特許第6011580号(P6011580)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6011580
(24)【登録日】2016年9月30日
(45)【発行日】2016年10月19日
(54)【発明の名称】織機の織布巻取制御方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   D03D 49/20 20060101AFI20161006BHJP
【FI】
   D03D49/20 A
【請求項の数】6
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-108661(P2014-108661)
(22)【出願日】2014年5月27日
(65)【公開番号】特開2015-187323(P2015-187323A)
(43)【公開日】2015年10月29日
【審査請求日】2015年9月4日
(31)【優先権主張番号】特願2014-48516(P2014-48516)
(32)【優先日】2014年3月12日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(72)【発明者】
【氏名】梯 乃里夫
(72)【発明者】
【氏名】濱口 真崇
【審査官】 笹木 俊男
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−001825(JP,A)
【文献】 実開平04−097889(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D03D 29/00 〜 51/46
B65H 23/18 〜 23/198
B65H 26/00 〜 26/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーフェスローラから送り出される織布を、トルク制御された織布巻取モータにより駆動されるクロスローラに巻き取る織機の織布巻取制御方法において、
前記織布巻取モータを増加方向又は減少方向に漸次変更するように予め設定された変更指令トルクにより駆動し、前記変更指令トルクの変更過程における前記織布巻取モータの回転数変化を検出し、前記織布巻取モータの回転数変動領域と回転数安定領域との間の境界領域での前記変更指令トルクに基づいて負荷トルクを算出し、織布張力及び織布巻径に基づき算出される巻取トルクに前記負荷トルクを加えて巻取制御トルクとし、前記巻取制御トルクにより前記織布巻取モータを駆動することを特徴とする織機の織布巻取制御方法。
【請求項2】
前記変更指令トルクは、増加方向に漸次変更する漸増指令トルクで設定され、停止状態にある前記織布巻取モータを漸次増加する前記漸増指令トルクにより駆動し、前記回転数変動領域から前記回転数安定領域へ移行する時の前記境界領域での前記漸増指令トルクに基づき負荷トルクを算出することを特徴とする請求項1に記載の織機の織布巻取制御方法。
【請求項3】
前記変更指令トルクは、減少方向に漸次変更する漸減指令トルクで設定され、織布の巻き取り状態にある前記織布巻取モータを漸次減少する前記漸減指令トルクにより駆動し、前記回転数安定領域から前記回転数変動領域へ移行する時の前記境界領域での前記漸減指令トルクに基づいて前記負荷トルクを算出することを特徴とする請求項1に記載の織機の織布巻取制御方法。
【請求項4】
前記負荷トルクの算出は、停止状態にある前記織布巻取モータを逆転した後に行うことを特徴とする請求項2に記載の織機の織布巻取制御方法。
【請求項5】
前記負荷トルクの算出は、織機の運転開始時に行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の織機の織布巻取制御方法。
【請求項6】
サーフェスローラから送り出される織布を、制御装置によりトルク制御される織布巻取モータによりクロスローラに巻き取る織機の織布巻取制御装置において、
前記織布巻取モータの回転数を検出する回転数検出器を備え、前記制御装置は、増加方向又は減少方向に漸次変更するように予め設定された変更指令トルクを記憶し、前記織布巻取モータに発信する変更指令トルク発信部と、前記織布巻取モータの回転数変動領域と回転数安定領域との間の境界領域での前記変更指令トルクに基づいて負荷トルクを算出する負荷トルク算出部と、織布張力及び織布巻径に基づき巻取トルクを算出する巻取トルク算出部と、前記巻取トルクに前記負荷トルクを加えて巻取制御トルクを算出し、前記巻取制御トルクを前記織布巻取モータに指令する巻取制御トルク指令部と、を備えたことを特徴とする織機の織布巻取制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、織機の織布巻取制御方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
