージ438に接続される。感熱印刷モジュールパッケージが
図8に示されているが、感熱印刷モジュールパッケージに加えて、またはそれに代わって、インクジェット印刷モジュールパッケージを使用することができる。
【0065】
図9は、本教示の種々の実施形態による、ガスベアリングシステム520の断面概略図である。ガスベアリングシステム520は、筐体522を備えることができる。筐体522は、側壁524を備えることができる。側壁524は、外面526と、内面528とを備えることができる。内面528は、内部空洞530を画定することができる。内部空洞530は、空洞開口部534を通して印刷モジュールパッケージ532を受容することができる。端面536は、外面526と内面528との間に設置されることができる。第2の空洞開口部538は、空洞開口部534の反対側に設置することができる。端面536内に、第1の孔540および第2の孔542を提供することができる。第1のガスチャネル544は、第1の孔540から側壁524の中へ延在することができる。第2のガスチャネル546は、第2の孔542から側壁524の中へ延在することができる。第1のガスチャネル544および第2のガスチャネル546は、第1のマニホールド548とガス連通することができる。端面536はさらに、第3の孔550、第4の孔552、第5の孔554、および第6の孔556を提供することができる。第3のガスチャネル558は、第3の孔550から側壁524の中へ延在することができる。第4のガスチャネル560は、第4の孔552から側壁524の中へ延在することができる。第5のガスチャネル562は、第5の孔554から側壁524の中へ延在することができる。第6のチャネル564は、第6の孔556から側壁524の中へ延在することができる。第3のガスチャネル558、第4のガスチャネル560、第5のガスチャネル562、および第6のガスチャネル564は、第2のマニホールド566とガス連通することができる。
【0066】
いくつかの実施形態では、第1のマニホールド548は、加圧ガス源568とガス連通することができ、第2のマニホールド566は、真空源570とガス連通することができる。印刷モジュールパッケージ532は、少なくとも1つの移送面572を備えることができる。材料、例えば、インクを、移送面572から基材576へ移送することができる。いくつかの実施形態では、移送面572は、インクジェットノズルの一部であり得る。したがって、堆積させられた材料574が、基材576の裏面578の上に形成されることができる。印刷間隙580を、移送面572と裏面578との間の距離として画定することができる。ガスベアリングシステム間隙582を、端面536と基材表面578との間の距離として画定することができる。定置間隙を、印刷間隙580とガスベアリングシステム間隙582との間の差異として画定することができる。
【0067】
図10は、本教示の種々の実施形態による、基材印刷システム620の斜視図である。
図11は、
図10に示される基材印刷システム620の側面図である。
図12は、
図10に示される基材印刷システム620の平面図である。
図13は、インクジェット印刷アレイおよび/または感熱印刷アレイを備えることができる第1の印刷アレイ626のより詳細な表現を含む、
図10に示される第1のワークステーション622の拡大部分である。
図10−12では、基材印刷システム620は、第1のワークステーション622と、第2のワークステーション624とを備えることができる。第1のワークステーション622は、第1の印刷アレイ626を含む。第2のワークステーション624は、第2の印刷アレイ628を含む。第1のインクジェットアレイ630が、第1の印刷アレイ626を覆った状態で示され、インクをそこに適用するように設置される。第2のインクジェットアレイ632が、第2のワークステーション624に隣接し、かつそれと整列した状態で設置されるが、後退させられて邪魔にならない所にある。第1および第2の印刷アレイ626、628が感熱印刷アレイを備えない実施形態では、第1および第2のインクジェット印刷アレイ630、632を省略することができる。基材634の裏面上への印刷を可能にするために、第1の基材またはワークピース634が第2の印刷アレイ628を覆った状態で設置される。第2の基材またはワークピース636は、ワークステーション622および/またはワークステーション624の中へ装填する準備ができた状態で、第1のロードロックステーション638の中に設置される。第2のロードロックステーション640は、空であり、基材634を受け入れる準備ができている。基材634および636は、任意の好適なシステムまたは手段、例えば、ガスベアリングシステム、アクチュエータ、真空チャック、被駆動車輪、またはそれらの組み合わせによって、1つのワークステーションから別のワークステーションへ、ならびにロードロックステーションへ、またはロードロックステーションから移動させることができる。例えば、支持材642を含む複数の支持材が、基材印刷システム620の所望の高さを支持および維持することに役立つことができる。基材支持材の水平または実質的に水平な平らな頂面を確保するために、例えば、水平化機能または水平化微調整能力を含む、調整可能な支持材を使用することができる。
【0068】
図14Aは、本教示の種々の実施形態による、印刷基材650の断面図である。
