特許第6011335号(P6011335)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6011335
(24)【登録日】2016年9月30日
(45)【発行日】2016年10月19日
(54)【発明の名称】写真画像処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 17/30 20060101AFI20161006BHJP
【FI】
   G06F17/30 220B
   G06F17/30 170B
   G06F17/30 340B
   G06F17/30 220C
【請求項の数】8
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2012-288780(P2012-288780)
(22)【出願日】2012年12月28日
(65)【公開番号】特開2014-130533(P2014-130533A)
(43)【公開日】2014年7月10日
【審査請求日】2015年8月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】390040187
【氏名又は名称】株式会社バッファロー
(74)【代理人】
【識別番号】100122275
【弁理士】
【氏名又は名称】竹居 信利
(72)【発明者】
【氏名】加藤 勇人
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 賢治
(72)【発明者】
【氏名】川▲崎▼ 博章
【審査官】 小太刀 慶明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−188171(JP,A)
【文献】 特開2008−165303(JP,A)
【文献】 特開2007−052581(JP,A)
【文献】 特開2009−271752(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 17/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
写真画像データを保持するデータベースにアクセス可能な写真画像処理装置であって、前記写真画像データは撮影場所と撮影日時との情報を含み、付加情報が関連付けられており、
撮影場所と撮影日時とを含む写真画像データを処理対象として受け入れる受入手段と、
前記データベースに保持された写真画像データのうち、前記処理対象となった写真画像データの撮影日時及び撮影場所との差がそれぞれ所定範囲にある撮影日時及び撮影場所を含む写真画像データを探索対象として設定し、探索対象として設定した写真画像データに関連付けられた付加情報を取得し、取得した付加情報のうちから出現頻度が所定しきい値より高い付加情報を選択し、当該選択した付加情報を前記処理対象となった写真画像に関連付ける手段と、
を含む写真画像処理装置。
【請求項2】
写真画像データを保持するデータベースにアクセス可能な写真画像処理装置であって、前記写真画像データは撮影場所と撮影日時との情報を含み、付加情報が関連付けられており、
少なくとも撮影場所と撮影日時とを含む写真画像データを処理対象として受け入れる受入手段と、
前記データベースに保持された写真画像データのうち、前記処理対象となった写真画像データの撮影日時、撮影場所との差がそれぞれ所定範囲にある撮影日時及び撮影場所を含む写真画像データを探索対象として設定し、探索対象として設定した写真画像データから付加情報と撮影者を特定する情報とを取得し、互いに異なる付加情報ごとに、各付加情報が関連付けられた写真画像データの撮影者の人数を演算し、当該人数が所定しきい値より高い付加情報を選択し、当該選択した付加情報を処理対象となった写真画像に関連付ける手段と、
を含む写真画像処理装置。
【請求項3】
請求項2記載の写真画像処理装置において、
前記探索対象を設定する際に、撮影場所に係る前記所定範囲は、前記データベースに保持された写真画像データの撮影者の数に基づいて定める。
【請求項4】
請求項2または3に記載の写真画像処理装置において、
前記撮影者を特定する情報は、撮影者名または撮影装置の情報である写真画像処理装置。
【請求項5】
請求項1からのいずれか一項に記載の写真画像処理装置において、
各付加情報を、予め定めた付加情報分類のいずれかに分類する手段を含み、
前記所定範囲は、各付加情報分類ごとに予め定められた範囲とする写真画像処理装置。
【請求項6】
請求項1からのいずれか一項に記載の写真画像処理装置において、
保持された写真画像データに関連付けられた付加情報のうち、予め定めた禁止ワードに一致する付加情報については、出現頻度が所定しきい値より高い場合でも選択しないよう制御する写真画像処理装置。
【請求項7】
撮影場所と撮影日時との情報を含み、付加情報が関連付けられた写真画像データを保持するデータベースに、アクセス可能なコンピュータを、
撮影場所と撮影日時とを含む写真画像データを処理対象として受け入れる受入手段と、
