特許第6011553号(P6011553)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6011553
(24)【登録日】2016年9月30日
(45)【発行日】2016年10月19日
(54)【発明の名称】建設機械の配索構造
(51)【国際特許分類】
   E02F 9/00 20060101AFI20161006BHJP
【FI】
   E02F9/00 B
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-8281(P2014-8281)
(22)【出願日】2014年1月21日
(65)【公開番号】特開2015-137464(P2015-137464A)
(43)【公開日】2015年7月30日
【審査請求日】2015年3月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000246273
【氏名又は名称】コベルコ建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100067828
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 悦司
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(74)【代理人】
【識別番号】100109058
【弁理士】
【氏名又は名称】村松 敏郎
(72)【発明者】
【氏名】大倉 秀之
【審査官】 竹村 真一郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−231299(JP,A)
【文献】 特開平09−165777(JP,A)
【文献】 特開2012−188848(JP,A)
【文献】 特開2000−045329(JP,A)
【文献】 特開2006−029580(JP,A)
【文献】 国際公開第01/029330(WO,A1)
【文献】 特開2004−330806(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 3/36、9/00、9/16
F16L 3/00−3/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下部走行体上に上部旋回体を搭載し、この上部旋回体のベースとなるアッパーフレームの前部左右一側にキャビンが搭載されるキャビンデッキを設け、このキャビンデッキは、後端部に左右方向に延びる後横梁を備え、上記キャビン内から導出された配管類を、上記キャビンデッキと、上記キャビンのフロアを形成するフロアプレートの間に形成された配索空間に後向きに通す建設機械の配索構造において、上記後横梁の上面後部に切欠と、この切欠内で後下がりに傾斜する配索プレートを設け、かつ、上記配管類を上記配索プレートに沿う後下がりの傾斜状態で固定する配管類固定手段を具備し、上記キャビンの後部を支持する後横梁本体の後部に、キャビンの後方で上記アッパーフレーム上に設置される機器類を支持する延長部を一体に設けて上記後横梁を構成し、上記切欠及び配索プレートを上記延長部に、上記配管類を上記機器類の下方に向かわせる状態で設けたことを特徴とする建設機械の配索構造。
【請求項2】
上記配索プレートの後端部を下向きに折り曲げ形成したことを特徴とする請求項記載の建設機械の配索構造。
【請求項3】
上記配管類固定手段として、上記配索プレートの左右方向の両端部及び中間部に、上記配管類を複数の束に分けて上記配索プレート上に結束固定する固定バンドが通されるバンド通し部を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の建設機械の配索構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はショベル等の建設機械において、キャビン内から下方に導出した配管類(配管、配線)を後方に向けて通す配索構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ショベルを例にとり、図8図11によって背景技術を説明する。
【0003】
ショベルは、図8に示すようにクローラ式の下部走行体1上に上部旋回体2が地面に対して鉛直となる軸のまわりに旋回自在に搭載され、この上部旋回体2のベースとなるアッパーフレーム3上に、キャビン4等の各種設備、機器が搭載されるとともに、同フレーム前部に作業アタッチメント(図示省略)が取付けられて構成される。
【0004】
この明細書においてはキャビン4の位置を左側前部とし、これを基準に「左右」及び「前後」の方向性をいうものとする。
【0005】
また、図及び説明の簡潔化のために本発明と直接関係のないアッパーフレーム各部の細かな図示、説明を省略する。
【0006】
図9に示すようにアッパーフレーム3は底板5を備え、車幅方向の中間部においてこの底板5上に、補強部材とアタッチメント取付部材を兼ねる左右一対の縦板6,7が前後方向に設けられている。
【0007】
