(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
内部に電線が収納される絶縁樹脂製の管状部材であり、長手方向に沿って屈曲自在な区間となる屈曲自在部と、直管状に保持される区間となる非屈曲直管部とが交互に連接されてなり、固定部材によって所定の取付位置に固定される電線用外装保護チューブにおいて、
少なくとも一区間の前記非屈曲直管部は、
前記非屈曲直管部の周方向に沿って前記非屈曲直管部の外周面に突設され、かつ前記固定部材が間に固定配置されるように前記非屈曲直管部の長手方向で前記固定部材の幅に等しい間隔を空けるとともに前記非屈曲直管部の長手方向に沿って連続的に設けられてなる長手移動規制突起部と、
前記固定部材が前記非屈曲直管部に対して周方向で移動されることを規制するため、前記非屈曲直管部の長手方向に沿って前記非屈曲直管部の一端から他端まで直線的に延びるように前記非屈曲直管部の外周面に突設されてなる周方向移動規制突起部と、
を有してなることを特徴とする電線用外装保護チューブ。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明に係る電線用外装保護チューブの好適な実施例を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例に係る電線用外装保護チューブ1を用いたワイヤーハーネス100が車体Bに配索された状態を示した図である。
図2は、
図1に示した電線用外装保護チューブ1の要部拡大図である。
図3は、
図1に示したワイヤーハーネス100の一部断面を示した斜視図である。
図4は、
図1に示した固定部材50の正面図である。なお、
図4において、(a)が、可動側挟持部61と、固定側挟持部62とが係合されていない状態を示し、(b)が、可動側挟持部61と、固定側挟持部62とが係合された状態を示している。
図5は、
図1に示した固定部材50の斜視図である。
図6は、固定部材50が電線用外装保護チューブ1に取り付けられた状態を示した図である。なお、
図6において、ワイヤーハーネス100は断面図で示している。
本発明の実施例に係る電線用外装保護チューブ1は、自動車の車体Bに配索される、いわゆるワイヤーハーネス100に用いられるものであり、電線Wを保護収容するものである。この電線用外装保護チューブ1は、内部に電線Wが収納される絶縁樹脂製の管状部材であり、長手方向に沿って屈曲自在な区間となる屈曲自在部10と、直管状に保持される区間となる非屈曲直管部20とが交互に連接されてなり、固定部材50によって車体Bの所定の取付位置に固定されるようになっている。
【0014】
この電線用外装保護チューブ1は、
図3に示すように、断面外形が楕円形状、いわゆる平型の管内部にプラス、およびマイナスの2系統に対応した2本の電線Wが束ねられて収容されている。これらの電線Wは、バッテリーとインバーターとを接続する高圧の電線であり、電線側でシールド機能を有するように2本の電線が金属箔等からなる不図示のシールド部材によって覆われるようになっている。
なお、電線用外装保護チューブ1に収容される電線Wの数は2本に限らず、1本以上であればその他の本数であっても構わない。
【0015】
このような電線用外装保護チューブ1は、
図1に示すように、長手方向に沿って4つの区間に分けられた屈曲自在部10と、4つの区間に分けられた非屈曲直管部20とを有してなる。なお、この実施例では、電線用外装保護チューブ1は、2区間の非屈曲直管部20に固定部材50が取り付けられるようになっている。より具体的には、電線用外装保護チューブ1は、固定部材50が取り付けられる2区間の非屈曲直管部20のうち、一方の非屈曲直管部20には、1つの固定部材50が取り付けられ、他方の長尺な非屈曲直管部20には3つの固定部材50が取り付けられるようになっている。
【0016】
屈曲自在部10は、いわゆる蛇腹形状をなし、ワイヤーハーネス100の配索経路に対応して屈曲される部分である。
なお、屈曲自在部10は、固定部材50とは別の不図示の固定部材によって車体Bに固定されるようにしても構わない。
また、屈曲自在部10は、蛇腹形状に限らず、屈曲することができればその他の形状であっても構わない。例えば、管の肉厚を調整することによって屈曲されるようにしてもよい。
【0017】
非屈曲直管部20は、ワイヤーハーネス100の配索経路のうち、直線状の配索経路に対応して設けられる部分である。特に、車体Bに配索されるワイヤーハーネス100では、床下に配索される非屈曲直管部20が比較的長尺に設定される傾向があり、このような長尺な非屈曲直管部20には複数の固定部材50が取り付けられる。
この非屈曲直管部20は、長手移動規制突起部30と、周方向移動規制突起部40とを有してなる。
【0018】
