(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
LED(発光ダイオード)チップは、樹脂等の封止材で封止するのが一般的である。封止の目的は、LEDチップの保護(大気中の水分やごみにより発光特性が低下しないように大気を遮断)、ボンディングワイヤの保護、光取出効率の向上(屈折率のマッチング)、波長変換(封止材中に分散させた蛍光体粒子による)等である。
【0003】
封止方法には、LEDチップに液状の封止材を塗布する方法、LEDチップにシートを被せる方法等がある。このうち、液状の封止材を塗布する方法としては、ノズルから吐出するポッティング法が一般的であるが(特許文献1)、静電気を利用する静電塗布法も提案されている(特許文献2、3)。
【0004】
特許文献2の静電塗布法は、
図9に示すように、凹部53の内底部にLEDチップ51が実装されたLEDパッケージ52と、ニードル又はノズルの形態を有する樹脂吐出手段54とに、電圧印加部55から電圧を印加し、樹脂吐出手段54から液状の封止樹脂を吐出してLEDチップ51を封止するというものである。樹脂吐出手段54は、LEDパッケージ52と約100μm以内の距離で封止樹脂を塗布するとされている。このような至近距離だと、樹脂吐出手段54のニードル又はノズルが、LEDチップ51側のワイヤ56に接触して、ワイヤ56を切断する可能性が大きくなる。そこで、その対策が必要になり、特許文献2では接触を電気信号で感知する感知部56を設けることを提案している。
【0005】
このような静電塗布法には、封止材を均一に塗布できるとか、導電体の選択的配置により封止材を選択的に付着させることもできるとかという利点があるが、次のような問題があった。
【0006】
1.封止材の塗布量の変動
封止材の塗布量(体積)は、印加電圧と印加時間の積で概ねきまるが、封止材の種類や粘度、混合される蛍光体や増粘材の混合量・種類・形状・粒度分布等により、常に一定量を塗布することはできない。
(a)封止材の塗布量が変動することで、封止面の高さも変動して発光量が変動する。封止材が多い方へ変動した場合には、凹部53からあふれ出ることもあり、周囲の金属部材に封止材が付着し、半田付けができなくなり、製品としては不良品となる。
(b)封止材の塗布量が安定しないことにより、蛍光体の量も変化するため、LED発光スペクトルが変化し、発光色度や演色性が変動する。変動量が目標変動域から外れることになりLEDランプの工程歩留まりが低下し、コスト上昇の一因となる。
【0007】
2.封止に長時間必要
封止材に印加された電荷は、同電位電荷による斥力により、封止材を微粒化する。この微粒化した封止材は、異極間で発生する電界による引力により、LED側に引きつけられるが、その移動量は必要封止量に比較して少なく、必要量を移動させるためには、相当量の時間が必要になる。一般的な凹部内にLEDチップを実装したLEDランプにおける封止材の塗布量(体積)は、数千ナノリットル(例えば3000×10
-9L)であり、それに対し、静電塗布における微粒子は、零点数ピコリットル(例えば0.3×10
-12L)であるから、一千万粒(1×10
7)の塗布が必要になる。それには1回2ミリ秒として5.5時間必要になるため、量産工程では用いることができない。
【0008】
なお、蛍光体混合の封止材は、LEDチップの上面に薄く塗布する設計もある(特許文献3)。この場合は、蛍光体の混合濃度を増すことも加味して、必要封止量が上記の1/100になると仮定できるかもしれないが、それでも200秒必要になる。
【0009】
3.コンタミネーション(異物混入による汚染)
電界印加時は、斥力で微粒化した封止材以外に、周囲雰囲気から、非帯電や、別の要因で帯電した微粒子が引き寄せられて、LEDチップの封止材の内部や発光表面に異物として付着することがあり(コンタミネーション)、LEDチップから放射された発光成分を吸収し、総発光量が少なくなる。これを防止する策として、静電塗布装置を、真空もしくはこれに近い条件下にしたり、窒素等の不活性ガス(清浄ガス)を封入した条件下にしたりすることが考案されている。しかし、静電塗布装置をそのような条件下にできるように構成する必要があり、また、被塗布物を大気下から条件下へ移動させる必要もあるため、量産としては扱いにくい装置となる。
【0010】
4.ワイヤの切断
