特許第6011949号(P6011949)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6011949
(24)【登録日】2016年9月30日
(45)【発行日】2016年10月25日
(54)【発明の名称】車載用バッテリー
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/6563 20140101AFI20161011BHJP
   B60K 1/04 20060101ALI20161011BHJP
   B60K 11/06 20060101ALI20161011BHJP
   H01M 10/613 20140101ALI20161011BHJP
   H01M 10/625 20140101ALI20161011BHJP
   H01M 10/651 20140101ALI20161011BHJP
   H01M 10/6551 20140101ALI20161011BHJP
   H01M 10/6566 20140101ALI20161011BHJP
   H01M 2/10 20060101ALI20161011BHJP
【FI】
   H01M10/6563
   B60K1/04 Z
   B60K11/06
   H01M10/613
   H01M10/625
   H01M10/651
   H01M10/6551
   H01M10/6566
   H01M2/10 S
【請求項の数】4
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2015-6908(P2015-6908)
(22)【出願日】2015年1月16日
(65)【公開番号】特開2016-134244(P2016-134244A)
(43)【公開日】2016年7月25日
【審査請求日】2015年8月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005348
【氏名又は名称】富士重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116942
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 雅信
(74)【代理人】
【識別番号】100167704
【弁理士】
【氏名又は名称】中川 裕人
(74)【代理人】
【識別番号】100114122
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 伸夫
(74)【代理人】
【識別番号】100086841
【弁理士】
【氏名又は名称】脇 篤夫
(72)【発明者】
【氏名】中川 功
(72)【発明者】
【氏名】原 俊之
【審査官】 桑江 晃
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−168318(JP,A)
【文献】 特開2012−81879(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/52 − 10/667
B60K 1/04
B60K 11/06
H01M 2/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に複数の電池セルがそれぞれ配置された複数の電池モジュールと、
充電用の補助機器と、
前記複数の電池モジュール及び前記補助機器を収納する収納ケースとを備え、
前記複数の電池モジュールの内部に冷却風がそれぞれ空気取込口から取り込まれて前記電池セルが冷却され、
前記複数の電池モジュールの左右方向における中央が車両の左右方向における中央に対して左右方向における一方にずれて位置され、
前記補助機器が左右方向における他方の端部に配置され、
前記各空気取込口が前記各電池モジュールの左端と右端の間で、かつ、前記各電池モジュールの後方に位置され、
左右方向における中央を基準として前記補助機器が配置された側と反対側に、前側から前記収納ケースの内部に冷却風を取り入れる空気導入口が形成された
車載用バッテリー。
【請求項2】
前記収納ケースに前記複数の電池モジュールを制御する制御機器が配置され、
前記制御機器に接続される導電線が保護パイプに挿入された状態で配置され、
前記保護パイプにおける一端の開口が前記空気導入口として形成された
請求項1に記載の車載用バッテリー。
【請求項3】
前記各空気取込口から取り込まれた冷却風が前記収納ケースの内部における前端部に放出され、
前記制御機器が前記収納ケースの内部における前端部に配置された
請求項2に記載の車載用バッテリー。
【請求項4】
前記収納ケースの内部に前記制御機器と前記補助機器を隔てる隔壁が設けられ、
前記隔壁に前記制御機器が配置された空間と前記補助機器が配置された空間とを連通する連通孔が形成された
請求項2又は請求項3に記載の車載用バッテリー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車等の車両に搭載され寒冷地においても使用することが可能な車載用バッテリーについての技術分野に関する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0002】
【特許文献1】特許5206110号公報
【背景技術】
【0003】
自動車等の各種の車両にはモーターや各種の電装部品に電力を供給するための車載用バッテリーが搭載されている。
【0004】
近年、特に、EV(Electric Vehicle:電気自動車)やHEV(Hybrid Electric Vehicle:ハイブリッド電気自動車)やPHEV(Plug-in Hybrid Electric Vehicle:プラグインハイブリッド電気自動車)等の車両が普及されつつあり、これらの電気を動力とした車両においては高い蓄電機能を有する車載用バッテリーが搭載される。
