(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6010627
(24)【登録日】2016年9月23日
(45)【発行日】2016年10月19日
(54)【発明の名称】陰極電力分配システムおよび電力分配のために同システムを用いる方法
(51)【国際特許分類】
C25C 7/02 20060101AFI20161006BHJP
C25C 7/06 20060101ALI20161006BHJP
G21C 19/44 20060101ALN20161006BHJP
【FI】
C25C7/02 308Z
C25C7/06 302
!G21C19/44 L
【請求項の数】15
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-549035(P2014-549035)
(86)(22)【出願日】2012年10月3日
(65)【公表番号】特表2015-505343(P2015-505343A)
(43)【公表日】2015年2月19日
(86)【国際出願番号】US2012058531
(87)【国際公開番号】WO2013109321
(87)【国際公開日】20130725
【審査請求日】2015年9月28日
(31)【優先権主張番号】13/335,121
(32)【優先日】2011年12月22日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508177046
【氏名又は名称】ジーイー−ヒタチ・ニュークリア・エナジー・アメリカズ・エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】GE−HITACHI NUCLEAR ENERGY AMERICAS, LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100137545
【弁理士】
【氏名又は名称】荒川 聡志
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】100129779
【弁理士】
【氏名又は名称】黒川 俊久
(74)【代理人】
【識別番号】100113974
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 拓人
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアムソン,マーク・エイ
(72)【発明者】
【氏名】ウィードメイヤー,スタンリー・ジー
(72)【発明者】
【氏名】コール,ユージーン・アール
(72)【発明者】
【氏名】ベイリー,ジェームズ・エル
(72)【発明者】
【氏名】ウィリット,ジェームズ・エル
(72)【発明者】
【氏名】バーンズ,ローレル・エイ
(72)【発明者】
【氏名】ブラスコヴィッツ,ロバート・ジェイ
【審査官】
大塚 徹
(56)【参考文献】
【文献】
特開平06−212472(JP,A)
【文献】
特開昭61−113783(JP,A)
【文献】
特開2007−100144(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C25C 7/00 − 7/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
各陰極アセンブリ(104)が複数の陰極ロッド(106)を含む複数の陰極アセンブリ(104)と、
前記複数の陰極アセンブリ(104)の各々に電流を分配するように構成される複数のバスバー(152)と、
前記複数の陰極アセンブリ(104)の温度が低下させる冷却ガスを移送するように構成されるマニホールド(154)と、
を備え、
前記複数のバスバー(152)は、前記電流を前記複数の陰極アセンブリ(104)の第1の端部に分配するように構成される第1のバスバー(152−1)、および前記電流を前記複数の陰極アセンブリ(104)の第2の端部に分配するように構成される第2のバスバー(152−2)を含み、
前記マニホールド(154)は、複数のチューブ(158)を経由して前記複数の陰極アセンブリ(104)に接続される、
陰極電力分配システム。
【請求項2】
前記複数の陰極ロッド(106)は、電気精錬装置の溶融塩電解液中に達するように構成される、請求項1に記載の陰極電力分配システム。
【請求項3】
前記複数の陰極ロッド(106)は、同じ方向を向き、同じ平面内にあるように配置される、請求項1に記載の陰極電力分配システム。
【請求項4】
