特許第6011218号(P6011218)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6011218
(24)【登録日】2016年9月30日
(45)【発行日】2016年10月19日
(54)【発明の名称】透明ガラス母材の製造方法
(51)【国際特許分類】
   C03B 37/014 20060101AFI20161006BHJP
   C03B 8/04 20060101ALI20161006BHJP
【FI】
   C03B37/014 Z
   C03B8/04 L
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2012-221408(P2012-221408)
(22)【出願日】2012年10月3日
(65)【公開番号】特開2014-73924(P2014-73924A)
(43)【公開日】2014年4月24日
【審査請求日】2015年9月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】特許業務法人 信栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】久保 祐介
【審査官】 宮崎 大輔
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2000/012438(WO,A1)
【文献】 特開2006−335622(JP,A)
【文献】 特開2003−286034(JP,A)
【文献】 特開平07−010571(JP,A)
【文献】 特開2001−302274(JP,A)
【文献】 特開2003−206145(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C03B 8/02− 8/04,
19/12−20/00,
37/00−37/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス微粒子が堆積されてなる多孔質ガラス母材をその中心軸が上下方向となるように焼結炉内で支持しながら、複数に分割されたヒータを前記多孔質ガラス母材が焼結する温度である目標温度まで上げて第一所定時間加熱し、前記多孔質ガラス母材の焼結を完了させて透明ガラス母材とし、
前記第一所定時間が経過した後、前記透明ガラス母材の中心位置より下部を加熱する前記ヒータの温度を前記目標温度、または前記目標温度より高く設定して第二所定時間保持し、前記第二所定時間の間は前記透明ガラス母材の中心位置より上部を加熱する前記ヒータの設定温度を前記透明ガラス母材の中心位置より下部を加熱する前記ヒータの設定温度より低く設定し、前記透明ガラス母材を加熱することを特徴とする透明ガラス母材の製造方法。
【請求項2】
前記ヒータは、前記焼結炉内の中心位置より下部に位置する下ヒータと、前記下ヒータとは独立して温度を設定可能で前記焼結炉内の中心位置より上部に位置する上ヒータと、を有し、
前記第一所定時間が経過した後、前記上ヒータの温度を前記目標温度未満に設定して第三所定時間保持することを特徴とする請求項1に記載の透明ガラス母材の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、透明ガラス母材の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば光ファイバ用の透明ガラス母材は、バーナの火炎中に生成したガラス微粒子を石英等からなるガラスロッドの外周あるいは下側に堆積させて多孔質ガラス母材を得て、この多孔質ガラス母材を脱水焼結炉内にて脱水・焼結して透明化させることにより製造される。このようにして得られた透明ガラス母材から、線引き設備にて線引きして細径化することにより、光ファイバが製造されている。
【0003】
円柱状の多孔質ガラス母材を焼結する際には、長手方向が鉛直方向を向くようにして焼結されている。この焼結時に粘度の低下したガラスが下側に移動し、透明ガラス母材の下方の径が大きな下膨れ形状に変形する場合がある。このように透明ガラス母材が下膨れ形状となると、例えば線引き加工する際に、透明ガラス母材の径が大きすぎて、線引き設備等の後工程用の設備に入らない不具合が生じることがある。
【0004】
このため、特許文献1は多孔質ガラス母材の外径を下方から上方に向かって次第に大きくなるように形成し、多孔質ガラス母材の径の小さい箇所から先行して焼結することにより、下膨れ形状に変形することを防止している。また、特許文献2も下端部がテーパ形状となるように多孔質ガラス母材を形成することを提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−210868号公報
