特許第6011052号(P6011052)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6011052
(24)【登録日】2016年9月30日
(45)【発行日】2016年10月19日
(54)【発明の名称】電子機器
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/26 20060101AFI20161006BHJP
   G08B 21/24 20060101ALI20161006BHJP
【FI】
   G01C21/26 Z
   G08B21/24
【請求項の数】7
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2012-137468(P2012-137468)
(22)【出願日】2012年6月19日
(65)【公開番号】特開2014-2042(P2014-2042A)
(43)【公開日】2014年1月9日
【審査請求日】2015年3月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000201113
【氏名又は名称】船井電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(72)【発明者】
【氏名】飯田 雄介
【審査官】 白石 剛史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−280858(JP,A)
【文献】 国際公開第2001/077621(WO,A1)
【文献】 特開平10−294960(JP,A)
【文献】 特開2007−157017(JP,A)
【文献】 特開2006−315586(JP,A)
【文献】 特開2001−044913(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第01302745(EP,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0169503(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/26
G08B 21/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの体の揺れに基づく加速度を検出する検出部と、
第1基準周期を記録する記録部と、
前記検出部により閾値以上の加速度が検出された場合に、ユーザの体の揺れに基づく複数の第1揺れ周期を取得し、1つの前記第1揺れ周期と、前記1つの第1揺れ周期の後の最初の前記第1揺れ周期との互いに対応する所定値の間の間隔である第2揺れ周期を取得し、前記第2揺れ周期と前記第1基準周期との比較に基づいて、ユーザが睡眠状態であるとみなす制御を行なう制御部とを備える、電子機器。
【請求項2】
記制御部は、前記第2揺れ周期の取得回数の合計が所定回数以上になった場合に、ユーザが睡眠状態であるとみなすかを判断する制御を行なう、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記記録部は、第2基準周期をさらに記録し、
前記制御部は、前記第1揺れ周期が前記第2基準周期を基準とする所定の範囲内にある場合に、前記第2揺れ周期を取得する制御を行なう、請求項1または2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記制御部は、前記第2揺れ周期が前記第1基準周期を基準とする所定の範囲内にある場合に、ユーザが前記睡眠状態であるとみなす制御を行なう、請求項1〜のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項5】
現在の位置情報を取得する位置情報取得部をさらに備え、
前記制御部は、ユーザが前記睡眠状態であるとみなした場合に、前記位置情報取得部に電力の供給を開始する制御を行なう、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項6】
目的地への到着をユーザに通知する通知部をさらに備え、
前記制御部は、ユーザが前記睡眠状態であるとみなし、かつ、前記位置情報取得部が前記目的地を示す前記位置情報を取得した場合に、前記通知部により前記目的地への到着を通知させる制御を行なう、請求項5に記載の電子機器。
【請求項7】
初期設定モードにおいて、検出された加速度が基準波形として登録された場合に、前記制御部は、前記基準波形に基づいて、前記第1基準周期および前記第2基準周期を取得し、前記基準波形における、加速度の正の第1極値、および、加速度の負の第2極値の平均を算出するとともに、各々の前記平均よりも所定の割合だけ小さい閾値を算出する制御を行なう、請求項に記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子機器に関し、特に、現在地の位置情報を取得するための位置情報取得部を備える電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、現在地の位置情報を取得するための位置情報取得部を備える電子機器が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、GPS信号を受信するGPSアンテナ(位置情報取得部)と、アラームを発するアラーム装置と、演算装置とを備える乗り越し防止アラーム装置(電子機器)が開示されている。