(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
携帯端末で表示されるキャラクターがいずれかの携帯端末に関連付けられた場合に、関連付けられた携帯端末の位置情報に基づいて、データベースに格納されるキャラクターの実空間上の位置情報を更新する位置更新機能と、
前記キャラクターがいずれの携帯端末とも関連付けられていない場合に、前記データベースに格納されているキャラクターの位置情報と、携帯端末の位置情報とに基づいて、携帯端末と前記キャラクターとの関連付けを行う関連付け機能と、
キャラクターの位置情報と、前記データベースに前記キャラクターに関連付けて格納されたキャラクターの目的地を示す情報とに基づいて、各キャラクターが目的地に到着したか否かを判定する判定機能と
をコンピュータに実現させ、
前記関連付け機能は、携帯端末におけるリリース操作が検知された場合に、携帯端末とキャラクターとの関連付けを解消し、
関連付けが解消されたキャラクターを、前記関連付け機能により携帯端末に関連付けられるまで、又は、前記判定機能により目的地に到着したと判定されるまで、リリースされた場所で待機させる
プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、キャラクターヒッチハイクシステム1のハードウェア構成を例示する図である。
図1に例示するように、キャラクターヒッチハイクシステム1は、携帯端末3と、管理サーバ4とを含む。本例のキャラクターヒッチハイクシステム1では、さらに固定端末2を含む。
固定端末2は、利用者や応援者が操作するスタンドアロンのコンピュータ端末である。本例では、親利用者及び応援者が、固定端末2を操作する。ここで、親利用者は、キャラクターについて管理者権限を有する利用者である。また、応援者とは、キャラクターの利用者とはならず、単にキャラクターの動向に関心を有する者である。
携帯端末3は、利用者が操作する携帯型のコンピュータ端末である。本例では、通常の利用者(親利用者以外の利用者)が、携帯端末3を操作して、キャラクターをキャッチし、所望の場所までキャラクターを連れて行き、その場所でリリースする。ここで、キャラクターのキャッチとは、携帯端末3と関連付ける処理であり、いずれかの携帯端末3に関連付けられたキャラクター(すなわち、キャッチされたキャラクター)は、携帯端末3の移動に伴って仮想的に移動する。また、キャラクターのリリースとは、携帯端末3との関連付けを解消する処理であり、携帯端末3との関連付けを解消されたキャラクター(すなわち、リリースされたキャラクター)は、解消された時点における携帯端末3の位置に仮想的に滞留し、携帯端末3にキャッチされるまで待機する。
【0011】
図2は、キャラクターヒッチハイクシステム1によるキャラクター900のヒッチハイクを模式的に表す図である。
図2に例示するように、本実施形態では、親利用者がキャラクター900に対してミッション(目的情報)を設定し、ミッションが設定されたキャラクター900を所望の出発地でリリースする。ここで、ミッションとは、キャラクター900に設定された目的であり、本例では、実空間上の目的地(兼六園)である。親利用者による出発地でのリリースは、親利用者により実空間上の座標を指定して行われてもよいし、親利用者が携帯端末3で出発地まで連れて行き、リリースしてもよい。
キャラクターが出発地でリリースされると、リリースされたキャラクター900とそのミッションは、出発地近傍にある携帯端末3で閲覧可能になる。利用者は、携帯端末3を介して、リリースされているキャラクター900及びミッションを閲覧し、所望のキャラクター900を携帯端末3でキャッチする。キャラクター900をキャッチした携帯端末3が利用者と共に移動すると、キャッチされたキャラクター900も移動する。本例の利用者(参加者A)は、出発地である那覇空港でキャラクター900をキャッチし、羽田空港でこのキャラクターをリリースしている。次に、利用者(参加者B)は、羽田空港でキャラクター900をキャッチし、キャッチしたキャラクター900を小松空港でリリースしている。最後に、利用者(参加者C)は、小松空港でキャラクター900をキャッチし、目的地である兼六園までキャラクター900を連れて行く。キャラクター900が目的地に到着すると、キャラクター900のミッションが完了して、親利用者の固定端末に戻る。
