(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6011065
(24)【登録日】2016年9月30日
(45)【発行日】2016年10月19日
(54)【発明の名称】伝送線路
(51)【国際特許分類】
H01P 3/08 20060101AFI20161006BHJP
H01P 3/00 20060101ALI20161006BHJP
H05K 1/02 20060101ALI20161006BHJP
【FI】
H01P3/08 200
H01P3/00 100
H05K1/02 N
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2012-145068(P2012-145068)
(22)【出願日】2012年6月28日
(65)【公開番号】特開2014-11528(P2014-11528A)
(43)【公開日】2014年1月20日
【審査請求日】2015年3月26日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000970
【氏名又は名称】特許業務法人 楓国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】加藤 登
(72)【発明者】
【氏名】石野 聡
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 純
【審査官】
米倉 秀明
(56)【参考文献】
【文献】
特開平04−313300(JP,A)
【文献】
特開2008−091634(JP,A)
【文献】
特開平08−125380(JP,A)
【文献】
特開平07−131159(JP,A)
【文献】
特開2000−101204(JP,A)
【文献】
特開2013−126029(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01P 3/08
H01P 3/00
H05K 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のグランド導体パターンと、
前記第1のグランド導体パターンと対向するように形成される第2のグランド導体パターンと、
前記第1のグランド導体パターンと前記第2のグランド導体パターンとの間に形成される信号線路導体と、
前記第1のグランド導体パターンの主面に垂直な方向から見て、前記信号線路導体を囲むように形成され、前記主面に平行な方向から見て、前記信号線路導体と重なるように形成される第3のグランド導体パターンと、
前記第1のグランド導体パターンと前記第2のグランド導体パターンとの間に形成され、前記主面に垂直な方向から見て、前記信号線路導体を囲むように形成され、前記主面に平行な方向から見て、前記第1ないし第3のグランド導体パターンから離れて形成される第4のグランド導体パターンと、
前記第3のグランド導体、前記第4のグランド導体、および前記信号線路導体が埋設され、前記第1のグランド導体パターンと前記第2のグランド導体パターンとの間を埋めるように形成される基材部とを備えることを特徴とする伝送線路。
【請求項2】
前記第3のグランド導体パターンの主面の大きさは、前記第4のグランド導体パターンの主面の大きさと異なることを特徴とする請求項1に記載の伝送線路。
【請求項3】
前記第3のグランド導体パターンの厚さは、前記第4のグランド導体パターンの厚さと異なることを特徴とする請求項1または2に記載の伝送線路。
【請求項4】
前記第1のグランド導体パターンの主面に垂直な方向に前記基材部を貫通し、前記第1ないし第4のグランド導体パターンを接続する層間接続導体を備えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の伝送線路。
【請求項5】
第1のグランド導体パターンと、
前記第1のグランド導体パターンと対向するように形成される第2のグランド導体パターンと、
前記第1のグランド導体パターンと前記第2のグランド導体パターンとの間に形成される信号線路導体と、
前記第1のグランド導体パターンの主面に垂直な方向から見て、前記信号線路導体を囲むように形成され、前記主面に平行な方向から見て、前記信号線路導体と重なるように形成される第3のグランド導体パターンと、
前記第1のグランド導体パターンと前記第2のグランド導体パターンとの間を埋めるように形成される基材部とを備え、
前記第3のグランド導体パターンの厚さは、前記信号線路導体の厚さに比べて大きいことを特徴とする伝送線路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、伝送線路に関する。