【0005】
車載用バッテリーには収納ケースと収納ケースに収納された電池モジュールとが設けられ、電池モジュールは、例えば、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池等の複数の電池セル(2次電池)が配列されて構成されている。また、電気自動車等に搭載される車載用バッテリーにあっては、高い蓄電機能を保持するために、複数の電池モジュールが収納ケースに配置され、これらの複数の電池モジュールの各電池セルが直列又は並列に接続されている。
【0006】
車載用バッテリーには、高い蓄電機能を保持する構成として、収納ケースに複数の電池モジュールが配置されたタイプがある(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
このような車載用バッテリーにあっては、収納ケースの内部に、複数の電池モジュールの他に、これらの電池モジュールを制御する制御機器や夜間等の車両の非走行時における充電を行うための補助機器(補機)等の各種の機器が配置されているものがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記のように、車載用バッテリーには複数の電池モジュールの他に制御機器や補助機器等の各種の機器が配置されているため、電池モジュールや各機器の駆動時に発生する熱によって収納ケースの内部温度が上昇し易い。
【0009】
従って、電池モジュールや各機器の正常な動作を確保するために、収納ケースの内部温度の上昇を抑制する必要がある。特に、上記のような複数の電池モジュールが配置された車載用バッテリーにあっては、発熱量が大きくなるため、収納ケースの内部に配置された各部に対する冷却性能の向上を図ることが望まれる。
【0010】
そこで、本発明は、上記した問題点を克服し、収納ケースの内部に配置された各部に対する冷却性能の向上を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
第1に、本発明に係る車載用バッテリーは、内部に複数の電池セルがそれぞれ配置された複数の電池モジュールと、充電用の補助機器と、前記複数の電池モジュール及び前記補助機器を収納する収納ケースとを備え、前記複数の電池モジュールの内部に冷却風がそれぞれ空気取込口から取り込まれて前記電池セルが冷却され、前記複数の電池モジュールの左右方向における中央が車両の左右方向における中央に対して左右方向における一方にずれて位置され、前記補助機器が左右方向における他方の端部に配置され、前記各空気取込口が前記各電池モジュールの左端と右端の間で、かつ、前記各電池モジュールの後方に位置され、左右方向における中央を基準として前記補助機器が配置された側と反対側に、前側から前記収納ケースの内部に冷却風を取り入れる空気導入口が形成されたものである。
【0012】
これにより、後側から空気取込口を介して冷却風が取り込まれて電池セルが冷却されると共に前側から空気導入口を介して冷却風が収納ケースの内部に取り入れられる。
【0013】
第2に、上記した本発明に係る車載用バッテリーにおいては、前記収納ケースに前記複数の電池モジュールを制御する制御機器が配置され、前記制御機器に接続される導電線が保護パイプに挿入された状態で配置され、前記保護パイプにおける一端の開口が前記空気導入口として形成されることが望ましい。
【0014】
これにより、保護パイプが冷却風の流動孔として機能し冷却風が制御機器に向けて吐出される。
【0015】
第3に、上記した本発明に係る車載用バッテリーにおいては、前記各空気取込口から取り込まれた冷却風が前記収納ケースの内部における前端部に放出され、前記制御機器が前記収納ケースの内部における前端部に配置されることが望ましい。
【0016】
これにより、空気導入口から吐出される冷却風によって電池セルを冷却した冷却風が撹拌される。
【0017】
第4に、上記した本発明に係る車載用バッテリーにおいては、前記収納ケースの内部に前記制御機器と前記補助機器を隔てる隔壁が設けられ、前記隔壁に前記制御機器が配置された空間と前記補助機器が配置された空間とを連通する連通孔が形成されることが望ましい。
【0018】
これにより、隔壁によって電池モジュールと補助機器の各発熱による影響が互いに受け難い状態になる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、後側から空気取込口を介して冷却風が取り込まれて電池セルが冷却されると共に前側から空気導入口を介して冷却風が収納ケースの内部に取り入れられるため、収納ケースの内部に配置された各部に対する冷却性能の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図2乃至図18と共に本発明車載用バッテリーの実施の形態を示すものであり、本図は、車載用バッテリーの斜視図である。
図2】車載用バッテリーを一部を省略した状態で示す斜視図である。
図3】車載用バッテリーにおける電池モジュールの配置状態等を示す概略図である。
図4】電池モジュールとジョイントダクトを示す概略分解斜視図である。
図5】第1の冷却ユニットの斜視図である。
図6】第2の冷却ユニットの斜視図である。
図7】整流板が配置された状態を示す拡大断面図である。
図8図9乃至図12と共に電池モジュールとジョイントダクトを示すものであり、本図は、第1の電池モジュールと第1のジョイントダクトを示す斜視図である。
図9】第2の電池モジュールと第2のジョイントダクトを示す斜視図である。
図10】第3の電池モジュールと第3のジョイントダクトを示す斜視図である。
図11】第4の電池モジュールと第4のジョイントダクトを示す斜視図である。
図12】第5の電池モジュールと第5のジョイントダクトを示す斜視図である。
図13】各部の配置位置を示す概略平面図である。
図14】保護パイプに導電線が配置された状態を示す断面図である。