このように、キャラクターヒッチハイクシステム1は、キャラクター900にミッションを設定することにより、キャラクター900の移動についてゲーム性を高めると共に、キャラクター900をキャッチした利用者に、特定の場所への移動をゆるやかに促して、交流人口の増大を実現する。
【0012】
また、親利用者、応援者、又は他の利用者は、キャラクター900に対して応援のメッセージを送ることができ、キャラクター900を連れている利用者は、他の利用者等から送信されたメッセージを閲覧し、これに返信することができる。
このように、キャラクターヒッチハイクシステム1は、キャラクター900を介したコミュニケーションを実現する。
【0013】
図3は、管理サーバ4のハードウェア構成を例示する図である。
図3に例示するように、管理サーバ4は、CPU400、メモリ402、HDD404、ネットワークインタフェース406(ネットワークIF406)、表示装置408、及び入力装置410を有し、これらの構成はバス412を介して互いに接続している。
CPU400は、例えば、中央演算装置である。
メモリ402は、例えば、揮発性メモリであり、主記憶装置として機能する。
HDD404は、例えば、ハードディスクドライブ装置であり、不揮発性の記録装置としてコンピュータプログラムやその他のデータファイルを格納する。
ネットワークIF406は、有線又は無線で通信するためのインタフェースであり、インターネットを介した固定端末2及び携帯端末3との通信を実現する。
表示装置408は、例えば、液晶ディスプレイである。
入力装置410は、例えば、キーボード及びマウスである。
【0014】
図4は、管理サーバ4の機能構成を例示する図である。
図4に例示するように、本例の管理サーバ4には、管理プログラム50がインストールされると共に、利用者データベース600(利用者DB600)、キャラクターデータベース610(キャラクターDB610)、及びイベントデータベース620(イベントDB620)が構成される。なお、これらのデータベースが、本発明に係る格納手段の一例である。
管理プログラム50は、目的設定部500、関連付け部510、位置更新部520、画像提供部530、特典付与部540、ウェブ配信部550、メッセージ受信部560、メッセージ送信部570、及び判定部580を有する。
なお、管理プログラム50の一部又は全部は、ASICなどのハードウェアにより実現されてもよい。
【0015】
管理プログラム50において、目的設定部500は、利用者からの指示に応じて、キャラクター900に目的情報を設定する。本例の目的設定部500は、親利用者からの指示に応じて、キャラクター900の目的地をミッションとして設定する。
【0016】
関連付け部510は、利用者からの指示に応じて、キャラクター900がいずれの携帯端末3とも関連付けられていない場合に、キャラクター900の現在の位置情報と、携帯端末3の位置情報とに基づいて、携帯端末3とキャラクター900との関連付けを行う。本例の関連付け部510は、利用者の携帯端末3においてキャッチ操作が行われた時に、キャラクター900がいずれの携帯端末3とも関連付けられておらず、かつ、この携帯端末3がキャラクター900の現在位置から既定の範囲内に存在する場合にのみ、このキャラクター900と携帯端末3とを関連付ける。
【0017】
位置更新部520は、関連付け部510によりキャラクター900がいずれかの携帯端末3に関連付けられた場合に、関連付けられた携帯端末3の位置情報に基づいて、キャラクター900の位置情報を更新する。本例の位置更新部520は、キャラクター900をキャッチした携帯端末3から、既定の間隔で携帯端末3の位置情報(GPS(Global Positioning System)データ)を受信し、受信した位置情報で、キャラクター900の位置情報を更新する。
【0018】
画像提供部530は、携帯端末3に対して、キャラクター900と、キャラクター900の目的を示唆する目的画像910とが含まれたキャラクター画像を提供する。すなわち、画像提供部530は、携帯端末によって撮影された撮影画像と、キャラクターの画像とを合成した合成画像が生成される場合に、このキャラクターに関連付けられた目的情報に応じて異なるキャラクター画像を提供する。本例の画像提供部530は、
図15〜
図17に例示するように、利用者が滞留中のキャラクター900を閲覧する場合、又は、キャッチしたキャラクター900が含まれた拡張現実写真が撮影される場合のために、携帯端末3に対して、キャラクター900及び目的画像910が含まれたキャラクター画像を提供する。