前記データベースに保持された写真画像データのうち、前記処理対象となった写真画像データの撮影日時及び撮影場所との差がそれぞれ所定範囲にある撮影日時及び撮影場所を含む写真画像データを探索対象として設定し、探索対象として設定した写真画像データに関連付けられた付加情報を取得し、取得した付加情報のうちから出現頻度が所定しきい値より高い付加情報を選択し、当該選択した付加情報を前記処理対象となった写真画像に関連付ける手段と、
として機能させるプログラム。
【請求項8】
撮影場所と撮影日時との情報を含み、付加情報が関連付けられた写真画像データを保持するデータベースに、アクセス可能なコンピュータを、
少なくとも撮影場所と撮影日時とを含む写真画像データを処理対象として受け入れる受入手段と、
前記データベースに保持された写真画像データのうち、前記処理対象となった写真画像データの撮影日時、撮影場所との差がそれぞれ所定範囲にある撮影日時及び撮影場所を含む写真画像データを探索対象として設定し、探索対象として設定した写真画像データから付加情報と撮影者を特定する情報とを取得し、互いに異なる付加情報ごとに、各付加情報が関連付けられた写真画像データの撮影者の人数を演算し、当該人数が所定しきい値より高い付加情報を選択し、当該選択した付加情報を処理対象となった写真画像に関連付ける手段と、
として機能させるプログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、写真画像処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ディジタルカメラによって撮影された写真を整理するために、写真の画像データに対して撮影対象等に関する情報をタグとして関連付けて記録することが行われている。一般にこのタグは、利用者が任意に設定可能であり、画像データの整理や検索のために有効に利用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-188171号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、写真の画像データが多くなると、このタグ情報を設定することが面倒であり、一旦設定されれば有効に利用可能であるにも関わらず、タグ情報が殆ど設定されない場合も多い。なお、特許文献1には、カメラによって付加されるExif情報に基づき、画像データの撮影日時や撮影した位置の情報を取得する。また、予めイベントの開催場所や日時を記憶したイベントデータベースを参照し、画像データの撮影日時、撮影した位置の情報に関連するイベントの情報を検索する。そして検索して見出したイベントの情報に係るタグ情報を、当該画像データに関連付ける、という技術が開示されている。
【0005】
しかし、この特許文献1の例では、イベントデータベースに記憶されているイベント情報が関連付けられるのみであるため、タグ情報として付加される情報が限られたものとなってしまう。
【0006】
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、より多くの場面に対応したタグ情報を人為的操作なしに設定できる写真画像処理装置、及びプログラムを提供することを、その目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記従来例の問題点を解決する本発明は、写真画像データを保持するデータベースにアクセス可能な写真画像処理装置であって、前記写真画像データは撮影場所と撮影日時との情報を含み、付加情報が関連付けられており、撮影場所と撮影日時とを含む写真画像データを処理対象として受け入れる受入手段と、前記データベースに保持された写真画像データのうち、前記処理対象となった写真画像データの撮影日時及び撮影場所との差がそれぞれ所定範囲にある撮影日時及び撮影場所を含む写真画像データを探索対象として設定し、探索対象として設定した写真画像データに関連付けられた付加情報を取得し、取得した付加情報のうちから出現頻度が所定しきい値より高い付加情報を選択し、当該選択した付加情報を前記処理対象となった写真画像に関連付ける手段と、を含むこととしたものである。
【0008】
これより、データベースに保持された写真画像データを利用して、より多くの場面に対応したタグ情報を人為的操作なしに設定できる。
【0009】
また本発明の一態様は、写真画像データを保持するデータベースにアクセス可能な写真画像処理装置であって、前記写真画像データは撮影場所と撮影日時との情報を含み、付加情報が関連付けられており、少なくとも撮影場所と撮影日時とを含む写真画像データを処理対象として受け入れる受入手段と、前記データベースに保持された写真画像データのうち、前記処理対象となった写真画像データの撮影日時、撮影場所との差がそれぞれ所定範囲にある撮影日時及び撮影場所を含む写真画像データを探索対象として設定し、探索対象として設定した写真画像データから付加情報と撮影者を特定する情報とを取得し、互いに異なる付加情報ごとに、各付加情報が関連付けられた写真画像データの撮影者の人数を演算し、当該人数が所定しきい値より高い付加情報を選択し、当該選択した付加情報を処理対象となった写真画像に関連付ける手段と、を含むこととしたものである。
【0010】
このことによっても、データベースに保持された、複数の人物が撮影した写真画像データを利用して、より多くの場面に対応したタグ情報を人為的操作なしに設定できる。
【0011】
