特許第6011202号(P6011202)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6011202
(24)【登録日】2016年9月30日
(45)【発行日】2016年10月19日
(54)【発明の名称】触覚提示装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20161006BHJP
【FI】
   G06F3/041 480
【請求項の数】6
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2012-211979(P2012-211979)
(22)【出願日】2012年9月26日
(65)【公開番号】特開2014-67219(P2014-67219A)
(43)【公開日】2014年4月17日
【審査請求日】2015年7月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000970
【氏名又は名称】特許業務法人 楓国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】加賀山 健司
【審査官】 西田 聡子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−059027(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/150563(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の内部空間を有し、天面側が開口するシャーシと、
該シャーシの開口部に装着された押し込み型の操作部と、
前記内部空間に配置された平板状のアクチュエータと、
前記アクチュエータと前記操作部との間に配置された振動伝達部材と、
前記アクチュエータと前記操作部との間に配置され、前記操作部が押し込まれない状態で前記操作部または前記アクチュエータとの間に空隙を備える平板状で且つ弾性を有する保護部材と
前記アクチュエータにおける前記保護部材と反対側に前記アクチュエータに対して付勢するバネ板と、
を備える、触覚提示装置。
【請求項2】
前記アクチュエータと前記振動伝達部材は、前記アクチュエータの平板面の略中央で当接し、
前記バネ板は、前記アクチュエータの平板面の角部で当接し、平板面の中央で離間している形状からなる、請求項1に記載の触覚提示装置。
【請求項3】
前記アクチュエータと前記保護部材との間、または、前記アクチュエータと前記バネ板との間に、緩衝部材を備える、請求項1または請求項2に記載の触覚提示装置。
【請求項4】
前記保護部材は、前記アクチュエータ側に突出する脚部を備え、
前記保護部材に対して前記操作部と反対側の部材は、前記脚部の高さまでの範囲に配置されており、
該脚部の高さを含む前記保護部材の高さは、前記シャーシの前記内部空間の高さに一致する、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の触覚提示装置。
【請求項5】
前記アクチュエータは、平板状の基材と、該基材の少なくとも一方主面に配置された圧電セラミックスとからなり、前記基材の平板面に直交する方向に振動する、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の触覚提示装置。
【請求項6】
前記保護部材は、絶縁性材料からなり、
前記保護部材の前記操作部側には、押し込み検出用の電極が形成されている、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の触覚提示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作に応じた触覚を操作者へ与える触覚提示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、操作者がタッチパネルやボタン等の操作入力手段に指を直接接触させて操作入力を行うと、この操作入力に応じて、操作者の指に振動等の触覚を与える触覚提示装置が、各種考案されている。例えば、特許文献1では、触覚提示装置として、タッチパネルを備えた携帯型電子デバイスが記載されている。
【0003】
特許文献1に記載された触覚提示装置は、シャーシ内のタッチパネルの裏面側に配置されている。触覚提示装置は、平板状のシム(基材)と、該基材の一方主面に配置さえた圧電デバイス素子とを備える。シムは、シャーシの裏面側から立設された支持部によって、端部が支持されることで、シャーシ内の中空に支持されている。この際、シムの平板面とタッチパネルの平板面とが平行になるように、シムは配置されている。シムは、圧電デバイス素子が配置された面が、シムのタッチパネル側の面と反対側になるように配置されている。シムの圧電デバイス素子が配置された面と反対側の面の中央には、パッドが配置されている。パッドは、所定の高さを有し、高さ方向の一方端がタッチパネルの裏面に当接し、他方端がシムに当接している。
【0004】
このような構造において、操作者がタッチパネルの表面を押すと、圧電デバイス素子が駆動され、シムが平板面に直交する方向を振動方向として振動する。この振動がパッドを介してタッチパネルに伝搬され、振動による触覚を操作者に与えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−152888号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に示すような従来の構造では、次に示すような問題を抱えている。
【0007】
従来の構造の触覚提示装置では、タッチパネルとシムとがパッドを挟んで当接する構造である。このため、タッチパネルの表面を押すと、パッドがシム側に押し込まれ、シムが湾曲する。これに伴い、シムに配置された圧電デバイス素子も湾曲する。すなわち、タッチパネルの押し込みが、直接、圧電デバイス素子の湾曲に作用する。
【0008】
したがって、タッチパネルの表面を強く押しすぎると、圧電デバイス素子が大きく湾曲して破損してしまうことがある。
【0009】
逆に、タッチパネルとシムとの間隔を或程度空けておくと、強い押し込みでの圧電デバイス素子の破損は抑制できても、弱い押し込みの場合に、シムの振動をタッチパネルに伝えることができない。
【0010】
この発明の目的は、押し込み量に関係なく、操作者に触覚を提示でき、且つ圧電デバイスの破損を抑制できる触覚提示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明は、操作者に振動による触覚を提示する触覚提示装置に関するものであり、次の特徴を有する。触覚提示装置は、シャーシ、操作部、アクチュエータ、振動伝達部材、および保護部材を備える。シャーシは、所定の内部空間を有し、天面側が開口する形状からなる。操作部は、シャーシの開口部に装着されており、押し込みによって操作を検出できるものである。アクチュエータは、平板状であり、シャーシの内部空間に配置されている。振動伝達部材は、アクチュエータと操作部との間に配置されている。保護部材は、アクチュエータと操作部との間に配置されている。保護部材は、操作部が押し込まれない状態で操作部またはアクチュエータとの間に空隙を備える平板状で且つ弾性を有する。
【0012】