【0019】
特典付与部540は、閲覧者(利用者)からの要求に応じて、キャラクター900に関連付けられた携帯端末3に特典を付与する。ここで、閲覧者とは、キャラクター900の動向(位置情報など)をウェブ配信により閲覧する者であり、親利用者や他の利用者なども含まれうる。また、特典とは、付与された者にとって有益となりうるものであり、例えば、物又はサービスと交換可能なポイントなどである。例えば、特典付与部540は、キャラクター900のミッションが完了した場合、又は、閲覧者から要求があった場合に、キャラクター900をキャッチしている携帯端末3に特典を付与する。本例の特典付与部540は、特典として、ポイントを付与する。
【0020】
ウェブ配信部550は、キャラクター900に関する情報(例えば、キャラクターの現在位置)を、閲覧者に配信する。本例のウェブ配信部550は、キャラクター900のミッション、これまでに撮影された拡張現実写真、これまでの移動ルート、及びキャラクター900の現在位置が含まれたウェブコンテンツをウェブサイトで公開する。
【0021】
メッセージ受信部560は、キャラクター900に対するメッセージを受信する。例えば、メッセージ受信部560は、キャラクター900の親利用者、同じキャラクター900をキャッチした利用者などから、このキャラクター900に対するメッセージを受信する。
【0022】
メッセージ送信部570は、あるキャラクター900について受信されたメッセージを、このキャラクターに関連付けられた携帯端末3に送信する。本例のメッセージ送信部570は、メッセージ受信部560により、あるキャラクター900についてメッセージが受信された場合、及び、あるキャラクター900についてイベント(ミッションの完了、拡張現実写真の撮影など)が発生した場合に、受信されたメッセージ、又は、発生したイベントの通知を、同一のキャラクター900に関連付けられた複数の利用者に送信する。
【0023】
判定部580は、キャラクター900の位置情報と、キャラクター900に設定された目的情報とに基づいて、各キャラクターの目的が達成されたか否かを判定する。本例の判定部580は、キャラクター900の位置情報と、キャラクター900の目的地とに基づいて、キャラクター900の現在位置が目的地の範囲内に存在するか否かを判定するが、これに限定されるものではなく、例えば、キャラクター900が既定のチェックポイントを通過すること、キャラクター900が既定の距離だけ移動すること、又は、キャラクター900が既定の速度で移動することなどがミッションとして設定された場合に、キャラクター900の位置情報に基づいて、キャラクター900が既定のチェックポイントを通過したこと、キャラクター900が既定の距離だけ移動したこと、又は、キャラクター900が既定の速度で移動したことなどを判定してもよい。
【0024】
利用者DB600は、利用者に関する情報を格納するデータベースであり、より具体的には、後述する利用者管理テーブル及びブロックテーブルを格納する。
キャラクターDB610は、キャラクターに関する情報を格納するデータベースであり、より具体的には、後述するキャラクターマスタ、キャラクター管理テーブル及びミッションテーブルを格納する。
イベントDB620は、キャラクターに発生したイベントに関する情報を格納するデータベースであり、より具体的には、後述するイベントテーブル及びメッセージテーブルを格納する。
【0025】
図5は、固定端末2のハードウェア構成を例示する図である。
図5に例示するように、固定端末2は、CPU200、揮発性メモリ202、不揮発性メモリ204、ネットワークインタフェース206(ネットワークIF206)、入力装置208、及びモニタ210を有し、これらの構成はバス212を介して互いに接続している。
CPU200は、例えば、中央演算装置である。
揮発性メモリ202は、例えば、主記憶装置として機能する。
不揮発性メモリ204は、例えば、不揮発性の記録装置としてコンピュータプログラムやその他のデータファイルを格納する。
ネットワークIF206は、有線又は無線で通信するためのインタフェースであり、インターネットを介した管理サーバ4との通信を実現する。
入力装置208は、例えば、キーボード及びマウスであり、親利用者等の入力操作を受け付ける。
モニタ210は、例えば、液晶ディスプレイである。
【0026】
図6は、親利用者の固定端末2の機能構成を例示する図である。
