特許第6010720号(P6010720)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6010720
(24)【登録日】2016年9月23日
(45)【発行日】2016年10月19日
(54)【発明の名称】ウエハ支持構造体
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/683 20060101AFI20161006BHJP
【FI】
   H01L21/68 R
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-520171(P2016-520171)
(86)(22)【出願日】2016年1月13日
(86)【国際出願番号】JP2016050817
【審査請求日】2016年4月5日
(31)【優先権主張番号】62/105371
(32)【優先日】2015年1月20日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000004064
【氏名又は名称】日本碍子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000017
【氏名又は名称】特許業務法人アイテック国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】竹林 央史
【審査官】 鈴木 和樹
(56)【参考文献】
【文献】 特表2014−534620(JP,A)
【文献】 特開2004−95665(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/151996(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/683
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウエハを載置するウエハ載置部を複数備えたセラミック製のトレイプレートがセラミック製のベースプレートの上面に配置されたウエハ支持構造体であって、
前記ベースプレートは、ベース側電極を内蔵し、
前記トレイプレートは、トレイ側電極を内蔵し、
前記ウエハ載置部に前記ウエハを載置した状態で前記ベース側電極及び前記トレイ側電極に印加する電圧を調整することにより、前記ベースプレートと前記トレイプレートとを互いに引き寄せる静電気的な力を発生させると共に前記トレイプレートと前記ウエハとを互いに引き寄せる静電気的な力を発生させる、
ウエハ支持構造体。
【請求項2】
前記トレイプレートは、前記ベースプレートと対向する面に金属層を有し、
前記ウエハ載置部に前記ウエハを載置した状態で前記ベース側電極及び前記トレイ側電極の両方に電圧を印加することにより、前記ベースプレートと前記トレイプレートの前記金属層とを互いに引き寄せる静電気的な力を発生させると共に、前記トレイプレートと前記ウエハとを互いに引き寄せる静電気的な力を発生させる、
請求項1に記載のウエハ支持構造体。
【請求項3】
前記トレイプレートは、前記ベースプレートと対向する面に金属層を有さず、
前記ウエハ載置部に前記ウエハを載置した状態で前記トレイ側電極に電圧を印加することにより、前記ベースプレートと前記トレイプレートとを互いに引き寄せる静電気的な力を発生させると共に、前記トレイプレートと前記ウエハとを互いに引き寄せる静電気的な力を発生させる、
請求項1に記載のウエハ支持構造体。
【請求項4】
前記トレイプレートは、Al23製であり、
前記ベースプレートは、AlN製である、
請求項1〜3のいずれか1項に記載のウエハ支持構造体。
【請求項5】
前記トレイ側電極は、負極と正極とを有する双極構造であり、各ウエハ載置部における前記負極と前記正極との面積比は0.7〜1:0.7〜1である、
