特許第6011491号(P6011491)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ダイフクの特許一覧

<>
  • 特許6011491-物品保管設備 図000002
  • 特許6011491-物品保管設備 図000003
  • 特許6011491-物品保管設備 図000004
  • 特許6011491-物品保管設備 図000005
  • 特許6011491-物品保管設備 図000006
  • 特許6011491-物品保管設備 図000007
  • 特許6011491-物品保管設備 図000008
  • 特許6011491-物品保管設備 図000009
  • 特許6011491-物品保管設備 図000010
  • 特許6011491-物品保管設備 図000011
  • 特許6011491-物品保管設備 図000012
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6011491
(24)【登録日】2016年9月30日
(45)【発行日】2016年10月19日
(54)【発明の名称】物品保管設備
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20161006BHJP
【FI】
   B65G1/137 A
【請求項の数】9
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2013-174935(P2013-174935)
(22)【出願日】2013年8月26日
(65)【公開番号】特開2015-42587(P2015-42587A)
(43)【公開日】2015年3月5日
【審査請求日】2015年11月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003643
【氏名又は名称】株式会社ダイフク
(74)【代理人】
【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100120352
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100149331
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 昌人
(72)【発明者】
【氏名】加藤 研司
【審査官】 八板 直人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−184801(JP,A)
【文献】 特開2011−178540(JP,A)
【文献】 特開2002−160813(JP,A)
【文献】 特開2004−231370(JP,A)
【文献】 特開2004−137002(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/00− 1/20
B65G 47/52
B65G 47/56−47/62
B65G 47/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
同じ種類の物品を複数個収容する容器を保管する保管棚と、容器に収容されている物品の取出しのために前記保管棚に保管されている容器を搬出すると共に物品を収容した容器を前記保管棚に搬入する容器搬出入装置と、前記容器搬出入装置を制御する保管設備制御装置と、を備えた物品保管設備であって、
前記保管設備制御装置は、物品の種類及び数からなる物品の取出し要求に応じて、当該取出し要求に対応する種類の物品を収容している容器を前記容器搬出入装置により前記保管棚から搬出させる搬出管理部と、
前記保管棚に保管されている物品数を種類毎及び容器毎に管理すると共に、補充が必要と判定した種類の物品を収容している補充容器を、前記容器搬出入装置により前記保管棚に補充させる補充管理部と、を備え、
前記搬出管理部は、同じ種類の物品を収容している複数の容器の内、前記容器搬出入装置による搬出を許可する容器である引当許可容器を、物品の種類毎に決定すると共に、物品の種類毎に決定する前記引当許可容器の数を、物品の種類毎に予め設定された設定引当許可数で制限し、
前記補充管理部は、物品の種類毎に予め設定された物品の目標在庫数を確保できるように、前記保管棚に補充が必要な物品の種類及び数量を判定し、補充が必要と判定した種類の物品を予め設定された設定収容数だけ収容している前記補充容器を、当該種類の物品の補充必要数に対応した補充容器数だけ補充させる物品保管設備。
【請求項2】
前記保管設備制御装置は、各物品の種類について設定された、前記設定引当許可数、前記目標在庫数、及び前記設定収容数に基づき、各物品の種類について前記保管棚に保管され得る最大容器数を算出し、各物品の種類の最大容器数を全ての物品の種類について合計した最大合計容器数を算出する請求項1に記載の物品保管設備。
【請求項3】
前記保管設備制御装置は、各物品の種類について、前記設定引当許可数と、前記目標在庫数に応じて定まる最大在庫数を前記設定収容数で除算した値から1を減算した値と、を加算した値を、各物品の種類の前記最大容器数として算出する請求項2に記載の物品保管設備。
【請求項4】
前記保管設備制御装置は、前記最大合計容器数と、前記保管棚が保管可能な最大の容器数である最大保管容器数と、の比較結果を表示装置に表示させる、又は前記最大合計容器数と前記最大保管容器数とを比較可能に前記表示装置に表示させる請求項2又は3に記載の物品保管設備。
【請求項5】
前記保管設備制御装置は、前記最大合計容器数が、前記保管棚が保管可能な最大の容器数である最大保管容器数を超えないように、各物品の種類について設定される、前記設定引当許可数、前記目標在庫数、及び前記設定収容数の値を調整する請求項2から4のいずれか一項に記載の物品保管設備。
【請求項6】
前記補充管理部は、前記保管棚における物品の在庫数が、前記目標在庫数から物品の入荷単位数を減算した補充判定数以下になった物品の種類を、補充が必要な物品の種類であると判定し、補充が必要と判定した種類の物品を収容している前記補充容器を、前記入荷単位数に対応した前記補充容器数だけ前記保管棚に補充させる請求項1から5のいずれか一項に記載の物品保管設備。
【請求項7】
各物品の種類の前記設定収容数は、各種類の物品の入荷単位数を、物品の種類毎に予め設定された配分容器数の容器に均等分配した場合に各容器に収容される物品の数に設定されており、
前記補充管理部は、補充が必要と判定した物品の種類の前記補充容器数を、当該物品の種類に設定された前記配分容器数に決定する請求項1から6のいずれか一項に記載の物品保管設備。
【請求項8】
各物品の種類の前記設定引当許可数は、各物品の種類の前記目標在庫数に応じた数に設定されている請求項1から7のいずれか一項に記載の物品保管設備。
【請求項9】
各物品の種類の前記設定引当許可数は、各物品の種類の前記目標在庫数を、各物品の種類の入荷単位数又は前記設定収容数で除算した数に設定されている請求項8に記載の物品保管設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、同じ種類の物品を複数個収容する容器を保管する保管棚と、前記容器に収容されている物品の取出しのために前記保管棚に保管されている前記容器を搬出すると共に物品を収容した前記容器を前記保管棚に搬入する容器搬出入装置と、前記容器搬出入装置を制御する保管設備制御装置と、を備えた物品保管設備に関する。
【背景技術】
【0002】
上記のような物品保管設備に関して、例えば下記の特許文献1に記載された技術が既に知られている。特許文献1に記載されている技術では、物品の種類等からなる物品の取出し要求に応じて、取出し要求に対応する種類の物品を収容している容器を保管棚から容器搬出入装置により搬出させ、取り出し作業箇所にて物品が取り出され収容数が減少した容器が容器搬出入装置により保管棚に搬入されるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−007101号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載されている物品保管設備では、物品の取出しのために保管棚から搬出させる容器数について特に制限がなく、物品が取り出され収容数が減少した容器が増加していく恐れがあった。特に、例えば、複数の取り出し作業箇所における同じ物品の種類を含む取出し要求が連続的にあり、これらの取り出し要求に係る種類の物品収容した容器が、同時期に複数保管棚から搬出されると、これらの容器から物品が取り出され各容器における物品の収容数が減少することで、物品の収容数が減少した容器が増えやすい。
このように、物品が取り出された容器が増加していき、また、各容器に収容されている物品数が減少してくると、保管棚に保管されている各物品の種類の在庫数が減少してくる。
【0005】