前述のとおり、樹脂吐出手段54のニードル又はノズルが、LEDパッケージ52の至近距離で封止樹脂を吐出するため、LEDチップ51側のワイヤ56を切断する可能性があり、その対策が必要となる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
上記の手段1.〜3.における各事項の態様等について、以下説明する。
【0021】
1.LEDチップ
LEDチップは、特に限定されない。LEDチップの材料、層構造、実装タイプ、発光波長等は、どのようなものでもよい。
【0022】
2.LEDパッケージ
実装面上に実装されたLEDチップの周囲には、凹部形成枠が設けられていても設けられていなくてもよい。凹部形成枠が設けられていない場合には、凹部形成枠が移動ステップと固化ステップの間だけ一時的に設けられてもよい。
【0023】
3.封止材
封止材としては、塗布時に液状であって塗布後に固化可能なものであれば、特に限定されず、樹脂、ゾルゲル材等を例示できる。樹脂は、熱硬化性樹脂が好ましく、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等を例示できる。ゾルゲル材としては、金属アルコキシド、金属ポリマー等を例示できる。
【0024】
封止材は蛍光体(波長変換物質)を含有していてもよい。蛍光体は、LEDチップが発する所定波長の光により励起されて別の波長の蛍光を放出するものである。励起される光の波長、放出する蛍光の波長、蛍光体の種類等は、特に限定されない。
【0025】
封止材は添加物を含有していてもよい。添加物としては、媒体の粘度を調整して蛍光体を分散させる分散材(散乱剤)、無色透明である樹脂を着色透明にするための染料や顔料、シリカ、シリコーン、ガラスビーズ、ガラス繊維等の透明フィラー、酸化チタン、チタン酸カリウム等の白色フィラー等を例示できる。
【0026】
4.枡型
枡型の導電体以外の部分の材料は、特に限定されないが、樹脂、セラミック等の絶縁性材料が好ましい。導電体のみに通電するためである。樹脂は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応硬化性樹脂のいずれでもよく、LEDチップの封止材に用いられるものでもよい。
【0027】
導電体の材料は、銅、銅合金、鉄、ステンレス鋼、真鍮、タングステン等の金属製でもよいし、表面に金属メッキ処理が施されたものでもよい。
導電体は、凹みの内底部において液状の封止材に接触可能なように配置されたものが好ましい。封止材を効率的に帯電させられるからである。
導電体を外部の高電圧発生装置に接続可能とするには、枡型の開口以外の複数の面のうちいずれか1面もしくは複数面に、導電体に連通する孔もしくは接続された電極を設ける等すればよい。
【0028】
複数の枡型が水平方向に並ぶように配置されたものとする場合、各枡型の導電体は互いに導通するように線状、格子状又は面状に連続させることができ、連続させたものの一部を外部の高電圧発生装置に接続可能とすればよい。一方、各枡型の導電体を互いに導通しないように分離させるときは、各導電体を外部の高電圧発生装置に接続可能とする。
【0029】
5.計量ステップ
枡型の凹み内に液状の封止材を充填するには、例えば、凹みの内容積よりもやや多い封止材を滴下、注入等して凹み内に充填し、余分な封止材を掻き取って、充填上面が凹みの開口と面一になるように整える方法をとることができる。
【0030】
6.移動ステップ
静電塗布は、枡型の凹み内に供給した液状の封止材に電荷を与え、その電荷による斥力を利用して液状の封止材を微粒化し、且つ、LEDチップ側の金属部材に電界を印加し、その電界による引力により、前記微粒化した液状の封止材を飛翔させてLEDチップに塗布する方法である。枡型の凹み内に供給する液状の封止材に電荷を与えるには、枡型に設置した導電体に電圧を印加する。LEDチップ側の金属部材としては、実装面(金属)、リードを例示できる。
【0031】
印加極性は、封止の動作中一定とすることが好ましい。印加電圧は、一定であっても一定でなくてもよく、パルス状波形、階段波形、ノコギリ状波形等でもよい。但し、静電塗布中の温度上昇を低減するため、また急加速力発生のためには、パルス形状が好ましい。
【0032】
7.固化ステップ
LEDチップに移動した液状の封止材は、その材料に応じた方法(例えば熱硬化、反応硬化)によって固化させればよい。
