(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記処理ユニットは、前記キャパシタンス変化値の数値範囲に従って前記キャパシタンス変化値を2つのグループに分割し、より多数のキャパシタンス変化値を含む1つのグループでのすべてのキャパシタンス変化値の平均値または1つを前記干渉値として使用し、前記キャパシタンス変化値の各々から前記干渉値を差し引くことによってデータ値を得て、前記データ値がプリセット値よりも大きい、ノード相互キャパシタンスの位置を前記タッチ信号の前記位置として受け取るように特に構成される、請求項1に記載のタッチ信号検出回路。
少なくとも2つのノード相互キャパシタンスのキャパシタンス変化値を取得するステップであって、前記少なくとも2つのノード相互キャパシタンスが、少なくとも2つの線形受信電極および少なくとも1つの線形送信電極によって形成され、前記少なくとも1つの線形送信電極が、前記少なくとも2つの線形受信電極に垂直であり、前記少なくとも2つの線形受信電極が、表示画面のソースドライバラインに垂直であり、各受信電極および各送信電極が、1つのノード相互キャパシタンスを形成する、ステップと、
前記少なくとも2つのノード相互キャパシタンスの前記キャパシタンス変化値に従ってタッチ信号の位置を取得するステップと
を含み、
前記少なくとも2つのノード相互キャパシタンスの前記キャパシタンス変化値に従ってタッチ信号の位置を取得する前記ステップは、
前記少なくとも2つのノード相互キャパシタンスの前記キャパシタンス変化値に従って表示画面駆動時に発生する干渉値を決定するステップと、
前記干渉値および前記キャパシタンス変化値に従って前記タッチ信号の前記位置を決定するステップと
を含む、タッチ信号検出方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、表示デバイスからの干渉に耐えるタッチデバイスの能力を強化し、かつタッチ位置検出の精度を改善するために、タッチ信号検出回路および方法、ならびにタッチデバイスを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様は、タッチ信号検出回路を提供し、本タッチ信号検出回路は、処理ユニット、少なくとも1つの線形送信電極、および少なくとも2つの線形受信電極を含み、
送信電極は、受信電極に垂直であり、受信電極は、表示画面のソースドライバラインに垂直であり、各受信電極および各送信電極は、1つのノード相互キャパシタンスを形成し、
処理ユニットは、少なくとも2つのノード相互キャパシタンスのキャパシタンス変化値を取得し、少なくとも2つのノード相互キャパシタンスのキャパシタンス変化値に従ってタッチ信号の位置を取得する。
【0006】
第1の態様の第1の可能な実施方式では、処理ユニットは、少なくとも2つのノード相互キャパシタンスのキャパシタンス変化値についての統計を集め、統計結果に従って干渉値を決定し、干渉値およびキャパシタンス変化値に従ってタッチ信号の位置を決定するように特に構成される。
【0007】
第1の態様の第1の可能な実施方式によれば、第1の態様の第2の可能な実施方式では、処理ユニットは、キャパシタンス変化値の数値範囲に従ってキャパシタンス変化値を2つのグループに分割し、より多数のキャパシタンス変化値を含む1つのグループでのすべてのキャパシタンス変化値の平均値または1つを干渉値として使用し、キャパシタンス変化値の各々から干渉値を差し引くことによってデータ値を得て、データ値がプリセット値よりも大きい、ノード相互キャパシタンスの位置をタッチ信号の位置として受け取るように特に構成される。
【0008】
本発明の第2の態様は、タッチデバイスを提供し、本タッチデバイスは、表示画面ならびに第1の態様および第1の態様の第1または第2の実施方式のいずれか1つによるタッチ信号検出回路を含む。
【0009】
本発明の第3の態様は、タッチ信号検出方法を提供し、本タッチ信号検出方法は、