前記第1のバスバー(152−1)および前記第2のバスバー(152−2)は、複数の陰極ロッド(106)の同じ平面に対して垂直になるように配置され、第1のバスバー(152−1)は第2のバスバー(152−2)と平行である、請求項3に記載の陰極電力分配システム。
【請求項5】
前記第1のバスバー(152−1)および前記第2のバスバー(152−2)に前記電流を供給するように構成される複数の陰極電力フィードスルーユニット(132)をさらに備える、請求項1に記載の陰極電力分配システム。
【請求項6】
前記複数の陰極電力フィードスルーユニット(132)は、
前記第1のバスバー(152−1)の第1の端部に接続される第1の陰極電力フィードスルーユニット(132−1)と、
前記第2のバスバー(152−2)の第2の端部に接続される第2の陰極電力フィードスルーユニット(132−2)と、
を含み、
前記第2の端部は前記第1の端部の反対側にある、
請求項5に記載の陰極電力分配システム。
【請求項7】
前記第1の陰極電力フィードスルーユニット(132−1)および前記第2の陰極電力フィードスルーユニット(132−2)は、それぞれ、前記第1のバスバー(152−1)および前記第2のバスバー(152−2)に前記電流を供給するように構成される、請求項6に記載の陰極電力分配システム。
【請求項8】
前記複数の陰極アセンブリ(104)は、陰極アセンブリ(104)が陽極アセンブリ(108)の両側面に位置するように配置される、請求項1に記載の陰極電力分配システム。
【請求項9】
前記複数の陰極アセンブリ(104)の各々は、アセンブリヘッダーバス(150)を含み、前記複数の陰極ロッド(106)は、前記アセンブリヘッダーバス(150)に接続される、請求項1に記載の陰極電力分配システム。
【請求項10】
前記マニホールド(154)は、前記複数の陰極アセンブリ(104)を含む領域の外側に配置される、請求項1に記載の陰極電力分配システム。
【請求項11】
各陰極アセンブリ(104)は、前記複数のチューブ(158)のうちの2本のチューブ(158)を経由して前記マニホールド(154)に接続される、請求項1に記載の陰極電力分配システム。
【請求項12】
前記マニホールド(154)は複数のパイプを含み、前記複数のパイプのうちの1本は、前記冷却ガスを受け取るように構成される取入れ開口部(156)を含む、請求項1に記載の陰極電力分配システム。
【請求項13】
陰極電力分配システムにおける電流を分配するための方法であって、
電流を、複数のバスバー(152)を経由して、複数の陰極アセンブリ(104)の各々に分配するステップと、
前記複数の陰極アセンブリ(104)の温度が低下するように、マニホールド(154)によって、冷却ガスを移送するステップと、
を含み、
各陰極アセンブリ(104)は複数の陰極ロッド(106)を含み、
前記複数のバスバー(152)は、前記電流を前記複数の陰極アセンブリ(104)の第1の端部に分配する第1のバスバー(152−1)、および前記電流を前記複数の陰極アセンブリ(104)の第2の端部に分配する第2のバスバー(152−2)を含み、
前記マニホールド(154)は、複数のチューブ(158)を経由して前記複数の陰極アセンブリ(104)に接続される、
方法。
【請求項14】
複数の陰極電力フィードスルーユニット(132)によって、前記第1のバスバー(152−1)および前記第2のバスバー(152−2)に前記電流を供給するステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記電流を供給するステップは、
第1の陰極電力フィードスルーユニット(132−1)によって、前記第1のバスバー(152−1)の第1の端部に前記電流を供給するステップと、
第2の陰極電力フィードスルーユニット(132−2)によって、前記第2のバスバー(152−2)の第2の端部に前記電流を供給するステップと、
をさらに含み、
前記第2の端部は前記第1の端部の反対側にある、
請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
政府による援助
本発明は、米国エネルギー省によって与えられた契約番号DE−AC02−06CH11357に基づく政府援助によって成された。政府は、本発明における一定の権利を有する。
【0002】
本発明は、陰極電力分配システムおよび電力分配のために同システムを用いる方法に関する。
【背景技術】
【0003】