図15】一部を断面にして車載用バッテリーの車両に対する配置状態を示す概略側面図である。
図16】収納ケースの収納部と隔壁と補助機器を示す概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に、本発明車載用バッテリーを実施するための形態について添付図面を参照して説明する。
【0022】
車載用バッテリー1は収納ケース2と電池モジュール3、3、・・・を有している(図1乃至図3参照)。車載用バッテリー1は、例えば、車両の荷室に配置されている。
【0023】
収納ケース2は上方に開口された収納部4と収納部4の開口を上方から閉塞する平板状の蓋部5とを有している。
【0024】
収納部4は前後方向を向く前面壁6と前面壁6の後 側に位置され前後方向を向く後面壁7と左右に離隔して位置された側面壁8、8と上下方向を向く底面壁9とを有している。前面壁6と後面壁7と側面壁8、8と底面壁9は何れも、例えば、アルミニウム等の押出成形によって形成され、中空断面の形状に形成されている。
【0025】
前面壁6には、例えば、左右に延び上下に並ぶ図示しない複数の空洞部が形成され、後面壁7には、例えば、左右に延び上下に並ぶ図示しない複数の空洞部が形成されている。側面壁8、8には、例えば、それぞれ前後に延び上下に並ぶ図示しない複数の空洞部が形成されている。底面壁9には、例えば、それぞれ左右に延び前後に並ぶ図示しない複数の空洞部が形成されている。
【0026】
前面壁6は上側の略半部が傾斜部6aとして設けられ、傾斜部6aは上方へ行くに従って後方に変位するように傾斜されている。
【0027】
底面壁9は前端部が他の部分より一段高い位置にある上段部9aとして設けられている(図3参照)。底面壁9は、上段部9aに連続する後側の部分が略前後方向を向く段差部9bとして設けられ、段差部9bに連続する後側の部分が下段部9cとして設けられている。
【0028】
電池モジュール3、3、・・・は、例えば、五つが前後上下に並んで収納ケース2に収納されている。電池モジュール3、3、・・・としては、最も前側に位置された第1の電池モジュール3Aと第1の電池モジュール3Aの後側に位置された第2の電池モジュール3Bと第2の電池モジュール3Bの後側に位置された第3の電池モジュール3Cと第1の電池モジュール3Aの後側に位置され第2の電池モジュール3Bの真上に位置された第4の電池モジュール3Dと第4の電池モジュール3Dの後側に位置され第3の電池モジュール3Cの真上に位置された第5の電池モジュール3Eとが設けられている。
【0029】
第1の電池モジュール3Aと第2の電池モジュール3Bと第3の電池モジュール3Cと第4の電池モジュール3Dと第5の電池モジュール3Eは電線によって直列に接続されている。
【0030】
電池モジュール3はケース体10とケース体10の内部に収容された複数の電池セル11、11、・・・とを有している(図4参照)。
【0031】
ケース体10は、上方及び後方に開口された横長の箱状に形成され、前後方向を向く横長の前面部12と左右方向を向き左右に離隔して位置された側面部13、13と上下方向を向く横長の底面部14とを有している。ケース体10の内部空間は収容空間として形成されている。
【0032】
前面部12には右端部、左端部又は左右方向における中央部の何れかの位置に前後に貫通された放出孔12aが形成されている。具体的には、第1の電池モジュール3Aには前面部12の右端部に放出孔12aが形成され、第2の電池モジュール3Bには前面部12の左端部に放出孔12aが形成され、第3の電池モジュール3Cには前面部12の左右方向における中央部に放出孔12aが形成され、第4の電池モジュール3Dには前面部12の右端部に放出孔12aが形成され、第5の電池モジュール3Eには前面部12の左右方向における中央部に放出孔12aが形成されている。尚、図4には、前面部12の右端部に放出孔12aが形成された例を示している。
【0033】
電池セル11、11、・・・は、例えば、厚み方向が左右方向とされる向きで左右に等間隔に並んだ状態で収容空間に収容されてケース体10に保持されている。電池セル11、11、・・・は、例えば、19個がケース体10に保持されている。電池セル11、11、・・・がケース体10に保持された状態においては、電池セル11、11、・・・間にそれぞれ一定の隙間が形成される。電池セル11、11、・・・は直列に接続されている。
【0034】
ケース体10には左右に延びる排煙管15が取り付けられている。排煙管15は上下方向を向くベース板部15aとベース板部15aの上面に位置された筒状部15bとを有している。筒状部15bはベース板部15aの前後方向における中央部に位置されている。排煙管15はベース板部15aがケース体10の上側の開口を閉塞する状態でケース体10に取り付けられている。
【0035】
排煙管15の下面には図示しないガス流動孔が左右に等間隔に並んで形成されている。排煙管15はガス流動孔がそれぞれ電池セル11、11、・・・の真上に位置される。
【0036】
排煙管15におけるベース板部15aの前後両端部にはそれぞれ横長の形状に形成された基板16、16が取り付けられている。基板16、16にはそれぞれ後述する電線が接続され、電線及び基板16、16を介して電池セル11、11、・・・に対する電気的な制御等が行われる。
【0037】
電池セル11、11、・・・にはそれぞれ内部に連通可能な図示しない弁が設けられ、各弁がそれぞれ排煙管15のガス流動孔に連通されている。電池セル11において、万が一、異常が発生したときには内部でガスが発生する場合があるが、ガスが発生すると電池セル11の内圧が上昇して弁が開放され、発生したガスが弁からガス流動孔を介して排煙管15に流動される。
【0038】