【実施例1】
【0033】
図1〜
図4に示す実施例1のLEDランプ及びその製造方法について説明する。製造するLEDランプ1は、
図4(f)に示すように、ケース2、第1リード6、第2リード7、LEDチップ8、ボンディングワイヤ9及び封止材11を備えたものである。このLEDランプ1は、次のような方法で製造される。
【0034】
[1]LEDパッケージの作製ステップ
図1に示すように、ケース2を備えたリード6,7の上面(実装面)に、LEDチップ8を実装し、LEDパッケージ10を作製する。
【0035】
ケース2は、樹脂で一体形成された凹部形成枠3と底板4とからなり、凹部形成枠3の内側に上面が開口した凹部5を備える。第1リード6及び第2リード7は、金属板からなり、いずれか一方が正側とされ、他方が負側とされる。第1リード6及び第2リード7は、それらの上面が前記底板4の上面とともに凹部5の内底面を構成するようにして、ケース2と接合されている。第1リード6と第2リード7との間は、その間に底板4の一部が介在することにより、隔てられて電気的に絶縁されている。このようなケース2は、成形型(図示略)に第1リード6及び第2リード7をインサート材としてセットし、その成形型に樹脂を射出成形する等の方法により製造することができる。
【0036】
LEDチップ8を第1リード6(又は第2リード7)の上面にダイボンド材(図示略)にて固定するとともに、LEDチップ8のp電極及びn電極をそれぞれボンディングワイヤ9により第1リード6及び第2リード7に電気的に結合する。この実装により、LEDパッケージ10が作製される。
【0037】
[2]封止材の計量ステップ
図2に示すような枡型12の凹み内に、
図3に示すように液状の封止材11を充填することにより一定量を計量して供給する。
【0038】
封止材11は、例えばエポキシ樹脂であり、これに蛍光体粒子、フィラー等を混合してある。蛍光体粒子は、LEDランプが必要とする発光色に応じて濃度調整を行い、調合する。
【0039】
枡型12は、絶縁材である樹脂で一体形成された凹み形成枠13と底板14とからなり、凹み形成枠13の内側に液状の封止材を供給するための上面が開口した凹み15を備える。底板14の上には供給した液状の封止材に接触してこれを帯電させるための導電プレート17が接合され、導電プレート17の上面が凹み15の内底面を構成している。凹み15の内容積は、封止材11の塗布量と同一に設定されている。従って、封止材11が凹み15内に充填され、その充填上面が凹み15の開口と面一になると、一定量の封止材11が正確に計量されることになる。底板14の一部には、導電プレート17に通電するための孔16が形成されている。導電プレート17は、このように枡型12より突き出ていないことが好ましいが、突き出ていてもよい。
【0040】
図3に、枡型12の凹み15内に封止材11を充填する方法の一例を示す。この例では、半田印刷のように、枡型12の凹み形成枠13の上にメタルマスク18を配置し、メタルマスク18の上に凹み15の内容積よりもやや多い量の液状の封止材11を滴下する。この封止材11をスキージ19の移動で凹み15内に押し込む。このとき、気泡を取り除くため、真空引きを行ってもよいし、圧力を適宜印加してもよい。そして、封止材11を凹み15内に充填し、余分な封止材11を掻き取って、充填上面が凹み15の開口と面一になるように整えると、一定量の封止材11が正確に計量される。
【0041】
他の方法として、凹み15にノズル(図示略)を差し込み、凹み15の内容積よりもやや多い量の液状の封止材11を注入した後、上記と同様に余分な封止材11を掻き取って、充填上面が凹み15の開口と面一になるように整えることによっても、計量供給が可能である。
【0042】
一般的に、このような微少量の計量供給を高精度に行うには、高価なディスペンサ(液体定量吐出装置)が必要となるが、本発明によれば、上記のようにやや多い封止材11を滴下、注入等してから余分を掻き取る方法をとることができるので、安価な設備で素早く計量供給することができる。
【0043】
[4]封止材の移動ステップ
図4の(a)〜(e)に示す手順によって、枡型12の凹み15内の液状の封止材11を、LEDチップ8に移動させる。
【0044】