織機の織布巻取装置では、サーフェスローラから送り出された織布を巻き取るクロスローラを、トルク制御される専用モータにより駆動する構成が知られている。専用モータを制御する巻取制御トルクは、通常、織布張力及び織布巻径に基づいて算出され、制御装置から専用モータに指令される。
【0003】
特許文献1には、織布巻取装置における織布巻取制御装置が開示されている。特許文献1の技術は、クロスローラを駆動する専用モータ及び専用モータとクロスローラを連結する減速ギヤ系全体を可動状態に保持し、専用モータ及び減速ギヤ系の受ける力を検出するロードセルを設けた構成である。制御装置は、ロードセルが検出した力に基づいて、クロスローラに巻き取られる織布の巻取トルクに一致する反巻取トルクを算出し、反巻取トルクに基づいて織布の巻取張力を算出し、織布の巻取張力に基づき専用モータの制御を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−1825号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の技術では、反巻取トルクを検出するために、ロードセルを必要とし、さらに、専用モータ及び減速ギヤ系全体を可動の状態に保持する構成にしなければならず、織布巻取装置の機構が複雑で、大掛かりなものとなる。
【0006】
本願発明は、織布の巻取制御を簡単に、高精度で行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1は、サーフェスローラから送り出される織布を、トルク制御された織布巻取モータにより駆動されるクロスローラに巻き取る織機の織布巻取制御方法において、前記織布巻取モータを増加方向又は減少方向に漸次変更するように予め設定された変更指令トルクにより駆動し、前記変更指令トルクの変更過程における前記織布巻取モータの回転数変化を検出し、前記織布巻取モータの回転数変動領域と回転数安定領域との間の境界領域での前記変更指令トルクに基づいて負荷トルクを算出し、織布張力及び織布巻径に基づき算出される巻取トルクに前記負荷トルクを加えて巻取制御トルクとし、前記巻取制御トルクにより前記織布巻取モータを駆動することを特徴とする。なお、本願発明における漸次変更する変更指令トルクとは、トルクの指令値が段階的に又は連続的に増加又は減少するように設定された指令トルクを指すものである。
【0008】
クロスローラの駆動では、織布張力に対抗して織布を巻き取るための巻取トルクに加えて、クロスローラの慣性モーメントやクロスローラの軸受に生じる摺動抵抗等による負荷トルクが発生する。また、織布の皺取りのために、タッチローラあるいはニップローラ等の皺取りローラを使用する場合、皺取りローラの摩擦抵抗が大きな負荷トルクとなる。請求項1によれば、負荷トルクは、織布巻取モータの回転数変化を検出し、回転数変動領域と回転数安定領域との間の境界領域での変更指令トルクに基づき、ロードセルを設けなくても簡単に検出することができる。このため、織布巻取モータのトルク制御を、負荷トルクを加味した巻取制御トルクにより行うことができ、織布の巻取張力を高精度に制御することができる。
【0009】
請求項2は、前記変更指令トルクは、増加方向に漸次変更する漸増指令トルクで設定され、停止状態にある前記織布巻取モータを漸次増加する前記漸増指令トルクにより駆動し、前記回転数変動領域から前記回転数安定領域へ移行する時の前記境界領域での前記漸増指令トルクに基づき負荷トルクを算出することを特徴とする。請求項2によれば、増加方向に漸次変更する漸増指令トルクにより織布巻取モータを駆動し、織布巻取モータの回転数を検出することにより、回転数変動領域から回転数安定領域へ移行する時の境界領域での漸増指令トルクを負荷トルクとして算出することができる。このため、負荷トルクを簡単に算出でき、織布張力を精度良く制御することができる。
【0010】
請求項3は、前記変更指令トルクは、減少方向に漸次変更する漸減指令トルクで設定され、織布の巻き取り状態にある前記織布巻取モータを漸次減少する前記漸減指令トルクにより駆動し、前記回転数安定領域から前記回転数変動領域へ移行する時の前記境界領域での前記漸減指令トルクに基づいて前記負荷トルクを算出することを特徴とする。請求項3によれば、織機の運転中、負荷トルクが増加方向あるいは減少方向に変化する可能性があるが、織機の運転開始から運転の終了までの間に、織布巻取モータを止めること無く、定期的にあるいはランダムに負荷トルクの算出が可能となる。このため、織機の運転中、常に負荷トルクを認識することができ、最適な巻取制御トルクにより織布の巻き取りを行うことができる。
【0011】