また、左縦板6の左外側にキャビンデッキ8が取付けられ、このキャビンデッキ8上に、図示しない減衰装置を介してキャビン4が搭載される。
【0008】
キャビンデッキ8は、前後両端の横梁9,10を含む梁材を縦横に組み合わせた大略四角枠状に形成されている。以下、後端の横梁10を「後横梁」という。
【0009】
図10に示すようにキャビン下、すなわち、キャビン4の床板であるフロアプレート11とキャビンデッキ8との間には配索空間A(図10参照)が形成され、キャビン4内の操作装置(リモコン弁装置)12と図示しないコントロールバルブ等とを結ぶ多数本の油圧配管や電気配線(以下、「配管類」という)13が、フロアプレート11の配索穴14から配索空間Aに導出され、同空間Aを後向きに通される。図8中、15は運転席である。
【0010】
ここで、配索の容易化のために配索空間Aを下方に広げる手段として、図10,11に示すように、後横梁10の上面部に切欠16を設け、配索空間Aとこの切欠16内を合わせた空間に配管類13を通す構造が提案されている(特許文献1参照)。
【0011】
切欠16は、後横梁10の長さ方向(左右方向)の中間部において、上面壁と前後両側壁とに跨る、ほぼ上半分を切除する状態で前後方向に貫通して設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2012−188848号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
上記公知技術によると、配管類13は切欠16内で自由となり、配索ルートが定まっていないため、切欠16の下面及び前後両側面のエッジと接触して損傷するおそれがある。
【0014】
対策として、切欠16の前後、左右のサイズを大きくして接触を回避し、もしくは、特許文献1に記載されているように各エッジにゴム等の干渉防止材を取付け、あるいはその双方の手だてを講じる必要がある。
【0015】
前者の切欠サイズを拡大する手段によると、後横梁10の強度が低下し、あるいはそのため対策としての補強処理によってコストアップを招く。
【0016】
一方、後者の干渉防止材を設ける手段によっても、部品点数が増加し、コストアップとなる。
【0017】
また、図示のようにキャビン4の後方にタンク(燃料タンクまたは作動油タンク)等の機器類17が、配索空間Aに一部はみ出して設置される場合、配管類13がこの機器類17と干渉するおそれがあるが、公知技術ではこの点の問題に対処できない。
【0018】
そこで本発明は、後横梁に切欠を設ける構成を前提として、切欠のエッジや機器類と配管類の干渉を確実に防止することができる建設機械の配索構造を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上記課題を解決する手段として、本発明においては、下部走行体上に上部旋回体を搭載し、この上部旋回体のベースとなるアッパーフレームの前部左右一側にキャビンが搭載されるキャビンデッキを設け、このキャビンデッキは、後端部に左右方向に延びる後横梁を備え、上記キャビン内から導出された配管類を、上記キャビンデッキと、上記キャビンのフロアを形成するフロアプレートの間に形成された配索空間に後向きに通す建設機械の配索構造において、上記後横梁の上面後部に切欠と、この切欠内で後下がりに傾斜する配索プレートを設け、かつ、上記配管類を上記配索プレートに沿う後下がりの傾斜状態で固定する配管類固定手段を具備するものである。
【0020】
この構成によれば、配管類を後横梁の切欠内で配索プレートに沿う後下がりの傾斜状態で固定するため、配管類と切欠のエッジ、及びキャビン後方に設置される機器類との干渉を防止することができる。
【0021】
従って、第1に切欠のエッジに干渉防止材を取付ける必要がない。
【0022】
第2に、切欠は、配管類を通すのに必要最小限の範囲として後横梁の上面後部のみに設ければよいため、後横梁の強度低下を招くおそれも、その対策として補強処理を加える必要もない。
【0023】
つまり、配管類と周辺部材の干渉防止を低コストで実現することができる。
【0024】
さらに、本発明では、上記キャビンの後部を支持する後横梁本体の後部に、キャビンの後方で上記アッパーフレーム上に設置される機器類を支持する延長部を一体に設けて上記後横梁を構成し、上記切欠及び配索プレートを上記延長部に、上記配管類を上記機器類の下方に向かわせる状態で設ける。
【0025】
この構成によれば、後横梁と機器類の前後位置関係が定まり、この前後位置関係で配索プレートの位置や傾き等を設定すればよいため、配管類と機器類の干渉防止効果がより確実となるとともに、機器類の組み付けが容易となる。
【0026】
また、延長部に切欠を設けるため、後横梁本体の強度低下を招かない。
【0027】
さらに、後横梁が機器類の支持台を兼ねることにより、さらなる組立性の向上及びコストダウンが可能となる。
【0028】
また本発明においては、上記配索プレートの後端部を下向きに折り曲げ形成するのが望ましい。
【0029】
こうすれば、配管類を配索プレートに固定することの弊害として配索プレートの後端エッジによって配管類が損傷するおそれがない。
【0030】
