特許第6011048号(P6011048)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6011048
(24)【登録日】2016年9月30日
(45)【発行日】2016年10月19日
(54)【発明の名称】厚み検査ファイル生成システム
(51)【国際特許分類】
   B43M 3/04 20060101AFI20161006BHJP
   B43M 5/04 20060101ALI20161006BHJP
   B65B 57/10 20060101ALI20161006BHJP
【FI】
   B43M3/04
   B43M5/04
   B65B57/10 B
【請求項の数】1
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-133704(P2012-133704)
(22)【出願日】2012年6月13日
(65)【公開番号】特開2013-256072(P2013-256072A)
(43)【公開日】2013年12月26日
【審査請求日】2015年5月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100122529
【弁理士】
【氏名又は名称】藤枡 裕実
(74)【代理人】
【識別番号】100135954
【弁理士】
【氏名又は名称】深町 圭子
(74)【代理人】
【識別番号】100119057
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英生
(74)【代理人】
【識別番号】100131369
【弁理士】
【氏名又は名称】後藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100164987
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 裕介
(74)【代理人】
【識別番号】100171859
【弁理士】
【氏名又は名称】立石 英之
(72)【発明者】
【氏名】青木 大
【審査官】 吉田 英一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−370718(JP,A)
【文献】 特開2003−091392(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B43M 3/04
B43M 5/04
B65B 57/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入稿ファイルに含まれる印字データを顧客毎に名寄せして得られた名寄せ印字データに、厚み検査時に読み取られ、ダイレクトメールの識別に用いる管理番号を付加して記憶することで、顧客毎の前記名寄せ印字データが含まれる製造ファイルを生成した後、前記製造ファイルを品質管理システムに登録する製造ファイル生成装置と、
前記名寄せ印字データに含まれる印字データ毎に、印字データから得られるページ数に印字データを印字する用紙の厚みを乗算して、印字データを印字した帳票の厚みを算出した後、ダイレクトメールに用いる封筒の厚みに前記帳票の厚みの合計値を加算することで、前記名寄せ印字データに付加された前記管理番号で識別されるダイレクトメールの厚み期待値を求め、前記名寄せ印字データの前記管理番号を付加して厚み期待値を記憶する処理を、前記製造ファイルに含まれる前記名寄せ印字データ毎に実行して、ダイレクトメールの厚み検査に用いる厚み検査ファイルを生成する厚み検査ファイル生成装置とから少なくとも構成され
前記製造ファイル生成装置は、品質管理システムに登録した前記製造ファイルを前記厚み検査ファイル生成装置へ送信し、前記厚み検査ファイル生成装置は、前記製造ファイル生成装置が送信した前記製造ファイルから前記厚み検査ファイルを生成する、
ことを特徴とする厚み検査ファイル生成システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、帳票を封筒へ封入封緘する封入封緘機にて製造したダイレクトメールの厚み検査する技術分野に関し、更に詳しくは、ダイレクトメールの厚み検査に用いる検査ファイルを作成する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
