特許第6011256号(P6011256)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6011256
(24)【登録日】2016年9月30日
(45)【発行日】2016年10月19日
(54)【発明の名称】部品位置決め機構
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/16 20060101AFI20161006BHJP
【FI】
   G03G21/16 161
【請求項の数】15
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2012-248033(P2012-248033)
(22)【出願日】2012年11月12日
(65)【公開番号】特開2014-95844(P2014-95844A)
(43)【公開日】2014年5月22日
【審査請求日】2015年3月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】特許業務法人 佐野特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100085501
【弁理士】
【氏名又は名称】佐野 静夫
(74)【代理人】
【識別番号】100128842
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 温
(72)【発明者】
【氏名】原田 晋治
(72)【発明者】
【氏名】村上 賢一
【審査官】 野口 聖彦
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭53−128463(JP,U)
【文献】 実開昭57−077714(JP,U)
【文献】 特開平08−326719(JP,A)
【文献】 実開昭57−017189(JP,U)
【文献】 特開平08−006342(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/16
G03G 21/18
B41J 29/00
F16B 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1板金部品に形成されている穴に、第2板金部品の一部から成る突起部を挿入することにより、第1板金部品と第2板金部品との位置決めを行う部品位置決め機構であって、
前記第1板金部品に形成されている穴が長方形に内接する形状を有し、その長方形の2辺の長辺のうち、一方の長辺側には穴の縁から内部に向かって突出した凸部が1つ以上設けられており、他方の長辺側には穴の縁から内部に向かって突出した凸部が2つ以上設けられており、
前記凸部全てに接するように前記穴に内接する長方形の短辺が前記第2板金部品の厚さよりも長くなっており、
前記凸部全てに接するように前記穴に内接する長方形の長辺が前記突起部の根元の幅よりも長くなっており、
前記突起部の先端には2つ以上の凸部と1つ以上の凹部が形成されており、
前記第1板金部品の穴が、前記穴が内接する長方形の一辺側にある凸と他辺側にある凸との間に、前記突起部先端の凸部が挿入される空間を有し、
前記突起部が前記第1板金部品の凸部で前記位置決めのために挟持されるまで、前記第1板金部品の穴が、前記挿入過程で前記突起部を沿わせながら篏合状態へと誘導する輪郭を有することを特徴とする部品位置決め機構。
【請求項2】
前記第1板金部品の凸部の輪郭が円弧状であることを特徴とする請求項1記載の部品位置決め機構。
【請求項3】
前記第1板金部品の凸部の輪郭が三角形状であることを特徴とする請求項1記載の部品位置決め機構。
【請求項4】
前記第2板金部品の突起部先端の凸部の輪郭が円弧状であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の部品位置決め機構。
【請求項5】
前記第2板金部品の突起部先端の凸部の輪郭が三角形状であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の部品位置決め機構。
【請求項6】
前記第2板金部品の突起部先端の凹部の輪郭が円弧状であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の部品位置決め機構。
【請求項7】
前記第2板金部品の突起部先端の凹部の輪郭が三角形状であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の部品位置決め機構。
【請求項8】
前記穴が内接する長方形の一辺側にある凸と他辺側にある凸との間の空間に、前記穴が内接する長方形の短辺と同じ長さの長辺を持つ長方形空間が存在することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の部品位置決め機構。
【請求項9】