この構成では、操作部が強い力で押し込まれた場合、操作部は保護部材に当接する。これにより、操作部に加わった力は、保護部材と振動伝達部材とに分散する。したがって、振動伝達部材を介してアクチュエータに加わる力を緩和でき、アクチュエータの破損を抑制できる。一方、アクチュエータは、振動伝達部材を介して操作部に常に当接しているので、アクチュエータで発生した振動を操作部へ確実に伝搬することができる。
【0013】
また、この発明の触覚提示装置は、アクチュエータにおける保護部材と反対側にアクチュエータに対して付勢するバネ板を備えることが好ましい。
【0014】
この構成では、大きな力が操作部に加わった場合に、バネ板でもこの力を分散することができる。さらに、バネ板により、アクチュエータに予め応力を加えるプリロードを実現することができる。これにより、応答性の良いアクチュエータを実現できる。
【0015】
また、この発明の触覚提示装置は、次の構成であることが好ましい。アクチュエータと振動伝達部材は、アクチュエータの平板面の略中央で当接している。バネ板は、アクチュエータの平板面の角部で当接し、平板面の中央で離間している形状からなる。
【0016】
この構成では、アクチュエータの振動を効果的に操作部に与えることができるとともに、バネ板によるプリロードを効果的に実現できる。
【0017】
また、この発明の触覚提示装置は、アクチュエータと保護部材との間、または、アクチュエータとバネ板との間に、緩衝部材を備えることが好ましい。
【0018】
この構成では、操作部が押し込まれた場合にアクチュエータに係る力を、さらに緩和することができる。
【0019】
また、この発明の触覚提示装置は、次の構成であることが好ましい。保護部材は、アクチュエータ側に突出する脚部を備える。保護部材に対して操作部と反対側の部材は、脚部の高さまでの範囲に配置されている。脚部の高さを含む保護部材の高さは、シャーシの内部空間の高さに一致する。
【0020】
この構成では、シャーシの内部空間を形成する天面側の内壁面と底面側の内壁面との間隔が、脚部を含む保護部材の高さに一致するので、保護部材にアクチュエータやバネ板等を装着した部材をシャーシ内に配置するだけで、これらの部材を所定位置に固定することができる。また、シャーシに外部から加わる応力(外力)は、全て保護部材を介するので、アクチュエータを外力から保護することができる。
【0021】
また、この発明の触覚提示装置は、アクチュエータが、平板状の基材と、該基材の少なくとも一方主面に配置された圧電セラミックスとからなり、基材の平板面に直交する方向に振動する構造であることが好ましい。
【0022】
この構成では、所謂、屈曲モードを利用したユニモルフまたはバイモルフのアクチュエータを実現できる。これにより、応答性の高いアクチュエータを実現できる。
【0023】
また、この発明の触覚提示装置は、保護部材が絶縁性材料からなり、保護部材の操作部側には、押し込み検出用の電極が形成されていてもよい。
【0024】
この構成では、操作部の操作検出部材を別体で形成する必要が無い。これにより、触覚提示装置の構成要素を減らし、薄型にすることができる。
【発明の効果】
【0025】
この発明によれば、操作者に確実に触覚を提示でき、且つ圧電デバイスの破損を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の第1の実施形態に係る触覚提示装置の分解斜視図である。
図2】本発明の第1の実施形態に係る触覚提示装置に用いられる振動発生装置の構成を示す側面図である。
図3】本発明の第1の実施形態に係る触覚提示装置の効果を説明するための振動発生装置の側面図である。
図4】本発明の第1の実施形態に係る触覚提示装置における振動発生装置の固定の第1構成例を示す図である。
図5】本発明の第1の実施形態に係る触覚提示装置における振動発生装置の固定の第2構成例を示す図である。
図6】本発明の第2の実施形態に係る触覚提示装置に用いられる振動発生装置の分解斜視図である。
図7】本発明の第2の実施形態に係る触覚提示装置に用いられる振動発生装置の構成を示す側面図である。
図8】本発明の第2の実施形態に係る触覚提示装置に対する振動発生装置の固定態様を示す側面断面図である。
図9】本発明の第3の実施形態に係る触覚提示装置に用いられる振動発生装置の構成を示す側面図である。
図10】本発明の第3の実施形態に係る触覚提示装置のアクチュエータの固定態様による作用効果を示すための図である。
図11】本発明の第4の実施形態に係る触覚提示装置に用いられる振動発生装置の構成を示す側面図である。
図12】本発明の第4の実施形態に係る振動発生装置の緩衝部材の作用、効果を説明するための側面図である。
図13】本発明の第5の実施形態に係る触覚提示装置に用いられる振動発生装置の構成を示す側面図および組み付け前の構成図である。
図14】本発明の第6の実施形態に係る触覚提示装置に用いられる振動発生装置におけるアクチュエータへの電圧印加構成を示す図である。
図15】本発明の第7の実施形態に係る触覚提示装置に用いられる振動発生装置におけるアクチュエータへの電圧印加構成を示す図である。
図16】本発明の第8の実施形態に係る触覚提示装置に用いられる振動発生装置の平面図である。
図17】アクチュエータの他の構成例を示す図である。
図18】受け板部に直接形成した緩衝部材の構造例を示す図である。
図19】バネ板の受け板部に接続する側面部の形状を複数種類記載した図である。
図20】保護部材70、アクチュエータ20、バネ板80の固定態様を複数種類記載した図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
(第1実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る触覚提示装置について、図を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る触覚提示装置10の分解斜視図である。なお、図1では、1個のボタン型操作部を備える構成を示しているが、ボタン型操作部の個数は複数であってもよい。また、図1では、1個のボタン型操作部に備えられる突起部の数は4個であるが、1個もしくは他の複数個であってもよい。
【0028】
触覚提示装置10は、アクチュエータ20と、ボタン型操作部30と、パッド40と、保護部材70と、バネ板80と、シャーシ100とを備える。
【0029】
シャーシ100は、略直方体形状である。シャーシ100は、天面側シャーシ101と底面側シャーシ102とから構成されている。天面側シャーシ101および底面側シャーシ102は、金属や樹脂などの剛性の高い材料からなる。
【0030】
天面側シャーシ101は、天面部1101と側面部1102とを備える。天面部1101は、天面側から見て略長方形状の平板状である。天面部1101には、天面側開口部111A,111B,111C,111Dが形成されている。天面側開口部111A〜111Dは、天面部1101を厚さ方向に貫通する貫通孔である。天面側開口部111A,111B,111C,111Dは、後述するボタン型操作部30の突起部32A,32B,32C,32Dがそれぞれ外部へ露出するように形成されている。このため、天面部1101は、触覚提示装置10における操作面側に位置することになる。
【0031】
側面部1102は、天面部1101の平板面と直交するように、天面部1101の周縁部に形成されている。これにより、天面側シャーシ101は、底面側シャーシ102と対向する側が開口するように形成されている。側面部1102は、厚さの異なる部分を有する。具体的には、側面部1102において、天面部1101の周縁部側の部分は、天面部1101の中央部側の部分よりも厚い。
【0032】