さらに本発明においては、上記配管類固定手段として、上記配索プレートの左右方向の両端部及び中間部に、上記配管類を複数の束に分けて上記配索プレート上に結束固定する固定バンドが通されるバンド通し部を設けるのが望ましい。
【0031】
こうすれば、配管類を配索プレートに固定するための部品点数とコストを低減できるとともに、配管類を複数の束に分けて整然かつコンパクトに、しかも簡単に固定することができる。
【発明の効果】
【0032】
本発明によると、後横梁に切欠を設ける構成を前提として、切欠のエッジや機器類と配管類の干渉を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本発明の実施形態に係るキャビンデッキ後部の平面図である。
図2】キャビンデッキを構成する後横梁と配索プレートの斜視図である。
図3図2の一部の拡大図である。
図4】配管類を通した状態の図3相当図である。
図5図1の一部拡大図である。
図6図1のVI−VI線拡大断面図である。
図7】配管類を通した状態の図6相当図である。
図8】本発明の適用対象例としてのショベルと従来技術を説明するための側面図である。
図9】ショベルの概略平面図である。
図10】従来技術を説明するためのキャビンデッキ後部と周辺部材の拡大断面図である。
図11】従来技術を示す後横梁の拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明の実施形態を図1図7によって説明する。
【0035】
実施形態はショベルを適用対象としている。
【0036】
実施形態において、ショベルの基本構成である次の点は前記従来技術と同じである。
【0037】
(i) 上部旋回体のベースとなるアッパーフレーム上にキャビンが搭載される点。
【0038】
(ii) キャビンを支持するキャビンデッキ21が左縦板6の左外側に取付けられる点。
【0039】
(iii) キャビンデッキ21は、前後の横梁(図では後横梁22のみを示す)を含む梁材を縦横に組み合わせて形成される点。
【0040】
(iv) キャビン下、すなわち、キャビンの床板であるフロアプレート11とキャビンデッキ21の間に配索空間Aが形成され、キャビン内の操作装置とコントロールバルブ等とを結ぶ多数本の配管類13が、フロアプレート11の配索穴から配索空間Aに導出され、同空間Aを後向きに通される点。
【0041】
実施形態において、後横梁22は、図示しない減衰装置を介してキャビン後部を支持する断面逆U字形の後横梁本体23と、この後横梁本体23の後部に一体に設けられた延長部24とから成っている。
【0042】
延長部24は、後横梁本体23の上面壁と面一状態で後向き水平に設けられ、キャビン後方でアッパーフレーム上に設置されるタンク等の機器類17の前部がこの延長部24によって支持される。
【0043】
図1,2,6,7中、25は後横梁本体23の後面と延長部24の下面とに跨って取付けられた補強壁である。
【0044】
また、後横梁22の上面後部、つまり、延長部24の左右方向の中央部に、切欠26と、この切欠26内で後下がりに傾斜する配索プレート27が設けられている。
【0045】
切欠26は、上下方向に貫通しかつ後向きに開放した状態で設けられ、この切欠26の前縁部に配索プレート27の前端部が溶接等により固定されて、配索プレート27が後下がりの傾斜状態で取付けられている。
【0046】
この配索プレート27の後端部は、エッジが形成されないように下向きに折り曲げ形成されている。図3中の27aはこの折り曲げ部である。
【0047】
配索プレート27には、配管類13を同プレート27の上面に沿った後下がりの傾斜状態で固定する配管類固定手段としての複数かつ複数種類のバンド通し部が設けられている。
【0048】
図3図5によって詳述する。
【0049】
配索プレート27の左右両端部において、上下方向に貫通しかつ横向きに開放する切欠状のバンド通し溝28,28が前後方向に間隔を置いた二個所に設けられている。
【0050】
また、配索プレート27の左右方向中央部における折り曲げ部27aを含めた後部に、上下方向に貫通しかつ後向きに開放する細長いバンド通しスリット29が設けられている。
【0051】
さらに、配索プレート27の左右方向の中間部二個所であって、左右両側のバンド通し溝28,28とバンド通しスリット29の間に丸穴状のバンド通し穴30が、バンド通し溝28,28と同じ前後間隔を置いて設けられている。
【0052】
このバンド通し溝、スリット、穴28〜30の配置により、図5に示すように配索プレート27の上面スペースが、基本的に、左側バンド通し溝28と左側バンド通し穴30の間の左端スペースS1、左側バンド通し穴30とバンド通しスリット29の間の左側中間スペースS2、バンド通しスリット29と右側バンド通し穴30の間の右側中間スペースS3、右側バンド通し穴30と右側バンド通し溝28の間の右端スペースS4の四つに分けられる。
【0053】
配管類13は、図4,7に示すように各スペースS1〜S4に複数本ずつの束の状態で、配索プレート27の上面に沿って後下がりに傾斜し、機器類17の下方に潜り込む状態で通される。
【0054】
いいかえれば、この機器類下方への潜り込み状態が得られるように、後横梁22と機器類17の前後位置関係、配索プレート27の傾斜角度、前後長さ等が設定されている。