製品やサービスの委託先は、ISO9001などの国際規格に準じた品質管理体制を得意先から要求されることが一般的になり、ダイレクトメールの製造を請け負う印刷会社では、ISO9001などの国際規格に準じた品質管理体制に基づくダイレクトメールの品質管理を行うことが要求されるようになった。
【0003】
ISO9001などの国際規格に準じた品質管理体制に基づいてダイレクトメールの品質管理を行う際、ダイレクトメールの品質管理にかかる様々なデータを記憶する品質管理システムがダイレクトメールの製造会社に設けられ、この品質管理システムには、ダイレクトメールの品質管理にかかる様々なデータとして、製品要求仕様となる得意先からの入稿ファイルや、ダイレクトメール製造時に実行した様々な検査の検査結果がダイレクトメールの品質記録として記憶される。
【0004】
ダイレクトメールの製造工程では、製造したダイレクトメールの過不足を確認する序列検査等に加えて、ダイレクトメールに帳票が正しく封入されているか確認する厚み検査が実施され、品質管理システムには、ダイレクトメールの厚み検査の検査結果が品質記録の一つとして記憶される。
【0005】
ダイレクトメールの厚み検査では、封筒に帳票を封入封緘する封入封緘機上などにてダイレクトメールの厚みを計測し、厚み計測値が厚み期待値の許容誤差範囲に収まっていれば正常と判定するため、ダイレクトメールの厚み検査を実施する前に、ダイレクトメール毎に厚み期待値を記した厚み検査ファイルが必要になる。
【0006】
ダイレクトメールの厚み期待値を求める手法として、例えば、特許文献1では、厚み検査を行うダイレクトメールの厚みのサンプル値を予め計測し、このサンプル値から、封入対象物の正誤を判定するための基準範囲を算出するために必要な基準データ(厚み期待値)を求める手法が開示されている。
【0007】
特許文献1のように、厚み検査するダイレクトメールの厚みのサンプル値を予め計測し、このサンプル値から厚み期待値を算出することも可能であるが、国際規格に基づく品質管理の場合、ダイレクトメールの厚み計測値が製品要求仕様通りであることを確認しなければならないため、ダイレクトメールの厚みのサンプル値からではなく、ダイレクトメールの製品要求仕様から、ダイレクトメールの厚み期待値を求めることが必要になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平8−43069号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述した問題を鑑みて、本発明は、ダイレクトメールの製品要求仕様となる発注元の入稿ファイルから、ダイレクトメールの厚み検査に用いる厚み検査ファイルを生成するシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決する本願発明は、ダイレクトメールの厚み検査に用いる厚み検査ファイルを生成する厚み検査ファイル生成システムで、この厚み検査ファイル生成システムは、ダイレクトメールの製品要求仕様となる発注元の入稿ファイルから製造ファイルを生成して品質管理装置に登録する製造ファイル生成装置と、製造ファイルから厚み検査ファイルを生成する厚み検査ファイル生成装置とから少なくとも構成され,前記製造ファイル生成装置は、品質管理システムに登録した前記製造ファイルを前記厚み検査ファイル生成装置へ送信し、前記厚み検査ファイル生成装置は、前記製造ファイル生成装置が送信した前記製造ファイルから前記厚み検査ファイルを生成する。
【0011】
前記製造ファイル生成装置は、ダイレクトメールの製品要求仕様となる発注元の入稿ファイルから製造ファイルを生成するために、入稿ファイルに含まれる印字データを顧客毎に名寄せして得られた名寄せ印字データに、厚み検査時に読み取られ、ダイレクトメールの識別に用いる管理番号を付加して記憶することで、顧客毎の前記名寄せ印字データが含まれる製造ファイルを生成した後、前記製造ファイルを品質管理システムに登録する処理を行う。
【0012】
また、厚み検査ファイル生成装置は、製造ファイルから厚み検査ファイルを生成するために、前記名寄せ印字データに含まれる印字データ毎に、印字データから得られるページ数に印字データを印字する用紙の厚みを乗算して、印字データを印字した帳票の厚みを算出した後、ダイレクトメールに用いる封筒の厚みに前記帳票の厚みの合計値を加算することで、前記名寄せ印字データに付加された前記管理番号で識別されるダイレクトメールの厚み期待値を求め、前記名寄せ印字データの前記管理番号を付加して厚み期待値を記憶する処理を、前記製造ファイルに含まれる前記名寄せ印字データ毎に実行して、ダイレクトメールの厚み検査に用いる厚み検査ファイルを生成する処理を行う。