この乗り越し防止アラーム装置では、演算装置は、GPS信号に基づいて現在位置を算出する。そして、現在位置が目的地の位置を中心とする所定の範囲内にあることが認識された際、演算装置は、アラーム装置を動作させてユーザに目的地に到着したことを通知するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−324352号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載の乗り越し防止アラーム装置では、ユーザが、アラーム装置以外の他のアナウンス情報(到着地表示)に基づき目的地への到着が確認可能な覚醒状態においても、GPSアンテナを常に起動させておく必要がある。このため、GPSアンテナにおける電力消費が継続されるため、乗り越し防止アラーム装置としての消費電力が増大するという問題点がある。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、位置情報取得部における電力消費を低減することによって、電子機器での消費電力を低減させることが可能な電子機器およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の一の局面による電子機器は、ユーザの体の揺れに基づく加速度を検出する検出部と、第1基準周期を記録する記録部と、検出部により閾値以上の加速度が検出された場合に、ユーザの体の揺れに基づく複数の第1揺れ周期を取得し、1つの第1揺れ周期と、1つの第1揺れ周期の後の最初の第1揺れ周期との互いに対応する所定値の間の間隔である第2揺れ周期を取得し、第2揺れ周期と第1基準周期との比較に基づいて、ユーザが睡眠状態であるとみなす制御を行なう制御部とを備える。
【0009】
上記一の局面による電子機器において、好ましくは、制御部は、第2揺れ周期の取得回数の合計が所定回数以上になった場合に、ユーザが睡眠状態であるとみなすかを判断する制御を行なう。
【0010】
上記一の局面による電子機器において、好ましくは、記録部は、第2基準周期をさらに記録し、制御部は、第1揺れ周期が第2基準周期を基準とする所定の範囲内にある場合に、第2揺れ周期を取得する制御を行なう。
【0011】
上記一の局面による電子機器において、好ましくは、制御部は、第2揺れ周期が第1基準周期を基準とする所定の範囲内にある場合に、ユーザが睡眠状態であるとみなす制御を行なう。
【0012】
上記一の局面による電子機器において、好ましくは、現在の位置情報を取得する位置情報取得部をさらに備え、制御部は、ユーザが睡眠状態であるとみなした場合に、位置情報取得部に電力の供給を開始する制御を行なう。
【0013】
この場合、好ましくは、目的地への到着をユーザに通知する通知部をさらに備え、制御部は、ユーザが睡眠状態であるとみなし、かつ、位置情報取得部が目的地を示す位置情報を取得した場合に、通知部により目的地への到着を通知させる制御を行なう。
【0014】
上記記録部に第2基準周期を記録する構成において、好ましくは、初期設定モードにおいて、検出された加速度が基準波形として登録された場合に、制御部は、基準波形に基づいて、第1基準周期および第2基準周期を取得し、基準波形における、加速度の正の第1極値、および、加速度の負の第2極値の平均を算出するとともに、各々の平均よりも所定の割合だけ小さい閾値を算出する制御を行なう。
【0015】
【0016】
【0017】
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、上記のように、位置情報取得部における電力消費の低減を図ることができるので、電子機器での消費電力を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の一実施形態による携帯端末を着席したユーザが身に着けている状態を示した模式図である。
図2】本発明の一実施形態による携帯端末の構成を示したブロック図である。
図3】本発明の一実施形態による携帯端末において、加速度センサにより検出されたユーザの体の揺れに基づく加速度を示した図である。
図4】本発明の一実施形態による携帯端末における睡眠検出プログラムの初期設定モードでの制御処理フローを示した図である。
図5】本発明の一実施形態による携帯端末における通知アプリケーションの目的地登録モードでの制御処理フローを示した図である。
図6】本発明の一実施形態による携帯端末における睡眠検出プログラムでの制御処理フローを示した図である。
図7】本発明の一実施形態による携帯端末における通知アプリケーションでの制御処理フローを示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0021】
まず、図1図3を参照して、本発明の一実施形態による携帯端末1の構造について説明する。なお、携帯端末1は、特許請求の範囲の「電子機器」の一例である。
【0022】
本発明の一実施形態による携帯端末1は、図1に示すように、ユーザ100の胸ポケット100a内に配置されることによって、ユーザ100に保持されている。ユーザ100は、図示しない電車やバスに乗っているとともに、席101に着席している状態にある。