【背景技術】
【0002】
伝送線路は、回路や回路素子の間で信号を伝送するための配線であり、携帯電話等の電子機器に使用されている。同軸ケーブルは、代表的な伝送線路であり、信号を効率よく伝送する。しかし、同軸ケーブルは、十分な薄さを有さないため、薄型の電子機器での使用に適さない。
【0003】
積層構造を有する伝送線路は、同軸ケーブルに比べて薄い。また、当該伝送線路は、優れた可撓性を有し、狭いスペースに配置することができる。したがって、当該伝送線路は、薄型の電子機器での使用に適する。
【0004】
積層構造を有する従来の伝送線路として、例えば、
図8に示すものがある(特許文献1参照)。
図8(A)は、伝送線路1Pの外観斜視図である。
図8(B)は、伝送線路1PのA−A’断面図である。
図8(C)は、伝送線路1PのB−B’断面図である。以下では、それぞれの図の上側を向いている面を上面、下側を向いている面を下面と称して説明する。
【0005】
伝送線路1Pは、グランド導体パターン11,13,15、信号線路導体21、基材層31ないし34、ビア導体61、レジスト層41,42およびコネクタ51,52を備える。
【0006】
グランド導体パターン11,15は、基材層31ないし34を間に挟んで、積層されている。グランド導体パターン11,15は、略矩形平板状の導体である。基材層31ないし34は、上に向かって番号順に積層されている。基材層31ないし34は、略矩形平板状の誘電体である。基材層31ないし34は、樹脂材料等から作られ、可撓性を有する。
【0007】
グランド導体パターン13は、基材層32と基材層33との間に形成されている。グランド導体パターン13は、略矩形平板状の導体であり、略矩形状の開口部が形成された部分を有する。
【0008】
信号線路導体21は、基材層32と基材層33との間に形成されている。信号線路導体21は、グランド導体パターン13に形成された開口部に形成されている。信号線路導体21の周囲は、基材層31ないし34により満たされている。信号線路導体21は、略矩形平板状の導体である。
【0009】
ビア導体61は、グランド導体パターン11の主面に垂直な方向に基材層31ないし34を貫通している。グランド導体パターン11,13,15は、ビア導体61により接続されている。
【0010】
レジスト層41は、グランド導体パターン11の下面に形成されている。レジスト層42は、グランド導体パターン15の上面に形成されている。レジスト層41,42は、略矩形平板状の外形形状を有する。
【0011】
コネクタ51,52は、レジスト層42の上面に形成されている。コネクタ51は伝送線路1Pの一方端に、コネクタ52は伝送線路1Pの他方端に、それぞれ形成されている。コネクタ51は信号線路導体21の一方端に、コネクタ52は信号線路導体21の他方端に、それぞれ接続されている。
【0012】
グランド導体パターン11,13,15の電位をグランドとし、信号線路導体21の一方端に所定の電圧を印加する。これにより、伝送線路1Pの一方端から伝送線路1Pの他方端に信号を伝送することができる。
【0013】
伝送線路1Pは、グランド導体パターン11,13,15と可撓性を有する基材層31ないし34とを積層した構造を有する。したがって、伝送線路1Pは、優れた可撓性を有する。
【0014】
その他の従来の伝送線路として、例えば、特許文献2または3に示すものがある。特許文献2に記載の伝送線路は、トリプレート線路である。特許文献3に記載の伝送線路は、絶縁層と絶縁層の側面に形成された被覆層とを備える。絶縁層と被覆層とが吸湿材を含むため、当該伝送線路は耐湿性を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】特開平5−299878号公報
【特許文献2】特開2010−178265号公報
【特許文献3】特開2002−185146号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
図8(C)に示すように、基材層31ないし34は、B−B’断面で大きな面積を占める。また、基材層31ないし34に用いられる樹脂材料等は、一般的に吸湿性を有する。このため、大気中の水分が伝送線路1Pの側面から基材層31ないし34に浸入し、基材層31ないし34の比誘電率は変化する。基材層31ないし34の比誘電率の変化により、伝送線路1Pの特性インピーダンスは変化する。
【0017】
仮に、伝送線路1Pの長手方向に沿ってビア導体61の間隔を狭くすれば、基材層31ないし34がB−B’断面で占める面積は、小さくなる。これにより、大気中の水分が基材層31ないし34に浸入することを抑制することができる。しかし、グランド導体パターン11,13,15がビア導体61により強固に固定されるため、伝送線路1Pの可撓性は低下する。