請求項4は、前記負荷トルクの算出は、停止状態にある前記織布巻取モータを逆転した後に行うことを特徴とする。請求項4によれば、織布巻取モータの逆転により織布張力を必ず零の状態にしてから負荷トルクの検出を行うことができる。このため、織布張力の状態を考慮すること無く、負荷トルクを正確に検出することができる。
【0012】
請求項5は、前記負荷トルクの算出は、織機の運転開始時に行うことを特徴とする。請求項5によれば、クロスローラを新しく設置した時点で負荷トルクを算出し、以後の織布巻取において、負荷トルクを加味した巻取制御トルクにより織布巻取モータのトルク制御を行うことができる。
【0014】
請求項は、サーフェスローラから送り出される織布を、制御装置によりトルク制御される織布巻取モータによりクロスローラに巻き取る織機の織布巻取制御装置において、前記織布巻取モータの回転数を検出する回転数検出器を備え、前記制御装置は、増加方向又は減少方向に漸次変更するように予め設定された変更指令トルクを記憶し、前記織布巻取モータに発信する変更指令トルク発信部と、前記織布巻取モータの回転数変動領域と回転数安定領域との間の境界領域での前記変更指令トルクに基づいて負荷トルクを算出する負荷トルク算出部と、織布張力及び織布巻径に基づき巻取トルクを算出する巻取トルク算出部と、前記巻取トルクに前記負荷トルクを加えて巻取制御トルクを算出し、前記巻取制御トルクを前記織布巻取モータに指令する巻取制御トルク指令部と、を備えたことを特徴とする。
【0015】
請求項によれば、織布巻取モータの回転数変動領域と回転数安定領域との間の境界領域での変更指令トルクに基づき簡単に負荷トルクを算出することができる。このため、織布巻取モータのトルク制御を、負荷トルクを加味した巻取制御トルクにより行い、織布張力を高精度に制御することができる。
【発明の効果】
【0016】
本願発明は、織布の巻取制御を簡単に、高精度で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】第1の実施形態における織布巻取装置の概略側面図である。
図2】漸増する指令トルクとモータ回転数の関係を示す線図である。
図3】第2の実施形態における漸増する指令トルクとモータ回転数の関係を示す線図である。
図4】第3の実施形態における漸減する指令トルクとモータ回転数の関係を示す線図である。
図5】第3の実施形態において、負荷トルクが減少する例を示す線図である。
図6】第3の実施形態において、負荷トルクが増加する例を示す線図である。
図7】漸増する指令トルクの他の例を示す線図である。
図8】漸増する指令トルクのその他の例を示す線図である。
図9】漸減する指令トルクの他の例を示す線図である。
図10】漸減する指令トルクのその他の例を示す線図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(第1の実施形態)
第1の実施形態を図1及び図2に基づいて説明する。図1に示した織布巻取装置において、織機のフレーム1に回転可能に配設されたサーフェスローラ2は、織機を製織運転する駆動モータ(図示せず)から独立した専用の織布引取モータ3に連結されている。織布引取モータ3には、サーボモータが使用されている。織布引取モータ3は、制御装置4と信号線5により電気的に接続され、織機の製織運転中、主駆動モータと同期して回転されるが、主駆動モータから独立した正逆転も可能である。
【0019】
サーフェスローラ2には、ガイドローラ6及び加圧ローラ7が圧接されている。織布8は、ガイドローラ6により案内された後、サーフェスローラ2の下方を周回し、サーフェスローラ2と加圧ローラ7との間に把持される。従って、織布8は、製織運転中、サーフェスローラ2の矢印方向の回転により引き取られ、加圧ローラ7を介して送り出される。
【0020】
サーフェスローラ2の下方には、織布8を巻き取るクロスローラ9がフレーム1に回転可能に配設されている。クロスローラ9は、ウォームホイールボックス10に収容されたウォームホイール11、ウォームボックス12に収容されたウォーム13及びギヤボックス14に収容されたギヤ群15を介して織布巻取モータ16に連結されている。従って、クロスローラ9は、織布巻取モータ16が回転すると、ギヤ群15、ウォーム13及びウォームホイール11により減速された状態で矢印方向に回転され、織布8を巻き取ることにより巻径が増大する。また、加圧ローラ7を経由して送り出された織布8は、ガイドローラ24及びクロスローラ9に巻かれた織布8と接触する皺取りローラ25を介して巻き取られる。なお、クロスローラ9の駆動機構には、ウォームホイールボックス10に収容されたウォームホイール11、ウォームボックス12に収容されたウォーム13に限らず、他の形式の減速機構を用いてもよい。
【0021】