まず、同図(a)に示すように、上記[1]のLEDパッケージ10を天地逆にして上記[2]の枡型12の上に載せ、凹部形成枠3と凹み形成枠13とを突き合わせて密着させる。この密着により、向かい合わされた凹部5と凹み15とが密閉されるため、以後のコンタミネーションが防止される。この状態のLEDパッケージ10と枡型12は、上下反転装置21によって、一緒に上下反転されるようになっている。
【0045】
次に、同図(b)に示すように、LEDパッケージ10と枡型12を上下反転装置21によって一緒に上下反転させ、枡型12についてみれば天地逆にする。この上下反転後に(又は上下反転前に)、高電圧発生装置25から電圧を印加するための電極を接続する。電極は、第1リード6及び第2リード7の2ヶ所に正電極26の先端を当接させて接続し、枡型12の導電プレート17に負電極27の先端を当接させて接続する。ただし、この極性は逆でもよい。リード6,7に当接する電極の先端は、LEDランプ製品が加傷しないように、アール形状が好ましい。
【0046】
続いて、同図(c)に示すように、リード6,7と導電プレート17に電圧を印加する。印加極性は動作中一定とし、電圧はパルス形状とする。
・封止材11は、その粘度が高い場合には、同図(b)で枡型12を天地逆にしただけでは枡型12内に留まるため、この同図(c)で印加した電圧によって初めて、次の同図(d)のとおりLED側に移動する。
・封止材11は、その粘度が低い場合には、同図(b)で枡型12を天地逆にした時から、重力により一部がLED側へ移動することもあり、その場合には、重力により移動しなかった凹み15内の残部が、この同図(c)で印加した電圧によって次の同図(d)のとおりLED側に移動する。
【0047】
同図(d)に示すように、封止材11は、導電プレート17から印加した高電圧で帯電し、同電位電荷によるクーロン力(斥力)によって分裂し、微粒化する。微粒化した粒子は、今度はLED側との異極間で発生する電界によるクーロン力(引力)によって、LED側に引き寄せられて飛翔し、LED側で積み上がる。電荷は、LED側に到達した瞬間、正電極26に移動する。
【0048】
同図(e)に、塗布最終時の状態を示す。封止材11は、凹部5内のLEDチップ8、底板4、第1リード6及び第2リード7に積み上がって塗布され、特にLEDチップ8を覆うようにして封止する。塗布完了は、一般的に時間経過を監視し、設定時間経過後完了としてもよい。しかし、より好ましい形態は、電荷の移動に伴う電流量とそのピーク値をカウントし、カウント量の時間比、増加微分値が一定以下になれば終了とみなす制御をすれば、より確実に塗布完了を検知できる。
【0049】
[4]封止材の固化ステップ
LEDチップ8を覆った液状の封止材11を反応硬化、熱硬化等により固化させ、適当な時点で枡型12や電極を外せば、
図4(f)に示すようなLEDランプ1が完成する。
【0050】
以上説明した本実施例の特徴は、封止材の計量と移動とを同時に行っていた従来の方法から、計量と移動とを分離した点である。従って、計量ステップと移動ステップが分離していれば、本実施例のような形態にとらわれることなく、別の形態も可能である。
【0051】
本実施例によれば、次の作用・効果が得られる。
(a)予め、枡型12の凹み15内に液状の封止材11を充填して計量することにより、LEDチップ8に塗布する封止材の塗布量を常に一定にできる。このため、封止面の高さが一定となり発光量が安定する。また、LED側の凹部5からあふれ出るおそれはなくなる。
(b)封止材の塗布量が一定となることにより、蛍光体の量も一定となるため、LED発光スペクトル、発光色度、演色性等のバラツキが少なくなり、LEDランプの歩留まりが向上する。
(c)枡型12の凹み15内で計量する際、圧力や真空が掛けられるので、気泡侵入が少なくなり、より安定に計量可能である。
(d)移動ステップにおいて、凹み15内の液状の封止材11の一部を重力によりLEDチップ8に移動させるとともに、凹み15内の液状の封止材11の残部を静電塗布によりLEDチップ8に移動させる場合には、移動ステップに要する時間(塗布時間)を短縮することができる。前述のとおり、静電塗布には長時間を要するが、重力により移動した分だけ、静電塗布により移動させる量か減少するからである。
(e)枡型12とLEDパッケージ10とを密着させることができるので、塗布中の外部からのコンタミネーションが少なくなる。
(f)枡型12の凹み15内に異物が入っても、洗浄することが可能であり、異物が次の使用時に引き継がれることはない。