【0018】
特許文献3に記載の伝送線路は、耐湿性を有する。しかし、当該伝送線路は、側面に被覆層を備えるため、十分な可撓性を有さない。
【0019】
本発明の目的は、可撓性と特性インピーダンスの安定性とを有する伝送線路を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明に係る伝送線路は、以下のように構成される。本発明に係る伝送線路は、第1ないし第4のグランド導体パターンと信号線路導体と基材部とを備える。第2のグランド導体パターンは、第1のグランド導体パターンと対向するように形成される。信号線路導体は、第1のグランド導体パターンと第2のグランド導体パターンとの間に形成される。第3のグランド導体パターンは、第1のグランド導体パターンの主面に垂直な方向から見て、信号線路導体を囲むように形成される。第3のグランド導体パターンは、第1のグランド導体パターンの主面に平行な方向から見て、信号線路導体と重なるように形成される。第4のグランド導体パターンは、第1のグランド導体パターンと第2のグランド導体パターンとの間に形成される。第4のグランド導体パターンは、第1のグランド導体パターンの主面に垂直な方向から見て、信号線路導体を囲むように形成される。第4のグランド導体パターンは、第1のグランド導体パターンの主面に平行な方向から見て、
第1ないし第3のグランド導体パターンから離れて形成される。基材部は、第1のグランド導体パターンと第2のグランド導体パターンとの間を埋めるように形成される。
【0021】
この構成では、第4のグランド導体パターンを備えない伝送線路に比べて、大気中の水分は伝送線路の側面から信号線路導体の周囲に浸入しない。このため、基材部の比誘電率の変化は、信号線路導体の周囲で小さくなる。したがって、伝送線路の特性インピーダンスを安定させることができる。また、伝送線路は、積層構造により優れた可撓性を有する。
【0022】
本発明に係る伝送線路では、第3のグランド導体パターンの主面の大きさは、第4のグランド導体パターンの主面の大きさと異なってもよい。この構成では、それぞれのグランド導体パターンの主面の面積を変えることにより、信号線路導体とそれぞれのグランド導体パターンとの距離を変えることができる。これにより、伝送線路の特性インピーダンスを制御することができる。
【0023】
本発明に係る伝送線路では、第3のグランド導体パターンの厚さは、第4のグランド導体パターンの厚さと異なってもよい。この構成では、それぞれのグランド導体パターンの厚さを最適に選択することにより、それぞれのグランド導体パターンに挟まれた基材部を薄くすることができる。これにより、大気中の水分が信号線路導体の周囲に浸入することをさらに抑制することができる。
【0024】
本発明に係る伝送線路は、層間接続導体を備えてもよい。層間接続導体は、第1のグランド導体パターンの主面に垂直な方向に基材部を貫通し、第1ないし第4のグランド導体パターンを接続する。この構成では、大気中の水分が信号線路導体の周囲に浸入することをさらに抑制することができる。また、グランドの電位を伝送線路の各部で同一にすることができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によると、大気中の水分が伝送線路の側面から信号線路導体の周囲に浸入することを抑制することができる。これにより、伝送線路の特性インピーダンスを安定させることができる。また、優れた可撓性を有する伝送線路を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1(A)】第1の実施形態に係る伝送線路の外観斜視図である。
【
図1(B)】第1の実施形態に係る伝送線路のA−A’断面図である。
【
図1(C)】第1の実施形態に係る伝送線路のB−B’断面図である。
【
図1(D)】第1の実施形態に係る伝送線路の層構成分解図である。
【
図2】第2の実施形態に係る伝送線路のA−A’断面図である。
【
図3】第3の実施形態に係る伝送線路のA−A’断面図である。
【
図4】第4の実施形態に係る伝送線路のA−A’断面図である。
【
図5】第5の実施形態に係る伝送線路のA−A’断面図である。
【
図6(A)】第6の実施形態に係る伝送線路のA−A’断面図である。
【
図6(B)】第6の実施形態に係る伝送線路のB−B’断面図である。
【
図7】第7の実施形態に係る伝送線路のA−A’断面図である。
【
図8(B)】従来の伝送線路のA−A’断面図である。
【