少なくとも2つのノード相互キャパシタンスのキャパシタンス変化値を取得するステップであって、少なくとも2つのノード相互キャパシタンスが、少なくとも2つの線形受信電極および少なくとも1つの線形送信電極によって形成され、送信電極が、受信電極に垂直であり、受信電極が、表示画面のソースドライバラインに垂直であり、各受信電極および各送信電極が、1つのノード相互キャパシタンスを形成する、ステップと、
少なくとも2つのノード相互キャパシタンスのキャパシタンス変化値に従ってタッチ信号の位置を取得するステップとを含む。
【0010】
第3の態様の第1の可能な実施方式では、少なくとも2つのノード相互キャパシタンスのキャパシタンス変化値に従ってタッチ信号の位置を取得するステップは、
少なくとも2つのノード相互キャパシタンスのキャパシタンス変化値に従って干渉値を決定するステップと、
干渉値およびキャパシタンス変化値に従ってタッチ信号の位置を決定するステップとを含む。
【0011】
第3の態様の第1の可能な実施方式によれば、第3の態様の第2の実施方式では、少なくとも2つのノード相互キャパシタンスのキャパシタンス変化値に従って干渉値を決定するステップは、
キャパシタンス変化値の数値範囲に従ってキャパシタンス変化値を2つのグループに分割するステップと、より多数のキャパシタンス変化値を含む1つのグループでのすべてのキャパシタンス変化値の平均値または1つを干渉値として使用するステップとを含み、
干渉値およびキャパシタンス変化値に従ってタッチ信号の位置を決定するステップは、
キャパシタンス変化値の各々から干渉値を差し引くことによってデータ値を得るステップと、データ値がプリセット値よりも大きい、ノード相互キャパシタンスの位置をタッチ信号の位置として受け取るステップとを含む。
【0012】
本発明は、タッチ信号検出回路および方法、ならびにタッチデバイスを提供する。設計によって、タッチ信号検出回路の送信電極および受信電極は、互いに垂直であり、受信電極は、表示画面のソースドライバラインに垂直であり、次いでタッチ信号の位置が、少なくとも2つのノード相互キャパシタンスの、処理ユニットによって取得されるキャパシタンス変化値に従って取得される。これは、表示画面駆動に起因するタッチ信号検出での干渉を低減することができ、それによってタッチ位置検出の精度を改善する。
【0013】
本発明の実施形
態での技術的解決策をより明確に述べるために、下記は、本実施形態または従来技術を述べるのに必要とされる添付図面を簡単に説明する。明らかに、下記の説明での添付図面は、本発明のいくつかの実施形態を示し、当業者はなお、創造的な努力なしにこれらの添付図面から他の図面を導き出すことができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施形態の目的、技術的解決策、および利点をより明確にするために、下記は、本発明の実施形態での添付図面を参照して本発明の実施形態での技術的解決策を明確にかつ完全に述べる。明らかに、述べられる実施形態は、本発明の実施形態のいくつかであるがすべてではない。創造的な努力なしに本発明の実施形態に基づいて当業者によって得られるすべての他の実施形態は、本発明の保護範囲内に入るものとする。
【0016】
図1Aおよび
図1Bは、本発明によるタッチ信号検出回路の実施形態1での電極配置の概略図である。
図1Aおよび
図1Bで示されるように、この実施形態でのタッチ信号検出回路での電極配置は、少なくとも1つの線形送信電極11および少なくとも2つの線形受信電極12によって形成される。送信電極11および受信電極12は、垂直関係にあり、受信電極12は、表示画面のソースドライバライン13に垂直である。
図2は、本発明によるタッチ信号検出回路の実施形態1の概略構造図である。
図2で示されるように、この実施形態でのタッチ信号検出回路は、処理ユニット(図示されず)、少なくとも1つの送信電極11、および少なくとも2つの受信電極12を含んでもよい。送信電極11および受信電極12は、2つの異なる層に位置してもよく、各受信電極12および各送信電極11は、1つのノード相互キャパシタンスを形成し、処理ユニットは、少なくとも2つのノード相互キャパシタンス14のキャパシタンス変化値を取得し、少なくとも2つのノード相互キャパシタンス14のキャパシタンス変化値に従ってタッチ信号の位置を取得してもよい。