第1板金部品に形成されている穴に、第2板金部品の一部から成る突起部を挿入することにより、第1板金部品と第2板金部品との位置決めを行う部品位置決め機構であって、
前記第1板金部品に形成されている穴が長方形に内接する形状を有し、その長方形の2辺の長辺側には穴の縁から内部に向かって突出した凸部が2つ以上それぞれ設けられており、
前記凸部全てに接するように前記穴に内接する長方形の短辺が前記第2板金部品の厚さよりも長くなっており、
前記凸部全てに接するように前記穴に内接する長方形の長辺が前記突起部の根元の幅よりも長くなっており、
前記突起部の先端には1つ以上の凸部が形成されており、
前記第1板金部品の穴が、前記穴が内接する長方形の長辺側にある凸部先端と前記穴が内接する長方形の2つの長辺とで囲まれ、かつ、前記突起部先端の凸部が挿入される台形空間を有し、
前記凸部全てに接するように前記穴に内接する長方形の短辺の長さが前記台形空間の高さに相当し、
前記突起部が前記第1板金部品の凸部で前記位置決めのために挟持されるまで、前記第1板金部品の穴が、前記挿入過程で前記突起部を沿わせながら篏合状態へと誘導する輪郭を有することを特徴とする部品位置決め機構。
【請求項10】
前記第1板金部品の凸部の輪郭が円弧状であることを特徴とする請求項9記載の部品位置決め機構。
【請求項11】
前記第1板金部品の凸部の輪郭が三角形状であることを特徴とする請求項9記載の部品位置決め機構。
【請求項12】
前記第2板金部品の突起部先端の凸部の輪郭が円弧状であることを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載の部品位置決め機構。
【請求項13】
前記第2板金部品の突起部先端の凸部の輪郭が三角形状であることを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載の部品位置決め機構。
【請求項14】
前記穴が内接する長方形の長辺側にある凸部で囲まれた空間に、前記穴が内接する長方形の短辺と同じ長さの辺を持つ長方形空間が存在することを特徴とする請求項9〜13のいずれか1項に記載の部品位置決め機構。
【請求項15】
請求項1〜14のいずれか1項に記載の部品位置決め機構を用いて組み立てられたことを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は部品位置決め機構に関するものであり、例えば、プリンタやMFP(Multifunction Peripheral)等の画像形成装置を組み立てる際に用いられる部品位置決め機構に関するものである。
【背景技術】
【0002】
板金で構成される部品(例えば、プリンタやMFPの筺体フレーム)を組み付ける際には、ダボとダボ穴(サイズは直径1〜5mm程度)による位置決め、あるいはスリットと突起による位置決めが通常行われる。これらの位置決め作業を人が行うと、組付け対象の板金部品とそれに組み付ける板金部品との位置がずれてしまうことがある。このため、両者の位置を目視で確認し、その後、部品の保持及び位置確認を行いながら、例えばダボとダボ穴による位置決めが行われる。また位置決めの完了も、人が目視で判断するか、あるいは篏合時の感触を手指で認識することにより行われる。
【0003】
上記位置決め作業を改善するため、一方の板金部品の穴に他方の板金部品の突出部分が差し込まれることによって、その突出部分を穴内部の3点で挟持する位置決め構造が従来より知られている(例えば、特許文献1参照。)。その一例を図14に示す。
【0004】
図14(A)は一方の板金部品10Aを示す平面図であり、図14(B)は他方の板金部品10Bを示す平面図である。板金部品10Aの穴11の内部には、板金部品10Bを挟持するための突起12,13,14が設けられている。一方、板金部品10Bには、板金部品10Aの穴11に挿入された際に挟持される突出部分21が形成されている。板金部品10Bの位置は、穴11に対する突出部分21の挿入が完了した際に、穴11の幅と突出部分21の幅、及び突起12,13,14の先端間の距離と板金部品10Bの板厚tで決定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−116619号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
図14に示すような位置決め構造においても、板金部品10Bの突出部分21を板金部品10Aの穴11に挿入する際には、目視又は相応の手段で予め位置を確認する必要がある。そのようにしないと、突出部分21が突起12〜14に干渉するおそれがあるからである。
【0007】
部品の組立てを自動化する場合、上述したいずれの位置決め構成を採用しても、位置決めの自動化は困難である。つまり、従来の位置決め作業を自動化しようとすれば、位置決めに必要な画像処理等を行うためにセンサーで位置を検出し、部品の位置を補正してから組付けを行わなければならず、結果として、装置コストの大幅な増大を招くことになる。また、ダボとダボ穴が干渉したり、スリットと突起が干渉したり、板金部品10Bの突出部分21が板金部品10Aの突起12〜14に干渉したりすることで、位置決めが正常に完了しなくなるおそれもある。