長手移動規制突起部30は、非屈曲直管部20の周方向に沿って非屈曲直管部20の外周面に突設され、かつ固定部材50が間に固定配置されるように非屈曲直管部20の長手方向で固定部材50の幅に等しい間隔を空けるとともに非屈曲直管部20の長手方向に沿って連続的に設けられてなる。
この長手移動規制突起部30は、より具体的には、
図2に示すように、長手移動規制突起部30の間隔が固定部材50の後述する挟持部60の幅T1に等しく設定されるようになっている。
また、各長手移動規制突起部30は、非屈曲直管部20の外周方向に沿って環状に形成されている。これにより、固定部材50に接触される面が非屈曲直管部20の外周方向に沿って連続的に形成されるため、固定部材50が長手移動規制突起部30によって安定的に固定されるようになっている。
また、長手移動規制突起部30によって、周方向に厚みが増加された部分が非屈曲直管部20の長手方向に沿って連続的に設けられるため、非屈曲直管部20の剛性が周方向および長手方向で均一に高められるようになっている。
【0019】
周方向移動規制突起部40は、固定部材50が非屈曲直管部20に対して周方向で移動されることを規制するため、非屈曲直管部20の長手方向に沿って非屈曲直管部20の一端から他端まで直線的に延びるように非屈曲直管部20の外周面に突設されてなる。
この周方向移動規制突起部40は、非屈曲直管部20の周方向に沿って均等に分散配置されるように周方向に沿って4箇所に配置されてなる。
【0020】
各周方向移動規制突起部40は、固定部材50の後述する突起部61c,62cの間に嵌め込まれることによって、固定部材50が非屈曲直管部20に対して周方向に回転されないようになっている。
また、周方向移動規制突起部40によって厚みが増加された部分が非屈曲直管部20の一端から他端まで直線的に延びるように設けられるため、隣り合う長手移動規制突起部30の間の区間も含めた非屈曲直管部20の長手方向で全域に渡って非屈曲直管部20の剛性が均一に高められるようになっている。しかも。周方向移動規制突起部40は、非屈曲直管部20の周方向に均等に分散配置されるように設けられてなるので、非屈曲直管部20の周方向の剛性が均一に高められるようになっている。
【0021】
なお、この実施例では、車体Bの床下に配置される一区間の非屈曲直管部20には、2対の長手移動規制突起部30が、固定部材50が非屈曲直管部20の長手方向でスライド移動可能となる間隔を空けて設けられてなる。
これにより、電線用外装保護チューブ1の寸法公差、あるいは電線用外装保護チューブ1の取り付け位置となる車体Bの寸法公差によって電線用外装保護チューブ1に取り付けられた固定部材50と、スタットボルト等が予め設置された車体Bにおける固定部材50の取り付け位置との間にズレが生じた場合であっても、固定部材50を非屈曲直管部20の長手方向にスライド移動させながら車体Bの取付位置に調整配置することができるようになっている。
より具体的には、
図2に示すように、対で設けられる長手移動規制突起部30の間隔T2が固定部材50の後述する挟持部60の幅T1よりも大きく設定されている。このため、固定部材が長手移動規制突起部30の間でスライド移動されるとともに、長手移動規制突起部30に突き当てられることによって移動範囲が制限されるようになっている。
【0022】
また、非屈曲直管部20への固定部材50の取り付け位置は、電線用外装保護チューブ1の材質を示す表示等、電線用外装保護チューブ1に用いられる表示を利用し、この表示を固定部材50の取り付け位置に配置することによって明確にするようにしてもよい。
【0023】
ここで、固定部材50について具体的に説明する。
固定部材50は、
図4および
図5に示すように、非屈曲直管部20を挟持するようにして取り付けされる挟持部60と、車体Bの所定の取付位置に固定される取付固定部70とを有してなる。
【0024】
挟持部60は、可動側挟持部61と、固定側挟持部62とが撓み変形可能な連接部63を介して連接され、可動側挟持部61が連接部63を介して固定側挟持部62側に折り返されることによって、可動側挟持部61と固定側挟持部62との間に非屈曲直管部20が挟持されるようになっている。
また、挟持部60は、可動側挟持部61の連接部63とは逆側の端部に設けられた係合部60aと、固定側挟持部62に設けられた不図示の被係合部とが係合されることによって、非屈曲直管部20を挟持した状態でロックされるようになっている。
また、可動側挟持部61および固定側挟持部62は、
図5に示すように、互いが係合された状態で非屈曲直管部20の外周面20aに接触される面となる非屈曲直管部接触面部61a,62aを有してなる。
【0025】
非屈曲直管部接触面部61a,62aは、非屈曲直管部20の外周面20aに対応した曲面形状に形成されてなる。より具体的には、非屈曲直管部接触面部61a,62aは、非屈曲直管部20の外周面20aに対向される非屈曲直管部対向面61b,62bから突起された突起部61c,62cの上端縁面に形成されてなる。