請求項1〜4のいずれか1項に記載のウエハ支持構造体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウエハ支持構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ウエハを載置するウエハ載置部を複数備えたウエハ支持構造体が知られている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−59494号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、こうしたウエハ支持構造体として、図8に示すものが知られている。このウエハ支持構造体100は、ウエハWを載置するウエハ載置部104を複数備えた搬送用Al23プレート102がAlN静電チャック110の上面に配置されている。搬送用Al23プレート102の裏面には、導電材(例えばNi)のめっき層106が形成されている。また、AlN静電チャック110には、正負一対の電極112,114が内蔵されている。各ウエハ載置部104にウエハWを載置した状態で電極112,114に直流電源DC1,DC2の直流電圧を印加すると、搬送用Al23プレート102のめっき層106とAlN静電チャック110との間にジョンソン−ラーベック力(JR力)が発生し、搬送用Al23プレート102はAlN静電チャック110に吸着される。なお、ウエハ載置部104の表面(ウエハWと接触する面)は研削面である。また、AlN静電チャック110のうちめっき層106と対向する面にはエンボス(図示略)が形成されており、エンボスの表面(めっき層106と接触する面)は鏡面である。
【0005】
しかしながら、図8のウエハ支持構造体では、ウエハWは搬送用Al23プレート102のウエハ載置部104に載置されているのみのため、ウエハWとウエハ載置部104の表面との接触熱抵抗が大きい。そのため、上部からプラズマ入熱がある場合、ウエハWの温度が高くなりすぎたり、ウエハWの温度分布(最高温度と最低温度の差)が大きくなりすぎたりすることがあった。
【0006】
本発明は上述した課題に鑑みなされたものであり、ウエハが高温になりすぎたりウエハの温度分布が大きくなりすぎたりするのを防止することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のウエハ支持構造体は、
ウエハを載置するウエハ載置部を複数備えたセラミック製のトレイプレートがセラミック製のベースプレートの上面に配置されたウエハ支持構造体であって、
前記ベースプレートは、ベース側電極を内蔵し、
前記トレイプレートは、トレイ側電極を内蔵し、
前記ウエハ載置部に前記ウエハを載置した状態で前記ベース側電極及び前記トレイ側電極に印加する電圧を調整することにより、前記ベースプレートと前記トレイプレートとを互いに引き寄せる静電気的な力を発生させると共に前記トレイプレートと前記ウエハとを互いに引き寄せる静電気的な力を発生させる、
ものである。
【0008】
このウエハ支持構造体では、ウエハ載置部に前記ウエハを載置した状態で前記ベース側電極及び前記トレイ側電極に印加する電圧を調整することにより、ベースプレートとトレイプレートとの間およびトレイプレートとウエハとの間に静電気的な力(吸着力)を発生させる。これにより、ウエハとウエハ載置部との間の接触熱抵抗は、ウエハとウエハ載置部との間に吸着力が発生していない場合に比べて小さくなる。そのため、ウエハが上方から加熱された場合、ウエハが高温になりすぎたりウエハの温度分布が大きくなりすぎたりするのを防止することができる。
【0009】
本発明のウエハ支持構造体において、前記トレイプレートは、前記ベースプレートと対向する面に金属層を有し、前記ウエハ載置部に前記ウエハを載置した状態で前記ベース側電極及び前記トレイ側電極の両方に電圧を印加することにより、前記ベースプレートと前記トレイプレートの前記金属層とを互いに引き寄せる静電気的な力を発生させると共に、前記トレイプレートと前記ウエハとを互いに引き寄せる静電気的な力を発生させるようにしてもよい。あるいは、前記トレイプレートは、前記ベースプレートと対向する面に金属層を有さず、前記ウエハ載置部に前記ウエハを載置した状態で前記トレイ側電極に電圧を印加することにより、前記ベースプレートと前記トレイプレートとを互いに引き寄せる静電気的な力を発生させると共に、前記トレイプレートと前記ウエハとを互いに引き寄せる静電気的な力を発生させるようにしてもよい。
【0010】
本発明のウエハ支持構造体において、前記ウエハ載置部のうち前記ウエハと接触する面はフラットな鏡面としてもよい。こうすれば、ウエハと接触する面が研削面の場合と比べて、ウエハとウエハ載置部との接触面積が大きくなるため、本発明の効果が顕著になる。