このような構造により、天面側シャーシ101は、天面部1101と側面部1102とによって形成されている天面側内部空間を有する。側面部1102の厚さ(天面部1101の平板面と直交する方向の寸法)は、シャーシ100内に配置されている各構成要素等によって、適宜決定されている。
【0033】
底面側シャーシ102は、底面部1201と側面部1202とを備える。底面部1201は、天面側から見て略長方形状の平板状であり、天面側シャーシ101の天面部1101と対向するように形成されている。側面部1202は、底面部1201の平板面と直交するように、底面部1201の周縁部に形成されている。これにより、底面側シャーシ102は、天面側シャーシ101と対向する側が開口するように形成されている。
【0034】
このような構造により、底面側シャーシ102は、底面部1201と側面部1202とによって形成されている底面側内部空間を有する。なお、側面部1202の厚さ(底面部1201の平板面と直交する方向の寸法)も、シャーシ100内に配置されている各構成要素等によって、適宜決定されている。
【0035】
このような構造からなる天面側シャーシ101と底面側シャーシ102は、それぞれの側面部1102,1202同士が接合されている。これにより、天面側内部空間と底面側内部空間とが連通することで形成されている内部空間を有するシャーシ100が構成されている。ここで、側面部1102と側面部1202の厚さを可能な限り薄くすれば、低背なシャーシ100を実現することができる。
【0036】
シャーシ100の内部空間、より具体的には、天面側シャーシ101の天面側内部空間には、ボタン型操作部30が配置されている。ボタン型操作部30は、ベース部材31と、突起部32A,32B,32C,32Dとを備える。ベース部材31は、平板であり、平面視して二個の長方形が直交する形状(十字形状)である。このため、ベース部材31は、平面視して正方形状の中央部と、該中央部の周囲に位置する4つの長方形部とからなる。突起部32A,32B,32C,32Dは、ベース部材31の各長方形部に形成されている。突起部32A,32B,32C,32Dは、円柱形である。突起部32Aと突起部32Cは、長方形が直交する位置を基準に対称に配置されている。突起部32Bと突起部32Dは、長方形が直交する位置を基準に対称に配置されている。
【0037】
ボタン型操作部30は、突起部32A〜32Dの天面が操作面となっている。ボタン型操作部30は、当該操作面が天面側シャーシ101の天面側開口部111A〜111Dから外部へ露出するように、天面側シャーシ101に取り付けられている。
【0038】
具体的には、ボタン型操作部30におけるベース部材31の各長方形部の端部は、天面側開口部111A〜111Dから露出していない。ベース部材31の各長方形部の端部における突出部32A〜32Dが形成されている側の面には、緩衝材50が配置されている。緩衝材50は、樹脂などの所定の弾性率を有する材料からなる。ここで、所定の弾性率とは、アクチュエータ20,20Lからボタン型操作部30,30Lに伝達した振動が、シャーシ100へ漏洩することを防止することができる程度の弾性率であることが好ましい。また、緩衝材50の弾性率は、ボタン型操作部30の押し込みにより緩衝材50が高さ方向に延び縮みする程度からなる。緩衝材50におけるベース部材31に当接する面とは反対側の面が、天面部1101の内面に当接している。この緩衝材50に接着性を持たせることより、ボタン型操作部30は、天面側シャーシ101に接着される。
【0039】
シャーシ100の内部空間におけるボタン型操作部30よりも底面シャーシ102には、主として、アクチュエータ20と、パッド40と、保護部材70と、バネ板80とからなる振動発生装置11が配置されている。図2は、本発明の第1の実施形態に係る触覚提示装置に用いられる振動発生装置の構成を示す側面図である。
【0040】
これらアクチュエータ20と、パッド40と、保護部材70と、バネ板80は、ボタン型操作部30側から、パッド40および保護部材70、アクチュエータ20、バネ板80の順で配置されている。
【0041】
パッド40は、アクチュエータ20の振動をボタン型操作部30に伝達することが可能な剛性を有する材料からなる。このパッド40が本発明の振動伝達部材である。パッド40は円柱状であり、パッド40の高さは、アクチュエータ20とボタン型操作部30との間隔に一致する。これにより、アクチュエータ20とボタン型操作部30とをシャーシ100に取り付けた状態において、パッド40の高さ方向の一方端がボタン型操作部30の底面に当接し、他方端がアクチュエータ20の天面に当接する。
【0042】
保護部材70は、平板71を備える。平板71は、所定の厚みを有する弾性体からなる。平板71は、柔らかすぎず、所定の剛性を有しながら、且つ所定の弾性を有する材料で形成することが好ましい。
【0043】
さらには、保護部材70が絶縁性材料からなることが望ましい。保護部材70を絶縁性材料とすることで、アクチュエータ20に印加される駆動信号が、シャーシ100へ漏洩することを防止することができる。これにより、シャーシ100を金属等の導電性を有する材料で形成しても、操作者へ駆動信号が漏洩することを防止することができる。
【0044】
保護部材70は、平板71の略中央に貫通孔73を備える。貫通孔73の径は、パッド40の径よりも所定幅だけ広い。貫通孔73内には、パッド40が挿通するように配置されている。
【0045】
アクチュエータ20は、圧電アクチュエータであり、平板状のベース基板21と平板状の圧電素子22とを備える。ベース基板21は、42Niまたはステンレス鋼等の金属、ガラスエポキシ等の樹脂によって形成されている。ベース基板21の第1主面がパッド40および保護部材70側の面であり、第2主面が当該第1主面に対向する面である。すなわち、第2主面は、ベース基板21のパッド40および保護部材70側の面と反対側の面である。ベース基板21は、弾性が高い方がよい。弾性を高くすることで、振動損失を小さくすることができる。また、ベース基板21を絶縁性樹脂によって形成した場合は、圧電素子22に印加される駆動信号(電圧)が、シャーシ100やボタン型操作部30等に漏洩することを防止することができる。
【0046】
圧電素子22は、圧電セラミックス等からなる平板状の圧電体と、該圧電体に駆動信号を印加する駆動電極とからなる。圧電体は、チタン酸ジルコン酸鉛系セラミックスを含む材料によって形成されればよく、ニオブ酸カリウムナトリウム等のアルカリニオブ酸系セラミックスなど非鉛系圧電体セラミックスなどを含む材料によって形成されていてもよい。駆動電極は、図示していないが、圧電体の対向する平板面にそれぞれ形成されている。圧電素子22は、d31モードで駆動され、圧電体の平板面に沿って伸縮するように変位する。圧電素子22は、ベース基板21の第2主面に配置されている。
【0047】
圧電素子22の変位により、アクチュエータ20は屈曲し、ベース基板21の平板面に直交する方向に沿った振動を発生する。このように、アクチュエータ20は、屈曲モードを利用したユニモルフ構造のアクチュエータである。
【0048】
アクチュエータ20の基材21の第1主面には、パッド40が当接している。この際、パッド40は、第1主面の略中央に当接している。基材21の第1主面には、緩衝部材61が配置されている。緩衝部材61は、基材21の第1主面における四個の角部に、それぞれ配置されている。緩衝部材61は、所定の弾性を有する材料からなる。緩衝部材61は、保護部材70とアクチュエータ20の基材21とに挟持されるように配置される。