ここで前記探索対象を設定する際に、撮影場所に係る前記所定範囲は、前記データベースに保持された写真画像データの撮影者の数に基づいて定めてもよい。これにより過去付加した撮影者の少ない、意図しない付加情報が関連付けられることがなくなる。
【0012】
また、各付加情報を、予め定めた付加情報分類のいずれかに分類する手段を含み、前記所定範囲は、各付加情報分類ごとに予め定められた範囲としてもよい。これにより付加情報の種類(分類)に応じて付加情報の探索範囲を設定できる。
【0013】
さらに保持された写真画像データに関連付けられた付加情報のうち、予め定めた禁止ワードに一致する付加情報については、出現頻度が所定しきい値より高い場合でも選択しないよう制御してもよい。これによりいつでもどこでも付加され得る付加情報が意図せず付加されることが防止される。
【0014】
また本発明の別の態様は、写真画像データを保持するデータベースにアクセス可能な写真画像処理装置であって、前記写真画像データは撮影場所と撮影日時との情報を含み、付加情報が関連付けられており、前記データベースに保持された写真画像データに関連付けられた付加情報ごとに、撮影場所や撮影日時の範囲を表す範囲情報に関連付けて記録する手段と、撮影場所と撮影日時とを含む写真画像データを処理対象として受け入れて、当該撮影場所と撮影日時との情報を抽出する受入手段と、当該抽出した撮影場所と撮影日時とが含まれる前記範囲情報を検索し、検索により見出された範囲情報に関連する付加情報を取得する手段と、を含むこととしたものである。
【0015】
これより、データベースに保持された写真画像データを利用して、より多くの場面に対応したタグ情報を人為的操作なしに設定できる。
【0016】
また本発明のさらに別の態様に係るプログラムは、撮影場所と撮影日時との情報を含み、付加情報が関連付けられた写真画像データを保持するデータベースに、アクセス可能なコンピュータを、撮影場所と撮影日時とを含む写真画像データを処理対象として受け入れる受入手段と、前記データベースに保持された写真画像データのうち、前記処理対象となった写真画像データの撮影日時及び撮影場所との差がそれぞれ所定範囲にある撮影日時及び撮影場所を含む写真画像データを探索対象として設定し、探索対象として設定した写真画像データに関連付けられた付加情報を取得し、取得した付加情報のうちから出現頻度が所定しきい値より高い付加情報を選択し、当該選択した付加情報を前記処理対象となった写真画像に関連付ける手段と、して機能させることとしたものである。
【0017】
さらに本発明のまた別の態様に係るプログラムは、撮影場所と撮影日時との情報を含み、付加情報が関連付けられた写真画像データを保持するデータベースに、アクセス可能なコンピュータを、少なくとも撮影場所と撮影日時とを含む写真画像データを処理対象として受け入れる受入手段と、前記データベースに保持された写真画像データのうち、前記処理対象となった写真画像データの撮影日時、撮影場所との差がそれぞれ所定範囲にある撮影日時及び撮影場所を含む写真画像データを探索対象として設定し、探索対象として設定した写真画像データから付加情報と撮影者を特定する情報とを取得し、互いに異なる付加情報ごとに、各付加情報が関連付けられた写真画像データの撮影者の人数を演算し、当該人数が所定しきい値より高い付加情報を選択し、当該選択した付加情報を処理対象となった写真画像に関連付ける手段と、して機能させることとしたものである。
【0018】
さらに本発明の別の態様は、プログラムであって、撮影場所と撮影日時との情報を含み、付加情報が関連付けられた写真画像データを保持するデータベースに、アクセス可能なコンピュータを、前記データベースに保持された写真画像データに関連付けられた付加情報ごとに、撮影場所や撮影日時の範囲を表す範囲情報に関連付けて記録する手段と、撮影場所と撮影日時とを含む写真画像データを処理対象として受け入れて、当該撮影場所と撮影日時との情報を抽出する受入手段と、当該抽出した撮影場所と撮影日時とが含まれる前記範囲情報を検索し、検索により見出された範囲情報に関連する付加情報を取得する手段と、として機能させることとしたものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明によると、データベースに保持された写真画像データを利用して、より多くの場面に対応したタグ情報を人為的操作なしに設定できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の実施の形態に係る写真画像処理装置1の構成例を表すブロック図である。
図2】本発明の実施の形態に係る写真画像処理装置1が処理の対象とする、データベースに格納された写真画像に係るデータの例を表す説明図である。
図3】本発明の実施の形態に係る写真画像処理装置1の例を表す機能ブロック図である。
図4】本発明の実施の形態に係る写真画像処理装置1による処理の例を表すフローチャート図である。
図5】本発明の実施の形態に係る写真画像処理装置1による処理の別の例を表すフローチャート図である。
図6】本発明の実施の形態に係る写真画像処理装置1による処理のまた別の例を表すフローチャート図である。
図7】本発明の実施の形態に係る写真画像処理装置1による付加情報取得処理の例を表すフローチャート図である。