【0011】
本発明のウエハ支持構造体において、前記トレイプレートはAl23製、前記ベースプレートはAlN製としてもよい。
【0012】
本発明のウエハ支持構造体において、前記トレイ側電極は、負極と正極とを有する双極構造であり、各ウエハ載置部における前記負極と前記正極との面積比は0.7〜1:0.7〜1(好ましくは0.9〜1:0.9〜1)としてもよい。こうすれば、ウエハに吸着力の強いところと弱いところが生じにくくなり、ウエハの温度分布をより小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】第1実施形態のウエハ支持構造体10の縦断面図。
図2】第1実施形態のウエハ支持構造体10の平面図。
図3】第2実施形態のウエハ支持構造体30の縦断面図。
図4】第2実施形態のトレイ側電極を構成する負極18a,正極18bを上方から見たときの一例を示す透視図。
図5】第2実施形態のトレイ側電極を構成する負極18a,正極18bを上方から見たときの一例を示す透視図。
図6】第2実施形態のトレイ側電極を構成する負極18a,正極18bを上方から見たときの一例を示す透視図。
図7】第3実施形態のウエハ支持構造体40の縦断面図。
図8】従来のウエハ支持構造体100の縦断面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[第1実施形態]
本発明のウエハ支持構造体の一例を図1及び図2を用いて以下に説明する。図1は、第1実施形態のウエハ支持構造体10の縦断面図、図2は、ウエハ支持構造体10の平面図である。
【0015】
ウエハ支持構造体10は、プラズマを利用してCVDやエッチングなどを行うウエハWを支持するために用いられるものであり、半導体プロセス用のチャンバ(図示略)の内部に取り付けられている。
【0016】
ウエハ支持構造体10は、ウエハWを載置するウエハ載置部14を複数備えたセラミック製(ここではAl23製)のトレイプレート12がセラミック製(ここではAlN製)のベースプレート20の上面に配置されたものである。
【0017】
トレイプレート12は、ウエハWを搬送するための円盤状のプレートであり、上面に複数のウエハ載置部14を有している。ウエハ載置部14は、上方から見た形状が円形の窪みであり、円盤状のウエハWより若干大きなサイズに形成されている。ここでは、ウエハ載置部14は、トレイプレート12を上方から見たときに中央に1つ、トレイプレート12の同心円上に60°おきに6つ、合計7つ形成されている(図2参照)。ウエハ載置部14の表面つまりウエハWと接触する面はフラットな鏡面に仕上げられている。トレイプレート12の裏面つまりベースプレート20に対向する面には、導電材(例えばNi)のめっき層16が形成されている。トレイプレート12は、円盤状のトレイ側電極18を内蔵している。トレイ側電極18は、ウエハ載置部14の表面から0.35±0.05mmの位置に埋設されている。このトレイ側電極18の給電ピン17は、ベースプレート20の下面からベースプレート20を貫通してトレイ側電極18に到達している。給電ピン17の先端は、平坦面であってもよいし曲面(球面)であってもよい。
【0018】
ベースプレート20は、円盤状のプレートであり、ベース側電極22を内蔵している。ベース側電極22は、櫛歯負極22aと櫛歯正極22bとで構成され、互いの櫛歯が非接触状態を保ちつつ交互に入り込むように配置されている。櫛歯負極22aと櫛歯正極22bの面積比は、0.7〜1:0.7〜1である。このベース側電極22は、上面から1±0.5mmの位置に埋設されている。ベースプレート20の上面つまりトレイプレート12と対向する面には、複数のエンボス(図示略)が形成されている。これらのエンボスの表面(めっき層16と接触する面)は鏡面に仕上げられている。ベースプレート20は、下面から櫛歯負極22aに到達する給電ピン24aと、下面から櫛歯正極22bに到達する給電ピン24bとを備えている。また、ベースプレート20には、絶縁スリーブ26が上下方向に貫通するように設けられている。トレイ側電極18の給電ピン17は、この絶縁スリーブ26を挿通している。給電ピン17は、絶縁スリーブ26内に設けた弾性体(図示略)によりトレイ側電極18へのコンタクト加重が200gとなるように調節されている。トレイ側電極18及びベース側電極22は、印刷により形成してもよいしメッシュを埋設して形成してもよい。