図6に例示するように、固定端末2には、親利用者プログラム250がインストールされている。親利用者プログラム250は、キャラクター選択部252、ミッション設定部254、ミッション管理部256、メッセージ交換部258、ポイント付与部260、及びキャラクターリリース部262を有する。なお、本プログラムの一部又は全部は、ASICなどのハードウェアによって実現されてもよく、また、OS(Operating System)の機能を一部借用して実現されてもよい。
【0027】
親利用者プログラム250において、キャラクター選択部252は、管理サーバ4に管理されているキャラクター900の中から、所望のキャラクターを選択する。
ミッション設定部254は、キャラクター選択部252により選択されたキャラクターに対して、親利用者の指示応じて、ミッションを設定する。具体的には、ミッション設定部254は、管理サーバ4の目的設定部500に対して、ミッションの設定を指示する。
ミッション管理部256は、親利用者の指示に応じて、ミッション完了の承認、ミッションの中断、及び、ミッションの取戻しなどを実行する。
【0028】
メッセージ交換部258は、親利用者の指示に応じて、キャラクター900を介したメッセージの交換を実行する。具体的には、メッセージ交換部258は、管理サーバ4のメッセージ受信部560に対して、メッセージを送信し、管理サーバ4のメッセージ送信部570から送信されたメッセージを受信する。
ポイント付与部260は、親利用者の指示に応じて、キャラクター900に関連付けられている携帯端末3に対してポイントを付与する。具体的には、ポイント付与部260は、管理サーバ4の特典付与部540に対して、キャラクター900をキャッチした利用者にポイントを付与するよう指示する。
キャラクターリリース部262は、親利用者の指示に応じて、ミッション設定部254によりミッションが設定されたキャラクター900を、指示された場所(すなわち、出発地)に滞留させる。
【0029】
図7は、携帯端末3のハードウェア構成を例示する図である。
図7に例示するように、携帯端末3は、CPU300、揮発性メモリ302、不揮発性メモリ304、ネットワークインタフェース306(ネットワークIF306)、タッチパネル308、カメラ310、位置特定装置312、及び音声入出力装置314を有し、これらの構成はバス316を介して互いに接続している。
CPU300は、例えば、中央演算装置である。
揮発性メモリ302は、例えば、主記憶装置として機能する。
不揮発性メモリ304は、例えば、不揮発性の記録装置としてコンピュータプログラムやその他のデータファイルを格納する。
ネットワークIF306は、無線で通信するためのインタフェースであり、電話回線又はインターネットを介した管理サーバ4との通信を実現する。
タッチパネル308は、例えば、表示装置及び入力装置として機能するディスプレイである。
カメラ310は、例えば、携帯端末3に内蔵された撮影装置である。なお、カメラ310は、USBケーブルなどにより外部接続された撮影装置であってもよい。
位置特定装置312は、例えば、GPS信号を受信し、受信した信号に基づいて現在位置を特定する装置である。
音声入出力装置314は、例えば、マイク及びスピーカを含み、音声の入力及び出力を実現する。
【0030】
図8は、携帯端末3の機能構成を例示する図である。
図8に例示するように、携帯端末3には、利用者プログラム350がインストールされている。利用者プログラム350は、キャラクター探索部352、キャラクター取得部354、画像合成部356、メッセージ交換部358、ポイント付与部360、及びキャラクターリリース部362を有する。なお、本プログラムの一部又は全部は、ASICなどのハードウェアによって実現されてもよく、また、OS(Operating System)の機能を一部借用して実現されてもよい。
【0031】
利用者プログラム350において、キャラクター探索部352は、滞留中のキャラクター900を探索する。本例のキャラクター探索部352は、位置特定装置312を制御して、携帯端末3の位置を特定し、特定された位置に滞留しているキャラクター900の画像データを管理サーバ4から取得し、取得されたキャラクター900の画像データと、カメラ310により撮影された画像とを合成して、タッチパネル308に表示させる。
キャラクター取得部354は、利用者の指示に応じて、滞留中のキャラクター900をキャッチする。具体的には、キャラクター取得部354は、利用者のキャッチ操作を検知すると、関連付け部510に、キャラクター900との関連付けを要求する。