不純な供給材料から金属を回収するために、および/または金属酸化物から金属を抽出するために、電気化学的プロセスを用いることができる。従来のプロセス(可溶性金属酸化物のための)は、金属酸化物をその対応する金属に還元するために、電解液に金属酸化物を溶解し、その後の電気分解または(不溶性金属酸化物のための)選択的なエレクトロトランスポートを典型的に含む。不溶性金属酸化物をそれらの対応する金属状態に還元するための従来の電気化学的プロセスは、単一工程または複数工程のアプローチを用いることができる。
【0004】
複数工程アプローチは、2つの分離した容器を利用する2工程プロセスとすることができる。例えば、使用済み核燃料の酸化ウランからのウランの抽出は、第1の容器に金属ウランおよびLi
2Oを生成するために、融解LiCl電解液に溶解されたリチウムを用いて酸化ウランを還元する初期工程を含む。ここで、Li
2Oは融解LiCl電解液に溶けたままである。それから、そのプロセスは第2の容器における電解採取の次の工程を含む。そこでは、融解LiClに溶解されたLi
2Oが電気分解されて酸素ガスを発生し、リチウムを再生する。したがって、結果として生じる金属ウランは、電気精錬プロセスで抽出することができる。一方、再生されたリチウムを含む融解LiClは、別のバッチの還元工程用に再利用することができる。
【0005】
しかしながら、複数工程アプローチは、いくつかの工学的な複雑さ、例えば溶融塩および還元体を高温で1つの容器から別の容器へ移送することに関する問題などを含んでいる。さらにまた、溶融塩中の酸化物の還元は、電解液−還元体システムによって熱力学的に制約されるおそれがある。特に、この熱力学的制約は、所与のバッチで還元することができる酸化物の量を制限する。その結果、要求される生産量を満たすためには、融解電解液および還元体のより頻繁な移送が必要である。
【0006】
他方で、単一工程アプローチは、陰極および陽極と共に金属酸化物を互換性のある融解電解液に浸漬することを一般的に含む。陽極および陰極を充電することによって、金属酸化物(陰極と電気的に接触する)は、融解電解液による電解変換およびイオン交換によってその対応する金属に還元することができる。しかし、従来の単一工程アプローチは複数工程アプローチより複雑でなくてもよいにもかかわらず、金属生成物の収量は比較的低い。さらにまた、その金属生成物は望ましくない不純物を依然として含んでいる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】国際公開第2009/062005号
【発明の概要】
【0008】
実施形態は、陰極電力分配システムおよび/または電力分配のために同システムを用いる方法を含む。
【0009】
陰極電力分配システムは、複数の陰極アセンブリを含む。複数の陰極アセンブリの各陰極アセンブリは、複数の陰極ロッドを含む。本システムは、複数の陰極アセンブリの各々に電流を分配するように構成される複数のバスバーを含む。複数のバスバーは、電流を複数の陰極アセンブリの第1の端部に分配するように構成される第1のバスバー、および電流を複数の陰極アセンブリの第2の端部に分配するように構成される第2のバスバーを含む。
【0010】
複数の陰極ロッドは、電気精錬装置の溶融塩電解液中に達することができる。一実施形態では、複数の陰極ロッドは、同じ方向を向き、同じ平面内にあるように配置される。また、第1のバスバーおよび第2のバスバーは、複数の陰極ロッドの同じ平面に対して垂直になるように配置され、第1のバスバーは第2のバスバーと平行である。
【0011】
陰極電力分配システムは、第1のバスバーおよび第2のバスバーに電流を供給するように構成される複数の陰極電力フィードスルーユニットをさらに含むことができる。一実施形態では、複数の陰極電力フィードスルーユニットは、第1のバスバーの第1の端部に接続される第1の陰極電力フィードスルーユニットと、第2のバスバーの第2の端部に接続される第2の陰極電力フィードスルーユニットと、を含む。第2の端部は第1の端部の反対側にある。
【0012】
第1の陰極電力フィードスルーユニットおよび第2の陰極電力フィードスルーユニットは、それぞれ、第1のバスバーおよび第2のバスバーに電流を供給する。複数の陰極アセンブリは、陰極アセンブリが陽極アセンブリの両側面に位置するように配置される。一実施形態では、複数の陰極アセンブリの各々は、アセンブリヘッダーバスを含み、複数の陰極ロッドは、アセンブリヘッダーバスに接続される。
【0013】