【0023】
携帯端末1は、図2に示すように、制御部10と、記録部11と、加速度センサ12と、GPS受信部13と、アラーム部14と、通信部15と、表示部16と、操作部17とを備えている。なお、加速度センサ12、GPS受信部13およびアラーム部14は、それぞれ、特許請求の範囲の「検出部」、「位置情報取得部」および「通知部」の一例である。
【0024】
制御部10はCPUからなり、制御プログラムを実行することにより携帯端末1全体の動作制御を行うように構成されている。また、制御部10は、記録部11に記録されたプログラムやアプリケーションを実行可能に構成されている。
【0025】
記録部11には、睡眠検出プログラムと、通知アプリケーションと、ユーザ100(図1参照)によって予め登録されたユーザ情報および目的地の位置情報とが記録されている。また、睡眠検出プログラムは、ユーザ情報を登録するための初期設定モードを含んでいる。また、通知アプリケーションは、目的地の位置情報を登録するための目的地登録モードを含んでいる
【0026】
加速度センサ12は、携帯端末1に加えられる加速度を検出可能に構成されている。また、制御部10は、加速度センサ12により検出された加速度のうち、ユーザ100が乗車している電車やバスに起因した加速度を除去可能に構成されている。これにより、加速度センサ12は、ユーザ100の体の揺れに基づく加速度を検出可能に構成されている。
【0027】
また、図1に示すように、ユーザ100の体がX1側に傾いた際には、図3に示すように、ユーザ100が傾く際の加速度として加速度センサ12は正の値を検出するように構成されている。また、図1に示すように、X1側に傾いた状態のユーザ100の体がX2側に戻された際には、図3に示すように、ユーザ100が戻される際の加速度として加速度センサ12は負の値を検出するように構成されている。
【0028】
ここで、図3に示すように、ユーザ100の体が傾いてから戻されるまでの一連の体の揺れの周期を第1揺れ周期Aとして規定する。詳細には、ユーザ100の体が傾き始めて加速度の正の値が検出され始めてから、加速度が閾値+Zを超えた後、最も傾いて正の値の加速度が検出されなくなるまでの時間間隔t1とする。また、傾いた状態のユーザ100の体が戻され始めてから、加速度が閾値−Zを超えた後、ユーザ100の体が傾く前の状態に戻されて加速度の負の値が検出されなくなるまでの時間間隔t2とする。そして、時間間隔t1と時間間隔t2との和を第1揺れ周期Aとして規定する。また、一連の体の揺れと次の一連の体の揺れまでの時間間隔を第2揺れ周期Bとして規定する。詳細には、一連の体の揺れにおける加速度の正の極大値と、次の一連の体の揺れにおける加速度の正の極大値との時間間隔を、第2揺れ周期Bとして規定する
【0029】
図2に示すように、GPS受信部13は、GPS信号を受信することにより携帯端末1の現在地の位置情報を取得可能に構成されている。この現在地の位置情報は、現在地の座標データから構成されている。また、制御部10は、GPS受信部13への電力供給および電力供給の停止を制御することによって、GPS受信部13の起動および駆動の停止を制御可能に構成されている。アラーム部14は、アラーム音や振動などを発生させる機能を有している。
【0030】
通信部15は、ネットワークを介して図示しない外部サーバなどに接続する機能を有している。表示部16は、図示しない設定画面などを表示する機能を有している。操作部17は、携帯端末1に対するユーザ100の操作を受け付ける機能を有している。
【0031】
また、記録部11のユーザ情報には、睡眠検出プログラムの初期設定モードにおいて記録されたユーザ100に固有の固有情報と、ユーザ100により設定された判断周期数Nαとが含まれている。固有情報には、睡眠検出プログラムにおいて用いられる、ユーザ100が睡眠状態であるかまたは覚醒状態であるかを判断するための基準となる数値が含まれている。具体的には、固有情報には、ユーザ100の体の揺れに基づく加速度の大きさの基準となる閾値+Zおよび−Z(図3参照)と、第1揺れ周期A(図3参照)の基準となる第1基準周期Aαと、第2揺れ周期B(図3参照)の基準となる第2基準周期Bαとが含まれている。なお、第2基準周期Bαは、特許請求の範囲の「第1基準周期」の一例である。また、第1基準周期Aαは、特許請求の範囲の「第2基準周期」の一例である。
【0032】
記録部11の目的地の位置情報は、目的地の座標データから構成されているとともに、ユーザ100により入力された目的地の駅名、バス停名および住所などの目的地情報に基づいて記録されている。
【0033】
ここで、本実施形態では、制御部10により、第1揺れ周期Aおよび第2揺れ周期B(図3参照)と固有情報と判断周期数Nαとに基づいて、ユーザ100(図1参照)が睡眠状態であるかまたは覚醒状態であるかが判断される。そして、制御部10により、ユーザ100が睡眠状態であると判断された場合にGPS受信部13(図2参照)が起動される一方、ユーザ100が覚醒状態であると判断された場合にGPS受信部13が停止される。さらに、駆動されたGPS受信部13により取得された現在地の位置情報に基づいて目的地近傍に到着したと判断された場合に、制御部10により、アラーム部14(図2参照)を介して目的地への到着がユーザ100に対して通知されるとともに、GPS受信部13が停止される。この一連の制御処理が、制御部10により睡眠検出プログラムおよび通知アプリケーションが実行されることによって行われるように構成されている。なお、制御部10の詳細な制御処理については後述する。