【0019】
次に、本実施形態のウエハ支持構造体10の使用例について説明する。まず、各ウエハ載置部14にウエハWを載置する。そして、給電ピン24a,24bにそれぞれ直流電源DC1,DC2の電圧を印加し、給電ピン17に直流電源DC3の電圧を印加する。また、図示しない平行平板に高周波電圧を印加してウエハWの上方にプラズマを発生させる。プラズマは、ウエハWのグランド電極の役割を果たす。これにより、ベース側電極22とトレイプレート12のめっき層16との間でJR力が発生し、トレイ側電極18と各ウエハWとの間でクーロン力が発生する。この状態で、プラズマを利用してウエハWにCVD成膜を施したりエッチングを施したりする。
【0020】
以上詳述したウエハ支持構造体10によれば、ウエハWとウエハ載置部14との間の接触熱抵抗は、ウエハWとウエハ載置部14との間に吸着力が発生していない場合に比べて小さくなる。そのため、ウエハWが上方から加熱される場合、ウエハWが高温になりすぎたりウエハWの温度分布が大きくなりすぎたりするのを防止することができる。また、ウエハ載置部14のうちウエハWと接触する面はフラットな鏡面であるため、この面が研削面の場合と比べて、ウエハWとウエハ載置部14との接触面積が大きくなり、本発明の効果が顕著に得られる。
【0021】
[第2実施形態]
第2実施形態のウエハ支持構造体30は、図3に示すように、トレイプレート12のトレイ側電極の構成を変更したこと以外は、ウエハ支持構造体10と同様である。具体的には、ウエハ支持構造体30は、トレイプレート12に内蔵したトレイ側電極をジグザグ形状の負極18aと正極18bとで構成し、これらを互いに非接触状態を保ちつつ交互に入り込むように配置した。また、負極18aに給電ピン17を接続し、正極18bに給電ピン19を接続した。給電ピン19はベースプレート20を貫通する絶縁スリーブ27を挿通するようにした。更に、給電ピン17,19には、それぞれ直流電源DC3,DC4の電圧を印加するようにした。ここで、トレイプレート12を上方から見たときの透視図を図4図6に示す。図4は2インチのウエハWをトレイプレート12に21個載置した例、図5及び図6は4インチのウエハWをトレイプレート12に7個載置した例である。各図において、負極18aを細かいメッシュ、正極18bを粗いメッシュで示した。負極18aと正極18bとの間隔は、特に限定するものではないが、例えば2〜6mmにすればよい。また、トレイ側電極18の電極端(外周端)とトレイプレート12との距離も、特に限定するものではないが、例えば1〜4mmとするのが好ましい。図4図6のいずれも、1つのウエハWをみたときに負極18aと正極18bの面積比が0.7〜1:0.7〜1(図4図6では1:1)となるように設定した。このウエハ支持構造体30を使用するにあたっては、まず、各ウエハ載置部14にウエハWを載置する。そして、給電ピン24a,24bにそれぞれ直流電源DC1,DC2の電圧を印加し、給電ピン17,19に直流電源DC3,DC4の電圧を印加する。また、図示しない平行平板に高周波電圧を印加してウエハWの上方にプラズマを発生させる。これにより、ベース側電極22とトレイプレート12のめっき層16との間でJR力が発生し、トレイ側電極(負極18aと正極18b)と各ウエハWとの間でクーロン力が発生する。したがって、ウエハ支持構造体10と同様の効果が得られる。また、1つのウエハWをみたときに負極18aと正極18bの面積比が0.7〜1:0.7〜1となるようにしたため、各ウエハWは吸着力の強いところと弱いところが生じにくくなり、ウエハWの温度分布を小さくすることができる。
【0022】
[第3実施形態]