陰極電力分配システムは、複数の陰極アセンブリの温度が低下するように、冷却ガスを移送するように構成されるマニホールドをさらに含むことができる。一実施形態では、マニホールドは、複数の陰極アセンブリを含む領域の外側に配置される。一実施形態では、複数のチューブを経由して複数の陰極アセンブリに接続される。各陰極アセンブリは、複数のチューブのうちの2本のチューブを経由してマニホールドに接続されてもよい。マニホールドは複数のパイプを含むことができ、複数のパイプのうちの1本は、冷却ガスを受け取るように構成される取入れ開口部を含む。
【0014】
本方法は、電流を複数の陰極アセンブリの各々に分配するステップを含む。各陰極アセンブリは複数の陰極ロッドを含む。分配するステップは、複数のバスバーを経由して電流を複数の陰極アセンブリの各々に分配する。複数のバスバーは、電流を複数の陰極アセンブリの第1の端部に分配する第1のバスバー、および電流を複数の陰極アセンブリの第2の端部に分配する第2のバスバーを含む。
【0015】
本方法は、複数の陰極電力フィードスルーユニットによって、第1のバスバーおよび第2のバスバーに電流を供給するステップをさらに含む。一実施形態では、供給するステップは、第1のバスバーの第1の端部に電流を供給するステップと、第2のバスバーの第2の端部に電流を供給するステップと、をさらに含む。第2の端部は第1の端部の反対側にある。本方法は、複数の陰極アセンブリの温度が低下するように、マニホールドによって、冷却ガスを移送するステップをさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】例示的実施形態による陰極電力分配システムを含む電気精錬システムの斜視図である。
【
図2】例示的実施形態による陰極電力分配システムを含む電気精錬システムの断面側面図である。
【
図3】例示的実施形態による陰極電力分配システムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、例示的実施形態について、添付の図面を参照して詳述する。しかし、本明細書に開示される特定の構造および機能の詳細は、単に例示的実施形態を説明するための代表例に過ぎない。例示的実施形態は、多くの代替的形式で実施することができ、本明細書に記載された例示的実施形態だけに限定されると解釈するべきではない。
【0018】
第1、第2などの用語を様々な構成要素を記述するために本明細書で用いることができるが、これらの構成要素がこれらの用語によって限定されてはならないことが理解されよう。これらの用語は、1つの構成要素を別の構成要素から区別するために用いるだけである。例えば、例示的実施形態の範囲を逸脱せずに、第1の構成要素は第2の構成要素と呼ぶことができ、同様に、第2の構成要素を第1の構成要素と呼ぶことができる。本明細書で用いられるように、「および/または」という用語は、関係する列挙された要素の1つまたは複数のあらゆる組合せを含む。
【0019】
ある構成要素が別の構成要素に「接続される」、「結合される」、「嵌合される」、「取り付けられる」、または「固定される」と呼ばれる場合には、それが他の構成要素に直接接続されるか、または直接結合されてもよく、あるいは介在する構成要素が存在してもよいことが理解されよう。対照的に、ある構成要素が別の構成要素に「直接接続される」または「直接結合される」と呼ばれる場合には、介在する構成要素が存在しない。構成要素間の関係を記述するために用いる他の語は、類似の方法で解釈されるべきである(例えば、「の間に」と「直接〜の間に」、「隣接して」と「直接隣接して」など)。
【0020】
本明細書で用いられるように、単数形は、言語が明白に示さない限り、複数形も含むことを意図している。「備える」および/または「含む」という用語は、本明細書で用いられる場合には、記述された特徴、整数、工程、動作、構成要素、および/または構成部品の存在を明示するものであって、1つまたは複数の他の特徴、整数、工程、動作、構成要素、および/または構成部品の存在または追加を排除するものではないことがさらに理解されよう。
【0021】
また、いくつかの代替的実装では、機能/動作が、図示されまたは本明細書に記載された順序とは異なる順序で生じてもよいことに留意すべきである。例えば、連続して示される2つの図または工程は、実際には、逐次的に、そして並行して実行することができる。あるいは、時には、含まれる機能性/動作に応じて逆の順序で、または反復して実行することができる。
【0022】
