特許第6010735号(P6010735)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社PFUの特許一覧

特許6010735情報管理装置、情報管理方法、及びプログラム
<>
  • 特許6010735-情報管理装置、情報管理方法、及びプログラム 図000002
  • 特許6010735-情報管理装置、情報管理方法、及びプログラム 図000003
  • 特許6010735-情報管理装置、情報管理方法、及びプログラム 図000004
  • 特許6010735-情報管理装置、情報管理方法、及びプログラム 図000005
  • 特許6010735-情報管理装置、情報管理方法、及びプログラム 図000006
  • 特許6010735-情報管理装置、情報管理方法、及びプログラム 図000007
  • 特許6010735-情報管理装置、情報管理方法、及びプログラム 図000008
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6010735
(24)【登録日】2016年9月30日
(45)【発行日】2016年10月19日
(54)【発明の名称】情報管理装置、情報管理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 17/50 20060101AFI20161006BHJP
【FI】
   G06F17/50 604G
   G06F17/50 614A
【請求項の数】7
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-61513(P2012-61513)
(22)【出願日】2012年3月19日
(65)【公開番号】特開2013-196258(P2013-196258A)
(43)【公開日】2013年9月30日
【審査請求日】2014年7月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】000136136
【氏名又は名称】株式会社PFU
(74)【代理人】
【識別番号】100137394
【弁理士】
【氏名又は名称】横井 敏弘
(72)【発明者】
【氏名】川田 博和
【審査官】 松浦 功
(56)【参考文献】
【文献】 特開平09−267239(JP,A)
【文献】 特開2006−318057(JP,A)
【文献】 特開2007−280327(JP,A)
【文献】 特開2007−011825(JP,A)
【文献】 特開2000−113007(JP,A)
【文献】 特開平09−259157(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0125303(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 17/50
G06Q 50/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
設計又は製図に用いるための図面要素を、作業工程に関連付けて格納する格納手段と、
作業対象物を構成する部品に関する情報であって、複数の作業工程で共通する情報を基本情報として保存する基本情報保存手段と、
部品に関する情報であって、作業工程によって異なる情報をパラメータとして保存するパラメータ保存手段と、
前記基本情報保存手段により保存された基本情報と、前記パラメータ保存手段により保存されたパラメータとに基づいて、図面要素を生成する生成手段と、
ユーザにより指定された作業工程に基づいて、前記格納手段により格納された図面要素を読み出す読出し手段と
を有し、
前記格納手段は、前記生成手段により生成された図面要素を基本情報に関連付けて格納する
情報管理装置。
【請求項2】
前記基本情報保存手段は、少なくとも、作業対象物を構成する部品の仕様及び特性を前記基本情報として保存し、
前記パラメータ保存手段は、少なくとも、設計工程で用いられる部品の設計パラメータ、及び、部品又は作業対象物の製造工程で用いられる部品の製造パラメータを前記パラメータとして保存し、
前記生成手段は、前記基本情報保存手段により保存される仕様又は特性と、前記パラメータ保存手段により保存される設計パラメータ又は製造パラメータとを用いて、各作業工程の図面要素を生成する
請求項1に記載の情報管理装置。
【請求項3】
前記作業工程には、少なくとも、設計工程及び製造工程を含み、
前記格納手段は、部品の図面要素を、少なくとも、部品の用途と、作業工程とに関連付けて格納する
請求項1に記載の情報管理装置。
【請求項4】
前記格納手段は、部品の図面要素を、部品の設計密度と、作業工程とに関連付けて格納する
請求項3に記載の情報管理装置。
【請求項5】
前記格納手段は、図面要素に加えて、製品の設計工程で作成される文書、製品の製造工程で作成される文書、及び、製品の保守工程で作成される文書を、各作業工程に関連付けて格納し、
製品ライフサイクル管理システムとして機能する