【0008】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、画像処理等が必要になる検出機能を用いなくても、確実かつ容易な位置決めを可能とする部品位置決め機構、及びそれを用いて組み立てられた画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、第1の発明の部品位置決め機構は、第1板金部品に形成されている穴に、第2板金部品の一部から成る突起部を挿入することにより、第1板金部品と第2板金部品との位置決めを行う部品位置決め機構であって、
前記第1板金部品に形成されている穴が長方形に内接する形状を有し、その長方形の2辺の長辺のうち、一方の長辺側には穴の縁から内部に向かって突出した凸部が1つ以上設けられており、他方の長辺側には穴の縁から内部に向かって突出した凸部が2つ以上設けられており、
前記凸部全てに接するように前記穴に内接する長方形の短辺が前記第2板金部品の厚さよりも長くなっており、
前記凸部全てに接するように前記穴に内接する長方形の長辺が前記突起部の根元の幅よりも長くなっており、
前記突起部の先端には2つ以上の凸部と1つ以上の凹部が形成されており、
前記第1板金部品の穴が、前記穴が内接する長方形の一辺側にある凸と他辺側にある凸との間に、前記突起部先端の凸部が挿入される空間を有し、
前記突起部が前記第1板金部品の凸部で前記位置決めのために挟持されるまで、前記第1板金部品の穴が、前記挿入過程で前記突起部を沿わせながら篏合状態へと誘導する輪郭を有することを特徴とする。
【0010】
第2の発明の部品位置決め機構は、上記第1の発明において、前記第1板金部品の凸部の輪郭が円弧状であることを特徴とする。
【0011】
第3の発明の部品位置決め機構は、上記第1の発明において、前記第1板金部品の凸部の輪郭が三角形状であることを特徴とする。
【0012】
第4の発明の部品位置決め機構は、上記第1〜第3のいずれか1つの発明において、前記第2板金部品の突起部先端の凸部の輪郭が円弧状であることを特徴とする。
【0013】
第5の発明の部品位置決め機構は、上記第1〜第3のいずれか1つの発明において、前記第2板金部品の突起部先端の凸部の輪郭が三角形状であることを特徴とする。
【0014】
第6の発明の部品位置決め機構は、上記第1〜第5のいずれか1つの発明において、前記第2板金部品の突起部先端の凹部の輪郭が円弧状であることを特徴とする。
【0015】
第7の発明の部品位置決め機構は、上記第1〜第5のいずれか1つの発明において、前記第2板金部品の突起部先端の凹部の輪郭が三角形状であることを特徴とする。
【0016】
第8の発明の部品位置決め機構は、上記第1〜第7のいずれか1つの発明において、前記穴が内接する長方形の一辺側にある凸と他辺側にある凸との間の空間に、前記穴が内接する長方形の短辺と同じ長さの長辺を持つ長方形空間が存在することを特徴とする。
【0017】
第9の発明の部品位置決め機構は、第1板金部品に形成されている穴に、第2板金部品の一部から成る突起部を挿入することにより、第1板金部品と第2板金部品との位置決めを行う部品位置決め機構であって、
前記第1板金部品に形成されている穴が長方形に内接する形状を有し、その長方形の2辺の長辺側には穴の縁から内部に向かって突出した凸部が2つ以上それぞれ設けられており、
前記凸部全てに接するように前記穴に内接する長方形の短辺が前記第2板金部品の厚さよりも長くなっており、
前記凸部全てに接するように前記穴に内接する長方形の長辺が前記突起部の根元の幅よりも長くなっており、
前記突起部の先端には1つ以上の凸部が形成されており、
前記第1板金部品の穴が、前記穴が内接する長方形の長辺側にある凸部先端と前記穴が内接する長方形の2つの長辺とで囲まれ、かつ、前記突起部先端の凸部が挿入される台形空間を有し、
前記凸部全てに接するように前記穴に内接する長方形の短辺の長さが前記台形空間の高さに相当し、
前記突起部が前記第1板金部品の凸部で前記位置決めのために挟持されるまで、前記第1板金部品の穴が、前記挿入過程で前記突起部を沿わせながら篏合状態へと誘導する輪郭を有することを特徴とする。
【0018】
第10の発明の部品位置決め機構は、上記第9の発明において、前記第1板金部品の凸部の輪郭が円弧状であることを特徴とする。
【0019】
第11の発明の部品位置決め機構は、上記第9の発明において、前記第1板金部品の凸部の輪郭が三角形状であることを特徴とする。
【0020】
第12の発明の部品位置決め機構は、上記第9〜第11のいずれか1つの発明において、前記第2板金部品の突起部先端の凸部の輪郭が円弧状であることを特徴とする。
【0021】
第13の発明の部品位置決め機構は、上記第9〜第11のいずれか1つの発明において、前記第2板金部品の突起部先端の凸部の輪郭が三角形状であることを特徴とする。
【0022】