【0032】
画像合成部356は、カメラ310により撮影された撮影画像と、キャッチしたキャラクター900のキャラクター画像とを合成して、合成画像を管理サーバ4にアップロードする。
メッセージ交換部358は、利用者の指示に応じて、キャラクター900を介したメッセージの交換を実行する。具体的には、メッセージ交換部358は、管理サーバ4のメッセージ受信部560に対して、メッセージを送信し、管理サーバ4のメッセージ送信部570から送信されたメッセージを受信する。
【0033】
ポイント付与部360は、利用者の指示に応じて、キャラクター900に関連付けられている携帯端末3に対してポイントを付与する。具体的には、ポイント付与部360は、管理サーバ4の特典付与部540に対して、自己が保有するポイントの一部を、キャラクター900をキャッチした利用者に振り分けるよう指示する。
キャラクターリリース部362は、利用者の指示に応じて、関連付けられているキャラクター900をリリースする。具体的には、キャラクターリリース部362は、利用者のリリース操作を検知すると、関連付け部510に、キャラクター900との関連付けを解消するよう要求する。
【0034】
図9は、管理サーバ4により管理されるデータのデータ構造を例示する図である。
図9に例示するように、管理サーバ4は、利用者を識別する利用者ID、利用者名、利用者の位置情報、及びポイント情報を互いに関連付け、利用者管理テーブルとし利用者DB600に格納する。利用者の位置情報は、例えば、利用者が所持する携帯端末3の位置情報である。また、ポイント情報は、利用者の携帯端末3に付与された特典の一例であり、具体的には、ポイント数である。
また、管理サーバ4は、利用者ID及びキャラクターIDを互いに関連付け、ブロックテーブルとして利用者DB600に格納する。ブロックテーブルに登録される利用者ID及びキャラクターIDの組合せは、通知等が禁止された対象(利用者)を特定するための情報である。
【0035】
管理サーバ4は、キャラクターを識別するキャラクターID、キャラクターの種別を示すキャラクター種別、キャラクターの名称を示すキャラクター名称、キャラクターの親利用者を識別する親利用者ID、キャラクターを現在キャッチしている利用者の利用者IDである現在利用者ID、キャラクターの現在のミッションを示す現在ミッション、及び、キャラクターの現在の位置を示す位置情報を互いに関連付け、キャラクター管理テーブルとしてキャラクターDB610に格納する。
また、管理サーバ4は、キャラクター種別、キャラクター種別名、及び、キャタクター情報を互いに関連付け、キャラクターマスタとしてキャラクターDB610に格納する。キャラクター情報には、キャラクター900の画像データなどが含まれる。
さらに、管理サーバ4は、ミッションを識別するミッションID、このミッションが設定されたキャラクターのキャラクターID、ミッションの内容を明示又は示唆する画像であるミッション画像、及び、ミッションに対するキャラクターの状態を示す状態フラグを互いに関連付け、ミッションテーブルとしてキャラクターDB610に格納する。
【0036】
管理サーバ4は、キャラクターについて発生したイベントを識別するイベントID、このキャラクターに設定されたミッションのミッションID、このイベントを発生させた利用者の利用者IDであるイベント利用者ID、イベントの発生日時を示す時刻、このイベントの種別を示すイベント種別、及び、イベントに生成されたデータファイルであるイベントデータを互いに関連付け、イベントテーブルとしてイベントDB620に格納する。イベント種別には、例えば、キャラクターがリリースされたイベントであるリリースイベント、キャラクターがキャッチされたイベントであるキャッチイベント、拡張現実写真が撮影されたイベントである撮影イベント、及び、ミッションが完了したイベントである完了イベントなどが含まれる。イベントデータには、例えば、キャラクターを用いた拡張現実写真の画像データなどが含まれる。
また、管理サーバ4は、メッセージを識別するメッセージID、メッセージの中心となるキャラクターのミッションID、メッセージの送信者を識別する送信者ID、及び、このメッセージの親メッセージのメッセージIDである親メッセージID、及び、メッセージの内容であるメッセージ情報を互いに関連付け、メッセージテーブルとしてイベントDB620に格納する。