【0034】
次に、図1図4を参照して、携帯端末1の制御部10における睡眠検出プログラムの初期設定モードでの制御処理フローについて説明する。
【0035】
電車やバスに乗ったユーザ100(図1参照)が席101(図1参照)に着席する。そして、ユーザ100によって操作部17(図2参照)が操作されることにより睡眠検出プログラムの初期設定モードが実行される。そして、携帯端末1がユーザ100の胸ポケット100a(図1参照)内に配置される。
【0036】
この状態で、図4に示すように、制御部10(図2参照)により、ステップS1において、加速度センサ12(図2参照)からユーザ100の体の揺れに基づく加速度のデータ(図3参照)が取得される。そして、制御部10により、ステップS2において、ユーザ100により、取得された加速度のデータが基準波形として設定されたか否かが判断される。基準波形として設定されなかったと判断された場合には、制御部10の睡眠検出プログラムの初期設定モードにおける制御処理が終了される。
【0037】
また、基準波形として設定されたと判断された場合には、制御部10により、ステップS3において、取得した基準波形に基づいてユーザ100に固有の固有情報が算出される。具体的には、制御部10により、加速度のデータに含まれる複数の正の極大値および負の極大値から、それぞれ、正の極大値の平均および負の極大値の平均が算出される。そして、算出した正の極大値の平均および負の極大値の平均よりも所定の割合だけ小さな値が、それぞれ、閾値+Zおよび閾値−Z(図3参照)として算出される。また、複数の第1揺れ周期A(図3参照)の平均および複数の第2揺れ周期B(図3参照)の平均が、それぞれ、第1基準周期Aαおよび第2基準周期Bαとして算出される。その後、制御部10により、ステップS4において、算出した閾値+Zおよび−Zと、第1基準周期Aαと、第2基準周期Bαとを含む固有情報が記録部11(図2参照)に記録される。
【0038】
そして、制御部10により、ステップS5において、ユーザ100により判断周期数Nαが入力されたか否かが判断される。判断周期数Nαが入力されなかったと判断された場合には、制御部10の睡眠検出プログラムの初期設定モードにおける制御処理が終了される。また、判断周期数Nαが入力されたと判断された場合には、制御部10により、ステップS6において、入力された判断周期数Nαが記録部11に記録される。そして、制御部10の睡眠検出プログラムの初期設定モードでの制御処理が終了される。
【0039】
次に、図1図2および図5を参照して、携帯端末1の制御部10における通知アプリケーションの目的地登録モードでの制御処理フローについて説明する。
【0040】
ユーザ100(図1参照)によって操作部17(図2参照)が操作されることにより、通知アプリケーションの目的地登録モードが実行される。そして、図5に示すように、制御部10(図2参照)により、ステップS11において、ユーザ100により、目的地の駅名、バス停名および住所などの目的地情報が入力されたか否かが判断されるとともに、目的地情報が入力されたと判断されるまでこの判断が繰り返される。目的地情報が入力されたと判断された場合には、制御部10により、ステップS12において、目的地情報が通信部15(図2参照)を介して外部サーバに送信される。
【0041】
そして、制御部10により、ステップS13において、外部サーバから目的地情報に対応する目的地の位置情報を受信したか否かが判断されるとともに、目的地の位置情報を受信したと判断されるまでこの判断が繰り返される。目的地の位置情報を受信したと判断された場合には、制御部10により、ステップS14において、目的地の位置情報が記録部11(図2参照)に記録される。そして、制御部10の通知アプリケーションの目的地登録モードでの制御処理が終了される。
【0042】
次に、図1図3図6および図7を参照して、携帯端末1の制御部10における睡眠検出プログラムでの制御処理フローについて説明する。
【0043】
電車やバスに乗ったユーザ100(図1参照)が席101(図1参照)に着席する。そして、ユーザ100によって操作部17(図2参照)が操作されることにより通知アプリケーションが実行される。そして、携帯端末1がユーザ100の胸ポケット100a(図1参照)内に配置される。ここで、通知アプリケーションが実行された際、睡眠検出プログラムも同時に実行される。また、制御部10(図2参照)によるGPS受信部13(図2参照)への電力供給は停止されている。
【0044】
この状態で、図6に示すように、制御部10により、ステップS21において、加速度センサ12(図2参照)からユーザ100の体の揺れに基づく加速度のデータ(図3参照)が取得される。そして、制御部10により、ステップS22において、加速度のデータのうち、加速度が閾値+Z(図3参照)よりも正に大きくなるとともに、加速度が閾値−Z(図3参照)よりも負に大きくなることにより、加速度が閾値+Zおよび−Zを超えて変化したか否かが判断される。加速度が閾値+Zおよび−Zを超えて変化しなかったと判断された場合には、第1揺れ周期Aおよび第2揺れ周期B(図3参照)を求めることなくステップS30に進む。