図14Aは、直立構成にある基材652を示す。基材652は、ピクセルバンク654を用いて事前印刷されている。ピクセルバンク654内に、インク液滴656または他の膜形成材料が堆積させられている。
図14Bは、同一の印刷基材650の断面図であるが、インクまたは膜形成材料は、ピクセルバンク654内で基材652の上に乾燥膜658を形成している。
【0069】
図15Aは、本教示の種々の実施形態による、印刷基材670の断面側面図である。基材672は、下向きの構成で示される。ピクセルバンク674が、基材672に事前適用されている。膜形成材料676のインク液滴が、ピクセルバンク674内で基材672上に堆積させられている。
図15Bは、
図15Aに示される同一の印刷基材670の断面図であるが、インクまたは膜形成材料が、ピクセルバンク674の間およびその内側で基材672の上に乾燥膜678を形成している。真空熱蒸発(VTE)が、典型的には、基材ガラスを下に向けて行われるので、インクジェットプロセスも下向きで実行されることが有利であり得る。いくつかの実施形態では、本教示は、VTEプロセス等で基材を下向きに配置することができるインクジェットOLED印刷に関する。種々の実施形態では、本教示は、インクジェットプリンタステップおよび真空熱蒸発ステップを使用する、インクジェットOLED印刷に関する。ガラスを下向きにした印刷は、インクジェット印刷とVTE印刷との間、または感熱印刷とVTE印刷との間等の2つの異なるプロセスの間で、ガラスを反転させる必要性を排除することができる。下向き構成での印刷は、湿潤および乾燥性能に関して有益な結果をもたらすことが分かっている。ピクセルバンクによって画定されるピクセルの中へ印刷するとき、インクは、表面張力によってセルの中で広がることができる。ピクセルバンクは、任意の数の異なる材料、例えば、疎水性フォトレジスト材料から作製することができる。基材が下方を向いているとき、表面張力および毛細管力が、ガラス基材からインクを引く重力と連動できることが分かっている。そのような構成は、1つ以上のピクセルバンクの境界内のピクセル形成材料の湿潤および均一な乾燥のために、異なるより良い条件を生成することができる。
【0070】
図16は、印刷装置704より上方に設置される基材702を含む、下向きの印刷システム700の斜視図である。印刷装置704は、少なくとも1つの印刷アレイ706を含有する。印刷アレイ706は、ひいては、1つ以上のプリントヘッド列708を備える。プリントヘッド列708は、任意の数のプリントヘッド、例えば、2つのインクジェットプリントヘッドを備えることができる。プリントヘッド列708は、印刷アレイ706の他のプリントヘッド列とともに、複数の孔712を備えるガスベアリングシステム710の中に定置される。下向きの印刷システム700は、本教示の装置、システム、および方法の種々の実施形態を例示する。
【0071】
図17は、本教示の種々の実施形態による、下向きの印刷システム720の側面図である。下方を向く基材表面724を備える基材722は、ガスベアリングシステム726より上方に懸垂される。インクジェットプリントヘッド728は、ガスベアリングシステム726の中に定置される。示される矢印は、インクジェットプリントヘッド728から基材表面724に向かうインク液滴730の移動を描写する。下向きの印刷システム720の描写は、本教示の装置、システム、および方法の種々の実施形態を例示する。
【0072】
図18は、本教示の種々の実施形態による、下向きの印刷システム732の平面図である。基材734は、印刷装置736より上方に懸垂される。印刷装置736は、ひいては、プリントヘッド列740を備える印刷アレイ738を備える。プリントヘッド列740は、任意の数および任意の種類の印刷モジュールパッケージ、例えば、インクジェットプリントヘッドまたは感熱プリントヘッドを備えることができる。プリントヘッド種類の組み合わせも利用することができる。印刷アレイ738が、複数の孔744を備えるガスベアリングシステム742の中に定置されて示されている。第1の基材ホルダ746および第2の基材ホルダ748は、基材734を保持することができる。第1および第2の基材ホルダ746、748は、リニアアクチュエータ750に取り付けられる。リニアアクチュエータ750は、例えば、y軸方向に基材を移動させることができる。印刷装置736はまた、基材734に対してx軸方向に移動することもできる。下向きの印刷システム732は、本教示の装置、システム、および方法の種々の実施形態を例示する。
【0073】
図19は、本教示の他の種々の実施形態による、下向きの印刷システム760の平面図である。基材762は、少なくとも1つの印刷アレイ766を備える、印刷装置764より上方に懸垂される。印刷アレイ766は、ひいては、任意の数または種類の印刷モジュールパッケージを備えることができる、少なくとも1つのプリントヘッド列768を備える。印刷アレイ766は、複数の孔772を備えるガスベアリングシステム770の中に定置することができる。第1の基材ホルダ774および第2の基材ホルダ776は、基材762を保持することができる。第1および第2の基材ホルダ774、776は、それぞれ、リニアアクチュエータ778と動作可能に関連付けることができる。リニアアクチュエータ778は、第1の回転構成要素780および/または第2の回転構成要素782を装備することができる。リニアアクチュエータ778は、x軸方向およびy軸方向の両方に基材762を移動させるように構成されていることができる。リニアアクチュエータ778は、第1および第2の回転構成要素780、782によって、θ
