(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
情報処理装置と、オンラインで文書を前記情報処理装置に表示可能であり、オフラインで前記文書を閲覧するオフラインファイルを記憶する記憶手段を備えるサーバを含む文書管理システムの処理方法であって、
前記サーバが、
前記文書をオンラインで表示すべく、前記情報処理装置からのアクセスを受け付けるアクセス受付ステップと、
前記アクセス受付ステップにより受け付けたアクセスが、予め設定された制限数を超えた場合に、オフラインファイルを送信する条件を満たす前記文書を閲覧するユーザに対して、前記文書をオフラインにて閲覧可能とすべく、前記オフラインファイルを送信制御する閲覧方法制御ステップと
を実行し、
前記情報処理装置が、
前記サーバにログインすべくアクセスするアクセスステップと、
前記オフラインファイルを受信制御する受信ステップと
を実行することを特徴とする処理方法。
【発明を実施するための形態】
【0012】
〔第1の実施形態〕
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0013】
図1は本発明のクライアント端末100(情報処理装置や外部装置)と、帳票サーバ200(文書管理サーバ)と、メールサーバ300とホストサーバ400と含む帳票システムの構成の一例を示すシステム構成図である。
なお、本実施形態では、帳票を閲覧するシステムとしたが、帳票に限ることなく、一般的な文書管理システムにおいても適用可能である。
【0014】
また、Webシステムを前提に以下説明するが、クライアントサーバ型のシステム、すなわち、クライアント端末の専用アプリを用いて、サーバにログインして帳票を閲覧する仕組みであってもよい。
【0015】
クライアント端末100はブラウザを記憶し、ブラウザからネットワーク500を介して、帳票サーバ200にアクセスする。帳票サーバ200にログインして、帳票サーバ200から帳票を受信して表示する。
帳票サーバは、ホストサーバ400から帳票の元となるデータを受信し、フォームとデータを合成して、電子帳票を生成する。この帳票を記憶管理する。
メールサーバ300は、メールの送受信を行うサーバであり、各装置と接続可能な構成となっている。なお、Webメールサーバであってもよい。
【0016】
ホストサーバ400は、企業内の基幹サーバであり、売上などのデータを一元管理しているサーバである。このデータを所定のタイミングで帳票サーバ200に送信する。
【0017】
次に、
図2を用いて、
図1に示したクライアント端末100(情報処理装置)と、帳票サーバ200(文書管理サーバ)と、メールサーバ300とホストサーバ400に適用可能な情報処理装置のハードウエア構成について説明する。
なお、
図2は、帳票サーバ200として説明する。
【0018】
図2において、201はCPUで、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM202あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。
【0019】
本実施形態では、例えば、Webアプリケーションや帳票を記憶管理している。なお、Webアプリケーションではクライアント端末100からのログインを制御するため、セッションの管理をしている。同時接続数の管理、すなわちセッション管理については、Apacheなどで周知技術であるため実現可能であるため説明を省略する。また、セッションだけでなく、Webサプリケーションでログインユーザ数を管理する構成であってもよい。
【0020】
203はRAMで、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM202あるいは外部メモリ211からRAM203にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0021】
また、205は入力コントローラで、キーボード(KB)209や不図示のマウス等のポインティングデバイス等からの入力を制御する。206はビデオコントローラで、CRTディスプレイ(CRT)210等の表示器への表示を制御する。なお、
図2では、CRT210と記載しているが、表示器はCRTだけでなく、液晶ディスプレイ等の他の表示器であってもよい。これらは必要に応じて管理者が使用するものである。
【0022】
207はメモリコントローラで、ブートプログラム,各種のアプリケーション,フォントデータ,ユーザファイル,編集ファイル,各種データ等を記憶するハードディスク(HD)や、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
【0023】
208は通信I/Fコントローラで、ネットワーク(例えば、
図1に示した500)を介して外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
【0024】