第14の発明の部品位置決め機構は、上記第9〜第13のいずれか1つの発明において、前記穴が内接する長方形の長辺側にある凸部で囲まれた空間に、前記穴が内接する長方形の短辺と同じ長さの辺を持つ長方形空間が存在することを特徴とする。
【0023】
第15の発明の画像形成装置は、上記第1〜第14のいずれか1つの発明に係る部品位置決め機構を用いて組み立てられたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明の部品位置決め機構によれば、第1板金部品の凸部を有する穴に第2板金部品の突起部が挿入され、その突起部が穴の輪郭に沿いながら穴に対する篏合状態へと誘導される過程で、穴中心と突起部中心とが揃う。したがって、画像処理等が必要になる検出機能を用いなくても、確実かつ容易な位置決めが可能である。そして、板金部品の自動機械による位置決めが容易になるため、画像形成装置等の自動組立を低コストで実現することができる。また、組み立て作業を人が行う場合でも、コストを増加させることなく作業性を向上させて組立て時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】第1の実施の形態に係る部品位置決め機構を示す斜視図。
図2】第1の実施の形態を構成する第1板金部品の第1具体例を示す外観図。
図3】第1の実施の形態を構成する第2板金部品の第1具体例を示す外観図。
図4】第1の実施の形態における第1板金部品の穴と外接長方形及び内接長方形との関係を説明するための平面図。
図5】第1の実施の形態における部品ズレの対応例を説明するための外観図。
図6】第1の実施の形態における部品ズレの許容範囲を説明するための平面図。
図7】第1の実施の形態を構成する第1,第2板金部品の第2具体例を示す平面図。
図8】第1の実施の形態を構成する第1,第2板金部品の第3具体例を示す平面図。
図9】第1の実施の形態を構成する第1,第2板金部品の第4具体例を示す平面図。
図10】第1の実施の形態を構成する第1,第2板金部品の第5具体例を示す平面図。
図11】第2の実施の形態を構成する第1,第2板金部品の第1具体例を示す平面図。
図12】第2の実施の形態を構成する第1板金部品の第2具体例と第2板金部品の第1具体例との組み合わせを示す平面図。
図13】第2の実施の形態を構成する第1板金部品の第2具体例と第2板金部品の第3具体例との組み合わせを示す平面図。
図14】従来より知られている部品位置決め機構の一例を示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明を実施した部品位置決め機構等を、図面を参照しつつ説明する。なお、実施の形態,具体例等の相互で同一の部分や相当する部分には同一の符号を付して重複説明を適宜省略する。
【0027】
〈第1の実施の形態〉
図1に、第1の実施の形態に係る部品位置決め機構を示し、図2及び図3に、それを構成する第1,第2板金部品1A,1B(第1具体例)をそれぞれ示す。この部品位置決め機構は、第1板金部品1A(図2)に形成されている穴101に、第2板金部品1B(図3)の一部から成る突起部201を挿入することにより、第1板金部品1Aと第2板金部品1Bとの位置決めを行うものである。その位置決め作業において、穴101に突起部201が挿入される直前の状態を図1(A)が示しており、穴101に突起部201が嵌合した状態を図1(B)が示している。なお、図2(A)は第1板金部品1Aの斜視図、図2(B)は第1板金部品1Aの平面図、図3(A)は第2板金部品1Bの斜視図、図3(B)は第2板金部品1Bの平面図である。
【0028】
第1板金部品1A(図2)には、前述したように位置決め用の穴101が形成されている。この穴101は、長方形に内接する形状を有している。つまり、図4に示すように、長方形P1が外接する形状を穴101が有しており、その外接長方形P1の中心である穴101の中心、又は穴101の基準となる位置(例えば、穴101の辺,コーナー等である。設計上、第1板金部品1Aの基準位置から寸法が規定されている部位を指す。)は、第1板金部品1Aの基準位置(第1板金部品1Aの設計上の寸法基準又は加工される際の寸法基準となる点である。例えば、ダボ中心,ピン穴中心,突き当ての角等である。)に対して位置精度が確保されるように加工されている。
【0029】
穴101の外接長方形P1の長辺に対応する2辺のうち、一方の辺105側には、穴101の縁から内部に向かって突出するように凸部102が設けられている。凸部102の先端部は、外接長方形P1の中央部に位置するように形成されている。本実施の形態では凸部102が半円状(輪郭が円弧状)となっているが、これらは小判型でもよいし、三角形状でもよいし、台形状であってもよい。また、穴101の外接長方形P1の長辺に対応する2辺のうち、他方の辺106側には、穴101の縁から内部に向かって突出するように2つの凸部103,104が設けられている。凸部103,104は、その輪郭がほぼ円弧状となっているが、これに限るものではない。