【0045】
また、加速度が閾値+Zおよび−Zを超えて変化したと判断された場合には、制御部10により、ステップS23において、加速度のデータから第1揺れ周期Aが算出される。そして、制御部10により、ステップS24において、算出された第1揺れ周期Aがユーザ100に固有の第1基準周期Aαと適合しているか否かが判断される。具体的には、第1基準周期Aαの約90%から約110%までの範囲(±約10%の範囲)に第1揺れ周期Aが含まれている場合に、制御部10により、第1揺れ周期Aが第1基準周期Aαに適合すると判断される。第1揺れ周期Aが第1基準周期Aαと適合していないと判断された場合には、第2揺れ周期Bを求めることなくステップS30に進む。
【0046】
また、第1揺れ周期Aが第1基準周期Aαと適合すると判断された場合には、制御部10により、ステップS25において、加速度のデータから第2揺れ周期Bn(なお、BnとはN番目に算出された第2揺れ周期Bを意味する)が算出されるとともに、ステップS26において、第2揺れ周期Bの数Nが1増加される。そして、制御部10により、ステップS27において、算出されたN番目の第2揺れ周期Bnがユーザ100に固有の第2基準周期Bαと適合しているか否かが判断される。具体的には、第2基準周期Bαの約90%から約110%までの範囲(±約10%の範囲)に第2揺れ周期Bnが含まれている場合に、制御部10により、第2揺れ周期Bnが第2基準周期Bαに適合すると判断される。そして、N番目の第2揺れ周期Bnが第2基準周期Bαに適合するか否かが記録部11(図2参照)に記録される。
【0047】
そして、制御部10により、ステップS28において、算出された第2揺れ周期Bの数Nがユーザ100により設定された判断周期数Nα以上であるか否かが判断される。第2揺れ周期Bの数Nが判断周期数Nα未満であると判断された場合には、ユーザ100が睡眠状態であるかまたは覚醒状態であるかの判断を行うことなくステップS30に進む。
【0048】
また、第2揺れ周期Bの数Nが判断周期数Nα以上であると判断された場合には、制御部10により、ステップS29において、ユーザ100が睡眠状態であるかまたは覚醒状態であるかが判断される。具体的には、(N−Nα+1)番目の第2揺れ周期Bから最新(N番目)の第2揺れ周期BまでのNα回分の第2揺れ周期Bのうち、第2基準周期Bαに適合した第2揺れ周期Bの数が0.8Nα以上(8割以上)であるか否かが判断される。なお、0.8Nαが小数点以下の値を含む場合には、小数点以下を切り捨ててもよいし、四捨五入してもよいし、小数点以下を切り上げてもよい。Nα回分の第2揺れ周期Bのうち第2基準周期Bαに適合した第2揺れ周期Bの数が0.8Nα未満であると判断された場合には、ユーザ100が覚醒状態であると判断されて、制御部10によるGPS受信部13への電力供給の停止が継続されて、GPS受信部13は起動されない。そして、ステップS30に進む。
【0049】
その後、制御部10により、ステップS30において、通知アプリケーションが終了されたか否かが判断される。なお、後述する通知アプリケーションでのステップS55(図7参照)の制御処理や、ユーザ100により操作部17が操作されることなどによって、通知アプリケーションは終了される。通知アプリケーションが終了されたと判断した場合には、睡眠検出プログラムを実行する必要がなくなるので、制御部10の睡眠検出プログラムにおける制御処理も終了される。一方、通知アプリケーションが終了されていないと判断した場合には、ステップS21に戻り、再度加速度データが取得される。
【0050】
ここで、本実施形態では、ステップS29において、Nα回分の第2揺れ周期Bのうち第2基準周期Bαに適合した第2揺れ周期Bの数が0.8Nα以上であると判断された場合には、ユーザ100が睡眠状態であると判断されて、制御部10により、ステップS31において、GPS受信部13への電力供給が開始されてGPS受信部13が起動される。これにより、後述する通知アプリケーションでのステップS52(図7参照)の現在地の位置情報の取得が行われる。
【0051】
そして、制御部10により、ステップS32において、第2揺れ周期Bの数Nが0になるとともに、ユーザ100が睡眠状態であると判断されるまでに取得された第2揺れ周期Bの記録が記録部11から削除される。
【0052】
その後、制御部10により、前述したステップS21からステップS30までの処理と同様の処理が、それぞれ、ステップS33からステップS42までにおいて行われることによって、覚醒状態であると判断されたユーザ100が睡眠状態か覚醒状態かが判断される。具体的には、制御部10により、ステップS33において、加速度センサ12から加速度のデータが取得され、ステップS34において、加速度が閾値+Zおよび−Zを超えて変化したか否かが判断される。加速度が閾値+Zおよび−Zを超えて変化しなかったと判断された場合には、ステップS42に進む。また、加速度が閾値+Zおよび−Zを超えて変化したと判断された場合には、制御部10により、ステップS35において、第1揺れ周期Aが算出され、ステップS36において、第1揺れ周期Aが第1基準周期Aαと適合しているか否かが判断される。第1揺れ周期Aが第1基準周期Aαと適合していないと判断された場合には、ステップS42に進む。
【0053】