【0026】
突起部61c,62cは、非屈曲直管部20の周方向移動規制突起部40が突起部61c,62cの間に嵌め込まれるように、周方向移動規制突起部40の幅の間隙Aを形成するように非屈曲直管部対向面61b,62bの複数箇所に設けられている。
なお、この実施例では、固定部材50に突起部61c,62cが設けられるもの例示したが、これに限らず、突起部61c,62cを設けず、その代わりに非屈曲直管部対向面61b,62bが非屈曲直管部20の外周面20aに接触され、かつ非屈曲直管部対向面61b,62bに形成された溝に周方向移動規制突起部40が嵌め込まれるようにしてもよい。
【0027】
取付固定部70は、車体Bの所定の取付位置に突設された不図示のスタッドボルトが挿通されるボルト挿通孔が形成されてなる。このボルト挿通孔71に不図示のスタッドボルトが挿通されることによって、固定部材50が車体Bの所定の取付位置に固定されるようになっている。なお、取付固定部70は、所定の取付位置に固定されるようになっていれば、ボルト挿通孔71を有しないその他の構造であっても構わない。
【0028】
固定部材50は、挟持部60が非屈曲直管部20の長手方向に沿って連続的に設けられる長手移動規制突起部30の間隔と等しい幅になっている。このため、挟持部60が長手移動規制突起部30の間に配置されることによって、固定部材50が固定的に非屈曲直管部20に取り付けされるようになっている。
また、この実施例では、二つの固定部材50が、挟持部60の幅よりも大きい間隔を空けるように配置された2対の長手移動規制突起部30の間でスライド自在に非屈曲直管部20に取り付けされるようになっている。
また、固定部材50は、各突起部61c,62cの間に形成された間隙Aに非屈曲直管部20の周方向移動規制突起部40が嵌め込まれることによって、非屈曲直管部20の周方向での回転が規制された状態で非屈曲直管部20に取り付けされるようになっている。
【0029】
次に、
図7および
図8を用いて電線用外装保護チューブ1を用いたワイヤーハーネス100の配索手順の一例について説明する。
図7および
図8は、電線用外装保護チューブ1を用いたワイヤーハーネス100の配索手順の一例を示した図である。
まず、作業者は、4つの固定部材50を所定区間の非屈曲直管部20に取り付ける(
図7(a)参照)。なお、この実施例では、4区間の非屈曲直管部20のうち、2区間の非屈曲直管部20に固定部材50が取り付けされ、特に、自動車の床下に配置される長尺な非屈曲直管部20は3つの固定部材50が取り付けされるようになっている。
より具体的には、長尺な非屈曲直管部20には屈曲自在部10の近傍に1つの固定部材50が固定配置され、残りの2つの固定部材50がスライド自在に非屈曲直管部20に取り付けられる。一方、残りの1区間の非屈曲直管部20には、屈曲自在部10の近傍に1つの固定部材50が固定配置される。
【0030】
各固定部材50は、長手移動規制突起部30の間、かつ各突起部61c,62cの間に形成された間隙Aに非屈曲直管部20の周方向移動規制突起部40が嵌め込まれるように非屈曲直管部20に取り付けられるため、長手移動規制突起部30および周方向移動規制突起部40が非屈曲直管部20への位置決め機能を有するようになっている。
このようにして非屈曲直管部20に取り付けされた4つの固定部材50のうち、2つの固定部材50は、非屈曲直管部20の長手方向および周方向で移動が規制され、ガタツキなく安定的に非屈曲直管部20に固定される。なお、残りの2つの固定部材50に関しては、周方向移動規制突起部40によって周方向の回転が規制された状態でスライド自在に非屈曲直管部20に取り付けされる。
【0031】
その後、作業者は、1区間の非屈曲直管部20に固定配置された1つ目の固定部材50を車体Bの所定の取付位置に固定する(
図7(b)参照)。この作業の前の状態では、まだ固定部材50が車体Bのいずれの取付位置にも固定されていないため、寸法公差に関係なく固定部材50を車体Bの取付位置に固定することができる。
【0032】
その後、作業者は、1つ目の固定部材50によって1箇所を所定位置に固定された電線用外装保護チューブ1を配索経路に追従させるように屈曲させ、既に固定された非屈曲直管部20とは別の区間の長尺な非屈曲直管部20に固定配置された2つ目の固定部材50を車体Bの取付位置に固定する(
図8(c)参照)。この作業では、最初に固定された固定部材50との間にある屈曲自在部10を屈曲させ、位置調整しながら固定部材50を所定の取付位置に固定させることができる。
【0033】
最後に、作業者は、スライド自在に長尺な非屈曲直管部20に取り付けられた残りの2つの固定部材50を車体Bのそれぞれの取付位置に固定することによって配索作業を完了させる(