【0017】
具体的には、この実施形態でのタッチ信号検出回路では、送信電極11および受信電極12は、垂直関係にあり、受信電極12は、表示画面のソースドライバライン13に垂直であるので、表示画面のソースドライバライン13は、駆動が行われると、すべての受信電極12に干渉を引き起こすことがある。受信電極12が、送信電極11によって送信される信号を受信するとき、受信電極12は、送信信号成分を受信し、また表示画面駆動時に発生する干渉信号成分も受信する。従って、受信電極12によって受信される信号は、送信信号成分および表示画面駆動時に発生する干渉信号成分から成ると見なされてもよい。しかしながら、受信電極12への表示画面駆動時に発生する干渉信号は、指のタッチによってほとんど影響を受けないので、表示画面駆動時に発生する干渉信号は、同じ送信電極11に対応するすべての受信電極12について類似しており、タッチ状況とともに変化しない。1つの送信電極11について、表示画面駆動時に発生する類似の干渉信号成分が、各受信電極上で見出され、次いで各受信電極は、干渉信号成分を差し引き、送信電極によって送信された送信信号成分が、得られてもよい。これは、表示画面駆動に起因するタッチ信号検出回路での干渉を低減することができ、それによってタッチ信号検出回路の検出精度を改善する。
【0018】
送信電極および受信電極は、
図2で示される形に限定されず、タッチ信号検出回路の配置はまた、単層および多ノード方式での電極配置であってもよいことを理解されたい。送信電極および受信電極の形は、完全に接続される連続式電極に限定されず、不連続な長方形電極ブロックまたは菱形電極ブロックであってもよい。静電容量式画面モジュールは、導線を使用することによってこれらの電極ブロックから画面の外へ出され、次いでこれらの導線は、互いに接続され、それは、送信電極または受信電極を形成するために、これらの電極ブロックの間の接続を実施することができる。
【0019】
表示画面の前述のソースドライバライン13は、LCDディスプレイでのソースドライバラインであってもよい。表示画面が、表示するとき、ソースドライバラインは、表示ポイントを充電し、従って表示画面が表示するときに発生する干渉信号の方向は、ソースドライバラインの方向と一致する。この実施形態では、受信電極12は、表示画面のソースドライバライン13に垂直であり、そのことは、表示画面駆動時に発生しかつ少なくとも2つの受信電極によって受信される干渉信号が、類似していることを確実にすることができる。表示画面駆動時に発生する類似の干渉信号成分は、各受信電極上で見出され、次いで各受信電極は、干渉信号成分を差し引く。このようにして、表示画面駆動に起因する干渉は、低減可能である。
【0020】
受信電極12によって受信される信号は、少なくとも2つのノード相互キャパシタンス14の、処理ユニットによって取得されるキャパシタンス変化値を使用することによって表されてもよい。表示画面駆動時に発生する干渉信号成分は、少なくとも2つのノード相互キャパシタンス14のキャパシタンス変化値に従って決定されてもよく、次いでタッチ信号の位置は、表示画面駆動からの干渉が除去された後に少なくとも2つのノード相互キャパシタンス14のキャパシタンス変化値に従って取得される。これは、表示画面駆動に起因するタッチ信号検出での干渉を低減することができ、それによってタッチ位置検出の精度を改善する。
【0021】
本発明のこの実施形態での技術的解決策は、表示画面駆動に起因する干渉の低減に限定されず、また信号検出でタッチ信号検出回路に全体的オフセットを引き起こす温度変化および湿度変化の干渉、または無線周波数(Radio Frequency、略してRF)の干渉および同じ送信電極に対応するすべての受信電極に同時に影響を及ぼす同様のものなどの、タッチ信号検出回路の全体的データ特性に影響を及ぼす干渉の低減にも適用可能であることに留意すべきである。