図8(C)】従来の伝送線路のB−B’断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の第1の実施形態に係る伝送線路1について説明する。
図1(A)は、伝送線路1の外観斜視図である。
図1(B)は、伝送線路1のA−A’断面図である。
図1(C)は、伝送線路1のB−B’断面図である。
図1(D)は、伝送線路1の層構成分解図である。以下では、それぞれの図の上側を向いている面を上面、下側を向いている面を下面と称して説明する。
【0028】
伝送線路1は、グランド導体パターン11ないし15、信号線路導体21、基材層31ないし34、レジスト層41,42、コネクタ51,52およびビア導体55,56を備える。基材層31ないし34は、第1の実施形態に係る基材部である。
【0029】
グランド導体パターン11,15は、基材層31ないし34を間に挟んで、積層されている。グランド導体パターン11,15は、略矩形平板状の導体である。
【0030】
基材層31ないし34は、上に向かって番号順に積層されている。基材層31ないし34は、略矩形平板状の誘電体である。基材層31ないし34は、樹脂材料等から作られ、可撓性を有する。
【0031】
グランド導体パターン12は、基材層31と基材層32との間に形成されている。グランド導体パターン13は、基材層32と基材層33との間に形成されている。グランド導体パターン14は、基材層33と基材層34との間に形成されている。グランド導体パターン12,13,14は、略矩形平板状の導体であり、略矩形状の開口部が形成された部分を有する。グランド導体パターン12,13,14に形成された開口部は、グランド導体パターン11の主面に垂直な方向から見て、同一の場所に配置されている。
【0032】
信号線路導体21は、基材層32と基材層33との間に形成されている。信号線路導体21は、グランド導体パターン13に形成された開口部に形成されている。信号線路導体21の周囲は、基材層31ないし34により満たされている。信号線路導体21は、略矩形平板状の導体である。
【0033】
つまり、グランド導体パターン13は、グランド導体パターン11の主面に垂直な方向から見て、信号線路導体21を囲むように形成されている。グランド導体パターン13は、グランド導体パターン11の主面に平行な方向から見て、信号線路導体21と重なるように形成されている。グランド導体パターン12,14は、グランド導体パターン11の主面に垂直な方向から見て、信号線路導体21を囲むように形成されている。グランド導体パターン12,14は、グランド導体パターン11の主面に平行な方向から見て、グランド導体パターン13から離れて形成されている。基材層31ないし34は、グランド導体パターン11とグランド導体パターン12との間を埋めるように形成されている。
【0034】
レジスト層41は、グランド導体パターン11の下面に形成されている。レジスト層42は、グランド導体パターン15の上面に形成されている。レジスト層41,42は、略矩形平板状の外形形状を有する。
【0035】
コネクタ51,52は、レジスト層42の上面に形成されている。コネクタ51は伝送線路1の一方端に、コネクタ52は伝送線路1の他方端に、それぞれ形成されている。コネクタ51は、コネクタ用端子53とビア導体55とを介して、信号線路導体21の一方端に接続されている。コネクタ52は、コネクタ用端子54とビア導体56とを介して、信号線路導体21の他方端に接続されている。例えば、高周波デバイスや回路基板等に伝送線路1を接続するために、コネクタ51,52は用いられる。
【0036】
グランド導体パターン11ないし15の電位をグランドとし、信号線路導体21の一方端に所定の電圧を印加する。これにより、伝送線路1の一方端から伝送線路1の他方端に信号を伝送することができる。なお、グランド導体パターン11ないし15の間の距離が小さく、対向する面積が広いので、グランド導体パターン11ないし15は、互いに容量結合し、高周波領域において同電位となる。したがって、グランド導体パターン11または15をグランドに接続することにより、グランド導体パターン11ないし15の電位は、グランドとなる。
【0037】
伝送線路1は、例えば、移動体通信端末等の高周波機器に内蔵される。そして、アンテナ素子等の高周波素子とRF回路等の高周波デバイスとの間を接続するために、伝送線路1は用いられる。
【0038】
伝送線路1は、例えば、以下のように製造される。熱可塑性樹脂シートに配設された導体をパターニングすることにより、熱可塑性樹脂シート上に導体パターンを形成する。導体パターンを形成した熱可塑性樹脂シートを重ね、加熱しつつ、上下から加圧する。なお、加圧するとき、導体パターンに挟まれた熱可塑性樹脂は、導体パターンに挟まれた領域から周囲に押し出される。これにより、グランド導体パターン11ないし15に挟まれた基材層31ないし34を薄くすることができる。