織布巻取モータ16は、サーボモータあるいはトルクモータのようなトルク制御可能なモータにより構成され、主駆動モータから独立して駆動される。織布巻取モータ16は、信号線17により制御装置4と電気的に接続され、製織運転中、主駆動モータ及び織布引取モータ3と同期して回転されるが、主駆動モータ及び織布引取モータ3から独立した正逆転も可能である。また、織布巻取モータ16は、制御装置4から発信される指令によりトルク制御され、織布8の巻取に伴いクロスローラ9の巻径が増加しても、織布8を設定された張力に維持することができる。
【0022】
制御装置4はデータの記憶部18とデータの演算機能及び信号の受発信機能を有する制御部19を備え、また、ファンクションパネルからなる入力装置20を備えている。入力装置20は、各種データの表示画面、データの入力部、織布巻取モータの正逆転スイッチ、織機の起動、停止スイッチ(いずれも図示せず)等を備えている。
【0023】
制御装置4の記憶部18には、織機の回転数、緯糸密度、織布張力、サーフェスローラ2の径及びウォームホイール11、ウォーム13、ギヤ群15の減速比等が入力装置20から入力され、記憶されている。また、織布引取モータ3の回転数検出器(図示せず)から信号線5を介して制御装置4に入力された回転数、織布巻取モータ16の回転数検出器16Aから信号線17を介して制御装置4に入力された回転数及び織機の駆動モータの回転数検出器(図示せず)から得られた回転数が、検出データとして記憶部18に記憶される。
【0024】
また、記憶部18には、次の各種プログラムが設定され、記憶されている。
(1)主駆動モータの回転数、緯糸密度、織布引取モータ3の回転数及びサーフェスローラ2とクロスローラ9との径の比からクロスローラ9における織布8の巻径を、制御部19において算出するプログラム(巻径算出部)。
(2)織布張力及びクロスローラ9の巻径から織布8の巻取トルクを、制御部19において算出するプログラム(巻取トルク算出部)。
(3)主駆動モータの回転数、緯糸密度、織布の巻径及び減速比から織布巻取モータ16の定常回転数、即ちサーフェスローラ2から送り出される織布8を弛みなくクロスローラ9に巻き取るための織布巻取モータ16の回転数を、制御部19において算出するプログラム(定常回転数算出部)。
(4)予め設定された変更指令トルクとして、段階的に増加方向に漸次増加する漸増指令トルク21(図2参照)を記憶し、制御装置4から織布巻取モータ16に指令し、織布巻取モータ16の駆動を制御するプログラム(変更指令トルク発信部)。なお、漸増指令トルク21は、時間間隔T毎に一定の増加トルクU(図2参照)で漸次増加するように設定されている。
(5)漸増指令トルク21の段階的な変更過程における織布巻取モータ16の検出回転数と定常回転数とを比較するプログラム(比較部)。
(6)織布巻取モータ16の検出回転数と定常回転数との一致により、織布巻取モータ16の回転数変化が終了した時、回転数変動領域FT(図2参照)から回転数安定領域ST(図2参照)へ移行する時の境界領域FTB(図2参照)での漸増指令トルク21C(図2参照)に基づき負荷トルクを算出するプログラム(負荷トルク算出部)。
(7)巻取トルクに負荷トルクを加えて巻取制御トルクを算出し、巻取制御トルクを織布巻取モータ16に指令するプログラム(巻取制御トルク指令部)。
【0025】
織機の織布巻取制御について以下に説明する。織布の切卸し作業あるいは機替え作業が行われると、新しく装着したクロスローラ9に織布8の端部を巻付け、織機の運転が開始される。この運転開始時において、図2に示すように、制御装置4は、記憶部18に記憶されたプログラムにより、設定された漸増指令トルク21に基づく指令を織布巻取モータ16に発信する。
【0026】
織布巻取モータ16は停止状態なので、織布8がサーフェスローラ2により送り出されて、加圧ローラ7とクロスローラ9の間で織布8が弛み、これにより織布8の張力が零となる。制御装置4が漸増指令トルク21Aを織布巻取モータ16へ指令すると、織布巻取モータ16の回転数が急激に増加し(R1参照)、クロスローラ9が織布8を巻き取る。しかし、負荷トルク、特に皺取りローラ25の摩擦抵抗による負荷トルクが漸増指令トルク21Aを上回り、織布巻取モータ16は停止する。時間間隔Tが経過すると、制御装置4は漸増指令トルク21Aから増加トルクUだけ増加した漸増指令トルク21Bを織布巻取モータ16に指令する。織布巻取モータ16の回転数が再び急激に増加し(R2参照)、織布8を巻き取るが、皺取りローラ25の摩擦抵抗による負荷トルクが漸増指令トルク21Bを上回り、織布巻取モータ16は再び停止する。
【0027】