【実施例2】
【0052】
次に、
図5に示す実施例2は、同図(a)(b)に示すように、LEDパッケージ10が底板4と一体の凹部形成枠を備えておらず、同図(c)〜(f)に示すように、封止材11の移動ステップと固化ステップの間だけ一時的に凹部形成枠3’を取着して設ける点において実施例1と相違するものであり、その他は実施例1と同じである。凹部形成枠3’はリング状であり、リングは円形でも多角形でもよい。固化ステップが完了すると、凹部形成枠3’は取り外され、同図(g)に示すようなLEDランプ1が完成する。この実施例2によっても、実施例1と同様の作用効果が得られる。
【実施例3】
【0053】
次に、
図6及び
図7に示す実施例3は、
図6に示すように、複数のLEDパッケージ10が水平方向に並ぶように配置されたものとされ、これに対応して、
図7に示すように、複数の枡型12が水平方向に並ぶように配置されたものとされ、封止材の計量ステップを複数の枡型12において行い、封止材の移動ステップを複数の枡型12及びLEDパッケージ10において行うことにおいて実施例1と相違するものであり、その他は実施例1と同じである。
【0054】
図6に示すように、複数のLEDパッケージ10は、金属板を所望の形状に打ち抜くか若しくはエッチングで不必要部分を溶かし除去して形成されたリード6,7の複合体30の周囲に、絶縁性の樹脂を金型内で射出成型、トランスファ成形等して形成された複数のケース2を相互に離間して備えることにより、全体が一体化されている。各LEDパッケージ10の構成は実施例1と同じであり、凹部5の内底部においてLEDチップ8が実装されている。
【0055】
図7に示すように、複数の枡型12は、金属板を所望の形状に打ち抜くか若しくはエッチングで不必要部分を溶かし除去して形成された導電プレート17の複合体31の周囲に、絶縁性の樹脂を金型内で射出成型、トランスファ成形等して形成された複数の枡型12を連続的に備えることにより、全体が一体化されている。各枡型12の構成は実施例1と同じであり、凹み15の内底面に導電プレート17の上面が露出しており、孔16により導電プレート17の下面の一部が露出している。
【0056】
また、
図7の枡型の変更例を、
図8(底面図)に示す。この変更例は、
図7の枡型にさらに追加工したものである。すなわち、枡型12の一つ一つに個別に電圧を印加できるようにするため、ダイサー(円状ノコギリ)等で、反開口側より、切れ目32を、複合体31の導電プレート17相互間が切断(分割)される程度まで入れる。これにより各枡型12の導電プレート17は互いに導通しないように分離される。また、縦一列のみの分割も可能である。
なお、使用する封止材の樹脂が低粘度で、微粒化しやすい場合には、
図7の枡型で足り、使用する封止材の樹脂が高粘度で、微粒化しにくい場合には、
図8の変更例の枡型を用いて個別に電圧印加を制御することが好ましい。
【0057】
封止材の計量ステップでは、
図7又は
図8の複数の枡型12の各凹み15内に、液状の封止材を充填することにより計量して供給する。この計量供給は、凹み15の一つ一つに順次行ってもよいし、複数又は全数の凹み15に同時に行ってもよい。
【0058】
封止材の移動ステップでは、まず、
図6の複数のLEDパッケージ10を一体で天地逆にして、
図7又は
図8の複数の枡型12の上に載せ、凹部形成枠と凹み形成枠とを突き合わせて密着させ、次に、複数のLEDパッケージ10と複数の枡型12とを一緒に上下反転させ、その後は、実施例1と同様の手順により電圧を印加して封止材をLED側に移動させる。
図7の枡型12を用いる場合、電圧の印加は、各凹み15内の封止材に対して同時に行うことになるため、移動ステップは一回の動作で完了する。
図8の枡型12を用いる場合には、電圧の印加は、各凹み15内の封止材に対して同時に開始するが、時間経過もしくは電流検知を行い、封止が完了したものから印加を終了する。
【0059】
封止材の固化ステップは、実施例1と同様である。この実施例3によっても、実施例1と同様の作用効果が得られ、さらに枡型12を複数配置することで、計量ステップや移動ステップを複数同時に実施でき、全体として所要時間が短縮され、量産工法として適している。
【0060】
なお、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。