【0039】
第1の実施形態によると、グランド導体パターン11ないし15は、B−B’断面で大きな面積を占める。吸湿性を有する基材層31ないし34は、B−B’断面で僅かな面積を占める。これにより、グランド導体パターン12,14を備えない伝送線路に比べて、大気中の水分は伝送線路1の側面から信号線路導体21の周囲に浸入しない。このため、基材層31ないし34の比誘電率の変化は、信号線路導体21の周囲で小さくなる。したがって、伝送線路1の特性インピーダンスを安定させることができる。
【0040】
また、伝送線路1は、グランド導体パターン11ないし15と可撓性を有する基材層31ないし34とを積層した構造を有する。したがって、伝送線路1は、優れた可撓性を有する。
【0041】
なお、グランド導体パターン12,13,14は、2つの略矩形状平板がその両端で接続された構造を有する。グランド導体パターン12,13,14は、当該2つの略矩形状平板がその両端で接続されない構造を有してもよい。また、グランド導体パターンの積層数は、4層であってもよい。また、グランド導体パターンの積層数は、5層以上であってもよい。
【0042】
本発明の第2の実施形態に係る伝送線路1Aについて説明する。伝送線路1Aの外観は、
図1(A)と同様である。
図2は、伝送線路1AのA−A’断面図である。伝送線路1Aは、第1の実施形態に係るグランド導体パターン12,13,14に代えて、グランド導体パターン12A,13A,14Aを備える。その他の構成は、第1の実施形態に係る伝送線路1と同様である。以下では、第1の実施形態に係る伝送線路1と異なる点について説明する。
【0043】
グランド導体パターン12A,13A,14Aは、略矩形平板状の導体であり、略矩形状の開口部が形成された部分を有する。グランド導体パターン13Aの主面の面積は、グランド導体パターン12A,14Aの主面の面積と異なる。
【0044】
第2の実施形態によると、伝送線路1と同様に、大気中の水分が信号線路導体21の周囲に浸入することを抑制することができる。また、伝送線路1Aは、伝送線路1と同様に、優れた可撓性を有する。
【0045】
また、グランド導体パターン12A,13A,14Aの主面の面積を変えることにより、信号線路導体21とグランド導体パターン12A,13A,14Aとの距離を変えることができる。これにより、伝送線路1Aの特性インピーダンスを制御することができる。なお、グランド導体パターン12A,13A,14Aの主面の面積は、それぞれ異なってもよい。
【0046】
本発明の第3の実施形態に係る伝送線路1Bについて説明する。伝送線路1Bの外観は、
図1(A)と同様である。
図3は、伝送線路1BのA−A’断面図である。伝送線路1Bは、第1の実施形態に係るグランド導体パターン12,13,14に代えて、グランド導体パターン12B,13B,14Bを備える。その他の構成は、第1の実施形態に係る伝送線路1と同様である。以下では、第1の実施形態に係る伝送線路1と異なる点について説明する。
【0047】
グランド導体パターン12B,14Bの厚さは、グランド導体パターン13Bの厚さと異なる。第3の実施形態によると、グランド導体パターン12B,13B,14Bの厚みを最適に選択することにより、グランド導体パターン11,12B,13B,14B,15に挟まれた基材層31ないし34を薄くし、緻密にすることができる。これにより、大気中の水分が信号線路導体21の周囲に浸入することをさらに抑制することができる。また、伝送線路1Bは、伝送線路1と同様に、優れた可撓性を有する。なお、グランド導体パターン12B,13B,14Bの厚さは、それぞれ異なってもよい。
【0048】
本発明の第4の実施形態に係る伝送線路1Cについて説明する。伝送線路1Cの外観は、
図1(A)と同様である。
図4は、伝送線路1CのA−A’断面図である。伝送線路1Cは、第1の実施形態に係るグランド導体パターン13に代えて、グランド導体パターン13Cを備える。伝送線路1Cは、第1の実施形態に係る信号線路導体21に代えて、信号線路導体21Cを備える。その他の構成は、第1の実施形態に係る伝送線路1と同様である。以下では、第1の実施形態に係る伝送線路1と異なる点について説明する。
【0049】