電池モジュール3、3、・・・はそれぞれ収納ケース2に図示しない取付板によって取り付けられそれぞれ所定の位置に配置されている(図3参照)。第2の電池モジュール3Bと第3の電池モジュール3Cは下段に配置され、第4の電池モジュール3Dと第5の電池モジュール3Eは上段に配置され、第1の電池モジュール3Aは第2の電池モジュール3B、第3の電池モジュール3C、第4の電池モジュール3D、第5の電池モジュール3Eに対して中段に配置されている。尚、第1の電池モジュール3Aは、第2の電池モジュール3B及び第3の電池モジュール3Cと同じ位置において下段に配置されていてもよく、第4の電池モジュール3D及び第5の電池モジュール3Eと同じ位置において上段に配置されていてもよい。
【0039】
電池モジュール3、3、・・・の駆動時には、電池モジュール3、3、・・・の内部に第1の吸気ユニット17と第2の吸気ユニット18によってそれぞれ冷却風が取り込まれる(図1図3図5及び図6参照)。
【0040】
第1の吸気ユニット17は第1の吸気用ダクト19と第1の吸気用ファン20と第1の吸気管21とジョイントダクト22、22、22を有している(図1及び図5参照)。
【0041】
第1の吸気用ダクト19は第1の電池モジュール3Aと第2の電池モジュール3Bと第3の電池モジュール3Cの内部に冷却風を取り込む機能を有している。第1の吸気用ダクト19は取入部23と中間部24と第1の流入部25と第2の流入部26と第3の流入部27を有している。
【0042】
取入部23は右方に位置され略くの字状に形成され、一方の略半部が略上下に延び他方の略半部が略左右に延びる形状に形成されている。中間部24は左右に延び右端部が取入部23の左端部に連続されている。
【0043】
第1の流入部25は前端部を除く部分が前後に延び前端部が他の部分に対して上方に屈曲され、後端部が中間部24の左端部に連続されている。第2の流入部26は前端部を除く部分が前後に延び前端部が他の部分に対して上方に屈曲され、後端部が中間部24の右端部に連続されている。第3の流入部27は前後に延び、後端部が中間部24の左右方向における略中央部に連続されている。第1の流入部25と第2の流入部26と第3の流入部27は前後方向における長さが順に短くなるように形成されている。
【0044】
第1の吸気用ファン20は取入部23の上端部に連結されている。
【0045】
第1の吸気管21は下端部が第1の吸気用ファン20に連結されている。従って、第1の吸気用ファン20が回転されると、第1の吸気管21から冷却風が取り込まれ、取り込まれた冷却風が第1の吸気用ダクト19へ向けて流動される。
【0046】
ジョイントダクト22、22、22としては第1のジョイントダクト22Aと第2のジョイントダクト22Bと第3のジョイントダクト22Cが設けられている。第1のジョイントダクト22Aは第1の電池モジュール3Aの内部に冷却風を取り込む機能を有し、第2のジョイントダクト22Bは第2の電池モジュール3Bの内部に冷却風を取り込む機能を有し、第3のジョイントダクト22Cは第3の電池モジュール3Cの内部に冷却風を取り込む機能を有している。第1のジョイントダクト22Aと第2のジョイントダクト22Bと第3のジョイントダクト22Cは前側から順に位置されている。
【0047】
ジョイントダクト22は横長の略矩形状に形成された本体部28と本体部28から突出された連結部29とを有している。ジョイントダクト22は内部に空間を有している。本体部28には前方に突出された吐出用突部28a、28a、・・・が左右に等間隔に離隔して設けられている。吐出用突部28aは先端が開口されている。
【0048】
第1のジョイントダクト22Aの連結部29は本体部28の左端部から下方に突出して設けられ、第2のジョイントダクト22Bの連結部29は本体部28の右端部から下方に突出して設けられ、第3のジョイントダクト22Cの連結部29は本体部28の左右方向における中央部から後方に突出して設けられている。
【0049】
第2の吸気ユニット18は第2の吸気用ダクト30と第2の吸気用ファン31と第2の吸気管32とジョイントダクト22、22を有している(図1及び図6参照)。
【0050】
第2の吸気用ダクト30は第4の電池モジュール3Dと第5の電池モジュール3Eの内部に冷却風を取り込む機能を有している。第2の吸気用ダクト30は取入部33と中間部34と第4の流入部35と第5の流入部36を有している。
【0051】
取入部33は左方に位置され略くの字状に形成され、一方の略半部が略上下に延び他方の略半部が略左右に延びる形状に形成されている。中間部34は左右に延び左端部が取入部33の右端部に連続されている。
【0052】
第4の流入部35は前端部を除く部分が前後に延び前端部が他の部分に対して右方に屈曲され、後端部が中間部34の左端部に連続されている。第5の流入部36は前後に延び、後端部が中間部34の右端部に連続されている。第4の流入部35は第5の流入部36より前後方向における長さが長く形成されている。
【0053】
第2の吸気用ファン31は取入部33の上端部に連結されている。
【0054】
第2の吸気管32は下端部が第2の吸気用ファン31に連結されている。従って、第2の吸気用ファン31が回転されると、第2の吸気管32から冷却風が取り込まれ、取り込まれた冷却風が第2の吸気用ダクト30へ向けて流動される。
【0055】
ジョイントダクト22、22としては第4のジョイントダクト22Dと第5のジョイントダクト22Eが設けられている。第4のジョイントダクト22Dは第4の電池モジュール3Dの内部に冷却風を取り込む機能を有し、第5のジョイントダクト22Eは第5の電池モジュール3Eの内部に冷却風を取り込む機能を有している。第4のジョイントダクト22Dは第5のジョイントダクト22Eより前側に位置されている。
【0056】
第4のジョイントダクト22Dの連結部29は本体部28の左端部から左方に突出して設けられ、第5のジョイントダクト22Eの連結部29は本体部28の左右方向における中央部から後方に突出して設けられている。
【0057】