【0022】
この実施形態で提供されるタッチ信号検出回路によれば、設計によって、タッチ信号検出回路での送信電極および受信電極は、互いに垂直であり、受信電極は、表示画面のソースドライバラインに垂直であり、次いでタッチ信号の位置が、少なくとも2つのノード相互キャパシタンスの、処理ユニットによって取得されるキャパシタンス変化値に従って取得される。これは、表示画面駆動に起因するタッチ信号検出での干渉を低減することができ、それによってタッチ位置検出の精度を改善する。
【0023】
さらに、本発明で提供されるタッチ信号検出回路の実施形態1に基づいて、処理ユニットは、少なくとも2つのノード相互キャパシタンスのキャパシタンス変化値についての統計を集め、統計結果に従って干渉値を決定し、干渉値およびキャパシタンス変化値に従ってタッチ信号の位置を決定するように特に構成されてもよい。
【0024】
具体的には、処理ユニットは、少なくとも2つのノード相互キャパシタンスの取得されたキャパシタンス変化値についての統計を集め、統計結果に従って干渉値を決定し、決定された干渉値をノード相互キャパシタンスの取得されたキャパシタンス変化値から差し引くことによってきれいなタッチ信号を得てもよく、きれいなタッチ信号に従ってタッチ信号の位置を精密に決定してもよい。これは、タッチ信号検出回路がタッチ位置について検出を行うとき、干渉信号によって引き起こされる検出精度の低下、および誤検出または検出失敗さえ回避することができる。従って、タッチ位置検出の精度が、改善される。
【0025】
この実施形態で提供されるタッチ信号検出回路によれば、処理ユニットは、少なくとも2つのノード相互キャパシタンスのキャパシタンス変化値についての統計を集め、統計結果に従って干渉値を決定し、干渉値およびキャパシタンス変化値に従ってタッチ信号の位置を決定する。これは、表示画面駆動に起因するタッチ信号検出での干渉を低減することができ、それによってタッチ位置検出の精度を改善する。
【0026】
さらに、本発明で提供されるタッチ信号検出回路の実施形態1に基づいて、処理ユニットは、キャパシタンス変化値の数値範囲に従ってキャパシタンス変化値を2つのグループに分割し、より多数のキャパシタンス変化値を含む1つのグループでのすべてのキャパシタンス変化値の平均値または1つを干渉値として使用し、キャパシタンス変化値から干渉値を差し引くことによってデータ値を得て、データ値がプリセット値よりも大きい、ノード相互キャパシタンスの位置をタッチ信号の位置として受け取るように特に構成されてもよい。
【0027】
具体的には、全タッチ信号検出回路と比較して、タッチ動作は、比較的小さいエリアにだけタッチ信号を発生させ、タッチ信号検出回路は、タッチエリアおよび非タッチエリアに分割されてもよい。タッチエリアでのキャパシタンス変化値と非タッチエリアでのキャパシタンス変化値との間には比較的大きい差がある。従って、キャパシタンス変化値は、キャパシタンス変化値の数値範囲に従って2つのグループに分割されてもよい。より多数のキャパシタンス変化値を含むグループは、非タッチエリアにあると考えられてもよく、このグループでのキャパシタンス変化値は、主に干渉信号によって受信電極に及ぼされる影響に起因して生成される。より多数のキャパシタンス変化値を含むグループでのすべてのキャパシタンス変化値の平均値または1つは、干渉値として使用される。データ値は、キャパシタンス変化値から干渉値を差し引くことによって得られ、その場合データ値は、きれいなタッチ信号によって受信電極に及ぼされる影響に起因して生成されると考えられてもよい。次いで、データ値がプリセット値よりも大きい、ノード相互キャパシタンスの位置が、タッチ信号の位置として受け取られる。
【0028】
前述の干渉値は、より多数のキャパシタンス変化値を含むグループでのすべてのキャパシタンス変化値の平均値または1つに限定されないことを理解されたい。統計はさらに、干渉値を決定するために関連する方法を使用することによって取得されたキャパシタンス変化値について集められてもよい。