請求項1に記載の情報管理装置。
【請求項6】
コンピュータが、設計又は製図に用いるための図面要素を作業工程に関連付けてデータベースに格納するステップと、
複数の作業工程で共通する情報を基本情報として保存するステップと、
作業工程によって異なる情報をパラメータとして保存するステップと、
前記基本情報と、前記パラメータとに基づいて、図面要素を生成するステップと、
コンピュータが、ユーザにより指定された作業工程に基づいて、前記データベースから図面要素を読み出すステップと
を有し、
前記データベースに格納するステップにおいて、前記基本情報と前記パラメータとに基づいて生成された図面要素が、前記データベースに基本情報に関連付けて格納される
情報管理方法。
【請求項7】
設計又は製図に用いるための図面要素を作業工程に関連付けてデータベースに格納するステップと、
複数の作業工程で共通する情報を基本情報として保存するステップと、
作業工程によって異なる情報をパラメータとして保存するステップと、
前記基本情報と、前記パラメータとに基づいて、図面要素を生成するステップと、
ユーザにより指定された作業工程に基づいて、前記データベースから図面要素を読み出すステップと
をコンピュータに実行させ、
前記データベースに格納するステップにおいて、前記基本情報と前記パラメータとに基づいて生成された図面要素を、前記データベースに基本情報に関連付けて格納させる
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報管理装置、情報管理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、複数のツールを備えてなるCADシステムにおいて、使用する各々のツールのいずれかのバージョンでライブラリとして必要な情報を、情報の種類で分類した共通のフォーマットで保有するライブラリ情報統一データベースと、使用するツール、バージョン全てのライブラリの記述規則を格納する記述規則データベースと、ツール名及びそのバージョンを指示することよって、指示されたツールとそのバージョンの記述規則に従ったライブラリを前記ライブラリ情報統一データベース及び記述規則データベースから生成するライブラリ抽出システムとを具備することを特徴とするCADライブラリ管理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−275167号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
作業工程間の連携を円滑化する情報管理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る情報管理装置は、設計又は製図に用いるための図面要素を、作業工程に関連付けて格納する格納手段と、ユーザにより指定された作業工程に基づいて、前記格納手段により格納された図面要素を読み出す読出し手段とを有する。
【0006】
好適には、作業対象物を構成する部品に関する情報であって、複数の作業工程で共通する情報を基本情報として保存する基本情報保存手段と、部品に関する情報であって、作業工程によって異なる情報をパラメータとして保存するパラメータ保存手段と、前記基本情報保存手段により保存された基本情報と、前記パラメータ保存手段により保存されたパラメータとに基づいて、図面要素を生成する生成手段とをさらに有し、前記格納手段は、前記生成手段により生成された図面要素を格納する。
【0007】
好適には、前記基本情報保存手段は、少なくとも、作業対象物を構成する部品の仕様及び特性を前記基本情報として保存し、前記パラメータ保存手段は、少なくとも、設計工程で用いられる部品の設計パラメータ、及び、部品又は作業対象物の製造工程で用いられる部品の製造パラメータを前記パラメータとして保存し、前記生成手段は、前記基本情報保存手段により保存される仕様又は特性と、前記パラメータ保存手段により保存される設計パラメータ又は製造パラメータとを用いて、各作業工程の図面要素を生成する。
【0008】
好適には、前記作業工程には、少なくとも、設計工程及び製造工程を含み、前記格納手段は、部品の図面要素を、少なくとも、部品の用途と、作業工程とに関連付けて格納する。
【0009】
好適には、前記用途には、部品の密集度を示す設計密度が含まれ、前記格納手段は、部品の図面要素を、部品の設計密度と、作業工程とに関連付けて格納する。
【0010】
好適には、前記格納手段は、図面要素に加えて、製品の設計工程で作成される文書、製品の製造工程で作成される文書、及び、製品の保守工程で作成される文書を、各作業工程に関連付けて格納し、製品ライフサイクル管理システムとして機能する。
【0011】
本発明に係る情報管理方法は、コンピュータが、設計又は製図に用いるための図面要素を作業工程に関連付けてデータベースに格納するステップと、コンピュータが、ユーザにより指定された作業工程に基づいて、前記データベースから図面要素を読み出すステップとを有する。
【0012】