【0049】
アクチュエータ20の基材21の第2主面には、緩衝部材62が配置されている。緩衝部材62は、基材21の第2主面における四個の角部に、それぞれ配置されている。言い換えれば、緩衝部材62は、基材21を介して、緩衝部材61と対向するように配置されている。緩衝部材62は、緩衝部材61と同様に、所定の弾性を有する材料からなる。
【0050】
バネ板80は、平板状の主板部81を備え、バネ性を有することが可能な材料からなる。例えば、バネ板80は或程度の剛性を有する金属板からなる。主板部81は、アクチュエータ20や保護部材70と平行になるように配置されている。
【0051】
主板部81の対向する二辺には、主板部81に直交する方向に伸延する形状の側板部82が備えられている。側板部82は、二辺の両端である主板部81の角部から所定長さの部分を除いて延びる形状で形成されている。
【0052】
主板部81の側板部82が形成された二辺の両端、すなわち主板部81の角部には、受け板部83が備えられている。受け板部83は、主板部81の平面と平行な平面からなる主受け部と、該主受け部と主板部81とを繋ぐ繋ぎ部とをからなる。繋ぎ部は、主板部81に対して所定の傾斜を有する形状からなる。この構造により、受け板部83の主受け部は、主板部81に直交する方向に沿って、主板部81と異なる位置に配置される。より具体的には、主板部81から側板部82が伸延する方向に沿って離間した位置に、主受け部が存在する。このような構造とすることで、当該主受け部に直交する方向で、且つ側板部82の伸延する側から主受け部を押し込めば、繋ぎ部のバネ性により、主受け部に直交する方向に反発力を発生させることができる。なお、受け板部83の先端には、側板部84が形成されている。側板部84は、受け板部83の平板面に対して直交する方向に伸延する形状からなる。側板部84は、アクチュエータ20と緩衝部材61,62との積層部の側面に当接する。この側板部84を備えることにより、アクチュエータ20と緩衝部材61,62との積層部を保持している。
【0053】
このような構成からなるアクチュエータ20と、パッド40と、保護部材70と、バネ板80は、次に示すように組み付けられることで、振動発生装置11を形成する。
【0054】
保護部材70の裏面に、緩衝部材61を介してアクチュエータ20を配置する。この際、保護部材70の主面とアクチュエータ20の主面とが平行になり、且つ、平面視して重なるように配置する。保護部材70の貫通孔73を挿通させてパッド40を配置する。この際、パッド40は、アクチュエータ20の第1主面に当接するように配置する。なお、パッド40の高さは、保護部材70の厚みと緩衝部材61との厚みを加算した厚みよりも厚い。したがって、パッド40のアクチュエータ20に当接する側と反対側の端部は、保護部材70の貫通孔73から突出する。
【0055】
アクチュエータ20の第2主面側に、バネ板80を配置する。バネ板80は、側板部82で保護部材70の側面をはさみ込むように配置する。さらに、バネ板80は、各受け板部83の主受け部が各緩衝部材62に当接し、且つ、主受け部に対して、所定の押圧力が加わるように配置する。このような構造により、アクチュエータ20に予め応力を加えるプリロードを行うことができる。これにより、アクチュエータを効果的に動作させることができる。
【0056】
このように構成された振動発生装置11は、シャーシ100内のボタン型操作部30の裏面側に配置される。この際、振動発生装置11のパッド40がボタン型操作部30のベース部材31の裏面に当接するように配置する。なお、振動発生装置11は、図示しないが、所定の構成によって、天面側シャーシ101もしくは底面側シャーシ102のいずれかに固定されている。
【0057】
このような構成からなる触覚提示装置10は、ボタン型操作部30を押すことにより、各部が次に示すように、動作する。図3は、本発明の第1の実施形態に係る触覚提示装置の効果を説明するための振動発生装置の側面図である。図3(A)はボタン型操作部を弱く押した場合を示し、図3(B)はボタン型操作部を強く押した場合を示す。
【0058】
図3(A)に示すように、保護部材70に当接しない程度に、ボタン型操作部30を弱く押した場合、ボタン型操作部30の押し込みに応じて、パッド40がアクチュエータ20側に移動する。この際、パッド40の移動量は小さい。
【0059】
パッド40の移動により、アクチュエータ20の基材21に力が加わる。このアクチュエータ20の基材21に加わる力F10は、ボタン型操作部30を押す力F1に等しい。この基材21に加わる力F10により、アクチュエータ20の基材21および圧電素子22が湾曲する。しかしながら、この基材21に加わる力F10は小さい、言い換えればパッド40の移動量は小さいので、基材21および圧電素子22の湾曲量も小さい。したがって、圧電素子22が破損することはない。
【0060】
図3(B)に示すように、保護部材70に当接するまで、ボタン型操作部30を強く押した場合、ボタン型操作部30の押し込みによるアクチュエータ20側への移動は、保護部材70によって規制される。これにより、パッド40がアクチュエータ20側に移動する移動量も規制される。
【0061】
この場合、ボタン型操作部30は、パッド40のみでなく、保護部材70にも当接しているので、ボタン型操作部30を押す力F2は、パッド40を押す力F21と、保護部材70を押す力F22として作用する。さらに、バネ板80でアクチュエータ20および保護部材70を、力の加わる方向と逆方向から支持していることで、ボタン型操作部30を押す力F2は、バネ板80の受け板部83に加わる力F23としても作用する。言い換えれば、ボタン型操作部30を押す力F2は、パッド40、保護部材70、バネ板80に分散されて作用する。
【0062】
したがって、パッド40を押す力F21は、ボタン型操作部30を押す力F2よりも小さくなり、パッド40を押す力F21は抑制される。これにより、パッド40の移動量も抑制される。
【0063】
ここで、パッド40の移動によって圧電素子22が湾曲した場合に圧電素子22が破損する湾曲量以下にパッド40の移動量がなるように、保護部材70の弾性率、および、保護部材70とボタン型操作部30との間隔を決定する。これにより、どれだけ、ボタン型操作部30を強く押し込んでも、パッド40の移動量を、圧電素子22が破損する湾曲量に対応する移動量以下にすることができる。これにより、圧電素子22の破損を防ぐことができる。
【0064】
なお、本実施形態では、バネ板80を用いる例を示したが、バネ板80を省略することも可能である。この場合、緩衝部材61の両面に接着剤等を塗布して接着することで、保護部材70とアクチュエータ20を一体に固定することができる。
【0065】
ところで、このような構造の触覚提示装置10における振動発生装置11の固定構成は、例えば、以下のような構造であってもよい。図4は、本発明の第1の実施形態に係る触覚提示装置における振動発生装置の固定の第1構成例を示す図である。図5は、本発明の第1の実施形態に係る触覚提示装置における振動発生装置の固定の第2構成例を示す図である。
【0066】
図4に示す第1構成例では、保護部材70’は、平板71の対向する二辺に、部分的に突出する固定用突起部72を備える。固定用突起部72には、ネジ止め用貫通孔74が形成されている。
【0067】
振動発生装置11’をシャーシ100に固定する場合には、ネジ止め用貫通孔74を挿通し、天面側シャーシ101の壁面に埋め込むように螺号させる。これにより、振動発生装置11’をシャーシ100に固定することができる。