本発明の非限定的な実施形態による電気精錬システムは、比較的不純な核供給材料(例えば、不純なウラン供給材料)から精製された金属(例えば、ウラン)を回収するために用いることができる。電気精錬システムは、本願と同日に出願された米国特許出願第XX/XXX,XXX号、HDP参照番号8564−000252/US、GE参照番号24NS250931の「ELECTROREFINER SYSTEM FOR RECOVERING PURIFIED METAL FROM IMPURE NUCLEAR FEED MATERIAL(不純な核供給材料から精製された金属を回収するための電気精錬システム)」に記載されたものであり得る。上記の全内容は参照によって本明細書に組込まれる。不純な核供給材料は、電解酸化物還元システムの金属生成物であってもよい。電解酸化物還元システムは、金属の次の回収を可能にするために、酸化物をその金属形式に還元することを容易にするように構成することができる。電解酸化物還元システムは、2010年12月23日に出願された米国特許出願第12/978,027号、HDP参照番号8564−000228/US、GE参照番号24AR246140の「ELECTROLYTIC OXIDE REDUCTION SYSTEM(電解酸化物還元システム)」に記載されたものであり得る。上記の全内容は参照によって本明細書に組込まれる。
【0023】
一般に、電気精錬システムは、容器、複数の陰極アセンブリ、複数の陽極アセンブリ、電力システム、スクレーパ、および/またはコンベアシステムを含むことができる。電気精錬システムのための電力システムは、複数の陰極アセンブリのための共通のバスバーを含むことができ、それについては
図3を参照して以下でさらに説明する。電力は、電気フィードスルーユニットを経由し、フロア構造を通って、共通のバスバーに供給することができる。本明細書の開示に加えて、電気フィードスルーユニットは、本願と同日に出願された米国特許出願第XX/XXX,XXX号、HDP参照番号8564−000253/US、GE参照番号24AR252782の「BUS BAR ELECTRICAL FEEDTHROUGH FOR ELECTROREFINER SYSTEM(電気精錬システムのためのバスバー電気フィードスルー)」に記載されたものであり得る。上記の全内容は参照によって本明細書に組込まれる。
【0024】
スクレーパは、本願と同日に出願された米国特許出願第XX/XXX,XXX号、HDP参照番号8564−000255/US、GE参照番号24AR252787の「CATHODE SCRAPER SYSTEM AND METHOD OF USING THE SAME FOR REMOVING URANIUM(陰極スクレーパシステムおよびウラン除去のために同システムを用いる方法)」に記載されたものであり得る。上記の全内容は参照によって本明細書に組込まれる。コンベアシステムは、本願と同日に出願された米国特許出願第XX/XXX,XXX号、HDP参照番号8564−000260/US、GE参照番号24AR256355の「CONTINUOUS RECOVERY SYSTEM FOR ELECTROREFINER SYSTEM(電気精錬システムのための連続回収システム」に記載されたものであり得る。上記の全内容は参照によって本明細書に組込まれる。しかし、電気精錬システムはそれに限定されず、本明細書において特に識別されなかった他の構成要素を含んでもよいことを理解すべきである。さらにまた、電気精錬システムおよび/または電解酸化物還元システムは、炉心溶融物および使用済み核燃料の安定化処理のための方法を実行するために用いることができる。この方法は、YYYY年MM月DD日に出願された米国特許出願第XX/XXX,XXX号、HDP参照番号8564−000262/US、GE参照番号24AR253193の「METHOD FOR CORIUM AND USED NUCLEAR FUEL STABILIZATION PROCESSING(炉心溶融物および使用済み核燃料の安定化処理のための方法)」に記載されたものであり得る。上記の全内容は参照によって本明細書に組込まれる。
【0025】
上述したように、電気精錬システムのための不純な核供給材料は、電解酸化物還元システムの金属生成物であってもよい。電解酸化物還元システムの動作の間、複数の陽極および陰極アセンブリは、溶融塩電解液に浸漬される。電解酸化物還元システムの非限定的な実施形態では、溶融塩電解液は塩化リチウム(LiCl)であってもよい。溶融塩電解液は、約650℃の温度に維持することができる(+50℃、−30℃)。電気化学的プロセスは、還元ポテンシャルが陰極アセンブリで発生するように実行され、陰極アセンブリは酸化物供給材料(例えば、金属酸化物)を収容する。還元ポテンシャルの影響を受けて、金属酸化物の金属イオンは金属に還元され、金属酸化物(MO)供給材料からの酸素(O)は酸化物イオンとして溶融塩電解液に溶解し、それによって、陰極アセンブリに金属(M)が残る。陰極反応は、以下の通りであり得る。