【0055】
そして、この状態で配管類13の各束が固定バンド31によって配索プレート27の上面に結束固定される。
【0056】
固定バンド31は、左端、右端両スペースS1,S4では前後二個所においてバンド通し溝28とバンド通し穴30に、中間スペースS3,S4では一個所においてバンド通しスリット29と後側のバンド通し穴30にそれぞれ跨って挿通され、配管類束に巻き付けた状態で締め込まれる。
【0057】
この場合、後側のバンド通し穴30は、左右両端と中間の両固定バンド31,31に共用される。いいかえれば、共用できるようにその直径寸法が設定されている。
【0058】
ここで、左右両端の固定バンド31はバンド通し溝28及びバンド通し穴30によって前後方向に位置固定されるため前後方向にずれ動くおそれがないこと、及び同バンド31によって前後二個所で配管類束を固定することにより、左右両端の配管類束を左右に傾いたり前後方向にずれ動いたりすることなく強固に固定することができる。
【0059】
また、中間二束の配管類13は、左右両端の配管類束に挟まれることより左右方向に位置固定されて前後方向に方向付けされるため、各一本の固定バンド31のみによっても適正に固定することができる。
【0060】
さらに、切欠状のバンド通し溝28及びバンド通しスリット29を採用したことにより、固定バンド31の位置決め及び通し作業が簡単となる。しかも、もう一方のバンド通し部は周囲が閉じた丸穴状のバンド通し穴30であるため、固定バンド31が傾いたりずれ動いたりするおそれがない。
【0061】
この配索構造によると、次の効果を得ることができる。
【0062】
(I) 配管類13を後横梁22の切欠26内で配索プレート27に沿う後下がりの傾斜状態で固定するため、配管類13と切欠26のエッジ、及びキャビン後方に設置される機器類17との干渉を防止することができる。
【0063】
従って、第1にエッジに干渉防止材を取付ける必要がない。
【0064】
第2に、切欠26は、配管類13を通すのに必要最小限の範囲として後横梁22の上面後部のみに設ければよいため、後横梁22の強度低下を招くおそれも、その対策として補強処理を加える必要もない。
【0065】
つまり、配管類13と周辺部材の干渉防止を低コストで実現することができる。
【0066】
(II) 後横梁本体23の後部に、機器類17を支持する延長部24を一体に設けて後横梁22を構成し、切欠26及び配索プレート27を延長部24に、配管類13を機器類17の下方に向かわせる状態で設けたことにより、後横梁22と機器類17の前後位置関係が定まり、この前後位置関係で配索プレート27の位置や傾き等を設定すればよいため、配管類13と機器類17の干渉防止効果がより確実となるとともに、機器類17の組み付けが容易となる。
【0067】
また、延長部24に切欠26を設けるため、後横梁本体23の強度低下を招かない。
【0068】
さらに、後横梁22が機器類17の支持台を兼ねることにより、さらなる組立性の向上及びコストダウンが可能となる。
【0069】
(III) 配索プレート27の後端部を下向きに折り曲げ形成しているため、配管類13を配索プレート27に固定することの弊害として配索プレート27の後端エッジによって配管類が損傷するおそれがない。
【0070】
(IV) 配管類固定手段として、配索プレート27の左右方向の両端部及び中間部に、配管類13を複数の束に分けて配索プレート27上に結束固定する固定バンド31が通されるバンド通し部(バンド通し溝28、バンド通しスリット29、バンド通し穴30)を設けているため、配管類13を配索プレート27に固定するための部品点数とコストを低減できるとともに、配管類13を複数の束に分けて整然かつコンパクトに、しかも簡単に固定することができる。
【0071】
他の実施形態
(1) すべてのバンド通し部を丸穴または前後に長い長穴として形成してもよい。また、バンド通し穴を左右方向に一定の小間隔を置いて多数設け、配管類束の結束固定に適した位置のものを選んで固定バンド31を通すように構成してもよい。
【0072】
(2) 配管類と配線を分けて固定したい場合は、左右の間隔が大小異なる状態でバンド通し部を設け、小間隔のスペースに配線を固定する構成をとってもよい。
【0073】
(3) 配管類固定手段として他の手段、たとえば配管類を配索プレート上に押え込み固定するクランプを用いてもよい。
【0074】
(4) 本発明はショベルに限らず、キャビンデッキとフロアプレートの間の配索空間に配管類を通す構造をとる他の建設機械にも上記同様に適用することができる。
【符号の説明】
【0075】
1 下部走行体
2 上部旋回体
3 アッパーフレーム
4 キャビン
11 フロアプレート
13 配管類
17 機器類
21 キャビンデッキ
22 後横梁
23 後横梁本体
24 延長部
A 配索空間
26 切欠
27 配索プレート
27a 折り曲げ部
28 バンド通し部としてのバンド通し溝
29 同、バンド通しスリット
30 同、バンド通し穴
31 固定バンド
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11