図8】本発明の実施の形態に係る写真画像処理装置1が参照する範囲データベースの内容例を表す説明図である。
図9】本発明の実施の形態に係る写真画像処理装置1が範囲データベースを用いて実行する処理の例を表す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。本発明の実施の形態に係る写真画像処理装置1は、図1に例示するように、制御部11と、記憶部12と、操作部13と、表示部14と、通信部15とを含んで構成されている。また本実施の形態では、この写真画像処理装置1は、ネットワークを介して、写真画像データを保持するデータベース2にアクセス可能に接続されている。なお、ここでは写真画像データを保持するデータベースが、ネットワークを介して写真画像処理装置1に接続されている例としているが、本実施の形態はこれに限られず、データベース2は記憶部12に格納されていてもよい。またこの写真画像処理装置1が利用するデータベース2は一つとは限らず、複数あってもよい。
【0022】
また本実施の形態において、データベース2に格納された写真画像データには、図2に例示するように撮影場所(L)と撮影日時(T)との情報が含まれており、またこの写真画像データには付加情報(A)が関連付けられている。
【0023】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)等のプログラム制御デバイスであり、記憶部12に格納されたプログラムに従って動作する。本実施の形態では、この制御部11は、撮影場所と撮影日時とを含む写真画像データを処理対象として受け入れる受入手段として機能する。また、この制御部11は、当該処理対象として受け入れた写真画像データの撮影日時及び撮影場所を取得する。そして制御部11は、データベース2に保持された写真画像データのうち、処理対象の写真画像データから取得した撮影日時及び撮影場所との差が、それぞれ所定範囲にある撮影日時及び撮影場所を含む写真画像データを探索対象として設定し、当該探索対象として設定した写真画像データに関連付けられた付加情報を取得し、取得した付加情報のうち所定の条件を満足する付加情報を選択し、当該選択した付加情報を処理対象となった写真画像に関連付けて記憶する手段として機能する。この制御部11の詳しい動作の内容については、後に述べる。
【0024】
記憶部12は、メモリデバイス等であり、制御部11によって実行されるプログラムを保持する。この記憶部12はまた、制御部11のワークメモリとしても機能する。本実施の形態のある例では、この記憶部12には、写真画像データが、付加情報に関連付けられて保持されていてもよい。
【0025】
操作部13は、ポインティングデバイスや、キーボード、あるいはリモートコントローラからの信号受信する受信器であり、利用者からの指示操作を受け入れて、制御部11に当該指示操作の内容を出力する。
【0026】
表示部14は、例えばディスプレイあるいはテレビ受像機のインタフェースである。この表示部14は、制御部11から入力される指示に従って、ディスプレイあるいはテレビ受像機に対して当該指示された画像を出力する。
【0027】
通信部15は、ネットワークインタフェース等であり、ネットワークを介して受信したデータを制御部11に出力する。またこの通信部15は、制御部11から入力される指示に従って、種々のデータをネットワークを介して、指示された宛先に対して送出する。
【0028】
次に、本実施の形態の一例に係る制御部11の動作について述べる。本実施の形態の制御部11は、機能的には、図3に例示するように、受入部21と、探索対象設定部22と、付加情報取得部23と、選択部24と、関連付け部25とを含んで構成される。
【0029】
受入部21は、撮影場所と撮影日時とを含む写真画像データを処理対象として受け入れる。探索対象設定部22は、処理対象となった写真画像データに含まれる撮影場所と撮影日時とを読み出す。またこの探索対象設定部22は、データベース2にアクセスし、当該処理対象となった写真画像データから読み出した撮影日時との差が所定範囲にある撮影日時の情報を含み、かつ、当該処理対象となった写真画像データから読み出した撮影場所との差が所定範囲にある撮影場所の情報を含む写真画像データを、データベース2に保持されている写真画像データのうちから抽出する。そしてこの探索対象設定部22は、当該抽出した写真画像データを探索対象として設定する。
【0030】
具体的に、ここでの撮影日時に係る所定範囲や、撮影場所に係る所定範囲は、予め設定されたものとしておいてもよい。例えば撮影日時に係る所定範囲を12時間、撮影場所に係る所定範囲を2kmなどと設定しておいてもよい。このようにすると、処理対象となった写真画像データの撮影日時との差が12時間以内である撮影日時の情報を含み、かつ、処理対象となった写真画像データの撮影場所との差が2km以内である撮影場所の情報を含んだ写真画像データが、探索対象として、データベース2から選び出されることとなる。
【0031】
付加情報取得部23は、当該探索対象として設定した写真画像データに関連付けられた付加情報を取得して選択部24に出力する。選択部24では、付加情報取得部23が取得した付加情報のうち所定の条件を満足する付加情報を選択して、関連付け部25に出力する。ここで所定の条件は、例えば、出現頻度が所定しきい値より高いことを条件としてもよい。