図8(d)参照)。この2つの固定部材50を車体Bの取付位置に固定させる場合、非屈曲直管部20の1箇所が固定部材50によって固定されているため、電線用外装保護チューブ1、あるいは電線用外装保護チューブ1の取付位置の寸法公差を吸収するように各固定部材50をスライド移動させながらそれぞれの取付位置に配置する。
【0034】
本発明の実施例に係る電線用外装保護チューブ1は、長手移動規制突起部30によって、周方向に厚みが増加された部分が非屈曲直管部20の長手方向に沿って連続的に設けられるため、非屈曲直管部20の剛性が周方向および長手方向で均一に高められ、周方向移動規制突起部40によって厚みが増加された部分が非屈曲直管部20の一端から他端まで直線的に延びるように設けられるため、隣り合う長手移動規制突起部30の間の区間も含めた非屈曲直管部20の長手方向で全域に渡って非屈曲直管部20の剛性が均一に高められ、しかも長手移動規制突起部30および周方向移動規制突起部40によって固定部材50が非屈曲直管部20の長手方向および周方向で移動が規制されるようになっているので、非屈曲直管部20の剛性が周方向および長手方向で均一に高められ、かつ固定部材50を固定し易い。
【0035】
また、本発明の実施例に係る電線用外装保護チューブ1は、対となる長手移動規制突起部30が、固定部材50が非屈曲直管部20の長手方向でスライド移動可能となる間隔を空けて設けられてなるので、電線用外装保護チューブ1の寸法公差、あるいは電線用外装保護チューブ1の取り付け位置の寸法公差によって電線用外装保護チューブ1に取り付けられた固定部材50と、スタットボルト等が予め設置された固定部材50の取り付け位置との間にズレが生じた場合であっても、固定部材50を非屈曲直管部20の長手方向にスライド移動させながら取付位置に調整配置することができる。
【0036】
また、本発明の実施例に係る電線用外装保護チューブ1は、周方向移動規制突起部40が非屈曲直管部20の周方向に均等に分散配置されるように設けられてなるので、非屈曲直管部20の周方向の剛性が均一に高められる。
【0037】
(変形例)
次に、
図9を用いて本発明の実施例の電線用外装保護チューブ1の変形例について説明する。
図9は、本発明の実施例の変形例の電線用外装保護チューブ2を用いたワイヤーハーネス200の一部断面を示した斜視図である。
この変形例の電線用外装保護チューブ2は、断面外形が円形状である点で実施例の電線用外装保護チューブ1と異なる。
なお、その他の構成は実施例と同様であり、実施例と同一構成部分には同一符号を付している。
この電線用外装保護チューブ2は、固定部材50に代わって、断面外形が円形状の電線用外装保護チューブ2に対応した不図示の固定部材を用いて所定の取付位置に固定される。なお、不図示の固定部材は、電線用外装保護チューブ2に対応した形状に設定される以外、固定部材と同様な構成であるため説明を省略する。
【0038】
この変形例の電線用外装保護チューブ2は、実施例の電線用外装保護チューブ1と同様な効果を奏する。また、断面外形が円形状であるため、不図示の固定部材が、電線用外装保護チューブ2の周方向に回転され易くなるものの、周方向移動規制突起部40による回転防止機能がより効果的に発揮される。
【0039】
なお、本発明の実施例に係る電線用外装保護チューブ1,2は、一区間の非屈曲直管部20に対して長手方向に沿って連続的に設けられる長手移動規制突起部30のうち、2対の長手移動規制突起部30が、固定部材50が非屈曲直管部20の長手方向でスライド移動可能となる間隔を空けて設けられてなるものを例示したが、長手移動規制突起部30の非屈曲直管部20の長手方向での配置間隔が固定部材50の幅に等しい間隔によってのみ構成されるようにしても構わない。
【0040】
また、本発明の実施例に係る電線用外装保護チューブ1,2は、周方向移動規制突起部40が非屈曲直管部20の周方向に沿って4箇所に設けられるものを例示したが、これに限らず、周方向移動規制突起部40が非屈曲直管部20に少なくとも1箇所設けられていればよい。
【0041】
また、本発明の実施例に係る電線用外装保護チューブ1,2は、全ての非屈曲直管部20に対して長手移動規制突起部30および周方向移動規制突起部40が設けられるものを例示したが、これに限らず、少なくとも一区間の非屈曲直管部20に長手移動規制突起部30および周方向移動規制突起部40が設けられるようになっていればよい。例えば、特に剛性が必要な長尺な区間の非屈曲直管部20にのみ、長手移動規制突起部30および周方向移動規制突起部40を設けるようにしてもよい。
【0042】
以上、本発明者によってなされた発明を、上述した発明の実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、上述した発明の実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。