【0029】
この実施形態で提供されるタッチ信号検出回路によれば、処理ユニットは、キャパシタンス変化値の数値範囲に従ってキャパシタンス変化値を2つのグループに分割し、より多数のキャパシタンス変化値を含む1つのグループでのすべてのキャパシタンス変化値の平均値または1つを干渉値として使用し、キャパシタンス変化値から干渉値を差し引くことによってデータ値を得て、データ値がプリセット値よりも大きい、ノード相互キャパシタンスの位置をタッチ信号の位置として受け取る。これは、表示画面駆動に起因するタッチ信号検出での干渉を低減することができ、それによってタッチ位置検出の精度を改善する。
【0030】
本発明の一実施形態はさらに、タッチデバイスを提供し、本タッチデバイスは、表示画面および前述の実施形態のいずれか1つでのタッチ信号検出回路を含んでもよい。
【0031】
本発明のこの実施形態でのタッチデバイスは、タッチ信号検出回路を有する携帯電話、携帯情報端末(Personal Digital Assistant、略してPDA)、ワイヤレスハンドヘルドデバイス、ワイヤレスネットブック、ポータブルコンピュータ、MP3プレーヤ、MP4プレーヤ、およびタッチ信号検出回路を有する同様のものを含むが限定されない。
【0032】
一実施形態で提供されるタッチデバイスは、表示画面および前述の実施形態のいずれか1つでのタッチ信号検出回路を含む。タッチデバイスでのタッチ信号検出回路では、送信電極は、受信電極に垂直であり、受信電極は、表示画面のソースドライバラインに垂直である。これは、表示画面駆動に起因するタッチ信号検出での干渉を低減することができ、それによってタッチ位置検出の精度を改善する。
【0033】
図3は、本発明によるタッチ信号検出方法の実施形態1の流れ図である。
図3で示されるように、この実施形態でのタッチ信号検出方法は、以下のステップを含む。
【0034】
S301、少なくとも2つのノード相互キャパシタンスのキャパシタンス変化値を取得するステップであって、少なくとも2つのノード相互キャパシタンスは、少なくとも2つの線形受信電極および少なくとも1つの線形送信電極によって形成され、送信電極は、受信電極に垂直であり、受信電極は、表示画面のソースドライバラインに垂直であり、各受信電極および各送信電極は、1つのノード相互キャパシタンスを形成する。
【0035】
具体的には、前述の少なくとも2つのノード相互キャパシタンスは、少なくとも2つの線形受信電極および少なくとも1つの線形送信電極によって形成される。送信電極は、受信電極に垂直であり、受信電極は、表示画面のソースドライバラインに垂直であり、そのソースドライバラインは、表示画面のソースドライバラインが表示駆動を行うときに発生する干渉信号に、すべての受信電極に干渉を引き起こさせることがある。受信電極が、送信電極によって送信される信号を受け取るとき、受信電極は、送信信号成分を受信し、また表示画面駆動時に発生する干渉信号成分も受信する。従って、受信電極での信号は、送信信号成分および表示画面駆動時に発生する干渉信号成分から成ると見なされてもよい。しかしながら、受信電極への表示画面駆動時に発生する干渉信号成分は、指のタッチによってほとんど影響を受けないので、表示画面駆動時に発生する干渉信号は、同じ送信電極に対応するすべての受信電極について類似しており、異なるタッチ状況とともに変化しない。
【0036】
S302、少なくとも2つのノード相互キャパシタンスのキャパシタンス変化値に従ってタッチ信号の位置を取得するステップ。
【0037】
具体的には、受信電極によって受信される信号は、少なくとも2つのノード相互キャパシタンスの、処理ユニットによって取得されるキャパシタンス変化値を使用することによって表されてもよい。表示画面駆動時に発生する干渉信号成分は、少なくとも2つのノード相互キャパシタンスのキャパシタンス変化値に従って決定されてもよく、次いでタッチ信号の位置が、表示画面駆動からの干渉が除去された後に少なくとも2つのノード相互キャパシタンスのキャパシタンス変化値に従って取得される。これは、表示画面駆動に起因するタッチ信号検出での干渉を低減することができ、それによってタッチ位置検出の精度を改善する。