【0037】
次に、キャラクターヒッチハイクシステム1の動作を説明する。
図10は、キャラクターの状態遷移を表す図である。
図10に例示するように、親利用者の固定端末2にキャラクター900が入手された状態(入手状態)から、親利用者によりミッションが設定されると、キャラクター900はミッション開始状態に移行する。
親利用者が、ミッション開始状態のキャラクター900を所望の場所でリリースすると、このキャラクター900は滞留状態に移行して、リリースされた場所で待機する。
いずれかの利用者が、滞留状態にあるキャラクター900をキャッチすると、キャッチされたキャラクター900は、関連付け状態となり、利用者の移動に伴って、移動していく。本例では、
図15に例示するように、滞留状態のキャラクター900は、携帯端末3に拡張現実写真として表示され、利用者に発見される。このとき、キャッチを指示するためのキャッチボタン920が利用者により押下されると、キャラクター900が利用者に関連付けられる(すなわち、キャッチされる。)。
利用者は、所望の場所で、関連付けられたキャラクター900をリリースすると、リリースされたキャラクター900は滞留状態に戻り、リリースされた場所で待機する。本例では、
図16に例示するように、リリースを指示するためのリリースボタン930が利用者により押下されると、キャラクター900がその場所で滞留状態となる。
【0038】
また、親利用者が、後述するミッションの取戻しを実行すると、キャラクター900は直前の滞留場所に戻されて、滞留状態に戻る。
キャラクター900がミッションを完了すると、このキャラクター900は、親利用者の固定端末2に戻り、入手状態となる。
【0039】
図11は、拡張現実写真生成処理(S10)のフローチャートである。
図11に例示するように、ステップ100(S100)において、携帯端末3の画像合成部356は、利用者から写真合成を指示されるまで待機し(S100:No)、写真合成が指示されると、S105の処理に移行する(S100:Yes)。
【0040】
ステップ105(S105)において、画像合成部356は、携帯端末3のカメラ310を制御して、現実の空間で写真を撮影する。
ステップ110(S110)において、画像合成部356は、管理サーバ4(画像提供部530)から予め提供されたキャラクター900のキャラクター画像と、カメラ310により撮影された撮影画像とを合成する。
【0041】
ステップ115(S115)において、画像合成部356は、合成された合成画像について、利用者によるアップロードの指示を検知すると、合成画像のアップロードを開始する。
【0042】
ステップ120(S120)において、携帯端末3は、合成画像の画像データと共に、利用者の利用者ID、ミッションID、及び撮影日時等を管理サーバ4に送信する。
ステップ125(S125)において、管理サーバ4のウェブ配信部550は、携帯端末3から受信した合成画像、利用者ID及びミッションIDに基づいて、現在ミッションが存在するか否かを判定する。
管理サーバ4は、現在ミッションが存在する場合に、S130の処理に移行し(S125:Yes)、現在ミッションが存在しない場合に、処理を終了する(S125:No)。
【0043】
ステップ130(S130)において、ウェブ配信部550は、携帯端末3から受信した情報に基づいて、イベントテーブルに、撮影イベントを追加する。
【0044】
ステップ135(S135)において、ウェブ配信部550は、キャラクター管理テーブルを参照して、同一のキャラクター及びミッションに関連付けられた他の利用者が存在するか否かを判断し、他の利用者(親利用者を含む)が存在する場合に、S140の処理に移行し(S135:Yes)、他の利用者が存在しない場合に、処理を終了する(S135:No)。
ステップ140(S140)において、ウェブ配信部550は、同一のキャラクター及びミッションに関連付けられた他の利用者の固定端末2又は携帯端末3に対して、受信した合成画像の画像データを配信する。なお、ウェブ配信部550は、ブロックテーブルを参照して、他の利用者のうち、配信が禁止されている利用者については、画像データの配信を行わない。
【0045】
このように、キャタクターヒッチハイクシステム1では、キャラクター900に関連付けられた利用者は、キャラクター画像を合成した拡張現実写真を撮影することができると共に、撮影された拡張現実写真は、親利用者や、過去に同じキャラクター900に関連付けられた他の利用者と共有される。これにより、キャラクター900を中心としたコミュニティが形成され、例えば、キャラクター900をリリースした利用者もキャラクターの動向に関心を持ち続けることができる。