在庫数を確保するため、所定数の物品を収容した容器を補充すると、保管棚に保管されている容器数が増加する。特許文献1の技術のように物品の取出しのために保管棚から搬出させる容器数に制限がないと、補充した容器からも物品が取り出されるため、在庫数を確保するために更に容器を補充する必要が生じ、保管棚に保管されている容器数が増加する。そして、条件によっては、予期せず、保管棚に保管されている容器数が、保管棚が保管可能な最大保管容器数に到達し、在庫数を十分に確保できなくなる可能性がある。
【0006】
そこで、同じ種類の物品を収容した複数の容器を、同時期に搬出可能とすると共に、各物品の種類の在庫数を確保しつつ、保管棚に保管される容器数を管理できる物品保管設備が求められる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る、同じ種類の物品を複数個収容する容器を保管する保管棚と、容器に収容されている物品の取出しのために前記保管棚に保管されている容器を搬出すると共に物品を収容した容器を前記保管棚に搬入する容器搬出入装置と、前記容器搬出入装置を制御する保管設備制御装置と、を備えた物品保管設備の特徴構成は、
前記保管設備制御装置は、物品の種類及び数からなる物品の取出し要求に応じて、当該取出し要求に対応する種類の物品を収容している容器を前記容器搬出入装置により前記保管棚から搬出させる搬出管理部と、
前記保管棚に保管されている物品数を種類毎及び容器毎に管理すると共に、補充が必要と判定した種類の物品を収容している補充容器を、前記容器搬出入装置により前記保管棚に補充させる補充管理部と、を備え、
前記搬出管理部は、同じ種類の物品を収容している複数の容器の内、前記容器搬出入装置による搬出を許可する容器である引当許可容器を、物品の種類毎に決定すると共に、物品の種類毎に決定する前記引当許可容器の数を、物品の種類毎に予め設定された設定引当許可数で制限し、
前記補充管理部は、物品の種類毎に予め設定された物品の目標在庫数を確保できるように、前記保管棚に補充が必要な物品の種類及び数量を判定し、補充が必要と判定した種類の物品を予め設定された設定収容数だけ収容している前記補充容器を、当該種類の物品の補充必要数に対応した補充容器数だけ補充させる点にある。
【0008】
この特徴構成によれば、同じ種類の物品を収容している複数の容器の内、容器搬出入装置による搬出を許可する容器である引当許可容器が、物品の種類毎に決定されるので、物品の取出しにより収容数が減少した容器が、無制限に増加していくことを防止できる。また、引当許可容器が、各物品の種類について、設定引当許可数の範囲内で複数決定されるので、同じ物品の種類を含む取出し要求が連続的に生じた場合でも、同じ物品の種類を収容した引当許可容器を、複数同時期に保管棚から搬出させることができ、取出し要求に対応できる。
また、物品の種類毎に決定される引当許可容器の数は、物品の種類毎に予め設定された設定引当許可数で制限されるので、引当要求数の数が無制限に増加することを防止し、引当要求数の数を設定引当許可数の設定値により管理することができる。
【0009】
また、物品の種類毎に予め設定された物品の目標在庫数を確保できるように、設定収容数の物品を収容している補充容器が補充されるので、各物品の種類の在庫数を確保できる。このとき、引当許可容器の数は設定引当許可数で制限されているので、引当許可容器に決定されず、補充されたままの状態で保管棚に保管されている容器を確保させることができる。
このため、補充された容器から無制限に物品が取り出され、在庫数を確保するために更に容器を補充する必要が生じ、保管棚に保管されている容器数が増加していくことを防止できる。各引当許可容器に収容されている物品数が減少していった場合に、目標在庫数を確保するために必要な、補充されたままの状態の容器の数が最大になり、その最大数は、目標在庫数の設定値により定まる。
よって、目標在庫数の設定値により、目標在庫数の確保のために、引当許可容器の他に、保管棚に保管されている補充されたままの容器の最大数を管理できる。
【0010】
従って、各物品の種類について、設定引当許可数及び目標在庫数の設定値によって、各物品の種類の在庫数を確保しつつ、保管棚に保管され得る最大の容器の数を管理できる。これにより、予期せず、保管棚に保管されている容器数が、保管棚が保管可能な最大保管容器数に到達することを防止でき、在庫数を十分に確保できなくなったり、引当許可容器の数を増加させることができなくなったり、することを防止できる。よって、取出し要求に対応できなくなったり、容器の搬出効率が大幅に低下したりする事態が生じることを防止できる。
【0011】
ここで、前記保管設備制御装置は、各物品の種類について設定された、前記設定引当許可数、前記目標在庫数、及び前記設定収容数に基づき、各物品の種類について前記保管棚に保管され得る最大容器数を算出し、各物品の種類の最大容器数を全ての物品の種類について合計した最大合計容器数を算出すると好適である。
【0012】
このように、各物品の種類について最大容器数が算出され、各物品の種類の最大容器数を、全ての物品の種類について合計した最大合計容器数が算出されるので、定量的に保管棚に保管され得る最大の容器数を管理することができる。
【0013】
ここで、前記保管設備制御装置は、各物品の種類について、前記設定引当許可数と、前記目標在庫数に応じて定まる最大在庫数を前記設定収容数で除算した値から1を減算した値と、を加算した値を、各物品の種類の前記最大容器数として算出すると好適である。
【0014】
各物品の種類について、引当許可容器の最大数は、設定引当許可数により定まる。また、各物品の種類について、引当許可容器に決定されておらず補充されたままの状態の容器(補充されてから一度も物品の取出しのために保管棚から取り出し作業箇所に搬出されていない容器。)の最大数は、目標在庫数に応じて定まる最大在庫数を補充容器の設定収容数で除算した値から、1を減算した値となる。よって、上記の構成のような理論式を用い、設定引当許可数、目標在庫数、及び設定収容数に基づいて、各物品の種類の最大容器数を算出することができる。
【0015】
ここで、前記保管設備制御装置は、前記最大合計容器数と、前記保管棚が保管可能な最大の容器数である最大保管容器数と、の比較結果を表示装置に表示させる、又は前記最大合計容器数と前記最大保管容器数とを比較可能に前記表示装置に表示させると好適である。
【0016】
この構成によれば、管理者は、保管棚が保管可能な最大保管容器数に対する、各物品の種類の最大容器数を合計した最大合計容器数を容易に把握し管理することができる。
管理者は、例えば、最大合計容器数が最大保管容器数を超えないように、各物品の種類について設定された、設定引当許可数、目標在庫数、及び設定収容数などの値を調整することが容易になる。
【0017】
ここで、前記保管設備制御装置は、前記最大合計容器数が、前記保管棚が保管可能な最大の容器数である最大保管容器数を超えないように、各物品の種類について設定される、前記設定引当許可数、前記目標在庫数、及び前記設定収容数の値を調整すると好適である。
【0018】
この構成によれば、最大合計容器数が最大保管容器数を超えないように、保管設備制御装置により自動的に、設定引当許可数、目標在庫数、及び設定収容数の値が調整される。よって、確実に最大合計容器数が最大保管容器数を超えないようにすることができると共に、管理者の負担を軽減できる。
【0019】
ここで、前記補充管理部は、前記保管棚における物品の在庫数が、前記目標在庫数から物品の入荷単位数を減算した補充判定数以下になった物品の種類を、補充が必要な物品の種類であると判定し、補充が必要と判定した種類の物品を収容している前記補充容器を、前記入荷単位数に対応した前記補充容器数だけ前記保管棚に補充させると好適である。
【0020】
保管スペースの削減、作業効率の観点から、入荷単位数で入荷した物品を、単数又は複数の補充容器に収容して、保管棚に補充することが望ましい。
上記の構成によれば、入荷単位数を用いて補充を判定するので、物品の入荷に則して物品を補充させることができる。そして、各物品の種類の在庫数を、目標在庫数から、目標在庫数より入荷単位数だけ少ない数との間に維持することができる。
また、各物品の種類の在庫数が、目標在庫数を超えないように管理でき、各物品の種類の最大容器数を、目標在庫数の設定値を用いて容易に把握できる。
【0021】
ここで、各物品の種類の前記設定収容数は、各種類の物品の入荷単位数を、物品の種類毎に予め設定された配分容器数の容器に均等分配した場合に各容器に収容される物品の数に設定されており、
前記補充管理部は、補充が必要と判定した物品の種類の前記補充容器数を、当該物品の種類に設定された前記配分容器数に決定すると好適である。
【0022】
この構成によれば、入荷単位数で入荷した物品は、配分容器数の容器に均等配分されて、配分容器数の補充容器が用意される。そして、補充判定に応じて、配分容器数の補充容器が、保管棚に補充される。
【0023】
ここで、各物品の種類の前記設定引当許可数は、各物品の種類の前記目標在庫数を、各物品の種類の入荷単位数又は前記設定収容数で除算した数に設定されていると好適である。
【0024】