さらに、時間間隔Tが経過すると、織布巻取モータ16には、漸増指令トルク21Bから増加トルクUだけ増加した漸増指令トルク21Cが制御装置4から指令される。このため、織布巻取モータ16の回転数が再度急激に増加し(R3参照)、織布8を巻き取るが、織布巻取モータ16の回転数は回転数R3付近で急激に変動する。この時の回転数R3は前記した定常回転数よりも大きい。続いて、時間間隔Tの経過後、織布巻取モータ16は、漸増指令トルク21Cから増加トルクUだけ増加した漸増指令トルク21Dを受けるが、漸増指令トルク21Dによる駆動力では、織布巻取モータ16の回転数の急激な増加、減少が生じなくなり、定常回転数R4に収束する。
【0028】
以後、織布巻取モータ16は、漸増指令トルク21が増加しても定常回転数R4が維持される。従って、織布巻取モータ16では、漸増指令トルク21A〜21C間の回転数変動領域FTと漸増指令トルク21D以降の回転数安定領域STが生じる。回転数変動領域FTにおいて、漸増指令トルク21A〜21Bが、負荷トルク、特に皺取りローラ25の摩擦抵抗による負荷トルクを下回ることにより、織布巻取モータ16の回転は停止する。一方、漸増指令トルク21Cでは、停止はしないものの織布巻取モータ16は、回転数が定常回転数R4よりも大きな回転数で激しく変動する。この時の回転数が定常回転数R4よりも大きな回転数となるのは、緩んだ状態の織布8を巻き取っているためである。また、回転数が激しく変動するのは、負荷トルクと漸増指令トルク21Cとが近似しているので、微小時間でトルクの増減制御を繰り返すためである。
【0029】
これに対し、回転数安定領域STでは、漸増指令トルク21Dが織布8の張力による巻取トルク及び負荷トルクの合計を上回った状態にあり、織布巻取モータ16は、サーフェスローラ2から送り出される織布8の速度に合せてクロスローラ9を安定状態で回転していることを示している。従って、回転数変動領域FTの中で、漸増指令トルク21Cにおいて回転数が変動する領域は、回転数変動領域FTから回転数安定領域STに移行する境界領域FTBを示している。制御装置4では、プログラムに基づき、織布巻取モータ16の定常回転数R4を算出し、漸増指令トルク21Dを指令した時、織布巻取モータ16の回転数検出器16Aから送信される検出回転数と算出した定常回転数R4とを比較する。
【0030】
制御装置4は、回転数検出器16Aによる検出回転数が定常回転数R4に収束し、安定した時、織布巻取モータ16の回転数変化が終了したと判断する。また、制御装置4は、織布巻取モータ16の回転数が回転数変動領域FTから回転数安定領域STへ移行する境界領域FTBでの漸増指令トルク21Cに基づき、織布巻取モータ16を制御するための負荷トルクを算出する。本実施形態では、漸増指令トルク21Cの値が負荷トルクとして算出される。負荷トルクの算出に関するプログラム(負荷トルク算出部)は制御装置4の記憶部18に設定されている。
【0031】
負荷トルク(漸増指令トルク21C)が算出されると、制御装置4は、プログラム(巻取制御トルク指令部)により、算出された巻取トルクに負荷トルクを加えて巻取制御トルクを算出し、巻取制御トルクを織布巻取モータ16に指令する。織布巻取モータ16は、制御装置4から指令される巻取制御トルクによりトルク制御され、クロスローラ9を駆動して織布8を設定された張力で順次巻き取る。
【0032】
なお、第1の実施形態において、織機の運転に先立ち、織布巻取モータ16を一定量逆転し、その後、織機の運転を開始して段階的に漸次増加する漸増指令トルク21を織布巻取モータ16に指令することが好ましい。織布巻取モータ16を逆転することにより、織布8の張力を完全に零とすることができ、織布8の張力状態を考慮すること無く、漸増指令トルク21を設定することができ、どのような織機においても負荷トルクを正確に算出することができる。
【0033】
また、負荷トルクは、クロスローラ9における織布8の巻径の変化により変動するため、定期的あるいはランダムに、クロスローラ9の巻径に基づき負荷トルクを算出し、得られた負荷トルクを巻取制御トルクの算出に使用することが好ましい。
【0034】
第1の実施形態では、織布巻取装置に生じる負荷トルクは、時間間隔T毎に漸次増加する形態で指令される漸増指令トルク21における織布巻取モータ16の回転数の変化に基づき簡単に算出することができる。算出された負荷トルクを巻取制御トルクの算出に使用し、織布巻取モータ16を制御するため、織布巻取装置における巻取制御を高精度に行うことができる。
【0035】
(第2の実施形態)
図3は第2の実施形態を示したもので、第1の実施形態と同一の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。第2の実施形態は、第1の実施形態に加えて、織機の運転中において負荷トルクの算出を行う巻取制御方法に関する。織機の運転開始後、織布の巻取中に、何らかの原因により大きな負荷トルクが織布巻取モータ16に掛かり、織布巻取モータが停止する場合がある。