【0038】
この実施形態は、タッチ信号検出回路に配置される処理ユニット、またはタッチ信号検出回路を含むタッチデバイスのプロセッサによって実行されてもよい。
【0039】
本発明のこの実施形態での技術的解決策は、表示画面駆動に起因する干渉の除去に限定されず、また信号検出でタッチ信号検出回路に全体的オフセットを引き起こす温度変化および湿度変化の干渉、または無線周波数、略してRFの干渉、および同じ送信電極に対応するすべての受信電極に同時に影響を及ぼす同様のものなどの、タッチ信号検出回路の全体的データ特性に影響を及ぼす干渉の除去にも適用可能であることに留意すべきである。
【0040】
この実施形態で提供されるタッチ信号検出方法によれば、処理ユニットは、少なくとも2つのノード相互キャパシタンスのキャパシタンス変化値を取得し、その場合少なくとも2つのノード相互キャパシタンスが、少なくとも2つの線形受信電極および少なくとも1つの線形送信電極によって形成され、送信電極が、受信電極に垂直であり、受信電極が、表示画面のソースドライバラインに垂直であり、各受信電極および各送信電極が、1つのノード相互キャパシタンスを形成し、次いでタッチ信号の位置は、少なくとも2つのノード相互キャパシタンスのキャパシタンス変化値に従って取得される。これは、表示画面駆動に起因するタッチ信号検出での干渉を低減することができ、それによってタッチ位置検出の精度を改善する。
【0041】
図4は、本発明によるタッチ信号検出方法の実施形態2の流れ図であり、この実施形態でのタッチ信号検出方法は、以下のステップを含む。
【0042】
S401、少なくとも2つのノード相互キャパシタンスのキャパシタンス変化値を取得するステップであって、少なくとも2つのノード相互キャパシタンスは、少なくとも2つの線形受信電極および少なくとも1つの線形送信電極によって形成され、送信電極は、受信電極に垂直であり、受信電極は、表示画面のソースドライバラインに垂直であり、各受信電極および各送信電極は、1つのノード相互キャパシタンスを形成する。
【0043】
S402、少なくとも2つのノード相互キャパシタンスのキャパシタンス変化値に従って干渉値を決定するステップ。
【0044】
干渉値を決定するための方法は、ノード相互キャパシタンスの、処理ユニットによって取得されるキャパシタンス変化値についての統計を集めるまたはキャパシタンス変化値を計算することであってもよく、また特定のシミュレーションアルゴリズムを使用することによって実施されてもよい。
【0045】
S403、干渉値およびキャパシタンス変化値に従ってタッチ信号の位置を決定するステップ。
【0046】
例えば、データ値は、キャパシタンス変化値から干渉値を差し引くことによって得られてもよく、その場合データ値は、きれいなタッチ信号を表してもよく、次いでタッチ検出および位置決めが、データ値に従って行われる。
【0047】
この実施形態は、タッチ信号検出回路に配置される処理ユニット、またはタッチ信号検出回路を含むタッチデバイスのプロセッサによって実行されてもよい。
【0048】
図5Aから
図5Dは、本発明によるタッチ信号検出方法の実施形態3でのキャパシタンス変化値の概略図である。下記は、
図5Aから
図5Dを参照してこの実施形態でのタッチ信号検出方法を詳細に述べる。
図5Aから
図5Dで示されるように、1個の送信電極および10個の受信電極によって形成される10個のノード相互キャパシタンスが、例として使用される。
図5Aは、表示画面駆動に起因する干渉およびタッチがないときに処理ユニットによって検出されるキャパシタンス変化値の概略図である。表示画面駆動に起因する干渉およびタッチがないときは、10個のノード相互キャパシタンスの、処理ユニットによって検出される変化値は、比較的小さい。これらの比較的小さい変化値は、システムノイズによって引き起こされる。