【0046】
図12は、完了判定処理(S20)のフローチャートである。
図12に例示するように、ステップ200(S200)において、管理サーバ4の位置更新部520は、キャラクター900が関連付けられた携帯端末3から位置情報を受信すると、受信した位置情報に基づいて、キャラクター900の位置情報(キャラクター管理テーブル内の位置情報)を書き換える。
【0047】
ステップ205(S205)において、判定部580は、位置更新部520により書き換えられた位置情報と、このキャラクター900に設定された目的地(ミッションテーブル内の情報)とに基づいて、キャラクター900が目的地に到着したか否かを判定する。
管理サーバ4は、キャラクター900が目的地に到着したと判定された場合に、S210の処理に移行し(S205:Yes)、目的地に到着していないと判定された場合に、S200の処理に戻る(S205:No)。
【0048】
ステップ210(S210)において、管理サーバ4の判定部580は、キャラクター900が目的地に到着した旨を、このキャラクター900の親利用者に通知する。
親利用者は、キャラクター900の現在利用者からアップロードされた拡張現実写真(
図17で例示)を閲覧するなどして、キャラクター900のミッションが完了したか否かを判定する。
【0049】
ステップ215(S215)において、固定端末2のミッション管理部256は、ミッション完了の確認操作が行わるまで待機し(S215:No)、ミッション完了を確認する操作が親利用者によって行われると、S220の処理に移行する(S215:Yes)。
【0050】
ステップ220(S220)において、ミッション管理部256は、ミッション完了を管理サーバ4の判定部580に通知する。
また、ポイント付与部260は、管理サーバ4の特典付与部540に対して、現在利用者にポイントを付与するよう指示する。
【0051】
ステップ225(S225)において、判定部580は、ミッション完了の通知を受信すると、このミッションについて完成イベントを作成し、イベントテーブルに登録する。
ステップ230(S230)において、判定部580は、ミッションテーブルの状態フラグを、「完了」に更新する。
ステップ235(S235)において、判定部580は、キャラクター管理テーブルの現在ミッションを、空にする。以上の処理により、キャラクター900は初期化され、親利用者の元に戻ってくる。
【0052】
ステップ240(S240)において、ウェブ配信部550は、完了したミッションに関係した他の利用者(キャラクターに関連付けられていた利用者など)に対して、ミッションが完了した旨を配信する。この配信には、例えば、目的地で撮影された拡張現実写真が含まれる。
ステップ245(S245)において、特典付与部540は、ポイント付与部260からの指示に応じて、現在利用者にポイントを付与する。なお、特典付与部540は、ミッションに関係したすべての利用者に、親利用者から指定されたポイントを分配してもよい。
【0053】
このように、キャラクターヒッチハイクシステム1では、キャラクター900のミッションが完了すると、全ての関係者(利用者)にその旨が通知され、ミッション完了の喜びを分かち合うことができる。その際に、固定端末2のメッセージ交換部258又は携帯端末3のメッセージ交換部358から送信されたメッセージ(キャラクター宛てのメッセージ)が、管理サーバ4のメッセージ受信部560及びメッセージ送信部570を介して、関係者間で共有される。
【0054】
図13は、中断/取戻し処理(S30)のフローチャートである。
図13に例示するように、ステップ300(S300)において、固定端末2のミッション管理部256は、ミッション中断の操作が親利用者により行われると、S305の処理に移行し(S300:中断)、ミッション取戻しの操作が親利用者により行われると、S315の処理に移行する(S300:取戻し)。
【0055】
ステップ305(S305)において、ミッション管理部256は、指定されたミッションについて、ミッションテーブルに登録されている情報と、イベントテーブルに登録されている情報とを削除する。