各物品の種類の目標在庫数は、一般に、各物品の種類の取出し量に応じて設定される。例えば、1日当たりの取出し量が多い種類の物品の目標在庫数は大きく設定され、逆に取出し量の少ない種類の物品の目標在庫数は小さく設定される。
また、取出し量の多い物品の種類は、当該物品の種類を含む取出し要求が連続的に生じて、当該物品の種類を収容した容器が、同時期に複数保管棚から搬出される確率が高くなり、設定引当許可数を大きく設定する必要がある。
上記の構成によれば、各物品の種類の設定引当許可数は、目標在庫数に応じて設定されるので、容器が同時期に搬出される確率に応じた適正な数に自動的に設定される。
よって、同じ物品の種類を含む取出し要求が連続的に生じた場合でも、引当許可容器を同時期に複数保管棚から搬出させることができ、取出し要求に対応できる。
【0025】
ここで、各物品の種類の前記設定引当許可数は、各物品の種類の前記目標在庫数を、各物品の種類の入荷単位数又は前記設定収容数で除算した数に設定されていると好適である。
【0026】
この構成によれば、各物品の種類の設定引当許可数は、目標在庫数を入荷単位数又は設定収容数で除算した数に設定されるので、物品の取出しが未だ行われていない初期状態の容器数の範囲内で、設定引当許可数を決定することができる。よって、初期状態から安定的に物品保管設備を作動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の実施形態に係る物品保管設備の全体構成図である。
図2】取出し要求に応じた容器の搬出計画を説明するための表である。
図3】最大容器数の第1の具体例を説明するための図である。
図4】最大容器数の第2の具体例を説明するための図である。
図5】容器から取り出した物品を、取出し要求に対応して集合させる物品集合装置の挙動を説明するための図である。
図6】容器から取り出した物品を、取出し要求に対応して集合させる物品集合装置の挙動を説明するための図である。
図7】容器から取り出した物品を、取出し要求に対応して集合させる物品集合装置の挙動を説明するための図である。
図8】容器から取り出した物品を、取出し要求に対応して集合させる物品集合装置の挙動を説明するための図である。
図9】容器から取り出した物品を、取出し要求に対応して集合させる物品集合装置の挙動を説明するための図である。
図10】容器から取り出した物品を、取出し要求に対応して集合させる物品集合装置の挙動を説明するための図である。
図11】その他の実施形態に係る物品保管設備の全体構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明に係る物品保管設備1の実施形態について説明する。
物品保管設備1は、同じ種類の物品30を複数個収容する容器40を保管する保管棚10と、容器40に収容されている物品30の取出しのために保管棚10に保管されている容器40を搬出すると共に物品30を収容した容器40を保管棚10に搬入する容器搬出入装置20と、容器搬出入装置20を制御する保管設備制御装置60と、を備えている。
【0029】
保管設備制御装置60は、搬出管理部61と補充管理部62を備えている。
搬出管理部61は、物品の種類及び数からなる物品の取出し要求に応じて、当該取出し要求に対応する種類の物品30を収容している容器40を容器搬出入装置20により保管棚10から搬出させる。
補充管理部62は、保管棚10に保管されている物品数を種類毎及び容器40毎に管理すると共に、補充が必要と判定した種類の物品を収容している補充容器を、容器搬出入装置20により保管棚10に補充させる。
【0030】
本実施形態では、物品保管設備1は、容器搬出入装置20により搬出された容器40から物品30を取り出し、物品30を特定の集合場所に集める物品集合装置50を備えている。
また、保管設備制御装置60は、集合管理部63を備えている。集合管理部63は、物品の取出し要求に応じて、物品集合装置50を制御し、保管棚10から搬出された容器40から物品30を取り出させて特定の集合場所に集めさせる。
【0031】
また、本実施形態では、物品保管設備1は、保管棚10に補充する物品30を収容した補充容器を容器搬出入装置20に供給する物品補充装置を備えている。
補充管理部62は、物品補充装置を制御し、補充が必要と判定した補充容器を容器搬出入装置20に供給させる。
以下、各構成について詳細に説明する。
【0032】
1.保管棚10
保管棚10は、同じ種類の物品30を複数個収容する容器40を保管する棚である。本実施形態では、図1に示すように、容器40を収納する収納部11が縦横に複数並設された保管棚10が複数備えられている。各保管棚10は、収納部11における物品出し入れ口が対向するように、複数の対を為す状態で配置されており、各対の保管棚10の間には、容器搬出入装置20を構成するスタッカークレーン21が走行移動するための走行用空間が設けられ、走行用空間の床面側にはスタッカークレーン21を走行案内する走行レール22が敷設されている。
【0033】
本実施形態では、4対8個の保管棚10が設置されており、4台のスタッカークレーン21a、21b、21c、21d(以下、スタッカークレーン21と総称する)が、各対の保管棚10に対応する走行用空間を走行レール22に案内されながら走行移動自在に設けられている。
【0034】
2.容器搬出入装置20
容器搬出入装置20は、容器40に収容されている物品30の取出しのために保管棚10に保管されている容器40を搬出すると共に物品30を収容した容器を保管棚10に搬入する装置である。
本実施形態では、容器搬出入装置20は、保管棚10から容器40を搬出すると共に保管棚10に容器40を搬入する搬出入部としてのスタッカークレーン21を備えている。また、容器搬出入装置20は、物品集合装置50との間で容器40の受け渡し及び受け取りを行う入出庫装置23を備えている。
容器搬出入装置20は、保管設備制御装置60から指令された容器40を保管棚10から搬出すると共に、保管設備制御装置60から指令された容器40を保管棚10の収納部11に搬入する。なお、保管設備制御装置60については後述する。
【0035】
<スタッカークレーン21>
スタッカークレーン21は、保管棚10に沿って移動する台車などの移動体と、保管棚10から容器40を取り出す又は保管棚10に容器40を収容するフォークなどの搬出入機と、複数段の棚を有する保管棚10から容器40を搬出入させるための昇降機と、を備えている。
【0036】
<入出庫装置23>
入出庫装置23は、スタッカークレーン21により保管棚10から搬出された容器40を物品集合装置50に受け渡す出庫部と、物品30が取り出された後の容器40を物品集合装置50から受け取ってスタッカークレーン21に受け渡す入庫部と、を備えている。
また、入出庫装置23は、保管棚10に補充する物品30を収容した補充容器をスタッカークレーン21に受け渡す補充部と、物品30が全て取り出されて空になった容器40(以下、空容器と称す)をスタッカークレーン21に受け渡さないように入出庫装置23の外に排出する排出部と、を備えている。
【0037】
本実施形態では、図1に示すように、出庫部は、スタッカークレーン21が搬出した容器40を物品集合装置50に搬送する出庫コンベヤ24aを備えている。また、入庫部は、物品集合装置50から受け取った容器40をスタッカークレーン21に搬送する入庫コンベヤ25aを備えている。
【0038】
出庫コンベヤ24aは、スタッカークレーン21により出庫用受取位置24bに載置された容器40を、物品集合装置50が物品30を取り出すための出庫用受渡位置24cまで搬送する。入庫コンベヤ25aは、物品集合装置50により物品30が取り出された後の容器40を、入庫用受取位置25bから、スタッカークレーン21が取り上げる入庫用受渡位置25cまで搬送する。
【0039】
また、本実施形態では、補充部は、補充容器を入庫コンベヤ25aに受け渡すように構成されている。入庫コンベヤ25aは、引き渡された補充容器を、入庫用受渡位置25cまで搬送し、スタッカークレーン21は、補充容器を保管棚10に搬入する。なお、補充容器は、物品補充装置が備えた補充容器コンベア26aにより補充部に搬送される。
排出部は、入庫コンベヤ25aから空容器を受け取るように構成されている。空容器は、空容器コンベア27aにより排出部から物品補充装置に搬送される。
【0040】
3.物品集合装置50
物品集合装置50は、容器搬出入装置20により搬出された容器40から、物品30を取り出して、特定の集合場所に集める装置である。
本実施形態では、物品集合装置50は、容器搬出入装置20により搬出された容器40から物品30を取り出す物品取出し部と、取出した物品30を特定の集合場所に集める物品集合部と、を備えている。
【0041】
本実施形態では、図1に示すように、物品取出し部は、出庫コンベヤ24aにより出庫用受渡位置24cに搬送された容器40から物品30を取り出して物品集合部に受け渡すロボットアーム51aを備えている。なお、ロボットアーム51aの代わりに作業者が、容器40から物品30を取り出して、物品集合部に受け渡すように構成されてもよい。
【0042】