図5Bは、表示画面駆動に起因する干渉はあるがタッチがないときに処理ユニットによって検出されるキャパシタンス変化値の概略図である。表示画面駆動に起因する干渉はあるがタッチがないときは、比較的大きいキャパシタンス変化値が、検出されてもよい。同じ送信電極について、これらの受信電極によって受信される信号は、振幅が類似しており、振幅が類似しているこれらの干渉信号は、信号の干渉値と呼ばれてもよい。
図5Cは、表示画面駆動に起因する干渉およびタッチがあるときに処理ユニットによって検出されるキャパシタンス変化値の概略図である。タッチがあるときは、タッチ信号および表示画面駆動に起因する干渉信号は、重ね合わされ、表示画面駆動に起因する類似の干渉信号は、比較によって得られてもよい。
図5Cでの破線の部分は、干渉値である。
図5Dは、表示画面駆動に起因する干渉が除去された後のキャパシタンス変化値の概略図である。表示画面駆動に起因する干渉は、類似しているので、類似の信号が、除去された後、きれいなタッチ信号に対応するキャパシタンス変化値が、得られてもよい。具体的には、きれいなタッチ信号に対応するキャパシタンス変化値は、処理ユニットによって取得されるキャパシタンス変化値から干渉値を差し引くことによって得られてもよく、次いでタッチ検出および位置決めが、きれいなタッチ信号に対応するキャパシタンス変化値に従って行われる。
【0049】
この実施形態で提供されるタッチ信号検出方法によれば、処理ユニットは、少なくとも2つのノード相互キャパシタンスのキャパシタンス変化値を取得し、その場合少なくとも2つのノードキャパシタンスが、少なくとも2つの線形受信電極および少なくとも1つの線形送信電極によって形成され、送信電極が、受信電極に垂直であり、受信電極が、表示画面のソースドライバラインに垂直であり、各受信電極および各送信電極が、1つのノード相互キャパシタンスを形成し、干渉値は、少なくとも2つのノード相互キャパシタンスのキャパシタンス変化値に従って決定され、次いでタッチ信号の位置は、干渉値およびキャパシタンス変化値に従って決定される。これは、表示画面駆動に起因するタッチ信号検出での干渉を低減することができ、それによってタッチ位置検出の精度を改善する。
【0050】
図6は、本発明によるタッチ信号検出方法の実施形態4の流れ図であり、この実施形態でのタッチ信号検出方法は、以下のステップを含む。
【0051】
S601、少なくとも2つのノード相互キャパシタンスのキャパシタンス変化値を取得するステップであって、少なくとも2つのノード相互キャパシタンスは、少なくとも2つの線形受信電極および少なくとも1つの線形送信電極によって形成され、送信電極は、受信電極に垂直であり、受信電極は、表示画面のソースドライバラインに垂直であり、各受信電極および各送信電極は、1つのノード相互キャパシタンスを形成する。
【0052】
S602、キャパシタンス変化値の数値範囲に従ってキャパシタンス変化値を2つのグループに分割し、より多数のキャパシタンス変化値を含む1つのグループでのすべてのキャパシタンス変化値の平均値または1つを干渉値として使用するステップ。
【0053】
S603、キャパシタンス変化値から干渉値を差し引くことによってデータ値を得るステップ。
【0054】
S604、データ値がプリセット値よりも大きい、ノード相互キャパシタンスの位置をタッチ信号の位置として受け取るステップ。
【0055】
この実施形態は、タッチ信号検出回路に配置される処理ユニット、またはタッチ信号検出回路を含むタッチデバイスのプロセッサによって実行されてもよい。
【0056】
図7Aおよび
図7Bは、本発明によるタッチ信号検出方法の実施形態5でのキャパシタンス変化値の概略図である。下記は、
図7Aおよび
図7Bを参照してこの実施形態でのタッチ信号検出方法を詳細に述べる。
図7Aおよび
図7Bで示されるように、12個の送信電極および10個の受信電極によって形成される120個のノード相互キャパシタンスが、例として使用される。
図7Aは、表示画面駆動に起因する干渉およびタッチがあるときに処理ユニットによって検出されるキャパシタンス変化値の別の概略図である。