なお、CPU201は、例えばRAM203内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、CRT210上での表示を可能としている。また、CPU201は、CRT210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0025】
本発明を実現するための後述する各種プログラムは、外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM203にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。さらに、上記プログラムの実行時に用いられる定義ファイル及び各種情報テーブル等も、外部メモリ211に格納されており、これらについての詳細な説明も後述する。
【0026】
次に、
図3の機能ブロック図を用いて、本発明の帳票サーバ200の機能について説明する。なお、各機能はそれぞれのCPUが機能を実行するものとする。
また、各機能の詳細な処理については、
図4〜
図6のフローチャートを用いて説明する。
図3は、本発明の実施形態に係る帳票サーバ200の機能としての模式的構成を示すブロック図である。
記憶部301は、オフラインで閲覧するオフラインファイルを記憶する機能部である。
アクセス受付部302は、文書をオンラインで表示すべく、情報処理装置からのアクセスを受け付ける機能部である。
【0027】
送信部303は、受け付けたアクセス(ログインやセッション含む)が、予め設定された制限数を超えた場合に、当該アクセスに対応するユーザに対して、前記オフラインで閲覧するオフラインファイルを所定の送信方法にて送信制御する機能部である。
【0028】
また送信部303は、アクセス受付部302により受け付けたアクセスが、予め設定された制限数を超えた場合で、後述のアクセス判定部304で所定期間内にアクセスがあったと判定された場合には、オンラインで文書を閲覧させるべく、ログインして、前記文書をアクセスのあった情報処理装置(クライアント端末)に送信制御する機能部である。
また送信部303は、後述のメッセージ送信部306で送信したユーザに対してオフラインファイルを送信制御する機能部である。
アクセス判定部304は、アクセスに対応するユーザが所定の期間内にアクセスがあったユーザか否かを判定する機能部である。
変更部305は、受け付けたアクセスが、予め設定された制限数を超えた場合に、セッションタイムアウト時間を変更する機能部である。
【0029】
メッセージ送信部306は、セッションタイムアウト時間を変更することで、ログアウトされるユーザに対してログアウトされることを通知すべく、メッセージを送信する機能部である。
同時接続可能数判定部307は、同時接続可能数を超えるか否かを判定する機能部である。
オフラインファイル送信開始接続数判定部308は、オフラインファイル送信開始接続数を超えるか否かを判定する機能部である。
【0030】
前述の送信部303は、同時接続可能数判定部307で同時接続可能数を超えないと判定され、オフラインファイル送信開始接続数判定部308でオフラインファイル送信開始接続数を超えると判定される場合に、オフラインファイルを所定の送信方法にて送信制御する機能部である。
【0031】
次に、本実施形態における処理の詳細な説明を、
図4〜
図6のフローチャートを用いて説明する。なお、フローチャートのステップは、各装置のCPUが処理を実行する。
図4は、オフラインで閲覧する帳票の設定処理に関するフローチャートである。
【0032】
ステップS401では、クライアント端末100のブラウザを用いて、帳票サーバ200にアクセスする。そして、ログイン画面でユーザIDとパスワードの入力を受け付け、帳票サーバ200へログイン情報(ユーザIDとパスワード)を送信する。
【0033】
ステップS402では、ログイン情報を受信して、ユーザ認証を行う。ユーザ認証は
図10のユーザマスタ1003を参照して認証を行う。認証に成功すると、システムにログインし、ユーザが閲覧可能な帳票一覧を取得して、帳票一覧画面をクライアント端末100に送信する。
【0034】
なお、帳票ごとに参照可能なユーザが設定されており、ログインユーザと一致する帳票を検索して、Web画面として送信する構成とする。これは既知の技術であるため、説明を省略する。
ステップS403では、帳票サーバ200から受信した帳票一覧画面をクライアント端末100の表示部にブラウザを用いて表示する。
【0035】
ステップS404では、帳票一覧画面で、帳票サーバ200にログインできない場合に、オフラインで閲覧する帳票の設定を受け付ける。オフラインで閲覧する帳票の設定は、1つであっても、予め設定された数内であれば複数設定できる構成であってもよい。
【0036】
オフライン設定の画面例は
図7の701で、オフライン化のアイコンをクリックすることでオフライン設定となる。701の例はオフライン設定をした状態の例である。
【0037】
ステップS405は、オフライン設定した情報を帳票サーバ200に送信する。これは、
図7でオフライン設定をしたタイミングで送信される。なお、登録ボタンを備え、登録ボタンが押下された際に送信する構成であってもよい。