【0036】
図3において、織布巻取モータ16は、制御装置4から指令された巻取制御トルクCTで駆動されている時、大きな負荷トルクが生じることにより、回転数が低下し、停止する(R5参照)。なお、このときサーフェスローラ2の回転は継続しているので、サーフェスローラ2とクロスローラ9との間の織布8には弛みが生じる。制御装置4は、増加トルクUをそれまでの巻取制御トルクCTに加えた漸増指令トルク21Eを織布巻取モータ16に指令する。織布巻取モータ16は、緩んだ状態の織布8を巻き取るので、回転数が急速に増加し(R6参照)、かつ、負荷トルクと漸増指令トルク21Eとが近似しているので、回転数が急激に変動し、回転数変動領域FTが生じる。
【0037】
時間間隔Tの経過後、漸増指令トルク21Eから増加トルクUだけ増加した漸増指令トルク21Fを指令することにより、織布巻取モータ16の回転数が定常回転数R7となって安定し、回転数安定領域STが生じる。また、漸増指令トルク21Eにおいて回転数が変動する領域は、回転数変動領域FTから回転数安定領域STに移行する境界領域FTBを生成する。従って、制御装置4は、回転数変動領域FTから回転数安定領域STに移行する境界領域FTBでの漸増指令トルク21Eに基づいて負荷トルクを算出する。なお、負荷トルクの算出は、第1の実施形態と同一の方法により行われる。制御装置4は、算出した負荷トルクを算出されている巻取トルクに加えて新たな巻取制御トルクを算出し、この巻取制御トルクを織布巻取モータ16に指令してトルク制御を行う。なお、本実施形態では、回転数変動領域FTは漸増指令トルク21の1ステップ分しか記載していないが、回転数変動領域FT内で織布巻取モータ16が停止する場合は、第1の実施形態と同様に複数の漸増ステップが実行される。
【0038】
第2の実施形態は、織機の運転後、織布8の巻取中において負荷トルクを簡単に算出することができ、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0039】
(第3の実施形態)
図4は第3の実施形態を示したもので、織布巻取制御装置の機械的な構造及び巻取制御の機能の一部は、第1の実施形態と同一であり、第1の実施形態と同一の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。第3の実施形態は、第1の実施形態における増加方向に漸次変更する変更指令トルクに代えて、減少方向に漸次変更する変更指令トルクを採用したものである。織機の運転開始から運転終了までの間における負荷トルクは、織布8がクロスローラ9に順次巻き付けられ、織布8の巻径が増加するため、一定でなく、変動する。例えば、クロスローラ9に巻かれた織布8と接触している皺取りローラ25は、織布8の巻径の増加に伴い、織布8との接触抵抗が変わり、皺取りローラ25による負荷トルクが変化する。
【0040】
このため、織機の運転開始時に算出した負荷トルクを基にした巻取制御トルクにより織布8の巻き取りを行っていると、例えば、負荷トルクが増加傾向にあると、織布8の張力が減少し、負荷トルクが減少傾向にあると織布8の張力が増大する恐れがある。いずれにしても、織布8の巻取時の張力が設定張力から外れる傾向となり、織布8の品質を向上させることができない。第3の実施形態は、織機の運転開始から運転終了までの間に、例えば、織布8の巻径が一定量増加する毎、あるいは緯入れ不良や経糸切れによる織機停止後の再起動時毎に、負荷トルクを算出する方法を提示し、巻取制御トルクを常に最適状態に設定している。
【0041】
図4は、第3の実施形態における基本的な考え方を示した指令トルクとモータ回転数との線図である。また、第3の実施形態における制御装置4の記憶部18には、第1の実施形態に示した各種プログラム(1)〜(7)のうち、(4)〜(6)のプログラムが次の内容で記憶され、他のプログラムは第1の実施形態と同一の内容で記憶されている。
(4)予め設定された変更指令トルクとして、漸次減少する漸減指令トルク26を記憶し、制御装置4から織布巻取モータ16に指令し、織布巻取モータ16の駆動を制御するプログラム(変更指令トルク発信部)。なお、漸減指令トルク26は、時間間隔T毎に一定の減少トルクDで漸次減少するように設定されている。
(5)漸減指令トルク26の変更過程における織布巻取モータ16の検出回転数が零(停止状態)か否かを比較するプログラム(比較部)。
(6)織布巻取モータ16の停止により、織布巻取モータ16の回転数変化が終了した時、回転数変動領域FTから回転数安定領域STへ移行する時の境界領域FTBでの漸減指令トルク26Aに基づき負荷トルクを算出するプログラム(負荷トルク算出部)。
【0042】