第1の吸気ユニット17において最も後側に位置された第3のジョイントダクト22Cの連結部29の内部と第2の吸気ユニット18において後側に位置された第5のジョイントダクト22Eの連結部29の内部とには、それぞれ整流フィン37、37、37が設けられている(図7参照)。整流フィン37、37、37は左右に離隔して位置され、中央に位置された整流フィン37が左右方向を向く状態で位置され、左側に位置された整流フィン37が前方へ行くに従って中央に位置する整流フィン37から遠去かるように傾斜された状態で位置され、右側に位置された整流フィン37が前方へ行くに従って中央に位置する整流フィン37から遠去かるように傾斜された状態で位置されている。
【0058】
第1の吸気ユニット17は、図1に示すように、第1の吸気用ファン20が収納ケース2の後端部における右方に位置され、第1の吸気用ダクト19の中間部24が収納ケース2における後面壁7の後側に対向して位置された状態で収納ケース2に対して配置される。
【0059】
第1の吸気ユニット17が収納ケース2に対して配置された状態においては、第1の流入部25の後端部が後面壁7を貫通され、第1のジョイントダクト22Aの本体部28が第1の電池モジュール3Aの電池セル11、11、・・・の後面に対向して位置される(図8参照)。第1の流入部25は収納ケース2の内部において第2の電池モジュール3B及び第3の電池モジュール3Cの下側に位置される。
【0060】
第1の流入部25の後端部は後面壁7から後方に突出された状態で後面壁7に結合される(図2参照)。第1の流入部25の後側の開口は第1の電池モジュール3Aの内部に冷却風を取り込むための第1の空気取込口38として機能する。
【0061】
また、第1の吸気ユニット17が収納ケース2に対して配置された状態においては、第2の流入部26の後端部が後面壁7を貫通され(図1参照)、第2のジョイントダクト22Bの本体部28が第2の電池モジュール3Bの電池セル11、11、・・・の後面に対向して位置される(図9参照)。第2の流入部26は収納ケース2の内部において第3の電池モジュール3Cの下側に位置される。
【0062】
第2の流入部26の後端部は後面壁7から後方に突出された状態で後面壁7に結合される(図2参照)。第2の流入部26の後側の開口は第2の電池モジュール3Bの内部に冷却風を取り込むための第2の空気取込口39として機能する。
【0063】
さらに、第1の吸気ユニット17が収納ケース2に対して配置された状態においては、第3の流入部27が後面壁7を貫通され(図1参照)、第3のジョイントダクト22Cの本体部28が第3の電池モジュール3Cの電池セル11、11、・・・の後面に対向して位置される(図10参照)。
【0064】
第3の流入部27は後面壁7から後方に突出された状態で後面壁7に結合される(図2参照)。第3の流入部27の後側の開口は第3の電池モジュール3Cの内部に冷却風を取り込むための第3の空気取込口40として機能する。
【0065】
第2の吸気ユニット18は、図1に示すように、第2の吸気用ファン31が収納ケース2の後端部における左方に位置され、第2の吸気用ダクト30の中間部34が収納ケース2における後面壁7の後側に対向して位置された状態で収納ケース2に対して配置される。中間部34は第1の吸気ユニット17の中間部24の上側に位置される。従って、中間部24と中間部34が前後で重ならず、車載用バッテリー1の前後方向における小型化を図ることができる。
【0066】
第2の吸気ユニット18が収納ケース2に対して配置された状態においては、第4の流入部35の後端部が後面壁7を貫通され(図1参照)、第4のジョイントダクト22Dの本体部28が第4の電池モジュール3Dの電池セル11、11、・・・の後面に対向して位置される(図11参照)。第4の流入部35は収納ケース2の内部において第5の電池モジュール3Eの左側に位置される。
【0067】
第4の流入部35の後端部は後面壁7から後方に突出された状態で後面壁7に結合される(図2参照)。第4の流入部35の後側の開口は第4の電池モジュール3Dの内部に冷却風を取り込むための第4の空気取込口41として機能する。
【0068】
また、第2の吸気ユニット18が収納ケース2に対して配置された状態においては、第5の流入部36が後面壁7を貫通され(図1参照)、第5のジョイントダクト22Eの本体部28が第5の電池モジュール3Eの電池セル11、11、・・・の後面に対向して位置される(図12参照)。
【0069】
第5の流入部36は後面壁7から後方に突出された状態で後面壁7に結合される(図2参照)。第5の流入部36の後側の開口は第5の電池モジュール3Eの内部に冷却風を取り込むための第5の空気取込口42として機能する。
【0070】
上記したように、ジョイントダクト22、22、・・・はそれぞれ本体部28、28、・・・が電池セル11、11、・・・の後面に対向して位置される(図8乃至図12参照)。このとき本体部28の吐出用突部28a、28a、・・・がそれぞれ電池セル11、11、・・・間に位置される(図7参照)。従って、吐出用突部28a、28a、・・・からそれぞれ吐出される冷却風はそれぞれ電池セル11、11、・・・間に形成された隙間を通って前方へ向かう。
【0071】
以下に、冷却風の流動経路について説明する。
【0072】
第1の吸気用ファン20と第2の吸気用ファン31が回転されると、それぞれ第1の吸気管21と第2の吸気管32から収納ケース2の外部に存在する空気が冷却風として第1の吸気用ダクト19と第2の吸気用ダクト30に取り込まれる。
【0073】
第1の吸気用ダクト19に取り込まれた冷却風は取入部23から中間部24に流動され第1の流入部25と第2の流入部26と第3の流入部27に分流され、それぞれ第1のジョイントダクト22Aと第2のジョイントダクト22Bと第3のジョイントダクト22Cへ向けて流動され、それぞれ第1の電池モジュール3Aと第2の電池モジュール3Bと第3の電池モジュール3Cの内部に吐出される。
【0074】