【0026】
MO+2e
-→M+O
2-
陽極アセンブリでは、酸化物イオンが酸素ガスに変換される。プロセス中に酸素ガスを希釈し、冷却し、電解酸化物還元システムから取り除くために、陽極アセンブリの各々の陽極シュラウドを用いることができる。陽極反応は、以下の通りであり得る。
【0027】
O
2-→1/2O
2+2e
-
金属酸化物は二酸化ウラン(UO
2)であってもよいし、還元生成物は金属ウランであってもよい。しかし、電解酸化物還元システムを用いて、他のタイプの酸化物をそれらの対応する金属に還元することもできることを理解すべきである。同様に、電解酸化物還元システムで使用する溶融塩電解液は、特にそれに限定されるわけではなく、還元される酸化物供給材料応じて異なってもよい。
【0028】
電解酸化物還元の後、電解酸化物還元システムの金属生成物を収容するバスケットは、金属生成物から精製された金属を得るためのさらなる処理のために、例示的実施形態による電気精錬システムへ移送される。より明確に述べると、電解酸化物還元システムからの金属生成物は、例示的実施形態による電気精錬システムのための不純な核供給材料として役立つ。特に、電解酸化物還元システムでは、金属生成物を収容するバスケットは陰極アセンブリであるが、電気精錬システムでは、金属生成物を収容するバスケットは陽極アセンブリである。先行技術による装置と比較して、例示的実施形態による電気精錬システムは、精製された金属の著しくより大きな収量を可能にする。
【0029】
図1は、例示的実施形態の非限定的な実施形態による陰極電力分配システムを含む電気精錬システムの斜視図である。
図2は、例示的実施形態の非限定的な実施形態による陰極電力分配システムを含む電気精錬システムの断面側面図である。
【0030】
図1、
図2を参照すると、電気精錬システム100は、容器102、複数の陰極アセンブリ104、複数の陽極アセンブリ108、電力システム、スクレーパ110および/またはコンベアシステム112を含む。複数の陰極アセンブリ104の各々は、複数の陰極ロッド106を含むことができる。電力システムは、フロア構造134を通って延びる電気フィードスルーユニット132を含むことができる。フロア構造134は、グローブボックスのグローブボックスフロアであってもよい。あるいは、フロア構造134は、ホットセル設備の支持プレートであってもよい。コンベアシステム112は、入口パイプ113、トラフ116、チェーン、複数の羽根、出口パイプ114、および/または排出シュート128を含むことができる。
【0031】
容器102は、溶融塩電解液を保持するように構成される。非限定的な実施形態では、溶融塩電解液は、LiCl、LiCl−KCl共晶、または別の好適な媒体とすることができる。容器102は、容器102の大部分がフロア構造134の下になるように位置することができる。例えば、容器102の上部は、フロア構造134の開口部を通ってフロア構造134の上に延びることができる。フロア構造134の開口部は、容器102の寸法に対応することができる。容器102は、複数の陰極アセンブリ104および複数の陽極アセンブリ108を受け取るように構成される。
【0032】
複数の陰極アセンブリ104は、容器102内に延長し、溶融塩電解液に少なくとも部分的に浸漬するように構成される。例えば、複数の陰極アセンブリ104の長さの大部分が容器102の溶融塩電解液に浸漬するように、複数の陰極アセンブリ104および/または容器102の寸法を調整することができる。各陰極アセンブリ104は、同じ方向を向き、同じ平面内にあるように配置される複数の陰極ロッド106を含むことができる。
【0033】
複数の陽極アセンブリ108は、各陽極アセンブリ108の側面に2つの陰極アセンブリ104が並ぶように、複数の陰極アセンブリ104と共に配列することができる。複数の陰極アセンブリ104および陽極アセンブリ108は、平行に配列することができる。各陽極アセンブリ108は、容器102によって保持される溶融塩電解液に不純なウラン供給材料を保持し浸漬するように構成することができる。複数の陽極アセンブリ108の長さの大部分が容器102の溶融塩電解液に浸漬するように、複数の陽極アセンブリ108および/または容器102の寸法を調整することができる。
図1、
図2では、電気精錬システム100が11個の陰極アセンブリ104および10個の陽極アセンブリ108を有するように示しているが、本明細書の例示的実施形態はそれに限定されないことを理解すべきである。