【0068】
図5に示す第2構成例では、保護部材70”は、平板71”が平板71と比較して、平面視して一方向に長い矩形状にしている。このような形状の場合、平板71”の短手方向の両端面をバネ板80の側板部82ではさみ込むように、バネ板80を設置すればよい。
【0069】
このような構成からなる振動発生装置11”を、シャーシ100に固定する場合、天面側シャーシ101に、図5に示すようなガイド溝112を設けておく。そして、平板71”における平面視してアクチュエータ20およびバネ板80からはみ出す部分を、ガイド溝112に沿って挿入することで、振動発生装置11”をシャーシ100に固定することができる。
【0070】
なお、これらの固定構造では、天面側シャーシ101を平板状にし、底面側シャーシ102の側面部1202の高さを高くする構成にすると、さらに固定が容易になる。
【0071】
(第2実施形態)
次に、第2の実施形態に係る触覚提示装置について、図を参照して説明する。図6は、本発明の第2の実施形態に係る触覚提示装置に用いられる振動発生装置の分解斜視図である。図7は、本発明の第2の実施形態に係る触覚提示装置に用いられる振動発生装置の構成を示す側面図である。図8は、本発明の第2の実施形態に係る触覚提示装置に対する振動発生装置の固定態様を示す側面断面図である。なお、図8では、突起部が一つのボタン型操作部30Aを用いた場合を示しているが、第1の実施形態に示した複数の突起部を有するボタン型操作部30にも本実施形態の構成を適用することができる。
【0072】
本実施形態の触覚提示装置10Aは、第1の実施形態に示した触覚提示装置10に対して、アクチュエータ20、ボタン型操作部30、パッド40、バネ板80の構造は、同じであり、これらの構成要素の説明は省略する。
【0073】
保護部材70Aは、平面視した略中心に貫通孔73が形成された略矩形の平板71と、脚部75とを、備える。脚部75は四本あり、平板71を平面視した四つの角部に形成されている。脚部75は、平板71の平板面から直交する方向に伸延する形状からなる。脚部75の高さは同じである。脚部75の高さは、緩衝部材61,62を装着したアクチュエータ20、およびバネ板80を、平板71の脚部75側に装着した状態で、高さ方向において、バネ板80が脚部75からはみ出さない高さに設定されている。なお、脚部75は、少なくとも対角となる二つの角部に設置されていればよいが、四つの角部に設置されていることが好ましい。
【0074】
天面側シャーシ101Aは、天面部1101Aと側面部1102Aとを備える。側面部1102Aは、天面部1101Aの周辺部に沿って立設する形状で形成されている。天面部1101Aには、凹部が形成されており、当該凹部にボタン型操作部30Aが配置されている。
【0075】
底面側シャーシ102Aは平板からなる。天面側シャーシ101Aの側面部1102Aを底面側102Aに当接させることで、内部空間を形成する。
【0076】
ここで、天面側シャーシ101Aの天面部1101Aの内面と、底面側シャーシ102Aの内面との間隔を、保護部材70Aの平板71の厚みと脚部75の厚みとを加算した厚み(総厚み)に一致させる。
【0077】
このような構成とすることで、振動発生装置11を天面側シャーシ101A内に配置し、底面側シャーシ102Aの内面を天面側シャーシ101Aの側面部1102Aに当接するように装着するだけで、振動発生装置11をシャーシ100Aに固定することができる。これにより、振動発生装置のシャーシへの取り付けが容易であり、且つ、何らかの理由で振動発生装置のみを取り替える場合にも、シャーシからの取り外しが容易である。
【0078】
また、アクチュエータ20が弾性を有する保護部材70Aを介して、シャーシに固定されているので、シャーシに外力が加わっても、保護部材70Aが外力に対する緩衝材となる。したがって、アクチュエータ20に殆ど外力が加わることがなく、外力によるアクチュエータ20の破損を抑制することができる。
【0079】
なお、保護部材70Aの材質は、ボタン型操作部30が押し込まれた際に或程度凹む弾性を有し、且つ天面側シャーシ101Aおよび底面側シャーシ102Aで挟持された場合に、所定の高さを保持できる剛性を有する材料を用いることが好ましい。また、平板と脚部とを異なる材質で構成してもよく、平板を脚部より柔らかく、脚部を平板よりも硬い材質にしてもよい。
【0080】
(第3実施形態)
第3の実施形態に係る触覚提示装置について、図を参照して説明する。図9は、本発明の第3の実施形態に係る触覚提示装置に用いられる振動発生装置の構成を示す側面図である。
【0081】
本実施形態のバネ板80Bの構造、および、アクチュエータ20、保護部材70、バネ板80Bの間での固定構造が特徴的であり、他の構成は第1の実施形態に示した触覚提示装置の振動発生装置と同じである。
【0082】
バネ板80Bは、第1の実施形態に示したバネ板80に対して、側板部84を備えない構造からなる。また、バネ板80Bは、受け板部83Bの主受け部の長さが、上述の実施形態に示したバネ板80よりも長い。
【0083】
アクチュエータ20の基材21の平面視した角部は、緩衝部材61と受け板部83Bの主受け部とに挟持される。この際、緩衝部材61と基材21との間、および受け板部83Bの主受け部と基材21との間には、接着剤を用いない。すなわち、アクチュエータ20の基材21は、緩衝部材61と受け板部83Bの主受け部とによって単にはさみ込まれているだけである。
【0084】
このような構成とすることで、次に示すような作用効果が得られる。図10は、本発明の第3の実施形態に係る触覚提示装置のアクチュエータの固定態様による作用効果を示すための図である。図10は、アクチュエータの固定部を部分的に拡大した側面図である。図10(A)は、本実施形態の固定態様においてアクチュエータ20が湾曲していない状態(ボタン型操作部が押し込まれていない状態)を示し、図10(B)は、本実施形態の固定態様においてアクチュエータ20が湾曲した状態(ボタン型操作部が押し込まれた状態)を示す。図10(C)は、緩衝部材61と基材21と受け板部83Bの主受け部とを固着させた場合においてアクチュエータ20が湾曲した状態(ボタン型操作部が押し込まれた状態)を示す。
【0085】
アクチュエータ20が湾曲していなければ、図10(A)に示すように、アクチュエータ20は、単に緩衝部材61と受け板部83Bの主受け部とによって挟まれた状態となる。したがって、アクチュエータ20に、この固定状態に起因する応力は発生しない。
【0086】
アクチュエータ20が湾曲した場合、アクチュエータ20の周辺部は、平面視した中央側に引っ張られるように移動する。この際、本実施形態に係る固定態様を用いることで、図10(B)に示すように、アクチュエータ20のみが中央側に引っ張られ、このアクチュエータ20の移動に伴って緩衝部材61および受け板部83Bは変形しない。したがって、アクチュエータ20の移動に起因する、アクチュエータ20に作用する応力は生じない。
【0087】
一方、緩衝部材61、アクチュエータ20、受け板部83Bの主受け部を接着した場合、アクチュエータ20のみが中央側に引っ張られるのに伴って、緩衝部材61および受け板部83Bは変形する。このため、アクチュエータ20の平板面に平行な方向に生じる緩衝部材61および受け板部83Bの復元力が、アクチュエータ20に作用する。このため、アクチュエータ20には、湾曲前の状態に引き戻すように、アクチュエータ20の平板面に平行な方向に応力が加わってしまう。
【0088】