また、物品集合部は、ロボットアーム51aにより取り出された物品30を一時的に蓄えるバッファコンベア52aと、バッファコンベア52aに蓄えられた物品30を集品コンベア52cに受け渡す切出コンベア52bと、切出コンベア52bから受け取った物品30を集合場所に搬送する集品コンベア52cと、集合場所で集品容器52dに投入する投入機52eと、集品容器52dを搬送する集品容器コンベア52fと、を備えている。
【0043】
バッファコンベア52aは、ロボットアーム51aが載置した物品30を、載置された順番に切出コンベア52bに搬送する。図1に示す例では、バッファコンベア52a及び切出コンベア52bは、各物品取出し部に対して3ライン設けられている。これにより、より多くの物品30をバッファコンベア52a上に蓄えることができ、同時により多くの物品30を集品コンベア52cに受け渡すことができる。
集品コンベア52cは、その物品30の載置部分が各切出コンベア52bを順番に通過するように配置されており、各切出コンベア52bから受け取った物品30を所定の搬送方向に搬送するように構成されている。すなわち、集品コンベア52cの載置部分は、各切出コンベア52bから順番に物品30を受け取り、搬送方向に搬送する。
【0044】
投入機52eは、集品コンベア52cの搬送方向の下流側の端部に配置されており、集品コンベア52cが各切出コンベア52bを順番に通過して受け取った物品30を、集品容器52dに投入する。
集品容器コンベア52fは、空の集品容器52dを投入機52eに順番に送り出して、物品30が投入される集品容器52dを順番に切り替えるように構成されている。図1に示す例では、集品容器コンベア52fは、搬送方向に沿って一列に載置された集品容器52dが、投入機52eを順番に通過するように配置されており、物品30が投入された集品容器52dを所定の搬送方向に搬送するように構成されている。
【0045】
4.物品補充装置
物品補充装置は、保管棚10に補充する物品30を収容した補充容器を容器搬出入装置20に供給する装置である。
物品補充装置は、入荷した物品30を容器40に収容して補充容器を用意する。
保管設備制御装置60から補充の指示があった後、指示のあった種類の物品30を供給元に発注して、物品30を入荷させるように構成されてもよいし、ストックの確保のために、予め発注し入荷させた物品30を別の保管設備に保管させるように構成されてもよい。トラックなどの輸送手段により物品30を輸送して入荷させる場合には、補充指示後、物品30が入荷されるまでには、例えば数日単位のリードタイムが必要になる。別の保管設備に保管している場合も、別の保管設備から出庫させ、補充容器を用意するまでには、例えば数時間単位のリードタイムが必要になる。いずれにしても、保管設備制御装置60からの補充指示後、入荷した物品30から補充容器を用意するまでには、保管棚10からの容器40の搬出入に比べ比較的長いリードタイムが必要になる。
【0046】
本実施形態では、物品30の入荷単位数は、種類毎に予め定まっている。例えば、物品30は、所定数だけまとめて梱包された状態で入荷し、入荷単位数は、一つの梱包に含まれる物品数となる。
物品補充装置は、段ボールケース等に収容された状態で入荷単位数で入荷した物品30を、物品の種類毎に予め設定された配分容器数の容器に均等分配して、配分容器数の補充容器を用意するように構成されている。各補充容器に収容される物品の数である設定収容数は、入荷単位数を配分容器数で除算した数に設定される。なお、配分容器数が1に設定されている場合は、入荷した入荷単位数の物品30が、そのまま1つの補充容器に収容される。
入荷した物品30を補充容器に収容する作業は、作業者が行ってもよいが、ロボットアームなどの機械が行ってもよい。また、補充容器としては、樹脂製のトレーやコンテナ等を用いることが好ましい。なお、配分容器数が1に設定されている場合は、入荷した物品30を補充容器に収容する作業を省略して、入荷した段ボールケースをそのまま補充容器に流用してもよい。
【0047】
5.保管設備制御装置60
保管設備制御装置60は、搬出管理部61と補充管理部62を備えている。
<搬出管理部61>
搬出管理部61は、上記のように、物品の種類及び数からなる物品の取出し要求に応じて、当該取出し要求に対応する種類の物品30を収容している容器40を容器搬出入装置20により保管棚10から搬出させる。
本実施形態では、搬出管理部61は、同じ種類の物品30を収容している複数の容器の内、容器搬出入装置20による搬出を許可する容器40である引当許可容器を、物品の種類毎に決定すると共に、物品の種類毎に決定する引当許可容器の数を、物品の種類毎に予め設定された設定引当許可数で制限するように構成されている。
【0048】
本実施形態では、搬出管理部61は、物品の種類毎に、設定引当許可数の引当許可容器を決定するように構成されている。
各容器40には、容器40を相互に識別するための個体識別情報が割り当てられており、保管設備制御装置60は、各容器40の保管棚10おける位置、収容している物品の種類、収容数を、個体識別情報に関連付けて管理している。
搬出管理部61は、引当許可容器とする容器40の個体識別情報を決定するように構成されている。搬出管理部61は、各物品の種類について、設定引当許可数の個体識別情報を決定する。搬出管理部61は、引当許可容器に決定した容器40の個体識別情報を管理しており、取出し要求に応じて、引当許可容器に決定した個体識別情報を有する容器40を保管棚10から搬出させる。
【0049】
本実施形態では、各物品の種類の設定引当許可数は、各物品の種類の目標在庫数に応じた数に設定されている。具体的には、各物品の種類の設定引当許可数は、各物品の種類の目標在庫数を、各物品の種類の入荷単位数又は設定収容数で除算した数に設定されている。なお、除算した数が、割り切れない場合は、小数点以下が切り捨てられる。
【0050】
なお、保管棚10には、引当許可容器に決定されておらず、補充されたままの状態の容器(以下、引当禁止容器と称す)が保管される。搬出管理部61は、引当禁止容器に設定された容器40の個体識別情報も管理している。
搬出管理部61は、取出し要求に対応する種類の物品30を収容している全ての引当許可容器が保管棚10から搬出されている場合でも、取出し要求に対応する種類の物品30を収容している引当禁止容器を保管棚10から搬出させないように構成されている。
【0051】
搬出管理部61は、ある物品の種類の引当許可容器が空になり、物品保管設備1の外に排出されると、同じ種類の物品を収容している引当禁止容器の1つを引当許可容器に変更する。
本実施形態では、搬出管理部61は、同じ種類の物品を収容した複数の引当許可容器が、複数の保管棚10に分散するように、引当禁止容器の1つを引当許可容器に決定するように構成されている。
具体的には、搬出管理部61は、ある種類の物品を収容している引当許可容器が空になり、当該種類の引当禁止容器を新たに引当許可容器に決定する場合は、各スタッカークレーン21に対応した保管棚10のまとまり(保管棚単位と称す)の内、当該種類の引当許可容器の保管数が少ない保管棚単位を判定し、判定された保管棚単位に保管されている引当禁止容器を引当許可容器に決定するように構成されている。
【0052】
<補充管理部62>
補充管理部62は、上記のように、保管棚10に保管されている物品数を種類毎及び容器40毎に管理すると共に、補充が必要と判定した種類の物品を収容している補充容器を、容器搬出入装置20により保管棚10に補充させる。
本実施形態では、補充管理部62は、物品の種類毎に予め設定された物品の目標在庫数を確保できるように、保管棚10に補充が必要な物品の種類及び数量を判定し、補充が必要と判定した種類の物品を予め設定された設定収容数だけ収容している補充容器を、当該種類の物品の補充必要数に対応した補充容器数だけ保管棚10に補充させるように構成されている。
保管棚10に補充された補充容器は、ひとまず引当禁止容器に設定される。
【0053】
本実施形態では、補充管理部62は、同じ種類の物品を収容した複数の引当禁止容器が、複数の保管棚10に分散するように、補充容器を補充する保管棚10を決定するように構成されている。
具体的には、搬出管理部61は、ある種類の物品を収容している補充容器を補充する場合は、各スタッカークレーン21に対応した保管棚単位の内、引当禁止容器の保管数が少ない保管棚単位を判定し、判定された保管棚単位に補充容器を補充させるように構成されている。
【0054】
<集合管理部63>
本実施形態では、上記のように、保管設備制御装置60は、集合管理部63を備えている。集合管理部63は、物品の取出し要求に応じて、物品集合装置50を制御し、保管棚10から搬出された容器40から物品30を取り出させ所定の集合場所に集めさせる。集合管理部63については、後で詳しく説明する。
【0055】
5−1.取出し要求に応じた容器の搬出
<物品の取出し要求>
物品の取出し要求は、物品の種類及び数からなる。
物品の取出し要求は、例えば、顧客や生産ラインなどの要求元から、発送の要求があった物品の種類及び数のまとまりからなる。
例えば、顧客αから注文あった取出し要求Xは、下記のようになる。
・顧客αの取出し要求X
種類Aの物品を5個要求