【0034】
電気精錬システム100では、陰極電力分配システムは、複数の陰極アセンブリ104および陽極アセンブリ108に接続される。陰極電力分配システムについては、
図3を参照してさらに説明する。
【0035】
精製されたウランの除去を開始するために、スクレーパ110は、複数の陰極ロッド106の長さ方向に沿って上下に移動し、複数の陰極アセンブリ104の複数の陰極ロッド106に堆積した精製されたウランを除去するように構成される。削り落とした結果、除去された精製されたウランは、溶融塩電解液を通って容器102の底に沈む。
【0036】
コンベアシステム112は、それの少なくとも一部が容器102の底に配置されるように構成される。例えば、複数の陰極ロッド106から除去された精製されたウランがトラフ116に蓄積するように、コンベアシステム112のトラフ116を容器102の底に配置することができる。コンベアシステム112は、容器102から精製されたウランを取り出すために、トラフ116に蓄積された精製されたウランを、出口パイプ114を通して排出シュート128に運ぶように構成される。
【0037】
図3は、例示的実施形態による陰極電力分配システムを示す。陰極電力分配システムは、電気精錬システム100(
図1、
図2)からの、およびそれと共に用いられる構成要素と共に示される。しかし、例示的実施形態が他の電気精錬システムで用いることができることが理解される。
【0038】
図3に示すように、陰極電力分配システムは、複数の陰極アセンブリ104を含む。複数の陰極アセンブリ104は、
図1、
図2の複数の陰極アセンブリであってもよい。各陰極アセンブリ104は、同一または類似の構成であって、特別な道具を用いずに精製セルから容易に取り外すことができる。複数の陰極アセンブリ104は、第1の陰極アセンブリ104−1から第Nの陰極アセンブリ104−Nまでを含む。ここで、Nの値は2以上の任意の整数である。上述したように、複数の陰極アセンブリ104は、陽極アセンブリ108と交互に配置することができる。言い換えれば、陰極アセンブリ104は、陰極アセンブリ104が陽極アセンブリ108の両側面に位置するように配置される。各陰極アセンブリ104は、複数の陰極ロッド106を含む。複数の陰極ロッド106は、第1の陰極ロッド106−1から第Mの陰極ロッド106−Mまでを含む。ここで、Mの値は2以上の任意の整数である。上述したように、複数の陰極ロッド106は、電気精錬システム100の容器102の溶融塩電解液中に達する。
【0039】
各陰極アセンブリ104について、陰極ロッド106は、同じ方向を向き、同じ平面内にあるように配置される。各陰極アセンブリ104は、アセンブリヘッダーバス150を含む。陰極ロッド106は、アセンブリヘッダーバス150に接続される。
【0040】
陰極電力分配システムは、複数の陰極アセンブリ104の各々に電流を分配するように構成される複数のバスバー152を含む。バスバー152は、電流を陰極アセンブリ104の第1の端部に分配するように構成される第1のバスバー152−1、および電流を陰極アセンブリ104の第2の端部に分配するように構成される第2のバスバー152−2を含む。第1のバスバー152−1は、第2のバスバー152−2と平行であってもよい。また、第1のバスバー152−1および第2のバスバー152−2は、陰極ロッド106の同じ平面に対して垂直になるように配置される。第1のバスバー152−1は、各陰極アセンブリ104のアセンブリヘッダーバス150の端部に接続することができる。第2のバスバー152−2は、各陰極アセンブリ104のアセンブリヘッダーバス150の他の端部に接続することができる。
【0041】
陰極電力分配システムは、バスバー152に電流を供給するように構成される複数の陰極電力フィードスルーユニット132を含む。上記のように、陰極電力フィードスルーユニットは、米国特許出願第XX/XXX,XXX号、HDP参照番号8564−000253/US、GE参照番号24AR252782に記載されたものであり得る。
【0042】
バスバー152は、陰極アセンブリ104の各々に均一に電流を分配するように構成される。陰極電力フィードスルーユニット132は、第1の陰極電力フィードスルーユニット132−1および第2の陰極電力フィードスルーユニット132−2を含む。第1の陰極電力フィードスルーユニット132−1は第1のバスバー152−1の第1の端部に接続され、第2の陰極電力フィードスルーユニット132−2は第2のバスバー152−2の第2の端部に接続される。ここで、第2の端部は第1の端部の反対側にある。また、第1の陰極電力フィードスルーユニット132−1および第2の陰極電力フィードスルーユニット132−2は、グローブボックスの外側に位置する外部の電力システムに接続される。外部の電力システムは、電流を発生および/または供給するいかなるタイプの電力システムであってもよい。このように、第1の陰極電力フィードスルーユニット132−1および第2の陰極電力フィードスルーユニット132−2は、それぞれ第1のバスバー152−1および第2のバスバー152−2に電流を供給する。