このように、本実施形態の構成を用いることで、アクチュエータ20の湾曲時に、当該アクチュエータ20の固定構造によって生じる応力が加わらず、いわゆる応力のヒステリシス問題を解決することができる。
【0089】
この際、アクチュエータ20の基材21と緩衝部材61との間の静摩擦係数をμとし、アクチュエータ20の基材21と受け板部83Bとの間の静摩擦係数をμとし、湾曲時に緩衝部材61および受け板部83Bが受ける力をFとする。そして、アクチュエータ20が受ける応力をFsとすると、次式を満たすように、緩衝部材61の材質及び表面形状と、受け板部83Bの材質及び表面形状を決定するとよい。
【0090】
μF+μF<Fs
この条件を満たすことにより、さらに効果的に、アクチュエータ20に加わる応力を抑制することができる。
【0091】
また、本実施形態の構成を用いることで、アクチュエータ20がバネ板80Bや緩衝部材61に固着していないので、アクチュエータ20のみを容易に交換することもできる。これにより、第3の実施形態の構成も適用すれば、振動発生装置を容易に交換でき、さらにアクチュエータのみも容易に交換することができる。
【0092】
また、本実施形態の振動発生装置11Bは、バネ板80Bの主板部81のアクチュエータ20側に当接防止材90を備えている。当接防止材90は、発泡ウレタン系等の弾性が低い材料から形成するとよい。これにより、触覚提示装置を、高い位置から硬い表面に落として、アクチュエータ20が大きく湾曲してしまっても、アクチュエータ20がバネ板80Bに直接接触せず、当接防止材90に接触するので、衝撃を緩和することができる。これにより、アクチュエータ20の破損を抑制することができる。なお、この当接防止材90は、他の実施形態に係る触覚提示装置にも適用することができる。
【0093】
(第4実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態に係る触覚提示装置について、図を参照して説明する。図11は、本発明の第4の実施形態に係る触覚提示装置に用いられる振動発生装置の構成を示す側面図である。
【0094】
本実施形態の触覚提示装置の振動発生装置11Cは、緩衝部材61C,62Cの材質が第1の実施形態に係る振動発生装置11と異なるものである。したがって、第1の実施形態と異なる箇所のみを具体的に説明し、他の構成の説明は省略する。
【0095】
緩衝部材61C,62Cは、上述の各実施形態に示した緩衝部材61,62よりも変形しやすい形状からなる。
【0096】
図12は、本発明の第4の実施形態に係る振動発生装置の緩衝部材の作用、効果を説明するための側面図である。図12は、アクチュエータ20の保持部の拡大断面図である。
【0097】
本実施形態に係る緩衝部材を用いた場合、アクチュエータ20が湾曲すると、図12に示すように、緩衝部材61C,62Cも変形する。これにより、アクチュエータ20が大きな径で湾曲する(湾曲径が大きくなる)。湾曲径が小さくなるほど、湾曲部に係る応力は大きくなる。逆に言えば、湾曲径が大きくなるほご、湾曲部に係る応力は小さくなる。したがって、本実施形態の構成を用いることで、アクチュエータ20の湾曲による破損を抑制することができる。
【0098】
さらに、緩衝部材61C、62Cが柔らかいため、アクチュエータ20およびバネ板80を保護部材70に装着する際に、緩衝部材61C,62Cを押しつぶしてしまう可能性がある。しかしながら、本実施形態の構成を用いた場合、図12に示すように、バネ板80の側面板84の先端が保護部材70の裏面(アクチュエータ20側の面)に当接した状態でバネ板80を保護部材70に組み付けることで、緩衝部材61C,62Cに対して最小限必要な間隔を確保することができる。これにより、所望の間隔を空けて、保護部材70、アクチュエータ20、バネ板80を配置することができる。
【0099】
(第5実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態に係る触覚提示装置について、図を参照して説明する。図13は、本発明の第5の実施形態に係る触覚提示装置に用いられる振動発生装置の構成を示す側面図および組み付け前の構成図である。図13(A)は、振動発生装置11Dの側面図である。図13(B)はバネ板80Dを組み付ける前の状態図である。
【0100】
バネ板80Dは、第1の実施形態に示したバネ板80に対して、受け板部83Dの主受け部の長さが、上述の実施形態に示したバネ板80よりも長い。ここで、バネ板80Dは、組み付け前の状態では、受け板部83Dがバネ性により、主板部81に対して、大きな角度(例えば45°〜60°程度)で立設している。この際、互いに対向する受け板部83D同士の間隔WKは、アクチュエータ20の長さ(間隔WKに平行な方向の長さ)WAよりも長くなるように、バネ板80Dは形づけられている。
【0101】
このような構成とすることで、バネ板80Dを組み付ける際には、バネ板80Dの受け板部83Dが立設する側を、アクチュエータ20側として、それぞれの中心が略一致するように配置する。その上で、バネ板80Dをアクチュエータ20側へ押し込む。これにより、バネ板80Dの受け板部83Dは、主板部81に近づくように変形していく。そして、側板部82が保護部材70をはさみ込んだ時点で、受け板部83Dの主受け部が、アクチュエータ20に設置された緩衝部材62に当接する。これにより、バネ板80Dは、図12(A)に示すように、アクチュエータ20を挟んだ状態で、保護部材70に組み付けられる。
【0102】
このように、本実施形態の構成を用いることで、バネ板80Dを簡単に組み付けることができる。
【0103】
(第6実施形態)
次に、本発明の第6の実施形態に係る触覚提示装置について、図を参照して説明する。図14は、本発明の第6の実施形態に係る触覚提示装置に用いられる振動発生装置におけるアクチュエータへの電圧印加構成を示す図である。図14(A)は、振動発生装置11Eの側面図であり、フレキシブルケーブル270の設置領域付近の拡大図である。図14(B)は、電極パッド711と駆動電極220との接続構成を示す側面図であり、部分的な拡大図である。図14(C)は、電極パッド712と駆動電極210との接続構成を示す側面図であり、部分的な拡大図である。
【0104】
本実施形態の振動発生装置11Eは、第1の実施形態に示した振動発生装置11に対して、具体的なアクチュエータ20への電圧印加構造例を追加したものである。したがって、第1の実施形態に係る振動発生装置11と異なる箇所のみを具体的に説明する。
【0105】
圧電素子22の基材21側の面には、駆動電極210が形成されている。圧電素子22の基材21側の面と反対側の面には、駆動電極220が形成されている。
【0106】
保護部材70のアクチュエータ20と反対側の面(ボタン型操作部30側の面)には、電極パッド711,712が形成されている。電極パッド711,712は、図示しない駆動信号発生回路に接続されている。
【0107】
振動発生装置11Eは、さらにフレキシブルケーブル270を備える。フレキシブルケーブル270は可撓性を有する。フレキシブルケーブル270は、線状電極パターン272,273を備える。線状電極パターン272,273は、互いに平行に伸延する形状からなり、互いに所定間隔を置くように配置されている。線状電極パターン272,273は、絶縁性を有するフィルム271によって覆われている。この際、線状電極パターン272,273の両端部は、フィルム271から露出している。また、フィルム271は、線状電極パターン272,273の伸延する方向の両端が、線状電極パターン272側と、線状電極パターン273側とで二股に分かれる形状からなる。