本発明に係るプログラムは、情報管理方法設計又は製図に用いるための図面要素を作業工程に関連付けてデータベースに格納するステップと、ユーザにより指定された作業工程に基づいて、前記データベースから図面要素を読み出すステップとをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、作業工程間の連携を円滑にし、作業工程間の認識の相違を軽減することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本実施形態に係る製品情報管理システム2の概要を説明する図である。
図2】図面情報管理プログラム40の構成を説明する図である。
図3】製品情報記憶プログラム50の構成を説明する図である。
図4】基本情報12の構成を例示する図である。
図5】設計パラメータ15の構成を例示する図である。
図6】製造パラメータ16の構成を例示する図である。
図7】情報表示処理(S10)を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
まず、本実施形態の背景と概要を説明する。
CAD(Computer Aided Design)システムなどに用いられる情報管理システムは、例えば、部品に関する基本情報を属性別、ツール別、バージョン別に格納し、各々に格納される基本情報に基づき抽出及び生成することで、図面情報を提供していた。しかし、部品に関する基本情報は、CADシステム内に保存されるため、CADシステムを扱う設計工程に留まり、他工程にまで情報が共有化されないため認識の相違が生じていた。例えば、搭載部品の変更や、設計変更や、作業担当者の変更などが生じた場合、作業工程間、又は作業担当者に情報が伝達されない可能性があり、変更内容が伝達されず、失敗に繋がる可能性がある。また、認識の相違は、作業工程数が増えるほど顕著であった。
【0016】
一方で、本実施形態の製品情報管理システム2は、設計又は製図に用いるための図面要素を基本情報とパラメータとに基づいて生成し、生成された図面要素を、各作業工程に関連付けて格納する。製品情報管理システム2は、図面要素を、各作業工程に関連付けて格納された情報を包括的に管理し、製品ライフサイクル管理システムとして機能する。従って、製品情報管理システム2は、製品のライフサイクルにわたって包括的に情報を管理し、ユーザが指定する作業対象物や作業工程に応じて、適切な情報を提供でき、作業工程間で認識の相違なく情報を共有することができる。
【0017】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る製品情報管理システム2の概要を説明する図である。
図1に例示するように、製品情報管理システム2は、情報総括管理装置6及びクライアント端末8を有する。
情報総括管理装置6は、図面情報などを管理するコンピュータ端末である。本例の情報総括管理装置6は、外部装置(図面情報管理装置4及び製品情報記録装置5)が接続されたサーバ装置であり、製品ライフサイクル管理システム(PLMシステム)として機能する。
クライアント端末8は、ユーザが操作するコンピュータ端末であり、情報総括管理装置6にアクセスして、製品に関する情報の登録、検索、又は編集を行う。本例のクライアント端末8は、製品の各作業工程における作業現場に設置され、通信機能を有するパーソナルコンピュータである。また、クライアント端末8は、スキャナ(ネットワークスキャナ)、PDA、携帯電話、スマートフォン(多機能型携帯電話)、タブレット端末、又は複合機であってもよい。
【0018】
情報総括管理装置6は、図面情報管理装置4と、製品情報記録装置5とを有する。
図面情報管理装置4は、例えば、後述する図面情報管理プログラム40がインストールされたコンピュータであり、基本情報12とパラメータ14とから生成される図面要素10の保存及び管理を行う。
【0019】
製品情報記録装置5は、例えば、後述する製品情報記憶プログラム50がインストールされたコンピュータであり、製品又はその一部を構成する部品の情報を、製品又はその一部を生産する作業工程に関連付けて記録する。例えば、部品情報は、必要部品の識別情報、及び部品数などである。
【0020】
次に、図1を用いて、本実施形態に係る製品情報管理システム2の動作を説明する。
図1に例示するように、本例の作業工程には、製品の企画工程、設計工程、製造工程、検査工程、及び保守工程が含まれる。本実施形態では、説明の便宜上、設計工程と製造工程とに着目して説明する。
クライアント端末8は、上記作業工程にそれぞれ用意される。ユーザは、クライアント端末8を介して情報総括管理装置6にログインする。情報総括管理装置6は、クライアント端末8に、例えば、製品仕様別、部品仕様別、及び作業工程別に情報を検索できる検索条件を選択させ、検索対象の情報を入力させる。情報総括管理装置6は、ユーザが指定した検索対象に関する情報(図面要素10などが含まれる)を作業工程に関連付けてクライアント端末8に表示させる。