第3実施形態のウエハ支持構造体40は、図7に示すように、トレイプレート12のめっき層16を形成しなかったこと、ベースプレート20のベース側電極の構成を変更したこと以外は、ウエハ支持構造体10と同様である。具体的には、ウエハ支持構造体40は、トレイプレート12の下面にめっき層16を形成せず直接ベースプレート20に載置した。また、ベースプレート20のベース側電極42は1枚の円盤状の電極とし、これをアースピン42aで接地した。ベース側電極42は、上面から0.5±3mmに配置した。また、トレイ側電極18は、ウエハ載置面14の表面及びトレイプレート12の下面から0.35±0.05mmに配置した。このウエハ支持構造体40を使用するにあたっては、まず、各ウエハ載置部14にウエハWを載置する。そして、給電ピン17にそれぞれ直流電源DC1の電圧を印加する。また、図示しない平行平板に高周波電圧を印加してウエハWの上方にプラズマを発生させる。プラズマは、ウエハWのグランド電極の役割を果たす。これにより、ベース側電極42とトレイ側電極18との間でクーロン力が発生し、トレイ側電極18と各ウエハWとの間でクーロン力が発生する。したがって、ウエハ支持構造体10と同様の効果が得られる。なお、トレイプレート12の使用温度における体積抵抗率は、1×1015Ωcm以上とするのが好ましい。
【0023】
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
【実施例】
【0024】
第1〜第3実施形態のウエハ支持構造体10,30,40及び従来のウエハ支持構造体100について、プラズマ入熱を発生させたときのウエハWの温度及び温度分布を測定した。
【0025】
ウエハ支持構造体10は、直流電源DC1,DC2,DC3にそれぞれ−500V,+500V,−2.5kVを印加した。ウエハ支持構造体30は、直流電源DC1,DC2,DC3,DC4にそれぞれ−500V,+500V,−2.5kV,+2.5kVを印加した。ウエハ支持構造体40は、直流電源DC1に−2.5kVを印加した。ウエハ支持構造体100は、直流電源DC1,DC2にそれぞれ−500V,+500Vを印加した。このように電圧を印加した状態で、各ウエハ支持構造体10,30,40,100につき、プラズマ入熱を1kWに設定し、ベースプレート20の温度を40℃になるように制御した。なお、ベースプレート20の下面にはアルミ冷却板を取り付け、アルミ冷却板の内部には冷却液を循環させた。そして、トレイプレート12のウエハ載置部14に設置した7つのウエハWの温度の平均値と、各ウエハWの温度分布(最高温度と最低温度との差)のうち最大値を測定した。その結果を表1に示す。表1に示すように、第1〜第3実施形態のウエハ支持構造体10,30,40は、従来のウエハ支持構造体100に比べて、ウエハWの温度を低減でき、かつ、ウエハWの温度分布を小さく抑えることができた。
【0026】
【表1】
【0027】
この出願は、2015年1月20日に出願された米国仮出願第62/105371号を優先権主張の基礎としており、引用によりその内容の全てが本明細書に含まれる。
【0028】
なお、上述した実施例は本発明を何ら限定するものでないことは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明は、ウエハに成膜やエッチング等を行うウエハ処理装置に利用可能である。
【符号の説明】
【0030】
10 ウエハ支持構造体、12 トレイプレート、14 ウエハ載置部、16 めっき層、17 給電ピン、18 トレイ側電極、18a 負極、18b 正極、19 給電ピン、20 ベースプレート、22 ベース側電極、22a 櫛歯負極、22b 櫛歯正極、24a 給電ピン、24b 給電ピン、26 絶縁スリーブ、27 絶縁スリーブ、30 ウエハ支持構造体、40 ウエハ支持構造体、42 ベース側電極、42a アースピン、100 ウエハ支持構造体、102 搬送用Al23プレート、104 ウエハ載置部、106 めっき層、110 AlN静電チャック、112,114 電極。
【要約】
ウエハ支持構造体10は、ウエハWを載置するウエハ載置部14を複数備えたセラミック製のトレイプレート12がセラミック製のベースプレート20の上面に配置されたものである。ベースプレート20は、ベース側電極22を内蔵し、トレイプレート12は、トレイ側電極18を内蔵している。このウエハ支持構造体10では、ウエハ載置部14にウエハWを載置した状態でベース側電極22及びトレイ側電極18に印加する電圧を調整する。こうすることにより、ベースプレート20とトレイプレート12とを互いに引き寄せる静電気的な力を発生させると共にトレイプレート12とウエハWとを互いに引き寄せる静電気的な力を発生させる。
図1
図2
図3
図7
図8
図4
図5
図6