また、第1揺れ周期Aが第1基準周期Aαと適合すると判断された場合には、制御部10により、ステップS37において、N番目の第2揺れ周期Bnが算出され、ステップS38において、N番目の第2揺れ周期Bの数Nが1増加される。そして、制御部10により、ステップS39において、第2揺れ周期Bnが第2基準周期Bαと適合するか否かが判断されて記録部11に記録され、ステップS40において、第2揺れ周期Bの数Nが判断周期数Nα以上であるか否かが判断される。第2揺れ周期Bの数Nが判断周期数Nα未満であると判断された場合には、ステップS42に進む。また、第2揺れ周期Bの数Nが判断周期数Nα以上であると判断された場合には、制御部10により、ステップS41において、(N−Nα+1)番目の第2揺れ周期Bから最新(N番目)の第2揺れ周期BまでのNα回分の第2揺れ周期Bのうち、第2基準周期Bαに適合した第2揺れ周期Bの数が0.8Nα以上であるか否かが判断される。Nα回分の第2揺れ周期Bのうち第2基準周期Bαに適合した第2揺れ周期Bの数が0.8Nα以上であると判断された場合には、ユーザ100が睡眠状態であると判断されて、GPS受信部13は停止されない。
【0054】
また、制御部10により、ステップS42において、通知アプリケーションが終了されたか否かが判断される。通知アプリケーションが終了されたと判断した場合には、制御部10により、ステップS43において、GPS受信部13が停止されて、制御部10の睡眠検出プログラムにおける制御処理も終了される。一方、通知アプリケーションが終了されていないと判断した場合には、ステップS33に戻る。
【0055】
また、本実施形態では、ステップS41において、Nα回分の第2揺れ周期Bのうち第2基準周期Bαに適合した第2揺れ周期Bの数が0.8Nα未満であると判断された場合には、ユーザ100が覚醒状態であると判断されて、制御部10により、ステップS44において、駆動していたGPS受信部13が停止される。これにより、後述する通知アプリケーションでのステップS52の現在地の位置情報の取得が停止される。そして、制御部10により、ステップS45において、第2揺れ周期Bの数Nが0になるとともに、ユーザ100が覚醒状態であると判断されるまでに取得された第2揺れ周期Bの記録が記録部11から削除される。その後、ステップS21に戻り、睡眠状態であると判断されたユーザ100が睡眠状態であるか覚醒状態であるかが判断される。
【0056】
上記制御処理を行うことによって、ユーザ100が睡眠状態と判断された場合のみGPS受信部13を駆動させることが可能である。
【0057】
次に、図2図6および図7を参照して、携帯端末1の制御部10における通知アプリケーションでの制御処理フローについて説明する。
【0058】
ユーザ100により通知アプリケーションが実行された際、図7に示すように、制御部10(図2参照)により、ステップS51において、睡眠検出プログラムでの制御処理フローのステップS31(図6参照)の制御処理が行われたことにより、GPS受信部13(図2参照)が駆動されている否かが判断されるとともに、GPS受信部13が駆動されていると判断されるまでこの判断が繰り返される。GPS受信部13が駆動されていると判断された場合には、制御部10により、ステップS52において、GPS受信部13に現在地の位置情報を取得させる。
【0059】
そして、制御部10により、ステップS53において、取得した現在地の位置情報が記憶部11に記憶された目的地の位置情報に対応したか否かが判断される。具体的には、現在地の位置情報が目的地の位置情報を中心とする所定の範囲内にある場合に、現在地の位置情報が目的地の位置情報に対応したと判断される。現在地の位置情報が目的地の位置情報に対応していないと判断された場合には、ステップS51に戻る。また、現在地の位置情報が目的地の位置情報に対応したと判断された場合には、制御部10により、ステップS54において、アラーム部14が起動されて、アラーム音や振動などによって、ユーザ100に対して目的地への到着が通知される。最後に、制御部10により、ステップS55において、通知アプリケーションが終了されて、制御部10の通知アプリケーションにおける制御処理が終了される。これに伴い、上記した制御部10による睡眠検出プログラムにおける制御処理もGPS受信部13が停止された状態で終了される。
【0060】
本実施形態では、上記のように、睡眠検出プログラムでの制御部10により、Nα回分の第2揺れ周期Bのうち第2基準周期Bαに適合した第2揺れ周期Bの数が0.8Nα以上であると判断された場合には、ユーザ100が睡眠状態であると判断されて、GPS受信部13への電力供給が開始されてGPS受信部13が起動され、Nα回分の第2揺れ周期Bのうち第2基準周期Bαに適合した第2揺れ周期Bの数が0.8Nα未満であると判断された場合には、ユーザ100が覚醒状態であると判断されて、駆動しているGPS受信部13が停止される。このように構成することによって、ユーザ100が睡眠状態であっても覚醒状態であってもこれに関係なくGPS受信部13が駆動されているような場合と異なり、ユーザ100が覚醒状態の際にはGPS受信部13が停止されるので、GPS受信部13における電力消費の低減を図ることができる。これにより、携帯端末1での消費電力を低減させることができる。また、睡眠状態に起因して目的地を通り過ぎる可能性が高いユーザ100に対して、アラーム部14を用いて目的地への到着を通知することができるので、ユーザ100が目的地を通り過ぎることを抑制することができる。