【0038】
帳票サーバ200に送信される情報としては、オフライン設定する帳票IDが少なくとも送信される。帳票IDとオフライン設定フラグ「1」を送る構成であってもよい。また、ユーザはセッションで管理されているため、ユーザIDを送信しない構成として説明するが、ユーザIDを含める構成であってもよい。
ステップS406では、オフライン設定した情報をクライアント端末100から受信する。
ステップS407では、受信した情報に従って帳票マスタ1001にオフライン設定を行う。
【0039】
図10の帳票マスタ1001は、受信した帳票IDに従って、オフラインフラグ化フラグを「1」に設定し、ユーザIDを登録する。なお、ユーザIDの項目に登録されているユーザIDがまとめて登録する構成となっているが、データの保持の仕方はこれに限ることはない。
図10に示すデータについても同様である。
【0040】
これにより、設定されたログイン数を超過し、ユーザが帳票サーバ200にアクセスしてオンラインで帳票が見ることができない場合であっても、所望の帳票が閲覧可能とする設定ができる。
【0041】
次に、
図5はオフラインファイルを生成する処理に関するフローチャートである。
【0042】
ステップS501では、ホストサーバ400に登録されている帳票の元データを予め設定されているタイミングで帳票サーバ200へ送信する。データはホストサーバ400を提供するメーカが既定する独自のフォーマットであったり、汎用的なフォーマットであってもよい。
ステップS502では、ホストサーバ400からデータを受信し、帳票サーバ200の一時格納領域に記憶する。
【0043】
ステップS503では、帳票生成するために予め登録されているフォームを取得し、データとフォームとを用いて電子帳票(文書)を作成する。この作成された帳票をデータベースやハードディスクに記憶する。帳票の格納先は、1002の格納先情報を用いて格納する、また、格納された帳票には帳票IDやファイル名が対応付いており、帳票ID、帳票名、生成日時などの管理情報をデータベースなどで管理するものとする。
なお、フォームは複数記憶しておいてもよく、受信したデータの種別や内容に応じて対応するフォームを用いて帳票を生成する。
ステップS504では、生成した帳票IDに従って、帳票マスタ1001を参照し、オフライン化フラグを参照する。
ステップS505では、オフライン化フラグが「1」か否かを判定する。すなわちオフラインファイルを生成する帳票か否かを判定する。
【0044】
オフラインファイルを生成すると判定された場合には、ステップS506へ処理を移す。オフラインファイルを生成しないと判定された場合には、処理を終了とする。
【0045】
ステップS506では、ステップS503で記憶された帳票をもとにオフラインファイルを生成する。オフラインファイルは、オフラインで閲覧するための独自のビューア(クライアントアプリケーション)で表示できる形式のファイルとするが、PDFファイルであってもよい。
【0046】
また、オフラインファイル格納先は、1002の格納先情報を用いて格納する。オフラインファイルには帳票IDやファイル名が対応付いている。すなわち、オフラインファイルを記憶する処理である。
【0047】
次に、
図6は帳票又はオフラインファイルの閲覧処理に関するフローチャートである。
【0048】
ステップS601では、クライアント端末100でログイン画面を表示し、ユーザIDとパスワードの入力を受け付ける。そして、ログイン指示に応じて、ユーザIDとパスワードを含むログイン要求を帳票サーバ200に送信する。
【0049】
ステップS602では、クライアント端末100からログイン要求を受信する。すなわち、帳票(文書)をオンラインで表示すべく、情報処理装置からのアクセスを受け付ける処理である。
【0050】
ステップS603では、受信したログイン要求に含まれるユーザIDとパスワードをもとに、ユーザ認証を実行する。具体的には
図10のユーザマスタ1003を検索し、一致するユーザ情報があるか否かを判定する。一致するユーザ情報がある、すなわち認証が成功した場合には、ステップS606へ処理を移し、一致するユーザ情報がない、すなわち認証が失敗した場合にはステップS604へ処理を移す。
ステップS604では、認証エラー画面をクライアント端末100に送信する。
ステップS605では、認証エラー画面を受信して、処理を戻す。
【0051】
ステップS606−1では、認証成功したため、同時ログイン上限数(同時ライセンス数10051)を超えるか否かを判定する。同時ログイン上限数を超える場合には、ステップS604へ処理を移し、同時ログイン数を超えない場合にはステップS606−2へ処理を移す。ステップS604では、ログイン数を超えたためログインできない旨のメッセージをクライアント端末100に送信する。
なお、ログインできない旨のメッセージを送信した後、ステップS620へ処理を移す構成であってもよい。これは、帳票サーバ200の設定に応じて切り替えられるものとする。
【0052】