【0032】
一例として、探索対象として選択された写真画像データに関連づけられている付加情報のうちに「XX川の河原」が2回出現し、「花火大会」が6回出現したとする。このときしきい値が「4」と設定されているならば、選択部24は「花火大会」の付加情報を選択して出力することとなる。
【0033】
関連付け部25は、選択部24が出力する付加情報を、処理対象となった写真画像データに関連付けて、記憶部12等、予め定められている記録先に格納する。
【0034】
本実施の形態の写真画像処理装置1は以上のように構成されており、次のように動作する。なお、以下の例では、データベース2には、少なくとも、2012年8月10日にXX川のY河原で撮影された鳥の写真Pa,及び花火大会の写真Pb,Pc,Pd,Peと、2012年8月17日にXX川のY河原で撮影された釣り大会の写真Pf,Pg,Ph,Piと、8月10日に、XX川の河原から2km以上離れたZ町で開催された別の花火大会の写真Pj,Pkとが格納されているものとする。また、PaからPkにはそれぞれ付加情報として、
Pa:XX川Y河原,鳥の写真
Pb,Pc,Pd:XX川Y河原,花火大会
Pe:XX川Y河原,花火大会,Y河原橋遠景
Pf,Pg,Ph,Pi:XX川Y河原,釣り大会
Pj,Pk:Z町,花火大会
といった情報が関連付けられているものとする。
【0035】
本実施の形態の写真画像処理装置1は、図4に示すように、利用者から、2012年8月10日に、XX川のY河原で撮影した写真画像データPrを処理対象として受け入れると(S1)、この受け入れた写真画像データPrに含まれる撮影日時Rdと撮影場所Rlの情報とを取得する(S2)。
【0036】
写真画像処理装置1は、取得した撮影日時Rdを用いて、最小値Rd-ΔD、最大値Rd+ΔDを撮影日時範囲として設定し、また取得した撮影場所Rlを用いて、Rlを中心としてΔLの範囲を撮影場所範囲として設定する(S3)。
【0037】
写真画像処理装置1は、データベース2に格納されている写真画像データのうち、含まれている撮影日時が設定された撮影日時範囲内にあり、かつ、含まれている撮影場所が、設定された撮影場所範囲にある写真画像データを探索対象として抽出する(S4)。ここでΔDを24時間、ΔLを2kmと設定しておくと、データベース2からは、写真画像データPa,Pb,Pc,Pd,Peが抽出される。
【0038】
そして写真画像処理装置1は、探索対象として抽出された写真画像データに関連付けられている付加情報について、出現頻度を調べる(S5)。上記の例では、「XX川Y河原」が、写真画像データPa,Pb,Pc,Pd,Peに関連付けられているため出現頻度「5」となり、「花火大会」が写真画像データPb,Pc,Pd,Peに関連付けられているため出現頻度「4」となり、「鳥の写真」及び「Y河原橋遠景」は、それぞれ写真画像データPa,Peにのみ関連付けられているために出現頻度は「1」となる。
【0039】
写真画像処理装置1は、予め定めてあるしきい値Tt(例えば「4」とする)を超える(例えばそれ以上とする)出現頻度で現れる付加情報を選択する(S6)。ここではしきい値Tt=「4」以上で出現する付加情報として、「XX川Y河原」(出現頻度5)と、「花火大会」(出現頻度4)とが選択される。
【0040】
写真画像処理装置1は、ここで選択した付加情報、「XX川Y河原」及び「花火大会」を処理対象となった写真画像データPrに関連付けて(S7)、記憶部12に格納する。
【0041】
なお、ここでは出現頻度に基づいて付加情報を選択したが、本実施の形態はこれに限られない。例えば、花火大会が行われている近傍で、花火大会とは関わりなく「花」の写真を数多く撮影している個人がいた場合には、付加情報として「花」が選択されてしまう場合もあり得る。そこで出現頻度ではなく、付加情報ごとに、当該付加情報に関連付けられた写真画像データを撮影した撮影者の人数を演算し、当該人数が所定のしきい値Tt_pより高い付加情報を選択することとしてもよい。
【0042】
この例では、写真画像データには撮影者の情報が含まれるものとする(撮影者の情報は撮影者名ではなく、カメラの機種名等、撮像装置の情報であってもよい)。例えば上記の例で花火大会の写真Pb,Pc,Pd,Peがそれぞれ別の(花火大会に来場した)撮影者により撮影された写真であるとする。また2012年8月10日にXX川のY河原から2km以内の場所である1名の撮影者により撮影され、付加情報「花」に関連付けられた15件の写真画像データがデータベース2に格納されていたとする。この場合、「花火大会」の付加情報に関連付けられた写真画像データの撮影者の人数は4、「花」に関連付けられた写真画像データの撮影者の人数は1となり、例えばしきい値Tt_pを「4以上」としておくと、「花」の付加情報は選択されず、「花火大会」の付加情報が選択される。そしてこの選択された「花火大会」の付加情報が、写真画像処理装置1により、処理対象の写真画像データPrに関連付けて記録される。
【0043】
さらに本実施の形態のある例では、探索対象を設定する際の撮影日時や撮影場所に係る所定範囲を、データベース2に保持された写真画像データの撮影者の数に基づいて定めてもよい。具体的には撮影者の数が多いほど、所定範囲を狭く設定してもよい。