【0030】
辺105,106には、凸部102,103,104が形成されていない部分がある。つまり、穴101の一辺の凸部102と他辺の凸部103,104との間の区間107,108には、外接長方形P1の長辺の対向方向に凸部102,103,104が形成されていない部分が存在する。本実施の形態では、図4に示すように、穴101が内接する外接長方形P1の一辺側にある凸部102先端と他辺側にある凸部103,104先端との間の空間に、穴101が内接する外接長方形P1の短辺と同じ長さの長辺を持つ長方形空間P3が存在することで、区間107,108を構成している。
【0031】
第2板金部品1B(図3)には、前述したように位置決め用の突起部201が形成されている。この突起部201の先端には、2つの凸部202,203が形成されており、凸部202と凸部203との中間位置には凹部204が形成されている。また、凸部202から突起部201の根元205に向かって連続的に傾斜するスロープ形状が形成されており、同様に、凸部203から突起部201の根元206に向かって連続的に傾斜するスロープ形状が形成されている。本実施の形態では凸部203,202が円弧状となっているが、小判形状や三角形状であってもよい。
【0032】
第2板金部品1Bの凸部202,203は、穴101に突起部201を篏合する際に、第1板金部品1Aの区間107,108(図2(B),図4)の位置に挿入されるように配置されている。また、第2板金部品1Bの凹部204は、穴101に突起部201を篏合する際に、第1板金部品1Aの凸部102がその先端位置から挿入してくるように配置されている。
【0033】
第2板金部品1Bの切欠き207,208(図3(B))は、図1(B)に示すように第1板金部品1Aと第2板金部品1Bとが篏合状態となった際に、部品同士が確実に接触するための逃げ部である。また、穴101に突起部201を確実かつ円滑に篏合させるために、第2板金部品1Bの突起部201の根元205,206には(図3(B))、第1板金部品1Aの板厚以上の直線領域が形成されている。
【0034】
凸部102〜104全てに接するように穴101に内接する長方形P2(図4)の長辺は、突起部201の根元幅よりも長くなっている。つまり、第2板金部品1Bの突起部201の根元幅W(図3(B))は、第1板金部品1Aの穴101の内接長方形P2の長辺の幅より少しだけ短くなっており、この寸法差により篏合精度が決まるようになっている。また、凸部102〜104全てに接するように穴101に内接する長方形P2(図4)の短辺は、第2板金部品1Bの厚さよりも長くなっている。つまり、第1板金部品1Aの穴101の内接長方形P2の短辺寸法は、第2板金部品1Bの板厚より少しだけ大きくなっており、この寸法差により篏合精度が決まるようになっている。
【0035】
次に、第1板金部品1Aと第2板金部品1Bとの位置決め及び篏合動作を説明する。図1(A)に示す篏合開始時の状態から、まず、第1板金部品1Aの穴101の中央部に第2板金部品1Bの突起部201の先端の凸部202,203(図3)を挿入する。このとき、穴101の高さが広い部分(区間107,108の長方形空間P3)に、2つの凸部202,203の先端が挿入されれば、第2板金部品1Bの位置が第1板金部品1Aの穴101の空間範囲内でずれても、位置決め及び篏合が可能な状態にすることができる。この状態から、図1(B)に示す挿入完了位置まで、第2板金部品1Bを保持する力を弱くして挿入を行うと、突起部201が穴101の輪郭に沿いながら穴101に対する篏合状態へと誘導される。
【0036】
最終的には、第1板金部品1Aの凸部102〜104で突起部201が挟持されることにより、第1,第2板金部品1A,1B同士の位置決めが行われる。つまり、穴101の内接長方形P2(図4)と第2板金部品1Bの突起部201の断面とが一致する状態となって篏合することにより、第1板金部品1Aに対して第2板金部品1Bを位置決めすることができる。
【0037】
例えば、第2板金部品1Bの位置が第1板金部品1Aの位置に対して左上側にずれて挿入が開始された場合には、第2板金部品1Bの左側の凸部202と根元205とを結ぶスロープが第1板金部品1Aの穴101の左側短辺に沿いながら挿入され、挿入の進行に応じて第2板金部品1Bの位置が右側にずれながら移動する。そして、第2板金部品1Bの凹部204が第1板金部品1Aの凸部102に沿う状態に至り、第2板金部品1Bの位置が穴101の中央部に自動的に移動させられて位置決め及び篏合状態が完了する。
【0038】
また、第2板金部品1Bの位置が第1板金部品1Aの位置に対して左下側にずれて挿入が開始された場合には、第2板金部品1Bの左側の凸部202と根元205とを結ぶスロープが第1板金部品1Aの穴101の左側短辺に沿いながら挿入され、挿入の進行に応じて第2板金部品1Bの位置が右側にずれながら移動する。そして、第2板金部品1Bの凸部202が第1板金部品1Aの凸部103に沿う状態に至り、第2板金部品1Bの位置が穴101の中央部に自動的に移動させられて位置決め及び篏合状態が完了する。