【発明の効果】
【0013】
このように、本願発明によれば、ダイレクトメールの製品要求仕様となる発注元の入稿ファイルから生成された製造ファイルを用いて厚み検査ファイルが生成されるため、ダイレクトメールの製品要求仕様となる発注元の入稿ファイルから、ダイレクトメールの厚み検査に用いる厚み検査ファイルを生成することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】厚み検査ファイル生成システムの構成を説明する図。
図2】製造ファイルを生成する手順を説明する図。
図3】厚み検査ファイル生成を生成する手順を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
ここから、本発明の実施形態について、本発明の技術分野に係わる当業者が、発明の内容を理解し、発明を実施できる程度に説明する。
【0016】
図1は、本実施形態に係る厚み検査ファイル生成システムの構成を説明する図である。図1で図示した厚み検査ファイル生成システム1は、得意先から受信したダイレクトメールの入稿ファイルから生成した製造ファイルを用いて、ダイレクトメール毎の厚み期待値が記された厚み検査ファイルを生成できるように開発されたシステムである。
【0017】
図1に図示したように、厚み検査ファイル生成システム1には、CPU、RAMを備え大容量のデータ記憶装置が接続されたコンピュータで実現される装置として、得意先から受信したダイレクトメールの入稿ファイルから、ダイレクトメールの製造に用いる製造ファイルを生成する製造ファイル生成装置2と、製造ファイル生成装置2が生成した製造ファイルから、ダイレクトメール毎の厚み期待値が記された厚み検査ファイルを生成する厚み検査ファイル生成装置3が含まれ、更に、図1には、帳票を封筒へ封入封緘することでダイレクトメールを製造する封入封緘機5と、ダイレクトメールの品質管理にかかるデータを記憶する品質管理システム4を図示している。
【0018】
まず、封入封緘機5について説明する。図1で図示した封入封緘機5は、帳票を封筒へ封入封緘してダイレクトメールを製造する装置で、封入封緘機5には、厚み検査ファイル生成装置3から受信した厚み検査ファイルに従い、ダイレクトメールの厚みを検査する厚み検査装置50が備えられている。
【0019】
封入封緘機5の厚み検査装置50は、ダイレクトメールの厚み検査を行う際、CCDカメラなどを利用して、厚み検査を行うダイレクトメールから管理番号となる通数番号を読み取ると共に、上下に動作可能な厚みローラなどを利用して該ダイレクトメールの厚みを計測する。そして、厚み検査装置50は、ダイレクトメールから読み取った通数番号に対応する厚み期待値を厚み検査ファイルから取得し、厚み計測値が厚み期待値の許容誤差範囲に収まっているか確認した後、ダイレクトメールから読み取った通数番号に関連付けて、ダイレクトメールの厚み計測値、厚み期待値、および、厚み計測値に基づく検査結果を記憶する処理を繰り返し行うことで厚み検査の検査結果ファイルを生成する。
【0020】
次に、品質管理システム4について説明する。本実施形態において、品質管理システム4には、データベース(DB: DataBase)として、ダイレクトメールの品質管理に係る様々なデータが登録される品質管理DB40を備え、本実施形態では、入稿ファイル、製造ファイル、厚み検査ファイルなどが品質管理DB40に登録される。
【0021】
次に、ダイレクトメールの発注元から入稿された入稿ファイルからダイレクトメールの製造ファイルを生成する製造ファイル生成装置2について説明する。
【0022】
まず、ダイレクトメールの発注元から入稿される入稿ファイルについて説明する。本実施形態において、ダイレクトメールに封入される帳票には、ダイレクトメールの宛先を印字した帳票である台紙、ダイレクトメールの郵送先となる顧客に対する請求内容を印字した帳票である請求書、ダイレクトメールの郵送先となる顧客の利用明細を印字した帳票である明細書が含まれ、入稿ファイルには、ダイレクトメールの発注ファイルに加え、台紙の印字データが含まれる台紙ファイル、請求書の印字データが含まれる請求書ファイル、および、明細書の印字データが含まれる明細書ファイルが含まれる。
【0023】
入稿データの発注ファイルには、発注元を示すデータ、発注番号などに加え、ダイレクトメールに使用する封筒、台紙、請求書および明細書に用いる紙の種別を示すデータがそれぞれ含まれる。