【0044】
具体的には、写真画像処理装置1は、撮影日時及び撮影場所の所定範囲の初期値Dini,Liniを予め設定しておく。写真画像処理装置1は、図4に例示した処理S3,S4に代えて図5に例示する処理を行う。すなわち、写真画像処理装置1は、当初はΔD=Dini、ΔL=Liniとして、図4での処理S2で取得した撮影日時Rdを用いて、最小値Rd-ΔD、最大値Rd+ΔDを撮影日時範囲として設定し、また図4での処理S2で取得した撮影場所Rlを用いて、Rlを中心としてΔLの範囲を撮影場所範囲として設定する(S11)。
【0045】
写真画像処理装置1は、データベース2に格納されている写真画像データのうち、含まれている撮影日時が設定された撮影日時範囲内にあり、かつ、含まれている撮影場所が、設定された撮影場所範囲にある写真画像データを探索対象として抽出し(S12)、抽出した探索対象が予め定めた条件を満足するか否かを調べる(S13)。ここで、抽出した探索対象が予め定めた条件を満足するならば(Yesならば)、写真画像処理装置1は、図4の処理S5に処理を移行する。
【0046】
また抽出した探索対象が予め定めた条件を満足しない場合(Noの場合)は、写真画像処理装置1は、後述する所定の方法でΔD、またはΔLの少なくとも一方を変更するとともに、図4での処理S2で取得した撮影日時Rdを用いて、最小値Rd-ΔD、最大値Rd+ΔDを撮影日時範囲として設定し、また図4での処理S2で取得した撮影場所Rlを用いて、Rlを中心としてΔLの範囲を撮影場所範囲として設定する(S14)。そして処理S12に戻って処理を続ける。
【0047】
ここで処理S13における条件は、例えば探索対象として抽出された写真画像データの数が予め定めた件数しきい値を超えたか否かの条件であってもよい。また、写真画像データに撮影者の情報が含まれる(撮影者の情報は撮影者名ではなく、カメラの機種名等、撮像装置の情報であってもよい)場合は、上記の条件は、探索対象として抽出された写真画像データの撮影者の数が予め定めた人数しきい値を超えたか否かの条件であってもよい。
【0048】
また処理S14におけるΔD、またはΔLの調整方法は、例えば次のようにすればよい。すなわち写真画像処理装置1は、処理S13において探索対象として抽出された写真画像データの数が予め定めた件数しきい値Tminを超えていなければ、現在のΔLに、予め定めておいた数Linclを加算してΔLを更新する。あるいは、写真画像処理装置1は、処理S13において探索対象として抽出された写真画像データの撮影者の数が予め定めた人数しきい値Tp_minを超えていなければ、現在のΔLに、予め定めておいた数Linclを加算してΔLを更新してもよい。また、ΔLではなく、ΔDに予め定めた数Dinclを加算してΔDを更新してもよいし、ΔL,ΔDに、それぞれ予め定めた数であるLincl,Dinclを加算してそれぞれを更新してもよい。
【0049】
さらに処理S13における条件として、探索対象として抽出された写真画像データの数が予め定めた最大件数しきい値Tmaxを超えたか否かの条件であってもよい。探索対象として抽出された写真画像データの数が予め定めた最大件数しきい値Tmaxを超えた場合、処理S14において写真画像処理装置1は、現在のΔLに予め定めておいた数r(0<r<1とする)を乗じてΔLを更新してもよい。あるいは、写真画像処理装置1は、処理S13において探索対象として抽出された写真画像データの撮影者の数が予め定めた最大人数しきい値Tp_maxを超えていれば、現在のΔLに、予め定めておいた数r(0<r<1とする)を乗じてΔLを更新してもよい。また、ΔLではなく、ΔDに予め定めた数rd(0<rd<1とする)を乗じてΔDを更新してもよいし、ΔL,ΔDに、それぞれ予め定めた数であるr,rd(0<r,rd<1とする)を加算してそれぞれを更新してもよい。
【0050】
さらにΔD,ΔLが際限なく大きくなる場合、あるいはΔD,ΔLがあまりにも小さくなる場合に対処するため、処理S14において調整したΔD,ΔLがそれぞれについて予め定められた範囲ΔDminからΔDmax、並びにΔLminからΔLmaxを逸脱する場合には、その時点で図4の処理S5に移行することとしてもよい。
【0051】
さらに図5に例示した処理を行う場合の範囲ΔDminからΔDmax、並びにΔLminからΔLmax、あるいはDincl,Lincl,r,rd、またはTmin,Tmax,Tp_min,Tp_maxは、抽出情報に含まれるタグ情報に応じて異ならされてもよい。
【0052】
一例として、本実施の形態の写真画像処理装置1は、予め定めた付加情報分類ごとにDincl,Lincl等の値を関連付けたデータテーブルを記憶しておいてもよい。この場合、写真画像処理装置1は次のように処理を行う。すなわち、図6に例示するように、利用者から写真画像データPrを処理対象として受け入れると(S21)、この受け入れた写真画像データPrに含まれる撮影日時Rdと撮影場所Rlの情報とを取得する(S22)。
【0053】
また写真画像処理装置1は、当初はΔD=Dini、ΔL=Liniとして、上記処理S22で取得した撮影日時Rdを用いて、最小値Rd-ΔD、最大値Rd+ΔDを撮影日時範囲として設定し、また取得した撮影場所Rlを用いて、Rlを中心としてΔLの範囲を撮影場所範囲として設定する(S23)。