図4において、織機の運転中、自由に選択された時間T1になると、制御装置4は、時間間隔T毎に減少トルクDだけ段階的に漸次減少させた漸減指令トルク26を織布巻取モータ16に指令する。制御装置4からは、漸次減少する漸減指令トルク26が漸減指令トルク26A、漸減指令トルク26B、漸減指令トルク26Cの順に指令される。漸減指令トルク26Cが指令されると、織布巻取モータ16は、定常回転数R9から回転数R10のように、高回転数と低回転数との間を大きく変動した後、時間T2において回転数R11で示すように、回転数が零となって停止する。漸減指令トルク26Cにおける回転数の大きな変動は、負荷トルクと漸減指令トルク26Cとが近似するため、第1の実施形態と同様に、微小時間でトルクの増減制御を繰り返すことにより生じる。
【0043】
従って、織布巻取モータ16では、漸減指令トルク26A、26Bにおける回転数安定領域STと漸減指令トルク26Cにおける回転数変動領域FTとが生じる。また、回転数変動領域FTには、回転数安定領域STから回転数変動領域FTに移行する境界領域FTBが内在する。境界領域FTBでは、漸減指令トルク26Cが負荷トルクを下回ることにより、織布巻取モータ16の回転が回転数R11のように停止する。制御装置4では、漸減指令トルク26を指令した時間T1後の織布巻取モータ16の回転数を回転数検出器16Aにより検出し、プログラム(比較部)により、漸減指令トルク26の変更過程における検出回転数が零(停止状態)か否かを比較する。
【0044】
制御装置4は、回転数検出器16Aによる検出回転数が零となり、織布巻取モータ16が停止した時、織布巻取モータ16の回転数変化が終了したと判断する。また、制御装置4は、織布巻取モータ16の回転数が回転数安定領域STから回転数変動領域FTへ移行する境界領域FTBでの漸減指令トルク26Cに基づき、織布巻取モータ16を制御するための負荷トルクを算出する。本実施形態では、漸減指令トルク26Cの値が負荷トルクとして算出される。
【0045】
負荷トルク(漸減指令トルク26C)が算出されると、制御装置4は、プログラム(巻取制御トルク指令部)により、算出された巻取トルクに負荷トルクを加えて巻取制御トルクを算出し、巻取制御トルクを織布巻取モータ16に指令する。織布巻取モータ16は、制御装置4から指令される巻取制御トルクによりトルク制御され、クロスローラ9を駆動して織布8を設定された張力で順次巻き取る。
【0046】
第3の実施形態の具体例として、図5を用いて、織機の運転中、負荷トルクLT1が減少傾向にある場合の負荷トルクの算出方法を説明する。予め設定された変更指令トルクは、予め設定されている織布8の設定張力及び負荷トルクを含むもので、減少方向に漸次変更する漸減指令トルク27を使用している。漸減指令トルク27は、直線的に減少するように設定されているが、図4の実施形態と同様に、減少方向に段階的に変化するように設定しても構わない。なお、漸減指令トルク27と比較するために、一定に設定された運転中の巻取制御トルクCTを点線で示している。
【0047】
織機の運転中の自由に選択された時間T1、例えば、織布8の巻径が設定値に達した時、制御装置4は、予め設定された漸減指令トルク27を織布巻取モータ16に指令する。漸減指令トルク27の指令後、時間T2時点の減少した漸減指令トルク27Aが、時間T2での織布8の設定張力TS1及び減少中の負荷トルクLT2を合わせたトルクと同一になるため、織布巻取モータ16は、図4に示した境界領域FTBにおいて、回転数が零となって停止し、織布巻取モータ16の回転数変化が終了する。
【0048】
制御装置4は、回転数検出器16Aによる検出回転数が零になった時、織布巻取モータ16の回転数変化が終了したと判断し、回転数安定領域STから回転数変動領域FTへ移行する境界領域FTBでの漸減指令トルク26Aに基づいて、織布巻取モータ16を制御するために必要な負荷トルクLT2を算出する。本実施形態では、漸減指令トルク27Aの値を負荷トルクLT2として算出する。なお、算出した負荷トルクLT2は、漸減指令トルク27Aから織布8の設定張力TS1を除いた値である。
【0049】
負荷トルクLT2が算出されると、制御装置4は、巻取制御トルク指令部のプログラムにより算出された巻取トルクに負荷トルクLT2を加えて新たに巻取制御トルクを算出し、算出した巻取制御トルクを織布巻取モータ16に指令する。織布巻取モータ16は、制御装置4から指令される新しい巻取制御トルクにより制御され、クロスローラ9を駆動して織布8の巻き取りを再開する。従って、第3の実施形態では、新たに算出された巻取制御トルクは、これまで高めに設定されていた従来の巻取制御トルクCTから余分な負荷トルクLT3を除いた適切な値に修正されて織布8の巻き取りを行うため、織布8の張力を高めること無く、高精度に制御することができる。