このとき第1の吸気ユニット17において最も後側に位置された第3のジョイントダクト22Cにおける連結部29の内部には整流フィン37、37、37が設けられているため、整流フィン37、37、37によって圧力損失が発生し、中間部24に流動された冷却風が第1の流入部25と第2の流入部26にも流入され易くなる。
【0075】
また、整流フィン37、37、37によって第3のジョイントダクト22Cに対して左右方向における中央部から流入される冷却風が左右に流動され易く、第3の電池モジュール3Cの内部に左右方向において均一な冷却風が吐出され易くなる。
【0076】
第1の電池モジュール3Aと第2の電池モジュール3Bと第3の電池モジュール3Cの内部に吐出された冷却風は電池セル11、11、・・・間に形成された隙間を通って前方へ向かい、冷却風によって電池セル11、11、・・・の冷却が行われる。電池セル11、11、・・・間に形成された隙間を通って前方へ向かった冷却風は前面部12の放出孔12aから収納ケース2の内部空間に排出される。
【0077】
一方、第2の吸気用ダクト30に取り込まれた冷却風は取入部33から中間部34に流動され第4の流入部35と第5の流入部36に分流され、それぞれ第4のジョイントダクト22Dと第5のジョイントダクト22Eへ向けて流動され、それぞれ第4の電池モジュール3Dと第5の電池モジュール3Eの内部に吐出される。
【0078】
このとき第2の吸気ユニット18において後側に位置された第5のジョイントダクト22Eにおける連結部29の内部には整流フィン37、37、37が設けられているため、整流フィン37、37、37によって圧力損失が発生し、中間部34に流動された冷却風が第4の流入部35にも流入され易くなる。
【0079】
また、整流フィン37、37、37によって第5のジョイントダクト22Eに対して左右方向における中央部から流入される冷却風が左右に流動され易く、第5の電池モジュール3Eの内部に左右方向において均一な冷却風が吐出され易くなる。
【0080】
第4の電池モジュール3Dと第5の電池モジュール3Eの内部に吐出された冷却風は電池セル11、11、・・・間に形成された隙間を通って前方へ向かい、冷却風によって電池セル11、11、・・・の冷却が行われる。電池セル11、11、・・・間に形成された隙間を通って前方へ向かった冷却風は前面部12の放出孔12aから収納ケース2の内部空間に排出される。
【0081】
上記したように、第2の電池モジュール3Bは第1の電池モジュール3Aと第3の電池モジュール3Cの間に配置されると共に第4の電池モジュール3Dの下方に位置されているため温度が上昇し易い状態にあるが、第1の冷却ユニット17において、第2の電池モジュール3Bに向かう第2の流入部26の長さが第1の電池モジュール3Aに向かう第1の流入部25の長さより短くされている。
【0082】
従って、第2の流入部26を流動される冷却風は流動距離が短いため、流動過程において収納ケース2の内部温度等の影響を受け難く、第2の電池モジュール3Bの電池セル11、11、・・・に対する高い冷却性能を確保することができる。
【0083】
電池モジュール3、3、・・・の左方には排煙ダクト43が配置されている(図2参照)。排煙ダクト43は電池モジュール3、3、・・・の上側に配置された排煙管15、15、・・・に連結され、上下に離隔し互いに連結された連結部44、44(一方の連結部44のみ図示する。)と一方の連結部44から左方に突出された突状部45と突状部45に連結された排気部46とを有している。
【0084】
連結部44、44は収納ケース2の内部空間に配置されている。連結部44には右方に突出された結合用突部44a、44a、44aが設けられ、結合用突部44a、44a、44aがそれぞれ排煙管15、15、・・・の左端部に結合されている。
【0085】
突状部45は収納ケース2の側面壁8を貫通されている。
【0086】
排気部46は側面壁8の外側において側面壁8に沿って配置され、先端の開口が排気口46aとして形成されている。
【0087】
電池セル11、11、・・・において異常が発生したときのガスは、排煙管15、15、・・・から連結部44、44及び突状部45を順に通って排気部46に流動され、排気口46aから収納ケース2の外部に排出される。
【0088】
収納ケース2の内部空間にはそれぞれ電池モジュール3、3、・・・を制御する制御機器として機能する第1のジャンクションボックス47と第2のジャンクションボックス48が配置されている(図1参照)。第1のジャンクションボックス47と第2のジャンクションボックス48は左右に並んで配置され、第1の電池モジュール3Aの上側で第4の電池モジュール3Dの前側に位置されている。
【0089】
第1のジャンクションボックス47と第2のジャンクションボックス48はそれぞれ電流等の制御を行う制御部品49、49、・・・を有し、制御部品49、49・・・としては、例えば、リレーやヒューズやコネクター端子等が設けられている。第1のジャンクションボックス47と第2のジャンクションボックス48は後述する導電線によって車両の床下に搭載された図示しない電源回路(インバーター)に接続されている。
【0090】
収納ケース2の内部空間における第1のジャンクションボックス47及び第2のジャンクションボックス48が配置された領域には、ジョイントダクト22、22、・・・から吐出され電池モジュール3、3、・・・の電池セル11、11、・・・を冷却した冷却風が流入され、この冷却風によって第1のジャンクションボックス47及び第2のジャンクションボックス48が冷却される。
【0091】
尚、一般に、温度管理において電池モジュール3は60°C以下に設定されることが望ましく、第1のジャンクションボックス47及び第2のジャンクションボックス48は100°C以下に設定されることが望ましい。従って、第1のジャンクションボックス47及び第2のジャンクションボックス48が電池セル11、11、・・・を冷却し温度が上昇した冷却風によって冷却されても、冷却風によって第1のジャンクションボックス47及び第2のジャンクションボックス48に対する十分な冷却性能が確保される。