ステップS606−2では、オフライン開始ログイン上限数(オフライン化開始ログイン数10052)を超えるか否かを判定する。オフライン開始ログイン上限数を超える場合には、ステップS607へ処理を移し、オフライン開始ログイン上限数を超えない場合には、ステップS608へ処理を移す。
【0053】
なお、同時ライセンス数10051、オフライン化開始ログイン数10052は、
図10の設定ファイル1005に記憶されている。同時ライセンス数10051は同時接続可能数と言い換えることも可能であり、オフライン化開始ログイン数10052はオフラインファイル送信開始接続数と言い換えることも可能である。また、同時接続可能数とオフラインファイル送信開始接続数をまとめて制限数ともいう。
【0054】
ステップS607では、セッションタイムアウトが変更されているかを判定する。具体的にはセッションタイムアウト時間が60分と帳票サーバで設定されている場合、30分に変更されているかを判定する。セッションタイムアウト時間の変更は、後述のステップS617−1で説明する。なお、セッションタイムアウト時間の設定については既知の技術のため説明を省略する。なお、セッションタイムアウト時間の変更の値は、例えば
図10の設定ファイル1005の10054に記憶されている。この設定ファイルに記憶されている時間にセッションとWebアプリケーションに設定されているタイムアウト時間を比較することにより変更されているかを判定することができる。
【0055】
セッションタイムアウト時間が変更されている場合には、ステップS618へ処理を移し、セッションタイムアウト時間が変更されていない場合には、ステップS617−1へ処理を移す。
ステップS608では、認証されたユーザでログインを実行する。そして、RAM203に記憶しているログインユーザ数をカウントアップして更新する。
ステップS609では、クライアント端末100にログインしたユーザが閲覧可能な帳票一覧の画面を送信する。
ステップS610では、クライアント端末100は帳票一覧の画面を受信する。
【0056】
ステップS611では、帳票サーバ200から受信した帳票一覧を、ブラウザを介して表示部に帳票一覧を表示する。そして、ユーザにより指定された帳票の帳票IDを含む帳票要求を帳票サーバに送信し、受信した帳票を表示する。
【0057】
ステップS612では、クライアント端末100から受信した帳票要求に含まれる帳票IDに従って、対応する帳票ファイルを取得して、要求のあったクライアント端末100へ送信する。
ステップS613では、ユーザの操作によりログアウトボタンが押下された場合には、ログアウト要求を帳票サーバ200に送信する。
【0058】
ステップS614では、クライアント端末100からのログアウト要求に従って、ログインしているユーザのログアウト処理を行う。このときクライアント端末100とのセッションを切断する。そして、ログインユーザ数をカウントダウンして更新する。
なお、セッションタイムアウト時間を過ぎたセッションがあった場合に、セッションを切断して、ログインユーザ数をカウントダウンする。
【0059】
ステップS615では、オフライン開始ログイン上限数(オフライン化開始ログイン数10052)を下回るか否かを判定する。オフライン開始ログイン上限数を下回る場合にはステップS616へ処理を移す。
なお、ログインは随時発生し、ログアウトも随時発生するため、ログアウトが発生したタイミングでオフライン開始ログイン上限数を下回るかを判定する。
【0060】
ステップS616では、セッションタイムアウト時間を通常の時間に戻す。例えば30分から60分へ戻すように変更する。すなわち、予め設定された制限数を超えた場合に、セッションタイムアウト時間を変更する処理である。
ステップS617−1では、セッションタイムアウト時間を変更する。具体的には、60分から設定ファイル1005の10054の30分に変更する。
【0061】
ステップS617−2では、セッションタイムアウト時間を変更したことによりセッションが切断されたユーザに対して、
図9の901に表示するメッセージを通知する。すなわち、セッションタイムアウト時間を変更することで、ログアウトされるユーザに対してログアウトされることを通知すべく、メッセージを送信する処理である。
【0062】
また、ユーザが見ていた帳票のオフラインファイルと、帳票マスタ1001を参照してユーザが登録したオフラインファイルを取得する。当該ユーザのユーザIDに対応するメールアドレスをユーザマスタ1003から取得し、前述のオフラインファイルを取得したメールアドレスに対してメール送信する。すなわち、メッセージ送信したユーザに対してオフラインファイルを送信制御する処理である。
ステップS618では、
図10の帳票検索ログ1004を参照し、認証されたユーザの検索ログを特定する。
【0063】
ステップS619では、
図10の設定ファイル1005の10053日数(例えば、31日)内に、ユーザの検索があった場合には、ステップS608へ処理を移し、ログインをさせる。また、日数(例えば、31日)内に、ユーザの検索がなかった場合には、ステップS620へ処理を移し、オフラインファイルを送信するようにする。すなわち、ステップS619は、アクセスに対応するユーザが所定の期間内にアクセスがあったユーザか否かを判定する処理である。