【特許文献2】特開2009−040662号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1,2のように多孔質ガラス母材の外径を予め変えておいても、焼結での条件のずれなどによって想定した通りに外径が縮まないことがある。この場合、焼結が終了した後に外径が不均一であることが判明するため、外径を整えるために、焼結終了後に再度焼結プロセス(加熱)を実施することがある。また特許文献1,2のように、その長手方向に沿って外径が変わるようにガラス微粒子を堆積させて、多孔質ガラス母材を形成することは煩雑である。
【0007】
また、このように形成された多孔質ガラス母材を用いて透明ガラス母材を形成しても、線引き設備に透明ガラス母材が入らないことが判明した場合には、再び焼結炉に透明ガラス母材を投入して透明ガラス母材を変形させる必要がある。この場合には、焼結炉を再び加熱するためにコストが嵩み、また、焼結炉の稼働率が低下してしまう。
【0008】
本発明の目的は、確実に後工程の設備に入れることのできる透明ガラス母材を低コストで製造できる透明ガラス母材の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決することのできる本発明の透明ガラス母材の製造方法は、
ガラス微粒子が堆積されてなる多孔質ガラス母材をその中心軸が上下方向となるように焼結炉内で支持しながら、複数に分割されたヒータを前記多孔質ガラス母材が焼結する温度である目標温度まで上げて第一所定時間加熱し、前記多孔質ガラス母材の焼結を完了させて透明ガラス母材とし、
第一所定時間が経過した後、前記透明ガラス母材の中心位置より下部を加熱する前記ヒータの温度を前記目標温度、または前記目標温度より高く設定して第二所定時間保持し、前記透明ガラス母材を加熱することを特徴とする。
【0010】
本発明の透明ガラス母材の製造方法において、
前記ヒータは、前記焼結炉内の中心温度より下部に位置する下ヒータと、前記下ヒータとは独立して温度を設定可能で前記焼結炉内の中心位置より上部に位置する上ヒータと、を有し、
前記第一所定時間が経過した後、前記上ヒータの温度を前記目標温度未満に設定して第三所定時間保持してもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の透明ガラス母材の製造方法によれば、焼結終了後に透明ガラス母材の中心位置より下部が下ヒータによって加熱されて透明ガラス母材の粘度が低下するため、加熱された透明ガラス母材の下部が下方に伸張してその径が小さくなり、透明ガラス母材の下膨れ形状が解消される。これにより、透明ガラス母材を、確実に次工程の線引き設備に入れることができる。また、焼結終了後にそのまま下部の加熱を続けるだけで下膨れ形状が解消されるので、焼結炉全体を再加熱する必要が無く、低コストで下膨れ形状を解消できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本実施形態に係る透明ガラス母材の製造方法において用いられる焼結炉の断面図である。
図2】本実施形態に係る透明ガラス母材の製造方法におけるヒータの温度パターンを示すグラフである。
図3】従来の透明ガラス母材の製造方法におけるヒータの温度パターンを示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に係る透明ガラス母材の製造方法の実施の形態の例を、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る透明ガラス母材の製造方法において用いられる焼結炉1の断面図である。図1に示される焼結炉1は、その内部に入れられた多孔質ガラス母材10を焼結し透明化して透明ガラス母材11を製造する為のものである。焼結炉1は、例えば、真空容器5内に、炉心管2、ヒータ3およびヒートシールド4を備えている。
【0014】
炉心管2の外部に設けられたヒータ3は、焼結炉1の中心位置より下部に位置する下ヒータ3Aと、焼結炉1の中心位置より上部に位置する上ヒータ3Bを有する。上ヒータ3Bと下ヒータ3Aは、個別に目標温度を設定可能とされている。なお、以下の説明においては、下ヒータ3Aと上ヒータ3Bとを区別せずに呼ぶ場合はヒータ3と呼ぶ。なお、焼結炉1の中心位置とは、上下方向(図1でいう縦方向)の中心位置をいう。
【0015】
焼結炉1はさらに、排気用配管6、真空ポンプ7、ガス導入管8および圧力調整弁9を備えている。真空ポンプ7は、排気用配管6を介して真空容器5と接続されており、真空容器5の内部を排気する。ガス導入管8は、炉心管2と接続されており、ガス供給源(図示省略)から炉心管2の内部へ不活性ガスなどを導入する。圧力調整弁9は、排気用配管6の途中に設けられており、真空容器5の内部の圧力を調整する。
【0016】
次に、本実施形態に係る透明ガラス母材の製造方法について説明する。
多孔質ガラス母材10は、VAD法やOVD法などにより石英ガラスなどの種棒にガラス微粒子を堆積させることで得られる。この多孔質ガラス母材10を焼結することにより、透明ガラス母材11を製造する。