【0050】
第3の実施形態の他の具体例として、図6を用いて、織機の運転中、負荷トルクLT4が増加する方向に変化している場合の負荷トルクの算出方法を説明する。例えば、自由に選択された時間T1として、織布8の巻径が設定値に達すると、制御装置4は、予め設定された漸減指令トルク28を織布巻取モータ16に指令する。時間T2時点の漸減指令トルク28Aが、時間T2での織布8の設定張力TS2及び増加中の負荷トルクLT5を合わせたトルクと同一になるため、織布巻取モータ16は、図4に示した境界領域FTBにおいて、回転数が零となって停止し、織布巻取モータ16の回転数変化が終了する。
【0051】
制御装置4は、回転数検出器16Aによる検出回転数が零になった時、織布巻取モータ16の回転数変化が終了したと判断し、回転数安定領域STから回転数変動領域FTへ移行する境界領域FTBでの漸減指令トルク28Aに基づいて、負荷トルクLT5を算出する。なお、算出した負荷トルクLT5は、漸減指令トルク27Aから織布8の設定張力TS2を除いた値である。算出された負荷トルクLT5は、図5の具体例と同様に、巻取制御トルクの算出に使用される。新たに算出された巻取制御トルクは、従来の巻取制御トルクCTから余分な負荷トルクLT6を除いた適切な値に修正されて織布8の巻き取りを行うため、織布8の巻取制御を高精度に行うことができる。
【0052】
図5及び図6の具体例を含めた第3の実施形態では、織布巻取装置に生じる負荷トルクが減少方向あるいは増加方向に変動する場合であっても、漸次減少する漸減指令トルク26、27、28における織布巻取モータ16の回転数の変化に基づき負荷トルクを簡単に算出することができる。算出された負荷トルクを巻取制御トルクの算出に使用し、織布巻取モータ16を制御するため、織布巻取装置における巻取制御を高精度に行うことができる。
【0053】
本願発明は、前記した各実施形態の構成に限定されるものではなく、本願発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、次のように実施することができる。
【0054】
(1)図7に示すように、第1及び第2の実施形態における段階的に漸次増加する漸増指令トルク21(仮想線参照)は、時間間隔T毎に、増加トルクU1、U2、U3で変化するトルク漸増線L1、L2、L3を連続させた漸増指令トルク22の構成に置き換えて実施することが可能である。
(2)図8に示すように、第1及び第2の実施形態における段階的に漸次増加する漸増指令トルク21(仮想線参照)は、曲線的に連続して増加する漸増指令トルク23の構成に置き換えて実施することが可能である。
【0055】
(3)第3の実施形態の漸減指令トルク26〜28は、図9に示すように、時間間隔T毎に、減少トルクD1、D2、D3で変化するトルク漸減線L4、L5、L6を連続させた漸減指令トルク29の構成に置き換えて実施することが可能である。
(4)第3の実施形態の漸減指令トルク26〜28は、図10に示すように、曲線的に連続して減少する漸減指令トルク30の構成に置き換えて実施することが可能である。
【0056】
(5)第1の実施形態における漸増指令トルク21は、増加トルクU及び時間間隔Tを一定とするのでなく、例えば、漸増指令トルク21A、21Bを指令するとき、織布巻取モータ16の停止が確認されたら、時間間隔Tを待たずに次のステップに移ってもよい。
(6)漸増指令トルク21〜23、漸減指令トルク26〜30及び漸増指令トルク21〜23、漸減指令トルク26〜30で駆動する織布巻取モータ16の回転数と算出した負荷トルクを、入力装置20の表示画面に表示するように構成しても良い。
(7)第1の実施形態において、織布巻取モータ16の検出回転数と定常回転数との比較をする代わりに、漸増指令トルク21を増加させても織布巻取モータ16の検出回転数が変化しないことをもって、織布巻取モータ16の回転数が安定したと判断してもよい。
【符号の説明】
【0057】
4 制御装置
8 織布
9 クロスローラ
16 織布巻取モータ
18 記憶部
19 制御部
20 入力装置
21、21A〜21D、21E、21F 漸増指令トルク(変更指令トルク)
26、26A、26B、26C、27、27A、28、28A、29,30 漸減指令トルク(変更指令トルク)
CT 巻取制御トルク
D、D1〜D3 減少トルク
FT 回転数変動領域
L1〜L3 トルク漸増線
L4〜L6 トルク漸減線
LT1〜LT6 負荷トルク
R1〜R3、R5、R6、R8 回転数
R4、R7、R9 定常回転数
ST 回転数安定領域
T 時間間隔
T1、T2 時間
TS1、TS2 織布の設定張力
U、U1〜U3 増加トルク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10