【0024】
また、入稿ファイルの台紙ファイルには、ダイレクトメールの郵送先となる顧客毎にレコードが設けられ、このレコードには、ダイレクトメールの発注元が顧客を識別するための顧客管理番号と、台紙の印字データ(ダイレクトメールの宛先、すなわち、顧客の住所、氏名)が含まれる。なお、本実施形態において、顧客管理番号は、印字データを名寄せする際に用いるデータとして利用される。
【0025】
また、入稿ファイルの請求書ファイルには、ダイレクトメールの郵送先となる顧客毎にレコードが設けられ、このレコードには、顧客管理番号と、請求書の印字データが含まれる。
【0026】
例えば、ダイレクトメールの発注元がクレジット会社であれば、顧客のクレジット番号、利用限度額などのクレジット情報に加え、顧客に対する請求金額が請求書の印字データに含まれる。また、ダイレクトメールの発注元が携帯電話会社であれば、顧客の携帯電話番号、加入プラン、支払い情報(例えば、銀行口座名)に加え、顧客に対する請求金額が請求書の印字データに含まれる。
【0027】
また、入稿ファイルの明細書ファイルには、ダイレクトメールの郵送先となる顧客毎にレコードが含まれ、このレコードには、顧客管理番号と、明細書の印字データが含まれる。例えば、ダイレクトメールの発注元がクレジット会社であれば、クレジットカードを利用した日付、クレジットカードを利用して購入した商品またはサービス、クレジットカードの利用金額などが明細書の印字データに含まれる。また、ダイレクトメールの発注元が携帯電話会社であれば、携帯電話を利用した日時、携帯電話を利用した時間などが明細書の印字データに含まれる。
【0028】
図2は、製造ファイルを生成する手順を説明する図である。製造ファイル生成装置2は製造ファイルを生成する際、まず、例えば、ダイレクトメールの受注日、受注番号、ロット番号などを入稿ファイルの発注ファイルに付加することで、入稿ファイルの発注ファイルから品目ファイルを生成し、生成する製造ファイルに品目ファイルを含ませる(S1)。
【0029】
次に、製造ファイル生成装置2は、入稿ファイルに含まれる顧客管理番号毎に繰り返し実行するループ処理L1を行うことで、入稿ファイルに含まれる印字データを名寄せした名寄せ印字データを顧客管理番号毎に生成する。
【0030】
製造ファイル生成装置2は、ループ処理L1を実行する際、ループ処理L1の対象となる顧客管理番号を入稿ファイルから取得し、最後の顧客管理番号を対象とするループ処理L1を実行すると、このループ処理L1は終了する。
【0031】
なお、ループ処理L1の対象となる顧客管理番号を入稿ファイルから取得する手法としては、顧客管理番号を記したファイルを作成しておき、このファイルに記載されている順に顧客管理番号を取得する手法が考えられるが、入稿ファイルに含まれる台紙ファイルのレコード順に顧客管理番号を取得するようにしてもよい。
【0032】
このループ処理L1において、まず、製造ファイル生成装置2は、ループ処理L1の対象となる顧客管理番号を用いて入稿ファイルに含まれる印字データを名寄せして、ループ処理L1の対象となる顧客管理番号に対応する名寄せ印字データを生成する(L10)。
【0033】
本実施形態には、入稿ファイルには、台紙、請求書および明細書の印字データが含まれるため、製造ファイル生成装置2は、入稿ファイルの台紙ファイル、請求書ファイルおよび明細書ファイルから、顧客管理番号が同じレコードに記述されている台紙、請求書および明細書の印字データを取得し、これらの印字データを一つにまとめることで名寄せ印字データを生成する。
【0034】
製造ファイル生成装置2は、ループ処理L1の対象となる顧客管理番号に対応する名寄せ印字データを生成すると、ループ処理L1の対象となる顧客管理番号に対応する通数番号を生成し(L11)、通数番号を対応づけた名寄せ印字データを製造ファイルに含ませて記憶する(L12)。なお、通数番号は、ダイレクトメールの製造会社にてダイレクトメールの識別に利用するデータである。
【0035】
このように、ループ処理L1が実行されることで、顧客管理番号が付加された名寄せ印字データが含まれる製造ファイルが生成される。
【0036】
製造ファイル生成装置2は、顧客管理番号が付加された名寄せ印字データが含まれる製造ファイルを生成すると、入稿ファイルおよび製造ファイルを品質管理システム4へ送信し、入稿ファイルおよび製造ファイルが品質管理システム4の品質管理DB40に登録される(S2)。