図7Aでの黒丸は、タッチ位置を示す。例えば、タッチ信号検出回路での処理ユニットが、タッチ検出および位置決めを行うときは、キャパシタンス変化値が100よりも大きいと、タッチ動作が起こると見なされるというように設定される。しかしながら、表示画面駆動に起因する干渉の存在は、多くのキャパシタンス変化値での変動につながり、その結果
図7Aでの斜線エリアでのキャパシタンス変化値などの、タッチ動作が起こらないいくつかのエリアで検出されるキャパシタンス変化値は、100を超える。結果として、誤検出が、避けられない。
【0057】
図7Aで同じ送信電極によって生成され、10個の受信電極によって受信される10個のキャパシタンス変化値の数値範囲に従って、同じ送信電極によって生成され、10個の受信電極によって受信される10個のキャパシタンス変化値の干渉値が、決定されてもよい。具体的な決定方法は、キャパシタンス変化値の数値範囲に従ってキャパシタンス変化値を2つのグループに分割し、より多数のキャパシタンス変化値を含む1つのグループでのすべてのキャパシタンス変化値の平均値または1つを干渉値として使用することである。例えば、
図7Aでの第2の行上の10個のキャパシタンス変化値は、比較的近いので、干渉値120が、10個のキャパシタンス変化値の1つである。
図7Aでの第8の行上では、「198、268、201」が、第1のグループに含まれてもよく、その他の7個の近いキャパシタンス変化値は、第2のグループに含まれ、干渉値160が、第2のグループでのキャパシタンス変化値である。
【0058】
図7Bは、表示画面駆動に起因する干渉が除去された後のキャパシタンス変化値の別の概略図である。データ値は、
図7Aでの各キャパシタンス変化値から干渉値が差し引かれた後に得られる。
図7Bでは、キャパシタンス変化値がプリセット値100よりも大きい、ノード相互キャパシタンスの位置が、タッチ信号の位置として受け取られる。
【0059】
この実施形態で提供されるタッチ信号検出方法によれば、処理ユニットは、少なくとも2つのノード相互キャパシタンスのキャパシタンス変化値を取得し、その場合少なくとも2つのノードキャパシタンスが、少なくとも2つの線形受信電極および少なくとも1つの線形送信電極によって形成され、送信電極が、受信電極に垂直であり、受信電極が、表示画面のソースドライバラインに垂直であり、各受信電極および各送信電極が、1つのノード相互キャパシタンスを形成し、干渉値は、少なくとも2つのノード相互キャパシタンスのキャパシタンス変化値に従って決定され、キャパシタンス変化値は、キャパシタンス変化値の数値範囲に従って2つのグループに分割され、より多数のキャパシタンス変化値を含む1つのグループでのすべてのキャパシタンス変化値の平均値または1つは、干渉値として使用され、データ値は、キャパシタンス変化値から干渉値を差し引くことによって得られ、データ値がプリセット値よりも大きい、ノード相互キャパシタンスの位置は、タッチ信号の位置として受け取られる。これは、表示画面駆動に起因するタッチ信号検出での干渉を低減することができ、それによってタッチ位置検出の精度を改善する。
【0060】
当業者は、本方法実施形態のステップのすべてまたは一部が、関連ハードウェアに命令するプログラムによって実施されてもよいことを理解することができる。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。プログラムが動作すると、本方法実施形態のステップが、実行される。前述の記憶媒体は、ROM、RAM、磁気ディスク、または光ディスクなどの、プログラムコードを記憶することができる任意の媒体を含む。
【0061】
最後に、前述の実施形態は、単に本発明の技術的解決策を述べることを目的とするが、しかし本発明を限定することを目的としていないことに留意すべきである。本発明が、前述の実施形態を参照して詳細に述べられるけれども、当業者は、本発明の実施形態の技術的解決策の範囲から逸脱することなく、なお前述の実施形態で述べられる技術的解決策に変更を行うまたはそのいくつかのもしくはすべての技術的特徴への等価な置換を行うことができることを理解するはずである。