【0039】
第2板金部品1Bが第1板金部品1Aに対して右上側・右下側にずれた場合も、上記のように第2板金部品1Bが第1板金部品1Aに対して左上側・左下側にずれた場合と同様にして、位置決め及び篏合動作が行われる。なお、嵌合完了状態では、凸部102が突起部201に乗り上げた状態となって、突起部201が上側の凸部102と下側の凸部103,104とで挟まれた状態になる。
【0040】
ところで、板金部品で構成される装置においては、複数の板金部品を組み合わせて構造体を形成することが多い。その場合、加工誤差や取付け誤差等により累積的に部品の位置ズレが増加する。したがって、組み付けられる側の部品位置には、正規の位置に対して例えば上下左右方向に1mm程度のズレが発生する可能性がある。このような位置ズレを考慮しながら部品の組付け作業を人が行う場合には、目視により穴位置を確認し、組み付ける部品をずれた穴位置付近に移動させ、篏合位置を決定して取付けを行う必要がある。この動作を自動化しようとすれば、組み付けられる側の部品の穴位置を画像処理等で確認し、ロボット等で保持されている組み付ける側の部品の位置を補正して篏合させる、という動作を行う必要がある。
【0041】
図5に、本実施の形態における部品ズレの対応例を示す。図5(A)の正面図及び図5(B)の斜視図に示すように、複数の板金部品が結合してなる構造体501(製品:例えば、プリンタ,複写機,MFP等の画像形成装置)の最上部に、第1板金部品1Aが取り付けられている場合、部品公差の累積により、構造体501の位置決め基準点502に対して寸法Dだけズレた位置に、第1板金部品1Aの取付けが行われることがある。その結果、第1板金部品1Aの穴103の位置も正規位置に対して寸法Dだけズレることになる。
【0042】
上記ズレ量Dは、構造体501の取付基準位置からの穴101中心のズレを指す量になり、部品の加工誤差や累積組み立て誤差でばらつくことになる。例えば、治具や組み立て装置上に構造体501を置き、自動で第2板金部品1Bを取り付けることを想定した場合、第2板金部品1Bの取り付け位置は構造体501の取り付け基準位置に対して決まるため、実際の組み立て時にはズレ量Dだけ第1板金部品位置1Aの位置がばらつくことになる。なお、寸法Dは、図示の方向(図5(A)における左右方向)だけではなく、構造体501の高さ方向(図5(A)における上下方向)にも発生する可能性がある。
【0043】
本実施の形態によれば、上記バラツキがあっても嵌合を行うことができる。つまり、上記寸法Dが例えば±1mm程度とすると、本実施の形態に係る部品位置決め機構によれば、第1板金部品1Aの位置がずれても、第1板金部品1Aの穴101に構成された遊び空間と第2板金部品1Bの突起部201の形状とにより、第1板金部品1Aの位置を確認することなしに篏合及び位置決めを行うことができる。この際の第1板金部品1Aの位置ズレの許容範囲は、図6に示すように、高さ方向には[第1板金部品1Aの穴101の高さh−第2板金部品1Bの板厚t]であり、幅方向には[第1板金部品1Aの直線区間幅W1−第2板金部品1Bの凸部202,203間隔W3]となる。
【0044】
なお、1つの凸部102が形成されている辺105(図2(B),図4)においては、図6に示すように、第2板金部品1Bの凸部202,203間隔W3と凸部102の根元幅W2との差は、[第1板金部品1Aの直線区間幅W1−第2板金部品1Bの凸部202,203間隔W3]と略同寸法であることが望ましい。また、第2板金部品1Bを第1板金部品1Aに挿入する際に、スムーズに篏合が進行するように、第1板金部品1Aの凸部102の円弧半径と第2板金部品1Bの凸部202,203及び凹部204の円弧半径とは略同一であることが望ましい。
【0045】
本実施の形態の部品位置決め機構によれば、第1板金部品1Aの凸部102〜104を有する穴101に第2板金部品1Bの突起部201が挿入され、その突起部201が穴101の輪郭に沿いながら穴101に対する篏合状態へと誘導される過程で、穴101中心と突起部201中心とが揃う。したがって、画像処理等が必要になる検出機能を用いなくても、確実かつ容易な位置決めが可能である。そして、板金部品1A,1Bの自動機械による位置決めが容易になるため、画像形成装置等の自動組立を低コストで実現することができる。また、組み立て作業を人が行う場合でも、コストを増加させることなく作業性を向上させて組立て時間を短縮することができる。
【0046】
第1板金部品1Aの凸部102〜104の輪郭は円弧状でも三角形状でもよく、第2板金部品1Bの突起部201の先端の凸部202,203の輪郭は円弧状でも三角形状でもよく、第2板金部品1Bの突起部201の先端の凹部204の輪郭は円弧状でも三角形状でもよい。そこで、図7図10に本実施の形態に適用可能な第1,第2板金部品2A〜5A,2B〜5B(第2〜第5具体例)を示す。
【0047】