【0037】
品質管理システム4に製造ファイルが正常に登録されると、製造ファイル生成装置2は、品質管理システム4に登録した製造ファイルを厚み検査ファイル生成装置3へ送信して(S3)、この手順を終了する。
【0038】
次に、製造ファイル生成装置2が生成した製造ファイルから厚み検査ファイルを生成する厚み検査ファイル生成装置3について説明する。
【0039】
図3は、厚み検査ファイル生成を生成する手順を説明する図である。厚み検査ファイル生成装置3は、製造ファイルから厚み検査ファイルを生成する際、厚み検査ファイルの生成に利用する製造ファイルの品目ファイルから、ダイレクトメールに使用する封筒、台紙、請求書および明細書に用いる紙の種別を示すデータを取得し、ダイレクトメールに使用する封筒の厚みと、帳票(ここでは、台紙、請求書および明細書)に用いる紙の一枚当たりの厚みを求める(S10)。
【0040】
ダイレクトメールに使用する封筒の種別から該封筒の厚みを求める手法としては、封筒の種別に対応する厚みを記したデータテーブルを予め用意しておき、このデータテーブルを利用して封筒の厚みを取得するようにするとよい。
【0041】
同様に、帳票に用いる紙の種別から一枚当たりの厚みを求める手法としては、紙の種別に対応する一枚当たりの厚みを記したデータテーブルを予め用意しておき、このデータテーブルを利用して、台紙、請求書および明細書に用いる紙の一枚当たりの厚みをそれぞれ取得するようにするとよい。
【0042】
次に、厚み検査ファイル生成装置3は、製造ファイルに含まれる名寄せ印字データ毎に繰り返し実行するループ処理L2を行うことで、製造ファイルから厚み検査ファイルを生成する。
【0043】
厚み検査ファイル生成装置3は、このループ処理L2を実行する際、製造ファイルに記載されている順に名寄せ印字データを取得し、最後の名寄せ印字データにかかるループ処理L2を実行すると、このループ処理L2は終了する。
【0044】
ループ処理L2において、厚み検査ファイル生成装置3は、名寄せ印字データに含まれる印字データ毎に、印字データから得られるページ数に印字データの印字に用いる用紙の厚みを乗算することで、印字データを印字した帳票の厚みを算出する(L20)。
【0045】
本実施形態において、名寄せ印字データには、台紙、請求書および明細書の印字データが含まれるため、厚み検査ファイル生成装置3は、台紙の印字データからページ数を求め、台紙に用いる紙の一枚当たりの厚みを該ページ数に乗算することで、台紙の厚みを算出する。また、厚み検査ファイル生成装置3は、請求書の印字データからページ数を求め、請求書に用いる紙の一枚当たりの厚みを該ページ数に乗算することで、請求書の厚みを算出する。厚み検査ファイル生成装置3は、明細書の印字データからページ数を求め、明細書に用いる紙の一枚当たりの厚みを該ページ数に乗算することで、明細書の厚みを算出する。
【0046】
次に、厚み検査ファイル生成装置3は、ダイレクトメールに用いる封筒の厚みに帳票の厚みの合計値を加算することで厚み期待値を算出する。
【0047】
次に、厚み検査ファイル生成装置3は、ループ対象L2となった名寄せ印字データに付加されている通数番号を取得し、この通数番号を付加した厚み期待値を厚み検査ファイルに記憶する。
【0048】
このように、ループ処理L2が実行されることで、製造ファイルに含まれる名寄せ印字データ毎に厚み期待値が記述された厚み検査ファイルが生成される。
【0049】
本実施形態において、厚み検査ファイル生成装置3は、データベース(DB: DataBase)として、製造ファイル生成装置2から送信された製造ファイルから生成した厚み検査ファイルを登録する厚み検査ファイルDB30が備えられ、厚み検査ファイル生成装置3は、生成した厚み検査ファイルを厚み検査ファイルDB30へ登録して(S11)、この手順は終了する。
【0050】
なお、厚み検査ファイル生成装置3は、封入封緘機5の厚み検査装置50からアクセスがあると、厚み検査ファイルDB30に登録されている厚み検査ファイルのリストを封入封緘機5の厚み検査装置50へ送信し、封入封緘機5の厚み検査装置50から要求された厚み検査ファイルを封入封緘機5の厚み検査装置50へ送信し、封入封緘機5の厚み検査装置50はこの厚み検査ファイルを利用して厚み検査を行う。
【符号の説明】
【0051】
1 厚み検査ファイル生成システム
2 製造ファイル生成装置
3 厚み検査ファイル生成装置
4 品質管理システム
5 封入封緘機
50 厚み検査装置
図1
図2
図3