【0043】
陰極電力分配システムは、陰極アセンブリ104の温度が低下するように、冷却ガスを移送するように構成されるマニホールド154を含む。例えば、マニホールド154は、陰極アセンブリ104を含む領域の外側に配置されてもよい。マニホールド154は、取入れ開口部156を有する複数のパイプを含むことができる。取入れ開口部156は冷却ガスを受け取るように構成され、冷却ガスはパイプを経由して移送される。マニホールド154は、複数のチューブ158を経由して陰極アセンブリ104に接続される。例えば、各陰極アセンブリ104は、第1のチューブ158−1および第2のチューブ158−2を経由してマニホールド154に接続される。第1のチューブ158−1の一端は各陰極アセンブリ104のアセンブリヘッダーバス150に接続され、第1のチューブ158−1の他端はマニホールド154に接続される。第2のチューブ158−2の一端は各陰極アセンブリ104のアセンブリヘッダーバス150に接続され、第2のチューブ158−2の他端はマニホールド154に接続される。冷却ガスは、アセンブリヘッダーバス150からグローブボックスまたは類似のエンクロージャに排出される。それから、ガスは、リサイクルの前に、グローブボックス(または類似のエンクロージャ)の雰囲気制御システムによって冷却され浄化される。
【0044】
所望の電力レベルは、電流または電圧で測定されるが、複数の陰極ロッド106を充電するように、陰極電力分配システムを経由して陰極アセンブリ104に印加される。この充電は、陽極アセンブリ108が電解液と接触する間に、陽極アセンブリに含まれる不純な金属ウランを酸化させて、溶融塩に溶解するウランイオンを形成する。それらが形精製された金属ウランに還元される場合に、ウランイオンは、同じ電解液と接触して、陰極ロッド106に輸送する。例示する方法は、修理またはシステム構成の必要性に基づいて、電気精錬システム内のアセンブリのモジュラー部分またはアセンブリ全体をさらに交換することができ、そうすることで、精製される金属の量を可変にすることができ、ならびに/または、所望の電力レベル、電解液温度、および/もしくはモジュラー構成に基づく他の任意のシステムパラメータで動作することができる柔軟なシステムを提供することができる。精製の後、精製された金属は取り出されて、精製された金属のアイデンティティに基づく様々な化学的プロセスで用いることができる。例えば、還元され精製された金属ウランは、核燃料に再処理することができる。
【0045】
このように例示的実施形態について記載したが、当業者によって、例示的実施形態が、日常的な実験によって、さらなる発明のアクティビティを伴わずに変更され得ることは、当業者には明らかであろう。例えば、電気的接触が例示する還元システムの一面における例示的実施形態で示されているが、予想される陰極および陽極アセンブリ配置、電力レベル、必要な陽極処理ポテンシャルなどに基づいて、電気的接触の他の数および構成を用いることができることは、当然に理解される。変形例は、例示的実施形態の趣旨および範囲からの逸脱とみなされるべきではなく、当業者にとって明らかである全てのこのような修正は、以下の請求項の範囲内に含まれることを意図している。
【符号の説明】
【0046】
100 電気精錬システム
102 容器
104 陰極アセンブリ
104−1 第1の陰極アセンブリ
104−N 第Nの陰極アセンブリ
106 陰極ロッド
106−1 第1の陰極ロッド
106−M 第Mの陰極ロッド
108 陽極アセンブリ
110 スクレーパ
112 コンベアシステム
113 入口パイプ
114 出口パイプ
116 トラフ
128 排出シュート
132 陰極電力フィードスルーユニット
132−1 第1の陰極電力フィードスルーユニット
132−2 第2の陰極電力フィードスルーユニット
134 フロア構造
150 アセンブリヘッダーバス
152 バスバー
152−1 第1のバスバー
152−2 第2のバスバー
154 マニホールド
156 取入れ開口部
158 チューブ
158−1 第1のチューブ
158−2 第2のチューブ