種類Dの物品を2個要求
種類Hの物品を3個要求
【0056】
また、顧客βから注文あった取出し要求Yは、下記のようになる。
・顧客βの取出し要求Y
種類Bの物品を5個要求
種類Cの物品を3個要求
種類Eの物品を4個要求
種類Fの物品を4個要求
種類Hの物品を4個要求
保管設備制御装置60は、このような物品の取出し要求を、作業者による入力や要求元からのデータ通信などにより受け付ける。
【0057】
<取出し要求に応じた容器の搬出>
保管設備制御装置60は、要求を受けた複数の取出し要求を順番に処理する。
搬出管理部61は、処理する取出し要求に含まれる、各物品の種類を収容している引当許可容器を、容器搬出入装置20(スタッカークレーン21)により保管棚10から搬出させる。搬出管理部61は、各引当許可容器の保管棚10における位置、及び各引当許可容器に収容されている物品の種類及び数量を管理しており、取出し要求に応じて、搬出させる容器40の保管棚10における位置を決定して、容器搬出入装置20に指令する。容器搬出入装置20は、搬出管理部61から指令された保管棚10の位置にある容器40を搬出する。
【0058】
図1に示す例では、物品保管設備1は、複数の容器搬出入装置20(スタッカークレーン21)を備えており、取出し要求に応じて、同時に複数の引当許可容器を搬出可能である。
搬出管理部61は、搬出効率を向上させるために、1つの取出し要求に含まれる複数種類の物品に対応した複数の引当許可容器を、複数のスタッカークレーン21に分散させて並列的に搬出させるように構成されている。また、搬出管理部61は、搬出効率を向上するために、取出し要求を次々と連続的に処理して、引当許可容器の搬出を複数のスタッカークレーン21に分散させるように構成されている。
【0059】
図1に示す例では、4つのスタッカークレーン21が備えられており、取出し要求に応じて、同時期に4つの引当許可容器を搬出可能である。
搬出管理部61が、例えば、上記した、取出し要求X、取出し要求Yの順に処理する場合について説明する。
搬出管理部61は、図2に示すように、取出し要求Xに対応して、第1のスタッカークレーン21a(第1クレーン21aと称す、以下同様)に種類Dの物品を収納した引当許可容器を搬出させ、第2クレーン21bに種類Aの物品を収納した引当許可容器を搬出させ、第3クレーン21cに種類Hの物品を収納した引当許可容器を搬出させ、取出し要求Yに対応して、第4クレーン21dに種類Bの物品を収納した引当許可容器を搬出させる。その後、搬出管理部61は、取出し要求Yに対応して、第1クレーン21aに種類Hの物品を収納した引当許可容器を搬出させ、第2クレーン21bに種類Fの物品を収納した引当許可容器を搬出させ、第3クレーン21cに種類Eの物品を収納した引当許可容器を搬出させ、第4クレーン21dに種類Cの物品を収納した引当許可容器を搬出させる。
【0060】
5−2.複数の引当許可容器の決定
<複数の引当許可容器の必要性>
顧客などから要求される取出し要求の内容は、予測困難であり、同じ種類の物品を含む取出し要求が連続的に発生する場合がある。
【0061】
図1に示す物品保管設備1の例では、スタッカークレーン21により保管棚10から搬出された引当許可容器は、物品集合装置50による物品30の取り出しのために、入出庫装置23(出庫コンベヤ24a)に受け渡され、物品30が取り出された後、入出庫装置23(入庫コンベヤ25a)から再びスタッカークレーン21に受け渡されて、保管棚10に搬入される工程を経る。そのため、保管棚10から搬出された引当許可容器が再び搬入されるまでには、一定のタイムラグが生じる。また、入出庫装置23には、物品集合装置50により順番に引当許可容器から物品30を取り出すため、複数の引当許可容器が蓄えられる。よって、各容器搬出入装置20において、複数の引当許可容器が保管棚10から搬出されたままの状態が生じる。
すなわち、保管棚10から搬出された引当許可容器は、物品集合装置50による物品30の取り出しのために、暫くの間、入出庫装置23に留まり、保管棚10に搬入されない。
【0062】
本実施形態とは異なり、各物品の種類について引当許可容器が1つだけ決定されるように構成されている場合は、ある種類の物品を収容した引当許可容器が、以前に処理した取出し要求により保管棚10から搬出されたままの状態であるときに、同じ種類の物品を含む取出し要求があったときに対応できない。
具体的には、引当許可容器が保管棚10に搬入され戻ってくるまで搬出指令を与えることを待ったり、このような待ちが必要な取出し要求を処理せずスキップして、次の順番の取出し要求を処理したりする。このような待ちや取出し要求のスキップが生じると搬出効率が低下する。
【0063】
<複数の引当許可容器の決定>
一方、本実施形態に係る搬出管理部61は、同じ種類の物品30を収容している引当許可容器を、設定引当許可数の範囲内で複数決定するように構成されているので、同じ種類の物品を含む取出し要求が連続的にあった場合でも、同じ種類の物品を収容した引当許可容器を連続的に搬出させることができ、搬出効率が低下することを抑制できる。
【0064】
5−3.設定引当許可数による引当許可容器の数の制限
<引当許可容器の数を制限する必要性>
しかし、本実施形態とは異なり、同じ物品の種類を含む取出し要求が連続的に多数生じた場合に、引当許可容器の数を制限なく増加させると、引当許可容器の数が増加し、保管棚10の容器保管容量が不足したり、物品30が相当数取り出された引当許可容器が増えて物品の在庫数が減少したりする恐れがある。同じ物品の種類を含む取出し要求が連続的に生じる確率は、予測困難であるため、予期せず、保管棚10の容器保管容量の不足が生じる恐れがある。
【0065】
保管棚10の容器保管容量が不足すると、在庫数が不足した物品の種類が生じても、不足した物品の種類の補充容器を十分補充できない。このため、ある物品の種類について在庫数が不足して、取出し要求に対応できなくなる恐れがある。
また、保管棚10の容器保管容量が不足すると、ある物品の種類について引当許可容器の数を増加させる必要が生じても、引当許可容器の数を増加させることができない。このため、ある物品の種類の引当許可容器の数が不足して、搬出効率が大幅に低下する恐れがある。
このように、引当許可容器の数を制限なく増加させると、短期的には搬出効率が向上するが、顧客からの取出し要求が予測困難である以上、長期的には、突然、在庫数が不足して取出し要求に対応できなくなったり、搬出効率が大幅に低下したりする事態が生じる可能性がある。
このように物品保管設備1の機能が突然低下する事態が生じるリスクを管理することが望まれる。
【0066】
<設定引当許可数による制限>
本実施形態に係る搬出管理部61は、上記のように、物品の種類毎に決定する引当許可容器の数を、物品の種類毎に予め設定された設定引当許可数で制限するように構成されている。よって、引当許可容器の数が際限なく増加することを防止できる。
本実施形態では、搬出管理部61は、同じ種類の物品30を収容している複数の容器40の内、引当許可容器を、物品の種類毎に予め設定された設定引当許可数だけ決定するように構成されている。
保管棚10に保管される引当許可容器の最大数は、各物品の種類の設定引当許可数を、全ての物品の種類について合計した数になる。よって、保管棚10に保管される引当許可容器の最大数を、各物品の種類の設定引当許可数の設定値を調整することで、管理することができる。
【0067】
5−4.目標在庫数の確保
補充管理部62の指令により、物品補充装置に補充容器を用意させて、保管棚10に補充させるまでには、上記のように、リードタイムが必要になる。そのため、保管棚10に適切な在庫数の物品30を保管させていないと、在庫数が不足して取出し要求に対応できなくなる事態が生じる恐れがある。
本実施形態に係る補充管理部62は、上記のように、物品の種類毎に予め設定された物品の目標在庫数を確保できるように、補充が必要と判定した種類の物品を予め設定された設定収容数だけ収容している補充容器を、当該種類の物品の補充必要数に対応した補充容器数だけ補充させるように構成されている。
保管棚10に補充された補充容器は、ひとまず引当禁止容器に設定される。
【0068】
このように、各物品の種類について、目標在庫数を確保できるように、補充容器が補充されるので、在庫数が不足して取出し要求に対応できなくなる事態が発生することを抑制できる。
【0069】
5−5.最大合計容器数の管理
5−5−1.目標在庫数による引当禁止容器の数の管理
以下で説明するように、各物品の種類について、保管棚10に保管される引当禁止容器の数を、目標在庫数の設定により管理することができる。
各物品の種類iについて、保管棚10に保管され得る引当禁止容器の最大容器数Cnpmxi(以下、最大禁止容器数Cnpmxi)は、次式に示すように、保管棚10に保管され得る最大在庫数Gmxiを、補充容器に収容される物品の設定収容数Gnfliで除算した容器数(以下、初期容器数Cniniと称す)から1を減算した容器数になる。ここで、各物品の種類iについて、保管棚10に保管され得る最大在庫数Gmxiは、目標在庫数Gtriに比例して定まる。