【0017】
焼結炉1によって透明ガラス母材11を製造する際には、多孔質ガラス母材10を炉心管2の内部に入れ、不活性ガス(例えば、He,Ar,N等)の雰囲気下で、ヒータ3により加熱して製造する。
【0018】
図2の実線、点線は本実施形態のヒータ3の温度パターンを示す図である。実線(a)が下ヒータ3Aの温度パターン、点線(b)が上ヒータ3Bの温度パターンを示す。なお、図2の横軸は時間であり、縦軸はヒータの設定温度である。
【0019】
まず、多孔質ガラス母材10を、その中心軸が上下方向を向くように焼結炉1の内部に支持する(図1参照)。この状態で、焼結炉1の内部を真空引きする。そして、時刻t1にかけてヒータ3の温度を第一目標温度T1(後述)より低い温度まで徐々に上げていく。これにより、多孔質ガラス母材10のガラス微粒子間の隙間にたまったガスを抜く。このとき、一気に温度を上げると多孔質ガラス母材10が割れてしまうおそれがあるので、徐々に温度を上げる。
【0020】
次に、時刻t2にかけてヒータ3の温度を、ガラス転移点より高い第一目標温度T1(目標温度:1450℃付近、下ヒータ温度T1A、上ヒータ温度T1B)まで上昇させる。T1A,T1Bは同じ温度でも、異なる温度であってもよい。さらにその後、時刻t3にかけてヒータ3の温度を第一目標温度T1(T1A,T1B)のまま維持し、多孔質ガラス母材10の焼結を完了させて、透明ガラス母材11とする。この工程では、ヒータ3を第一目標温度T1(T1A,T1B)まで加熱し、多孔質ガラス母材10を第一所定時間(t3−t2)加熱することにより、多孔質ガラス母材10の焼結を完了させて透明ガラス母材11を得る。第一目標温度T1および第一所定時間(t3−t2)は、多孔質ガラス母材10の焼結が完了する範囲で適宜設定することができる。
なおこの際、ヒータ3(下ヒータ3Aおよび上ヒータ3B)の温度を、焼結が完了する前に第一目標温度T1(T1A,T1B)以上に上げてもよい。このようにすることにより、焼結時間を短くしたり、未焼結部分が残存しないようにすることができる。
【0021】
本実施形態では、焼結が完了した後、下膨れ形状となるのを防止するために、時刻t3から時刻t4にかけて下ヒータ3Aの温度を第一目標温度T1Aより高い第二目標温度T2(約1500℃)に上げている。
【0022】
下ヒータ3Aについてはさらに、時刻t4から時刻t6にかけて、第二所定時間(t6−t4)の間、第一目標温度T1Aよりも高い第二目標温度T2を維持する。これにより、透明ガラス母材11の下部をガラス転移点以上の温度に維持する。
【0023】
上ヒータ3Bについては、時刻t3から時刻t5にかけて、第一目標温度T1Bよりも低い第三目標温度T3まで下げる。さらに時刻t5から時刻t6までの第三所定時間(t6−t5)、第一目標温度T1Bよりも低い第三目標温度T3のまま保持する。これにより、透明ガラス母材11の上部をガラス転移点未満の温度に維持する。なお、上ヒータ3Bの温度は、時刻t3から時刻t6まで第一目標温度T1Bを維持していてもよいが、第一目標温度T1Bより下げることが好ましい。上ヒータ温度3Bの温度を第一目標温度T1Bより下げると、透明ガラス母材11の上部の変形を防ぐことができる。
【0024】
第二目標温度T2および第二所定時間(t6−t4)は、透明ガラス母材の下膨れ形状が解消するために十分に高い温度および時間を設定することができる。
例えば、第二目標温度は1400℃以上1600℃以下、第二所定時間は20分以上30分以下に設定することができる。
【0025】
このようにして、ヒータ3の加熱開始から時刻t6が経過したら、ヒータ3による透明ガラス母材11への加熱を停止し、焼結炉1の中から透明ガラス母材11を取り出す。これにより、透明ガラス母材11が得られる。この後は、例えば光ファイバを製造する場合には、後工程において線引き設備に透明ガラス母材11を移し、透明ガラス母材11から線引きして光ファイバを製造する。
【0026】
以上の本発明の実施形態に係る透明ガラス母材の製造方法によれば、第一目標温度T1で第一所定時間(t3−t2)、多孔質ガラス母材10を加熱して、多孔質ガラス母材10を焼結させて透明ガラス母材11を得る。この後、透明ガラス母材11の下部を加熱する下ヒータ3Aの温度を第一目標温度T1以上の第二目標温度T2に設定して第二所定時間(t6−t4)維持し、透明ガラス母材11の下部を加熱する。
【0027】
これにより、多孔質ガラス母材10の焼結後、透明ガラス母材11の下部が下ヒータ3Aによって加熱されてガラス転移点以上の温度に維持され、透明ガラス母材11の下部の粘度が部分的に低下する。粘度が低下した透明ガラス母材11の下部は、重力によって下方に引っ張られて、下方に伸張しその分径が小さくなる。このように重力によって多孔質ガラス母材10の下部を部分的に変形させることにより、透明ガラス母材11の下膨れ形状が解消される。
【0028】