図7(A)に示す第1板金部品2Aの穴101の縁に構成される凸部102〜104の輪郭は三角形状になっており、図7(B)に示す第2板金部品2Bの突起部201の先端の凸部202,203及び凹部204の輪郭は三角形状になっている。図8(A)に示す第1板金部品3Aの穴101の縁に構成される凸部102〜104の輪郭は半円の円弧状になっており、図8(B)に示す第2板金部品3Bの突起部201の先端の凸部202,203及び凹部204の輪郭はR付きの三角形状になっている。凸部103,104と外接長方形P1の短辺との間には、図8(A)に示すように、隙間103a,104aがある。なお、図7(A)に示す第1板金部品2Aと図8(B)に示す第2板金部品3Bとを組み合わせたり、図8(A)に示す第1板金部品3Aと図7(B)に示す第2板金部品2Bとを組み合わせたりしてもよい。
【0048】
図9に示すように、第2板金部品4Bの突起部201が挿入される区間(図2(B),図4中の区間107,108に相当する。)は、穴101の縁に構成される凸部102〜104の外側に来るように構成してもよい。また、図7に示す第1,第2板金部品2A,2Bでは、穴101の縁に構成される凸部102〜104、並びに突起部201の先端の凸部202,203及び凹部204が面対称形状となっているが、これに限るものではない。つまり、位置決めに対する許容性は、部品の左右で対称に出現するようにしてもよく、部品の左右で非対称に出現するようにしてもよい。例えば、図10(A),(B)に示す第1,第2板金部品5A,5Bのように、穴101の縁に構成される凸部102〜104、並びに突起部201の先端の凸部202,203及び凹部204を、非対称な形状としてもよい。
【0049】
〈第2の実施の形態〉
図11に、第2の実施の形態に係る部品位置決め機構を構成する第1,第2板金部品6A,6B(第1具体例)を示す。この部品位置決め機構は、第1板金部品6A(図11(A))に形成されている穴301に、第2板金部品6B(図11(B))の一部から成る突起部401を挿入することにより、第1板金部品6Aと第2板金部品6Bとの位置決めを行うものである。なお、図11(A)は第1板金部品6Aの平面図、図11(B)は第2板金部品6Bの平面図である。
【0050】
第1板金部品6A(図11(A))には、前述したように位置決め用の穴301が形成されている。この穴301は、長方形に内接する形状を有している。つまり、図11(A)に示すように、長方形P1が外接する形状を穴301が有しており、その外接長方形P1の中心である穴301の中心、又は穴301の基準となる位置(例えば、穴301の辺,コーナー等である。設計上、第1板金部品6Aの基準位置から寸法が規定されている部位を指す。)は、第1板金部品6Aの基準位置(第1板金部品6Aの設計上の寸法基準又は加工される際の寸法基準となる点である。例えば、ダボ中心,ピン穴中心,突き当ての角等である。)に対して位置精度が確保されるように加工されている。
【0051】
穴301の外接長方形P1の長辺に対応する2辺には、穴301の縁から内部に向かって突出するように2つずつ凸部302,303;304,305が設けられている。本実施の形態では凸部302〜305が半円状(輪郭が円弧状)となっているが、これらは小判型でもよいし、三角形状でもよいし、台形状であってもよい。また、第1板金部品6Aの穴301の内部には、凸部302〜305の先端で囲まれた台形空間P4が存在している。
【0052】
第2板金部品6B(図11(B))には、前述したように位置決め用の突起部401が形成されている。この突起部401の先端には、1つの凸部402が形成されている。また、凸部402から突起部401の根元405,406に向かう輪郭には、連続的なスロープ402a,402bが形成されている。また、本実施の形態では凸部402が円弧状となっているが、小判形状,三角形状,台形状のいずれであってもよい。
【0053】
第2板金部品6Bの凸部402は、穴301に突起部401を篏合する際に、第1板金部品6Aの穴301内部の台形空間P4の位置に挿入されるように配置されている。本実施の形態では、凸部402が台形空間P4の中心に挿入されるように配置されているが、台形空間P4に凸部402が挿入される状態であればこの限りではない。つまり、穴301の中心と凸部402の頂点とが一致するような設計となっているが、凸部402の頂点が台形空間P4の幅の範囲で存在するように構成されていればよい。台形空間P4は嵌合動作時に凸部402の頂点が挿入される空間であり、この台形空間P4の外側に凸部402の頂点があると、嵌合時に求心しなくなるおそれがある。
【0054】
第2板金部品6Bの切欠き407,408(図11(B))は、第1板金部品6Aと第2板金部品6Bとが篏合状態となった際に、部品同士が確実に接触するための逃げ部である。また、穴301に突起部401を確実かつ円滑に篏合させるために、第2板金部品6Bの突起部401の根元405,406には、図11(B)に示すように、第1板金部品6Aの板厚以上の直線領域が形成されている。
【0055】