ステップS620では、認証されたユーザのユーザIDに対応するオフライン設定がされている帳票を検索する(帳票マスタ1001参照)。
【0064】
ステップS621では、検索された帳票の帳票IDに従って、ユーザが参照していないファイルを特定する(
図10の帳票実績マスタ1006参照)。
図10の帳票実績マスタ1006参照を例にすると、参照が「0」が参照していない帳票となる。
参照していない帳票のオフラインファイルをオフラインファイル格納先(1002)から取得する。
ステップS622では、オフラインファイルを送信した旨のメッセージを送信する。
ステップS623では、オフラインファイルを送信した旨のメッセージを受信し、
図8の801の画面を表示する。
【0065】
ステップS624では、認証されたユーザのユーザIDに対応するメールアドレス(ユーザマスタ1003参照)を取得して、オフラインファイルをメール送信する。なお、本実施形態ではメールを用いて送信するようにしたが、例えば、社内でファイル交換システムを構築しているような場合には、ファイル交換システムを用いてオフラインファイルを送信する。すなわち、所定の送信方法でオフラインファイルを送信する。すなわち、ステップS602で受け付けたアクセスが、予め設定された制限数を超えた場合に、当該アクセスに対応するユーザに対して、前記オフラインで閲覧するオフラインファイルを所定の送信方法にて送信制御する処理である。
【0066】
ステップS625では、メールサーバ300を介して、オフラインファイルが添付されているメールを受信する。
ユーザはこの添付されているオフラインファイルを開いてオフラインファイルを閲覧する。
【0067】
なお、ステップS622〜ステップS624の処理順は限定されるものではなく、例えば、ステップS624の後に、ステップS622の処理を実行してもよい。
【0068】
以上、本実施形態によれば、アクセスが集中した場合でも管理されている帳票(文書)を閲覧することができる。
【0069】
また、アクセスが集中した場合であっても、普段利用するユーザについてはオンラインでの帳票閲覧を実行させることで、オンラインとオフラインの閲覧を共存させ、帳票の閲覧の利便性を高める。これにより、業務効率についても向上する。
【0070】
〔第2の実施形態〕
本実施形態では、第1の実施形態に加え、ログインしようとした際に、同時ログイン上限数を超えた場合に、ログインしているユーザのうち参照ユーザがいるかを判定し、参照ユーザに対してオフラインでの帳票閲覧を実行させる仕組みについて説明する。本実施形態では、検索しているユーザについては、オンラインで帳票を閲覧させ、アクセスが集中した場合の帳票閲覧の利便性をより向上させることが可能となる。
以下、
図11のフローチャートを用いて、本実施形態の詳細について説明する。なお、第1の実施形態と同一の構成については説明を省略し、同一の処理については、同一の符号を振り、説明を省略する。なお、第1の実施形態と同様に、各ステップは、各装置のCPUにより実行される。
【0071】
ステップS1101では、
図10の帳票検索ログ1004のユーザIDの一覧を取得する。
ステップS1102では、
図12のログインユーザ一覧からユーザ一覧を取得して、ステップS1101で取得したユーザID一覧を除く。これにより、参照ユーザ一覧が生成される。この参照ユーザ一覧を取得する。なお、
図12のログインユーザ一覧は、帳票サーバ200にログインしているユーザを管理するテーブルである。また、本実施形態では、参照ユーザを帳票検索ログとログインユーザ一覧から特定するように構成したが、帳票を参照しているユーザを記録する帳票参照ログファイルを保持する構成として、この帳票参照ログファイルから参照ユーザを特定する構成であってもよい。
すなわち、予め設定された制限数を超えた場合に、参照ユーザを特定する参照ユーザ特定処理である。
【0072】
ステップS1103では、参照ユーザ一覧とした参照ユーザが存在するか否かを判定する。参照ユーザが存在する場合に、ステップS1104へ処理を移す。また、参照ユーザが存在しない場合には、処理を終了する。
ステップS1104では、参照ユーザ一覧のユーザ数分、以降の処理を実行したか否かを判定する。すべてのユーザ数分処理した場合には、処理を終了する。なお、参照ユーザ一覧のユーザすべてを実行せずに、現在の時刻から1時間前以前にログインし、参照しているユーザに対してオフラインを参照させるための、以降の処理を実行するようにしてもよい。
【0073】
ステップS1105では、
図10の帳票マスタ1001を参照して、オフライン化フラグ「1」の帳票を検索する。
ステップS1106では、ステップS1105で検索した帳票のうち、参照ユーザのユーザIDが一致する帳票を検索する。
ステップS1107では、ステップS1106で一致した帳票のうち、ユーザが未参照の世代を特定する。具体的には、帳票実績マスタ1006を参照して、参照項目のフラグが「0」の世代を特定する。