【0054】
写真画像処理装置1は、データベース2に格納されている写真画像データのうち、含まれている撮影日時が設定された撮影日時範囲内にあり、かつ、含まれている撮影場所が、設定された撮影場所範囲にある写真画像データを探索対象として抽出する(S24)。そして抽出した探索対象が予め定めた条件を満足するか否かを調べる(S25)。ここで、抽出した探索対象が予め定めた条件を満足するならば(Yesならば)、写真画像処理装置1は、探索対象として抽出された写真画像データに関連付けられている付加情報について、出現頻度を調べる(S26)。
【0055】
この処理S25における条件は、例えば探索対象として抽出された写真画像データの数が予め定めた件数しきい値を超えたか否かの条件であってもよい。また、写真画像データに撮影者の情報が含まれる(撮影者の情報は撮影者名ではなく、カメラの機種名等、撮像装置の情報であってもよい)場合は、上記の条件は、探索対象として抽出された写真画像データの撮影者の数が予め定めた人数しきい値を超えたか否かの条件であってもよい。
【0056】
写真画像処理装置1は、予め定めてあるしきい値Ttを超える(例えばしきい値Tt以上とする)出現頻度で現れる付加情報を選択する(S27)。そして写真画像処理装置1は、当該選択した付加情報を処理対象となった写真画像データPrに関連付けて(S28)、記憶部12に格納する。
【0057】
一方、処理S25において、抽出した探索対象が予め定めた条件を満足しない場合(Noの場合)は、写真画像処理装置1は、探索対象として抽出した写真画像データに関連付けられている付加情報を取り出す(S29)。
【0058】
そして写真画像処理装置1は、当該取り出した付加情報を、予め定めた付加情報分類のいずれかに分類する(S30)。この分類の方法は、種々の方法を採用できるが、一例としては、「イベント」,「店舗名」等といった付加情報分類(文字列でよい)のそれぞれに対して、当該付加情報分類に分類されるべき付加情報の文字列(複数)を関連付けたデータを用い、写真画像処理装置1がこのデータを参照して、取り出した付加情報のそれぞれに関連付けられた付加情報分類を取り出すこととすればよい。この、写真画像処理装置1が参照するデータは、いわば代表的な語(付加情報分類を表す)に対して、互いに類似する語を関連付けたシソーラスデータである。
【0059】
写真画像処理装置1は、処理S30で得られた付加情報分類を順次、注目付加情報分類として選択し(S31)、注目付加情報分類について、次の図7に示す付加情報取得処理を行う(S32)。
【0060】
すなわち写真画像処理装置1は、付加情報取得処理として、データテーブルを参照して、注目付加情報分類に関連付けられているDincl,Lincl等の値を読み出す(S41)。
【0061】
写真画像処理装置1は、例えば現在のΔLに対応する一時的なΔLtmpを生成し、ΔLtmp=ΔLとする。そして写真画像処理装置1は、処理S41で読出したLinclをΔLtmpに加算する(S42)。また写真画像処理装置1は、現在のΔDにに対応する一時的なΔDtmpを生成し、ΔDtmp=ΔDとする。そして処理S41で読出したDinclを加算してΔDtmpを更新することとしてもよい。さらに写真画像処理装置1は、ΔLtmp,ΔDtmpに、それぞれ処理S41で読出したLincl,Dinclを加算してそれぞれを更新してもよい。
【0062】
写真画像処理装置1は、注目付加情報分類について、処理S42で得られたΔLtmp,ΔDtmpと、処理S22で取得した撮影日時Rdを用いて、最小値Rd-ΔDtmp、最大値Rd+ΔDtmpを撮影日時範囲として設定し、また取得した撮影場所Rlを用いて、Rlを中心としてΔLtmpの範囲を撮影場所範囲として設定し、データベース2に格納されている写真画像データのうち、含まれている撮影日時が設定された撮影日時範囲内にあり、かつ、含まれている撮影場所が、設定された撮影場所範囲にある写真画像データを探索対象として抽出する(S43)。そして抽出した探索対象が予め定めた条件を満足するか否かを調べる(S44)。ここでの条件は処理S25における条件と同じで構わない。写真画像処理装置1は、ここで、抽出した探索対象が予め定めた条件を満足するならば(Yesならば)、写真画像処理装置1は、探索対象として抽出された写真画像データに関連付けられている付加情報のうち、注目付加情報分類に分類される付加情報について、出現頻度を調べる(S45)。そして写真画像処理装置1は、予め定めてあるしきい値Ttを超える(例えばしきい値Tt以上とする)出現頻度で現れる付加情報(注目付加情報分類に分類される付加情報)を選択して出力する(S46)。なお、しきい値Ttを超える出現頻度で現れる付加情報(注目付加情報分類に分類される付加情報)がなければ、処理S46では何も出力せず、付加情報取得処理を終了する。
【0063】
一方、処理S44において抽出した探索対象が予め定めた条件を満足しないならば(Noならば)、処理S42に戻って処理を続ける。また、さらにΔDtmp,ΔLtmpが際限なく大きくなる場合、あるいはΔDtmp,ΔLtmpがあまりにも小さくなる場合に対処するため、処理S42において調整したΔDtmp,ΔLtmpがそれぞれについて予め定められた範囲(注目付加情報分類に関連して処理S41で読み出された値)ΔDminからΔDmax、並びにΔLminからΔLmaxを逸脱する場合には、その時点で処理S46に移行することとしてもよい。