【0108】
このような構成からなるフレキシブルケーブル270の線状電極パターン272の一方端を駆動電極210に接続し、他方端を電極パッド711に接続する。また、線状電極パターン273の一方端を駆動電極220に接続し、他方端を電極パッド712に接続する。この際、フレキシブルケーブル270は、振動発生装置11Eの側面から外方へ円弧状に膨らむような形状で設置される。
【0109】
このような構成とすることで、駆動用の電圧をアクチュエータ20に供給することができる。また、ボタン型操作部30が押し込まれて、アクチュエータ20が変位、変形しても、フレキシブルケーブル270が押し込み方向に沿って伸びるので、駆動電極210,220と電極パッド711,712間の接続が外れず、これらの電極間の接続を確実に維持することができる。
【0110】
(第7実施形態)
次に、本発明の第7の実施形態に係る触覚提示装置について、図を参照して説明する。図15は、本発明の第7の実施形態に係る触覚提示装置に用いられる振動発生装置におけるアクチュエータへの電圧印加構成を示す図である。図15(A)は、電極パッド711と駆動電極220との接続構成を示す側面図であり、部分的な拡大図である。図15(B)は、電極パッド712と駆動電極210との接続構成を示す側面図であり、部分的な拡大図である。
【0111】
本実施形態の振動発生装置11Fは、第1の実施形態に示した振動発生装置11に対して、振動発生装置11E(図14参照)とは異なる具体的なアクチュエータ20への電圧印加構造例を追加したものである。したがって、第1の実施形態に係る振動発生装置11と異なる箇所のみを具体的に説明する。
【0112】
圧電素子22の基材21側の面には、駆動電極210が形成されている。圧電素子22の基材21側の面と反対側の面には、駆動電極220が形成されている。
【0113】
保護部材70のアクチュエータ20と反対側の面(ボタン型操作部30側の面)には、電極パッド711,712が形成されている。電極パッド711,712は、図示しない駆動信号発生回路に接続されている。
【0114】
保護部材70のアクチュエータ20側の面には、電極パッド721,722が形成されている。電極パッド721は、保護部材70を平面視して、電極パッド711と少なくとも一部が重なるように形成されている。電極パッド721と電極パッド711は、保護部材70を貫通する導電性スルーホール731によって接続されている。電極パッド722は、保護部材70を平面視して、電極パッド712と少なくとも一部が重なるように形成されている。電極パッド722と電極パッド712は、保護部材70を貫通する導電性スルーホール732によって接続されている。
【0115】
アクチュエータ20の基材21における圧電素子22と反対側の面には、電極パッド211,221が形成されている。電極パッド211は、基材21を貫通する導電性スルーホール212、および、アクチュエータ20の表面に形成された引き回し電極213を介して駆動電極220に接続されている。電極パッド221は、基材21を貫通する導電性スルーホール222を介して駆動電極210に接続されている。
【0116】
このような構成であっても、アクチュエータ20に駆動電圧を印加することができる。
【0117】
(第8実施形態)
次に、本発明の第8の実施形態に係る触覚提示装置について、図を参照して説明する。図16は、本発明の第8の実施形態に係る触覚提示装置に用いられる振動発生装置の平面図である。
【0118】
本実施形態の振動発生装置11Gは、第1の実施形態に示した振動発生装置11に対して、保護部材70の表面(アクチュエータ20側と反対側の面)に各種の電極パターンを追加したものである。したがって、第1の実施形態に係る振動発生装置11と異なる箇所のみを具体的に説明する。
【0119】
保護部材70の表面には、電極パッド711,712,713A1,713A2,713A3,713A4,714C1,714C2が形成されている。これらの電極パッドは、保護部材70を平面視した一辺に沿って、所定間隔を置いて形成されている。これらの電極パッドは、この一辺に近い領域に形成されている。この一辺は、バネ板80の側面部82が保護部材70を挟持する面とは、異なる面に対応する辺である。電極パッド713A1,713A2,713A3,713A4,714C1,714C2は、図示しない押し込みボタン検出回路に接続されている。
【0120】
保護部材70の表面には、押し込み検出用電極76A1,76A2,76A3,76A4が形成されている。押し込み検出用電極76A1,76A2,76A3,76A4は、触覚提示装置に振動発生装置11Gを装着した状態で、平面視して、ボタン型操作部30に重なる位置に配置されている。押し込み検出用電極76A1,76A2,76A3,76A4は、平面視した形状が略円形である。
【0121】
押し込み検出用電極76A1は、互いに対向する辺が櫛歯状で入り組んだ形状からなる部分電極76A11,76A12から構成される。部分電極76A11,76A12は、ボタン型操作部30の突起部32Aが押し込まれ、当該突起部32Aの裏面に設置された電極が接触することで導通する。
【0122】
押し込み検出用電極76A2は、互いに対向する辺が櫛歯状で入り組んだ形状からなる部分電極76A21,76A22から構成される。部分電極76A21,76A22は、ボタン型操作部30の突起部32Bが押し込まれ、当該突起部32Bの裏面に設置された電極が接触することで導通する。
【0123】
押し込み検出用電極76A3は、互いに対向する辺が櫛歯状で入り組んだ形状からなる部分電極76A31,76A32から構成される。部分電極76A31,76A32は、ボタン型操作部30の突起部32Cが押し込まれ、当該突起部32Cの裏面に設置された電極が接触することで導通する。
【0124】
押し込み検出用電極76A4は、互いに対向する辺が櫛歯状で入り組んだ形状からなる部分電極76A41,76A42から構成される。部分電極76A41,76A42は、ボタン型操作部30の突起部32Dが押し込まれ、当該突起部32Dの裏面に設置された電極が接触することで導通する。
【0125】
部分電極76A11は、引き回し電極741A1を介して、電極パッド713A1に接続されている。部分電極76A21は、引き回し電極741A2を介して、電極パッド713A2に接続されている。部分電極76A31は、引き回し電極741A3を介して、電極パッド713A3に接続されている。部分電極76A41は、引き回し電極741A4を介して、電極パッド713A4に接続されている。
【0126】
部分電極76A22は、引き回し電極742C1を介して電極パッド714C1に接続されるとともに、引き回し電極742C2を介して部分電極76A12に接続されている。部分電極76A12は、引き回し電極742C3を介して、部分電極76A42に接続されている。部分電極76A42は、引き回し電極742C4を介して、部分電極76A32に接続されている。部分電極76A32は、引き回し電極742C5を介して電極パッド714C2に接続されている。
【0127】
このような構成とすることで、電極パッド713A1,714C1間の電圧もしくは電流を検出すれば、ボタン型操作部30の突起部32Aの押し込みを検出できる。
【0128】
電極パッド713A2,714C1間の電圧もしくは電流を検出すれば、ボタン型操作部30の突起部32Bの押し込みを検出できる。
【0129】