【0092】
収納ケース2の内部空間における右端部には補助機器50と図示しないコントロールユニットが上下に並んで配置されている。補助機器50は夜間等の車両の非走行時における充電を行うための機器であり、コントロールユニットは車載用バッテリー1の全体を制御するユニットである。
【0093】
電池セル11、11、・・・を冷却した冷却風は収納ケース2の内部空間における補助機器50が配置された領域にも流入され、この冷却風によって補助機器50及びコントロールユニットが冷却される。
【0094】
収納ケース2の内部には電池モジュール3、3、・・・及び第2のジャンクションボックス48と補助機器50の間に隔壁51が配置されている(図13参照)。隔壁51は、例えば、収納ケース2の内部空間における略上半部に位置され、隔壁51の下側には空間が形成されている。隔壁51の前端寄りの位置には左右に貫通された連通孔51aが形成されている。連通孔51aは第1のジャンクションボックス47及び第2のジャンクションボックス48が配置された空間と補助機器50が配置された空間とに連通されている。
【0095】
補助機器50は左右方向における端部(右端部)に配置され、電池モジュール3、3、・・・の左右方向における中央Mは車両の左右方向における中央に対して左右方向における一方(左方)にずれて位置されている。
【0096】
収納ケース2における隔壁51と電池モジュール3、3、・・・の間の空間及び隔壁51の下側の空間は電線配置空間52として形成されている。
【0097】
収納ケース2の内部には各種の電線53、53、・・・が配置されている。電線53、53、・・・は、例えば、電池モジュール3とコントロールユニットの接続、電池モジュール3、3、・・・同士の接続、補助機器50と電池モジュール3、3、・・・の接続、第1のジョイントダクト47と第2のジョイントダクト48の接続、第1のジョイントダクト47及び第2のジョイントダクト48と電池モジュール3、3、・・・の接続等に用いられている。隔壁51の連通孔51aには電線53、53、・・・の一部が挿入されてもよい。
【0098】
電線53、53、・・・の一部分53a、53a、・・・は電線配置空間52に纏められた状態で配置され、他の一部分53b、53b、・・・は補助機器50の周囲に配置されている。
【0099】
第1のジャンクションボックス47と第2のジャンクションボックス48は導電線54、54によって車両の床下に搭載された図示しない電源回路(インバーター)に接続されている(図14参照)。導電線54、54は保護パイプ55の内部に配置され保護パイプ55によって保護されている。保護パイプ55は導電線54、54とともに収納ケース2の左端部から収納ケース2の外部に導出され、一端部が収納ケース2の内部において第1のジャンクションボックス47及び第2のジャンクションボックス48付近に位置され、他端部が収納ケース2の外部において電源回路付近に位置されている。
【0100】
第1のジャンクションボックス47と第2のジャンクションボックス48は導電線54、54によって車両の床下に搭載された図示しない電源回路(インバーター)に接続されている(図15参照)。導電線54、54は保護パイプ55の内部に配置され保護パイプ55によって保護されている。
【0101】
保護パイプ55は一端部(後端部)が収納ケース2の内部において第1のジャンクションボックス47及び第2のジャンクションボックス48の下側に位置され、収納ケース2から導出されて後部座席100のシートクッション101の下側を通って他端部(前端部)が電源回路付近に位置されている。
【0102】
保護パイプ55の前側の開口は冷却風を取り込むための空気導入口55aとして機能する。
【0103】
保護パイプ55の中間部には前側ダクト56の一端部(後端部)が連結されている。保護パイプ55の中間部における前側ダクト56との連結部分はダクト連結部55bとして設けられている。
【0104】
前側ダクト56は一部が収納ケース2の側面壁8を挿通され他端部が収納ケース2の内部における前端部において第1のジャンクションボックス47の上側に位置されている(図16参照)。
【0105】
尚、前側ダクト56の前端部は第1のジャンクションボックス47及び第2のジャンクションボックス48の上側に位置されていてもよい。
【0106】
前側ダクト56の中間部における収納ケース2の外部に位置された部分には冷却用ファン57が連結されている(図15参照)。冷却用ファン57は外部の空気を冷却風として保護パイプ55及び前側ダクト56を介して収納ケース2の内部に取り込むためのファンである。
【0107】
従って、冷却用ファン57が回転されると、空気導入口55aから冷却風が取り込まれ、取り込まれた冷却風が保護パイプ55と前側ダクト56を通って収納ケース2の内部空間における第1のジャンクションボックス47が配置された領域に上方から吐出され、第1のジャンクションボックス47と第2のジャンクションボックス48が冷却される。このとき収納ケース2の内部空間における第1のジャンクションボックス47及び第2のジャンクションボックス48が配置された領域には、ジョイントダクト22、22、・・・から吐出され電池セル11、11、・・・を冷却した冷却風も流入されており、前側ダクト56から吐出された冷却風は電池セル11、11、・・・を冷却した冷却風とともに隔壁51の連通孔51aを通って補助機器50が配置された空間に流入される(図13参照)。
【0108】
また、隔壁51が収納ケース2の内部空間における略上半部に位置されている場合には、前側ダクト56から吐出された冷却風と電池セル11、11、・・・を冷却した冷却風とが隔壁51の下側の空間を通っても補助機器50が配置された空間に流入される。
【0109】