このように、本実施形態に係る透明ガラス母材11の製造方法によれば、透明ガラス母材11を、線引き設備等の後工程の設備に入れる前に、透明ガラス母材11の下膨れ形状が解消される。したがって、確実に透明ガラス母材11を後工程の設備に入れることができる。
【0029】
なお、従来のように、製造方法の最後に透明ガラス母材の下部を加熱しガラス転移点以上の温度に維持する工程が無い場合は、後工程の設備に入れるときに透明ガラス母材11が後工程の設備に入らないことが判明したら、焼結炉を再び加熱して透明ガラス母材11を変形させていた。この場合と比べて、本実施形態に係る透明ガラス母材11の製造方法は、焼結炉1全体を再加熱する必要がない。このため、低コストで確実に後工程の設備に入れることのできる透明ガラス母材11を提供することができる。
【0030】
また、本発明の実施形態に係る透明ガラス母材の製造方法によれば、多孔質ガラス母材10の焼結を完了させた後、下ヒータ3Aを第二目標温度T2に設定する一方、上ヒータ3Bを第一目標温度T1未満の第三目標温度T3に設定して第三所定時間(t6−t5)保持している。これにより、下ヒータ3Aによって透明ガラス母材11の下部を加熱する際に、透明ガラス母材11の上部が加熱されて,上部が軟化するのを防止できる。したがって、透明ガラス母材11の下膨れ形状を解消する際に、上部の変形を防ぎ、より効果的に下膨れ形状を解消することができる。
【0031】
なお、本発明の透明ガラス母材の製造方法は、前述した実施形態に限定されるものでなく、適宜な変形,改良等が可能である。
【0032】
また、上述した実施形態においては、上下に独立した二つのヒータ3A,3Bを有する焼結炉1を例に挙げて説明したが、本発明はこの例に限られない。例えば、焼結炉として、一つあるいは三つ以上の独立したヒータを有するもの、可動式の一つのヒータを備えたもの、を採用することができる。
【実施例】
【0033】
次に、上述した実施形態に係る透明ガラス母材の製造方法を適用した実施例と、本発明とは異なる製造方法を適用した比較例について説明する。以下の実施例では、直径130〜180[mm]、軸方向長さ1000〜2000[mm]の純シリカ製の多孔質ガラス母材について、以下の温度パターンに基づいてヒータで加熱した。
【0034】
実施例として、図2に示すヒータ3の温度パターンにしたがって焼結を実施する。
【0035】
ヒータ3を昇温させて、脱気処理などが終わった後、多孔質ガラス母材11を焼結させるため、下ヒータ3Aの温度を1480℃(目標温度T1A)、上ヒータ3Bの温度を1460℃(目標温度T1B)に上昇させる。続いて上ヒータ3Bを1460℃、下ヒータ3Aの温度をそれぞれ1480℃のままとして90分間(第一所定時間(t3−t2))維持する。
【0036】
t3の時点で多孔質ガラス母材11の焼結が完了し、透明な透明ガラス母材が得られる。その後、3分間かけて、下ヒータ3Aの温度を1530℃に上昇させる。
【0037】
一方、上ヒータ3Bの温度は、t3からt5まで8分間かけて1350℃(第三目標温度T3)に下げ、18分間(第三所定時間(t6−t5))維持する。下ヒータ3Aの温度は1530℃のまま、23分間(第二所定時間(t6−t4))維持する。これにより、透明ガラス母材の上部が軟化するのを防止しつつ、透明ガラス母材の下部を加熱して下膨れ形状を解消する。この後、透明ガラス母材を焼結炉から取り出す。
【0038】
比較例として、図3に示すヒータの温度パターンで焼結を実施する例を説明する。ヒータを昇温させて脱気処理などを終えた後、多孔質ガラス母材を焼結するために上ヒータ3Bの温度を1460℃(T1A)、下ヒータ3Aの温度を1480℃(T2A)として、焼結を完了させるまでは、上述した実施例と同様である。この後、透明ガラス母材を焼結炉から取り出す。
【0039】
実施例に係る温度パターンを実行して得られた透明ガラス母材、および、比較例に係る温度パターンを実行して得られた透明ガラス母材について、それぞれ後工程として線引き加工を施した。
【0040】
このとき、実施例に係る温度パターンを実行して得られた透明ガラス母材について、後工程の線引き設備に入らなかったガラス母材は、全体の5%であった。これに対して、比較例に係る温度パターンを実行して得られた透明ガラス母材について、線引き設備に入らなかったガラス母材は、全体の20%であった。このように、本実施形態に係る透明ガラス母材の製造方法によれば、線引き設備に入れることのできる透明ガラス母材を安定して提供することができる。
【符号の説明】
【0041】
1:焼結炉、2:炉心管、3:ヒータ、3A:下ヒータ、3B:上ヒータ、4:ヒートシールド、5:真空容器、6:排気用配管、7:真空ポンプ、8:ガス導入管、9:圧力調整弁、10:多孔質ガラス母材、11:透明ガラス母材
T1:第一目標温度(目標温度)、T2:第二目標温度、T3:第三目標温度、t3−t2:第一所定時間、t6−t4:第二所定時間、t6−t5:第三所定時間
図1
図2
図3