凸部302〜305全てに接するように穴301に内接する長方形P2(図11(A))の長辺は、突起部401の根元幅よりも長くなっている。つまり、第2板金部品6Bの突起部401の根元幅W(図11(B))は、第1板金部品6Aの穴301の内接長方形P2の長辺の幅より少しだけ短くなっており、この寸法差により篏合精度が決まるようになっている。また、凸部302〜305全てに接するように穴301に内接する長方形P2(図11(A)の短辺は、第2板金部品6Bの厚さよりも長くなっている。つまり、第1板金部品6Aの穴301の内部の台形空間P4の高さは、第2板金部品6Bの板厚よりも少しだけ大きくなっており、この寸法差により篏合精度が決まるようになっている。
【0056】
次に、第1板金部品6Aと第2板金部品6Bとの位置決め及び篏合動作を説明する。まず、第1板金部品6Aの穴301の中央部に第2板金部品6Bの突起部401の先端の凸部402を挿入する。このとき、突起部401の先端には1つの凸部402のみが形成されているため、台形空間P4を含む凸部302〜305の先端と外接長方形P1の長辺とで囲まれた空間に、凸部402の先端が挿入されれば、第2板金部品6Bの位置が第1板金部品6Aの穴301の空間範囲内でずれても、位置決め及び篏合が可能な状態にすることができる。この状態から、第2板金部品6Bを第1板金部品6Aに対して挿入が完了するまで押し付ける。このとき、第2板金部品1Bを保持する力を弱くして挿入を行うと、突起部401が穴301の輪郭に沿いながら穴301に対する篏合状態へと誘導される。
【0057】
最終的には、第1板金部品6Aの凸部302〜305で突起部401が挟持されることにより、第1,第2板金部品6A,6B同士の位置決めが行われる。つまり、穴301の内接長方形P2(図11(A))と第2板金部品6Bの突起部401の断面とが一致する状態となって篏合することにより、第1板金部品6Aに対して第2板金部品6Bを位置決めすることができる。本実施の形態の構成においては、第1板金部品6Aと第2板金部品6Bとの位置ズレ許容範囲は、高さ方向には[第1板金部品6Aの穴301の高さ−第2板金部品6Bの板厚]であり、幅方向には[突起部401の根元幅W−台形空間P4の短辺幅Wd]となる。そして、図11(A)に示すように、穴301が内接する外接長方形P1の長辺側にある凸部302〜305で囲まれた空間に、穴301が内接する外接長方形P1の短辺と同じ長さの辺を持つ長方形空間P5が存在することで、上記位置ズレ許容範囲を構成している。
【0058】
本実施の形態の部品位置決め機構によれば、第1板金部品6Aの凸部302〜305を有する穴301に第2板金部品6Bの突起部401が挿入され、その突起部401が穴301の輪郭に沿いながら穴301に対する篏合状態へと誘導される過程で、穴301中心と突起部401中心とが揃う。したがって、画像処理等が必要になる検出機能を用いなくても、確実かつ容易な位置決めが可能である。そして、板金部品6A,6Bの自動機械による位置決めが容易になるため、画像形成装置等の自動組立を低コストで実現することができる。また、組み立て作業を人が行う場合でも、コストを増加させることなく作業性を向上させて組立て時間を短縮することができる。
【0059】
第1板金部品6Aの凸部302〜305の輪郭は円弧状でも三角形状でもよく、第2板金部品6Bの突起部401の先端の凸部402の輪郭は円弧状でも三角形状でもよい。また、凸部302〜305を前述の外接長方形P1の四隅に配置したり、第2板金部品7Bの突起部401の先端に2つの凸部を形成するとともにその間に1つの凹部を形成したりしてもよい。
【0060】
図12図13に、本実施の形態に適用可能な第1,第2板金部品7A,7B(第2,第3具体例)を示す。第1板金部品7Aには、凸部302〜305が前述の外接長方形P1の四隅に配置されている。また、第2板金部品7Bの突起部401の先端には、2つの凸部402,403が形成されており、凸部402と凸部403との中間位置には凹部404が形成されている。図12に示すように第1板金部品7Aと第2板金部品6Bとを組み合わせたり、図13に示すように第1板金部品7Aと第2板金部品7Bとを組み合わせたりしても、前記第1,第2板金部品6A,6Bを用いた場合(図11)と同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0061】
1A〜5A 第1板金部品
1B〜5B 第2板金部品
101 穴
102〜104 凸部
105,106 辺
201 突起部
202,203 凸部
204 凹部
6A,7A 第1板金部品
6B,7B 第2板金部品
301 穴
302〜305 凸部
401 突起部
402,403 凸部
404 凹部
501 構造体(画像形成装置)
502 位置決め基準点
P1 外接長方形
P2 内接長方形
P3 長方形空間
P4 台形空間
P5 長方形空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14