具体的には、情報総括管理装置6は、図面情報管理装置4から、ユーザが指定した作業対象物(製品など)の基本情報12及びパラメータ14を選択し、基本情報12及びパラメータ14に基づいて生成した図面要素10を、ユーザが指定した作業工程に関連付けて、クライアント端末8に一覧表示させる。
【0021】
図2は、図面情報管理プログラム40の構成を説明する図である。
図2に例示するように、図面情報管理プログラム40は、基本情報保存部400、パラメータ保存部410、図面情報生成部420、図面情報格納部430、図面情報読出部440、及び関連付部450を有する。
【0022】
図4は、基本情報12を例示する図である。
基本情報保存部400は、作業対象物を構成する部品に関する情報であって、複数の作業工程で共通する情報(基本情報)を保存する。具体的には、基本情報保存部400は、製品又はその一部を構成する部品に関する情報であって、全作業工程及び複数のCADソフトウェアで共通する情報を基本情報として保存する。基本情報には、設計又は製図に用いるための図面要素10が含まれる。ここで、図面要素10とは、設計又は製図に用いるための要素である。
図4に例示するように、基本情報12として、例えば、抵抗器やコンデンサといった製品を構成する部品単位で分類され、部品の詳細情報が登録される。具体的には、基本情報12は、部品の大きさ、仕様、及び特性が登録される。
【0023】
図5は、設計パラメータ15を例示する図である。
図6は、製造パラメータ16を例示する図である。
パラメータ保存部410は、作業工程により異なる部品情報を示すパラメータを保存する。具体的には、パラメータ保存部410は、設計又は製図に用いるための図面要素10を構成するパラメータ14を保存する。パラメータ14には、少なくとも設計パラメータ15及び製造パラメータ16が含まれる。
また、図5に例示するように、設計パラメータ15は、少なくとも、設計工程に対応する部品情報のパラメータである。具体的には、設計パラメータ15は、設計工程に関する部品の詳細情報が登録される。設計パラメータ15は、例えば、しきい値、及び外径が登録される。
【0024】
また、図6に例示するように、製造パラメータ16は、製造工程に対応する部品情報を示すパラメータである。具体的には、製造パラメータ16は、製造に関する部品の詳細情報である。製造パラメータ16は、例えば、加工工場、及び、部品装着時の加工の判断に関する情報である。
ここで、図4は、分類項目の抵抗器を選択した場合の基本情報12を例示する。また、図5は、抵抗器に関する設計パラメータ15を例示し、図6は、抵抗器に関する製造パラメータ16を例示する。基本情報12、設計パラメータ15、及び製造パラメータ16は、これに限定するものではなく、製品を構成する部品に付与され、記載内容も適宜に変更できる。
【0025】
図面情報生成部420は、基本情報保存部400に保存される基本情報12と、パラメータ保存部410に保存されるパラメータ14とに基づいて、図面要素10を生成する。
具体的には、図面情報生成部420は、基本情報保存部400に保存される基本情報12として、少なくとも作業対象物を構成する部品の仕様及び特性を用い、パラメータ保存部410に保存されるパラメータ14の設計工程に対応する設計パラメータ15、及び、製造工程に対応する製造パラメータ16を用いて、設計工程及び製造工程の図面要素10をそれぞれ生成する。
【0026】
図面情報格納部430は、設計又は製図に用いるための図面要素10を、作業工程に関連付けて格納する。
具体的には、図面情報格納部430は、基本情報12と各作業工程のパラメータ14とに基づいて生成された図面要素10を、用途、作業工程及びツール(各作業工程で用いられるCADツールやマウンタなど)に関連付けて格納する。
より具体的には、図面情報格納部430は、図面情報生成部420により生成された図面要素10を格納する。用途として、少なくとも構成部品の密集度を示す設計密度を含み、作業工程として、少なくとも設計工程及び製造工程が含まれる。(図5図6参照)
【0027】
図面情報読出部440は、ユーザにより指定された作業工程に基づいて、図面情報格納部430から図面要素10を読み出す。具体的には、図面情報読出部440は、ユーザに指定された作業工程及び製品又は部品の識別情報に基づいて、図面情報格納部430に格納された図面要素10を読み出し、さらに、後述する作業工程管理部510に保存される作業工程に関連付けた情報を取得し、読み出された図面要素10をクライアント端末8に一覧表示させる。
【0028】
関連付部450は、設計又は製図に用いるための図面要素10を、作業工程に関連付ける。
関連付部450は、図面要素10を、少なくとも構成部品の密集度を示す設計密度を含む用途と、作業工程とに関連付ける。
具体的には、関連付部450は、図面情報生成部420が生成する図面要素10を、後述する作業工程管理部510に管理される作業工程に関連付ける。
より具体的には、関連付部450は、図面情報生成部420により生成された図面要素10を、作業工程管理部510に管理される製品又はその一部を構成する部品に対応する作業工程に、関連付ける。