電極パッド713A3,714C2間の電圧もしくは電流を検出すれば、ボタン型操作部30の突起部32Cの押し込みを検出できる。
【0130】
電極パッド713A4,714C2間の電圧もしくは電流を検出すれば、ボタン型操作部30の突起部32Dの押し込みを検出できる。
【0131】
保持部材70の表面には、電極パッド76D1,76D2が形成されている。電極パッド76D1,76D2は、図示しない外部の駆動電圧印加回路に接続されている。電極パッド76D1,76D2は、駆動電圧印加回路に接続し易い位置に適宜形成されている。電極パッド76D1は、引き回し電極761を介して電極パッド711に接続されている。電極パッド76D2は、引き回し電極762を介して電極パッド712に接続されている。
【0132】
このような構成を用いることで、押し込み検出用の電極や、駆動電圧印加用の電極を備えた基板を別途用いる必要が無い。したがって、振動発生装置を薄型に形成することができる。
【0133】
なお、上述の実施形態のアクチュエータ20では、圧電素子22における対向する両主面に駆動電極を形成する例を示したが、駆動電極の構成は他の構成であってもよい。図17は、アクチュエータの他の構成例を示す図である。図17(A)は駆動電極のみを備える場合を示し、図17(B)は駆動電極と押圧力検出用電極を備える場合を示す。
【0134】
図17(A)に示すアクチュエータ20H1では、駆動電極210Hと駆動電極220Hとは、圧電素子22の厚み方向に沿って間隔をおいて、交互に配置されている。この際、駆動電極210Hと駆動電極220Hは、圧電素子22を平面視して、重なるように配置されている。このような構成でも、アクチュエータを振動させることができる。
【0135】
図17(B)に示すアクチュエータ20H2では、図17(A)に示す駆動電極210H,220Hの構造に、さらに押圧力検出用電極230H,240Hを追加している。押圧力検出用電極230H,240Hは、駆動電極210H,220Hと平行で且つ、圧電素子22の厚み方向に沿って、これら駆動電極210H,220Hから離間して配置されている。押圧力検出用電極230H,240Hも、圧電素子22の厚み方向に沿って互いに離間して配置されている。このような構成とすることで、押圧力検出用電極230H,240H間の電流もしくは電圧を検出することで、圧電素子22の湾曲量を検出できる。これにより、ボタン型操作部30の押し込み量を検出することができる。
【0136】
また、上述の実施形態における基材21とバネ板80の受け板部83との間の緩衝部材62を、次に示す構造の受け板部に直接形成した緩衝部材に置き換えてもよい。図18は、受け板部に直接形成した緩衝部材の構造例を示す図である。図18(A)は単一の緩衝部材を形成した場合を示し、図18(B)は複数の緩衝部材を形成した場合を示す。
【0137】
図18(A)に緩衝部材831は、受け板部83の表面に盛るように形成されている。緩衝部材831は、例えば塗布可能な樹脂からなる。この場合、液状の樹脂を受け板部83の表面に塗布して、硬化させることで、緩衝部材831を形成することができる。図18(B)に示す緩衝部材832も、緩衝部材831と同様の材料からなり、同様の工程で形成することができる。
【0138】
また、上述の実施形態におけるバネ板80の受け板部83に接続する側面部84は、次の構成を用いて実現してもよい。図19は、バネ板の受け板部に接続する側面部の形状を複数種類記載した図である。
【0139】
図19(A)に示す構造では、側面部84Jは、受け板部83の表面に沿って伸びる方向の中間が立設せず、受け板部83と同一平面に延びる形状からなる。
【0140】
図19(B)に示す構造では、側面部84Jは、受け板部83における主受け部の傾斜部と反対側の端辺だけでなく、当該端辺に直交する端片に沿っても立設されている。
【0141】
図19(C)に示す構造では、受け板部83を線状に突起させることにより、立設部85を形成している。なお、この突起部85は、受け板部83における主受け部の傾斜部と反対側の端辺付近に形成することで、側面部として利用することができる。
【0142】
また、上述の緩衝部材61,62は、次の構成に置き換えることができる。図20は、保護部材70、アクチュエータ20、バネ板80の固定態様を複数種類記載した図である。
【0143】
図20(A)に示す構造では、アクチュエータ20の基材21の両主面および端面に接するように、緩衝部材600Aを配置している。
【0144】
図20(B)に示す構造では、基材21の圧電素子22と反対側の面を保護部材70に当接させ、基材21の圧電素子22側の面と端面に接するように、緩衝部材600Bを配置している。
【0145】
図20(C)に示す構造では、基材21の圧電素子22と反対側の面を保護部材70に当接させ、基材21の圧電素子22側の面のみに接するように、緩衝部材600Cを配置している。
【0146】
図20(D)に示す構造では、基材21の圧電素子22側の面の端部付近をバネ板80の受け板部83に当接させ、基材21の圧電素子22側と反対側の面と端面に接するように、緩衝部材600Dを配置している。
【0147】
図20(E)に示す構造では、基材21の圧電素子22側の面の端部付近をバネ板80の受け板部83に当接させ、基材21の圧電素子22側と反対側の面のみに接するように、緩衝部材600Eを配置している。
【0148】
また、上述の実施形態では、ユニモルフ型のアクチュエータを例に示したが、バイモルフ型のアクチュエータを用いてもよい。
【0149】
なお、上述の各実施形態の構成は、本発明の作用効果を奏する一部の例を示すものであり、これらの複数の実施形態の構成を組み合わせた構成も、本発明の適用範囲内となる。
【符号の説明】
【0150】
10,10A:触覚提示装置、
11,11A,11B,11C,11D,11E,11F,11G:振動発生装置、
20,20H1,20H2:アクチュエータ、
21:基材、
22:圧電素子、
30,30A:ボタン型操作部、
31:ベース部材、
32A〜32D:突起部、
40:パッド、
50:緩衝材、
61,61C,62,62C,600A,60B,600C,600D,600E,831,832:緩衝部材、
70,70’,70”:保護部材、
71:平板、
73:貫通孔、
75:脚部、
80,80B,80D:バネ板、
81:主板部、
82,84,84J,84K:側板部、
83,83B,83D:受け板部、
85:立設部、
90:当接防止材、
101:天面側シャーシ、
110A:天面側内部空間、
111A〜111D:天面側開口部、
102:底面側シャーシ、
120:底面側内部空間、
210,220、210H,220H:駆動電極、
230H,240H:押圧力検出用電極、
270:フレキシブルケーブル、
271:フィルム、
272,273:線状電極パターン、
211,221,711,712,721,722,713A1,713A2,713A3,713A4,714C1,714C2,76D1,76D2:電極パッド、
76A1,76A2,76A3,76A4:押し込み検出用電極、
76A11,76A12,76A21,76A22,76A31,76A32,76A41,76A42:部分電極、
741A1,741A2,741A3,741A4,742C1,742C2,742C3,742C3,742C4,742C5,761,762:引き回し電極、
212,222,731,732:導電性スルーホール、
1101:天面部、
1102,1202:側面部、
1201:底面部
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