Cnpmxi=Gmxi/Gnfli−1
=Cnini−1 ・・・(1)
Gmxi=Gtri+Koff
ここで、Koffは、目標在庫数に基づく補充容器の補充判定方法の種類によって定まる所定のオフセット値であり、正又は負の整数又はゼロに定まる。
なお、Gmxi/Gnfliが割り切れない場合は、小数点以下が切り捨てられる。
【0070】
本実施形態では、目標在庫数に基づく補充判定方法として、補充管理部62は、保管棚10における物品の在庫数が、目標在庫数から物品の入荷単位数を減算した補充判定数以下になった物品の種類を、補充が必要な物品の種類であると判定し、補充が必要と判定した種類の物品を収容している補充容器を、入荷単位数に対応した補充容器数だけ保管棚に補充させるように構成されている。この構成の場合は、各物品の種類について保管棚10に保管され得る最大在庫数は、各物品の種類の目標在庫数となる。
【0071】
この補充判定方法では、式(1)における所定のオフセット値Koffは0になり、各物品の種類iの引当禁止容器の最大禁止容器数Cnpmxiは、次式に示すように、目標在庫数Gtriを設定収容数Gnfliで除算した容器数(初期容器数Cnini)から1を減算した容器数になる。このことについては、図3及び図4に示す具体例を用いて後述する。
Cnpmxi=Gtri/Gnfli−1=Cnini−1 ・・・(2)
【0072】
5−5−2.各物品の種類の最大容器数の算出
各物品の種類iについて、保管棚10に保管される容器数は、引当許可容器の容器数と引当禁止容器の容器数との合計数となる。各物品の種類iについて、保管棚10に保管され得る最大容器数Cnmxiは、次式に示すように、引当許可容器の設定引当許可数Cnaliと、引当禁止容器の最大禁止容器数Cnpmxiとの合計数になる。
Cnmxi=Cnali+Cnpmxi ・・・(3)
ここで、最大禁止容器数Cnpmxiは、式(1)、式(2)で示したように、目標在庫数Gtriに比例し、設定収容数Gnfliに反比例する所定の容器数に定まる。
よって、各物品の種類iの最大容器数Cnmxiを、引当許可容器の設定引当許可数Cnali、目標在庫数Gtri、及び補充容器の設定収容数Gnfliの設定値により管理することができる。
【0073】
5−5−3.最大容器数の具体例
<最大容器数の第1の具体例>
次に、最大容器数の第1の具体例について説明する。
図3に示す例は、ある種類の物品について、下記のように設定されている場合の例である。
設定引当許可数=4
目標在庫数=400
設定収容数=100
入荷単位数=100
配分容器数=1
【0074】
本例では、搬出管理部61は、各物品の種類の目標在庫数を各物品の種類の入荷単位数で除算した数を、各物品の種類の設定引当許可数に設定するように構成されている。具体例では、設定引当許可数は、目標在庫数の400を入荷単位数の100で除算した4に設定されている。
また、補充管理部62は、上記のように、入荷単位数を配分容器数で除算した数を、設定収容数に設定するように構成されている。具体例では、設定収容数は、入荷単位数の100を配分容器数の1で除算した100に設定されている。
【0075】
また、本例では、上記のように、補充管理部62は、保管棚10における各物品の種類の在庫数が、目標在庫数から入荷単位数を減算した補充判定数以下になった場合に、設定収容数の物品を収容した補充容器を、入荷単位数に対応した補充容器数(配分容器数)だけ保管棚10に補充させるように構成されている。具体例では、補充管理部62は、保管棚10における物品の在庫数が、目標在庫数の400から入荷単位数の100を減算した300の補充判定数以下になった場合に、設定収容数の100の物品を収容した補充容器を、1の配分容器数だけ保管棚10に補充させる。
【0076】
物品の取り出しが全く行われていない初期状態では、図3に示すように、設定収容数の100の物品が収容された初期状態の4つの容器(補充容器)の全てが、引当許可容器に設定されている。この4つの容器数が、初期容器数に相当する。
【0077】
その後、取出し要求に応じた引当許可容器の搬送及び物品の取出しが開始され、時期1では、4つの引当許可容器の物品数が減少し、物品の在庫数が290になっている。物品の在庫数が補充判定数の300以下になったので、設定収容数の100の物品を収容した補充容器が配分容器数の1だけ保管棚10に補充され、引当禁止容器に設定されている。その結果、容器数が4から5に増加している。
【0078】
その後、更に引当許可容器から物品の取出しが行われ、時期2では、物品の在庫数が295になり、補充判定数の300以下になったので、100の物品を収容した1つの補充容器が保管棚10に補充され、引当禁止容器に設定されている。その結果、容器数が5から6に増加している。
【0079】
その後、時期3では、左から2番目の引当許可容器の物品数がゼロになり空になったので、保管棚10の外に排出されている。その結果、引当許可容器が3つに減少したので、引当禁止容器の1つが、引当許可容器に変更されている。容器数は6から5に減少している。
なお、図3では、説明のため、容器を横一列に左側に寄せて並べているが、実際には、各容器は保管棚10において分散して保管されている。
【0080】
その後、空にならない程度に、引当許可容器から物品の取出しが行われ、時期4では、物品の在庫数が275になり、補充判定数の300以下になったので、100の物品を収容した1つの補充容器が保管棚10に補充され、引当禁止容器に設定されている。その結果、容器数が5から6に増加している。
【0081】
その後、空にならない程度に、引当許可容器から物品の取出しが行われ、時期5では、物品の在庫数が295になり、補充判定数の300以下になったので、100の物品を収容した1つの補充容器が保管棚10に補充され、引当禁止容器に設定されている。その結果、容器数が6から7に増加している。この容器数7が最大容器数となる。このように、各引当許可容器の物品数が減少してくると、容器数が増加し、最大容器数に到達する。
【0082】
図3には、容器数が最大になる場合を理解しやすいように、各引当許可容器の物品数が極限の1まで減少した場合の例を示している。このように、引当許可容器の物品数が極限まで減少した状態では、目標在庫数を確保するために、引当禁止容器の数が最大容器数(最大禁止容器数)まで増加される。
式(2)に示したように、引当禁止容器の最大容器数は、目標在庫数を設定収容数で除算した初期容器数から1を減算した容器数になる。ここで、1を減算するのは、引当許可容器にいくつかの物品が収容されている状態で、物品の在庫数が目標在庫数以下になるためには、引当禁止容器の数が、目標在庫数を設定収容数で除算した初期容器数より1つだけ少なくなるためである。
【0083】
具体例では、引当禁止容器の最大容器数(最大禁止容器数)は、目標在庫数の400を設定収容数の100で除算した4から1を減算した3になる。そして、最大容器数は、式(3)に示したように、設定引当許可数の4と最大禁止容器数の3とを合計した7になる。
【0084】
<最大容器数の第2の具体例>
次に、最大容器数の第2の具体例について説明する。
図4に示す例は、ある種類の物品について、下記のように設定されている場合の例である。
設定引当許可数=4
目標在庫数=400
設定収容数=50
入荷単位数=100
配分容器数=2
【0085】
上記の第1の具体例と異なり、第2の具体例では、配分容器数が2に設定されており、設定収容数が入荷単位数の100を2で除算した50に設定されている。他の構成は、上記の第1の具体例と同様である。
【0086】
物品の取り出しが全く行われていない初期状態では、図4に示すように、目標在庫数の400に対応して、設定収容数の50の物品が収容された容器(補充容器)が8つ保管棚10に保管されている。この8つの容器数が、初期容器数に相当する。この内、設定引当許可数である4つの容器が、引当許可容器に設定されている。
【0087】
その後、取出し要求に応じた引当許可容器の搬送及び物品の取出しが開始され、時期1では、4つの引当許可容器の物品数が減少し、物品の在庫数が290になっている。物品の在庫数が補充判定数の300以下になったので、設定収容数の50の物品を収容した補充容器が配分容器数の2だけ保管棚10に補充され、引当禁止容器に設定されている。その結果、容器数が8から10に増加している。
【0088】
その後、更に引当許可容器から物品の取出しが行われ、時期2では、左から2番目の引当許可容器の物品数がゼロになり空になったので、保管棚10の外に排出されている。その結果、引当許可容器が3つに減少したので、引当禁止容器の1つが、引当許可容器に変更されている。容器数は10から9に減少している。
【0089】
その後、空にならない程度に、引当許可容器から物品の取出しが行われ、時期3では、物品の在庫数が290になり、補充判定数の300以下になったので、50の物品を収容した2つの補充容器が保管棚10に補充され、引当禁止容器に設定されている。その結果、容器数が9から11に増加している。この容器数6が最大容器数となる。このように、各引当許可容器の物品数が減少してくると、容器数が増加し、最大容器数になる。