【0061】
また、本実施形態では、上記のように、制御部10により、加速度センサ12により検出された加速度が閾値+Zおよび−Zを超えて変化したと判断された場合に、第1揺れ周期Aおよび第2揺れ周期Bを取得するとともに、第1揺れ周期Aおよび第2揺れ周期Bに基づいてユーザ100が睡眠状態であるかまたは覚醒状態であるかを判断することによって、ユーザ100の体の揺れから取得される第1揺れ周期Aおよび第2揺れ周期Bに基づいて、確実に、ユーザ100が睡眠状態であるか覚醒状態であるかを判断することができる。
【0062】
また、本実施形態では、上記のように、制御部10により、Nα回分の第2揺れ周期Bのうち第2基準周期Bαに適合した第2揺れ周期Bの数が0.8Nα以上であると判断された場合に、ユーザ100が睡眠状態であると判断することによって、取得された第2揺れ周期Bの中に第2基準周期Bαと適合しない第2揺れ周期Bが含まれていた場合であっても、第2基準周期Bαと適合した第2揺れ周期Bの回数が揺れ周期の回数が所定の割合(8割)以上である場合にはユーザ100が睡眠状態であると判断することができるので、睡眠状態または覚醒状態の判別精度を高めることができる。
【0063】
また、本実施形態では、上記のように、制御部10により、第2基準周期Bαの約90%から約110%までの間に第2揺れ周期Bnが含まれている場合に、第2揺れ周期Bnが第2基準周期Bαに適合したと判断されることによって、睡眠状態のユーザ100から第2基準周期Bαの約90%から約110%の第2揺れ周期Bnが取得された場合であっても、取得された第2揺れ周期Bnを第2基準周期Bαと適合すると見なすことができるので、ユーザ100が睡眠状態である場合の判断もれを抑制することができる。
【0064】
また、本実施形態では、上記のように、制御部10により、予めユーザ100により初期設定モードにおいて設定された、ユーザ100に固有の第1基準周期Aαおよび第2基準周期Bαに基づいて、取得した第1揺れ周期Aおよび第2揺れ周期Bが、それぞれ、第1基準周期Aαおよび第2基準周期Bαと適合するか否かを判断することによって、ユーザ100ごとに異なる第1基準周期Aαおよび第2基準周期Bαを各々設定することができるので、各々のユーザ100に適した第1基準周期Aαおよび第2基準周期Bαに基づいて、ユーザ100が睡眠状態であるか覚醒状態であるかを判断することができる。
【0065】
また、本実施形態では、上記のように、携帯端末1をユーザ100の胸ポケット100a内に配置することによって、加速度センサ12に着席した状態のユーザ100の腰より上の上半身の揺れを確実に検出させることができるので、ユーザ100が睡眠状態であるか覚醒状態であるかを容易に判断することができる。
【0066】
また、本実施形態では、上記のように、制御部10により、現在地の位置情報が目的地の位置情報に対応したと判断された場合には、アラーム部14が起動されてユーザ100に対して目的地への到着が通知されるとともに、通知アプリケーションが終了される制御が行われる。これに伴い、制御部10による睡眠検出プログラムにおける制御処理もGPS受信部13が停止された状態で終了されることによって、ユーザ100に目的地への到着を通知した後には現在地の位置情報は不要になるので、それまでに駆動されていたGPS受信部13を停止させることにより、GPS受信部13における電力消費を効果的に低減させることができる。また、ユーザ100に目的地への到着が通知された後に、GPS受信部13が停止されるだけでなく、通知アプリケーションおよび睡眠検出プログラムも終了されるので、制御部10における電力消費も低減させることができる。
【0067】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0068】
【0069】
たとえば、上記実施形態では、制御部10が、第1基準周期Aαの約90%から約110%までの範囲(±約10%の範囲)に第1揺れ周期Aが含まれている場合に、第1揺れ周期Aが第1基準周期Aαに適合すると判断する例を示した。また、制御部10が、第2基準周期Bαの約90%から約110%までの範囲(±約10%の範囲)に第2揺れ周期Bnが含まれている場合に、第2揺れ周期Bが第2基準周期Bαに適合すると判断する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1揺れ周期が第1基準周期に適合すると判断される範囲、および、第2揺れ周期が第2基準周期に適合すると判断される範囲は、±約10%の範囲に限られない。なお、ユーザが睡眠状態であるか覚醒状態であるかを適切に判断するためには、適合すると判断される範囲を第1基準周期および第2基準周期の近傍の範囲にするのが好ましい。特に、適合すると判断される範囲を±約5%以上±約10%以下の範囲にするのがより好ましい。
【0070】
また、上記実施形態では、一連の体の揺れにおける加速度の正の極大値と、次の一連の体の揺れにおける加速度の正の極大値との時間間隔を第2揺れ周期Bとして規定した例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、一連の体の揺れにおける加速度の負の極大値と、次の一連の体の揺れにおける加速度の負の極大値との時間間隔を第2揺れ周期として規定してもよい。