ステップ310(S310)において、ミッション管理部256は、指定されたミッションのキャラクターについて、キャラクター管理テーブルの現在ミッションを空にし、現在利用者を親利用者に更新する。これにより、キャラクター900が親利用者の元に戻る。
【0056】
ステップ315(S315)において、ミッション管理部256は、指定されたミッションについて、イベントテーブルを参照して、直前のリリースイベントの位置情報を、キャラクター管理テーブルの位置情報にコピーする。
ステップ320(S320)において、ミッション管理部256は、指定されたミッションのキャラクターについて、キャラクター管理テーブルの現在利用者を空にする。
ステップ325(S325)において、ミッション管理部256は、指定されたミッションについて、イベントテーブルを参照して、直前のリリースイベント以降の情報を削除する。
【0057】
このように、親利用者は、ミッションの中断やミッションの取戻し(巻き戻し)を行うことができる。
【0058】
図14は、メッセージ発行処理(S40)のフローチャートである。なお、本フローチャートでは、利用者の携帯端末3からメッセージが発行される形態を具体例として説明するが、固定端末2からも同様にメッセージの発行を行うことができる。
図14に例示するように、ステップ400(S400)において、携帯端末3のメッセージ交換部358は、利用者からメッセージの投稿を指示されるまで待機し(S400:No)、メッセージの投稿が指示されると、S405の処理に移行する(S400:Yes)。
【0059】
ステップ405(S405)において、メッセージ交換部358は、利用者により入力されたメッセージと共に、自身の利用者ID(すなわち送信者ID)、宛先となるキャラクターのキャラクターID、及びミッションIDを管理サーバ4に送信する。なお、送信されるメッセージが親メッセージに対する返信等である場合には、親メッセージのメッセージIDも同時に送信される。
ステップ410(S410)において、管理サーバ4のメッセージ受信部560は、メッセージ交換部358から送信された情報を受信する。
【0060】
ステップ415(S415)において、メッセージ受信部560は、受信した情報に基づいて、キャラクター及びミッションを特定する。
ステップ420(S420)において、メッセージ受信部560は、特定されたキャラクター及びミッションに基づいて、現在ミッションが存在するか否かを判定し、現在ミッションが存在する場合に、S425の処理に移行し(S420:Yes)、現在ミッションが存在しない場合に、処理を終了する(S420:No)。
【0061】
ステップ425(S425)において、メッセージ受信部560は、メッセージ交換部358から受信した情報に基づいて、メッセージテーブルに、メッセージ等を追加する。
ステップ430(S430)において、メッセージ送信部570は、追加されたメッセージに関して、同一のキャラクター及びミッションに関連付けられた他の利用者が存在するか否かを判断し、他の利用者(親利用者を含む)が存在する場合に、S435の処理に移行し(S430:Yes)、他の利用者が存在しない場合に、処理を終了する(S430:No)。
【0062】
ステップ435(S435)において、メッセージ送信部570は、追加されたメッセージに関して、同一のキャラクター及びミッションに関連付けられた他の利用者の固定端末2又は携帯端末3に対して、追加されたメッセージを送信する。なお、メッセージ送信部570は、ブロックテーブルを参照して、他の利用者のうち、配信が禁止されている利用者(ブロックされている利用者)については、メッセージの配信を行わない。
【0063】
このように、キャタクターヒッチハイクシステム1では、キャラクター900を中心にしたメッセージの交換を行うことができる。ミッション完了に向けた思い、アイディア等を関係者間で共有することが期待される。例えば、
図18に例示するように、同一のキャラクター900に関連する親利用者及び利用者は、一つの掲示板上で、スレッド形式でメッセージを交換する。
【0064】
以上説明したように、本実施形態のキャラクターヒッチハイクシステム1によれば、キャラクターのミッション完了に向けて複数の利用者が協力することにより、キャラクターを中心としたコミュニティを形成することができる。また、メッセージの交換や拡張現実写真の共有によって、コミュニティにおける共同体意識の増強が期待できる。また、キャラクターのミッション完了には、利用者の実際の移動を要するため、交流人口の増大も期待できる。