【0090】
図4には、図3と同様に、容器数が最大になる場合を理解しやすいように、各引当許可容器の物品数が極限の1まで減少した場合の例を示している。このように、引当許可容器の物品数が極限まで減少した状態では、目標在庫数を確保するために、引当禁止容器の数が最大容器数(最大禁止容器数)まで増加される。
図3の場合と同様に、引当禁止容器の最大容器数は、式(2)に示したように、目標在庫数を設定収容数で除算した初期容器数から1を減算した容器数になる。ここで、1を減算するのは、引当許可容器にいくつかの物品が収容されている状態で、物品の在庫数が目標在庫数以下になるためには、引当禁止容器の数が、目標在庫数を設定収容数で除算した初期容器数より1つだけ少なくなるためである。
【0091】
具体例では、引当禁止容器の最大容器数(最大禁止容器数)は、目標在庫数の400を設定収容数の50で除算した8から1を減算した7になる。そして、最大容器数は、式(3)に示したように、設定引当許可数の4と最大禁止容器数の7とを合計した11になる。
【0092】
5−5−4.最大合計容器数の管理
保管設備制御装置60は、各物品の種類iについて設定された、引当許可容器の設定引当許可数Cnali、目標在庫数Gtri、及び補充容器の設定収容数Gnfliに基づき、式(1)〜式(3)を用いて、各物品の種類iの最大容器数Cnmxiを算出する。そして、保管設備制御装置60は、次式に示すように、各物品の種類iの最大容器数Cnmxiを全ての物品の種類について合計した最大合計容器数Cnsmを算出するように構成されている。
Cnsm=ΣCnmxi ・・・(4)
【0093】
保管設備制御装置60は、最大合計容器数Cnsmと保管棚10の最大保管容器数とを比較し、管理者が確認できるように比較結果を表示装置に表示させたり、最大合計容器数Cnsmと最大保管容器数とを管理者が比較可能に表示装置に表示させたりするように構成されている。
【0094】
このように最大合計容器数Cnsmを管理することができるので、保管棚10の容器保管容量が不足することを防止することができる。よって、上述したように、保管棚10の容器保管容量の不足により、在庫数が不足した物品の種類を十分補充できずに、在庫数が不足して、取出し要求に対応できなくなったり、引当許可容器の数を必要に応じて増加させることができずに、引当許可容器の数が不足して、搬出効率が大幅に低下したり、することを防止できる。よって、物品保管設備1の機能が突然低下する事態が生じるリスクを管理することができる。
【0095】
5−5−5.最大合計容器数の調整
本実施形態では、保管設備制御装置60は、最大合計容器数が、保管棚10が保管可能な最大の容器数である最大保管容器数を超えないように、各物品の種類iについて設定される、引当許可容器の設定引当許可数、目標在庫数、及び補充容器の設定収容数の設定値を調整するように構成されている。以下で詳細に説明する。
【0096】
<単位期間当たりの取出し数に基づく、目標在庫数の設定>
保管設備制御装置60は、各物品の種類の目標在庫数を、単位期間当たりの各種類の物品の取出し数に基づいて設定するように構成されている。
本実施形態では、保管設備制御装置60は、次式に示すように、各物品の種類iについて、単位期間当たりの物品の取出し数Gncsiに所定の係数Ktr(在庫調整係数と称す)を乗算した値を、各物品の種類iの目標在庫数Gtriに設定するように構成されている。
Gtri=Ktr×Gncsi ・・・(5)
単位期間は、例えば、1日、1週間などの所定の期間に設定され、単位期間当たりの取出し数は、複数の期間について平均処理などの統計処理されたものが用いられてもよい。
保管設備制御装置60は、各物品の種類iの目標在庫数Gtriを、各物品の種類iの入荷単位数Gnini又は設定収容数Gnfliで割り切れる値に調整するように構成されている。
【0097】
<単位期間当たりの取出し数に基づく、設定引当許可数の設定>
保管設備制御装置60は、各物品の種類の設定引当許可数を、単位期間当たりの各物品の種類の取出し数、又は単位期間当たりの各物品の種類の容器の搬出回数、に基づいて設定するように構成されている。これは、ある種類の物品を収容した容器が同時に搬出される頻度は、単位期間当たりの物品の取出し数や容器の搬出回数に比例するためである。
【0098】
本実施形態では、保管設備制御装置60は、上記のように、各物品の種類の設定引当許可数を、上記のように設定された各物品の種類の目標在庫数に応じた数に設定するように構成されている。本例では、保管設備制御装置60は、各物品の種類の設定引当許可数は、各物品の種類の目標在庫数を、各物品の種類の入荷単位数又は設定収容数で除算した数に設定されている。
以下で示す例では、次式に示すように、上記のように設定された目標在庫数Gtriを、入荷単位数Gniniで除算した数を、各物品の種類iの設定引当許可数Cnaliに設定するように構成されている場合を説明する。
Cnali=Gtri/Gnini
=Ktr×Gncsi/Gnini ・・・(6)
【0099】
保管設備制御装置60は、各物品の種類の取出し履歴や搬出履歴や補充履歴に基づいて、各物品の種類の単位期間当たりの取出し数や搬出回数を、定期的に統計処理するなどして算出するように構成されている。
【0100】
本実施形態では、各物品の種類iの配分容器数Cndsiは、各物品の種類iの大きさ、容器40の大きさ、各物品の種類iの入荷単位数Gniniなどに基づいて設定される。配分容器数Cndsiの設定は、管理者により行われてもよいし、保管設備制御装置60により自動的に行われてもよい。
そして、次式に示すように、入荷単位数Gniniを配分容器数Cndsiで除算して各物品の種類iの設定収容数Gnfliが設定されるように構成されている。
Gnfli=Gnini/Cndsi ・・・(7)
【0101】
<最大合計容器数の算出>
式(3)に、式(2)、式(5)、式(6)、式(7)を代入して整理すると、各物品の種類iの最大容器数Cnmxiは、次式に示すように、在庫調整係数Ktrに単位期間当たりの物品の取出し数Gncsiを乗算し入荷単位数Gniniで除算した値に、1と配分容器数Cndsiとの合計値を乗算した値から、1を減算した値になる。このように、各物品の種類iの最大容器数Cnmxiは、在庫調整係数Ktrに比例する。
保管設備制御装置60は、式(8)に基づき、各物品の種類iの最大容器数Cnmxiを算出する。
Cnmxi=Cnali+Cnpmxi
=(Ktr×Gncsi/Gnini)
+(Ktr×Gncsi/Gnini×Cndsi−1)
=Ktr×Gncsi/Gnini×(1+Cndsi)−1
・・・(8)
【0102】
式(4)に式(8)を代入すると、最大合計容器数Cnsmは、次式に示すように求められる。
Cnsm=ΣCnmxi
=Ktr×Σ{Gncsi/Gnini×(1+Cndsi)−1}
・・・(9)
ここで、各物品の種類iの単位期間当たりの物品の取出し数Gncsi、入荷単位数Gnini、及び配分容器数Cndsiは、予め定まる値である。最大合計容器数Cnsmは、在庫調整係数Ktrに比例する。
本実施形態では、保管設備制御装置60は、式(8)、式(9)(又は式(1)から式(4))に基づき、最大合計容器数Cnsmを算出するように構成されている。
【0103】
<最大合計容器数の調整>
保管設備制御装置60は、最大合計容器数Cnsmが、保管棚10が保管可能な最大の容器数である最大保管容器数を超えないように、在庫調整係数Ktrの値を調整するように構成されている。
例えば、保管設備制御装置60は、最大合計容器数Cnsmが、最大保管容器数より大きい場合は、最大合計容器数Cnsmが最大保管容器数以下になるまで、在庫調整係数Ktrの値を減少させるように構成されている。
また、保管設備制御装置60は、最大合計容器数Cnsmが、最大保管容器数より小さい場合は、最大合計容器数Cnsmが最大保管容器数より大きくなる直前まで、在庫調整係数Ktrの値を増加させるように構成されている。
なお、保管設備制御装置60は、調整後の在庫調整係数Ktrに基づき、式(5)、式(6)を用いて、各物品の種類iの各物品の種類iの目標在庫数Gtri、及び設定引当許可数Cnaliの値を再設定し、最大合計容器数Cnsmを算出する。
【0104】
5−6.集合管理部63
集合管理部63は、上記のように、物品の取出し要求に応じて、物品集合装置50を制御し、保管棚10から搬出された引当許可容器から物品30を取出させ特定の集合場所に集めさせる。
本実施形態では、集合管理部63は、取出し要求に応じて出庫用受渡位置24cに搬送された引当許可容器から、取出し要求に対応した数の物品を、物品取出し部(本例ではロボットアーム51a)に指令して取り出させる。
例えば、図5に示すように、上記した取出し要求Xに応じて、種類Aの物品を収容した引当許可容器が、第2クレーン21bに対応した出庫用受渡位置24cに搬送されると、集合管理部63は、当該引当許可容器から取出し要求Xに対応した3個の種類Aの物品を、物品取出し部に指令して取り出させ、バッファコンベア52aに載置させる。本例では、バッファコンベア52aは、各物品取出し部に対して3ライン設けられており、物品取出し部は、物品を一つずつ取出し、取り出した物品を各ラインに順番に載置していくように構成されている。