グランド導体パターン13Cと信号線路導体21Cとは、グランド導体パターン12,14に比べて厚い。グランド導体パターン13Cを厚くすることにより、グランド導体パターン12,13C,14に挟まれた基材層32,33を薄くし、緻密にすることができる。これにより、大気中の水分が信号線路導体21Cの周囲に浸入することをさらに抑制することができる。また、信号線路導体21Cを厚くすることにより、伝送線路1Cの損失を小さくすることができる。また、伝送線路1Bは、伝送線路1と同様に、優れた可撓性を有する。なお、グランド導体パターン13Cの厚さは、信号線路導体21Cの厚さと異なってもよい。
【0050】
本発明の第5の実施形態に係る伝送線路1Dについて説明する。伝送線路1Dの外観は、
図1(A)と同様である。
図5は、伝送線路1DのA−A’断面図である。伝送線路1Dは、第1の実施形態に係るグランド導体パターン15に代えて、グランド導体パターン15Dを備える。伝送線路1Dは、第1の実施形態に係る信号線路導体21に代えて、信号線路導体21Dを備える。伝送線路1Dは、第1の実施形態に係るレジスト層42に代えて、レジスト層42Dを備える。その他の構成は、第1の実施形態に係る伝送線路1と同様である。以下では、第1の実施形態に係る伝送線路1と異なる点について説明する。
【0051】
グランド導体パターン15Dは、略矩形平板状の導体であり、略矩形状の開口部が形成された部分を有する。信号線路導体21Dは、基材層33と基材層34との間に形成されている。信号線路導体21Dは、グランド導体パターン14に形成された開口部に形成されている。レジスト層42Dは、基材層31ないし34に比べて低い吸水性を有する。
【0052】
第5の実施形態によると、伝送線路1と同様に、大気中の水分が信号線路導体21Dの周囲に浸入することを抑制することができる。また、伝送線路1Dは、伝送線路1と同様に、優れた可撓性を有する。また、信号線路導体21Dとグランド導体パターン11との距離を大きくすることにより、信号線路導体21Dとグランド導体パターン11との間のキャパシタンスを小さくすることができる。これにより、所望の特定インピーダンスを実現しやすくなる。
【0053】
本発明の第6の実施形態に係る伝送線路1Eについて説明する。伝送線路1Eの外観は、
図1(A)と同様である。
図6(A)は、伝送線路1EのA−A’断面図である。
図6(B)は、伝送線路1EのB−B’断面図である。伝送線路1Eは、第1の実施形態に係る伝送線路1の構成に加えて、ビア導体61を備える。ビア導体61は、第6の実施形態に係る層間接続導体である。その他の構成は、第1の実施形態に係る伝送線路1と同様である。以下では、第1の実施形態に係る伝送線路1と異なる点について説明する。
【0054】
ビア導体61は、グランド導体パターン11の主面に垂直な方向に基材層31ないし34を貫通している。グランド導体パターン11ないし15は、ビア導体61により接続されている。
【0055】
第6の実施形態によると、基材層31ないし34がB−B’断面で占める面積は、さらに小さくなる。これにより、大気中の水分が信号線路導体21Eの周囲に浸入することをさらに抑制することができる。また、グランドの電位を伝送線路1Eの各部で同一にすることができる。また、伝送線路1Eは、伝送線路1と同様に、優れた可撓性を有する。
【0056】
本発明の第7の実施形態に係る伝送線路1Fについて説明する。伝送線路1Fの外観は、
図1(A)と同様である。
図7は、伝送線路1FのA−A’断面図である。伝送線路1Fは、第1の実施形態に係るグランド導体パターン13に代えて、グランド導体パターン13Fを備える。伝送線路1Fは、第1の実施形態に係るグランド導体パターン12,14を備えない。その他の構成は、第1の実施形態に係る伝送線路1と同様である。以下では、第1の実施形態に係る伝送線路1と異なる点について説明する。
【0057】
グランド導体パターン13Fの厚さは、信号線路導体21の厚さに比べて大きい。グランド導体パターン13Fの厚さは、グランド導体パターン11とグランド導体パターン13Fとの間の距離に比べて大きい。グランド導体パターン13Fの厚さは、グランド導体パターン15とグランド導体パターン13Fとの間の距離に比べて大きい。
【0058】
第7の実施形態よると、グランド導体パターン11,13F,15に挟まれた基材層31,34を薄くし、緻密にすることができる。これにより、大気中の水分が信号線路導体21の周囲に浸入することを抑制することができる。また、伝送線路1Fは、伝送線路1と同様に、優れた可撓性を有する。
【符号の説明】
【0059】
1,1A,1B,1C,1D,1E,1F,1P 伝送線路
11,12,13,14,15,12A,13A,14A,12B,13B,14B,13C,15D,13F グランド導体パターン
21,21C,21D 信号線路導体
31,32,33,34 基材層
41,42,42D レジスト層
51,52 コネクタ
53,54 コネクタ用端子
55,56,61 ビア導体