z方向に基材762を回転させることができるか、または回転することによって、基材762のz軸移動を達成することができる。下向きの印刷システム760は、本教示の装置、システム、および方法の種々の実施形態を例示する。
【0074】
図20は、本教示の種々の実施形態による、別の下向きの印刷システム800の平面図である。基材802は、1つ以上の印刷アレイ806を備えることができる、印刷装置804より上方に懸垂される。印刷アレイ806は、ひいては、任意の数または種類の印刷モジュールパッケージを備えることができる、少なくとも1つのプリントヘッド列808を備えることができる。印刷アレイ806は、ガスベアリングシステム810の中に定置される。ガスベアリングシステム810は、複数の孔812を備えることができる。基材802は、第1、第2、第3、および第4の基材ホルダ814、816、820、および822によって保持されて示されている。第1および第2の基材ホルダ814、816は、第1のリニアアクチュエータ818と動作可能に関連付けることができ、第3および第4の基材ホルダ820、822は、第2のリニアアクチュエータ824と動作可能に関連付けることができる。第1のリニアアクチュエータ818および第2のリニアアクチュエータ824の一方または両方は、y軸方向、x軸方向、および/またはθ
z(またはz軸)方向に基材802を移動させることができる。下向きの印刷システム800は、本教示の装置、システム、および方法の種々の実施形態を例示する。
【0075】
図21は、本教示の種々の実施形態による、下向きの印刷システム840の部分断面側面図である。インクジェットプリントヘッド844は、ガスベアリングシステム842の中に定置される。インク貯留部846は、インク供給ライン848と、ひいては、インクジェットプリントヘッド844と流体連通し、それらは、インクをインクジェットプリントヘッド844に供給するように集合的に構成されている。ブロッタ852は、インクジェットプリントヘッド844より上方に設置され、示される矢印は、ブロッタ852が、すなわち、xy面方向およびz軸方向の両方に移動するように構成されている、移動の方向を描写する。ブロッタヘッド854は、インクジェットプリントヘッド844との接触を可能にするようにブロッタ852の底部に設置される。ブロッタ852は、例えば、スキージ型ブロッタ、連続ウェブブロッタ、または同等物であり得る。下向きの印刷システム840は、本教示の装置、システム、および方法の種々の実施形態を例示する。
【0076】
図22は、本教示の種々の実施形態による、下向きの印刷システム860の断面側面図である。ガスベアリングシステム862は、その内側に配置されたインクジェットプリントヘッド864を有する。残りの望ましくないインク液滴866が、インクジェットプリントヘッド864の上に静置して示されている。ブロッタ868は、インクジェットプリントヘッド864より上方に設置される。ブロッタ868は、その上を布872が矢印によって描写される方向に横断することができる、ブロッタヘッダ870を備える。布872の移動は、第1の布スプール874から第2の布スプール876へ、またはその逆で、あるいは前後であり得る。布872の移動に影響を及ぼすように、第1の布スプール874および/または第2の布スプール876を回転させることができる。ブロッタ868は、インクジェットプリントヘッド864との接触を可能にし、したがって、インクジェットプリントヘッド864およびインク液滴866の吸い取りを可能にするよう、任意の所望の方向に移動させることができる。下向きの印刷システム860は、本教示の装置、システム、および方法の種々の実施形態を例示する。
【0077】
図23は、本教示の種々の実施形態による、下向きの印刷システム878の断面側面図である。ガスベアリングシステム880は、その内側に定置されたプリントヘッド882を伴って示されている。真空装置884は、プリントヘッド882より上方で、ガスベアリングシステム880と接触して設置される。真空装置884は、ガスベアリングシステム880とともに真空チャンバ888を形成する、真空装置筐体886を備える。真空弁890は、真空チャンバ888への真空の印加を可能にするように、真空装置筐体886の中に位置することができる。下向きの印刷システム878は、本教示の装置、システム、および方法の種々の実施形態を例示する。
【0078】
本明細書で記述される全ての出版物、特許、および特許出願は、各個別出版物、特許、または特許出願が、具体的かつ個別に、参照することにより組み込まれるように指示された場合と同程度に、それらの全体で参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0079】
本開示の実施形態が、本明細書で示され、説明されているが、そのような実施形態は一例のみとして提供されることが、当業者に明白となるであろう。本開示から逸脱することなく、多数の変形例、変更、および置換が、当業者に思い浮かぶであろう。本明細書で説明される教示の実施形態の種々の代替案が、本教示を実践する際に採用されてもよいことを理解されたい。