集合管理部63は、取出し要求に応じて順番に搬出された引当許可容器から、順番に物品を取り出させて、バッファコンベア52aに順番に載置させる。
【0105】
集合管理部63は、バッファコンベア52aに指令して、載置された物品を載置された順番に切出コンベア52bに搬送させる。
集合管理部63は、集品コンベア52c上で、各取出し要求に対応した複数の物品がひとまとまりになるように、各切出コンベア52bから集品コンベア52cに受け渡すタイミングを計画し、当該計画に基づいて各切出コンベア52bに物品の受け渡しを指令する。
【0106】
例えば、集合管理部63は、取出し要求Xに応じて、図6に示すように、第1クレーン21aに対応した切出コンベア52bから、2つの種類Dの物品30を集品コンベア52cに受け渡す。そして、集合管理部63は、取出し要求Xに対応する複数の物品がひとまとまりになるように、受け渡された物品30が集品コンベア52c上を搬送方向に所定の位置まで搬送されると、図7に示すように、第2クレーン21bに対応した切出コンベア52bから3つの種類Aの物品30を集品コンベア52cに受け渡す。そして、集合管理部63は、図8に示すように、受け渡された物品30が集品コンベア52c上を所定の位置まで搬送されると、残りの2つの種類Aの物品30を集品コンベア52cに受け渡す。そして、集合管理部63は、図9に示すように、受け渡された物品30が、集品コンベア52c上を所定の位置まで搬送されると、第3クレーン21cに対応した切出コンベア52bから、3つの種類Hの物品30を集品コンベア52cに受け渡す。取出し要求Xに対応した複数の物品30が、集品コンベア52c上で、前後の取出し要求に対応した物品群との間で、搬送方向の間隔が空けられて、ひとまとまりになっている。
【0107】
そして、集合管理部63は、集品コンベア52c上で各取出し要求に対応してひとまとまりになっている複数の物品30を、集品コンベア52cの搬送方向の下流側の端部に配置された投入機52eにより、各取出し要求に対応した物品30のまとまり毎に、1つの集品容器52dに投入させるように構成されている。
例えば、集合管理部63は、図10に示すように、集品コンベア52c上で取出し要求Xに対応してひとまとまりなった10個の物品30を、投入機52eにより、1つの集品容器52dに投入している。
集合管理部63は、物品が投入された集品容器52dを、集品容器コンベア52fにより次の工程に搬送して、各取出し要求の要求元に発送させる。
【0108】
〔その他の実施形態〕
最後に、本発明のその他の実施形態について説明する。なお、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用されるものに限られず、矛盾が生じない限り、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
【0109】
(1)上記実施形態では、物品集合装置50及び入出庫装置23が、図1に示すような構成とされている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、物品集合装置50は、容器搬出入装置20により搬出された容器40から物品30を取り出して物品30を特定の集合場所に集めるものであれば、どのような構成であってもよく、入出庫装置23は、スタッカークレーン21と物品集合装置50との間で容器40の受け渡し及び受け取りを行うものであれば、どのような構成であってもよい。
【0110】
例えば、物品集合装置50及び入出庫装置23は、図11の例に示すような構成とされてもよい。入出庫装置23は、図1と同様に、各スタッカークレーン21に対応して、出庫コンベヤ24aを備えている。入出庫装置23は、各スタッカークレーン21、出庫コンベヤ24aから搬出された容器40(引当許可容器)をまとめて搬送する共通搬出入コンベア29を備えている。共通搬出入コンベア29は、1つのループ状につながっており、載置された容器40を所定の搬送方向に搬送する。共通搬出入コンベア29は、各出庫コンベヤ24aから受け渡された容器40を、物品集合装置50に向けて搬送する。
物品集合装置50は、図11に示す例では、複数の物品取出し部(本例では2つのロボットアーム51a)を備えている。
入出庫装置23は、共通搬出入コンベア29から各物品取出し部(ロボットアーム51a)に容器40を搬送するための個別コンベア28を備えている。
【0111】
各個別コンベア28は、対応する物品取出し部が取り出す物品を収納した容器40を共通搬出入コンベア29から受け取り、物品取出し部が物品を取り出す出庫用受渡位置24cに搬送する。
搬出管理部61は、共通搬出入コンベア29及び個別コンベア28を制御して、各取出し要求に対応する物品の種類を収容した容器40を、共通搬出入コンベア29から個別コンベア28に受け渡させる。
【0112】
各個別コンベア28は、物品取出し部による物品の取出しが終了すると、容器40を、再び共通搬出入コンベア29に受け渡す。
共通搬出入コンベア29は、物品の取出しが終了した後の容器40を、基本的に、搬出したスタッカークレーン21に対応する入庫コンベヤ25aの位置まで搬送して入庫コンベヤ25aに受け渡す。入庫コンベヤ25aは、受け取った容器40をスタッカークレーン21に受け渡し、スタッカークレーン21は容器40を保管棚10に搬入する。
【0113】
補充容器を受け渡す補充部(補充容器コンベア26a)は、全てのスタッカークレーン21に共通して1つ設けられており、補充容器を共通搬出入コンベア29に受け渡す。共通搬出入コンベア29は、補充容器を補充する保管棚10に対応する入庫コンベヤ25aに補充容器を受け渡す。
また、物品30が全て取り出されて空になった空容器を排出する排出部(空容器コンベア27a)も、全てのスタッカークレーン21に共通して1つ設けられており、空容器を共通搬出入コンベア29から受け取って、外部に排出する。
【0114】
物品取出し部は、個別コンベア28により出庫用受渡位置24cに搬送された容器40から、物品30を取り出して集品容器52dに受け渡すロボットアーム51aを備えている。なお、ロボットアーム51aの代わりに作業者が、容器40から物品30を取り出して、集品容器52dに受け渡すように構成されてもよい。
集合管理部63は、取出し要求に応じて出庫用受渡位置24cに搬送された引当許可容器から、取出し要求に対応した数の物品を、物品取出し部に指令して取り出させる。
物品が投入された後の集品容器52dは、集品容器コンベア52fにより、所定の搬送方向に搬送される。
【0115】
図11の例に示す構成においても、保管棚10から搬出された引当許可容器は、物品の取出しのために共通搬出入コンベア29及び個別コンベア28により搬送されるので、再び保管棚10に搬入されるまでには、タイムラグが生じる。
【0116】
(2)上記実施形態において、作業の一部が作業者によって行われてもよいが、作業者は、保管設備制御装置60の指示に従って作業し、作業者は物品保管設備1の一部を構成するものとする。
【0117】
(3)上記実施形態では、4台のスタッカークレーン21が備えられている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、任意の数のスタッカークレーン21が備えられていてもよい。
【0118】
(4)上記実施形態では、目標在庫数に基づく補充判定方法として、補充管理部62は、保管棚10における物品の在庫数が、目標在庫数から物品の入荷単位数を減算した補充判定数以下になった物品の種類を、補充が必要な物品の種類であると判定し、補充が必要と判定した種類の物品を収容している補充容器を、入荷単位数に対応した補充容器数だけ保管棚に補充させるように構成されている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、補充管理部62は、物品の種類毎に予め設定された物品の目標在庫数を確保できるように、保管棚10に補充が必要な物品の種類及び数量を判定し、補充が必要と判定した種類の物品を予め設定された設定収容数だけ収容している補充容器を、当該種類の物品の補充必要数に対応した補充容器数だけ保管棚10に補充させるように構成されていれば、どのような補充判定方法が用いられてもよい。例えば、補充管理部62は、保管棚10における物品の在庫数が、目標在庫数以下になった物品の種類を、補充が必要な物品の種類であると判定し、補充が必要と判定した種類の物品を収容している補充容器を、入荷単位数に対応した補充容器数だけ保管棚に補充させるように構成されていてもよい。この場合は、式(1)におけるKoffは、各物品の種類の入荷単位数となる。
【符号の説明】
【0119】
10 :保管棚
20 :容器搬出入装置
30 :物品
40 :容器
60 :保管設備制御装置
61 :搬出管理部
62 :補充管理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11