【0071】
また、上記実施形態では、制御部10により、現在地の位置情報が目的地の位置情報に対応したと判断された場合には、アラーム部14が起動されてユーザ100に対して目的地への到着が通知されるとともに、GPS受信部13が停止される例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ユーザに対して目的地への到着が通知される際に、GPS受信部だけでなく、加速度センサも停止させてもよい。これによって、駆動させる必要のないGPS受信部および加速度センサの双方における消費電力を低減させることができるので、携帯端末での消費電力を効果的に低減させることが可能である。
【0072】
また、上記実施形態では、制御部10により、ユーザ100が睡眠状態であると判断された後でユーザ100が覚醒状態であると判断された際には、駆動していたGPS受信部13が停止される例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、一度でもユーザが睡眠状態であると判断された場合には、駆動したGPS受信部を停止させなくてもよい。これにより、一度でも睡眠状態と判断されたユーザに対して目的地への到着を通知することが可能になるので、ユーザが目的地を通り過ぎることを効果的に抑制することが可能である。また、この場合においても、ユーザが睡眠状態であると判断されるまではGPS受信部は起動されないので、GPS受信部での消費電力を低減させることが可能である。
【0073】
また、上記実施形態では、ユーザ100に固有の固有情報である、閾値+Zおよび−Zと、第1基準周期Aαと、第2基準周期Bαとを用いた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、複数のユーザに共通した閾値と第1基準周期と第2基準周期とを用いてもよい。この場合、ユーザに固有情報を設定させる必要がない。
【0074】
また、上記実施形態では、第1基準周期Aαおよび第2基準周期Bαに基づいてユーザが睡眠状態であるか覚醒状態であるかを判断した例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、第1基準周期を用いずに第2基準周期のみに基づいてユーザが睡眠状態であるか覚醒状態であるかを判断してもよい。
【0075】
また、上記実施形態では、閾値+Zおよび閾値−Zを、それぞれ、正の極大値の平均および負の極大値の平均よりも所定の割合だけ小さな値として算出する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、複数の極大値のうちの最小の極大値を閾値としてもよい。
【0076】
また、上記実施形態では、第1基準周期Aαおよび第2基準周期Bαを、それぞれ、複数の第1揺れ周期Aの平均および複数の第2揺れ周期Bの平均として算出する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、複数の第1揺れ周期の中央値および複数の第2揺れ周期の中央値を、それぞれ、第1基準周期および第2基準周期としてもよい。
【0077】
また、上記実施形態では、Nα回分の第2揺れ周期Bのうち第2基準周期Bαに適合した第2揺れ周期Bの数が0.8Nα以上(8割以上)である場合に、ユーザ100が睡眠状態であると判断する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、所定の回数分の第2揺れ周期の全てが第2基準周期に適合する場合にのみ、ユーザが睡眠状態であると判断してもよい。これにより、GPS受信部が駆動されにくくなるので、GPS受信部での消費電力をより低減させることが可能である。
【0078】
また、上記実施形態では、携帯端末1をユーザ100の胸ポケット100a内に配置した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、検出部がユーザの状態を検出可能であれば、ユーザの胸ポケット以外の腰ポケットなどに携帯端末を配置してもよい。なお、加速度センサにより着席した状態のユーザの体の揺れを検出する場合には、携帯機器を少なくともユーザの上半身に配置するのが好ましい。これにより、加速度センサに着席した状態のユーザの体の揺れを容易に検出させることが可能である。また、ユーザは着席した状態でなく、起立した状態でもよい。
【0079】
また、上記実施形態では、説明の便宜上、本発明の制御部の処理を制御処理フローに沿って順番に処理を行うフロー駆動型のフローチャートを用いて説明したが、本発明はこれに限られない。本発明では、制御部の処理動作を、イベント単位で処理を実行するイベント駆動型(イベントドリブン型)の処理により行ってもよい。この場合、完全なイベント駆動型で行ってもよいし、イベント駆動およびフロー駆動を組み合わせて行ってもよい。
【符号の説明】
【0080】
1 携帯端末(電子機器)
10 制御部
11 記録部
12 加速度センサ(検出部)
13 GPS受信部(位置情報取得部)
14 アラーム部(通知部)
100 ユーザ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7