【0029】
図3は、製品情報記憶プログラム50の構成を説明する図である。
図3に例示するように、製品情報記憶プログラム50は、製品情報保存部500及び作業工程管理部510を有する。
【0030】
製品情報保存部500は、作業対象物を構成する構成内容を保存する。具体的には、製品情報保存部500は、製品又はその一部を構成する部品の情報を保存する。製品情報保存部500は、少なくとも部品情報として、必要部品、及び部品数を保存する。
【0031】
作業工程管理部510は、作業対象物の作業工程を管理する。具体的には、作業工程管理部510は、製品情報保存部500により保存される製品又はその一部に関する作業工程を管理する。より具体的には、作業工程管理部510は、製品又はその一部を製造する作業工程を、少なくとも、企画工程、設計工程、製造工程、及び検査工程に分類し、製品情報保存部500により保存される製品又はその一部の部品情報を、分類される作業工程に対応付けて格納する。
【0032】
図7は情報表示処理(S10)を説明するフローチャートである。
図7に例示するように、ステップ100(S100)において、ユーザは、クライアント端末8から情報総括管理装置6にログインする。
【0033】
ステップ105(S105)において、図面情報読出部440は、情報総括管理装置6にログインしたユーザに対応する作業工程を選択し、選択された作業工程に基づいて、クライアント端末8に表示する製品又はその一部の情報の範囲を選定する。
【0034】
ステップ110(S110)において、図面情報読出部440は、クライアント端末8に、製品仕様別、部品仕様別及び作業工程別に情報を検索できる検索条件を選択させ、選択された検索条件に関して、検索対象の情報を入力させる。
【0035】
ステップ115(S115)において、図面情報生成部420は、基本情報保存部400に保存される基本情報12と、パラメータ保存部410に保存されるパラメータ14とに基づいて、ユーザに指定された製品又はその一部の情報に関する図面要素10を生成する。
【0036】
ステップ120(S120)において、関連付部450は、図面情報生成部420により生成された図面要素10を、作業工程管理部510に管理される作業工程、用途及びツールに関連付ける。図面情報格納部430は、関連付部450により関連付けられた情報(図面要素10、用途、作業工程及びツール)を格納する。
【0037】
ステップ125(S125)において、図面情報読出部440は、図面情報格納部430により格納される情報をクライアント端末8に表示させる。具体的には、図面情報読出部440は、図面情報格納部430により格納された情報の中から、ユーザにより入力された検索対象の情報に基づいて、図面要素10を抽出し、抽出された図面要素10と、作業工程管理部510に管理される作業工程に関連付けた情報とを、クライアント端末8に表示させる。
なお、図面情報読出部440は、ユーザに対応する作業工程(例えば、ユーザが担当している作業工程)の情報を表示しているが、他工程や全工程の情報も条件の選択次第で表示させることもできる。
【0038】
以上説明したように、本実施形態の製品情報管理システム2は、基本情報12と、パラメータ14とから生成する図面要素10を、作業工程に関連付けて包括的に管理することで、作業工程間での情報共有ができる。
また、製品情報管理システム2は、基本情報12と、パラメータ14とに基づいて情報を生成することで、ログインするユーザに合わせて、情報が選択されるため情報の錯誤がより減少する。
また、製品情報管理システム2は、基本情報12と、パラメータ14とに基づいて生成した図面要素10を、作業工程に関連付けることで、ログインするユーザが担当する作業工程の前後の作業工程の内容を把握することができるため、作業工程が異なっても情報の相違が減少する。
【0039】
また、製品情報管理システム2は、包括的に管理できるため、製造工程での部品情報を参照しながら図面内容を把握できるため設計工程の意図が読取り易くなる。また、他工程も同様である。
また、製品情報管理システム2は、図面の変更や、問題点の改善を施した場合、情報伝達が迅速になり、情報の相違も減少する。情報の伝達速度や情報の相違は、作業工程数や、作業人数が多い場合や、施設敷地が広大である場合であるほどより顕著になる。
【符号の説明】
【0040】
2…製品情報管理システム
4…図面情報管理装置
5…製品情報記録装置
6…情報総括管理装置
8…クライアント端末
10…図面要素
12…基本情報
40…図面情報管理プログラム
400…基本情報保存部
410…パラメータ保存部
14…パラメータ
15…設計パラメータ
16…製造パラメータ
420…図面情報生成部
430…図面情報格納部
440…図面情報読出部
450…関連付部
50…製品情報記憶プログラム
500…製品情報保存部
510…作業工程管理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7