【0064】
写真画像処理装置1は、この図7に例示した付加情報取得処理を、処理S30で得られた付加情報分類ごとに行い(ループし)、出力された付加情報を処理対象となった写真画像データPrに関連付けて(S33)、記憶部12に格納する。
【0065】
この処理によると、例えば花火大会のような「屋外イベント」ならば時間範囲はたかだか2時間ほどであり、観覧できる地理的範囲は大きいと考えられ、絵画展のような「展覧会」ならば時間範囲は2週間ほどに亘るが、地理的範囲は小さいと考えられる。また、ラーメン屋等の「店舗」ならば時間範囲はなく、地理的範囲はかなり小さいと考えられる。そこで、付加情報分類「屋外イベント」については、Linclを比較的大きくし、また、ΔDmaxを定める場合は2、3時間程度を表す値としてデータテーブルに設定しておく。また付加情報分類「店舗」については、Dinclを比較的大きくし、また、ΔLmaxを定める場合は20メートル程度を表す値としてデータテーブルに設定しておくようにすればよい。
【0066】
また本実施の形態のここまでの説明において、写真画像処理装置1は、データベースに保持されている写真画像データに関連付けられた付加情報であって、予め定めた禁止ワードに一致する付加情報については、出現頻度が所定しきい値Ttより高い場合であっても選択しないよう制御してもよい。具体的にここでいう禁止ワードは、「晴れ」、「雨」、「空」など、いつでも、また、どこででも付加され得るものとすればよい。これにより、いつでもどこででも設定され得るような付加情報が、処理対象となった写真画像データに付加されることで、意図しない付加情報が関連付けられる機会を低減できる。
【0067】
また、本実施の形態の写真画像処理装置1は、ここまでに説明した例に限られるものではない。例えば、本実施の形態の写真画像処理装置1は予めデータベースに保持された写真画像データに関連付けられた付加情報ごとに、撮影場所や撮影日時の範囲を表す範囲情報に関連付けて範囲データベースとして記憶部12等に記録しておいてもよい。
【0068】
具体的にこの範囲データベースは、図8に例示するように、「X花火大会」に対して日時:「*/8/12;19時〜21時の範囲」,場所:「X川から1.5km範囲内」(ここで「*」は任意の値であることを意味する)との範囲情報が関連付けられる。また、「バーベキュー」に対して日時:「*/7/20〜*/8/31;12時〜18時の範囲」,場所:「Y河原から2km範囲内」との範囲情報が関連付けられ…といったようなものとなる。
【0069】
そしてこの例では、写真画像処理装置1は、図9に例示するように動作する。写真画像処理装置1は、利用者から写真画像データPrを処理対象として受け入れると(S51)、この受け入れた写真画像データPrに含まれる撮影日時Rdと撮影場所Rlの情報とを取得する(S52)。
【0070】
写真画像処理装置1は、範囲データベースを参照し、処理S52で取得した撮影日時Rdと撮影場所Rlを含む日時の範囲及び場所の範囲を表す範囲情報を検索する(S53)。写真画像処理装置1は、この検索の結果、見出した範囲情報(複数あってもよい)に関連付けられる付加情報を範囲データベースから取得する(S54)。
【0071】
そして写真画像処理装置1は、ここで取得した付加情報を処理対象となった写真画像データPrに関連付けて(S55)、記憶部12に格納する。
【0072】
一例として範囲データベースが図8に例示したものである場合に、処理S51において受け入れた写真画像データPrに含まれる撮影日時Rdが「2012/7/31、14時」、撮影場所Rlが「Y河原」であるとする。このとき、この撮影日時Rd,撮影場所Rlは、「バーベキュー」に関連付けられた範囲情報「*/7/20〜*/8/31;12時〜18時の範囲」,場所:「Y河原から2km範囲内」に含まれるので、写真画像処理装置1は、この範囲情報に関連付けられた「バーベキュー」を付加情報として取得し、写真画像データPrに対してこの取得した「バーベキュー」の文字列を付加情報として関連付けて記憶する。
【0073】
なお、この範囲データベースは、データベース2に格納された写真画像データに基づいて、人為的に生成してもよいし、データベース2に格納された写真画像データに基づいて、人為的操作なしに生成してもよい。
【0074】
具体的に人為的操作なしに生成する場合、データベース2に格納された写真画像データに含まれる付加情報と撮影日時、撮影場所の情報を統計的に、あるいはパターン認識処理により分析することで、範囲データベースを得ることができる。このための具体的な処理の内容は種々あり、広く知られている統計的処理、あるいはパターン認識処理を用いることができるため、ここでの詳しい説明は省略する。
【符号の説明】
【0075】
1 写真画像処理装置、2 データベース、11 制御部、12 記憶部、13 操作部、14 表示部、15 通信部、21 受入部、22 探索対象設定部、23 付加情報取得部、24 選択部、25 関連付け部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9