従って、収納ケース2の内部空間において対流が生じ電池モジュール3、3、・・・と第1のジャンクションボックス47と第2のジャンクションボックス48に対する冷却性能が高まる。
【0110】
補助機器50が配置された空間に流入された冷却風によって補助機器50及びコントロールユニットが冷却され、補助機器50及びコントロールユニットの温度上昇が抑制される。
【0111】
尚、一般に、温度管理において補助機器50は80°C以下に設定されることが望ましく、コントロールユニットは100°C以下に設定されることが望ましい。従って、補助機器50及びコントロールユニットが第1のジャンクションボックス47及び第2のジャンクションボックス48を冷却し温度が上昇した冷却風によって冷却されても、冷却風によって補助機器50及びコントロールユニットに対する十分な冷却性能が確保される。
【0112】
また、車載用バッテリー1にあっては、補助機器50が配置された空間又は補助機器50が配置された空間を囲む収納部4の一部に吸気のためのファンを配置し、収納ケース2の内部において第1のジャンクションボックス47及び第2のジャンクションボックス48が配置された空間から補助機器50が配置された空間へ向かう方向の対流を発生させるように構成することも可能である。
【0113】
このようなファンを配置する構成にすることにより、補助機器50が配置された空間が負圧状態になり易く、収納ケース2の内部空間において対流を確実に発生させることが可能になり、補助機器50及びコントロールユニットに対する高い冷却性能を確保することができる。
【0114】
さらに、保護パイプ55はシートクッション101の下側に配置され、保護パイプ55には温度の低い冷却風が取り込まれ、第1のジャンクションボックス47、第2のジャンクションボックス48、補助機器50及びコントロールユニットに対する一層高い冷却性能を確保することができる。
【0115】
上記したように、車載用バッテリー1にあっては、電池モジュール3、3、・・・の左右方向における中央Mが車両の左右方向における中央に対して左右方向における一方(左方)にずれて位置され、補助機器50が左右方向における他方の端部(右端部)に配置され、空気取込口38、39、40、41、42が電池モジュール3、3、・・・の左端と右端の間における後方に位置され、補助機器50が配置された側と反対側である左端部における前側から収納ケース2の内部に冷却風を取り入れる空気導入口55aが形成されている。
【0116】
従って、後方から空気取込口38、39、40、41、42を介して冷却風が取り込まれて電池セル11、11、・・・が冷却されると共に前側から空気導入口55aを介して冷却風が収納ケース2の内部に取り入れられて第1のジャンクションボックス47及び第2のジャンクションボックス48が冷却されるため、収納ケース2の内部温度の上昇が抑制され、収納ケース2の内部に配置された各部に対する冷却性能の向上を図ることができる。
【0117】
また、制御機器として機能する第1のジャンクションボックス47及び第2のジャンクションボックス48に接続される導電線54、54が保護パイプ55に挿入された状態で配置され、保護パイプ55の一端の開口が空気導入口55aとして形成されている。
【0118】
従って、保護パイプ55が冷却風の流動孔として機能し冷却風が第1のジャンクションボックス47及び第2のジャンクションボックス48に向けて吐出されるため、第1のジャンクションボックス47及び第2のジャンクションボックス48の温度上昇を抑制することができる。
【0119】
また、導電線54、54を保護する保護パイプ55が冷却風の流動孔として機能するため、冷却風を前側から収納ケース2の内部に取り込むための専用の流動部を必要とせず、部品点数の削減を図った上で第1のジャンクションボックス47及び第2のジャンクションボックス48に対する冷却性能の向上を図ることができる。
【0120】
さらに、空気取込口38、39、40、41、42から取り込まれた冷却風が収納ケース2の内部における前端部に放出され、第1のジャンクションボックス47及び第2のジャンクションボックス48が収納ケース2の内部における前端部に配置されている。
【0121】
従って、保護パイプ55から吐出される冷却風によって電池セル11、11、・・・を冷却した冷却風が撹拌され、収納ケース2の内部温度の上昇を効率的に抑制することができる。
【0122】
さらにまた、収納ケース2の内部に電池モジュール3、3、・・・、第1のジャンクションボックス47及び第2のジャンクションボックス48と補助機器50を隔てる隔壁51が設けられ、隔壁51に第1のジャンクションボックス47及び第2のジャンクションボックス48が配置された空間と補助機器50が配置された空間とを連通する連通孔51aが形成されている。
【0123】
従って、隔壁51によって電池モジュール3、3、・・・と補助機器50の各発熱による影響を互いに受け難い状態にすることができると共に保護パイプ55から吐出される冷却風が連通孔51aを介して補助機器50が配置された空間に流入されるため補助機器50の温度上昇を抑制することができる。
【0124】
尚、上記には、五つの電池モジュール3、3、・・・が配置された例を示したが、収納ケース2の内部に配置される電池モジュール3の数は少なくとも三つであればよく、少なくとも二つの電池モジュール3、3が上下2段の状態で配置され、最も前側に一つの電池モジュール3が配置されていればよい。
【符号の説明】
【0125】
1…車載用バッテリー、2…収納ケース、3…電池モジュール、11…電池セル、38…第1の空気取込口、39…第2の空気取込口、40…第3の空気取込口、41…第4の空気取込口、42…第5の空気取込口、47…第1のジャンクションボックス(制御機器)、48…第2のジャンクションボックス(制御機器)、50…補助機器、51…隔壁、54…導電線、55…保護パイプ、55a…空気導入口
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16