すなわち、特定されたユーザがオフラインで参照可能な文書を特定するオフラインファイル特定処理である。
【0074】
ステップS1108では、未参照のファイル一覧をクライアント端末100に送信する。
すなわち、特定された文書の一覧を情報処理装置に送信する一覧送信処理である。
ステップS1109では、クライアント端末100は、帳票サーバ200からファイル一覧を受信する。
【0075】
ステップS1110では、受信したファイル一覧に従って、
図13のオフラインファイル選択画面を表示する。
ステップS1111では、
図13のオフラインファイル選択画面で選択された帳票IDと世代を帳票サーバ200に送信する。
ステップS1112では、ユーザにログアウトを促すため、
図14のログアウト要請のメッセージを表示する。このメッセージでOKボタンが押下されると、帳票サーバ200にログアウト要求が送信され、帳票サーバ200でログアウトが実行される。ログアウトが実行されると、
図12のログインユーザ一覧からユーザ情報が削除される。
【0076】
ステップS1113では、帳票IDと世代を受信して、対応するオフラインファイルを取得する。具体的には、オフラインファイルは、
図10の1002のオフラインファイル格納先から取得する。なお、オフラインファイルは、帳票サーバ200に帳票が登録される際に、オフラインファイルが生成されるため、このタイミングでは、帳票サーバ200にオフラインファイルが既に登録されているものとする。
オフラインファイルのファイル名に帳票IDと世代が含まれ、オフラインファイルと帳票IDと世代とが対応付いて管理されている。対応付けはファイル名で管理せず、ファイルのIDと帳票IDと世代とをデータベースで対応付けて管理する構成であってもよい。
ステップS1114では、取得したオフラインファイルを、参照ユーザのユーザIDに対応する宛先(メールアドレス)に対して、添付メールで送信する。メールアドレスは、
図10の1003から特定するものとする。
すなわち、特定されたユーザに対して、オフラインで閲覧するオフラインファイルを所定の送信方法にて送信制御する処理である。また、クライアント端末100で選択されたオフラインファイルを送信制御する処理である。
送信されたオフラインファイルはクライアント端末100で受信し、表示する。
【0077】
ステップS1115では、参照ユーザがクライアント端末100側(
図14でのログアウト指示)でログアウトがされたか否かを判定する。ログアウトがされたか否かは、
図12のログインユーザ一覧を参照して判断する。ログアウトされていない場合には、ステップS1117へ処理を移し、ログアウトされている場合には、ステップS1104へ処理を戻す。
ステップS1116では、参照ユーザを強制的にログアウトして、
図12のログインユーザ一覧からユーザ情報が削除する。
【0078】
以上、本実施形態によれば、アクセスが集中した場合でも管理されている帳票(文書)を閲覧することができる。特に、同時ログイン上限になった場合に、参照ユーザに対してオフラインファイルを送信して、参照ユーザをログアウトさせることができ、業務を滞らせないようにすることが可能となる。
検索ユーザはシステムにログインした状態での作業が必要になるため、検索ユーザはログアウトさせず、参照ユーザについてオフラインファイルを送信してログアウトさせることで、業務を滞らせずにシステムの利用を効率化することができる。
【0079】
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0080】
また、本発明におけるプログラムは、
図4〜
図6、
図11に示すフローチャートの処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムであり、本発明の記憶媒体は
図4〜
図6、
図11の処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムが記憶されている。なお、本発明におけるプログラムは
図4〜
図6、
図11の各装置の処理方法ごとのプログラムであってもよい。
【0081】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0082】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0083】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク、ソリッドステートドライブ等を用いることができる。
【0084】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0085】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0086】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0087】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。